JP2014014828A - 溶接方法および溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接開始部の溶け込み不良を抑制するとともに、気密性の高い溶接方法および溶接装置を提供する。
【解決手段】非消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部を溶接し、その後、消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部上にビードを形成して全周溶接する溶接方法であって、非消耗電極の溶接終了位置は、非消耗電極の溶接開始位置を越えて消耗電極の溶接開始位置の近傍であり、消耗電極の溶接終了位置は、消耗電極の溶接開始位置の近傍である。これにより、溶接開始部の溶け込み不良を抑制するとともに、ブローホールやピンホールといった欠陥を抑制した気密性の高い溶接を行うことができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、非消耗電極と消耗電極を用いた溶接方法および溶接装置に関するものである。
圧縮機の胴部と鏡板部との溶接においては、気密溶接が必要とされることや、その製品形状、板厚寸法等から、一般的に、消耗電極を用いたアーク溶接による円周溶接(以下、全周溶接とも言う)が施される。消耗電極を用いたアーク溶接では、溶接トーチの先端から供給される溶接ワイヤと母材とが短絡し、大電流が流れることで絶縁破壊が起こり、溶接ワイヤの先端にアークが生じる。このとき、溶接ワイヤは抵抗発熱およびアークにより溶融され、被溶接部への溶着金属となって母材と接合する。
また、圧縮機の胴部と鏡板部の継手形状は、すみ肉溶接が可能な形状であることが多い。その理由は、本来、溶接箇所の強度を確保するためには、完全溶け込みの突合せ溶接が最も良いが、圧縮機内部にスパッタが残存し除去が困難であること、さらに裏抜けビードの修正も困難であることなどから、圧縮機の胴部と鏡板部の継手への突合せ溶接の採用が困難なためである。よって、圧縮機の胴部と鏡板部の継手においては、すみ肉溶接が採用されることが多い。
このような消耗電極によるアーク溶接を用いた圧縮機の胴部と鏡板部との円周溶接では、溶接トーチのアークを発生させながら、溶接トーチを被溶接部の溶接開始位置から一定の速度で母材と相対的に移動させて溶接を行う。
圧縮機の円周溶接のように気密性を必要とされる溶接では、胴部と鏡板部との確実な溶け込み領域が得られるように溶接しなければならない。しかし、消耗電極を用いたアーク溶接では、溶接開始位置の直後から溶着金属が盛られてビードが形成されるが、溶接開始位置では母材内部の溶け込みがなく、溶接開始位置から少し離れた箇所から母材の溶け込みが発生するため、溶接開始部分において溶け込みが浅くなり、溶け込み不良が発生する。この不良は、アークが発生した直後に溶接トーチが動き出す、つまり、溶接開始時のアークによる母材への入熱が小さく、母材の温度が十分上昇していないうちに溶接トーチが移動を開始することにより生じる。
さらに、溶接の開始位置と終了位置が同一箇所となる円周溶接においては、溶接トーチが被溶接部を一周して再び溶接開始位置に戻ったときに、被溶接部の継手形状が急激に変わるため溶接が乱れ、十分な溶け込みが得られなくなる。また、溶接開始部と溶接終了部が重なるために生じる溶け込み不良により、気密性が確保できない不具合が発生する。加えて、一度溶接された箇所に、再度、溶着金属が供給されることでオーバーラップ部に大きな膨らみが発生し、外観が悪くなるという問題もある。
溶接開始部で十分な溶け込みを得るためには、アーク発生直後に溶接トーチの移動速度を低下させたり、電流値を上げたりする方法が考えられるが、いずれにせよ、溶接終了部で溶接開始部に溶着金属をオーバーラップして溶接する際に溶接が乱れ、十分な溶け込みが得られないことがある。
この問題を解決するため、例えば、非消耗電極と消耗電極を並べて配置し、非消耗電極を溶接開始位置の直上に停止させた状態で動作させることにより、非消耗電極による溶接で溶接開始部の確実な溶け込みを確保し、しかる後、非消耗電極と消耗電極を母材の溶接箇所に沿って順次進行させ、かつ、所定の時間経過後に消耗電極を動作させ、母材の溶け込みが十分得られるようになったら非消耗電極を停止し、その後は消耗電極による溶接のみ行うことにより、溶け込み不良を抑制する溶接方法が提案されている(特許文献1)。
特開昭58−163574号公報
しかしながら、従来の溶接方法においては、溶接開始部における溶け込みは確保できるが、溶接開始部と溶接終了部が同一箇所である全周溶接の溶接終了部において、溶接開始側のビードに、一周してきた消耗電極のアークがさしかかると、急激な形状変化により溶接が乱れてシールドガスによるシールド性が弱まり、溶接終了側のビードにブローホールやピンホールといった欠陥が生じやすくなり、その結果、気密性が確保できなくなるという問題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、溶接開始部の溶け込み不良を抑制するとともに、ブローホールやピンホールといった欠陥を抑制した、気密性の高い溶接を行う溶接方法および溶接装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、非消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部の溶接を非消耗電極の溶接開始位置から開始し、消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部上へのビードの形成を非消耗電極の溶接開始位置から溶接方向に所定距離離れた消耗電極の溶接開始位置から開始する開始工程と、非消耗電極を用いてアーク溶接により溶接した被溶接部上に、消耗電極を用いてアーク溶接によりビードを形成する中間工程と、非消耗電極を用いてアーク溶接により非消耗電極の溶接開始位置を越えて消耗電極の溶接開始位置の近傍まで溶接し、消耗電極を用いてアーク溶接によりビードを消耗電極の溶接開始位置の近傍まで形成する終了工程とを備える。
本発明によれば、非消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部の溶接を非消耗電極の溶接開始位置から開始し、消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部上へのビードの形成を非消耗電極の溶接開始位置から溶接方向に所定距離離れた消耗電極の溶接開始位置から開始する開始工程と、非消耗電極を用いてアーク溶接により溶接した被溶接部上に、消耗電極を用いてアーク溶接によりビードを形成する中間工程と、非消耗電極を用いてアーク溶接により非消耗電極の溶接開始位置を越えて消耗電極の溶接開始位置の近傍まで溶接し、消耗電極を用いてアーク溶接によりビードを消耗電極の溶接開始位置の近傍まで形成する終了工程とを備えるので、溶接開始部の溶け込み不良を抑制するとともに、ブローホールやピンホールといった欠陥を抑制した気密性の高い溶接を行うことができる。
本発明の実施の形態1における溶接装置の模式図である。 圧縮機の外観を説明する模式図である。 本発明の実施の形態1における圧縮機と溶接トーチの模式図である。 本発明の実施の形態1における被溶接部の断面図である。 本発明の実施の形態1における被溶接部の要部の断面図である。 本発明の溶接方法の平板継手への適用について説明する模式図である。 本発明の実施の形態1における被溶接部の断面図である。 本発明の実施の形態1における被溶接部の断面図である。 本発明の実施の形態1における被溶工程のフローチャートである。 本発明の実施の形態1における溶接工程のタイムチャートである。 従来の被溶接部の断面図である。 本発明の実施の形態2における被溶接部の断面図である。 本発明の実施の形態3における被溶接部の断面図である。 本発明の実施の形態3における被溶工程のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。なお、各図において、同一または同様の構成部分については同じ符号を付している。
実施の形態1.
初めに、本発明の溶接装置100の構成について図を用いて説明する。図1は、本発明の溶接装置100の一例を示した図で、圧縮機101の溶接を行う溶接装置100の模式図ある。図2は、圧縮機101の外観を示す模式図である。溶接装置100は、圧縮機101を溶接する溶接トーチ3と、圧縮機101を保持する冶具9と、溶接トーチ3を制御する制御部11とを備える。
圧縮機101は、筒状の胴部1と鏡板部2とを備え、胴部1と胴部1の両端部を塞ぐ鏡板部2とで形成される密閉容器の内部に、図示しない圧縮機構などを備えている。
溶接トーチ3は、図示しない固定部により固定され、圧縮機101の胴部1と鏡板部2との接合部、つまり継手の部分の溶接を行う。以下では、溶接トーチ3により溶接する箇所のことを被溶接部13と言う。
冶具9は、圧縮機101の両端部を固定し、図1中に破線で示した胴部1の軸Aの回りに圧縮機101を回転させる。また、図に示すように、冶具9が圧縮機101を傾けて保持することで、圧縮機101の被溶接部13を下向き溶接することが可能になる。
制御部11は、溶接トーチ3に制御信号を送信し、溶接トーチ3の動作の開始、および停止を制御する。
この溶接装置100は、溶接トーチ3を固定し、圧縮機101を回転させることで溶接が進行する構成となっているが、溶接トーチ3と圧縮機101とが相対的に移動すればよいので、圧縮機101を固定し、溶接トーチ3を回転させる構成であってもよい。また、この溶接装置100は、溶接の開始部と終了部とを一致させる、つまり同一箇所とする、あるいは溶接の開始部と終了部とをオーバーラップさせる全周溶接を行う。
次に、溶接トーチ3について図を用いて詳しく説明する。図3は、図1中の矢印Xの方向から見た圧縮機101と溶接トーチ3を示す模式図である。図3では、図を簡略化して分かりやすくするために冶具9と制御部11を除いている。図4は、溶接トーチ3により溶接された被溶接部13の断面図で、図4(a)は図3のI−I線に沿う断面図、図4(b)は図3のII−II線に沿う断面図である。図5は図4(b)に示す被溶接部13の主要部分の拡大図である。
溶接トーチ3は、不活性ガス中でタングステン電極と母材との間にアークを発生させるTIG(Tungsten Inert Gas)溶接を行うTIG溶接トーチ7と、溶接ワイヤを電極とし、不活性ガス中で溶接ワイヤと母材との間にアークを発生させるMIG(Metal Inert Gas)溶接を行うMIG溶接トーチ8とを備える。TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8は、図3に示すように、被溶接部13に沿って配置され、矢印Yで示した方向に回転する圧縮機101の被溶接部13の溶接を行う。以下では、TIG溶接トーチ7に設けられた電極を非消耗電極7a、MIG溶接トーチ8に設けられた電極を消耗電極8aと呼ぶ。なお、本実施の形態においては、消耗電極による溶接をMIG溶接として説明するが、MAG(Metal Active Gas)溶接であってもよい。
TIG溶接は、図4(a)に示すように、TIG溶接トーチ7の非消耗電極7aと母材との間にアーク5を発生させるアーク溶接で、溶け込み10を形成して被溶接部13を溶接する。
一方、MIG溶接は、図4(b)に示すように、MIG溶接トーチ8の消耗電極8aと母材との間に発生させるアーク溶接で、抵抗発熱およびアーク5により消耗電極8aを溶融し、溶融するにつれて消耗電極8aを送給し、溶融して溶着金属となった消耗電極8aでビード6を形成して被溶接部13を溶接する。
本発明の溶接装置100では、固定された溶接トーチ3に対して圧縮機101が回転することにより溶接が行われる。このとき、まず、TIG溶接トーチ7が先行して被溶接部13のTIG溶接を行い、その後、MIG溶接トーチ8がTIG溶接トーチ7を追従してMIG溶接を行う。つまり、TIG溶接により溶け込み10が形成された被溶接部13の上にビード6が形成される。母材の溶け込み6は、MIG溶接単独でも形成することができるが、圧縮機101の継手のように気密性を必要とされる全周溶接では、胴部1と鏡板部2との確実な溶け込み領域が得られるように溶接する必要がある。そのため、本発明の溶接装置のように、TIG溶接とMIG溶接とを組み合わせることで、被溶接部13の溶け込み10を確実に形成することができる。
なお、本実施の形態においては、TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8とは同じ速度で同時に移動するものとして説明するが、別々に動作するものであってもよい。
次に、本発明の実施の形態1おける溶接工程について説明する。溶接工程は、開始工程、中間工程、終了工程に分けられる。開始工程は、TIG溶接とMIG溶接がともに停止した状態からともに開始した状態になるまでの工程を指す。中間工程は、開始工程後、溶接トーチ3が溶接を開始した位置の周辺に戻るまでの工程を指す。終了工程は、中間工程後、TIG溶接とMIG溶接がともに停止するまでの工程を指す。
なお、本発明の溶接方法による圧縮機101の胴部1と鏡板部2の継手のすみ肉溶接と同様の溶け込み形状が、図6に示す平板12a,12bの突合せ継手の溶接において得られる。よって、ここでは、圧縮機101の継手の代わりに、平板12a,12bの突合せ継手を用いて、各工程における被接合部の形状を説明する。平板12a,12bの溶接では、まず、TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8が、被溶接部14の中ほどにある溶接開始位置から被溶接部14の一方の端部に向かって矢印Yの方向に移動しながら被溶接部14を溶接する。被溶接部14の一方の端部まで溶接が完了すると、TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8は、被溶接部14の他方の端部まで移動し、被溶接部14の他方の端部から被溶接部14の中ほどにある溶接開始位置に向かって矢印Yの方向に移動しながら被溶接部14を溶接する。このような工程により、溶接開始位置と溶接終了位置が一致する全周溶接を模擬する。非消耗電極7aの溶接狙い位置と消耗電極8aの溶接狙い位置との距離Lは、例えば、1〜4mmとする。
まず、開始工程について図7を用いて説明する。図7は、図6のIII−III線に沿う断面図で、溶接の開始工程における被溶接部14の状態を示す模式図である。
図7(a)に示すように、被溶接部14に沿って配置されたTIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8が矢印Yの方向に移動しながら被溶接部14の溶接を行う。溶接方向に向かって前方にTIG溶接トーチ7、後方にMIG溶接トーチ8が配置されている。図中の黒丸はTIG溶接の溶接開始位置S1、白丸はMIG溶接の溶接開始位置S2をそれぞれ示す仮想のマーカである。図示しない冶具によりTIG溶接トーチ7がTIG溶接の溶接開始位置S1に配置されると、TIG溶接トーチ7はアークの発生を開始し、TIG溶接を開始する。TIG溶接が開始されると、TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8は、矢印Yで示した方向への移動を開始する。TIG溶接では、非消耗電極7aと母材との間に高電圧を印加することで絶縁破壊が起こる。これにより非消耗電極7aの先端に生じたアークで母材を溶かし、被接合部14の溶接がなされる。
図7(b)に示すように、アークを発生したTIG溶接トーチ7が移動することにより、TIG溶接の溶接開始位置S1から被溶接部14に沿って母材の溶け込み10が得られる。TIG溶接による母材の溶け込み10のうち、TIG溶接の溶接開始位置S1側の端部、つまり溶接開始部の溶け込み10aは、TIG溶接の溶接開始位置S1の直下では浅いが、溶接方向に沿って離れるに従って深くなり、やがて一定で十分な深さとなっている。また、TIG溶接の溶接開始位置S1側と反対側の端部、つまり溶接終了部の溶け込み10bは、TIG溶接トーチ7の直下では浅く、TIG溶接トーチ7の位置から溶接方向と反対方向に離れるに従って深くなる。圧縮機101の全周溶接では、最終的に、溶接開始部の溶け込み10aと溶接終了部の溶け込み10bとをオーバーラップさせて一体化する。なお、この時点では、MIG溶接トーチ8はまだアークを発生していない。
図7(c)に示すように、TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8がさらに移動し、MIG溶接トーチ8がTIG溶接の溶接開始位置S1を通り越し、TIG溶接の溶接開始点S1から溶接方向に所定の距離Dだけ離れたMIG溶接の溶接開始位置S2に到達すると、この位置でMIG溶接トーチ8はアークの発生を開始し、MIG溶接を開始する。
図7(d)に示すように、アークを発生したMIG溶接トーチ8が移動することにより、TIG溶接した被溶接部14の上にビード6が形成される。MIG溶接により形成されるビード6のうち、MIG溶接の溶接開始位置S2側の端部を溶接開始部のビード6a、MIG溶接の溶接開始位置S2側と反対側の端部を溶接終了部のビード6bとする。圧縮機101の全周溶接では、最終的に、溶接開始部のビード6aと溶接終了部のビート6bとをオーバーラップさせて一体化する。
TIG溶接の溶接開始位置S1とMIG溶接の溶接開始位置S2との間の距離Dは、製造タクトを短縮させる意味では、できるだけ短いことが望ましい。しかし、MIG溶接の溶接開始位置S2がTIG溶接の溶接開始位置S1に近すぎると、母材に十分な溶け込み10が得られず、溶け込み10が浅いうちに被溶接部14上にビード6が形成される。その結果、この後の終了工程で溶接開始部の溶け込み10aと溶接終了部の溶け込み10bとを一体化する際に、ビード6が妨げとなって溶け込み10の浅い部分ができてしまい、溶け込みを一体化することができない溶け込み不良が発生する可能性が高くなる。よって、距離Dは、TIG溶接による溶け込みの進行具合を考慮して適宜設定する必要がある。
このように、TIG溶接の溶接開始位置S1とMIG溶接の溶接開始位置S2とを距離Dずらすことで、MIG溶接の溶接開始位置S2における母材の十分な溶け込み10を確保することができる。言い換えると、TIG溶接による十分な深さの溶け込み10が得られる位置から被溶接部14上にビード6を形成することができる。これにより、全周溶接において溶接開始部と溶接終了部とを一体化、あるいはオーバーラップさせたときに、溶け込みが繋がらなかったり、十分な溶け込み深さが得られない箇所が生じたりすることがなく、被溶接部14全体において十分な確実な溶け込みを得ることができる。
中間工程について説明する。中間工程においても、被溶接部14上の同一箇所に対して、まず、TIG溶接により溶接が行われ、その後、MIG溶接により溶接が行われる。つまり、TIG溶接で溶接した被溶接部14の上に、MIG溶接でビード6が形成される。TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8は、平板12a,12bの突合せ継手では、被溶接部14の一方の端部まで溶接が完了すると、一旦溶接を中断し、被溶接部14の他方の端部へ移動して溶接を再開する。なお、圧縮機101の継手では、このように中断することなく一連の動作により被溶接部13の溶接を行う。
終了工程について図8を用いて説明する。図8は、図6のIII−III線に沿う断面図で、溶接の終了工程における被溶接部14の状態を示す模式図である。終了工程では、溶接開始部の溶け込み10aと溶接終了部の溶け込み10bとをオーバーラップさせて一体化し、溶接開始部のビード6aと溶接終了部のビード6bとをオーバーラップさせて一体化する。
図8(a)に示すように、TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8は、TIG溶接の溶接開始位置S1やMIG溶接の溶接開始位置S2など、開始工程で溶接を開始した位置の周辺まで戻ってくる。
図8(b)に示すように、TIG溶接の溶接開始位置S1に戻ったTIG溶接トーチ7は、TIG溶接の溶接開始位置S1を越えて、MIG溶接の溶接開始位置S2の近傍まで溶接を行う。その結果、開始工程では溶け込みが不十分だった溶接開始部の溶け込み10aが溶接終了部の溶け込み10bとオーバーラップして一体となり、継手全体として十分な溶け込みが得られるようになる。図8(b)では、TIG溶接の溶接開始位置S1とMIG溶接の溶接開始位置S2との間が、溶接開始部の溶け込み10aと溶接終了部の溶け込み10bのオーバーラップ部に対応する部分としているが、被溶接部14全体で十分な溶け込みが得られればよく、TIG溶接の溶接開始位置S1とMIG溶接の溶接開始位置S2との間の一部がオーバーラップ部となるようにしてもよい。
図8(c)に示すように、TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8はさらに移動し、TIG溶接トーチ7がMIG溶接の溶接開始位置S2を越える。このとき、発生し続けているTIG溶接トーチ7のアークが溶接開始部のビード6aにあたることによって、溶接開始部のビード6aが再溶融される。また、TIG溶接トーチ7のアークは、その圧力により、溶接開始部のビード6aの高さを再溶融前よりも低くし、形状を滑らかにする。この時点で、TIG溶接トーチ7はアークの発生を停止する。なお、TIG溶接トーチ7のアークを停止する位置はMIG溶接の溶接開始位置S2の近傍であればよく、溶接開始部のビード6aの変形が十分に得られていれば、MIG溶接の溶接開始位置S2の手前の位置でも、MIG溶接の溶接開始位置S2を越えた位置でも差し支えない。
ただし、MIG溶接により形成されるビード6が、TIG溶接トーチ7の非消耗電極7aの先端に接触する高さとなる場合には、MIG溶接の溶接開始位置S2の近傍でMIG溶接トーチ8のみ上方に移動するようにしてもよい。これにより、非消耗電極7aとビード6との接触を防ぐことができる。
その後、図8(d)に示すように、TIG溶接のアークで再溶融させた溶接開始部のビード6aの上にMIG溶接でビード6を形成する。これにより、オーバーラップ部の膨らみが小さい外観形状のビード6を形成することが可能となる。図のように、開始工程で形成した溶接開始部のビード6aと終了工程で形成した溶接終了部のビード6bとが一体となったら、MIG溶接トーチ8はアークの発生を停止する。MIG溶接トーチ8のアークを停止する位置はMIG溶接の溶接開始位置S2の近傍であればよく、被溶接部14全体に一体化したビードが形成されていれば、MIG溶接の溶接開始位置S2の手前の位置でも、MIG溶接の溶接開始位置S2を越えた位置でもよい。
次に、本発明の実施の形態1おける溶接方法について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。ここでは、溶接対象ワークは圧縮機101とし、溶接継手は胴部1と鏡板部2のすみ肉溶接として説明する。
溶接が開始されると、まず初めに、TIG溶接の溶接開始位置S1においてTIG溶接トーチ7がアークの発生を開始し、TIG溶接が開始される(ステップ1)。TIG溶接が開始されると、圧縮機101を保持する冶具9が圧縮機101の回転を開始する(ステップ2)。アークが発生してから圧縮機101が回転することにより、TIG溶接の溶接開始部における母材の溶け込みをより確実に得ることができる。その後、TIG溶接の溶接開始位置S1から溶接方向に所定距離離れたMIG溶接の溶接開始位置S2で、MIG溶接トーチ8がアークの発生を開始し、MIG溶接が開始される(ステップ3)。その後、TIG溶接トーチ7がTIG溶接の溶接開始位置S1まで戻り、さらにTIG溶接の溶接開始位置S1を越えると、TIG溶接トーチク7は、MIG溶接により形成されたビード6に非消耗電極7aが接触する前に上方に移動する(ステップ4)。このとき、TIG溶接トーチ7はアークを出したまま移動する。TIG溶接トーチ7のアークにより、MIG溶接で形成されたビード6の端部が溶融されると、TIG溶接トーチ7がアークの発生を停止し、TIG溶接が停止される(ステップ5)。その後、TIG溶接により再溶融されたビード6の端部までビード6が形成され、ビード6が一体化されると、冶具9は圧縮機101の回転を停止する(ステップ6)。最後に、必要に応じてMIG溶接トーチ8によるクレータ処理が行われ(ステップ7)、MIG溶接トーチ8がアークの発生を停止し、MIG溶接が停止される(ステップ8)。以上の工程により溶接が完了する。
次に、TIG溶接とMIG溶接のアークのON/OFF制御について図10に示すタイムチャートを用いて説明する。図10(a)は、制御部11によるTIG溶接トーチ7のON/OFF制御を示すタイムチャート、図10(b)は、制御部11によるMIG溶接トーチ8のON/OFF制御を示すタイムチャートである。図10の横軸は時刻、縦軸はTIG溶接トーチ7およびMIG溶接トーチ8に送信する制御信号で、制御部11から各溶接トーチに送信する制御信号の時間変化を表している。TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8のアークは、制御部11から送信される制御信号がHIのときにON、LOのときにOFFとなる。
まず、制御部11は、MIG溶接に先立ち、時刻T1でTIG溶接トーチ7のアークをONする。このとき、TIG溶接トーチ7はTIG溶接の溶接開始位置S1に配置にある。続いて、制御部11は、時刻T2でMIG溶接トーチ8のアークをONする。このとき、MIG溶接トーチ8はTIG溶接の溶接開始位置S1を通過し、TIG溶接の溶接開始位置S1から所定距離離れた位置にある。その後、制御部11は、時刻T3でTIG溶接トーチ7のアークをOFFする。TIG溶接トーチ7は、MIG溶接で形成されたビード6の端部を時刻T3までに再溶融する。最後に、制御部11は、時刻T4でMIG溶接トーチ8のアークをOFFする。MIG溶接トーチ8は、時刻T4までに、TIG溶接トーチ7のアークにより再溶融されたビード6の端部の位置までビードを形成し、ビードを一体化させる。
以上のように、TIG溶接により被溶接部を溶接し、その後、MIG溶接により被溶接部上にビードを形成して全周溶接する溶接方法において、非消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部の溶接を非消耗電極の溶接開始位置から開始し、消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部上へのビードの形成を非消耗電極の溶接開始位置から溶接方向に所定距離離れた消耗電極の溶接開始位置から開始する開始工程を備えることにより、被溶接部全体において十分な溶け込みを得ることができる。つまり、図11に示す、従来のMIG溶接単独の溶接のように、溶接開始部において溶け込みが浅くなる溶け込み不良が発生することがない。よって、溶接開始部の溶け込み不良を抑制することができる。
また、非消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部の溶接を非消耗電極の溶接開始位置から開始し、消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部上へのビードの形成を非消耗電極の溶接開始位置から溶接方向に所定距離離れた消耗電極の溶接開始位置から開始する開始工程と、非消耗電極を用いてアーク溶接により溶接した被溶接部上に、消耗電極を用いてアーク溶接によりビードを形成する中間工程と、非消耗電極を用いてアーク溶接により非消耗電極の溶接開始位置を越えて消耗電極の溶接開始位置の近傍まで溶接し、消耗電極を用いてアーク溶接によりビードを消耗電極の溶接開始位置の近傍まで形成する終了工程とを備えることにより、溶接開始部のビードを再溶融して再溶融前よりも低く滑らかな形状とすることができる。これにより、非消耗電極を用いるTIG溶接と消耗電極を用いるMIG溶接とを複合させた溶接方法を全周溶接に適用した場合であっても、一周して溶接開始部まで戻ってきたMIG溶接トーチの溶接が乱れることがなくなり、溶接開始部において均一なビードを形成することができる。
また、溶接開始部と溶接終了部が重なるために生じる溶け込み不良により、気密性が確保できない不具合が抑制される。つまり、ブローホールやピンホールといった欠陥を抑制した気密性の高い溶接を行うことができる。
さらに、図11に示す、従来のMIG溶接単独の溶接のように、オーバーラップ部で大きな膨らみが発生し外観が悪くなるという問題も発生しない。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について図12を用いて説明する。図12は、本発明の実施の形態2における溶接方法の開始工程で得られる溶け込みとビードの形状を模式的に示す断面図である。本実施の形態において、実施の形態1と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。実施の形態1では、溶接中にMIG溶接トーチ8に供給する溶接電流については特に規定しなかったが、本実施の形態においては、初期の溶接電流を本溶接中より下げる点で異なる。MIG溶接トーチ8の初期の溶接電流は、TIG溶接トーチ7のアークで再溶融可能な金属の量に応じて適宜決定すればよい。
MIG溶接では、アークを発生させた後、溶接開始部における溶け込みを確保するため、本溶接中の溶接電流値よりも初期電流を高く設定する場合がある。しかし、初期電流が高いと消耗電極8aの溶融量も増加し、図12に一点鎖線で示すように、溶接開始部でビードが大きく膨らんだ形状21となる。このような状態では、全周溶接で戻ってきたTIG溶接のアークでビードの端部を再溶融させて滑らかな形状にすることは困難である。
そこで、MIG溶接の初期電流を下げてビードを形成する溶着金属の量を減少させると、図12に示すように、溶接開始部の高さが溶接の途中よりも低く抑えられた形状のビード22が得られる。その結果、溶接開始部のビード22aの再溶融量が減少し、溶接開始部に再び戻ってきたTIG溶接トーチ7のアークにより、溶接開始部のビード22aを全体的に溶かすことが可能となる。これにより、MIG溶接のオーバーラップ部における外観の膨らみが軽減される。また、全周溶接において溶接開始部と溶接終了部とをつなぐ際に、非消耗電極7aが溶接開始部のビード22aに接触することがないので、TIG溶接トーチ7を上方に移動する工程を削減することができる。
なお、MIG溶接トーチ8に供給する初期電流を抑えることで入熱量が低下し、MIG溶接単独での母材の溶け込みは浅くなるが、先行するTIG溶接により十分な母材の溶け込みが確保されているので特に問題にならない。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について図13を用いて説明する。図13は、本発明の実施の形態3における溶接方法の終了工程で得られる溶け込みとビードの形状を模式的に示す断面図である。本実施の形態において、実施の形態1と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。本実施の形態においては、TIG溶接トーチ7の前方に変位センサ32が備え付けられている点で異なる。
図13に示すように、本実施の形態の溶接装置においては、被溶接部14の溶接方向に沿って、変位センサ32、TIG溶接トーチ7、MIG溶接トーチ8が順に配置されている。
変位センサ32は、対象物までの距離を測定するもので、レーザ式、LED式、超音波式など方式は特に問わない。変位センサ32は、対向する被溶接部14の位置を測定し、結果を制御部31へ送信する。変位センサ32は、TIG溶接トーチ7およびMIG溶接トーチ8とともに溶接トーチ3の一部となるように構成されていてもよいし、溶接トーチ3とは別に設けられていてもよい。
制御部31は、溶接の工程に応じてTIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ8に対して制御信号を送信し、溶接の開始、および停止の制御を行う。また、変位センサ32から送られてきた測定結果に基いてTIG溶接トーチ7の位置を制御する。より具体的には、制御部31は、変位センサ32から送られてきた測定結果の変化やレベルなどから被溶接部14上のビード6の有無を判断し、ビード6があると判断した場合には、その位置に非消耗電極7aがさしかかる直前に、非消耗電極7aがビード6と接触しない高さで、かつアークでビード6を溶融させることが可能な位置までTIG溶接トーチ7を上方に移動する。非消耗電極7aとビード6が接触しないと判断したときには、制御部31はTIG溶接トーチ7を移動しない。
これにより、溶接開始部のビード6aをTIG溶接のアークで溶融する際における、非消耗電極7aとビード6の接触を防ぐことができる。なお、TIG溶接トーチ7とMIG溶接トーチ7はそれぞれ独立しており、TIG溶接トーチ7が上方に移動してもMIG溶接トーチ8の高さはそのまま維持され、被溶接部14への溶接狙い位置が変わることはない。
次に、実施の形態3における溶接方法について、図14に示すフローチャートを用いて説明する。ここでは、溶接対象ワークは圧縮機101とし、溶接継手は胴部1と鏡板部2のすみ肉溶接として説明する。
溶接が開始されると、まず初めに、TIG溶接の溶接開始位置S1においてTIG溶接トーチ7がアークの発生を開始し、TIG溶接が開始される(ステップ11)。TIG溶接が開始されると、圧縮機101を保持する冶具9が圧縮機101の回転を開始する(ステップ12)。アークが発生してから圧縮機101が回転することにより、TIG溶接の溶接開始部における母材の溶け込みをより確実に得ることができる。その後、TIG溶接の溶接開始位置S1から溶接方向に所定距離離れたMIG溶接の溶接開始位置S2で、MIG溶接トーチ8がアークの発生を開始し、MIG溶接が開始される(ステップ13)。その後、実施の形態1と同様にTIG溶接とMIG溶接が行われる。このとき、制御部31は、変位センサ32の検知結果からTIG溶接トーチ7の前方にビード6があることを検知すると、非消耗電極7aがビード6に接触する前に、非消耗電極7aがビード6に接触しない位置までTIG溶接トーチ7を上方に移動する(ステップ14,15)。このとき、TIG溶接トーチ7はアークを出したまま移動する。その後、TIG溶接トーチ7のアークにより、MIG溶接で形成されたビード6の端部が溶融されると、TIG溶接トーチ7がアークの発生を停止し、TIG溶接が停止される(ステップ16)。その後、TIG溶接により再溶融されたビード6の端部までビード6が形成され、ビード6が一体化されると、冶具9は圧縮機101の回転を停止する(ステップ17)。最後に、必要に応じてMIG溶接トーチ8によるクレータ処理が行われ(ステップ18)、MIG溶接トーチ8がアークの発生を停止し、MIG溶接が停止される(ステップ19)。以上の工程により溶接が完了する。
以上のように、変位センサ32で検知した結果に応じてTIG溶接トーチ7を上方に移動させることにより、全周溶接で溶接開始部と溶接終了部とをつなぐ際に、非消耗電極7aがビード6と接触することがなくなる。また、TIG溶接のアークによる溶接開始部のビード6aの再溶融を適切に行うことができる。
1 胴、2 鏡板、3 溶接トーチ、5 アーク、6 ビード、6a 溶接開始部のビード、6b 溶接終了部のビード、7 TIG溶接トーチ、7a 非消耗電極、8 MIG溶接トーチ、8a 消耗電極、9 冶具、10 溶け込み、10a 溶接開始部の溶け込み、10b 溶接終了部の溶け込み、11 制御部、12a 平板、12b 平板、13 被溶接部、14 被溶接部、21 ビード、22 ビード、22a 溶接開始部のビード、31 制御部、32 変位センサ、100 溶接装置、101 圧縮機。

Claims (6)

  1. 非消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部を溶接し、その後、消耗電極を用いてアーク溶接により前記被溶接部上にビードを形成して全周溶接する溶接方法であって、
    前記非消耗電極の溶接終了位置は、前記非消耗電極の溶接開始位置を越えて前記消耗電極の溶接開始位置の近傍であり、
    前記消耗電極の溶接終了位置は、前記消耗電極の溶接開始位置の近傍であることを特徴とする溶接方法。
  2. 非消耗電極を用いてアーク溶接により被溶接部の溶接を非消耗電極の溶接開始位置から開始し、消耗電極を用いてアーク溶接により前記被溶接部上へのビードの形成を前記非消耗電極の溶接開始位置から溶接方向に所定距離離れた消耗電極の溶接開始位置から開始する開始工程と、
    前記非消耗電極を用いてアーク溶接により溶接した前記被溶接部上に、前記消耗電極を用いてアーク溶接により前記ビードを形成する中間工程と、
    前記非消耗電極を用いてアーク溶接により前記非消耗電極の溶接開始位置を越えて前記消耗電極の溶接開始位置の近傍まで溶接し、前記消耗電極を用いてアーク溶接により前記ビードを前記消耗電極の溶接開始位置の近傍まで形成する終了工程とを備えた溶接方法。
  3. 開始工程のビードと終了工程のビードとは、合一となって繋がることを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。
  4. 溶接開始位置での消耗電極の溶接電流は、溶接の途中よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の溶接方法。
  5. 非消耗電極の前方に配置されたセンサによってビードを検出すると前記非消耗電極を上方に移動することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の溶接方法。
  6. アーク溶接により被溶接部を溶接する非消耗電極と、
    アーク溶接により前記被溶接部上にビードを形成する消耗電極と、
    前記非消耗電極を用いてアーク溶接により前記被溶接部の溶接を非消耗電極の溶接開始位置から開始し、前記消耗電極を用いてアーク溶接により前記被溶接部上へのビードの形成を前記非消耗電極の溶接開始位置から溶接方向に所定距離離れた消耗電極の溶接開始位置から開始し、前記非消耗電極を用いてアーク溶接により溶接した前記被溶接部上に、前記消耗電極を用いてアーク溶接により前記ビードを形成し、前記非消耗電極を用いてアーク溶接により前記非消耗電極の溶接開始位置を越えて前記消耗電極の溶接開始位置の近傍まで溶接し、前記消耗電極を用いてアーク溶接により前記ビードを前記消耗電極の溶接開始位置の近傍まで形成する制御部とを備えた溶接装置。
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