JP7119624B2 - 化粧シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、木質系基材、無機質系基材、合成樹脂基材、金属系基材等々の基材へ貼り合わせるオレフィン系化粧シートおよびポリエステル系化粧シートに関することであり、特に高層ビル・病院・ホテルなど、不燃性能が求められ、更に耐傷付き性・耐摩耗性が求められる部分に使用される、化粧シートおよびその製造方法に関するものである。
従来、このような用途に使用される化粧シートとしては、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムに適宜の絵柄の印刷を施してなるものが主流であった。また近年ではそれに加えて、環境問題への対応を考慮して、燃焼時の塩化水素又はダイオキシン等の有害物質の発生のおそれのない、ポリオレフィン系樹脂等の非塩素系樹脂フィルムを使用した化粧シートも開発され、広く使用される様になりつつある。
ところで、上記した高層ビル・病院・ホテルなどの用途では、他の通常の用途と比較して不燃性能が求められる。具体的には、燃焼しないものであること、防火上有害な変型・溶融・き裂その他の損傷を生じないものであること、避難上有害な煙又はガスを発生しないものであることが求められる。
ポリオレフィン系樹脂等の非塩素系樹脂フィルムは容易に燃焼し、また燃焼エネルギーも高いため下地基材への延焼などが起きやすい。そのため、非塩素系樹脂フィルムで不燃性能を持たせることは非常に困難であった。
更に、上記の化粧シートでは、耐傷付き性・耐摩耗性が求められることがある。具体的には、物をぶつけたり、移動の際に擦ったりした際に表面に傷がつかないことが求められる。
特許文献1には、耐傷付き性・耐摩耗性に配慮して、中空ビーズを用いた化粧シートが提案されているが、耐傷付き性・耐摩耗性に加えて断熱性にも優れた化粧シートであるものの、不燃性に配慮したものではなかった。
上記の目的で非塩素系の材料のものではメラミン板も該当するが、メラミン板は大きさにある程度の規定があるため、製品加工時にカットして落とす部分が多いと歩留まりが非常に悪い。
また、枚葉での貼り合せ加工となるため作業の効率性も悪く、その重さゆえの作業性の悪さも問題である。
特開2014-188941号公報
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、化粧シート単体でもバッカーを含むことにより不燃性能を付与することが出来、更にメラミン板相当の耐傷付き性能・耐摩耗性能を付与することが出来、且つ、加工性や歩留まりにも優れた、化粧シートおよびその製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
中間シート、およびバッカー層が積層されて構成された化粧シートにおいて、
該中間シートは、熱可塑性樹脂基材シート上に、絵柄模様層、第1接着剤層、ポリエステル系樹脂層、第2接着剤層、透明熱可塑性樹脂層、及び表面保護層がこの順に積層されており、
該透明熱可塑性樹脂層は、該ポリエステル系樹脂層側から、第1の樹脂を含んでなる層と、前記第1の樹脂とは異なる第2の樹脂を含んでなる層とがこの順に積層されて形成されており、
該第1の樹脂を含んでなる層は、透明マレイン酸変性ポリプロピレンを含んでなる層であり、
該第2の樹脂を含んでなる層は、透明ポリプロピレンを含んでなる層であり、
該透明熱可塑性樹脂層にはエンボスが形成されており、
該ポリエステル系樹脂層は二軸延伸処理をなされており、
該ポリエステル系樹脂層の厚みが100μm~200μmであり、
該透明熱可塑性樹脂層が50μm~150μmであり、
該ポリエステル系樹脂層と該透明熱可塑性樹脂層の厚み合計が200~300μmであり、
該表面保護層は紫外線硬化型樹脂からなり、
該バッカー層は、該熱可塑性樹脂基材シートの絵柄模様層と逆側に、第3接着剤層を介して該中間シートと積層されており、
該バッカー層は、亜鉛めっき処理を片面あたり3g~20g/m施した上に、更にその表面にクロメートフリーの化成処理を施した厚さ25μm~100μmの鉄箔シートであることを特徴とする化粧シートである。
また、請求項に記載の発明は、
前記第1の樹脂を含んでなる層の厚みは、10μm以上であり、且つ、前記透明熱可塑性樹脂層全体の厚みの20%以下であることを特徴とする請求項に記載の化粧シートである。
また、請求項に記載の発明は、
請求項1または2に記載の化粧シートの製造方法であって、熱可塑性樹脂基材シート上に、印刷によって絵柄模様層を形成し、その絵柄模様層上にポリエステル系樹脂層をドライラミネーションにて貼り合わせた後、溶融した透明熱可塑性樹脂を含んでなる複数層を多層押出機から押し出して積層することで、透明熱可塑性樹脂層を形成し、同時に前記透明熱可塑性樹脂層にエンボス加工を行うことを特徴とする化粧シートの製造方法である。
本発明による化粧シートは、中間シート、およびバッカー層が積層されて構成されており、中間シートは、熱可塑性樹脂基材シート上に、絵柄模様層、第1接着剤層、ポリエステル系樹脂層、第2接着剤層、透明熱可塑性樹脂層、及び表面保護層がこの順に積層されており、透明熱可塑性樹脂層にはエンボスが形成されており、ポリエステル系樹脂層は二軸延伸処理をなされており、ポリエステル系樹脂層の厚みが100μm~200μmであり、透明熱可塑性樹脂層が50μm~150μmであり、ポリエステル系樹脂層と該透明熱可塑性樹脂層の厚み合計が200~300μmであり、表面保護層は紫外線硬化型樹脂
からなり、バッカー層は、該中間シートの絵柄模様層と逆側に、第3接着剤層を介して熱可塑性樹脂基材シートと積層されており、バッカー層は、亜鉛めっき処理を片面あたり3g~20g/m施した上に、更にその表面にクロメートフリーの化成処理を施した厚さ25μm~100μmの鉄箔シートであることを特徴とする化粧シートである。
上記の構成のシートを作成することにより、化粧シート単体でもバッカーを含むことにより不燃性能を付与することが出来、メラミン板相当の耐傷付き性・耐摩耗性を備え、且つ加工性にも優れた化粧シートを提供することが可能となる。
また、透明熱可塑性樹脂層は、ポリエステル系樹脂層側から、第1の樹脂を含んでなる層と、第1の樹脂とは異なる第2の樹脂を含んでなる層とがこの順に積層されて形成されており、第1の樹脂は透明マレイン酸変性ポリプロピレンを含んでなる層であり、第2の樹脂は透明ポリプロピレンを含んでなる層であることを特徴とするものである。
すなわち、第1の樹脂の層が基材シートとの接着性を担保し、第2の層が層の主要部分となって、その他の物性を担うなど、材料の設計の巾を広げることが可能となる。第1の層を透明マレイン酸変性ポリプロピレンとすることで、熱可塑性樹脂基層との接着性を良くすることができる。また、第2の層を透明ポリプロピレンを含んでなる層とすることで、樹脂内部の耐脆化に効果をあらわすことができる。
また、特に請求項に記載の発明においては、第1の樹脂層の厚みは、10μm以上であり、且つ、透明熱可塑性樹脂層全体の厚みの20%以下であることを特徴とするものである。
上記の構成のシートを作成することにより、透明熱可塑性樹脂層の密着性能を担保しつつ、十分な表面硬度をあらわすことが可能である。
また、特に請求項に記載の発明においては、請求項1または2に記載のエンボス化粧シートの製造方法であって、熱可塑性樹脂基材シート上に、印刷によって絵柄模様層を形成し、その絵柄模様層上にポリエステル系樹脂層をドライラミネーションにて貼り合わせた後、溶融した透明熱可塑性樹脂を含んでなる複数層を多層押出機から押し出して積層することで、透明熱可塑性樹脂層を形成し、同時に前記透明熱可塑性樹脂層にエンボス加工を行うことを特徴とする化粧シートの製造方法である。
すなわち、上記の製造方法により、塩化ビニール樹脂で得ていたような柔軟性、耐汚染性、耐薬品性、耐候性、耐傷性、透明感を主体とする意匠性等の特性を得ることができるとともに、再現性に優れたエンボスがかけられるような製造方法とすることができる。
図1は、本発明に係る化粧シートの一実施態様を説明するための、部分断面模式図である。
以下、本発明を図1を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
本発明による化粧シート(20)は、中間シート(10)、およびバッカー層(9)が積層されて構成されており、
中間シート(10)は、熱可塑性樹脂基材シート(1)上に、絵柄模様層(2)、第1
接着剤層(3)、ポリエステル系樹脂層(4)、第2接着剤層(5)、透明熱可塑性樹脂層(6)、及び表面保護層(7)がこの順に積層されている。
また、透明熱可塑性樹脂層(6)にはエンボスが形成されており、ポリエステル系樹脂層(4)は二軸延伸処理をなされており、ポリエステル系樹脂層(4)の厚みが100μm~200μmであり、透明熱可塑性樹脂層(6)は厚みが50μm~150μmであり、ポリエステル系樹脂層(4)と透明熱可塑性樹脂層(6)の厚み合計が200~300μmである。
最外層には紫外線硬化型樹脂からなる表面保護層(7)が配置されている。
バッカー層(9)は、中間シート(10)の絵柄模様層(2)と逆側に、第3接着剤層(8)を介して熱可塑性樹脂基材シート(1)と積層されており、バッカー層(9)は、亜鉛めっき処理を片面あたり3g~20g/m施した上に、更にその表面にクロメートフリーの化成処理を施した厚さ25μm~100μmの鉄箔シートである。
本発明による化粧シート(20)の構造の例を図1に示す。本発明における熱可塑性樹脂基材シート(1)としては、塩化ビニール樹脂以外の種々材質が可能であるが、無公害性、価格、性能、着色の容易さ等の点から考慮すると、充填剤と着色顔料を添加したポリオレフィン系材料が好適に使用できる。
基材シートの表面には任意の絵柄を印刷することにより絵柄模様層(2)が設けられる。絵柄模様層(2)のなす絵柄の種類は特に限定されず、例えば木目柄、石目柄、布目柄、砂目柄、抽象柄、幾何学図形、文字又は記号、或いはそれらの組み合わせ等、所望により任意である。絵柄模様層2に使用する印刷インキの種類は特に限定されず、従来より係る化粧材に使用されている任意の印刷インキを使用することができる。具体的には、例えばポリ塩化ビニル樹脂系、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂系、ブチラール系、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、アルキド系、ポリアミド系等のバインダー樹脂に、有機又は無機の染料又は顔料や、必要に応じて体質顔料、充填剤、粘着付与剤、分散剤、消泡剤、安定剤その他の添加剤を適宜添加し、適当な希釈溶剤で所望の粘度に調整してなる、従来公知の任意の印刷インキが使用可能である。
またさらに絵柄模様層(2)の上には第1接着剤層(3)を塗布する。接着剤としては透明熱可塑性樹脂の組み合わせに応じてウレタン系、アクリル系、ポリエステル系等の中から任意に選択する。
ポリエステル系樹脂層(4)は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸などが用いられる。特に、ポリエチレンテレフタレートが好適に用いられる。また、上記第1接着剤層(3)や第2接着剤層(5)との密着性を向上させるため、易接着層を設けたり、適宜コロナ処理などを施しても良い。
またさらにポリエステル系樹脂層(4)の上には第2接着剤層(5)を塗布する。接着剤としては透明熱可塑性樹脂の組み合わせに応じてウレタン系、アクリル系、ポリエステル系等の中から任意に選択する。
透明熱可塑性樹脂層(6)は、複数層からなるシート状の層である。各層は、絵柄模様層(3)の絵柄が透けて見える、透明な熱可塑性樹脂から形成される。熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニール樹脂以外の種々の樹脂が可能である。各層の樹脂の組み合わせは、目的とする特性により、様々な組合せが可能である。層の数としては、4層以上も
可能だが、押出し機の構造が複雑化し、作業の煩雑さが大きくなるため、3層までが好ましい。
図1の例では、透明熱可塑性樹脂層(6)は、ポリエステル系樹脂層(4)側から、予め定めた樹脂(以下、「第1の樹脂」とも呼ぶ)を含んでなる第1の樹脂を含んでなる層(6-1)、及び第1の樹脂とは異なる樹脂(以下、「第2の樹脂」とも呼ぶ)を含んでなる第2の樹脂を含んでなる層(6-2)の2層がこの順に積層されて形成されている。
第1の樹脂及び第2の樹脂としては、例えば、エンボス化粧シートの表面の耐傷性、耐候性、耐汚染性、耐光性、透明性、折り曲げ性、熱成形性等を考慮し、更に材料コスト等を考慮すれば、第1の樹脂は透明マレイン酸変性ポリプロピレンを含んでなる層であり、第2の樹脂は透明ポリプロピレンと紫外線吸収剤と光安定剤のいずれか、又はその複合を含んでなる層であることが好ましい。
本実施形態のポリプロピレン樹脂としては、例えば、自由末端長鎖分岐を付与したポリプロピレン樹脂(a)と、自由末端長鎖分岐を付与していないポリプロピレン樹脂(b)との混合物で、その混合物の質量平均分子量/数平均分子量として定義される分子量分布Mw/Mnが1以上5以下の範囲内にあり、かつ、その(a)と(b)の混合樹脂の、沸騰ヘプタン可溶残分率として規定されるアイソタクチック指数が、1%以上90%以下の範囲内にあるものを用いるようにしてもよい。これにより、エンボス化粧シートを鋼板基材に貼り合わせた後の折り曲げ加工において、白化や割れを抑制することができる。
ここで、分子量分布は、分子量Miの分子がNi個存在する場合に、数平均分子量Mn=Σ(Mi×Ni)/ΣNi、質量平均分子量Mw=Σ(Ni×Mi)/Σ(Ni×Mi)の比、Mw/Mnとして定義される値である。1に近いほど分子量の分布が狭く、均一性が高くなる。この分子量分布が5以下になるようにすれば、分子量を必要十分な大きさに揃えることができ、白化や割れの抑制に寄与するようになる。一般的には、分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定することができる。
また、沸騰ヘプタン可溶残分率として規定されるアイソタクチック指数は、ポリプロピレン樹脂中の結晶化度を調べる指標として有用である。具体的には、試料を沸騰n-ヘプタンで一定時間抽出を行い、抽出されない部分の質量(%)を求めてアイソタクチックインデックスを算出する。詳しくは、円筒濾紙を110±5℃で2時間乾燥し、恒温恒湿の室内で2時間以上放置してから、円筒濾紙中に試料(粉体またはフレーク状)8g以上10g以下を入れ、秤量カップ、ピンセットを用いて精秤する。これをヘプタン約80ccの入った抽出器の上部にセットし、抽出器と冷却器を組み立てる。これをオイルバスまたは電機ヒーターで加熱し、12時間抽出する。加熱は、冷却器からの滴下数が1分間130滴以上であるように調節する。続いて、抽出残分の入った円筒濾紙を取り出し、真空乾燥器にいれて80℃、100mmHg以下の真空度で5時間乾燥する。乾燥後、恒温恒湿中に2時間放置した後、精秤し、(P/Po)×100によりアイソタクチック指数を算出する。ただし、Poは抽出前の試料質量(g)、Pは抽出後の試料質量(g)である。
アイソタクチック指数を90%以下にすることで、ポリプロピレン結晶起因によるシート剛性を抑制することができる。アイソタクチック指数を下げる方法としては、例えば、非晶質ポリプロピレン成分(シンジオタクチックポリプロピレンやアダクチックポリプロピレン等)を一部に使う方法や、エチレンやα-オレフィン等のオレフィンモノマーを1種類以上ランダム共重合させる方法、各種ゴム成分(例えばエチレン-プロピレンゴム(EPR)、エチレンープロピレンージエンゴム(EPDM)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)等の成分)を添加する方法を用いることができる。
また、ポリプロピレン樹脂(a)と(b)との混合樹脂の溶融張力(2.0mm径のノズルキャピラリーレオメーターを用い、温度条件230℃、60mm/分で押し出し、2mm/分で引き取るときの張力)は、100mN以上500mN以下の範囲内にあることが望ましい。500mNを超えると、溶融粘度が高くなりすぎて、安定した成膜ができなくなる。また100mN以下では、長鎖分岐成分が不十分となり、所望の性能を得難い。
また、ポリプロピレン樹脂(a)と(b)との混合物の、JIS-K6760にて規定される230℃におけるメルトフローレートが5g/10min以上50g/10min以下の範囲内にすることで、分子量をある一定値以上で、かつ安定的な製膜状態を保持することができる。より好適なメルトフローレートの範囲は、10g/10min以上30g/10min以下であり、更に好ましくは10g/10min以上25g/10min以下である。メルトフローレートが50g/10minを超えると、Tダイによる溶融押出時に、Tダイから溶融押出された樹脂が、中央に集まろうとする効果(ネックイン)が大きくなり、Tダイから溶融押出された樹脂の端部厚みが増大してしまう。端部の厚み増大は冷却効率の低下と巾方向の厚み安定性に影響を与えるため、安定した製膜がしづらくなる。また、5g/10minよりも低いと、溶融樹脂のドローレゾナンスが悪くなり、Tダイから出た直後の溶融樹脂の速度(初速)と冷却ロールに触れた直後の樹脂の速度とのギャップに溶融樹脂が対応できなくなってしまい、安定した製膜がしづらくなる。
また、透明熱可塑性樹脂層(6)に添加する紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系等から適宜選定する。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2-(2-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール,2-(3,5-ジ-t-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-t-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-t-アミル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール,2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を用いることができる。
また、トリアジン系紫外線吸収剤としては、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[(ヘキシル)オキシ]-フェノール、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-イソ-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を用いることができる。
さらに、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、オクタベンゾンや変性物、重合物、誘導体等を用いることができる。イソシアネート添加による架橋による樹脂成分との結合を望めるため、紫外線吸収剤としては、特に、水酸基を有するものが適している。添加部数は、所望の耐候性に応じて設定すればよいが、樹脂固形分に対して0.1%以上50%以下、好ましくは1%以上30%以下とする。
また、透明熱可塑性樹脂層(6)に添加する光安定剤には、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ポペリジニル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1(オクチルオキシ)-4-ピペリジニル)エステル等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体等を用いることができる。
添加部数は所望の耐候性に応じて添加すればよいが、樹脂固形分に対して0.1質量%以上50質量%以下、好ましくは1質量%以上30質量%以下とする。
上記以外では、例えば、熱安定剤、難燃剤、ブロッキング防止剤等を添加してもよい。熱安定剤としては、ペンタエリスリチル-テトラキス[3-(3、5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)]-プロピオネート、2、4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5-トリス(4-t-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌル酸等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)等のフェノール系酸化防止剤、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスファイトに代表される燐系酸化防止剤等やこれらの混合物、つまり、1種、または2種以上を組み合わせたものを用いることができる。
また、難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機系化合物や燐酸エステル系の難燃剤等を用いることができる。さらに、ブロッキング防止剤としては、珪酸アルミニウム、酸化珪素、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム等の無機系ブロッキング防止剤、脂肪酸アミド等の有機系ブロッキング防止剤等を用いることができる。また、透明熱可塑性樹脂層(6)の厚さは、50μm以上150μm以下が好適である。
熱可塑性樹脂基材シート(1)の裏面には第3接着剤層(8)を塗布する。接着剤としては透明熱可塑性樹脂の組み合わせに応じてウレタン系、アクリル系、ポリエステル系等の中から任意に選択する。
バッカー層(9)は、金属板基材、両面の亜鉛めっき層、更に表層のクロメートフリーの化成処理層からなる。
金属板基材としては、25~100μm程度の鉄や各種の合金などの金属板が用いられる。この金属板には、例えば、ぶりき、TFS、ニッケルめっき鋼板などの各種の表面処理がなされた鋼板も含まれるが、冷延鋼板が好ましい。 具体的に好適な鋼板としては、例えば一般的に缶用に用いられる炭素量0.01質量%~0.15質量%の低炭素アルミキルド鋼を用いることができる。更にはニオブやチタンを添加した炭素量0.01質量%未満の非時効性極低炭素アルミキルド鋼も適用可能である。なお、これらのアルミキルド鋼の熱間圧延板を電解酸洗等で酸洗して表面のスケールを除去した後、冷間圧延し、次いで、電解洗浄、焼鈍、圧延など施したものを冷延鋼板として用いてもよい。
亜鉛めっき層の形成方法としては溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっきなどが挙げられる。本発明のめっき厚み・めっきの均一性を考慮すると、電気亜鉛めっきを用いることが好適である。
クロメートフリーの化成処理層は有機樹脂薄膜、または無機系皮膜に防錆剤が配合されたものを主体としてなり、各鉄鋼会社によってジンコート21、シルバージンク21(新日鐵)、エコフロンティアコート(JFEスチール)、スミジンクネオコート、タフジンクネオコート(住友金属)、コーベジンクグリーンコートGX(神戸製鋼)、月星ジンクZC(日新製鋼)、シルバートップエコ(東洋鋼鈑)など様々なものが開発されており、これらを適宜選ぶことが可能である。
以下本発明を、実施例によって更に具体的な説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
<実施例1>
熱可塑性樹脂基材シート(1)として55μmのポリオレフィン系無機充填シート(リケンテクノス(株)製「OW」)を用い、表面側にグラビア印刷法によって木目模様を印刷して絵柄模様層(2)を形成した。
続いて、あらかじめコロナ処理を施した125μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(東レ(株)製「ルミラーT60」)をドライラミネートし、第1接着剤層3・ポリエステル系樹脂層(4)を得た。
続いて、このポリエステル系樹脂層(4)上に、ウレタン樹脂系接着剤を塗布し温風乾燥で第2接着剤層(5)を形成した。
続いて、この第2接着剤層(5)上に、溶融した透明熱可塑性樹脂を含んでなる複数層を多軸エクストルーダーよりTダイで押し出して積層することで、透明熱可塑性樹脂層(6)を形成した。第1の樹脂を含んでなる層(6-1)には、透明マレイン酸変性ポリプロピレン(理研ビタミン(株)製)を用い、第2の樹脂を含んでなる層(6-2)にはポリプロピレン樹脂にフェノール系酸化防止剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製「IRGANOX1010」)を0.2重量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製「TINUVIN622」)を0.3重量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製「TINUVIN326」)を0.5重量部添加した樹脂を用いた。
同時に、導管エンボス版とゴムロールとによって、熱可塑性樹脂基材シート(1)、絵柄模様層(2)、第1接着剤層(3)、ポリエステル系樹脂層(4)、第2接着剤層(5)、及び透明熱可塑性樹脂層(6)の積層体をニップして、エンボス加工とラミネートとを同時に行った。ここで、第1の樹脂の厚さは15μmとし、第2の樹脂の厚さは85μmとした。
この化粧シートのエンボス面に表面処理を施した後、トップコート樹脂としてウレタン系樹脂(東洋インキ(株)製「URV238ワニス」)に硬化剤(東洋インキ(株)製「UR150Bワニス」)を10重量部添加したものに、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製「TINUVIN326」)0.5重量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製「TINUVIN622」)を1重量部添加したものを、グラビアコートで乾燥後の塗布量が5g/mとなるようにコートし表面保護層(7)を得た。
更に、熱可塑性樹脂基材シートの絵柄模様層(2)の逆面側に第3接着剤層(8)としてポリウレタン系接着剤を塗布した。この接着剤上に、バッカー層(9)として厚さ50
μmの亜鉛めっき-クロメートフリー化成処理鋼鈑(東洋鋼鈑製「シルバートップエコ」)をラミネートし貼り合せ、化粧シートを得た。
<実施例2>(鋼鈑厚み下限)
バッカー層の厚みを25μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
<実施例3>(鋼鈑厚み上限)
バッカー層の厚みを100μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
<実施例4>(PET厚み上限)
ポリエステル系樹脂層の厚みを188μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
<実施例5>(PET厚み下限、ポリエステル系樹脂層と透明熱可塑性樹脂層の厚み合計下限)
ポリエステル系樹脂層の厚みを100μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
<実施例6>(透明熱可塑性樹脂層厚み上限)
ポリエステル系樹脂層の厚みを125μm、透明熱可塑性樹脂層の厚みを150μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
<実施例7>(透明熱可塑性樹脂層厚み下限)
ポリエステル系樹脂層の厚みを188μm、透明熱可塑性樹脂層の厚みを50μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを形成した。
<比較例1>(バッカーなし)
第3接着剤層8を塗布せず、バッカー層(9)を貼り合せない以外は、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
<比較例2>(バッカーが薄すぎる)
バッカー層(9)の厚さを20μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
<比較例3>(バッカーが厚すぎる)
バッカー層(9)の厚さを120μmとした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
<比較例4>(バッカーにめっき処理をほどこさない)
バッカー層(9)を厚さ50μmの冷延鋼鈑(東洋鋼鈑製「トップ」)とした以外は、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
<比較例5>(非延伸のPETを使用)
ポリエステル系樹脂層を、延伸処理を施していないポリエチレンテレフタレート(A-PET)とした以外は、実施例1と同様にしてエンボス化粧シートを形成した。
<比較例6>(PETが厚過ぎる)
ポリエステル系樹脂層の厚みを250μm、透明熱可塑性樹脂層の厚みを50μmとした以外は、実施例1と同様にしてエンボス化粧シートを形成した。
<比較例7>(PETが薄過ぎる)
ポリエステル系樹脂層の厚みを75μm、透明熱可塑性樹脂層の厚みを150μmとした以外は、実施例1と同様にしてエンボス化粧シートを形成した。
<比較例8>(透明熱可塑性樹脂層が厚過ぎる)
ポリエステル系樹脂層の厚みを100μm、透明熱可塑性樹脂層の厚みを200μmとした以外は、実施例1と同様にしてエンボス化粧シートを形成した。
<比較例9>(透明熱可塑性樹脂層が薄過ぎる)
ポリエステル系樹脂層の厚みを188μm、透明熱可塑性樹脂層の厚みを25μmとした以外は、実施例1と同様にしてエンボス化粧シートを形成した。
<比較例10>(ポリエステル系樹脂層と透明熱可塑性樹脂層の厚み合計が厚過ぎる) ポリエステル系樹脂層の厚みを188μm、透明熱可塑性樹脂層の厚みを150μmとした以外は、実施例1と同様にしてエンボス化粧シートを形成した。
<比較例11>(ポリエステル系樹脂層と透明熱可塑性樹脂層の厚み合計が薄過ぎる) ポリエステル系樹脂層の厚みを100μm、透明熱可塑性樹脂層の厚みを75μmとした以外は、実施例1と同様にしてエンボス化粧シートを形成した。
<評価項目>
12mmの石膏ボードにエチレン-酢酸ビニル共重合エマルジョン型接着剤を塗布し、化粧シートと貼り合せ化粧板を得た。
前記化粧板を用いて以下の1~7の試験を実施した。
1.燃焼性評価:この化粧板から99mm各の試験片を切り出し、コーンカロリーメータを用いた燃焼試験(20分加熱)を実施した。
〇:バッカーにピンホールや亀裂が見られず、下地基材の燃焼が起きていない。
×:バッカーにピンホールや亀裂が見られ、下地基材の燃焼が起きている。
6mmのMDFにエチレン-酢酸ビニル共重合エマルジョン型接着剤を塗布し、化粧シートと貼り合せ化粧板を得た。
前記化粧板・化粧シート単体を用いて以下の2~7の試験を実施した。
2.耐摩耗性:化粧板を JAS フローリングの日本農林規格 に規定される耐摩耗試験にかけ、柄の消失が始まるまでの回転数を確認した。摩耗紙の交換は1000回転毎とした。
◎:3000回転以上
○:2500~3000回転
△:2000~2500回転
×:2000回転未満
3.耐傷性:化粧板を JIS K 5600に規定される鉛筆硬度試験にかけ、傷の付き方を確認した。
◎:7H以上
○:4H~6Hで傷なし
△:H~3Hで傷なし
×:Hより軟らかいレベルで傷なし
4.加工性:化粧シートを化粧板に加工する際に選定可能な方法について確認した。
◎:インラインでのロールラミネート可能。
○:インラインでのロールラミネート可能。加工にやや慎重性を要する。
△:インラインでのロールラミネート可能だが、加工にかなりの慎重性を要する。
×: ロールラミネート不可。枚葉での貼り合せのみ。
5.切削性:化粧板を丸ノコで切断加工およびハンドルータにより表面がMDFに達する切削加工試験を行い、シートのバリの発生の有無を確認した。
◎:バリが発生しない。
○:バリが一部見られるが容易に修正可能。
△:バリが一部見られ、修正が必要。
×:バリがほぼ全面に発生、もしくはカット不可。
6.生産性:透明熱可塑性樹脂層を押出積層する際の生産のしやすさを確認した。
◎:安定して生産可能。
○:◎よりは生産に気を配る必要があるが、安定して生産可能。
△:ロングラン生産で経時で「ロールとられ」の可能性があり、生産に慎重性を要する。
×:シワの発生やロールとられなどがあり、生産は非常に困難。
7.耐湿性評価:化粧板を40℃90%RHの恒温恒湿槽内に1000時間静置し、シート側面から鋼鈑の状態を確認した。
〇:錆や腐食が見られない ×:錆・腐食が見られる。
評価結果を表1および表2に示す。
Figure 0007119624000001
Figure 0007119624000002
表1および表2に示す結果から見て取れるように、本発明による実施例1~実施例7においては、すべての評価項目において×評価は見られないのに対し、比較例1~比較例11においては、評価項目のうち少なくとも1項目が×評価となっており、実施例の優位性は明らかである。
すなわち、本発明によれば、化粧シート単体でもバッカーを含むことにより不燃性能を付与することが出来、更にメラミン板相当の耐傷付き性能・耐摩耗性能を付与することが出来、且つ、加工性や歩留まりにも優れた、化粧シートおよびその製造方法を提供することが可能であることを検証することができた。
1・・・熱可塑性樹脂基材シート
2・・・絵柄模様層
3・・・第1接着剤層
4・・・ポリエステル系樹脂層
5・・・第2接着剤層
6・・・透明熱可塑性樹脂層
6―1・・・第1の樹脂を含んでなる層
6-2・・・第2の樹脂を含んでなる層
7・・・表面保護層
8・・・第3接着剤層
9・・・バッカー層
10・・・中間シート
20・・・化粧シート

Claims (3)

  1. 中間シート、およびバッカー層が積層されて構成された化粧シートにおいて、
    該中間シートは、熱可塑性樹脂基材シート上に、絵柄模様層、第1接着剤層、ポリエステル系樹脂層、第2接着剤層、透明熱可塑性樹脂層、及び表面保護層がこの順に積層されており、
    該透明熱可塑性樹脂層は、該ポリエステル系樹脂層側から、第1の樹脂を含んでなる層と、前記第1の樹脂とは異なる第2の樹脂を含んでなる層とがこの順に積層されて形成されており、
    該第1の樹脂を含んでなる層は、透明マレイン酸変性ポリプロピレンを含んでなる層であり、
    該第2の樹脂を含んでなる層は、透明ポリプロピレンを含んでなる層であり、
    該透明熱可塑性樹脂層にはエンボスが形成されており、
    該ポリエステル系樹脂層は二軸延伸処理をなされており、
    該ポリエステル系樹脂層の厚みが100μm~200μmであり、
    該透明熱可塑性樹脂層が50μm~150μmであり、
    該ポリエステル系樹脂層と該透明熱可塑性樹脂層の厚み合計が200~300μmであり、
    該表面保護層は紫外線硬化型樹脂からなり、
    該バッカー層は、該熱可塑性樹脂基材シートの絵柄模様層と逆側に、第3接着剤層を介して該中間シートと積層されており、
    該バッカー層は、亜鉛めっき処理を片面あたり3g~20g/m施した上に、更にその表面にクロメートフリーの化成処理を施した厚さ25μm~100μmの鉄箔シートであることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記第1の樹脂を含んでなる層の厚みは、10μm以上であり、且つ、前記透明熱可塑性樹脂層全体の厚みの20%以下であることを特徴とする請求項に記載の化粧シート。
  3. 請求項1または2に記載の化粧シートの製造方法であって、熱可塑性樹脂基材シート上に、印刷によって絵柄模様層を形成し、その絵柄模様層上にポリエステル系樹脂層をドライラミネーションにて貼り合わせた後、溶融した透明熱可塑性樹脂を含んでなる複数層を多層押出機から押し出して積層することで、透明熱可塑性樹脂層を形成し、同時に前記透明熱可塑性樹脂層にエンボス加工を行うことを特徴とする化粧シートの製造方法。
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