JP2002225184A - 耐候性樹脂被覆金属板 - Google Patents

耐候性樹脂被覆金属板

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JP2002225184A
JP2002225184A JP2001029853A JP2001029853A JP2002225184A JP 2002225184 A JP2002225184 A JP 2002225184A JP 2001029853 A JP2001029853 A JP 2001029853A JP 2001029853 A JP2001029853 A JP 2001029853A JP 2002225184 A JP2002225184 A JP 2002225184A
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resin
film
acrylic resin
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JP2001029853A
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Toshiaki Ebiya
俊昭 蛯谷
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Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性及び加工性に優れた屋外用途の樹脂被
覆金属板を提供する。 【解決手段】 樹脂被覆金属板Pは基材金属板1上に接
着層2、アクリル系樹脂フィルム3、着色樹脂フィルム
4が順次積層されて一体化されている。アクリル系樹脂
フィルム3は、JIS K 7127 に準拠して雰囲気温度23
℃、引張り速度200mm/分で測定した引張り破断伸び
が、フィルムの製膜時の流れ方向(MD)及び、流れに直交
する方向(TD)の両方向について150 〜500 %の範囲であ
る。着色樹脂フィルム4は、PVdF系樹脂とアクリル
系樹脂のブレンド体から成り、全体がPVdF系樹脂60
〜90重量部とアクリル系樹脂40〜10重量部の組成である
か、該組成の層4aを少なくとも一層含む。また、着色樹
脂フィルム4は、実際に被覆する厚みでの、前記測定条
件での引張り破断伸びが、フィルムの製膜時の流れ方向
(MD)及び、流れに直交する方向(TD)の両方向について10
0 %以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば屋外用途に
用いられる耐候性樹脂被覆金属板に係り、詳しくは塩化
ビニル系樹脂を使用しない耐候性樹脂被覆金属板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】屋外用途に用いられる樹脂被覆金属板と
しては、フッ素系樹脂等の耐候性が極めて良好な樹脂成
分の焼き付け塗装を施した金属板、あるいはフッ素系樹
脂フィルムをラミネートした金属板等が用いられている
が、塩化ビニル系樹脂被覆金属板も外層用として広く用
いられている。
【0003】これは、塩化ビニル系樹脂自体は耐候性に
劣る材料でありながら、各種添加剤との相溶性に優れ、
また長年に亘る耐候性改良の検討が行われてきたことに
よる。そして、絶対的な耐候性ではフッ素系樹脂に及ば
ないものの、性能とコストを比較した場合、塩化ビニル
系樹脂被覆金属板は非常に優れた外装材と言うことがで
きる。
【0004】また、塩化ビニル系樹脂被覆金属板は、傷
入り部の耐食性に優れることや、加工性が良好なことも
大きな特徴となっている。即ち、通常、フッ素系樹脂の
焼き付け塗装では、一回に塗布可能な塗膜厚みが制限を
受けることから、数回の塗布を行うことが通例となって
いるが、それでも数十μm程度の厚みが一般的であり、
該厚みでは折り曲げ等の加工を施す際や、施工時あるい
は施工後の塗膜への傷入りが金属面に達する可能性が高
く、傷入り部の耐食性が問題となる。
【0005】これに対して、塩化ビニル系樹脂被覆金属
板では、樹脂層の厚みは百数十〜数百μm程度有るのが
一般的で、多少の傷が入っても樹脂層の部分に留まり、
金属面に傷が達する可能性は大幅に軽減される。また、
樹脂層の柔軟性が高いため、折り曲げ加工等を施した部
分に関しても、割れやクラック等の耐食性を低下させる
現象を生じないことも優れた点となっている。
【0006】フッ素系樹脂フィルム被覆においても、コ
ストの点から被覆厚みは塗膜の場合と同様であり、やは
り傷入りの問題が避けられない。このように、フッ素系
樹脂被覆金属板と塩化ビニル系樹脂被覆金属板は、それ
ぞれ、長所、短所を有しているが、これらの長所を併せ
持つ性質のものとして、塩化ビニル系樹脂層の上に耐候
性の良好な無機顔料で着色を施したアクリル系樹脂、フ
ッ素系樹脂等のフィルムを積層した構成、あるいは塗膜
層を設けた構成の樹脂被覆金属板が実用化されている。
この構成では、着色されたフッ素系樹脂、アクリル系樹
脂等が外表面側に位置することにより、塩化ビニル系樹
脂層が紫外線から保護され、一層の耐候性向上が期待で
きることに加えて、樹脂層の全厚みとして数百μmを有
することにより、フッ素樹脂被覆金属板で問題となる傷
入りの問題も回避される。
【0007】また、フッ素系やアクリル系の塗膜あるい
はフィルム等の硬い樹脂層も、金属板との間に柔軟な塩
化ビニル系樹脂層が厚みをもって介在することにより、
折り曲げ加工時の変形応力が塩化ビニル系樹脂で緩和さ
れ、ある程度良好な加工性が得られることもこの構成の
特徴の一つである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
塩化ビニル系樹脂の安定剤として用いられている重金属
化合物の問題、可塑剤として用いられているフタル酸エ
ステル類等に内分泌攪乱作用(環境ホルモン作用)の嫌
疑があること、更には燃焼時に塩化水素ガスを発生する
ことや燃焼条件によってはダイオキシンを生成する可能
性のある物質の一つであること等の環境的側面から塩化
ビニル系樹脂は、その使用に制限を受けるようになって
きている。
【0009】上記のような長期の耐久性を有する用途に
塩化ビニル系樹脂を用いることは、環境負荷を軽減する
方向に作用するとも考えられるが、内装建材用途や家電
用途においては確実に塩化ビニル系樹脂被覆金属板の使
用は減少の傾向にある。従って、シートメーカーが上記
構成のみのために塩化ビニル系樹脂シートの生産を継続
することは、効率的ではない状況となってきている。
【0010】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は主に屋外で使用され、耐候性及
び加工性に優れるとともに塩化ビニル系樹脂を含まない
樹脂被覆金属板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、基材金属板上に接着層
を介して、アクリル系樹脂フィルムと、顔料を添加して
着色された着色樹脂フィルムとを順次積層して一体化し
た構成の樹脂被覆金属板であって、前記アクリル系樹脂
フィルム及び着色樹脂フィルムが以下の条件を満たす。
【0012】a.アクリル系樹脂フィルムは、JIS K 7
127 に準拠して雰囲気温度23℃、引張り速度200m
m/分で測定した引張り破断伸びが、フィルムの製膜時
の流れ方向(MD)及び、流れに直交する方向(TD)
の両方向について150〜500%の範囲である。
【0013】b.着色樹脂フィルムは、ポリフッ化ビニ
リデン(PVdF)系樹脂とアクリル系樹脂のブレンド
体から成るフィルムであり、全体がPVdF系樹脂60
〜90重量部とアクリル系樹脂40〜10重量部(両者
の合計が100重量部)である層で構成されるか、前記
層を少なくとも1層含む構成で、かつ該構成での実際に
被覆する厚みでの、JIS K 7127 に準拠して雰囲気温度
23℃、引張り速度200mm/分で測定した引張り破
断伸びが、フィルムの製膜時の流れ方向(MD)及び流
れに直交する方向(TD)の両方向について100%以
上である。
【0014】従って、この発明では、樹脂被覆金属板の
外気側表面は、耐候性の良好な着色樹脂フィルムで被覆
されるため、曝露の進行に伴う表面の劣化や光沢の変化
の問題を解決でき、耐候性が向上する。更にアクリル系
樹脂フィルムと着色樹脂フィルムの破断伸びが特定の範
囲にあることで、樹脂被覆金属板の状態で塩化ビニル系
樹脂を使用しなくても良好な加工性が得られる。なお、
接着層は接着剤又は粘着剤で形成される。
【0015】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記着色樹脂フィルムが、ポリフッ
化ビニリデン(PVdF)系樹脂60〜90重量部とア
クリル系樹脂40〜10重量部とのブレンド体(両者の
合計が100重量部)である層と、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVdF)系樹脂10〜40重量部とアクリル系樹
脂90〜60重量部とのブレンド体(両者の合計が10
0重量部)である層とを少なくとも1層ずつ含んでい
る。
【0016】従って、この発明では請求項1の発明の特
徴に加えて、樹脂被覆金属板の外気側表面は良好な耐候
性を維持したまま、着色樹脂フィルムとアクリル系樹脂
フィルムとを短時間の加熱ロールへの接触(所謂ダブリ
ング法)等で容易に積層一体化できる特徴を有する。
【0017】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記アクリル系樹脂フ
ィルムと着色樹脂フィルムとの間に接着剤層が設けら
れ、かつ、前記着色樹脂フィルムの実際に被覆する厚み
の1/2の厚みで測定した波長280〜400nmの範
囲での紫外線遮蔽性の測定値が80%以上である。
【0018】従って、この発明では、請求項2の発明の
特徴に加えて、一般的に耐候性劣化により剥離を生じ易
い接着剤層を紫外線から保護し、長期の耐剥離性が得ら
れる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態を図面に基づいて説明する。図1(a)は本発明の
耐候性樹脂被覆金属板(以下、単に樹脂被覆金属板と称
す)Pの基本構成を示す模式断面図である。樹脂被覆金
属板Pは、基材金属板1の片面に接着層2が積層され、
その上にアクリル系樹脂フィルム3が積層され、更にそ
の上に着色樹脂フィルム4が積層された構成となってい
る。
【0020】図1(b)に示す樹脂被覆金属板Pでは、
着色樹脂フィルム4として組成の異なる2種類の樹脂フ
ィルムからなる層4a,4bが積層された構成のものが
使用されている。この実施の形態では、一方の層(外面
側の層)4aはポリフッ化ビニリデン(PVdF)系樹
脂60〜90重量部とアクリル系樹脂40〜10重量部
(両者の合計が100重量部)のブレンド体から成る。
また、他方の層4bはPVdF系樹脂10〜40重量部
とアクリル系樹脂90〜60重量部(両者の合計が10
0重量部)のブレンド体から成る。
【0021】また、図1(c)に示す樹脂被覆金属板P
では、アクリル系樹脂フィルム3と着色樹脂フィルム4
との間に接着剤層5が設けられている。着色樹脂フィル
ム4は、実際に被覆する厚みの1/2の厚みで測定した
波長280〜400nmの範囲での紫外線遮蔽性の測定
値が、後記する方法で80%以上となっている。
【0022】<基材金属板1>基材金属板1としては、
一般的に樹脂被覆金属板の基材として用いられている金
属板が使用され、例えば、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜
鉛メッキ鋼板、アルミニウム・亜鉛複合メッキ鋼板(5
%アルミニウム・亜鉛複合メッキ鋼板、55%アルミニ
ウム・亜鉛複合メッキ鋼板)、アルミニウムメッキ鋼
板、ステンレス鋼板、アルミニウム系合金板等が挙げら
れる。これら金属板は板厚、熱処理条件、メッキの厚み
等に関しても一般的な範囲内で特に制限はない。また、
金属板の表面処理に関しても、リン酸塩化成処理、クロ
メート処理等通常の処理を行うことができる。
【0023】<接着層2>基材金属板1とアクリル系樹
脂フィルム3間に介在する接着層2に使用できる接着剤
としては、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、アク
リル・ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、フェノー
ル系接着剤、アミド系接着剤、ポリエステル系接着剤等
を挙げることができる。接着層2の上に積層されるフィ
ルムがアクリル系樹脂より成ることから、これらの接着
剤の中でもアクリル系接着剤を好ましく用いることがで
きる。しかし、接着剤はこれら例示されたものに限定さ
れるものではない。
【0024】接着剤の塗布・焼き付けの方法も樹脂被覆
金属板の製造に一般的に用いられている方法を制限なく
使用できる。一例としては溶剤に溶解した接着剤を、巻
き出した鋼鈑コイル上にロールコーターで連続的に塗布
した後、インラインで設置された乾燥炉、次いで焼き付
け炉に導入し、焼き付け炉から出た直後の鋼鈑に樹脂フ
ィルムを積層接着する方法等を挙げることができる。
【0025】なお、接着層2は必ずしも接着剤で構成さ
れるものに限らず、基材金属板1とアクリル系樹脂フィ
ルム3の積層に、接着剤ではなく、粘着剤を用いてもよ
い。使用できる粘着剤としては、アクリル系、シリコー
ン系等公知のものを挙げることができる。
【0026】<アクリル系樹脂フィルム3>アクリル系
樹脂フィルム3に用いられるアクリル系樹脂は、一般に
「柔軟性アクリル」、「フィルムグレードアクリル」あ
るいは「ソフトアクリル」等と呼ばれるアクリル系樹脂
の範疇に含まれるもので、架橋アクリルゴム弾性体成分
を核にして、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂をグラ
フト重合して得られる所謂コア・シェル型の共重合体組
成物を基本としている。架橋弾性体成分はブチルアクリ
レート、エチルヘキシルアクリレート等のガラス転移温
度が0℃よりも低いアクリル酸エステル系の樹脂を主体
とし、エチレングリコール・ジメタクリレート等を共重
合することにより架橋構造を持たせている。
【0027】この架橋弾性体にグラフト重合され、アク
リル系樹脂のシェル相(マトリクス相)を形成する材料
としては、メチルメタクリレートを主体としブチルアク
リレート等その他の(メタ)アクリル酸エステル系樹脂
をランダム共重合した組成より成るものが使用される。
【0028】この柔軟性アクリルの重合方法や構成に関
しては、特開昭48−36947号公報や特開昭53−
64228号公報、特開昭57−146652号公報等
に開示されている。
【0029】これら柔軟性アクリルの中でも、塩化ビニ
ル系樹脂被覆金属板に被覆する(オーバーレイ)用途等
においては、先ずフィルム自体の耐候性を得る目的か
ら、シェル相の組成の殆どをメチルメタクリレートと
し、折り曲げ時の白化防止の目的から、あるいは透明性
を確保するための屈折率調整等の目的から架橋弾性体成
分とシェル相の間に、多段共重合により両者の中間的組
成より成る層を複数層設けて傾斜的に組成を変化させる
等の複雑な構成を採っているものが多く見受けられる。
【0030】本発明においてはアクリル系樹脂フィルム
3は、顔料の添加により着色された着色樹脂フィルム4
により、紫外線から保護されていることから、特別に耐
紫外線(耐光性)に配慮する必要はない。また、同じく
着色樹脂フィルム4が表面に存在することにより、耐折
り曲げ時の白化が顕在化しないことから、前記のような
複雑な構成は必要としない。また、樹脂自体の光線透過
率やヘイズ値も特に重要ではなく、その点において、架
橋アクリルゴム成分の比率等も加熱成形が困難にならな
い範囲で任意である。
【0031】また、柔軟性を付与する成分として、架橋
アクリルゴム以外のゴム成分や樹脂成分を含むことは、
オーバーレイ用途においては好ましいことではないが、
本発明においてはその耐候性(紫外線は殆どが着色樹脂
フィルム4で遮蔽されるので主に耐熱性)を著しく低下
させない範囲で、これらを含んでいてもよい。
【0032】アクリル系樹脂フィルム3において重要な
のは、樹脂被覆金属板の形態での成形性を確保するため
に、特定の範囲の柔軟性を有することである。本発明に
おいては、アクリル系樹脂フィルム3の柔軟性を引張り
破断伸びで規定し、JIS K 7127 に準拠して雰囲気温度
23℃、引張り速度200mm/分で測定した引張り破
断伸びが、フィルムの製膜時の流れ方向(MD)及び、
流れに直交する方向(TD)の両方向について150〜
500%の範囲にあることである。
【0033】引張り破断伸びの値がこれより小さいと、
積層構成において良好な加工性を得ることができず、好
ましくない。また、引張り破断伸びの値がこれより大き
いと、常温での柔軟性が過多となり、取り扱い性の悪
化、積層構成での表面硬度の低下等をもたらし、好まし
くない。アクリル系樹脂フィルム3の破断伸びを上記範
囲に規定することで、樹脂被覆金属板の構成でのロール
フォーミング加工、プレス加工等の2次加工性を満足行
くものとすることが可能となる。
【0034】アクリル系樹脂フィルム3の厚みは25〜
250μmの範囲が好ましく、これより薄いとフィルム
としての生産性の低下、取り扱い性の低下等の問題を生
じるため好ましくない。また、樹脂被覆金属板に折り曲
げ加工を施す際、該フィルム3上に積層される着色樹脂
フィルム4に加えられる変形の応力を緩和することで着
色樹脂フィルム4の破断、クラック入りを防止する観
点、及び基材金属板1の折り曲げ部メッキ割れによりア
クリル系樹脂フィルム3が破断することを避ける観点か
らは、50μm以上の厚みが有ることが好ましく、75
μm以上の厚みが更に好ましい。厚みが250μmを超
えるとコストの面から現実的でない。
【0035】アクリル系樹脂フィルム3は、顔料を添加
して着色されていることが好ましい。これは、表層の着
色樹脂フィルム4に部分的に傷入りが発生した場合も、
紫外線の透過深さを軽減することで、傷入り部の耐候性
が著しく低下することがないようにするためである。こ
の場合、着色樹脂フィルム4と同系の色で着色すれば、
傷入りを目立たなくする効果が得られる。あるいは逆
に、着色樹脂フィルム4が明度、彩度の低いものである
場合、アクリル系樹脂フィルム3を明度、彩度の高い色
で着色することで、傷入りの発見を容易にし、早期補修
を可能にするようにしてもよい。
【0036】アクリル系樹脂フィルム3には、前記の顔
料成分以外に、紫外線吸収剤、光安定剤、ラジカル捕捉
剤、酸化防止剤等、プロセス安定剤、金属不活性化剤
等、一般的に樹脂の耐熱性、耐候性を向上させる目的で
添加されるものや、加工助剤、滑剤その他の、これも一
般的に樹脂の加工性向上の目的で添加されるもの等各種
添加剤を添加してもよい。
【0037】アクリル系樹脂フィルム3の製膜方法に関
しても、特に制限を設けるものではなく、Tダイ押出し
法、インフレーション法、あるいはカレンダー法等、塩
化ビニル系樹脂シートの製膜に用いられてきた一般的な
方法によることができ、塩化ビニル系樹脂シートの製膜
に用いてきた設備をそのまま用いることができる。
【0038】<着色樹脂フィルム4>本発明のアクリル
系樹脂フィルム3に積層される着色樹脂フィルム4とし
ては、非常に良好な耐候性とある程度の柔軟性を兼ね備
えた、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)系樹脂とアク
リル系樹脂とのブレンド体から成るフィルムが用いられ
る。該ブレンド体より成るフィルムは、実際に被覆する
厚みでの、JIS K 7127に準拠して、雰囲気温度23°
C、引張り速度200mm/分で測定した引張り破断伸
びが、フィルムの製膜時の流れ方向(MD)及び、流れ
に直交する方向(TD)の両方向について100%以上
である。
【0039】PVdF系樹脂は、フッ化ビニリデンのホ
モポリマー、又はフッ化ビニリデンを主体としこれと他
の共重合可能な単量体との共重合樹脂であり、アクリル
系樹脂と相溶性を有する。PVdF系樹脂とブレンドす
るアクリル系樹脂としては、柔軟性アクリル系樹脂に加
え、ポリメチルメタクリレート(PMMA)ホモポリマ
ー、メチルメタクリレートを主体とした、他の共重合可
能な単量体成分とのランダム共重合体、柔軟性アクリル
樹脂と比べると相対的に少ない量の架橋アクリルゴム分
を有する耐衝撃性アクリル系樹脂を挙げることができ
る。
【0040】これらアクリル系樹脂の中では、PMMA
ホモポリマーが最も耐候性に優れているが、PVdF系
樹脂とのブレンド物(着色樹脂フィルム4)に柔軟性を
付与できるブレンド比が狭い範囲に限定され、その観点
からは、元来ある程度の引張り破断伸びを有する柔軟性
アクリル系樹脂を使用することが好ましい。中でも、塩
化ビニル系樹脂被覆金属板の表面被覆等に用いられるグ
レードのものは、それ単体でも実用上問題の無い耐候性
を有しており、好ましく使用できる。
【0041】また、PVdF系樹脂として、柔軟性を有
するフッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体や
フッ化ビニリデン−フッ素ゴム共重合体を用いてもよ
い。着色樹脂フィルム4は、樹脂被覆金属板の最表面に
位置し直接大気に曝される点からは、より耐候性が良好
なことが望まれ、ブレンド組成におけるPVdF系樹脂
の比率が高いことが好ましい。また、一般的にPVdF
系樹脂とアクリル系樹脂のブレンド組成では、PVdF
系樹脂の比率が60〜90重量部の範囲でブレンド物に
良好な破断伸びが得られる点から、より良好な加工性を
望む場合は、同範囲(PVdF系樹脂の比率が高い)の
組成を採ることが好ましい。本発明では、PVdF系樹
脂とアクリル系樹脂のブレンド比率が前記範囲の層が存
在するため、良好な加工性が得られる。
【0042】一方、アクリル系樹脂フィルム3との接着
性の観点からは、アクリル系樹脂の比率が高いことが好
ましい。ブレンド組成におけるアクリル系樹脂の比率が
60重量部以上の場合は、一般的に短時間の加熱ロール
への接触(所謂ダブリング法)等による積層一体化でア
クリル系樹脂フィルムとの良好な接着性を得ることがで
きる。
【0043】これら相反する要求を解決するものとし
て、PVdF系樹脂とアクリル系樹脂のブレンド比が異
なる2層からなるフィルムが市販されており(DX−1
4フィルム:電気化学工業(株)製)、本発明の着色樹
脂フィルム4として好ましく用いることができる。
【0044】また、着色樹脂フィルム4として、耐候性
に優れるPVdF系樹脂の比率が60〜90重量部のブ
レンド組成のフィルムを用い、アクリル系や変性アクリ
ル系等の接着剤層5をアクリル系樹脂フィルム3と着色
樹脂フィルム4との間に設けてもよい。この場合も加熱
ロールへの短時間の接触で、良好な接着性を得ることが
できる。
【0045】一般的に積層構成の樹脂フィルムを屋外曝
露、あるいは促進曝露試験に供した場合、薄い接着剤層
5が紫外線による劣化を受け、経時的に剥離に至ること
が多い。しかし、本発明においては、接着剤層5を設け
る場合は、着色樹脂フィルム4の紫外線遮蔽性を特定の
値以上とすることで、接着界面の紫外線劣化に起因する
剥離を防止することができる。もちろん、接着剤層5を
設けない場合においても、着色樹脂フィルム4の紫外線
遮蔽性を特定の値以上として構わない。しかし、着色樹
脂フィルム4が前記DX−14フィルムのような構成を
採る場合は、その接着面側(PVdF系樹脂10〜40
重量部とアクリル系樹脂90〜60重量部のブレンド組
成物よりなる層4b)とアクリル系樹脂フィルム3はダ
ブリング法による熱融着で強固に接着可能であり、接着
界面が着色樹脂フィルム4を透過してきた紫外線に曝さ
れても大きな影響を受けることはない。従って、着色樹
脂フィルム4の紫外線遮蔽性を特定の値以上とする必要
はない。
【0046】着色樹脂フィルム4とアクリル系樹脂フィ
ルム3の積層一体化の方法に関しては、上記ダブリング
法に特定されるものではなく、連続ベルト法等により、
比較的長時間、加熱・加圧することで単層構成の着色樹
脂フィルム4とアクリル系樹脂フィルム3を直接的に熱
接着する方法や、同じく枚葉品をプレスで積層一体化す
る方法あるいは共押出し法により、製膜時に同時に積層
一体化する方法や、押出しラミネート化法等も用いるこ
とができる。
【0047】着色樹脂フィルム4は、実際に被覆する厚
みで、JIS K 7127 に準拠して雰囲気温度23℃、引張
り速度200mm/分で測定した引張り破断伸びが、フ
ィルムの製膜時の流れ方向(MD)及び流れに直交する
方向(TD)の両方向について100%以上の値を有す
ることが必要であり、150%以上の破断伸びが更に好
ましい。
【0048】これは、如何に変形時の応力を緩和する層
として柔軟なアクリル系樹脂フィルム3が設けられてい
ても、着色樹脂フィルム4自体もある程度伸びのある材
料でなければ、折り曲げ加工時の変形に追随できず、フ
ィルムの破断やクラックの発生に至ることによる。引張
り破断伸びの上限は、アクリル系樹脂フィルム3の厚
み、該フィルム3の柔軟性等によって変化し得るもので
あり、また、積層構成での表面硬度等、他の特性と加工
性の重要度のバランスによっても変わり得る。実際に
は、これらの問題とコストの観点から着色樹脂フィルム
4の破断伸びの上限は300%程度とするのが好まし
い。
【0049】着色樹脂フィルム4の好ましい厚みは、2
0μm〜100μmの範囲で、厚みがこれより薄いとフ
ィルムとしての取扱い性が悪くなり、また、顔料の多量
添加によっても所定の紫外線遮蔽性を確保することが困
難になることから好ましくない。また、これより厚いと
高価なPVdF系樹脂を多量に使用するためコスト高と
なり好ましくない。
【0050】また、着色樹脂フィルム4とアクリル系樹
脂フィルム3との間に接着剤層5が設けられている場合
は、着色樹脂フィルム4の実際に被覆する厚みの1/2
の厚みで特定の方法により測定した、波長280〜40
0nmの範囲での紫外線遮蔽性の測定値が80%以上で
あることが必要である。
【0051】これは、透過率の最大感度が0.01%
(吸光度係数で4.0)の分光光度計で、実際に被覆す
る厚みの着色樹脂フィルム4に関して、紫外線域の遮蔽
性を比較した場合、充分な遮蔽性の水準にあると認めら
れた2種のものに関して、同一の接着剤層5を付与し、
同一のアクリル系樹脂フィルム3と積層一体化して曝露
試験に供した場合、接着剤層5を含む接着面の劣化状況
(接着力の低下)に差異が現れる結果になった知見に基
づく。
【0052】そこで、実際に被覆する厚みでの測定値に
差異がなくても、測定器の検出感度限界以下の微弱な紫
外線の透過量の差異が長期間の曝露の間には影響を与え
るものと考え、実際に被覆する厚みの1/2の厚みで紫
外線遮蔽性を測定したところ、2種の着色樹脂フィルム
4に関して違いが認められ、これは接着剤層5を含む接
着面の劣化状況の差異に相関する結果となったものであ
る。1/2の厚みでの紫外線遮蔽性が80%未満の場合
は、長期間の曝露で接着剤層5に紫外線劣化を生じ、好
ましくない。
【0053】本発明でいう「紫外線遮蔽性」は以下のよ
うに規定されるものであり、また、以下の方法により測
定されるものである。分光光度計として、光線透過率が
対数目盛で表示される最大感度透過率0.01%(吸光
度係数で4.0)のもの(一例として(株)日立製作所
製「U−3200」型)を用いる。そして、これによっ
て測定した吸収波形のうち、図5(a)に示すように、
波長280〜400nmの紫外線域に相当する部分によ
って形成される面積Aを求める。一方、図5(b)に示
すように、該波長域の全域で透過率が0.01%以下で
ある場合の面積Bとした場合に、面積Aと面積Bとの比
を百分率表示したものを紫外線遮蔽性と定義する。
【0054】 紫外線遮蔽性(%)=(面積A)/(面積B)×100 従って、該波長全域で透過率が1%であった場合は、図
5(c)に示すように、面積Aが面積Bの1/2とな
り、紫外線遮蔽性=50%となる。また、該波長全域で
透過率がフラットに0.1%であれば、紫外線遮蔽性=
75%となる。
【0055】なお、一般的に光の透過性に関しては、La
mbert-Beer則(A=E×C×L:A=吸光度、E=比例
定数、C=充填剤濃度、L=試料厚み)が成り立つこと
から、アクリル系樹脂やフッ素系樹脂の如く、樹脂材料
自体に280〜400nmの吸収が殆どない場合は、実
際に被覆する厚みの1/2の厚みのフィルムを用いて紫
外線遮蔽性を測定する方法に代えて、顔料の種類を同一
にして添加量のみ1/2にしたフィルムを用いて紫外線
遮蔽性の測定を行ってもよい。更には、最大感度透過率
が0.000001%(最大感度吸光度係数で8.0)
であるような測定器が得られる場合は、着色樹脂フィル
ム4の実際に被覆する厚みでの測定で、紫外線遮蔽性8
0%以上としてもよい。
【0056】<樹脂被覆金属板の製造手順>本発明の樹
脂被覆金属板Pの構成を得る手順は、これも任意である
が、着色樹脂フィルム4とアクリル系樹脂フィルム3と
は共押出し法により押出し機のダイス内で既に積層一体
化されていてもよい。また、いずれか一方をフィルムと
して製膜した後、押出しラミネート法で積層してもよ
く、あるいは着色樹脂フィルム4とアクリル系樹脂フィ
ルム3とが別々にシートとして成形された後、ダブリン
グ法、加熱ゾーンと冷却ゾーンを有するスチールベルト
間を通過させる所謂連続ベルト法、バッチ方式のプレス
法等で積層されてもよい。
【0057】これらの方法によって積層一体化されたシ
ートをアクリル系接着剤等を焼き付けた基材金属板1
に、接着積層する手順が一般的であるが、アクリル系樹
脂フィルム3のみを基材金属板1上に接着積層した後、
着色樹脂フィルム4を積層一体化しても構わない。ま
た、接着層2は所謂接着剤ではなく、粘着剤で構成して
もよい。
【0058】(実施例)以下、実施例により本発明をさ
らに詳しく説明する。 <樹脂被覆金属板の作成>実施例1〜11及び比較例1
〜10に使用した各々の試料は、以下の方法によって作
成した。
【0059】1-1 <基材金属板1> 全ての試料について、厚み450μmの表面燐酸処理を
施した溶融亜鉛メッキ鋼鈑を使用した。
【0060】1-2 <接着層2> 全ての試料について、同一の加熱硬化型アクリル系接着
剤を使用した。 1-3 <アクリル系樹脂フィルム3> 表1に示す市販のアクリル原料もしくは、これらのブレ
ンド物を使用し、表2に示す組成のアクリル系樹脂フィ
ルムを作成し、各実施例及び比較例に使用した。
【0061】フィルム化の方法は、柔軟性アクリルのペ
レットと添加剤成分を別々の定量フィーダーにより一台
のφ25mm同方向二軸混練機に供給し、ストランドダ
イから押し出し、インラインに設置されたペレタイザー
で切断し、添加剤成分を練り込んだアクリル系樹脂ペレ
ットを形成する。そして、これをφ40mm単軸スクリ
ュー押出し機に投入し、Tダイより押し出すことで、厚
み100μmのフィルムとする。
【0062】添加剤成分は、樹脂成分の合計量を100
重量部として、酸化チタン顔料15重量部、キマソーブ
944LD(HALS(ヒンダードアミン光安定剤):
チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)0.4重量部、イ
ルガノックスHP−2921(複合系プロセス安定剤:
チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)0.4重量部で、
全ての試料で同一とした。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】 1-4 <着色樹脂フィルム4> 各実施例及び比較例について、表3に示す着色樹脂フィ
ルムを使用した。デンカDX−14着色フィルムは市販
品(電気化学工業(株)製)であり、その他のフィルム
に関しては、押出し法により作成した厚み40μmの単
層フィルム又は厚み50μmの2層共押出しフィルムで
ある。
【0065】デンカDX−14着色フィルムは複合酸化
物系の顔料で着色されており、その他のフィルムは、酸
化鉄系茶色顔料とカーボンブラックにより着色した。比
較例6に用いる着色樹脂フィルム4のみ顔料添加量を減
らし、紫外線遮蔽性を低めにしてある。多層構成のフィ
ルムに関しては、外気側、接着面側、それぞれの組成を
表3に示した。
【0066】単層フィルムの作成方法は概略、アクリル
系樹脂フィルムの場合と同様であり、2層フィルムの作
成は、φ40mm単軸スクリュー押出し機に加えてφ3
0mm単軸スクリュー押出し機を使用し、フィードブロ
ック合流法により行った。
【0067】紫外線遮蔽性測定用の試料は、押出し製膜
により作成したものではキャスティングロールの回転数
を速めて、単層フィルムでは20μm、2層共押出しフ
ィルムでは25μmのフィルムを採取した。
【0068】デンカDX−14フィルムに関しては、簡
易的な一軸延伸装置により2倍延伸を行い測定試料とし
た。
【0069】
【表3】 表3の「構成、ブレンド組成の欄」の括弧内数字はブレ
ンド比率(重量部)を示す。
【0070】1-5 <着色樹脂フィルムとアクリル系樹脂
フィルムの積層一体化> 実施例1〜11と比較例1〜10に関して、アクリル系
樹脂フィルム3と着色樹脂フィルム4を重ね合わせ、1
40℃に加熱された金属ロールと離型性ロールの間を通
すことにより、熱融着させ積層フィルムとした。着色樹
脂フィルム4が多層構成の場合は、接着面側と重ね合わ
せる。
【0071】なお、実施例10、実施例11及び比較例
6では、着色樹脂フィルム4の片面に変性アクリル系接
着剤(ポリメントNK−380(日本触媒(株)製)を
乾燥厚み3μmになるように塗布してある。
【0072】実施例及び比較例の着色樹脂フィルム4と
アクリル系樹脂フィルムの組合せを表4に示した。
【0073】
【表4】 1-6 <樹脂被覆金属板の作成> 基材金属板1に、乾燥厚み5μmとなるように接着剤を
バーコーターで塗布し、215℃で焼き付けると同時
に、前記のように積層一体化したフィルムを、この金属
鈑の接着層に積層して、樹脂被覆金属板とした。
【0074】〔樹脂被覆金属板の評価〕 2-1 <樹脂被覆金属板の加工性評価> 実施例1〜11及び比較例1〜10の樹脂被覆金属板に
関して加工性の評価を行った。
【0075】各種樹脂被覆金属板を40mm×60mm
のサイズに切断し、衝撃密着曲げ法、JIS Z-2248「金属
材料曲げ試験方法」に規定される密着曲げ法(OT曲
げ)及びV曲げ法の評価を行った。
【0076】衝撃密着曲げ法は、図2(a)に示すよう
に、樹脂被覆金属板Pの樹脂被覆側を外側にして、先
ず、φ4mmの金属製の丸棒7を内側に配置し、丸棒7
の表面に沿って予備的に180°の折り返しを行って試
験片8を得る。次に、図2(b)に示すように、試験片
8を金属製の下型9に固定した状態で、5kgの円筒形
の上型10を高さ35cmから自由落下させ、樹脂被覆
金属板に密着曲げ(OT曲げ)を加える。雰囲気温度2
3℃で実施した。
【0077】密着曲げ法及びV曲げ法では図3に示すよ
うな、スクリュー曲げ試験装置11を使用する。スクリ
ュー曲げ試験装置11は、下型9及び上型10を備えて
いる。上型10は上下方向に移動可能なスクリュー12
の下端に固定され、スクリュー12の上部に固定された
操作ハンドル13の手動操作により昇降される。
【0078】JIS Z-2248の密着曲げ法では、衝撃密着曲
げ法と同様に予備曲げを施して加工した試験片8を、図
4(a)に示すように金属製の下型9上に配置し、手回
しスクリューで降下する上型10により押圧し、密着曲
げ(OT曲げ)を加える。雰囲気温度23℃及び0℃で
実施した。
【0079】JIS Z-2248のV曲げ法では、図4(b)に
示すように、角度90°のV溝9aが形成された下型9
上に、平板状の試験片8を樹脂被覆側が下型と当接する
状態で載置し、先端がV溝9aに対応して90°の角度
(角まるめ無し)に加工された金属製の上型10を、手
回しスクリューで降下させて試験片8をV溝9aに押し
込むことで、90°の折り曲げを加える。雰囲気温度2
3℃及び0℃で実施した。
【0080】試験終了後に折り曲げ部分の被覆樹脂層を
目視観察し、割れ、クラック及び剥離が認められないも
のを「○」、折り曲げ部分の幅の20%以下の割れ、ク
ラックが認められるものを「△」、それ以上の割れ、ク
ラックが認められ「△」より悪いものを「×」とした。
試験結果を表5及び表6に示した。表5及び表6には、
試行数3(n=3)の全ての結果を示した。更に、
「○」を2点、「△」を1点、「×」を0点として数
え、各サンプルの加工性評価点を求めた。また、JISk-5
401による鉛筆硬度試験の結果を表5及び表6に併せて
記載した。
【0081】2-2 <樹脂被覆金属板の耐候性促進試験評
価> 各樹脂被覆金属板を60mm×50mmのサイズに切断
して耐候性評価用のサンプルとした。切断部端面の封止
等の処理は特に行わなかった。これらのサンプルをサン
シャイン・ウェザーメーター促進試験機((株)スガ試
験機製)に投入し、ブラックパネル温度63℃での曝露
試験を行った。曝露4000時間、8000時間及び1
2000時間後の試料に対し、色差変化を色差計で測定
し、被覆樹脂の剥離を目視及び切り込み評価で行った。
切り込み評価は、事務用カッターナイフで樹脂被覆層を
貫通し金属板表面に到達する切れ込みを入れた後、カッ
ターナイフの刃を捻って、被覆樹脂を捲り上げるように
した際、被覆樹脂に浮きが発生するか否かを評価した。
結果を表7に示す。
【0082】2-3 <樹脂被覆金属板の耐候性屋外曝露評
価> 各樹脂被覆金属板を60mm×50mmのサイズに切断
して耐候性評価用のサンプルとした。切断部端面の封止
等の処理は特に行わなかった。これらのサンプルを屋外
曝露台(南向き、水平面からの傾斜角45°、設置場
所:滋賀県長浜市)に設置し、2年間の曝露試験を行っ
た。結果として2年程度の屋外曝露では実施例及び比較
例の全てのサンプルに剥離は認められなかった。色差変
化は、曝露中のサンプル表面への汚染物質の付着を取り
除かない状態、及び乾いたウェスで軽く表面を拭った状
態の両方で測定した。結果を表8に示す。
【0083】〔樹脂被覆金属板の評価結果〕 3-1 <樹脂被覆金属板の加工性評価結果>
【0084】
【表5】
【0085】
【表6】 表5に示すように、本発明の実施例1〜11の樹脂被覆
金属板は良好な加工性を有している。
【0086】一方、表6に示すように、比較例1及び比
較例2も良好な加工性を示しているが、表面硬さ(鉛筆
硬度)が塩化ビニル系樹脂被覆金属板の2B〜3Bに比
べて低い。また、アクリル系樹脂フィルム3を厚み10
0μmに押出し製膜後、巻き取った際、重ねたフィルム
同士にタッキング(膠着)を生じ、取り扱い性に問題が
あった。
【0087】比較例9も良好な加工性を示しているが、
着色樹脂フィルム4として破断伸びの大きいアクリル系
樹脂を使用したものである。比較例3〜5は、着色樹脂
フィルム4としては本発明の請求の範囲に合致するもの
を用いているが、アクリル系樹脂フィルム3の破断伸び
が本発明の請求範囲より小さい。
【0088】比較例6は着色樹脂フィルム4の紫外線遮
蔽性が請求項3の範囲より低いが、加工性には影響は現
れない。比較例7は、着色樹脂フィルム4にPVdF系
樹脂とアクリル系樹脂のブレンドフィルムを用いている
が、そのブレンド比率が本発明の請求の範囲に適合して
いない。比較例7の加工性は着色樹脂フィルム4がアク
リル系樹脂のみから成る比較例8と大差ない加工性にな
っている。
【0089】3-2 <樹脂被覆金属板の耐候性促進試験評
価結果>
【0090】
【表7】 比較例を除く全てのサンプルに関し、促進曝露1200
0時間では着色樹脂フィルム4とアクリル系樹脂フィル
ム3の界面、アクリル系樹脂フィルム3と基材金属板1
の界面のいずれにも剥離は発生しなかった。
【0091】変色は主に着色樹脂フィルム4の劣化(樹
脂自体の劣化、顔料の褪色など)に起因するものであ
り、同一の着色樹脂フィルム4を使用したサンプルに関
しては、ほぼ同様な結果が得られたため、注目すべきサ
ンプルに関してのみ、評価結果を表7に示した。
【0092】本発明の実施例1〜11の全てについて、
促進曝露12000時間後の色差変化(ΔE値)は5以
下に抑えられており、剥離も認められなかった。実施例
10は、本発明の請求項3に規定される接着剤層5を有
する構成で、かつ着色樹脂フィルム4の紫外線遮蔽性が
80%以上のものである。
【0093】比較例6は同様の構成ながら、着色樹脂フ
ィルム4の紫外線遮蔽性が請求項3に規定される値より
低いものであり、曝露時間12000時間の時点で接着
剤層5が劣化し、着色樹脂フィルム4とアクリル系樹脂
フィルム3が剥離するに至った。
【0094】比較例9は着色樹脂フィルム4として、本
発明のアクリル系樹脂フィルム3に用いるのに好ましい
柔軟性を有するフィルムを用いたものだが、着色樹脂フ
ィルム4表面の劣化による荒れ、さらに該荒れた部分に
外部からの汚染物質が堆積したことにより色差変化が大
きくなっている。
【0095】3-3 <樹脂被覆金属板の耐候性促進試験評
価結果>
【0096】
【表8】 全てのサンプルに関し、2年間の屋外曝露では着色樹脂
フィルム4とアクリル系樹脂フィルム3の界面、アクリ
ル系樹脂フィルム3と基材金属板1の界面のいずれにも
剥離は発生しなかった。曝露地点は近くに重油ボイラー
が立地し排煙中の粒子物質がサンプル表面に付着する状
況であり、屋外曝露場としては必ずしも良好な条件とは
言えないが、表面汚れの除去性の比較として評価結果を
示す。
【0097】従って、同一の着色樹脂フィルム4を使用
したサンプルに関しては、ほぼ同様な結果が得られてお
り、該評価に関しても注目すべきサンプルのみ、評価結
果を表7に示した。
【0098】本発明の実施例1〜11における、曝露1
年及び2年での表面拭き取り無しの変色は、主に前記の
飛来汚染物質の付着であり、ウェスで表面を軽く拭き取
った後の色差変化(ΔE値)は1.0以下に抑えられて
おり、汚染除去性が良好と言える。
【0099】比較例1〜6に関しても同様の結果であつ
た。また、最表層がPVdF系樹脂のみから構成された
比較例10も良好な汚染除去性を有している。比較例
7,8は着色樹脂フィルム4としてアクリル系樹脂を主
体とするフィルムを用いているが、拭き取り前の色差は
実施例とあまり変わらないのに対して、拭き取り後の色
差がやや大きくなっている。
【0100】比較例9は色差変化が大きく、拭き取りを
行っても汚染物質は完全に除去されなかった。促進試験
の場合と同様に表面劣化を生じていると推定され、加工
性を良くするために柔軟性を高めたアクリル系樹脂を直
接表面層として大気に接する形態で使用すると、耐候性
及び耐汚染性があまり良くないことが判る。
【0101】〔樹脂被覆金属板の総合評価〕
【0102】
【表9】 各実施例及び比較例の評価結果をまとめて表9に示す。
加工性に関しては、評価点55点以上を「○」、40点
以上54点以下を「△」、それ以下を「×」とした。4
0点以上のものは23℃密着曲げ、V曲げ及び0℃のV
曲げでは問題が生じておらず、ロールフォーミング成形
には支障無い水準の加工性を有していると判断される。
【0103】鉛筆硬度に関しては、現行の塩化ビニル系
樹脂被覆金属板が2B〜3Bの水準にあることから、そ
れ以上のものを「○」、それ未満のものを「×」とし
た。耐候性促進試験は、曝露12000時間までに剥離
が認められたもの及び他に比べて色差変化が著しいもの
を「×」、それ以外を「○」とした。
【0104】耐候性屋外曝露試験は、曝露2年、拭き取
り後の色差変化が1.0より大きいものを「×」、それ
以外を「○」とした。この実施の形態では以下の効果を
有する。
【0105】(1) 基材金属板1上に積層されたアク
リル系樹脂フィルム3と着色樹脂フィルム4のうち、着
色樹脂フィルム4の全体がPVdF系樹脂60〜90重
量部とアクリル系樹脂40〜10重量部(両者の合計が
100重量部)のブレンド体から成る層で構成される
か、該層を少なくとも1層含むとともに、アクリル系樹
脂フィルム3及び着色樹脂フィルム4が所定の引張り破
断伸びを有する。その結果、塩化ビニル系樹脂層を使用
せずに、屋外用途で用いられる耐候性と加工性が優れた
樹脂被覆金属板を得ることができる。
【0106】(2) 着色樹脂フィルム4が、PVdF
系樹脂60〜90重量部とアクリル系樹脂40〜10重
量部とのブレンド体(両者の合計が100重量部)であ
る層4aと、PVdF系樹脂10〜40重量部とアクリ
ル系樹脂90〜60重量部とのブレンド体(両者の合計
が100重量部)である層4bとを少なくとも1層ずつ
含んでいる。その結果、樹脂被覆金属板の外気側表面は
良好な耐候性を維持したまま、着色樹脂フィルム4とア
クリル系樹脂フィルム3とを短時間の加熱ロールへの接
触(所謂ダブリング法)等で容易に積層一体化できる。
【0107】(3) アクリル系樹脂フィルム3と着色
樹脂フィルム4との間に接着剤層5が設けられ、かつ、
着色樹脂フィルム4の実際に被覆する厚みの1/2の厚
みで測定した波長280〜400nmの範囲での紫外線
遮蔽性の測定値が80%以上である。従って、一般的に
耐候性劣化により剥離を生じ易い接着剤層5を紫外線か
ら保護し、長期の耐剥離性が得られる。
【0108】(4) アクリル系樹脂フィルム3にも顔
料を添加して着色することにより、表層の着色樹脂フィ
ルム4に部分的に傷入りが発生した場合も、紫外線の透
過深さを軽減することで、傷入り部の耐候性が著しく低
下することを防止できる。
【0109】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ 着色樹脂フィルム4を3層以上の構成としてもよ
い。この場合、各層毎にPVdF系樹脂とアクリル系樹
脂のブレンド比率を変更し、アクリル系樹脂フィルムに
近い層ほどアクリル系樹脂のブレンド比率を高めるの
が、アクリル系樹脂フィルムとの接着性向上を図る上で
好ましい。
【0110】○ 着色樹脂フィルム4やアクリル系樹脂
フィルム3を着色する顔料として無機顔料に代えて有機
顔料を使用してもよい。しかし、一般に有機顔料は無機
顔料に比較して耐候性に劣るため、無機顔料の方が好ま
しい。
【0111】前記実施の形態から把握できる技術的思想
(発明)について以下に記載する。 (1) 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明に
おいて、前記着色樹脂フィルムは厚みが20〜100μ
mの範囲で、前記アクリル系樹脂フィルムは該着色樹脂
フィルムより厚く形成されている。この場合、着色樹脂
フィルム及びアクリル系樹脂フィルムの厚みの合計が同
じ条件において、樹脂被覆金属板の加工性が良好にな
る。
【0112】(2) 請求項1〜請求項3及び(1)の
いずれかに記載の発明において、前記アクリル系樹脂フ
ィルムも、顔料の添加により着色されている。 (3) 請求項1〜請求項3、(1)及び(2)のいず
れかに記載の発明において、前記顔料には無機顔料が使
用されている。無機顔料は有機顔料に比較してフィルム
層の紫外線透過深さを軽減できる。
【0113】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項3
に記載の発明の樹脂被覆金属板は、耐候性及び加工性に
優れ、また耐汚染除去性にも優れ、屋外用途に好適に用
いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は実施の形態の樹脂被覆金属板
の模式断面図。
【図2】(a)は予備曲げ状態を示す模式図、(b)は
衝撃密着曲げの模式斜視図。
【図3】スクリュー曲げ試験装置の模式図。
【図4】(a)は密着押し曲げを示す模式図、(b)は
V曲げを示す模式図。
【図5】紫外線遮蔽性の説明図。
【符号の説明】
1…基材金属板、2…接着層、3…アクリル系樹脂フィ
ルム、4…着色樹脂フィルム、4a,4b…層、5…接
着剤層、P…樹脂被覆金属板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E110 AA26 AA65 AB22 BA03 BA12 BB03 GA32W GA32Z GA33X GB02X GB03X GB06X GB44W GB44Z 2E162 CB01 CD11 4F100 AA21C AA21D AB01A AB03A AB18A AK19C AK19D AK25B AK25C AK25D AK25G AL05C AL05D BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C CA13C CA13D CB00 EH71A GB90 JB13G JD09 JK08B JK08C JL09 JL10C JL10D YY00B YY00C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材金属板(1)上に接着層(2)を介
    して、アクリル系樹脂フィルム(3)と、顔料を添加し
    て着色された着色樹脂フィルム(4)とを順次積層して
    一体化した構成の樹脂被覆金属板であって、前記アクリ
    ル系樹脂フィルム(3)及び着色樹脂フィルム(4)が
    以下の条件を満たすことを特徴とする耐候性樹脂被覆金
    属板。 a.アクリル系樹脂フィルム(3)は、JIS K 7127 に
    準拠して雰囲気温度23℃、引張り速度200mm/分
    で測定した引張り破断伸びが、フィルムの製膜時の流れ
    方向(MD)及び、流れに直交する方向(TD)の両方
    向について150〜500%の範囲である。 b.着色樹脂フィルム(4)は、ポリフッ化ビニリデン
    (PVdF)系樹脂とアクリル系樹脂のブレンド体から
    成るフィルムであり、全体がPVdF系樹脂60〜90
    重量部とアクリル系樹脂40〜10重量部(両者の合計
    が100重量部)である層(4a)で構成されるか、前
    記層(4a)を少なくとも1層含む構成で、かつ該構成
    での実際に被覆する厚みでの、JIS K 7127 に準拠して
    雰囲気温度23℃、引張り速度200mm/分で測定し
    た引張り破断伸びが、フィルムの製膜時の流れ方向(M
    D)及び流れに直交する方向(TD)の両方向について
    100%以上である。
  2. 【請求項2】 前記着色樹脂フィルム(4)が、ポリフ
    ッ化ビニリデン(PVdF)系樹脂60〜90重量部と
    アクリル系樹脂40〜10重量部とのブレンド体(両者
    の合計が100重量部)である層(4a)と、ポリフッ
    化ビニリデン(PVdF)系樹脂10〜40重量部とア
    クリル系樹脂90〜60重量部とのブレンド体(両者の
    合計が100重量部)である層(4b)とを少なくとも
    1層ずつ含んでいる請求項1に記載の耐候性樹脂被覆金
    属板。
  3. 【請求項3】 前記アクリル系樹脂フィルム(3)と着
    色樹脂フィルム(4)との間に接着剤層(5)が設けら
    れ、かつ、前記着色樹脂フィルム(4)の実際に被覆す
    る厚みの1/2の厚みで測定した波長280〜400n
    mの範囲での紫外線遮蔽性の測定値が80%以上である
    請求項1又は請求項2に記載の耐候性樹脂被覆金属板。
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