JP2002263670A - 汚水処理方法 - Google Patents

汚水処理方法

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JP2002263670A
JP2002263670A JP2001060856A JP2001060856A JP2002263670A JP 2002263670 A JP2002263670 A JP 2002263670A JP 2001060856 A JP2001060856 A JP 2001060856A JP 2001060856 A JP2001060856 A JP 2001060856A JP 2002263670 A JP2002263670 A JP 2002263670A
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Japan
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ozone
sewage
bromine
amount
substance
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JP2001060856A
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English (en)
Inventor
Keisuke Funaishi
圭介 舩石
Hiroko Miyamae
博子 宮前
Takaaki Shiotani
隆亮 塩谷
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Ataka Construction and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Ataka Construction and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾンを余剰に消費することなく効率よく有
機物を分解する汚水処理方法を提供する。 【解決手段】 汚水貯留槽1に流入する汚水2の臭素の
含有量を臭素検出手段4にて検出し、アンモニアの含有
量をアンモニア検出手段5にて検出する。汚水2をオゾ
ン酸化槽8に流入し、pH調整手段13にて中性から弱ア
ルカリ性に調整しつつ、オゾンを曝気する。オゾンは、
臭素含有量およびアンモニア含有量に基づいて所定量供
給する。臭素はほぼ全量が臭素酸に酸化しアンモニアは
ほぼ全量が硝酸に酸化する。汚水2に過酸化水素を添加
しつつ酸化分解槽17に流入させ、オゾンを曝気するとと
もに紫外線を照射する。オゾンを臭素およびアンモニア
の酸化に消費することなく、ヒドロキシラジカルが効率
よく生成し、有機物を効率よく分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾンとの接触に
より酸化されるととにオゾンを還元するオゾン消費物質
と有機物とを含有する汚水にオゾンを添加して処理する
汚水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般廃棄物の最終処分場での浸出
水や産業排水などを浄化処理する汚水処理方法として、
例えば特開平7−108285号公報および特開平5−
228480号公報に記載のものが知られている。
【0003】そして、特開平7−108285号公報に
記載の汚水処理方法は、汚水をpH調整槽で中性から弱
酸性に調整する。そして、このpHが調整された汚水に
オゾンを添加するとともに、紫外線を照射する。このオ
ゾンおよび紫外線の併用により酸化力の強いヒドロキシ
ラジカルが生成し、この生成したヒドロキシラジカルに
より汚水中に混入するダイオキシン類などの有害物質で
生物難分解性の有機物を分解処理する。
【0004】しかしながら、この特開平7−10828
5号公報に記載の汚水処理方法では、汚水中に臭素やア
ンモニアなどが混入する場合、オゾンが臭素やアンモニ
アの酸化に消費されてヒドロキシラジカルが有効に生成
しなくなる。このため、ダイオキシン類などの有害物質
を確実に処理するためには、オゾンの添加量や紫外線の
照射量が大きく必要となり、効率よく有機物を分解でき
ない。
【0005】また、特開平5−228480号公報に記
載の汚水処理方法は、汚水にこの汚水中の有機物の分子
量や色度を指標として設定された量のオゾンを添加す
る。そして、このオゾンが添加された汚水に過酸化水素
を添加したり、超音波を発生させたり、紫外線を照射し
たり、触媒作用によりヒドロキシラジカルを生成させ、
この生成したヒドロキシラジカルにより汚水中に混入す
る生物難分解性物質を分解する。そして、生物難分解性
物質が分解されて生物易分解性が混入する汚水を生物処
理して生物易分解性物質を分解処理する。
【0006】しかしながら、この特開平5−22848
0号公報に記載の排水処理方法では、オゾンを添加して
汚水中の生物難分解性物質の一部を酸化分解する前処理
をするので、汚水中に臭素やアンモニアなどが混入する
場合、添加したオゾンが臭素やアンモニアの酸化に消費
され、後段でのヒドロキシラジカルの生成が不十分とな
って生物難分解性物質を十分に分解できなくなる。この
ため、オゾンを添加する前処理が不十分とならず後段で
生物難分解性物質を十分に分解するために、過剰のオゾ
ンが必要となる。このように、オゾンの添加量を汚水中
の有機物の分子量や色度を指標として設定すると、生物
難分解性物質を分解するために必要なオゾンの添加量が
不正確となり、結局は過剰のオゾンを添加することとな
り、効率よく生物難分解性物質を分解処理できない。
【0007】一方、アンモニア性窒素を含有する汚水で
ある下水二次処理水や屎尿処理水を浄化処理する汚水処
理方法として、例えば特許第1612400号公報に記
載の構成が知られている。
【0008】この特許第1612400号公報に記載の
汚水処理方法は、汚水にオゾンを添加し、高分子有機物
や色度を除去する。この後、さらにオゾンを添加すると
ともに紫外線を照射してヒドロキシラジカルを生成さ
せ、オゾンの添加による前処理にて低分子化された有機
物などを分解する。そして、さらに紫外線を照射し、残
留するオゾンを分解する紫外線消毒をする。
【0009】しかしながら、この特許第1612400
号公報に記載の排水処理方法では、オゾンを添加して排
水中の高分子有機物の低分子化や色度の除去をする前処
理をするので、上述したように、排水中の臭素やアンモ
ニアなどにてオゾンが消費され、有機物の分解が不十分
となるおそれがある。また、十分に有機物を分解するた
めには、過剰のオゾンが必要となり、さらに残留するオ
ゾンを分解するための紫外線の照射量も増大し、効率よ
く処理できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、特開
平7−108285号公報に記載の汚水処理方法では、
排水中に臭素やアンモニアなどが混入する場合、ヒドロ
キシラジカルが有効に生成しなくなるため、オゾンの添
加量や紫外線の照射量が増大し、効率よく有害物質を分
解できない。
【0011】また、特開平5−228480号公報に記
載の汚水処理方法では、オゾンを添加する前処理をする
ので、添加したオゾンが汚水中に臭素やアンモニアの酸
化に消費され、後段でのヒドロキシラジカルの生成が不
十分となるため、過剰のオゾンが必要となる。さらに
は、汚水中の有機物の分子量や色度を指標としてオゾン
の添加量を設定すると、生物難分解性物質を分解するた
めに必要なオゾンの添加量が不正確となり、効率よく生
物難分解性物質を分解処理できない。
【0012】さらに、特許第1612400号公報に記
載の汚水処理方法では、上述したように、オゾンを添加
する前処理の際にオゾンが汚水中に臭素やアンモニアの
酸化に消費されてしまうため、過剰のオゾンが必要とな
る。さらには、過剰のオゾンを分解するために処理後に
余剰に紫外線を照射して紫外線消毒しなければならず、
効率よく有機物を分解処理できない。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、オゾンが余剰に消費されることなく効率よく有機物
を分解する汚水処理方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の汚水処理
方法は、オゾンとの接触により酸化されるとともに前記
オゾンを還元するオゾン消費物質と有機物とを含有する
汚水中の前記オゾン消費物質の量を検出し、このオゾン
消費物質の量が検出された汚水に、前記検出したオゾン
消費物質の量に対応して前記オゾン消費物質を酸化する
ために必要な量のオゾンを添加して前記オゾン消費物質
を酸化し、このオゾン消費物質が酸化された汚水にラジ
カルを生成させてこのラジカルにより前記有機物を分解
するものである。
【0015】そして、オゾン消費物質と有機物とを含有
する汚水中のオゾン消費物質の量を検出し、オゾン消費
物質を酸化するために必要な量のオゾンを添加してオゾ
ン消費物質を残留することなくほぼ全量を酸化した後
に、ラジカルを生成させて有機物を分解する。このこと
により、オゾンおよびラジカルが過剰に消費されること
が防止され、効率よくラジカルが生成して効率よく有機
物が分解される。
【0016】請求項2記載の汚水処理方法は、オゾンと
の接触により酸化されるとともに前記オゾンを還元する
オゾン消費物質と有機物とを含有する汚水中の前記オゾ
ン消費物質の量を検出し、このオゾン消費物質の量が検
出された汚水に、前記検出したオゾン消費物質の量に対
応して前記オゾン消費物質を酸化するために必要な量の
オゾンを添加して前記オゾン消費物質を酸化し、このオ
ゾン消費物質が酸化された汚水に対してオゾン、過酸化
水素、紫外線および触媒のうちの少なくとも2つを作用
させることによりこの汚水にラジカルを生成させ、この
生成するラジカルにより前記有機物を分解するものであ
る。
【0017】そして、オゾン消費物質と有機物とを含有
する汚水中のオゾン消費物質の量を検出し、オゾン消費
物質を酸化するために必要な量のオゾンを添加してオゾ
ン消費物質を残存することなくほぼ全量を酸化した後
に、オゾン、過酸化水素、紫外線および触媒のうちの少
なくとも2つを作用させることによりラジカルを生成さ
せ、有機物を分解する。このことにより、オゾンおよび
ラジカルが過剰に消費されることが防止され、効率よく
ラジカルが生成して効率よく有機物が分解される。
【0018】請求項3記載の汚水処理方法は、請求項1
または2記載の汚水処理方法において、オゾンを添加し
てオゾン消費物質を酸化する際のpHは、中性から弱ア
ルカリ性であるものである。
【0019】そして、オゾンを添加してオゾン消費物質
を酸化する際のpHを中性から弱アルカリ性に調整す
る。このことにより、効率よくオゾン消費物質が酸化さ
れ、オゾンの消費量がさらに低減して効率よく有機物が
分解される。
【0020】請求項4記載の汚水処理方法は、請求項1
ないし3いずれか一記載の汚水処理方法において、オゾ
ン消費物質は、臭素イオン、ヨウ素イオンおよびアンモ
ニウムイオンの少なくともいずれか1つであるものであ
る。
【0021】そして、オゾン消費物質が臭素イオン、ヨ
ウ素イオンおよびアンモニウムイオンの少なくともいず
れか1つである汚水を用いる。このことにより、生成す
るラジカルにより有機物を分解するために添加するオゾ
ンをラジカルを生成する前に消費してしまう臭素イオ
ン、ヨウ素イオンおよびアンモニウムイオンを含有する
汚水でも、オゾンおよび生成するラジカルが過剰に消費
されることを防止し、効率よくラジカルを生成して効率
よく有機物を分解処理する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を示
す汚水処理装置の構成について図面を参照して説明す
る。
【0023】図1において、1は汚水貯留槽で、この汚
水貯留槽1は、汚水2を貯留する。そして、この汚水貯
留槽1には、原水である汚水2を汚水貯留槽1内に流入
する原水管3が接続されている。ここで、汚水2は、臭
素や臭素化物、アンモニア、ヨウ素やヨウ素化物などの
オゾン消費物質と、ダイオキシン類、ビスフェノールA
などのいわゆる環境ホルモン、PCB(Polyclorinated
Biphenyl)など塩素基を有した生物難分解性で化学的酸
素要求量(Chemical Oxygen Demand:COD)に起因する
生物難分解性有機塩素化合物などの有機物とを含有する
ものである。
【0024】また、汚水貯留槽1には、貯留する汚水2
の臭素および臭素化物による臭素量を検出、すなわち臭
素イオン濃度を検出する臭素検出手段4と、汚水2のア
ンモニアの量を検出、すなわちアンモニウムイオン濃度
を検出するアンモニア検出手段5とが設けられている。
【0025】そして、汚水貯留槽1には、搬送管7を介
して臭素酸化手段としてのオゾン前処理するオゾン酸化
槽8が接続されている。このオゾン酸化槽8の底部に
は、オゾンを含有する空気を曝気するオゾン曝気手段9
が配設されている。このオゾン曝気手段9はオゾン発生
手段10に接続され、オゾン発生手段10で発生したオゾン
を空気とともに汚水2に曝気し、汚水2中の臭素やアン
モニアを酸化する。また、オゾン発生手段10には、オゾ
ン発生量を制御するオゾン量制御手段11が接続されてい
る。このオゾン量制御手段11には臭素検出手段4および
アンモニア検出手段5が接続され、これら臭素検出手段
4およびアンモニア検出手段5にて検出した臭素量およ
びアンモニア量に対応してオゾン量制御手段11がオゾン
発生手段10を制御する。また、オゾン酸化槽8には、貯
留する汚水2のpHを調整するpH調整手段13が設けら
れている。このpH調整手段13は、汚水2のpHを検出
するpHセンサ14を備えているとともに、適宜水酸化ナ
トリウムなどのアルカリを添加して検出したpHが所定
の範囲すなわち中性から弱アルカリ性であるpH7〜p
H9程度に調整する図示しないpH調整剤添加手段を備
えている。
【0026】また、オゾン酸化槽8には、送水管16を介
して分解処理槽17が接続されている。そして、送水管16
には、流通する汚水2に過酸化水素を添加する過酸化水
素添加手段18が接続されている。また分解処理槽17に
は、オゾン酸化槽8と同様に、オゾン発生手段10に接続
されたオゾン曝気手段9が底部に配設されている。さら
に、分解処理槽17には、汚水2に紫外線を照射するラジ
カル生成手段としての紫外線照射手段である紫外線ラン
プ20が配設されている。また、分解処理槽17には、オゾ
ンや過酸化水素からヒドロキシラジカル(・OH)などの
ラジカルを生成させるラジカル生成手段としての触媒21
が配設されている。なお、触媒21に限らず、超音波発生
手段などを用いてもよい。
【0027】そして、分解処理槽17には、処理された汚
水2である処理水を系外に流出する流出管23が接続され
ている。
【0028】次に、上記実施の形態の動作について説明
する。
【0029】まず、原水管3を介して汚水貯留槽1に汚
水2を流入させる。そして、汚水貯留槽1に流入した汚
水2は、臭素検出手段4およびアンモニア検出手段5に
て臭素量およびアンモニア量が検出される。この後、汚
水貯留槽1に貯留する汚水2は、搬送管7を介してオゾ
ン酸化槽8に流入される。
【0030】そして、pH調整手段13にて汚水2のpH
をpH7〜pH9程度に調整しつつ、オゾン曝気手段8
からオゾンを含有する空気を曝気する。このオゾンを含
有する空気の曝気は、臭素検出手段4およびアンモニア
検出手段5にて検出した臭素量およびアンモニア量に基
づいてオゾン量制御手段11がオゾン発生手段10を制御
し、オゾン発生手段10にて所定量のオゾンを発生させた
空気をオゾン曝気手段9から曝気させる。このオゾンを
含有する空気の曝気により、オゾンが汚水2中の臭素を
次亜臭素酸さらには臭素酸に酸化するとともに、アンモ
ニアを亜硝酸さらには硝酸に酸化する。
【0031】この後、所定量のオゾンが供給されて臭素
が臭素酸に酸化されるとともにアンモニアが硝酸に酸化
された汚水2は、送水管16を介して分解処理槽17に流入
する。この分解処理槽17に流入する際、汚水2に過酸化
水素添加手段18から過酸化水素が所定量添加される。
【0032】そして、過酸化水素が添加されて分解処理
槽17に流入した汚水2は、オゾン曝気手段9からオゾン
を含有する空気が曝気される。さらに、紫外線ランプ20
から紫外線が照射される。そして、オゾンおよび過酸化
水素は、紫外線および触媒によりヒドロキシラジカルな
どのラジカルを生成する。この生成したラジカルが、汚
水2中の有機物を分解する。そして、有機物が分解され
た汚水2は、処理水として流出管23から系外に流出され
る。
【0033】次に、上記実施の形態の汚水処理装置の作
用を実験例1〜実験例6を参照して説明する。
【0034】(実験例1)実験例1では、オゾンおよび紫
外線照射による臭素による有機物の分解性について実験
をした。
【0035】そして、実験装置としては、直径が25c
m、高さ寸法が40cmの円筒形状の反応容器の中心部
に、20Wの低圧紫外線ランプを配設する。また、反応
容器の底部にオゾンガスを曝気する排気管を配設し、実
験装置とした。
【0036】また、実験としては、水道水に有機物とし
て酢酸ナトリウムを10mg/リットルで添加するととも
に、臭素源として臭化カリウムを6.7mg-Br/リット
ルで添加して実験用汚水を調製した。そして、実験用汚
水を反応容器内に流入し、オゾンガスを35g/m3
2リットル/分の条件で曝気するとともに低圧紫外線ラ
ンプを点灯し、実験用汚水中の臭素イオン濃度、臭素酸
イオン濃度および酢酸ナトリウム濃度を逐次測定した。
その結果を図2および図3に示す。なお、比較例とし
て、水道水に酢酸ナトリウムを10mg/リットルのみを
添加し臭化カリウムを含有しないものを用いた。なお、
反応容器中の実験用排水のpHは7.8であった。
【0037】そして、図2に示す結果から、臭化カリウ
ムを含有しないものでは曝気によるオゾンの供給量が増
大するに従って酢酸ナトリウム濃度が減少した。すなわ
ち、紫外線によりオゾンからヒドロキシラジカルが生成
し、この生成したヒドロキシラジカルにより酢酸ナトリ
ウムが速やかに分解することが認められた。
【0038】一方、臭化カリウムを含有するものでは、
オゾンの供給量が増大しても酢酸ナトリウムが分解され
ずに残留していることが認められた。そして、図3に示
すように、臭化カリウムを含有するものでは、オゾンの
供給量が増大するにしたがって臭素イオン濃度が減少す
るとともに臭素酸イオン濃度が増大することが認められ
た。
【0039】これらのことから、臭素が共存する場合、
オゾンは臭素が臭素酸に酸化するのに利用され、紫外線
を照射しても酢酸ナトリウムを分解するためのヒドロキ
シラジカルが生成しないことがわかる。
【0040】(実験例2)実験例2では、オゾンおよび紫
外線照射による臭素およびアンモニアによる有機物の分
解性について実験をした。
【0041】実験用汚水としては、水道水に酢酸ナトリ
ウムを10mg/リットル、臭化カリウムを6.7mg-Br
/リットル、アンモニア源として塩化アンモニウムを1
0mg-N/リットル添加して調製したものを用いた。な
お、塩化アンモニウムの添加により、実験用汚水のpH
は、7.8であった。そして、実験例1で用いた実験装
置を用い、実験例1と同様にオゾンガスを35g/m3
で2リットル/分の条件で曝気するとともに低圧紫外線
ランプを点灯し、実験用汚水中の臭素イオン濃度、臭素
酸イオン濃度、硝酸イオン濃度および酢酸ナトリウム濃
度を逐次測定した。その結果を図4に示す。
【0042】この図4に示す結果から、オゾンの供給量
が増大すると、硝酸イオン濃度は増大するものの、臭素
イオン濃度はほとんど減少せず、臭素酸イオン濃度もほ
とんど増大しないことが認められた。さらに、この間、
図5に示すように、酢酸ナトリウムの分解は認められな
かった。これら図4および図5に示す結果から、臭素の
他にアンモニアが共存する場合、オゾンにて臭素が臭素
酸に酸化される反応より、アンモニアが硝酸に酸化され
る反応が進行することが認められた。すなわち、臭素お
よびアンモニアが共存する場合、オゾンは先ずアンモニ
アが硝酸に酸化するのに利用され、この後臭素が臭素酸
に酸化するのに利用された後、酢酸ナトリウムを分解す
るためのヒドロキシラジカルの生成が始まることがわか
る。
【0043】(実験例3)実験例3では、実際の埋立浸出
水の処理性について実験した。
【0044】実験に用いた埋立浸出水は、臭素イオン濃
度が約7mg/リットルであった。そして、この埋立浸出
水に酢酸ナトリウムを10mg/リットル添加して実験用
汚水とした。そして、実験例1で用いた実験装置を用
い、実験例1と同様にオゾンガスを35g/m3で2リ
ットル/分の条件で曝気するとともに低圧紫外線ランプ
を点灯し、実験用汚水中の酢酸ナトリウム濃度、全有機
炭素量(Total Organic Carbon:TOC)および臭素酸イ
オン濃度を逐次測定した。その結果を図6および図7に
示す。
【0045】図6に示す結果から、実験例1および実験
例2の結果と同様に、オゾンの供給量が増大するに従っ
て臭素酸イオン濃度が増大し、オゾンにより臭素が臭素
酸に酸化されていることが認められた。また、図7に示
す結果から、オゾンの供給当初では酢酸ナトリウム濃度
およびTOCは減少せず、オゾンの供給量が約150mg
/リットル程度から増大するに従って酢酸ナトリウム濃
度およびTOCが減少し、オゾンの供給量が約240mg
/リットル程度で酢酸ナトリウムがほとんど分解され
た。そして、図5および図6を比較すると、臭素酸イオ
ン濃度がほぼ一定となり始めるオゾンの供給量で酢酸ナ
トリウム濃度およびTOCが減少し始めることがわか
る。これら図5および図6に示す結果から、実験例1お
よび実験例2と同様に、臭素が共存する場合、オゾンが
先ず臭素を臭素酸に酸化するのに利用された後に、紫外
線の照射によりヒドロキシラジカルが生成して酢酸ナト
リウムなどの有機物を分解することがわかる。そして、
実験に用いた臭素イオン濃度が約7mg/リットルの埋立
浸出水の場合、臭素の臭素酸への酸化にオゾンの供給量
が150mg/リットル程度必要である。このため、臭素
が臭素酸へ酸化されている間は紫外線を照射してもヒド
ロキシラジカルは生成しないので、臭素が臭素酸へ酸化
されている間の紫外線の照射が余分であることがわか
る。
【0046】(実験例4)実験例4では、埋立浸出水のオ
ゾン前処理の有用性について実験した。
【0047】実験としては、実験例3と同様に、臭素イ
オン濃度が約7mg/リットルの埋立浸出水に酢酸ナトリ
ウムを10mg/リットル添加して調製した実験用汚水を
用い、実験例1の実験装置を用いて実験例3と同様の条
件で実験した。なお、この実験例4では、紫外線を照射
せずオゾンのみ供給するオゾン前処理の終了時点を、オ
ゾンガスの曝気により排気される排ガス中のオゾン濃度
を測定して決定した。その結果を図8に示す。そして、
オゾン前処理の終了と判断した時点で紫外線を照射して
ヒドロキシラジカルで有機物を分解する促進酸化処理を
した。
【0048】まず、オゾン前処理の終了時点を認識する
ために紫外線を照射せずに実験した結果、図8のオゾン
の供給量と排ガス中のオゾン濃度との関係を示すグラフ
から、オゾン供給量が20mg/リットルの時点で排ガス
中のオゾン濃度が一定となり始めた。このため、オゾン
供給量が20mg/リットルとなる時点で、臭素が臭素酸
に酸化される酸化反応にオゾンが消費されなくなった時
点と判断し、オゾン前処理の終了時点とした。
【0049】そして、同様に実験し、オゾン供給量が2
0mg/リットルとなった時点で紫外線を照射し、酢酸ナ
トリウム濃度、TOC、臭素酸イオン濃度を逐次測定し
た。その結果を図9および図10に示す。
【0050】この図9に示す結果から、オゾン供給量が
20mg/リットルの時点では臭素酸イオン濃度が約2mg
-Br/リットルで、紫外線を照射した促進酸化処理でも
臭素酸イオン濃度が増大していることが認められた。そ
して、この臭素酸イオン濃度が増大している間、図10
に示すように、酢酸ナトリウム濃度およびTOCはほと
んど減少せず、促進酸化が進行していないことが認めら
れた。また、臭素酸イオン濃度が一定となり始める時点
から、酢酸ナトリウムおよびTOCの減少が始まり、促
進酸化が進行し始めることが認められた。そして、促進
酸化により酢酸ナトリウムが分解されるまでには、オゾ
ン供給量が約140mg/リットル必要であった。これら
図8ないし図10に示す結果から、排ガス中のオゾン濃
度が一定となり始めても、依然臭素の全量が臭素酸に酸
化されずに一部次亜臭素酸で存在するなど、臭素酸の酸
化が完了していないことがわかる。なお、実験例3で酢
酸ナトリウムを分解するまでに必要なオゾン供給量が約
240mg/リットルであるのに対し、オゾン前処理をし
た実験例4ではオゾン供給量が約140mg/リットルで
あったことから、オゾン前処理により、オゾン消費量が
減少するとともに、その間に無駄に紫外線を照射しない
で済むことが確認できた。
【0051】(実験例5)実験例5では、埋立浸出水での
効率的な処理条件について検討する実験をした。
【0052】実験は、実験例4と同様に行った。なお、
オゾン前処理は、あらかじめオゾン前処理により測定し
た結果から、臭素酸イオン濃度があらかじめ埋立浸出水
に含有する臭素イオン濃度約7mg/リットルとなるオゾ
ンの供給量が約40mg/リットルの時点を終了時点とし
た。そして、このオゾン供給量が約40mg/リットルと
なった時点で紫外線を照射し、酢酸ナトリウム濃度、T
OC、臭素酸イオン濃度を逐次測定した。その結果を図
11および図12に示す。
【0053】そして、これら図11に示す結果から、実
験例4の図9に示す結果に比してオゾン前処理段階でオ
ゾンの供給量が増大するにしたがって、臭素酸イオン濃
度が指数関数的に増大することが認められた。また、臭
素酸イオン濃度が埋立浸出水の臭素イオン濃度に達する
オゾンの供給量が40mg/リットルからほぼ一定の値と
なることが認められた。これは、臭素酸イオンや硝酸イ
オンの生成は、溶存オゾン濃度に依存するためである。
すなわち、オゾン前処理が不十分であると溶存オゾン濃
度がある程度の値に達せず、臭素酸イオンの生成が不十
分となる。そして、このオゾン前処理が不十分のまま促
進酸化処理した場合、促進酸化処理の際に紫外線や過酸
化水素、触媒作用によりラジカルを生成するためにオゾ
ンが消費されて溶存オゾン濃度が低い状態であることか
ら、順次残留する臭素イオンが有機物を分解するために
添加するオゾンを消費して臭素酸イオンに酸化するもの
と思われる。
【0054】また、図12に示す結果から、酢酸イオン
濃度およびTOCも臭素酸イオン濃度が増大しているオ
ゾン前処理ではほとんど減少しないが、臭素酸イオン濃
度がほぼ一定となるオゾン前処理が終了して紫外線を照
射する促進酸化処理が開始する時点から酢酸ナトリウム
およびTOCが減少し始めることが認められた。そし
て、酢酸ナトリウムを分解するまでに必要なオゾンの供
給量は約120mg/リットルで、オゾンの消費量がさら
に減少するとともに、その間に無駄に紫外線を照射しな
いで済むことが確認できた。すなわち、十分なオゾン前
処理により臭素イオンが残留せず、オゾンが消費される
ことなくヒドロキシラジカルなどのラジカルの生成に寄
与して、有機物を分解するためと考えられる。
【0055】また、実験例4および実験例5の結果か
ら、オゾン前処理が不十分であると、オゾンの消費量が
多くなることがわかる。これは、オゾン前処理で十分な
溶存オゾン濃度として効率よく臭素酸イオンおよび硝酸
イオンに酸化することにより、オゾン消費量当たりの臭
素酸イオンおよび硝酸イオンの生成効率が向上するため
との考えられる。
【0056】さらに、臭素が臭素酸に酸化される際、臭
素は一旦次亜臭素酸に酸化される。そして、この次亜臭
素酸は、臭素酸に酸化される際にオゾンを消費するが、
臭素に還元する際にもオゾンが消費される。さらに、臭
素酸は、存在下でも通常状態では次亜臭素酸に還元され
ることはないことが知られている。また、実験例5の図
11に示す結果から、溶存オゾン濃度がある程度の量に
達すると、次亜臭素酸がオゾンを消費して臭素に還元す
ることなくオゾンにより臭素酸に酸化される反応が優位
に進行するものと考えられる。このため、オゾン前処理
が不十分となると、オゾンを消費して次亜臭素酸から臭
素酸に酸化する反応とともに臭素に還元する反応も進行
し、余分にオゾンを消費してしまうので、オゾン前処理
の状態により有機物を分解するまでに必要なオゾンの消
費量に差が生じたものと思われる。
【0057】また、臭素は、有機物を酸化するためのヒ
ドロキシラジカルも消費して酸化される。このため、オ
ゾン前処理が不十分で臭素イオンが残留すると、オゾン
の他にヒドロキシラジカルも消費され、この消費される
ヒドロキシラジカルの分もオゾンが消費されるが、臭素
イオンが残留しない場合には、ヒドロキシラジカルは有
機物の酸化分解に有効に利用されるので、オゾンが余分
に消費されることが防止されるためと考えられる。
【0058】(実験例6)実験例6では、埋立浸出水での
効率的な処理条件におけるpHの影響について検討する
実験をした。
【0059】実験は、臭素イオン濃度約6mg/リットル
の埋立浸出水を用い、異なるpH値、すなわちpH5.
8、pH7.3およびpH8.7に設定してオゾン前処
理をした。なお、このオゾン前処理はオゾンの供給量3
00mg/リットルで滞留時間30分間とし、このオゾン
前処理により生成する臭素酸イオン濃度を測定した。そ
の結果を図13に示す。
【0060】この図13に示す結果から、pHが中性か
らアルカリ性になるに従って臭素酸イオン濃度が増大す
ることが認められた。このことから、オゾン前処理する
際に中性からアルカリ性に調整することにより、次亜臭
素酸が臭素に還元することなく臭素酸に酸化する反応が
促進されるものと思われる。
【0061】ところで、オゾン前処理の後にヒドロキシ
ラジカルを生成させてこのヒドロキシラジカルで有機物
を分解する促進酸化処理では、強アルカリ性ではヒドロ
キシラジカルによる有機物の分解が阻害される。したが
って、図13に示す結果から、オゾン前処理の際には、
pHを中性から弱アルカリ性に調整することが好ましい
ことがわかる。
【0062】上述したように、上記実施の形態では、臭
素イオンやアンモニウムイオン、ヨウ素イオンなどのオ
ゾンとの接触により酸化されてオゾンを還元して消費す
るオゾン消費物質を含有する汚水にあらかじめオゾンの
みを添加してオゾン消費物質が残留することなくほぼ全
量を効率よく酸化させ、このオゾン消費物質の酸化処理
した汚水にオゾンや過酸化水素を添加するとともに紫外
線の照射や触媒作用によりヒドロキシラジカルなどのラ
ジカルを効率よく生成して有機物を分解処理する促進酸
化処理をする。このため、オゾン消費物質を酸化処理せ
ずにそのまま促進酸化処理したり、オゾン消費物質が酸
化されずに残留する不十分なオゾン前処理をする従来の
構成に比して、オゾンおよびヒドロキシラジカルなどの
ラジカルが余分に消費されることがなく、オゾンが効率
よく作用して処理工程全体でのオゾンの消費量を低減で
き、効率よく有機物を分解処理できる。
【0063】そして、臭素イオンやアンモニウムイオン
などのオゾン消費物質の量を検出し、これら検出したオ
ゾン消費物質の総量のほぼ全量を酸化するために必要な
オゾンの量を添加してオゾン前処理をする。このため、
オゾンがオゾン消費物質を酸化する反応に過不足無く利
用され、後段の促進酸化処理で効率よくヒドロキシラジ
カルなどのラジカルが生成して、効率よく有機物を分解
できる。
【0064】また、オゾンを添加してオゾン消費物質を
酸化するオゾン前処理の際の汚水のpHを中性から弱ア
ルカリ性に調整する。このため、オゾン消費物質がオゾ
ンにより効率よく酸化され、オゾンの消費量がさらに低
減でき、効率よく有機物を分解できる。
【0065】そして、臭素イオン、ヨウ素イオンおよび
アンモニウムイオンの少なくともいずれか1つのオゾン
消費物質および有機物を含有する汚水を処理対象とす
る。このため、ラジカルを生成させて有機物を分解する
ためにオゾンを添加する促進酸化処理の際にオゾンがラ
ジカルを生成する前に消費される臭素イオン、ヨウ素イ
オンおよびアンモニウムイオンを含有する汚水でも、オ
ゾンおよびラジカルが過剰に消費されることを防止で
き、効率よく有機物を分解処理できる。
【0066】なお、上記実施の形態において、臭素検出
手段4およびアンモニア検出手段5とを設けたとして説
明したが、汚水にヨウ素やヨウ素化物などが混入するお
それが場合には、臭素検出手段4およびアンモニア検出
手段5に加えて、ヨウ素およびヨウ素化物によるヨウ素
量を検出すなわちヨウ素イオン濃度を検出する図示しな
いヨウ素検出手段を設け、これら臭素検出手段4、アン
モニア検出手段5およびヨウ素検出手段にて検出した各
臭素イオン、アンモニウムイオンおよびヨウ素イオンの
総量に対応してオゾンを添加してオゾン前処理する構成
としても対応できる。
【0067】さらには、オゾン消費物質により、臭素検
出手段4、アンモニア検出手段5およびヨウ素検出手段
の少なくともいずれか1つを用いればよい。
【0068】そして、促進酸化処理として、オゾンおよ
び過酸化水素を添加するとともに紫外線を照射し触媒作
用によりヒドロキシラジカルなどのラジカルを生成させ
る場合について説明したが、有機物を分解するためのラ
ジカルを生成させる方法としては、この方法に限らず、
いずれの方法でも対応できるが、例えば、オゾン、過酸
化水素、紫外線および触媒のうちの少なくとも2つを作
用させる方法が好ましい。
【0069】すなわち、例えば、汚水にオゾンおよび過
酸化水素を添加してラジカルを生成したり、汚水に紫外
線を照射しかつ触媒を作用させてラジカルを生成した
り、汚水にオゾンまたは過酸化水素を添加しかつ紫外線
を照射してラジカルを生成したり、汚水にオゾンまたは
過酸化水素を添加しかつ触媒を作用させてラジカルを生
成したりする方法でもよい。
【0070】なお、オゾンを添加するオゾン前処理をす
るため、後段の促進酸化処理もオゾンを添加する構成と
することが、処理効率の向上や処理装置の構成の簡略化
などの点で好ましい。
【0071】また、オゾン前処理の際にpHを中性から
弱アルカリ性に調整したが、pH調整しない、あるいは
中性から弱アルカリ性の範囲外に調整するなどしてもよ
い。
【0072】さらに、汚水の臭素イオン濃度の間接指標
として塩化物イオン濃度を利用してよく、例えば、汚水
の臭素イオン濃度を検出する代わりに汚水の塩化物イオ
ン濃度を検出し、この検出した塩化物イオン濃度から臭
素イオン濃度を求めるようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】請求項1記載の汚水処理方法によれば、
汚水中のオゾン消費物質を酸化するために必要な量のオ
ゾンを添加してオゾン消費物質を残存することなくほぼ
全量を酸化した後に、ラジカルを生成させて汚水中の有
機物を分解するため、オゾンが過剰に消費されることを
防止でき、効率よくラジカルが生成して効率よく有機物
を分解できる。
【0074】請求項2記載の汚水処理方法によれば、汚
水中のオゾン消費物質を酸化するために必要な量のオゾ
ンを添加してオゾン消費物質を残存することなくほぼ全
量を酸化した後に、オゾン、過酸化水素、紫外線および
触媒のうちの少なくとも2つを作用させることによりラ
ジカルを生成させて有機物を分解するため、オゾンが過
剰に消費されることを防止でき、効率よくラジカルが生
成して効率よく有機物を分解できる。
【0075】請求項3記載の汚水処理方法によれば、請
求項1または2記載の汚水処理方法の効果に加え、オゾ
ンを添加してオゾン消費物質を酸化する際のpHを中性
から弱アルカリ性に調整するため、効率よくオゾン消費
物質を酸化でき、オゾンの消費量をさらに低減でき、効
率よく有機物を分解できる。
【0076】請求項4記載の汚水処理方法によれば、請
求項1ないし3いずれか一記載の汚水処理方法の効果に
加え、ラジカルにより有機物を分解するために添加する
オゾンをラジカルを生成する前に消費してしまう臭素イ
オン、ヨウ素イオンおよびアンモニウムイオンの少なく
ともいずれか1つを含有する汚水でも、オゾンおよび生
成するラジカルが過剰に消費されることを防止でき、効
率よくラジカルを生成して効率よく有機物を分解処理で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚水処理方法の実施の一形態を示す処
理装置のブロック図である。
【図2】同上実験例1におけるオゾン供給量と臭素イオ
ン濃度および臭素酸イオン濃度との関係を示すグラフで
ある。
【図3】同上実験例1における臭素の存在による有機物
の分解状況をオゾン供給量と酢酸ナトリウム濃度との関
係で示すグラフである。
【図4】同上実験例2におけるアンモニアの存在による
臭素の酸化状況をオゾン供給量と酢酸イオン濃度、臭素
イオン濃度および臭素酸イオン濃度との関係で示すグラ
フである。
【図5】同上実験例2における有機物の分解状況をオゾ
ン供給量と酢酸イオン濃度との関係で示すグラフであ
る。
【図6】同上実験例3における埋立浸出水の処理状況の
オゾン供給量と臭素酸イオン濃度との関係を示すグラフ
である。
【図7】同上実験例3における埋立浸出水の処理状況の
オゾン供給量と酢酸ナトリウムおよびTOCとの関係を
示すグラフである。
【図8】同上実験例4におけるオゾン前処理でのオゾン
供給量と排ガス中のオゾン濃度との関係を示すグラフで
ある。
【図9】同上実験例4における埋立浸出水の処理状況の
オゾン供給量と臭素酸イオン濃度との関係を示すグラフ
である。
【図10】同上実験例4における埋立浸出水の処理状況
のオゾン供給量と酢酸ナトリウムおよびTOCとの関係
を示すグラフである。
【図11】同上実験例5における埋立浸出水の処理状況
のオゾン供給量と臭素酸イオン濃度との関係を示すグラ
フである。
【図12】同上実験例5における埋立浸出水の処理状況
のオゾン供給量と酢酸ナトリウムおよびTOCとの関係
を示すグラフである。
【図13】同上実験例6におけるオゾン前処理でのpH
の影響のpHと臭素酸イオン濃度との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
2 汚水 4 臭素検出手段 5 アンモニア検出手段 9 オゾン曝気手段 13 pH調整手段 18 過酸化水素添加手段 20 ラジカル生成手段としての紫外線照射手段である
低圧紫外線ランプ 21 ラジカル生成手段としての触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩谷 隆亮 大阪府大阪市西区立売堀二丁目1番9号 アタカ工業株式会社内 Fターム(参考) 4D037 AA13 AB01 AB12 AB14 BA18 CA11 CA12 4D050 AA12 AB11 AB35 AB44 BB01 BB02 BB09 BC09 BC10 BD03 BD08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オゾンとの接触により酸化されるととも
    に前記オゾンを還元するオゾン消費物質と有機物とを含
    有する汚水中の前記オゾン消費物質の量を検出し、 このオゾン消費物質の量が検出された汚水に、前記検出
    したオゾン消費物質の量に対応して前記オゾン消費物質
    を酸化するために必要な量のオゾンを添加して前記オゾ
    ン消費物質を酸化し、 このオゾン消費物質が酸化された汚水にラジカルを生成
    させてこのラジカルにより前記有機物を分解することを
    特徴とする汚水処理方法。
  2. 【請求項2】 オゾンとの接触により酸化されるととも
    に前記オゾンを還元するオゾン消費物質と有機物とを含
    有する汚水中の前記オゾン消費物質の量を検出し、 このオゾン消費物質の量が検出された汚水に、前記検出
    したオゾン消費物質の量に対応して前記オゾン消費物質
    を酸化するために必要な量のオゾンを添加して前記オゾ
    ン消費物質を酸化し、 このオゾン消費物質が酸化された汚水に対してオゾン、
    過酸化水素、紫外線および触媒のうちの少なくとも2つ
    を作用させることによりこの汚水にラジカルを生成さ
    せ、この生成するラジカルにより前記有機物を分解する
    ことを特徴とする汚水処理方法。
  3. 【請求項3】 オゾンを添加してオゾン消費物質を酸化
    する際のpHは、中性から弱アルカリ性であることを特
    徴とする請求項1または2記載の汚水処理方法。
  4. 【請求項4】 オゾン消費物質は、臭素イオン、ヨウ素
    イオンおよびアンモニウムイオンの少なくともいずれか
    1つであることを特徴とする請求項1ないし3いずれか
    一記載の汚水処理方法。
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