JPH09109325A - フッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板 - Google Patents

フッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板

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JPH09109325A
JPH09109325A JP7267410A JP26741095A JPH09109325A JP H09109325 A JPH09109325 A JP H09109325A JP 7267410 A JP7267410 A JP 7267410A JP 26741095 A JP26741095 A JP 26741095A JP H09109325 A JPH09109325 A JP H09109325A
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pvdf
resin film
steel sheet
layer
film
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JP7267410A
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Hiroyuki Kato
博之 加藤
Toshiyuki Okuma
俊之 大熊
Yasuhide Yoshida
安秀 吉田
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C28/00Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C2/26After-treatment
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C28/30Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に、ラミネート上の問題もなく製造可能
で、母材との密着性に優れたフッ素樹脂系ラミネート鋼
板を提供する。 【解決手段】 亜鉛系めっき鋼板表面に、化成処理皮
膜、接着剤、ポリフッ化ビニリデン系樹脂(PVdF)フィル
ムの層が順次設けられているフッ素樹脂系ラミネート鋼
板において、(1) 接着剤が架橋用触媒あるいはシランカ
ップリング剤を含むアクリル系樹脂からなり、(2) PVdF
系樹脂フィルム層がアクリル系樹脂を含む2層のPVdF系
樹脂フィルム層からなり、かつ2 層のPVdF系樹脂フィ
ルム層が溶融押出法で成型され、上層のPVdF系樹脂フ
ィルム層中のPVdF系樹脂の含有量が重量比で0.5 〜0.8
で、下層のPVdF系樹脂中のPVdF系樹脂の含有量が重量
比で0.1 〜0.5 であり、上層のPVdF系樹脂フィルム層
には着色顔料を含むことを特徴とするフッ素樹脂系ラミ
ネート鋼板など。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として道路の外
装用パネル、建築物の屋根や外壁用パネルなどに用いら
れる屋外建材用フッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来のカラー亜鉛鉄板より耐候
性、耐食性に優れた屋外建材用の塗装鋼板として、安価
なポリフッ化ビニル(PVF)やポリフッ化ビニリデン
(PVdF)を主成分とするフッ素樹脂系フィルムを亜
鉛めっきまたは亜鉛合金めっき鋼板(以下、亜鉛系めっ
き鋼板と呼ぶ)上にラミネートしたフッ素樹脂系ラミネ
ート鋼板が用いられるようになってきている。
【0003】このラミネート鋼板は、従来の塗装鋼板に
比べ加工性が良好であり、塗装焼付時にピンホール等が
発生しないため耐食性にも優れており、さらに優れた耐
候性を示すフッ素樹脂が被覆されているため、総合的に
みて耐久性に優れた鋼板といわれている。
【0004】このフッ素樹脂系フィルムの優れた耐久性
はその優れた化学的安定性によるが、逆にそのために母
材との密着性に問題が生じる。その改善方法として、特
開昭63ー168333号公報には、フッ素樹脂系フィ
ルムをその融点より高い温度でラミネートする方法が、
また、特開平5ー186757号公報には、エポキシ樹
脂とその架橋剤、アクリル樹脂およびフッ素樹脂からな
る接着剤を用いて低温でラミネートする方法が開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63ー168333号公報に記載されている方法では、
フッ素樹脂系フィルムの融点より高い温度でラミネート
するため、フィルムのシワや破断が、また、溶融押出法
によってラミネートする場合は、テンションによりフィ
ルムの変形が起こる場合がある。
【0006】また、特開平5ー186757号公報に記
載の方法では、数種の樹脂を混合した接着剤を用いるた
め、その接着剤の製法が煩雑であり、コスト高にもな
る。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、安価に、ラミネート上の問題もなく
製造可能で、母材との密着性に優れたフッ素樹脂系フィ
ルムラミネート鋼板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、亜鉛系めっ
き鋼板の表面に、化成処理皮膜層、接着剤層、PVdF
系樹脂フィルム層が順次設けられているフッ素樹脂系フ
ィルムラミネート鋼板において、下記の条件を満足する
ことを特徴とするフッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板
により解決される。 (1)前記接着剤層が架橋用触媒あるいはシランカップ
リング剤を含有するアクリル系樹脂からなる。 (2)前記PVdF系樹脂フィルム層がアクリル系樹脂
を含有した2層のPVdF系樹脂フィルム層からなり、
かつ(a)前記2層のPVdF系樹脂フィルム層が溶融
押出法で成型されており、(b)前記上層のPVdF系
樹脂フィルム層中のPVdF系樹脂の含有量が重量比で
0.5〜0.8であり、(c)前記下層のPVdF系樹
脂フィルム層中のPVdF系樹脂の含有量が重量比で
0.1〜0.5であり、(d)前記上層のPVdF系樹
脂フィルム層には着色顔料が含有されている。
【0009】上述したように、PVdFを主成分とする
フッ素樹脂系フィルムは、優れた化学的安定性を有する
ので、それをラミネートした鋼板は優れた耐久性を示す
が母材である鋼板との密着性に劣る。
【0010】そこで、PVdFを主成分とするフッ素樹
脂系フィルムをラミネートする前に、接着剤層が必要に
なる。このとき、接着剤層に架橋用触媒あるいはシラン
カップリング剤を添加するとラミネート時の温度をPV
dFの融点より低温にできるので、フィルムのシワ、破
断、変形などを防止できる。
【0011】また、接着剤層をアクリル系樹脂とし、P
VdF系樹脂フィルム層にアクリル系樹脂を添加する
と、双方のアクリル系樹脂が、その表面エネルギー値が
近いため非常に良好な親和性を示すため、接着剤層とP
VdF系樹脂フィルム層の間に優れた密着性が得られ
る。
【0012】しかし、PVdF系樹脂フィルム層にアク
リル系樹脂を添加すると、その優れた耐久性が劣化する
ので、PVdF系樹脂フィルム層を2層にし、上層をP
VdF系樹脂のリッチな層とし、接着剤層側の下層をア
クリル系樹脂のリッチな層とすれば、密着性、耐久性と
もに優れたPVdF系樹脂フィルムラミネート鋼板が得
られる。
【0013】このとき、優れた耐久性と下層との密着性
を確保するため、上層のPVdF系樹脂フィルム層を、
そのPVdF系樹脂の含有量を重量比で0.5〜0.8
にしてPVdF系樹脂リッチな層にする必要がある。ま
た、耐久性を著しく落とすことなく優れた密着性を得る
ために、下層のPVdF系樹脂フィルム層を、そのPV
dF系樹脂の含有量を重量比で0.1〜0.5の範囲に
してアクリル系樹脂リッチな層にする必要がある。
【0014】上層のPVdF系樹脂フィルム層に着色顔
料を添加すると紫外線によるフィルム層の剥離を防止で
き、より優れた耐候性が得られる。
【0015】こうした2層のフィルム層の形成は、フィ
ルム間での剥離を防止するため溶融押出法により行う必
要がある。
【0016】PVdF系樹脂フィルム層に含まれるアク
リル系樹脂にゴム成分を添加すると、フィルム成型がよ
り容易になる。
【0017】上層のPVdF系樹脂フィルム層に添加す
る着色顔料を紫外線に対して安定な無機系顔料にする
と、より優れた耐久性が得られる。
【0018】接着剤層に防錆顔料を添加すると、鋼板加
工部端部の耐食性をさらに向上できる。
【0019】このとき、接着剤層に添加する防錆顔料の
添加量は、接着剤層中の全樹脂固形分100重量部に対
して5重量部未満であると上記の効果が十分には得られ
ず、また、100重量部を超えると密着性を劣化させる
場合があるので、5〜100重量部であることが望まし
い。
【0020】母材の亜鉛系めっき鋼板の亜鉛系めっき付
着量は、60g/m2 未満であると、外装建材として長
期使用さた時に耐食性に問題が生じる場合があり、ま
た、150g/m2 を超えると、加工時に皮膜に亀裂が
入り密着性が劣化する場合があるので、60〜150g
/m2 であることが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明のフッ素樹脂系フィルムラ
ミネート鋼板を製造する方法としては、亜鉛系めっき鋼
板の表面に化成処理皮膜層を形成後、接着剤をロールコ
ーター、カーテンフローコーター、スプレイ、静電塗布
等で塗布し、熱風乾燥炉、赤外加熱炉、誘導加熱炉等で
乾燥焼付し、その後直ちに別途溶融押出法により製造し
た2層のフッ素樹脂系フィルムを適当なテンションを与
えながら加圧圧着してラミネートする方法が挙げられ
る。なお、2層のフッ素樹脂系フィルム層の上下層の間
に中間層を設けて3層以上の構造とし、上層にいくほど
アクリル系樹脂の含有量を少なくすると、さらに優れた
密着性や耐久性が得られる。
【0022】フッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板で用
いる母材としては、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっ
き鋼板、溶融5%AlーZn合金めっき鋼板、溶融55
%AlーZn合金めっき鋼板などの亜鉛系めっき鋼板が
好適である。また、冷延鋼板、ステンレス鋼板、アルミ
系めっき鋼板などにも適用可能である。
【0023】化成処理皮膜は、亜鉛系めっき鋼板と接着
剤層との密着性を上げるために必要であり、クロメート
系、リン酸塩系、シリケート系処理液による塗布または
噴霧処理、あるいはリン酸、硝酸、フッ酸等の酸あるい
はアルカリによる活性化処理や電解処理により形成され
る。なかでも、クロメート系、リン酸塩系の単一または
これらを組み合わせたものが優れた密着性を示す。
【0024】接着剤層に用いるアクリル系樹脂には、熱
可塑性または熱硬化性いずれの樹脂も適用可能である。
【0025】熱可塑性アクリル系樹脂としては、メチル
メタクリレート、エチルアクリレートなどのアクリル酸
エステルの重合体および共重合体が挙げられる。この場
合、エステル基はメチル、エチル、プロピル、ラウリル
等のアルキル基でよい。また、共重合体の場合は、エス
テル基は1種でも2種以上でもよい。
【0026】熱硬化性アクリル系樹脂としては、分子中
に橋かけ構造を作るような官能基(カルボキシル基、水
酸基、アミノ基、エポキシ基等)を持ったモノマー、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、アク
リルグリシジルエーテル、グルシジルメタクリレート等
の群と、このような官能基を持たないスチレン、アクリ
ル酸あるいはアクリル酸エステル等の群の2つの群から
選ばれた2種以上のモノマーを共重合して得られるポリ
マーをイソシアネート、メラミン樹脂等のアミノ樹脂に
よって硬化させたものが挙げられる。
【0027】接着剤層に添加する防錆顔料としては、ス
トロンチウムクロメート、バリウムクロメート、カルシ
ウムクロメート、ジンククロメートあるいはシリカ、ジ
ルコニア等の金属酸化物粒子が挙げられる。
【0028】接着剤層には、その性能を損なわない範囲
で、触媒、レベリング剤、増粘剤、安定剤等を添加して
もよい。
【0029】PVdF系樹脂フィルム層に含有させるア
クリル系樹脂としては、メタアクリル酸エステル系樹脂
が望ましい。メタアクリル酸エステル系樹脂とは、メタ
クリル酸メチルのホモポリマーやメタクリル酸メチルと
共重合可能な単量体との共重合体をいう。共重合可能な
単量体としては、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸エ
チル、アクリル酸エステル類等がある。
【0030】上層のPVdF系樹脂フィルム層に添加す
る無機系顔料としては、TiO2 ・Sb2 3 ・BaO
・NiO・Cr2 3 を主成分とするイエロー系、Zn
O・Fe2 3 ・Cr2 3 を主成分とするブラウン
系、CoO・Al2 3 ・Cr 2 3 を主成分とするブ
ルー系、TiO2 ・CoO・NiO・ZnOを主成分と
するグリーン系、CuO・Cr2 3 およびCuO・F
2 3 ・Mn2 3 を主成分とするブラック系の顔料
を用いることができる。その添加量は、調色により適宜
決定される。
【0031】
【実施例】表1に、本試験で用いた種々のPVdF系樹
脂フィルムの構造および組成を示す。
【0032】Fー1〜Fー5は本発明範囲の組成からな
るフィルムであり、Fー1〜Fー3は2層構造、Fー4
とFー5は3層構造である。Fー6〜Fー14は本発明
範囲外の組成からなるフィルムである。
【0033】PVdF系樹脂としては、ペンウオルト
(株)社製のカイナー740を、アクリル系樹脂として
は、三菱レイヨン(株)社製のポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)ハイペットHBE(ゴム成分含有)を、
また、無機顔料としては、石原産業(株)社製の二酸化
チタンタイペークCR93を用いた。
【0034】これらを表1に示す比率でブレンドし、あ
らかじめ30mmφ異方向回転2軸押出機で溶融、再ペ
レット化した。各比率でブレンドしたものを層構成にす
るため、40mmφ押出機を層構成分の必要台数(2層
なら2台、3層なら3台)用い、また、巾300mm・
スリット0.5mmのマルチマニホールドダイを使用し
て、多層の溶融押出によるフィルム成型を行った。な
お、引取装置のダイに最も近い冷却ロールは水冷されて
いる。
【0035】接着剤層を構成するアクリル系樹脂として
は、三菱レイヨン(株)社製のアクリペットMDあるい
は大日本インキ化学工業(株)社製のアクリディックA
801を用いた。接着剤に添加する架橋用触媒として
は、大日本インキ化学工業(株)社製のメラミン樹脂の
スーパーベッカミンあるいはブロック化ポリイソシアネ
ートのバーノックDー550を用いた。シランカップリ
ング剤としては、ビニルトリクロロシランを用いた。
【0036】これらをアクリル樹脂/架橋用触媒/シラ
ンカップリング剤の比率が100:5:1(重量部)に
なるように採取し、共にシンナー(キシレン:シクロヘ
キサン=1:1)中にペイントコンディショナーにて溶
解、分散させて調整し、接着剤を作成した。この接着剤
の固形分濃度は約50%であった。
【0037】さらに、この接着剤にキクチカラー(株)
社製の防錆顔料ストクロ(ストロンチウムクロメート)
を、接着剤中の全樹脂固形分100重量部に対して0〜
150重量部添加し、次の6種類の接着剤を作成した。
接着剤A:5重量部のストクロ添加、接着剤B:10重
量部のストクロ添加、接着剤C:100重量部のストク
ロ添加、接着剤D:2重量部のストクロ添加、接着剤
E:150重量部のストクロ添加、接着剤F:0重量部
のストクロ添加すなわち無添加。
【0038】各種化成処理を施した溶融亜鉛めっき鋼板
(GI:板厚0.8mm)、5%AlーZn合金めっき
鋼板(GF:板厚0.6mm)、55%AlーZn合金
めっき鋼板(GL:板厚0.6mm)に、ロールコータ
ー等で上記種々の接着剤を、表2および表3に示す条件
で塗布した後、表1に示すPVdF系樹脂フィルムを1
80〜200℃でロール圧着し、表2および表3に示す
ようなフッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板の試料を作
成した。
【0039】表2に示すNo.1〜11のラミネート鋼
板は、いずれも本発明の条件を満足した試料であり、表
3に示すNo.1〜13のラミネート鋼板は、いずれも
本発明範囲外の試料である。
【0040】そして、外観評価、耐食性、耐候性、フィ
ルム密着性、加工密着性を、以下の方法で評価した。
【0041】(1)外観評価 ラミネート後のサンプル表面の外観を目視で観察し、以
下の基準で評価した。 〇:フッ素樹脂系フィルム面にシワ、部分的破断および
ふくれなし。 ×:フッ素樹脂系フィルム面にシワ、部分的破断および
ふくれを認める。
【0042】(2)耐食性 JISーZ2371の方法に準じて、フッ素樹脂系フィ
ルムラミネート鋼板を平板および0mmRで90度に曲
げ加工したサンプルについて、2000時間の塩水噴霧
試験を行い、平面部、端部および加工部の錆、フクレ、
剥離、変色等の異常を調査した。フッ素樹脂系フィルム
表面の変化を目視で観察し、以下の基準で評価した。 ○:フッ素樹脂系フィルム面に全く変化なし。 △:フッ素樹脂系フィルム面に若干の錆、フクレを認め
る。 ×:フッ素樹脂系フィルム面に錆、フクレ、剥離、変色
を認める。
【0043】同時に、平板サンプルについては端面から
の、曲げ加工サンプルについては曲げ部の端面からのフ
ィルムふくれ巾(mm)も測定して耐食性を評価した。
なお、ふくれ巾は0.5mm未満であることが要求され
ている。
【0044】(3)耐候性 70×150mmの試験片を作成し、この試験片の皮膜
にカッターナイフを用いて素地に達する傷をクロス状に
いれ、サンプルの裏面および端部をシールし、ついでデ
ューサイクルウェザーメーター試験機にて2000時間
の耐候性試験を行った。そして、試験片の平面部での試
験前後の色差および光沢残存率の測定やクロスカット部
をテープ剥離して皮膜の密着性劣化度合いの調査を行
い、以下の基準で評価した。 ・色差について:ΔEの数値が1以下で合格。 ・光沢残存率について:GRが90%以上で合格。 ・クロスカット部の密着性について ○:皮膜の剥離無し。 △:皮膜の一部剥離。 ×:皮膜が著しく剥離。
【0045】同時に、カット部からのフィルム剥離巾
(mm)も測定して耐候性を評価した。なお、フィルム
剥離巾は1.0mm以下であることが要求されている。
【0046】(4)フィルム密着性 20℃の雰囲気で、ラミネート鋼板表面のフッ素樹脂系
フィルムに下地にいたるまでの間隔1mmの碁盤目カッ
トを入れ、エリクセン試験機で6mmの押し出し加工を
行い、沸水中に5時間浸漬後、表面をテープにて剥離
し,以下の基準で評価した。 5:フィルムの剥離無し。 4:フィルム全体の5%以下の剥離。 3:フィルム全体の6〜20%の剥離。 2:フィルム全体の21〜50%の剥離。 1:フィルム全体の50%を超える剥離。
【0047】(5)加工密着性 20℃の雰囲気で、ラミネート鋼板表面のフッ素樹脂系
フィルムに下地にいたるまでのクロスカットを入れ、ク
ロスカットの交差点のちょうど反対の鋼板面に直径2m
mの鋼製丸棒を配し、この丸棒を支点として180度の
曲げ加工を行い、曲げ部分のフィルム表面をテープで剥
離し、以下の基準で評価した。 ○:皮膜の剥離無し。 △:皮膜の一部剥離。 ×:皮膜が著しく剥離。
【0048】本発明例の試験結果を表2に、また、比較
例の試験結果を表3に示す。表2に示すように、本発明
例の試料No.1〜11のフッ素樹脂系フィルムラミネ
ート鋼板は、外観、耐食性、耐候性、フィルム密着性、
加工密着性、いずれの特性においても優れている。
【0049】一方、表3に示すように、比較例の試料N
o.1〜13のフッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板
は、いずれかの特性で不合格となっている。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、安価に、ラミネート上の問題もなく製造可能
で、母材との密着性に優れたフッ素樹脂系フィルムラミ
ネート鋼板を提供できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 27/16 C08L 27/16 33/08 LJD 33/08 LJD

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼板の表面に、化成処理皮
    膜層、接着剤層、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)系
    樹脂フィルム層が順次設けられているフッ素樹脂系フィ
    ルムラミネート鋼板において、下記の条件を満足するこ
    とを特徴とするフッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板。 (1)前記接着剤層が架橋用触媒あるいはシランカップ
    リング剤を含有するアクリル系樹脂からなる。 (2)前記PVdF系樹脂フィルム層がアクリル系樹脂
    を含有した2層のPVdF系樹脂フィルム層からなり、
    かつ(a)前記2層のPVdF系樹脂フィルム層が溶融
    押出法で成型されており、(b)前記上層のPVdF系
    樹脂フィルム層中のPVdF系樹脂の含有量が重量比で
    0.5〜0.8であり、(c)前記下層のPVdF系樹
    脂フィルム層中のPVdF系樹脂の含有量が重量比で
    0.1〜0.5であり、(d)前記上層のPVdF系樹
    脂フィルム層には着色顔料が含有されている。
  2. 【請求項2】 前記PVdF系樹脂フィルム層に含まれ
    るアクリル系樹脂がゴム成分を含むことを特徴とする請
    求項1に記載のフッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板。
  3. 【請求項3】 前記上層のPVdF系樹脂フィルム層に
    含まれる着色顔料が無機系顔料であることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のフッ素樹脂系フィルム
    ラミネート鋼板。
  4. 【請求項4】 前記接着剤層に防錆顔料が含まれること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記
    載のフッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板。
  5. 【請求項5】 前記接着剤層中に含まれる防錆顔料の添
    加量が、前記接着剤層中の全樹脂固形分100重量部に
    対して5〜100重量部であることを特徴とする請求項
    4に記載のフッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板。
  6. 【請求項6】 前記亜鉛系めっき鋼板の亜鉛系めっき付
    着量が、60〜150g/m2 であることを特徴とする
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のフッ素樹
    脂系フィルムラミネート鋼板。
JP7267410A 1995-10-16 1995-10-16 フッ素樹脂系フィルムラミネート鋼板 Withdrawn JPH09109325A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999005744A1 (en) * 1997-07-23 1999-02-04 Aea Technology Plc Extrusion of polymer-based cell components
CN104191770A (zh) * 2014-09-17 2014-12-10 上海海优威新材料股份有限公司 聚偏氟乙烯复合膜及其制备方法
CN104428393A (zh) * 2012-07-09 2015-03-18 中兴化成工业株式会社 荧光复合物

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