JPH0910778A - 有機物含有廃水の処理方法 - Google Patents

有機物含有廃水の処理方法

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JPH0910778A
JPH0910778A JP18327695A JP18327695A JPH0910778A JP H0910778 A JPH0910778 A JP H0910778A JP 18327695 A JP18327695 A JP 18327695A JP 18327695 A JP18327695 A JP 18327695A JP H0910778 A JPH0910778 A JP H0910778A
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organic matter
water
hydrogen peroxide
heavy metal
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JP18327695A
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Toru Owada
徹 大和田
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Taiyo Kagaku Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Kagaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カルボン半田メッキ液の廃液等の有機物含有廃
水の処理効率を向上させること。 【構成】廃水中に過酸化水素と2価の鉄イオンと過酸化
水素に酸化性の重金属及び重金属イオンの少なくとも1
種を存在させて処理をする。その際紫外線等の照射線処
理を行うとさらに効果がある。 【効果】カルボン半田メッキ液の廃液等の高COD値の
廃水や難分解性有機物を含有する廃水に含まれている有
機物の分解処理の効率を向上させ、処理を連続的、経済
的に行うことができ、中小事業所においても利用し易
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばカルボン半田メ
ッキ廃液やカルボン半田メッキ洗浄廃液等、特に水質検
査における所定の基準を越える高CODの有機物あるい
は難分解性有機物である、いわゆる分解処理されるべき
有機物を含有する工業用廃水等の有機物含有廃水の処理
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工業用廃水を伴うことが不可欠であるメ
ッキ産業、プリント基板製造業、繊維産業、製紙産業、
金属加工産業、半導体産業、クリーニング産業、印刷・
写真産業、産業廃棄物処理産業等の事業所や上下水道事
業施設においては、その廃水をそのまま河川等に放出す
ると、有害物質により河川等を汚染し、環境を悪くする
ので、その廃水を処理することが行われており、その処
理水に含まれる有機物の量は水質検査における化学的酸
素要求量(CODと表示され、試験水に含まれる汚染有
機物を酸化するに必要な過マンガン酸カリウムによる消
費量をppm単位で表したもの)、全有機体酸素量(T
OCと表示され、試験水に含まれる有機物中の炭素量を
ppm単位で表したもの)等を測定することにより調べ
られるようになっていて、外界にその処理水を放出する
場合にはその基準が公害防止法等に基づいて定められて
いる。この基準を越える有機物を含む、いわゆる高CO
D値の廃水や、自然に放置しただけでは微生物により容
易には分解し難い、いわゆる難分解性有機物を含有する
廃水の処理方法としては、例えばカルボン半田メッキ洗
浄廃液の場合には、TOC値、COD値を排水基準値以
下まで低下させ一般河川に放流するために、半田メッキ
装置ラインから流出される洗浄廃液(半田メッキ対象物
に付着した半田メッキ液を洗浄した廃液)に対し希釈処
理を行なってから放流するか、あるいは貯水槽にて凝固
材などを添加し沈澱物を生成させ、上澄み液を放流する
かの処置がとられているが、その他の方法として、従
来、 活性炭吸着法、 過酸化水素添加処理方法、
フェントン試薬法、 電解酸化法等が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の活性炭による方法は、廃水中の有機物を活性炭に吸着
させることにより水中から除去しようとするものである
ので、廃水中の有機物の濃度や量が活性炭の吸着能力以
上になると、吸着されない有機物が水中に残存すること
になり、これを避けようとすると活性炭の吸着能力を回
復する再生処理を行ってから再度その活性炭を使用しな
ければならず、再生処理のコストが嵩み、特に中小の事
業所においては採用し難い方法である。また、上記の
方法は、過酸化水素により有機物を酸化することにより
分解し、無害なものに転化する方法であるが、その過酸
化水素単独では酸化力が弱く、高COD値の廃水の有機
物を効率的に分解できないのみならず、難分解性有機物
の分解を十分には行なうことができないという問題があ
る。また、上記の方法は、フェントン試薬を有機物の
分解試薬に使用するものであるが、その分解処理に要す
る時間が長く、また、処理の途中で分解反応速度が著し
く低下し、廃水中の有機物を満足できる程度に除去する
ことができないという問題がある。また、上記の電解
酸化法は、電気分解における陽極に発生する酸素を利用
して廃水中の有機物を酸化分解する方法であるが、設備
コストが高く、また、酸化分解効率が低いため、電力消
費に伴うランニングコストが高くなるという問題があ
る。そこで、本出願人は、特願平7−20910号明細
書において、分解処理されるべき有機物を含有する廃水
中において紫外線照射を行なうことにより有機物を分解
する方法を提案し、その際2価の鉄イオンと過酸化水素
を加えると酸化分解処理が効率的に行われることを示し
た。しかしながら、この有機物の酸化分解処理方法によ
ってもその分解反応速度が遅いため処理時間が長くかか
り、実用上さらに効率的な処理システムを構築すること
が望まれている。
【0004】本発明の第1の目的は、カルボン半田メッ
キ洗浄廃液のような高CODの廃水や難分解性有機物を
含む廃水中の有機物を効率良く分解し、所定の水準の処
理の目的を達成できる有機物含有廃水の処理方法を提供
することにある。本発明の第2の目的は、カルボン半田
メッキ洗浄廃液のような高CODの廃水や難分解性有機
物を含む廃水を連続的に処理できる有機物含有廃水の処
理方法を提供することにある。本発明の第3の目的は、
コスト高の設備を必要とすることなく、ランニングコス
トもかからず、操作が容易で生産性の良い有機物含有廃
水の処理方法を提供することにある。本発明の第4の目
的は、上記第3の目的を達成することにより中小の事業
所においても容易に採用できる有機物含有廃水の処理方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)、分解処理されるべき有機物を含
有する廃水の被処理水に過酸化水素と、2価の鉄イオン
を含有させ、さらに過酸化水素に対して酸化性の重金属
の固体及び重金属イオンの少なくとも1種を含有させて
処理する有機物含有廃水の処理方法を提供するものであ
る。また、本発明は、(2)、分解処理されるべき有機
物を含有する廃水の被処理水を照射線処理する工程と、
該被処理水に過酸化水素を含有させる工程と、該被処理
水に2価の鉄イオンを含有させる工程と、該被処理水に
過酸化水素に対して酸化性の重金属の固体及び重金属イ
オンの少なくとも1種を含有させる工程を併用し、これ
ら工程を同時又は異ならせて処理を行う有機物含有廃水
の処理方法、(3)、分解処理されるべき有機物を含有
する廃水の被処理水に2価の鉄イオンと、過酸化水素に
対して酸化性の重金属の固体及び重金属イオンの少なく
とも1種を含有させる工程の後、被処理水に照射線処理
をする工程を行い、さらに被処理水に過酸化水素を含有
させる工程を行う有機物含有廃水の処理方法、(4)、
照射線は紫外線であり、該紫外線は高圧水銀灯、低圧水
銀灯、オゾン灯の中から選ばれる少なくとも1つにより
発生される上記(1)ないし(3)に記載の有機物含有
廃水の処理方法、(5)、被処理水がカルボン半田メッ
キ液を含有する上記(1)ないし(4)のいずれかの有
機物含有廃水の処理方法、(6)、重金属の固定の金属
は遷移金属であり、重金属イオンは遷移金属イオンであ
る上記(1)ないし(5)のいずれかの有機物含有廃水
の処理方法、(7)、遷移金属は銅、亜鉛、チタンの遷
移金属の群から選ばれる少なくとも1種であり、遷移金
属イオンはCu2+、Cu+ 、Zn2+、Co2+の群から選
ばれる少なくとも1種である上記(1)ないし(6)の
いずれかの有機物含有廃水の処理方法を提供するもので
ある。
【0006】本発明において、「分解処理されるべき有
機物」とは、例えば電解半田メッキ液として知られてい
るカルボン半田メッキ液の使用済の廃液や、そのメッキ
直後の対象物の洗浄液の廃液のカルボン半田メッキ液含
有水のように、グリシン、塩化アンモニウム、ヒドラジ
ン等を含む水等、高COD値(例えば公害防止法に基づ
いて定められた基準値以上)の廃水や、微生物による分
解性を持たない、いわゆる難分解性有機物を含有する廃
水中の有機物をいう。なお、廃水中の有機物濃度を表す
指標として全有機体酸素量(TOCと表示され、試験水
に含まれる有機物中の炭素量をppm単位で表したも
の)によっても表されるが、同一の物質が含まれる液に
おいて、高CODは高TOCを示し、両者には相関関係
があるので、高CODとは高TOCをも意味する。後者
の難分解性有機物としては、エステル類として例えば酢
酸ブチル等、アミノ酸として例えばグリシン等、アミン
類・アミド類その他の窒素化合物として例えばEDTA
(エチレンジアミン四酢酸、無電解メッキ液の錯化剤等
として使用される)、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、ジエチルアニリン、メラミン、ヘキサメチ
レンテトラミン、モルホリン、モノエチルアニリン、ジ
メチルアニリン、ジエチルアニリン、キシリジン、ジア
ミノピリジン、n−アセチルモルホリン、アクリロニト
リル、ホルムアミド、ピリジン、ニトロベンゼン等、ケ
トン類として例えばメチルイソブチルケトン等、エーテ
ル類として例えばエチルエーテル、ジエチルエーテル、
エチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサン、イ
ソアミルエーテル等、アルコール類として例えば第3ブ
チルアルコール、シクロヘキサノール、ジエチレングリ
コール等、フェノール類として例えばピロガロール等、
芳香族炭化水素として例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、ナフタレン等、置換芳香族炭化水素として例えば
α−メチルナフタレン、水素化芳香族炭化水素として例
えばテトラヒドロナフタレン等、ハロゲン化炭化水素と
して例えばエチレンジクロライド、クロロホルム、4塩
化炭素、モノクロルベンゼン等、セルロースその他これ
らに類似する物質等が挙げられる。また、廃水中に含ま
れる有機物としては労働安全衛生法に定める、いわゆる
特定化学物質も含まれる。
【0007】本発明において、被処理水中に過酸化水素
と、2価の鉄イオンと、過酸化水素に対して酸化性の重
金属及び重金属イオンの少なくとも1種を含有させる
が、過酸化水素の含有量は、その処理しようとする当初
のCOD、すなわち初期CODの1g/l(リットル)
当たり、2.1〜52.5g/lが好ましい。すなわ
ち、CODはppmすなわちmg/lで示されるので、
その1g/l当たりに換算した過酸化水素の量としてこ
の範囲が好ましい。少な過ぎると有機物の分解を十分に
行うことができず、多過ぎると自己分解等により、有機
物の分解に寄与しない過酸化水素が多く、無駄である。
なお、分解反応中に、過酸化水素が消費され、有機物の
分解が十分に行われる以前に残留過酸化水素が10pp
m以下になった場合、必要量を再添加しても良い。ま
た、反応初期から、必要量の過酸化水素を連続的あるい
は断続的に添加し続けても良い。2価の鉄イオンの供給
源としては、硫酸第1鉄7水和物、臭化第1鉄4水和
物、塩化第1鉄n水和物等の化合物が挙げられる。重金
属イオンとしては、Cu2+、Cu+ 、Zn2+、Co2+
からなる遷移金属イオン群の少なくとも1種が挙げら
れ、Cu+ (1価の銅イオン)の供給源としては臭化
銅、塩化銅、ロダン塩等の化合物が挙げられるが、その
対イオンとしては水中に残留しても無害であるものほど
好ましい。また、Cu2+、Zn2+、Co2+の供給源とし
てはそれぞれの硫酸塩が挙げられる。これらの重金属イ
オンを処理しようとする廃水中に含有させる量は、2価
の鉄イオンとしては2ppb〜1000ppmが好まし
く、1価の銅イオンとしては2ppb〜1000ppm
が好ましく、その他の重金属イオンも2ppb〜100
0ppmが好ましい。これら重金属イオンの添加量は、
有機物の分解効果が少なく、多過ぎると残留イオンが多
くなり過ぎ、好ましくないことがある。
【0008】本発明において、少なくとも過酸化水素、
2価の鉄イオンの存在下で併存させる過酸化水素に酸化
性の重金属の固体としては、その種類として、金属銅、
金属亜鉛、金属チタン等が挙げられ、これらは少なくと
も1種加えられれば良いが、粉末状、粒状、塊状、線
状、板状、張り付け状、塗布状のいずれでも良く、この
ようにすると、紫外線を照射しないでも、これら金属を
加えない系において紫外線を照射した場合に比べ、カル
ボン半田メッキ洗浄液の有機物の分解反応速度を50%
程度促進させることが可能となり、紫外線を照射すると
さらにその分解反応速度を促進させることができる。過
酸化水素に酸化性の重金属の固体の添加量としては、被
処理水1リットル当たり表面積で3cm2 〜600cm
2 が好ましく、粉末の場合には少なくとも100pp
m、好ましくは300ppm〜1000ppmである。
【0009】本発明において、照射線処理とは、紫外線
等の光照射や、X線、γ線、電子線等の放射線の少なく
とも1つの照射を行うことをいうが、紫外線照射が光照
射としては好ましい。その発生源としては、高圧水銀
灯、低圧水銀灯、オゾン灯の中から少なくとも1つが選
択される。高圧水銀灯としては主波長が365nm、低
圧水銀灯としては主波長が254nmの紫外線、オゾン
灯としては185nmの波長を含む低圧水銀灯が挙げら
れる。これらの水銀灯、オゾン灯は処理しようとする廃
水中に設けその廃水内部から紫外線を照射することが有
機物の分解効率の点で好ましく、その方法には光源を廃
水中に設けても良く、また、これらの灯壁に廃水を噴霧
状あるいは流下させ、灯壁を廃水で覆うようにしても良
い。更に、これらの廃水を循環させながら光照射させて
も良い。
【0010】過酸化水素と2価の鉄イオンを併用する
系、あるいはさらにはこれらに重金属イオン及び重金属
の固体の少なくとも1種を併用する系の場合には、上記
高圧水銀灯、低圧水銀灯、オゾン灯のいずれの使用も好
ましいが、有機物の分解効率では後者程良い。高圧水銀
灯は低圧水銀灯に比べ、単位長さ当たりの出力を容易に
大きくすることができることができるため、装置の小型
化、あるいは高出力化を検討する場合に適する。
【0011】
【作用】廃水中の有機物が分解する機構は、過酸化水
素、2価の鉄イオン、過酸化水素に酸化性の重金属の固
体及び重金属イオンの少なくとも1種が存在すると、・
OHのラジカルが発生すること等により有機物の不飽和
結合の水素の引き抜きによる二重結合の開裂反応や、二
重結合や芳香核への付加反応が起こり、有機物が酸化分
解されるものと考えられ、その際例えば金属銅が存在す
ると、過酸化水素により酸化された金属銅表面での触媒
作用によりその反応が促進されるものと考えられ、さら
に照射線を照射することによりその効果を高めることが
できると考えられるが、これに限定されるものではな
い。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 実施例 1 カルボン半田メッキ液の使用済みの廃液(JIS K0
102 17に定める方法によるTOCの測定値500
ppm、CODの測定値712pm(TOCの1.42
5倍))を被処理水として3リットルを円筒型塩化ビニ
ル樹脂製容器に入れて、スターラーにより撹拌する。次
にこの被処理液に硫酸鉄7水和物を添加し、2価の鉄イ
オン濃度を290ppmとした。さらに直径2mmの金
属銅線を浸漬した。金属銅板の浸漬面積は9cm2 であ
った。それから、上記COD値に対し、6g/gCOD
となるように35%過酸化水素水を30ml添加し、処
理を開始した。その開始後の被処理水のTOC値を処理
時間の経過にしたがって測定した結果を図1に実線Aで
示す。180分経過後のTOC値の初期値に対する減衰
率は90.5%であった。その減衰率を処理条件ととも
に表1に示す。
【0013】比較参考例1 実施例1において、金属銅線を用いず、円筒型塩化ビニ
ル樹脂製容器の中心軸上に石英製保護管内に光源を設け
た低圧水銀ランプ(15W)を設置し、紫外線(主波長
254nm)を照射した以外は同様にして処理を行い、
被処理水のTOC値を処理時間の経過にしたがって測定
した結果を図1に点線aで示す。180分経過後のTO
C値の初期値に対する減衰率は83.8%であった。そ
の減衰率を処理条件とともに表1に示す。これら実施例
1と比較参考例1から、処理時間180分におけるTO
Cの減衰率が比較参考例では83.8%であるのに対
し、実施例では90.5%であり、7%程度実施例のも
のが優っていることがわかる。
【0014】実施例2 実施例1において、円筒型塩化ビニル樹脂製容器の中心
軸上に石英製保護管内に光源を設けた低圧水銀ランプ
(15W)を設置し、紫外線(主波長254nm)を照
射すべくランプを点灯後過酸化水素を添加し、処理を開
始した以外は同様にして処理を行い、被処理水のTOC
値を処理時間の経過にしたがって測定した結果を図1に
実線Bで示す。180分経過後のTOC値の初期値に対
する減衰率は98.1%であった。その減衰率を処理条
件とともに表1に示す。 実施例3 実施例1において、金属銅線の代わりに、円筒型塩化ビ
ニル樹脂製容器の内周面を厚さ1mmの銅板で覆った
(浸漬面積785mm2 )容器を用いたこと、その容器
の中心軸上に石英製保護管内に光源を設けた低圧水銀ラ
ンプ(15W)を設置し、紫外線(主波長254nm)
を照射すべくランプを点灯後過酸化水素を添加し、処理
を開始した以外は同様にして処理を行い、被処理水のT
OC値を処理時間の経過にしたがって測定した結果、1
80分経過後のTOC値の初期値に対する減衰率は9
5.1%であった。その減衰率を処理条件とともに表1
に示す。この実施例3と実施例1とを比較すると、金属
銅の面積は前者が約90倍大きいが、180分経過後の
TOC値はそれほどの違いがなく、金属銅の面積は一定
面積以上あればよいことを示している。このことから、
上記(1)その他の従属発明において、「過酸化水素に
対して酸化性の重金属の固体」及びその限定項目は、
「被処理水1リットル当たり少なくとも3cm2 の表面
積を有する」の限定を付することができる。 実施例4 実施例1おいて、金属銅線を用いる代わりに、金属亜鉛
粉末を被処理水全量の100ppm〜1000ppm添
加して用いたことと、円筒型塩化ビニル樹脂製容器の中
心軸上に石英製保護管内に光源を設けた低圧水銀ランプ
(15W)を設置し、紫外線(主波長254nm)を照
射すべくランプを点灯後過酸化水素を添加し、処理を開
始した以外は同様にして処理を行い、被処理水のTOC
値を処理時間の経過にしたがって測定した結果を図1に
実線Cで示す。180分経過後のTOC値の初期値に対
する減衰率は92.6%であった。また、遷移金属の亜
鉛粉末の代わりに、チタン金属を用いた以外は上記と同
様に処理を行ったところ、180分経過後のTOC値の
初期値に対する減衰率は89.1%であった。これらの
減衰率を処理条件とともに表1に示す。このことから、
上記(1)その他の従属発明において、「過酸化水素に
対して酸化性の重金属の固体」及びその限定項目は、
「被処理水に対して少なくとも100ppm含有される
粉末である」の限定を付することができる。
【0015】実施例5 実施例1おいて、金属銅線を用いる代わりに、2価の銅
イオン(Cu2+)供給源として塩化銅( CuCl2 )を
100ppm〜1000ppm添加したことと、円筒型
塩化ビニル樹脂製容器の中心軸上に石英製保護管内に光
源を設けた低圧水銀ランプ(15W)を設置し、紫外線
(主波長254nm)を照射すべくランプを点灯後過酸
化水素を添加し、処理を開始した以外は同様にして処理
を行い、被処理水のTOC値を処理時間の経過にしたが
って測定した結果、180分経過後のTOC値の初期値
に対する減衰率は98.6%であった。また、遷移金属
イオンの銅イオンの他の供給源として硫酸銅5水和物
(CuSO4 ・5H2 O)、また、銅イオンの代わり
に、2価の亜鉛イオン(Zn2+)の供給源として硫酸亜
鉛(ZnSO4 )、2価のコバルトイオン(Co2+)の
供給源として硫酸コバルト(CoSO4 )をそれぞれ用
いた以外は上記と同様に処理を行ったところ、180分
経過後のTOC値の初期値に対する減衰率は、Cu2+
加の場合は98.7%、Zn2+添加の場合93.1%、
Co2+添加の場合は93.9%であった。これらの減衰
率を処理条件とともに表1に示す。このことから、上記
(1)その他の従属発明において、「重金属イオン」及
びその限定項目は、「被処理水に対して少なくとも10
0ppm含有される遷移金属イオン」の限定を付するこ
とかできる。
【0016】実施例6 実施例1において、金属銅線を用いる代わりに、金属亜
鉛粉末を被処理水全量の375ppm添加して用いたこ
とと、1価の銅イオン(Cu+ )供給源として塩化銅(
CuCl)を500ppm添加したことと、円筒型塩化
ビニル樹脂製容器の中心軸上に石英製保護管内に光源を
設けた低圧水銀ランプ(15W)を設置し、紫外線(主
波長254nm)を照射すべくランプを点灯後過酸化水
素を添加し、処理を開始した以外は同様にして処理を行
い、被処理水のTOC値を処理時間の経過にしたがって
測定した結果、180分経過後のTOC値の初期値に対
する減衰率は95.1%であった。また、金属亜鉛粉末
の代わりにチタン金属粉末を用いた以外上記と同様に処
理を行ったところ、180分経過後のTOC値の初期値
に対する減衰率は、93.2%であった。これらの減衰
率を処理条件とともに表1に示す。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、カルボン半田メッキ洗
浄廃液等の分解処理されるべき有機物を含有する廃水を
過酸化水素、2価の鉄イオン、かつ過酸化水素に酸化性
の重金属の固体及び重金属イオンの少なくとも1種を併
用して処理したので、有機物の分解効率が顕著に優れ、
所定の水準の処理の目的を実用性の高い時間内で達成す
ることができ、その効果はさらに紫外線照射を併用する
ことにより高められる。また、これらによる方法は継続
して行えることにより高CODの廃水や難分解性有機物
を含む廃水を連続的に処理でき、コスト高の設備を必要
とすることなく、ランニングコストもかからず、操作が
容易で生産性の良い有機物含有廃水の処理方法を提供す
ることができ、特に中小の事業所においても容易に採用
できる有機物含有廃水の処理方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較参考例の効果を示すT
OC値の測定グラフデある。
【符号の説明】
A 本発明の第1の実施例のTOC値の測定グラフデあ
る。 B 本発明の第2の実施例のTOC値の測定グラフデあ
る。 C 本発明の第4の実施例のTOC値の測定グラフデあ
る。 a 比較参考例のTOC値の測定グラフデある。
【表1】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分解処理されるべき有機物を含有する廃
    水の被処理水に過酸化水素と、2価の鉄イオンを含有さ
    せ、さらに過酸化水素に対して酸化性の重金属の固体及
    び重金属イオンの少なくとも1種を含有させて処理する
    有機物含有廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 分解処理されるべき有機物を含有する廃
    水の被処理水を照射線処理する工程と、該被処理水に過
    酸化水素を含有させる工程と、該被処理水に2価の鉄イ
    オンを含有させる工程と、該被処理水に過酸化水素に対
    して酸化性の重金属の固体及び重金属イオンの少なくと
    も1種を含有させる工程を併用し、これら工程を同時又
    は異ならせて処理を行う有機物含有廃水の処理方法。
  3. 【請求項3】 分解処理されるべき有機物を含有する廃
    水の被処理水に2価の鉄イオンと、過酸化水素に対して
    酸化性の重金属の固体及び重金属イオンの少なくとも1
    種を含有させる工程の後、被処理水に照射線処理をする
    工程を行い、さらに被処理水に過酸化水素を含有させる
    工程を行う有機物含有廃水の処理方法。
  4. 【請求項4】 照射線は紫外線であり、該紫外線は高圧
    水銀灯、低圧水銀灯、オゾン灯の中から選ばれる少なく
    とも1つにより発生される請求項1ないし3に記載の有
    機物含有廃水の処理方法。
  5. 【請求項5】 被処理水がカルボン半田メッキ液を含有
    する請求項1ないし4のいずれかに記載の有機物含有廃
    水の処理方法。
  6. 【請求項6】 重金属の固定の金属は遷移金属であり、
    重金属イオンは遷移金属イオンである請求項1ないし5
    のいずれかに記載の有機物含有廃水の処理方法。
  7. 【請求項7】 遷移金属は銅、亜鉛、チタンの遷移金属
    の群から選ばれる少なくとも1種であり、遷移金属イオ
    ンはCu2+、Cu+ 、Zn2+、Co2+の群から選ばれる
    少なくとも1種である請求項6に記載の有機物含有廃水
    の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114990350A (zh) * 2022-03-29 2022-09-02 呼伦贝尔驰宏矿业有限公司 一种深度脱除硫酸锌溶液中toc及残存有机物的方法
CN116495827A (zh) * 2023-06-09 2023-07-28 中国环境科学研究院 一种紫外光协同过渡金属离子活化过氧化氢降解有机膦酸的方法

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