JPH09107888A - レシチン含有粉末及びその製造方法 - Google Patents

レシチン含有粉末及びその製造方法

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JPH09107888A
JPH09107888A JP7291990A JP29199095A JPH09107888A JP H09107888 A JPH09107888 A JP H09107888A JP 7291990 A JP7291990 A JP 7291990A JP 29199095 A JP29199095 A JP 29199095A JP H09107888 A JPH09107888 A JP H09107888A
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信行 松谷
Shunsuke Ikemori
峻介 池森
Hirohisa Owada
裕久 太和田
Takeshi Murakami
健 村上
Hiroaki Hoshino
博明 星野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 常温で液状又はペースト状で粘着性が高くさ
らに吸湿性の高い取り扱い難いレシチン類を、賦形剤に
吸着させ、その外部に吸湿性を防ぐために被膜を形成せ
しめた粉末とし、ハンドリング及び食品や飼料への配合
が容易に行え、かつ多量のレシチンの添加を可能とし、
食品における食感、保存性、焦げ付き、離型性が改善さ
れると共に、保存性に優れた食品用及び飼料用の素材に
適したレシチン含有粉末及びその製造法に関するもので
ある。 【構成】 穀粉、種子粉、いも粉、デンプン、、油粕、
糠、製造粕、動物粕、鉱物の粉から選ばれた少なくとも
1種の賦形剤と、動植物から得られるレシチン類を混合
して賦形剤に吸着させ、次いでこれに水溶性高分子物質
の水溶液又は水分散液と混合又は接触後、乾燥してその
外部に水溶性高分子物質の被膜を形成したレシチン含有
粉末及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレシチン含有粉末及びそ
の製造法に関するものである。さらに詳しくは賦形剤に
吸着させてその外部に吸湿性を抑えた被膜を形成せし
め、レシチン含量を高くした粉末にして、取り扱い易
く、保存性の良い飼料や食品に用いることのできるレシ
チン含有粉末及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、動植物より製造されるレシチン類
は、常温では液状又はペースト状で、そのままでは粘着
性が高くてハンドリングが難しい。このように常温で液
体、又はペースト状のレシチン類、吸湿性の高いレシチ
ン類を飼料等と混合し易くするために、賦形剤に吸着さ
せて粉末化する試みがなされている。また、現在では液
体、又はペースト状のレシチン類を飼料等に用いる場合
には殻粉類に吸着させ使用しているが、その量はほぼフ
スマで25%、米糠で15%、大豆粕で10%を吸着さ
せるのが限度であり、いずれも常温で粉体状を保ち得る
が、フスマ、米糠の場合は高温になるとベタツキが生
じ、大豆粕では常温で時間と共にベタツキが生じてくる
ので、これら以上の高濃度では、取り扱いが難しくな
る。
【0003】また食品に用いる例として、高融点の動植
物油脂及び天然ワックス類を添加し、成形する方法(特
開昭60−99333、特開昭62−258391)、
リン酸塩、炭酸塩等の無機塩や乳化剤とともに混合する
方法(特開昭57−39741)、卵黄レシチンをデキ
ストリン、カゼインナトリウムと共に、ホモゲナイザー
等で均質化後、噴霧乾燥する方法(特開昭62−163
661)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、液体、又は
ペースト状レシチン類と賦形剤との単なる混合では、1
0〜15%が限度である。高融点の動植物油脂の使用は
夏期時、溶解して融着し、ブロック化する恐れがある。
塩類及び乳化剤に吸着させる方法は親和性が少なく、混
合し難く、且つ湿気を吸い、経時的にべたつく可能性が
ある。さらに乳化液を調製し噴霧乾燥する方法は、製造
方法が複雑で、噴霧乾燥時の加熱により品質が劣化する
恐れがある。
【0005】本発明は上記の点に着目し行なった物で、
動植物から得られ常温では液体又はペースト状で、吸湿
性の高いレシチン類を粉末にし、食品や飼料に用いるに
おいて、取り扱いが容易で均一に配合することのできる
レシチン含有粉末及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するため鋭意研究を行なった結果、動植物から得ら
れるレシチン類を賦形剤に吸着させ、さらにその外部を
水溶性高分子物質で被覆することにより、食品に添加し
たり、また飼料への配合が容易なレシチン含有粉末が簡
単に得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】即ち本発明は、穀粉、種子粉、いも粉、デ
ンプン、油粕、糠、製造粕、動物粕、鉱物の粉から選ば
れた少なくとも1種の賦形剤に動植物から得られるレシ
チン類を吸着させ、その外部を水溶性高分子物質の被膜
で被覆してなるレシチン含有粉末、及び穀粉、種子粉、
いも粉、デンプン、油粕、糠、製造粕、動物粕、鉱物の
粉から選ばれた少なくとも1種の賦形剤と動植物から得
られるレシチン類を混合して賦形剤に吸着させ、ついで
これを水溶性高分子物質の水溶液又は水分散液と混合又
は接触後、乾燥してその外部に水溶性高分子物質の被膜
を形成せしめるレシチン含有粉末の製造方法である。
【0008】本発明に用いる賦形剤は、殻粉、種子粉、
いも粉、デンプン、油粕、糠、製造粕、動物粕、鉱物の
粉等が挙げられ、これらから選ばれた少なくとも1種を
用いることができる。これらの賦形剤はその大きさが5
〜800メッシュであるものが好ましく、飼料の場合は
10〜150メッシュ程度の粗粒が、また食用の場合に
は100〜600メッシュ程度の細粒が、各々一般的に
用いられ、その形状は粉状、球状、粒状、棒状、繊維
状、その他の不定形のいずれの形状であっても用いるこ
とができる。またその水分は15重量%以下であること
が好ましい。
【0009】上記殻粉としては例えば、トウモロコシ、
小麦、大麦、ライ麦、エンバク、グレインソルガム、
米、アワ、キビ、ヒエ、ソバ等の殻粉を上記粒度に粉砕
して得られる殻物の粉が挙げられる。
【0010】また、種子粉としては、大豆、綿実、アマ
ニ、ラッカセイ、インゲン、ソラマメ、エンドウ、カウ
ピー、グラム、ガァール、ベルベットビーン、マメ科牧
草種子、ヒマワリ種子、スクリーニング等の種子を上記
粒度に粉砕して得られる種子の粉、きな粉等が挙げられ
る。
【0011】イモ類の粉としては、ジャガイモ、サツマ
イモ等を乾燥して粉砕したイモ粉が挙げられ、デンプン
類としては馬鈴薯デンプン、甘藷デンプン、小麦デンプ
ン、コーンスターチ、タピオカデンプン等が挙げられ
る。
【0012】油粕は飼料に主に用いられ、植物のマメ類
及び油実類等を採油して得られた粕で、大豆粕、綿実
粕、アマニ粕、ラッカセイ粕、ゴマ粕、ヒマワリ粕、ヤ
シ粕、パーム核粕、ナタネ粕、サフラワー粕、カラシ
粕、ケシ実粕、麻実粕、カポック粕、エゴマ粕、ゴムの
実粕、アーモンド粕、クルミ粕、ババス粕、シャーナッ
ト粕、ニガー粕等が挙げられるが、上記のうち、大豆
粕、ラッカセイ粕、ゴマ粕等が食用にも用いられる。
【0013】糠としては米糠、フスマ、麦糠、トウモロ
コシ糠、マイロ糠、エンバク糠、ライ麦糠、大豆皮等が
挙げられ、飼料の主原料であるが、米糠、フスマ等は食
用にも用いられる。
【0014】製造粕は飼料に主に用いられ、食料品原
料、飲料等を製造した後に得られた粕で、デンプン粕、
コーングルテンフィード等のデンプン製造副産物、ビー
トパルプ、バガス等の製糖副産物、ビール粕、アルコー
ル粕、酒類の粕、醤油粕、アミノ酸発酵副産物、クエン
酸発酵副産物等の発酵工業副産物、トウフ粕、サイトラ
スパルス、パイナップル粕、リンゴ搾り粕、トマト搾り
粕、コンニャクとび粉、菓子屑、パン屑、アメ粕、コー
ヒー残滓、ブドウ搾り滓、茶残滓、野菜粕等のその他製
造副産物が挙げられる。これらの製造粕はそのまま又は
必要により乾燥及び粉砕を行なって所望の粒度と水分に
調製したものを用いることができる。上記の内、ビート
パルプ、酒類の粕、醤油粕、トウフ粕、果実の搾り粕、
パン屑等は食品にも用いることができる。
【0015】動物粕、動物から肉等を除いて得られる粕
で、飼料に主に用いられ、魚粉、カニミール、エビミー
ル、サナギ粉、脱脂粉乳、乾燥ホエー、ミートボーンミ
ール、ミートミール、フェザーミール等が挙げられ、こ
れらの製造粕はそのまま又は必要により乾燥及び粉砕を
行なって所望の粒度と水分としたものが挙げられ、これ
らのうち、脱脂粉乳、乾燥ホエー等が食品用に用いられ
る。
【0016】鉱物の粉その他としては、飼料として動物
に悪影響を与えることのない鉱物質から得られる粉で、
炭酸カルシュウム、方解石、石灰石粉、貝殻粉、沈降性
炭酸カルシュウム、蒸製骨粉、骨灰、骨炭、リン酸二石
灰、リン酸一石灰、シリカゲル等が挙げられ、食品用と
して、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、骨粉、シ
リカゲル、リン酸カルシウム等が挙げられ、食品用とし
て炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、骨粉、シリ
カゲル、リン酸カルシウム等が挙げられる。その他とし
て結晶セルロースが挙げられる。
【0017】上記レシチン類としては魚卵、鶏卵、鳥類
の卵、大豆、ナタネ、トウモロコシ、綿実等の動植物よ
り得られる粗レシチン、精製レシチン、酵素処理レシチ
ン、分画レシチン等が挙げられ、これらレシチン類を本
発明により粉末化することにより、その油の浸出や吸湿
性を改良することができる。
【0018】本発明のレシチン含有粉末は、上記の賦形
剤に動植物から得られるレシチン類を吸着させ、その外
部を水溶性高分子物質の被膜で被覆してなるレシチン含
有粉末である。賦形剤に吸着させるレシチン類の量は、
レシチン含有粉末中、重量比で10%〜75%量が好ま
しい。10%以下では上記賦形剤のみでも十分粉末化が
可能であるが、75%を越えると常温でもベトツいた
り、粉末化後の流動性が低下することがあり、高温で
は、ベトツキが激しく粉末状を保てず、全く流動性が失
われてしまう。
【0019】レシチン類を吸着した賦形剤の外部を被覆
する水溶性高分子物質として、動植物から得られ被膜形
成能を有するもので、アルギン酸ナトリウム、寒天、カ
ラーギナン、ファーセラン等の海藻抽出物、ローカスト
ビーンガム、グアガム、タマリンド等の植物性種子粘質
物、ペクチン等の植物性果実粘質物、アラビアガム、ト
ラガントガム、カラヤガム等の植物性樹脂様粘質物、デ
キストラン、キサンタンガム、プルラン、カードラン等
の微生物産生粘質物、ゼラチン、カゼインナトリウム、
水溶性卵白、コラーゲン等の水溶性もしくは水分散性蛋
白質、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体
等が挙げられ、特に海藻抽出物、種子粘質物、樹脂様粘
質物、微生物産生粘質物等が被膜形成に適し好ましい。
【0020】水溶性高分子物質の含量は、重量比で0.
1%〜20%量を用いることで、油の浸出や吸湿性の抑
制に優れたレシチン含有粉末が得られて好ましい。
【0021】本発明のレシチン含有粉末を製造するに
は、まず賦形剤にレシチン類を吸着させる。賦形剤にレ
シチン類を吸着させる方法としては、所定量の賦形剤と
レシチン類とを用い、混合装置を使用し、賦形剤にレシ
チン類を添加し混合する方法、レシチン類に賦形剤を添
加し混合する方法、賦形剤とレシチン類とを同時にある
いはその一部づつを交互に添加し混合する方法が挙げら
れるが、いずれの方法も用いることができる。ここに用
いる混合装置としては、賦形剤とレシチン類とを均一に
混合できるものであれば何でも用いることができ、例え
ばV型混合機、ダブルコーン混合機、球型混合機、パン
型混合機等が挙げられる。また賦形剤とレシチン類を混
合する時の温度は80℃から室温の間で行なうことが好
ましく、賦形剤又はレシチンを50〜80℃に加熱して
おいて混合したのち、温度を50℃以下にするのが、レ
シチンが均一に中まで吸着され、後のベタツキが少なく
なるので好ましい。
【0022】次に賦形剤にレシチン類を吸着させた後、
これに水溶性高分子物質の水溶液又は水分散物と混合又
は接触後、乾燥してその外部に水溶性高分子物質の被膜
を形成せしめて、本発明のレシチン含有粉末が得られ
る。賦形剤にレシチン類を吸着させたものと水溶性高分
子溶液とを混合するには、前記賦形剤にレシチン類を吸
着させるのに用いた装置を用い、賦形剤にレシチン類を
吸着させた後、さらにこれに水溶性高分子物質を添加し
混合又は接触、あるいは水溶性高分子物質溶液中へ、賦
形剤にレシチン類を吸着させたものを添加し混合又は接
触させて行なうことができる。
【0023】ここに用いる水溶性高分子物質は、重量比
で多く使用すればするほど被膜形成能に優れるが、レシ
チン含有粉末中、重量比で0.1〜20重量%程度が好
ましく、所定量の水溶性高分子物質を1〜10重量%濃
度の水に溶液又は分散した溶液にして用いることが好ま
しい。水溶性高分子物質溶液の添加及び混合又は接触
は、室温から水の沸点近くまでの温度で行うことができ
る。
【0024】水溶性高分子物質溶液を添加し、混合又は
接触させた後の乾燥は、水分量が5重量%以下となるよ
う行うことが好ましく、50〜100℃の温度で行うこ
とが好ましい。乾燥温度が50℃未満では乾燥効率が低
下し、100℃を越えるとレシチン類が劣化するおそれ
があり好ましくない。
【0025】本発明のレシチン含有粉末は、以上のよう
にして得られたものを、飼料素材又は直接飼料として添
加してレシチン類の有用性を図ることができる。
【0026】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらに限
定されない。
【0027】実施例1 ブレンダー7011H型(第一理化株式会社製)に10
〜90メッシュのフスマ40gを入れ70℃に加熱し、
それに常温の粗レシチン50gを徐々に加えて混合し
た。ブレンダーはレギュレーターを用いて回転数をコン
トロールし、50rpmから3000rpmの間で、5
分混合した。次にこれに2%アルギン酸ナトリウム水溶
液500mlを徐々に加え、常温下、5分、上記と同様
に回転をコントロールし混合した。そしてトレイに移
し、60℃で6時間マット乾燥させてレシチン含有粉末
を得た。尚、試料は100g調製し、常温でのベトツ
キ、40℃、60℃の流動性について次の評価基準によ
り評価した。同様に実施例2、3についても表1に示す
ようにフスマ、粗レシチン、水溶性高分子物質を用い、
レシチン含有粉末を得た。また比較例1〜3としてフス
マと粗レシチンを混合しただけの粉末混合物を調製し、
試験に供した。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】ベトツキ感の評価方法:製品化直後の試料
を採取し、放冷後指先で触れた時のベトツキ、指への付
着状況及び指でつまんだ時のベトツキから次の判定基準
により判定した。 ◎:ベトツキも指に付着もなく良好である。 ○:ほとんどベトツキはないが、指に僅かに付着する。 △:ややベトツキ、指に少し付着する。 ×:指でつまむとベトツキによる固まりが生じ、指先へ
の付着が著しい。
【0030】流動性の評価方法:200ccのトールビ
ーカーに30gの試料を採取し、各温度に60分間保持
したのち、ビーカーを傾けて、ビーカー内での流動性、
内壁への付着状況から次の判定基準により評価した。 ◎:サラサラで流動性が高い。容易に流動し、内壁にも
付着しない。 ○:大体流動するが、内壁に若干付着する。 △:一応流動するが、小さい固まりがあり流動が阻害さ
れる。内壁の付着も多い。 ×:ダマや固まりが多く、均一に流動せず、内壁に付着
する量が非常に多い。
【0031】実施例4 実施例1と同様のブレンダーに5〜80メッシュの大豆
粕80gを入れて40℃にし、それに60℃に加熱した
粗レシチン15gを徐々に加えて混合した。ブレンダー
は実施例1と同様にコントロールして、5分間混合し、
次いでこれに2%ゼラチン水溶液250mlを徐々に加
え、常温下にて5分間、上記と同様に回転をコントロー
ルして混合した。混合物をトレイに移し、60℃で6時
間マット乾燥させてレシチン含有粉末100gを得た。
得られた試料について常温でのベトツキ、40℃、60
℃での流動性を実施例1と同様の基準で測定した。実施
例5〜7についても表2に示すように賦形剤、粗レシチ
ン、水溶性高分子物質を用いて、上記と同様に処理して
レシチン含有粉末を得た。また比較例4〜6として表2
に示す賦形剤と粗レシチンを混合しただけの混合粉末を
得て、実施例と同様に試験に供した。その結果を表2に
示す。
【0032】
【表2】
【0033】使用例1 実施例1で得られた試料を用いて、次の組成の配合飼料
を調合した。 配合 トウモロコシ 63部 乾燥草 7部 大麦 8部 ふすま 8部 大豆油粕 11部 試料 3部 ビタミン・ミネラル 1部 以上の組成の配合飼料の調合の際してスムースに調合が
行われると共に、成牛に給飼したが、成牛の全てが飼料
を添加しないものと比べて、好悪なく食べた。 実施例8 実施例1と同様のブレンダーに300〜700メッシュ
の小麦粉50gを入れて40℃に加熱し、それに50℃
に加熱した精製レシチン40gを徐々に加えて混合し
た。ブレンダーは実施例1と同様にコントロールし、3
5℃で5分間混合し、次いでこれに2%ゼラチン水溶液
500mlを徐々に加え、常温下に5分間上記と同様に
ブレンダーをコントロールして混合した。得られた混合
物をトレイに移し、65℃で5時間マット乾燥させてレ
シチン含有粉末100gを得た。試料について常温での
ベトツキと40℃、60℃での流動性について実施例1
と同様の基準で評価した。同様に実施例9〜11につい
て、表3に示すように小麦粉、精製レシチンと水溶性高
分子物質を用い、上記と同様に処理してレシチン含有粉
末を得た。また比較例7、8として表2に示す小麦粉に
精製レシチンを加え混合してなる混合粉末を得て、実施
例同様に試験に供した。その結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】使用例2 実施例8で得られた試料を用いて、以下の配合で食パン
生地をストレート法により得て、焼成して食パンを得
た。比較に下記配合より試料を除いた生地を焼成し食パ
ンを得た。 配合 強力粉 100部 ショートニング 6部 砂糖 6部 イースト 3部 食塩 1.8部 イーストフード 0.1部 脱脂粉乳 2部 水 67部 試料 0.8部 試料を加えた食パンは、試料を加えない食パンに比べ、
ソフト感、膨化等の点で優れ、レシチン臭もなく良好な
食パンが得られた。
【0036】使用例3 実施例10で得られた試料1部を小麦粉100部に加
え、粉体で混合し、次いで食塩3部を含む食塩水41部
を少しずつ加えて混合後、製麺機にかけて生うどんを得
た。それを茹でて流水で冷却して茹でうどんを得た。比
較する上で試料を入れないで、生うどんを製造し、茹で
て茹でうどんを得た。試料を加えたうどんは、入れない
うどんに比べ、粉体での混合から製麺時まで及び茹でた
後においても、容易に混合ができ、容器や機械への付着
が防止されて、取扱の容易な、こしのある食感の優れた
うどんが得られた。
【0037】使用例4 実施例11で得られた試料13部を綿実油84部、密蝋
2.2部、脂肪酸モノグリセリド0.8部と共に、細く
均一になるまで混合して天板油を得た。得られた天板油
は均一に分散し、機械的噴霧も支障なく行うことがで
き、さらに天板油として用いて、試料を加えないものと
市販品に比べて焦げつきが少なく、食品の天板への付着
がなく、離型性が優れていた。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は常温で液
状又はペースト状で、吸湿性の高いレシチン類を賦形剤
に吸着させた後、それらの外部を水溶性高分子物質で被
覆して得られるレシチン含有粉末及びその製造方法であ
り、本発明により得られるレシチン含有粉末は、食品や
飼料に用いて、配合が容易に行え取扱い易いのみなら
ず、レシチン臭が出難くなるため多量のレシチンの添加
が可能となり、食品に用いて食感、焦げ付き、離型性が
改善されるという利点があり、さらに保存性の優れた食
品用、又は飼料用の素材として広く用いることが出来る
と共に、簡単に製造することができるという効果を発揮
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 健 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内 (72)発明者 星野 博明 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀粉、種子粉、いも粉、デンプン、油
    粕、糠、製造粕、動物粕、鉱物の粉から選ばれた少なく
    とも1種の賦形剤に、動植物から得られるレシチン類を
    吸着させ、その外部を水溶性高分子物質の被膜で被覆し
    てなることを特徴とするレシチン含有粉末。
  2. 【請求項2】 穀粉、種子粉、いも粉、デンプン、油
    粕、糠、製造粕、動物粕、鉱物の粉から選ばれた少なく
    とも1種の賦形剤と、動植物から得られるレシチン類を
    混合して賦形剤に吸着させ、ついでこれを水溶性高分子
    物質の水溶液又は水分散液と混合又は接触後、乾燥して
    その外部に水溶性高分子物質の被膜を形成することを特
    徴とするレシチン含有粉末の製造方法。
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