JPH08192175A - 有機物含有廃水の処理方法及びその装置 - Google Patents
有機物含有廃水の処理方法及びその装置Info
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- JPH08192175A JPH08192175A JP2091095A JP2091095A JPH08192175A JP H08192175 A JPH08192175 A JP H08192175A JP 2091095 A JP2091095 A JP 2091095A JP 2091095 A JP2091095 A JP 2091095A JP H08192175 A JPH08192175 A JP H08192175A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】有機物含有廃水の連続的、効率的、経済的処理
方法及びその装置を提供する。 【構成】廃水中において例えば紫外線の光照射を行う。
その際、過酸化水素、過酸化水素と2価の鉄イオン又は
1価の銅イオン、オゾン及び酸素のいずれかを存在させ
て光照射を行うことが好ましい。廃水を循環させながら
光照射し、処理する装置。 【効果】高COD値の廃水や難分解性有機物を含有する
廃水に含まれている有機物の分解処理を連続的、効率
的、経済的に行うことができ、中小事業所においても利
用し易い。装置はその処理能率が良い。
方法及びその装置を提供する。 【構成】廃水中において例えば紫外線の光照射を行う。
その際、過酸化水素、過酸化水素と2価の鉄イオン又は
1価の銅イオン、オゾン及び酸素のいずれかを存在させ
て光照射を行うことが好ましい。廃水を循環させながら
光照射し、処理する装置。 【効果】高COD値の廃水や難分解性有機物を含有する
廃水に含まれている有機物の分解処理を連続的、効率
的、経済的に行うことができ、中小事業所においても利
用し易い。装置はその処理能率が良い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に水質検査における
所定の基準を越える高CODの有機物あるいは難分解性
有機物である、いわゆる分解処理されるべき有機物を含
有する工業用廃水等の有機物含有廃水の処理方法に関す
る。
所定の基準を越える高CODの有機物あるいは難分解性
有機物である、いわゆる分解処理されるべき有機物を含
有する工業用廃水等の有機物含有廃水の処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工業用廃水を伴うことが不可欠であるメ
ッキ産業、プリント基板製造業、繊維産業、製紙産業、
金属加工産業、半導体産業、クリーニング産業、印刷・
写真産業、産業廃棄物処理産業等の事業所や上下水道事
業施設においては、その廃水をそのまま河川等に放出す
ると、有害物質により河川等を汚染し、環境を悪くする
ので、その廃水を処理することが行われており、その処
理水に含まれる有機物の量は水質検査における化学的酸
素要求量(CODと表示され、試験水に含まれる汚染有
機物を酸化するに必要な過マンガン酸カリウムによる消
費量をppm単位で表したもの)等を測定することによ
り調べられるようになっていて、外界にその処理水を放
出する場合にはその基準が公害防止法等に基づいて定め
られている。この基準を越える有機物を含む、いわゆる
高COD値の廃水や、自然に放置しただけでは微生物に
より容易には分解し難い、いわゆる難分解性有機物を含
有する廃水の処理方法としては、従来、 活性炭吸着
法、 過酸化水素添加処理方法、 フェントン試薬
法、 電解酸化法等が知られている。
ッキ産業、プリント基板製造業、繊維産業、製紙産業、
金属加工産業、半導体産業、クリーニング産業、印刷・
写真産業、産業廃棄物処理産業等の事業所や上下水道事
業施設においては、その廃水をそのまま河川等に放出す
ると、有害物質により河川等を汚染し、環境を悪くする
ので、その廃水を処理することが行われており、その処
理水に含まれる有機物の量は水質検査における化学的酸
素要求量(CODと表示され、試験水に含まれる汚染有
機物を酸化するに必要な過マンガン酸カリウムによる消
費量をppm単位で表したもの)等を測定することによ
り調べられるようになっていて、外界にその処理水を放
出する場合にはその基準が公害防止法等に基づいて定め
られている。この基準を越える有機物を含む、いわゆる
高COD値の廃水や、自然に放置しただけでは微生物に
より容易には分解し難い、いわゆる難分解性有機物を含
有する廃水の処理方法としては、従来、 活性炭吸着
法、 過酸化水素添加処理方法、 フェントン試薬
法、 電解酸化法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の活性炭による方法は、廃水中の有機物を活性炭に吸着
させることにより水中から除去しようとするものである
ので、廃水中の有機物の濃度や量が活性炭の吸着能力以
上になると、吸着されない有機物が水中に残存すること
になり、これを避けようとすると活性炭の吸着能力を回
復する再生処理を行ってから再度その活性炭を使用しな
ければならず、再生処理のコストが嵩み、特に中小の事
業所においては採用し難い方法である。また、上記の
方法は、過酸化水素により有機物を酸化することにより
分解し、無害なものに転化する方法であるが、その過酸
化水素単独では酸化力が弱く、高COD値の廃水の有機
物を効率的に分解できないのみならず、難分解性有機物
の分解を十分には行なうことができないという問題があ
る。また、上記の方法は、フェントン試薬を有機物の
分解試薬に使用するものであるが、その分解処理に要す
る時間が長く、また、処理の途中で分解反応速度が著し
く低下し、廃水中の有機物を満足できる程度に除去する
ことができないという問題がある。また、上記の電解
酸化法は、電気分解における陽極に発生する酸素を利用
して廃水中の有機物を酸化分解する方法であるが、設備
コストが高く、また、酸化分解効率が低いため、電力消
費に伴うランニングコストが高くなるという問題があ
る。
の活性炭による方法は、廃水中の有機物を活性炭に吸着
させることにより水中から除去しようとするものである
ので、廃水中の有機物の濃度や量が活性炭の吸着能力以
上になると、吸着されない有機物が水中に残存すること
になり、これを避けようとすると活性炭の吸着能力を回
復する再生処理を行ってから再度その活性炭を使用しな
ければならず、再生処理のコストが嵩み、特に中小の事
業所においては採用し難い方法である。また、上記の
方法は、過酸化水素により有機物を酸化することにより
分解し、無害なものに転化する方法であるが、その過酸
化水素単独では酸化力が弱く、高COD値の廃水の有機
物を効率的に分解できないのみならず、難分解性有機物
の分解を十分には行なうことができないという問題があ
る。また、上記の方法は、フェントン試薬を有機物の
分解試薬に使用するものであるが、その分解処理に要す
る時間が長く、また、処理の途中で分解反応速度が著し
く低下し、廃水中の有機物を満足できる程度に除去する
ことができないという問題がある。また、上記の電解
酸化法は、電気分解における陽極に発生する酸素を利用
して廃水中の有機物を酸化分解する方法であるが、設備
コストが高く、また、酸化分解効率が低いため、電力消
費に伴うランニングコストが高くなるという問題があ
る。
【0004】本発明の第1の目的は、高CODの廃水や
難分解性有機物を含む廃水を連続的に処理できる有機物
含有廃水の処理方法を提供することにある。本発明の第
2の目的は、高CODの廃水や難分解性有機物を含む廃
水中の有機物を効率良く分解し、所定の水準の処理の目
的を達成できる有機物含有廃水の処理方法を提供するこ
とにある。本発明の第3の目的は、コスト高の設備を必
要とすることなく、ランニングコストもかからず、操作
が容易で生産性の良い有機物含有廃水の処理方法を提供
することにある。本発明の第4の目的は、上記第3の目
的を達成することにより中小の事業所においても容易に
採用できる有機物含有廃水の処理方法を提供することに
ある。
難分解性有機物を含む廃水を連続的に処理できる有機物
含有廃水の処理方法を提供することにある。本発明の第
2の目的は、高CODの廃水や難分解性有機物を含む廃
水中の有機物を効率良く分解し、所定の水準の処理の目
的を達成できる有機物含有廃水の処理方法を提供するこ
とにある。本発明の第3の目的は、コスト高の設備を必
要とすることなく、ランニングコストもかからず、操作
が容易で生産性の良い有機物含有廃水の処理方法を提供
することにある。本発明の第4の目的は、上記第3の目
的を達成することにより中小の事業所においても容易に
採用できる有機物含有廃水の処理方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)、分解処理されるべき有機物を含
有する廃水中において光照射を行うことにより該有機物
を分解する有機物含有廃水の処理方法を提供するもので
ある。また、本発明は、(2)、廃水に含有される有機
物がエステル類、アミノ酸、アミン類・アミド類その他
の窒素化合物、ケトン類、エーテル類、アルコール類、
フェノール類、芳香族炭化水素、置換芳香族炭化水素、
水素化芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、セルロー
スその他の難分解性有機物である上記(1)の有機物含
有廃水の処理方法、(3)、廃水に含有される有機物が
労働安全衛生法の規定に基づく特定化学物質である上記
(1)の有機物含有廃水の処理方法、(4)、光照射は
紫外線の照射である上記(1)ないし(3)のいずれか
の有機物含有廃水の処理方法、(5)、紫外線が照射さ
れる廃水は過酸化水素が添加されている上記(4)の有
機物含有廃水の処理方法、(6)、紫外線が照射される
廃水は過酸化水素と、2価の鉄イオン及び1価の銅イオ
ンの少なくとも1種を含む化合物が添加されている上記
(4)の有機物含有廃水の処理方法、(7)、廃水のp
Hが1.0〜4.0に調整されている上記(6)の有機
物含有廃水の処理方法、(8)、紫外線が照射される廃
水はオゾンの存在下にある上記(4)ないし(7)のい
ずれかの有機物含有廃水の処理方法、(9)、オゾン又
はオゾン含有ガスを廃水に吹き込むか又はオゾンを溶在
させる上記(8)の有機物含有廃水の処理方法、(1
0)紫外線が照射される廃水は酸素の存在下にある上記
(4)ないし(9)のいずかの有機物含有廃水の処理方
法、(11)、酸素又は酸素含有ガスを廃水に吹き込む
か又は酸素を溶在させる上記(10)の有機物含有廃水
の処理方法、(12)、紫外線は高圧水銀灯、低圧水銀
灯、オゾン灯の中から選ばれる少なくとも1つにより発
生される上記(1)ないし(7)のいずれかの有機物含
有廃水の処理方法、(13)、紫外線は低圧水銀灯、オ
ゾン灯の中から選ばれる少なくとも1つにより発生され
る上記(8)又は上記(9)の有機物含有廃水の処理方
法、(14)、紫外線はオゾン灯から発生される上記
(10)又は(11)の有機物含有廃水の処理方法、
(15)反応槽と、循環流通路と、搬送ポンプを少なく
とも有することにより分解処理すべき廃水の被処理水を
該反応槽において循環させ、該反応槽に該被処理水に没
入する光源を設け、請求項1ないし14のいずれかに記
載した有機物含有廃水の処理方法を行う有機物含有廃水
の処理装置を提供するものである。
決するために、(1)、分解処理されるべき有機物を含
有する廃水中において光照射を行うことにより該有機物
を分解する有機物含有廃水の処理方法を提供するもので
ある。また、本発明は、(2)、廃水に含有される有機
物がエステル類、アミノ酸、アミン類・アミド類その他
の窒素化合物、ケトン類、エーテル類、アルコール類、
フェノール類、芳香族炭化水素、置換芳香族炭化水素、
水素化芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、セルロー
スその他の難分解性有機物である上記(1)の有機物含
有廃水の処理方法、(3)、廃水に含有される有機物が
労働安全衛生法の規定に基づく特定化学物質である上記
(1)の有機物含有廃水の処理方法、(4)、光照射は
紫外線の照射である上記(1)ないし(3)のいずれか
の有機物含有廃水の処理方法、(5)、紫外線が照射さ
れる廃水は過酸化水素が添加されている上記(4)の有
機物含有廃水の処理方法、(6)、紫外線が照射される
廃水は過酸化水素と、2価の鉄イオン及び1価の銅イオ
ンの少なくとも1種を含む化合物が添加されている上記
(4)の有機物含有廃水の処理方法、(7)、廃水のp
Hが1.0〜4.0に調整されている上記(6)の有機
物含有廃水の処理方法、(8)、紫外線が照射される廃
水はオゾンの存在下にある上記(4)ないし(7)のい
ずれかの有機物含有廃水の処理方法、(9)、オゾン又
はオゾン含有ガスを廃水に吹き込むか又はオゾンを溶在
させる上記(8)の有機物含有廃水の処理方法、(1
0)紫外線が照射される廃水は酸素の存在下にある上記
(4)ないし(9)のいずかの有機物含有廃水の処理方
法、(11)、酸素又は酸素含有ガスを廃水に吹き込む
か又は酸素を溶在させる上記(10)の有機物含有廃水
の処理方法、(12)、紫外線は高圧水銀灯、低圧水銀
灯、オゾン灯の中から選ばれる少なくとも1つにより発
生される上記(1)ないし(7)のいずれかの有機物含
有廃水の処理方法、(13)、紫外線は低圧水銀灯、オ
ゾン灯の中から選ばれる少なくとも1つにより発生され
る上記(8)又は上記(9)の有機物含有廃水の処理方
法、(14)、紫外線はオゾン灯から発生される上記
(10)又は(11)の有機物含有廃水の処理方法、
(15)反応槽と、循環流通路と、搬送ポンプを少なく
とも有することにより分解処理すべき廃水の被処理水を
該反応槽において循環させ、該反応槽に該被処理水に没
入する光源を設け、請求項1ないし14のいずれかに記
載した有機物含有廃水の処理方法を行う有機物含有廃水
の処理装置を提供するものである。
【0006】本発明において、「分解処理されるべき有
機物」とは、例えば高COD値(例えば公害防止法に基
づいて定められた基準値以上)の廃水や、微生物による
分解性を持たない、いわゆる難分解性有機物を含有する
廃水中の有機物をいう。なお、廃水中の有機物濃度を表
す指標として全有機体酸素量(TOCと表示され、試験
水に含まれる有機物中の炭素量をppm単位で表したも
の)によっても表されるが、同一の物質が含まれる液に
おいて、高CODは高TOCを示し、両者には相関関係
があるので、高CODとは高TOCをも意味する。後者
の難分解性有機物としては、エステル類として例えば酢
酸ブチル等、アミノ酸として例えばグリシン等、アミン
類・アミド類その他の窒素化合物として例えばEDTA
(エチレンジアミン四酢酸、無電解メッキ液の錯化剤等
として使用される)、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、ジエチルアニリン、メラミン、ヘキサメチ
レンテトラミン、モルホリン、モノエチルアニリン、ジ
メチルアニリン、ジエチルアニリン、キシリジン、ジア
ミノピリジン、n−アセチルモルホリン、アクリロニト
リル、ホルムアミド、ピリジン、ニトロベンゼン等、ケ
トン類として例えばメチルイソブチルケトン等、エーテ
ル類として例えばエチルエーテル、ジエチルエーテル、
エチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサン、イ
ソアミルエーテル等、アルコール類として例えば第3ブ
チルアルコール、シクロヘキサノール、ジエチレングリ
コール等、フェノール類として例えばピロガロール等、
芳香族炭化水素として例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、ナフタレン等、置換芳香族炭化水素として例えば
α−メチルナフタレン、水素化芳香族炭化水素として例
えばテトラヒドロナフタレン等、ハロゲン化炭化水素と
して例えばエチレンジクロライド、クロロホルム、4塩
化炭素、モノクロルベンゼン等、セルロースその他これ
らに類似する物質等が挙げられる。また、廃水中に含ま
れる有機物としては労働安全衛生法に定める、いわゆる
特定化学物質も含まれる。
機物」とは、例えば高COD値(例えば公害防止法に基
づいて定められた基準値以上)の廃水や、微生物による
分解性を持たない、いわゆる難分解性有機物を含有する
廃水中の有機物をいう。なお、廃水中の有機物濃度を表
す指標として全有機体酸素量(TOCと表示され、試験
水に含まれる有機物中の炭素量をppm単位で表したも
の)によっても表されるが、同一の物質が含まれる液に
おいて、高CODは高TOCを示し、両者には相関関係
があるので、高CODとは高TOCをも意味する。後者
の難分解性有機物としては、エステル類として例えば酢
酸ブチル等、アミノ酸として例えばグリシン等、アミン
類・アミド類その他の窒素化合物として例えばEDTA
(エチレンジアミン四酢酸、無電解メッキ液の錯化剤等
として使用される)、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、ジエチルアニリン、メラミン、ヘキサメチ
レンテトラミン、モルホリン、モノエチルアニリン、ジ
メチルアニリン、ジエチルアニリン、キシリジン、ジア
ミノピリジン、n−アセチルモルホリン、アクリロニト
リル、ホルムアミド、ピリジン、ニトロベンゼン等、ケ
トン類として例えばメチルイソブチルケトン等、エーテ
ル類として例えばエチルエーテル、ジエチルエーテル、
エチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサン、イ
ソアミルエーテル等、アルコール類として例えば第3ブ
チルアルコール、シクロヘキサノール、ジエチレングリ
コール等、フェノール類として例えばピロガロール等、
芳香族炭化水素として例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、ナフタレン等、置換芳香族炭化水素として例えば
α−メチルナフタレン、水素化芳香族炭化水素として例
えばテトラヒドロナフタレン等、ハロゲン化炭化水素と
して例えばエチレンジクロライド、クロロホルム、4塩
化炭素、モノクロルベンゼン等、セルロースその他これ
らに類似する物質等が挙げられる。また、廃水中に含ま
れる有機物としては労働安全衛生法に定める、いわゆる
特定化学物質も含まれる。
【0007】本発明において、「光照射」としては、紫
外線が好ましく、その発生源としては、高圧水銀灯、低
圧水銀灯、オゾン灯の中から少なくとも1つが選択され
る。高圧水銀灯としては主波長が365nm、低圧水銀
灯としては主波長が254nmの紫外線、オゾン灯とし
ては185nmの波長を含む低圧水銀灯が挙げられる。
これらの水銀灯、オゾン灯は処理しようとする廃水中に
設けその廃水内部から紫外線を照射することが有機物の
分解効率の点で好ましく、その方法には光源を廃水中に
設けても良く、また、これらの灯壁に廃水を噴霧状ある
いは流下させ、灯壁を廃水で覆うようにしても良い。更
に、これらの廃水を循環させながら光照射させても良
い。
外線が好ましく、その発生源としては、高圧水銀灯、低
圧水銀灯、オゾン灯の中から少なくとも1つが選択され
る。高圧水銀灯としては主波長が365nm、低圧水銀
灯としては主波長が254nmの紫外線、オゾン灯とし
ては185nmの波長を含む低圧水銀灯が挙げられる。
これらの水銀灯、オゾン灯は処理しようとする廃水中に
設けその廃水内部から紫外線を照射することが有機物の
分解効率の点で好ましく、その方法には光源を廃水中に
設けても良く、また、これらの灯壁に廃水を噴霧状ある
いは流下させ、灯壁を廃水で覆うようにしても良い。更
に、これらの廃水を循環させながら光照射させても良
い。
【0008】光照射のみによっても廃水中の有機物を分
解することができるが、廃水中に過酸化水素を含有させ
ることが好ましく、その含有量は処理する当初のCO
D、すなわち初期CODの1g/l(リットル)当た
り、2.1〜52.5g/lが好ましい。すなわち、C
ODはppmすなわちmg/lで示されるので、その1
g/l当たりに換算した過酸化水素の量としてこの範囲
が好ましい。少な過ぎると有機物の分解を十分に行うこ
とができず、多過ぎると自己分解等により、有機物の分
解に寄与しない過酸化水素が多く、無駄である。なお、
分解反応中に、過酸化水素が消費され、有機物の分解が
十分に行われる以前に残留過酸化水素が10ppm以下
になった場合、必要量を再添加しても良い。また、反応
初期から、必要量の過酸化水素を連続的あるいは断続的
に添加し続けても良い。この際、過酸化水素とともに2
価の鉄イオン及び1価の銅イオンの少なくとも1種を加
え、後述する化学式で示すようにレドックス系を形成さ
せることが、・OH(OHラジカル)を急激に発生させ
る点で好ましい。2価の鉄イオンの供給源としては、硫
酸第1鉄7水和物、臭化第1鉄4水和物、塩化第1鉄n
水和物等の化合物が挙げられ、1価の銅イオンの供給源
としては臭化銅、塩化銅、ロダン塩等の化合物が挙げら
れるが、その対イオンとしては水中に残留しても無害で
あるものほど好ましい。
解することができるが、廃水中に過酸化水素を含有させ
ることが好ましく、その含有量は処理する当初のCO
D、すなわち初期CODの1g/l(リットル)当た
り、2.1〜52.5g/lが好ましい。すなわち、C
ODはppmすなわちmg/lで示されるので、その1
g/l当たりに換算した過酸化水素の量としてこの範囲
が好ましい。少な過ぎると有機物の分解を十分に行うこ
とができず、多過ぎると自己分解等により、有機物の分
解に寄与しない過酸化水素が多く、無駄である。なお、
分解反応中に、過酸化水素が消費され、有機物の分解が
十分に行われる以前に残留過酸化水素が10ppm以下
になった場合、必要量を再添加しても良い。また、反応
初期から、必要量の過酸化水素を連続的あるいは断続的
に添加し続けても良い。この際、過酸化水素とともに2
価の鉄イオン及び1価の銅イオンの少なくとも1種を加
え、後述する化学式で示すようにレドックス系を形成さ
せることが、・OH(OHラジカル)を急激に発生させ
る点で好ましい。2価の鉄イオンの供給源としては、硫
酸第1鉄7水和物、臭化第1鉄4水和物、塩化第1鉄n
水和物等の化合物が挙げられ、1価の銅イオンの供給源
としては臭化銅、塩化銅、ロダン塩等の化合物が挙げら
れるが、その対イオンとしては水中に残留しても無害で
あるものほど好ましい。
【0009】これらの金属イオンを処理しようとする廃
水中に含有させる量は、2価の鉄イオンとしては2pp
b〜1000ppmが好ましく、1価の銅イオンとして
は2ppb〜1000ppmが好ましい。これら金属イ
オンの添加量は、少ないとOHラジカルを急激に発生さ
せる効果が少なく、多過ぎると残留イオンが多くなり過
ぎ、好ましくないことがある。過酸化水素と2価の鉄イ
オン、1価の銅イオンによる後述のレドックス系は、廃
水のpHを好ましくは1〜4、より好ましくは1.5〜
3.0に調整することにより、その反応が促進され、好
ましい。この際用いる薬剤としては、硫酸、硝酸、塩酸
等の酸を用いても良い。過酸化水素と2価の鉄イオン及
び1価の銅イオンの少なくとも1種を併用する系の場合
には、上記高圧水銀灯、低圧水銀灯、オゾン灯のいずれ
の使用も好ましいが、有機物の分解効率では後者程良
い。高圧水銀灯は低圧水銀灯に比べ、単位長さ当たりの
出力を容易に大きくすることができることができるた
め、装置の小型化、あるいは高出力化を検討する場合に
適する。なお、上記(6)以降の発明において、「過酸
化水素と、2価の鉄イオン及び1価の銅イオンの少なく
とも1種を含む化合物」を「過酸化水素と、レドッスク
系を形成する金属イオンを含む化合物」とし、この金属
イオンに2価の鉄イオン、1価の銅イオンの少なくとも
1種その他これらに類する金属イオンを含めることもで
きる。
水中に含有させる量は、2価の鉄イオンとしては2pp
b〜1000ppmが好ましく、1価の銅イオンとして
は2ppb〜1000ppmが好ましい。これら金属イ
オンの添加量は、少ないとOHラジカルを急激に発生さ
せる効果が少なく、多過ぎると残留イオンが多くなり過
ぎ、好ましくないことがある。過酸化水素と2価の鉄イ
オン、1価の銅イオンによる後述のレドックス系は、廃
水のpHを好ましくは1〜4、より好ましくは1.5〜
3.0に調整することにより、その反応が促進され、好
ましい。この際用いる薬剤としては、硫酸、硝酸、塩酸
等の酸を用いても良い。過酸化水素と2価の鉄イオン及
び1価の銅イオンの少なくとも1種を併用する系の場合
には、上記高圧水銀灯、低圧水銀灯、オゾン灯のいずれ
の使用も好ましいが、有機物の分解効率では後者程良
い。高圧水銀灯は低圧水銀灯に比べ、単位長さ当たりの
出力を容易に大きくすることができることができるた
め、装置の小型化、あるいは高出力化を検討する場合に
適する。なお、上記(6)以降の発明において、「過酸
化水素と、2価の鉄イオン及び1価の銅イオンの少なく
とも1種を含む化合物」を「過酸化水素と、レドッスク
系を形成する金属イオンを含む化合物」とし、この金属
イオンに2価の鉄イオン、1価の銅イオンの少なくとも
1種その他これらに類する金属イオンを含めることもで
きる。
【0010】上記のレドッスク系の代わりに、オゾン
(O3 )又はオゾン含有ガスを用いて廃水を処理しても
良い。この際、処理しようとする廃水中にオゾン又はオ
ゾン含有ガスを吹き込みながら紫外性を上記したように
照射しても良く、予めオゾンを吹き込む等により溶存さ
せた廃水を同様に処理しても良く、また、灯壁に廃水を
噴霧あるいは流下させる場合はオゾン存在下にその操作
を行っても良い。後述する化学式で示すように、オゾン
は254nm付近の波長の光を吸収し、分解するため、
オゾン存在下に廃水を処理する場合には、高圧水銀灯よ
り254nmの光を効率よく照射する低圧水銀灯、オゾ
ン灯を用いることが好ましいが、この限りではない。
(O3 )又はオゾン含有ガスを用いて廃水を処理しても
良い。この際、処理しようとする廃水中にオゾン又はオ
ゾン含有ガスを吹き込みながら紫外性を上記したように
照射しても良く、予めオゾンを吹き込む等により溶存さ
せた廃水を同様に処理しても良く、また、灯壁に廃水を
噴霧あるいは流下させる場合はオゾン存在下にその操作
を行っても良い。後述する化学式で示すように、オゾン
は254nm付近の波長の光を吸収し、分解するため、
オゾン存在下に廃水を処理する場合には、高圧水銀灯よ
り254nmの光を効率よく照射する低圧水銀灯、オゾ
ン灯を用いることが好ましいが、この限りではない。
【0011】また、上記したオゾン又はオゾン含有ガス
を用いる方法においてこれらの代わりに酸素又は酸素含
有ガスを同様に用いても良く、この場合、後述の化学式
で示すように、酸素は185nm付近の波長の光を吸収
し、オゾンを生成するため、この185nmの波長を照
射するオゾン灯を用いることが好ましいが、この限りで
はない。
を用いる方法においてこれらの代わりに酸素又は酸素含
有ガスを同様に用いても良く、この場合、後述の化学式
で示すように、酸素は185nm付近の波長の光を吸収
し、オゾンを生成するため、この185nmの波長を照
射するオゾン灯を用いることが好ましいが、この限りで
はない。
【0012】上記した紫外線照射のみ、レドックス系存
在下での紫外線の照射、オゾン存在下での紫外線の照
射、酸素存在下での紫外線の照射は各単独でも良いが、
これらの2つ以上を併用しても良く、上記(8)以降の
発明にその例が表わされている。
在下での紫外線の照射、オゾン存在下での紫外線の照
射、酸素存在下での紫外線の照射は各単独でも良いが、
これらの2つ以上を併用しても良く、上記(8)以降の
発明にその例が表わされている。
【0013】
【作用】廃水中の有機物が例えば紫外線の照射によって
分解する機構は、その紫外線のエネルギーにより有機物
が分解するものであるが、その際過酸化水素が存在した
場合、過酸化水素と2価の鉄イオン、1価の銅イオンが
存在した場合、オゾンが存在した場合、酸素が存在した
場合には以下の反応が起こり(紫外線の波長は好ましい
例)、・OHのラジカルが発生する。 (a)過酸化水素が存在した場合 H2 O2 −(紫外線)→ 2・OH・・・・ (b)過酸化水素と2価の鉄イオンが存在した場合(い
ゆゆるレドックス系) H2 O2 +Fe2+ → ・OH+OH- +Fe3+・・・ (c)過酸化水素と1価の銅イオンが存在した場合(い
ゆゆるレドックス系) H2 O2 +Cu+ → ・OH+OH- +Cu2+・・・ (d)オゾンが存在した場合 O3 −(主波長254nm付近の紫外線)→ O2 +O(1 D)・・・ O(1 D)+H2 O → 2・OH ・・・ (e)酸素が存在した場合 3O2 −(波長185nmを含む紫外線)→ 2O3 ・・・ O3 −(波長254nm付近の紫外線)→ O2 +O(1 D)・・・ O(1 D)+H2 O → 2・OH ・・・ なお、上記においてO(1 D)は反応初期の酸素を示
す。
分解する機構は、その紫外線のエネルギーにより有機物
が分解するものであるが、その際過酸化水素が存在した
場合、過酸化水素と2価の鉄イオン、1価の銅イオンが
存在した場合、オゾンが存在した場合、酸素が存在した
場合には以下の反応が起こり(紫外線の波長は好ましい
例)、・OHのラジカルが発生する。 (a)過酸化水素が存在した場合 H2 O2 −(紫外線)→ 2・OH・・・・ (b)過酸化水素と2価の鉄イオンが存在した場合(い
ゆゆるレドックス系) H2 O2 +Fe2+ → ・OH+OH- +Fe3+・・・ (c)過酸化水素と1価の銅イオンが存在した場合(い
ゆゆるレドックス系) H2 O2 +Cu+ → ・OH+OH- +Cu2+・・・ (d)オゾンが存在した場合 O3 −(主波長254nm付近の紫外線)→ O2 +O(1 D)・・・ O(1 D)+H2 O → 2・OH ・・・ (e)酸素が存在した場合 3O2 −(波長185nmを含む紫外線)→ 2O3 ・・・ O3 −(波長254nm付近の紫外線)→ O2 +O(1 D)・・・ O(1 D)+H2 O → 2・OH ・・・ なお、上記においてO(1 D)は反応初期の酸素を示
す。
【0014】これらの化学式、、、により発生
する・OHが活性種となる。このラジカル(遊離基)と
有機物の反応は極めて速い。このラジカル・OHと有機
物との反応機構は不飽和結合の水素の引き抜きによる二
重結合の開裂反応や、二重結合や芳香核への付加反応が
知られており、同様な機構において廃水中の高濃度有機
物あるいは難分解性有機物と反応し、これら有機物を酸
化分解するものと考えられるが、これに限定されるもの
ではない。なお、上記のことから、上記(1)の発明の
「光照射を行うことにより」を「光照射を行うことによ
りOHラジカルを形成させて」とすることもできる。
する・OHが活性種となる。このラジカル(遊離基)と
有機物の反応は極めて速い。このラジカル・OHと有機
物との反応機構は不飽和結合の水素の引き抜きによる二
重結合の開裂反応や、二重結合や芳香核への付加反応が
知られており、同様な機構において廃水中の高濃度有機
物あるいは難分解性有機物と反応し、これら有機物を酸
化分解するものと考えられるが、これに限定されるもの
ではない。なお、上記のことから、上記(1)の発明の
「光照射を行うことにより」を「光照射を行うことによ
りOHラジカルを形成させて」とすることもできる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 実施例 1 (過酸化水素と2価の鉄イオンを併用する場
合) DL−リンゴ酸を廃水中の有機物に見立てて、500p
pmのDL−リンゴ酸水溶液の被処理水を反応槽(直径
125mm、高さ350mm)に3リットル作製し、硫
酸を加えてpHを1.5〜3.0の間に調整した。この
被処理水についてのCOD値、すなわち初期COD値を
JIS K0102 17に定める方法により測定した
ところ、240ppmであった。2価の鉄イオンの濃度
が被処理水に対し500ppmになるように硫酸第1鉄
7水和物を添加した。また、過酸化水素を初期COD値
に対し、2.1g/g(100%H2 O2 )以上になる
量として2.1g/gになるように、以下の計算式で得
られた量の35%過酸化水素水を添加した。 0.24(g/l)×2.1×(100/35)=1.
65(g/l) 石英ガラス製の保護管(直径50mm)に、それぞれ4
00Wの高圧水銀灯(主波長365nm)、15Wの低
圧水銀灯(主波長254nm)、15Wのオゾン灯(波
長185nmを含む低圧水銀灯)を収容し、それぞれの
光源の紫外線照射装置を用意し、これらのそれぞれを上
記と同様に別々に調整した上記反応槽の被処理水中の中
央に没入させ、紫外線を照射した。
合) DL−リンゴ酸を廃水中の有機物に見立てて、500p
pmのDL−リンゴ酸水溶液の被処理水を反応槽(直径
125mm、高さ350mm)に3リットル作製し、硫
酸を加えてpHを1.5〜3.0の間に調整した。この
被処理水についてのCOD値、すなわち初期COD値を
JIS K0102 17に定める方法により測定した
ところ、240ppmであった。2価の鉄イオンの濃度
が被処理水に対し500ppmになるように硫酸第1鉄
7水和物を添加した。また、過酸化水素を初期COD値
に対し、2.1g/g(100%H2 O2 )以上になる
量として2.1g/gになるように、以下の計算式で得
られた量の35%過酸化水素水を添加した。 0.24(g/l)×2.1×(100/35)=1.
65(g/l) 石英ガラス製の保護管(直径50mm)に、それぞれ4
00Wの高圧水銀灯(主波長365nm)、15Wの低
圧水銀灯(主波長254nm)、15Wのオゾン灯(波
長185nmを含む低圧水銀灯)を収容し、それぞれの
光源の紫外線照射装置を用意し、これらのそれぞれを上
記と同様に別々に調整した上記反応槽の被処理水中の中
央に没入させ、紫外線を照射した。
【0016】各光源(灯)について、光照射量(KWh
/m3 :単位体積(m3 )に照射した紫外線の照射量
(KWh))を変えた場合の処理水のCODの値〔mg
/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、その値を
図1に示す。図1中、□は高圧水銀灯、+は低圧水銀
灯、○はオゾン灯を示す。また、光源として上記の石英
管に入れた低圧水銀灯を用いて5KWh/m3 の紫外線
を照射し、被処理水に対する当初のpH調整においてそ
のpHの値を変化させた以外は上記と同様にして被処理
水のCODを測定し、被処理水の有機物(DL−リンゴ
酸)の分解によるCOD値の変化の初期pH依存性を調
べた結果を図2に示す。なお、図中%の数字は被処理水
の当初のCODに対する分解率を示す。図1により、低
圧水銀灯、オゾン灯の方が高圧水銀灯より単位紫外線照
射量当たりの効率が良いことがわかる。また、図2の結
果から、被処理水の初期pH調整は、1〜4が好まし
く、より好ましくは1.5〜3.0であることがわか
る。
/m3 :単位体積(m3 )に照射した紫外線の照射量
(KWh))を変えた場合の処理水のCODの値〔mg
/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、その値を
図1に示す。図1中、□は高圧水銀灯、+は低圧水銀
灯、○はオゾン灯を示す。また、光源として上記の石英
管に入れた低圧水銀灯を用いて5KWh/m3 の紫外線
を照射し、被処理水に対する当初のpH調整においてそ
のpHの値を変化させた以外は上記と同様にして被処理
水のCODを測定し、被処理水の有機物(DL−リンゴ
酸)の分解によるCOD値の変化の初期pH依存性を調
べた結果を図2に示す。なお、図中%の数字は被処理水
の当初のCODに対する分解率を示す。図1により、低
圧水銀灯、オゾン灯の方が高圧水銀灯より単位紫外線照
射量当たりの効率が良いことがわかる。また、図2の結
果から、被処理水の初期pH調整は、1〜4が好まし
く、より好ましくは1.5〜3.0であることがわか
る。
【0017】実施例2(難分解性有機物の処理の例) 難分解性有機物の例として生分解性をもたないEDTA
(エチレンジアミン四酢酸)4ナトリウムを廃水中の有
機物に見立てて、740ppmのEDTA4ナトリウム
水溶液の被処理水を反応槽(直径125mm、高さ35
0mm)に3リットル作製し、硫酸を加えてpHを1.
5〜3.0の間に調整した。この被処理水についてのT
OC値、すなわち初期TOC値をJIS K0102
22.1もしくは22.2に定める方法により測定した
ところ、200ppmであった。2価の鉄イオンの濃度
が被処理水に対し500ppmになるように硫酸第1鉄
7水和物を添加した。また、過酸化水素を初期TOC値
に対し、2.1g/g(100%H2 O2 )とし、これ
に相当する量の35%過酸化水素水を添加した。石英ガ
ラス製の保護管(直径50mm)に、それぞれ400W
の高圧水銀灯(主波長365nm)、15Wの低圧水銀
灯(主波長254nm)、15Wのオゾン灯(波長18
5nmを含む低圧水銀灯)を収容し、それぞれの光源の
紫外線照射装置を用意し、これらのそれぞれを別々に作
製した同様の上記反応槽の被処理水中の中央に没入さ
せ、紫外線を照射した。各光源(灯)について、光照射
量(KWh/m3 単位体積(m3 )に照射した紫外線の
照射量(KWh))を変えた場合の処理水のTOCの値
(ppm)を上記と同様にして測定し、その値を図3に
示す。図3中、□は高圧水銀灯、+は低圧水銀灯、○は
オゾン灯を示す。図3の結果より、低圧水銀灯、オゾン
灯の方が高圧水銀灯より単位紫外線照射量当たりの効率
が良いことがわかる。
(エチレンジアミン四酢酸)4ナトリウムを廃水中の有
機物に見立てて、740ppmのEDTA4ナトリウム
水溶液の被処理水を反応槽(直径125mm、高さ35
0mm)に3リットル作製し、硫酸を加えてpHを1.
5〜3.0の間に調整した。この被処理水についてのT
OC値、すなわち初期TOC値をJIS K0102
22.1もしくは22.2に定める方法により測定した
ところ、200ppmであった。2価の鉄イオンの濃度
が被処理水に対し500ppmになるように硫酸第1鉄
7水和物を添加した。また、過酸化水素を初期TOC値
に対し、2.1g/g(100%H2 O2 )とし、これ
に相当する量の35%過酸化水素水を添加した。石英ガ
ラス製の保護管(直径50mm)に、それぞれ400W
の高圧水銀灯(主波長365nm)、15Wの低圧水銀
灯(主波長254nm)、15Wのオゾン灯(波長18
5nmを含む低圧水銀灯)を収容し、それぞれの光源の
紫外線照射装置を用意し、これらのそれぞれを別々に作
製した同様の上記反応槽の被処理水中の中央に没入さ
せ、紫外線を照射した。各光源(灯)について、光照射
量(KWh/m3 単位体積(m3 )に照射した紫外線の
照射量(KWh))を変えた場合の処理水のTOCの値
(ppm)を上記と同様にして測定し、その値を図3に
示す。図3中、□は高圧水銀灯、+は低圧水銀灯、○は
オゾン灯を示す。図3の結果より、低圧水銀灯、オゾン
灯の方が高圧水銀灯より単位紫外線照射量当たりの効率
が良いことがわかる。
【0018】実施例3(過酸化水素を使用し2価の鉄イ
オンを併用しない場合) 実施例1において、2価の鉄イオンを加えなかった以外
は同様にして各光源の光照射量(KWh/m3 )を変化
させた場合の被処理水の有機物の分解によるCOD値の
変化を調べ、その結果を図4に示す。図4から、実施例
1の過酸化水素に2価の鉄イオンを併用したものより、
分解効率が良くないことがわかる。この実施例は廃水か
ら鉄イオンが存在しない処理水を得る場合であり、金属
イオンを含まない純水を循環使用する、いわゆる純水リ
サイクル等、金属イオンの添加が好ましくない場合に適
する。
オンを併用しない場合) 実施例1において、2価の鉄イオンを加えなかった以外
は同様にして各光源の光照射量(KWh/m3 )を変化
させた場合の被処理水の有機物の分解によるCOD値の
変化を調べ、その結果を図4に示す。図4から、実施例
1の過酸化水素に2価の鉄イオンを併用したものより、
分解効率が良くないことがわかる。この実施例は廃水か
ら鉄イオンが存在しない処理水を得る場合であり、金属
イオンを含まない純水を循環使用する、いわゆる純水リ
サイクル等、金属イオンの添加が好ましくない場合に適
する。
【0019】実施例4(オゾンを用いる場合) DL−リンゴ酸を廃水中の有機物に見立てて、500p
pmのDL−リンゴ酸水溶液の被処理水を反応槽(直径
125mm、高さ350mm)に3リットル作製した。
この被処理水についてのCOD値、すなわち初期COD
値をJIS KO1O2 17に定める方法により測定
したところ、240ppmであった。オゾナイザーで発
生させたオゾンを被処理水中にガラスフィルターを通し
て吹き込んでバブリングし、オゾンを6ppm程度被処
理水に溶存させた。石英ガラス製の保護管(直径50m
m)に15Wの低圧水銀灯(主波長254nm)を収容
した紫外線照射装置を用意し、これを上記反応槽の被処
理水中の中央に没入させ、紫外線を照射した。光照射量
(KWh/m3 )を変えた場合の処理水のCODの値
〔mg/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、そ
の値を図5に示す。なお、低圧水銀灯の代わりに185
nmの波長を含むオゾン灯を用いても同様の結果が得ら
れた。
pmのDL−リンゴ酸水溶液の被処理水を反応槽(直径
125mm、高さ350mm)に3リットル作製した。
この被処理水についてのCOD値、すなわち初期COD
値をJIS KO1O2 17に定める方法により測定
したところ、240ppmであった。オゾナイザーで発
生させたオゾンを被処理水中にガラスフィルターを通し
て吹き込んでバブリングし、オゾンを6ppm程度被処
理水に溶存させた。石英ガラス製の保護管(直径50m
m)に15Wの低圧水銀灯(主波長254nm)を収容
した紫外線照射装置を用意し、これを上記反応槽の被処
理水中の中央に没入させ、紫外線を照射した。光照射量
(KWh/m3 )を変えた場合の処理水のCODの値
〔mg/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、そ
の値を図5に示す。なお、低圧水銀灯の代わりに185
nmの波長を含むオゾン灯を用いても同様の結果が得ら
れた。
【0020】実施例5(酸素を用いる場合) DL−リンゴ酸を廃水中の有機物に見立てて、500p
pmのDL−リンゴ酸水溶液の被処理水を反応槽(直径
125mm、高さ350mm)に3リットル作製した。
この被処理水についてのCOD値、すなわち初期COD
値をJIS KO1O2 17に定める方法により測定
したところ、240ppmであった。コンプレッサーで
空気を被処理水中にガラスフィルターを通して吹き込ん
でバブリングし、酸素を8ppm程度被処理水に溶存さ
せた。石英ガラス製の保護管(直径50mm)に15W
のオゾン灯(185nmの波長を含む低圧水銀灯)を収
容した紫外線照射装置を用意し、これを上記反応槽の被
処理水中の中央に没入させ、紫外線を照射した。光照射
量(KWh/m3 )を変えた場合の処理水のCODの値
〔mg/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、そ
の値を図6に示す。
pmのDL−リンゴ酸水溶液の被処理水を反応槽(直径
125mm、高さ350mm)に3リットル作製した。
この被処理水についてのCOD値、すなわち初期COD
値をJIS KO1O2 17に定める方法により測定
したところ、240ppmであった。コンプレッサーで
空気を被処理水中にガラスフィルターを通して吹き込ん
でバブリングし、酸素を8ppm程度被処理水に溶存さ
せた。石英ガラス製の保護管(直径50mm)に15W
のオゾン灯(185nmの波長を含む低圧水銀灯)を収
容した紫外線照射装置を用意し、これを上記反応槽の被
処理水中の中央に没入させ、紫外線を照射した。光照射
量(KWh/m3 )を変えた場合の処理水のCODの値
〔mg/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、そ
の値を図6に示す。
【0021】実施例6(特定化学物質含有水溶液の処理
の例) 特定化学物質を含有する有機物含有廃水の例として無電
解金メッキの洗浄廃水(シアン化金カリウムメッキ液)
を被処理水とし、反応槽(直径125mm、高さ350
mm)に3リットル入れ、硫酸を加えてpH1.5〜
3.0の間の2.5に調整した。この被処理水について
のCOD値、すなわち初期COD値をJIS KO1O
2 17に定める方法により測定したところ、240p
pmであった。2価の鉄イオンの濃度が被処理水に対し
500ppmになるように硫酸第1鉄7水和物を添加し
た。また、過酸化水素を初期TOC値に対し、2.1g
/g(100%H2 O2 )とし、これに相当する量の3
5%過酸化水素水を添加した。分解反応中に残留過酸化
水素濃度が10ppm以下になった時点で初期の量を再
添加し続けた。石英ガラス製の保護管(直径50mm)
に、15Wの低圧水銀灯(主波長254nm)を収容し
た紫外線照射装置を用意し、これを上記反応槽の被処理
水中の中央に没入させ、紫外線を照射した。光照射量
(KWh/m3 )を変えた場合の処理水のCODの値
〔mg/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、そ
の値を図7に示す。シアン濃度を、JIS K0102
38.1.2に定める前処理を行った後、JIS K
0102 38.2で定める(ピリジン−ヒドラゾロン
吸光光度法)により測定した結果、初期で20mg/l
のものが、紫外線照射量5.0KWh/m3 の時点で検
出されなくなった。実施例3において、過酸化水素を用
いない場合、すなわち紫外線のみの場合(請求項1に対
応する実施例)を追加する。
の例) 特定化学物質を含有する有機物含有廃水の例として無電
解金メッキの洗浄廃水(シアン化金カリウムメッキ液)
を被処理水とし、反応槽(直径125mm、高さ350
mm)に3リットル入れ、硫酸を加えてpH1.5〜
3.0の間の2.5に調整した。この被処理水について
のCOD値、すなわち初期COD値をJIS KO1O
2 17に定める方法により測定したところ、240p
pmであった。2価の鉄イオンの濃度が被処理水に対し
500ppmになるように硫酸第1鉄7水和物を添加し
た。また、過酸化水素を初期TOC値に対し、2.1g
/g(100%H2 O2 )とし、これに相当する量の3
5%過酸化水素水を添加した。分解反応中に残留過酸化
水素濃度が10ppm以下になった時点で初期の量を再
添加し続けた。石英ガラス製の保護管(直径50mm)
に、15Wの低圧水銀灯(主波長254nm)を収容し
た紫外線照射装置を用意し、これを上記反応槽の被処理
水中の中央に没入させ、紫外線を照射した。光照射量
(KWh/m3 )を変えた場合の処理水のCODの値
〔mg/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、そ
の値を図7に示す。シアン濃度を、JIS K0102
38.1.2に定める前処理を行った後、JIS K
0102 38.2で定める(ピリジン−ヒドラゾロン
吸光光度法)により測定した結果、初期で20mg/l
のものが、紫外線照射量5.0KWh/m3 の時点で検
出されなくなった。実施例3において、過酸化水素を用
いない場合、すなわち紫外線のみの場合(請求項1に対
応する実施例)を追加する。
【0022】実施例7(紫外線照射のみの場合) DL−リンゴ酸を廃水中の有機物に見立てて、500p
pmのDL−リンゴ酸水溶液の被処理水を反応槽(直径
125mm、高さ350mm)に3リットル作製した。
この被処理水についてのCOD値、すなわち初期COD
値をJIS KO1O2 17に定める方法により測定
したところ、240ppmであった。石英ガラス製の保
護管(直径50mm)に、それぞれ400Wの高圧水銀
灯(主波長365nm)、15の低圧水銀灯(主波長2
54nm)を収容した紫外線照射装置を用意し、これら
のそれぞれを上記と同様に別々に調整した上記反応僧の
被処理水中の中央に没入させ、紫外線を照射した。光照
射量(KWh/m3 )を変えた場合の処理水のCODの
値〔mg/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、
その値を図8に示す。
pmのDL−リンゴ酸水溶液の被処理水を反応槽(直径
125mm、高さ350mm)に3リットル作製した。
この被処理水についてのCOD値、すなわち初期COD
値をJIS KO1O2 17に定める方法により測定
したところ、240ppmであった。石英ガラス製の保
護管(直径50mm)に、それぞれ400Wの高圧水銀
灯(主波長365nm)、15の低圧水銀灯(主波長2
54nm)を収容した紫外線照射装置を用意し、これら
のそれぞれを上記と同様に別々に調整した上記反応僧の
被処理水中の中央に没入させ、紫外線を照射した。光照
射量(KWh/m3 )を変えた場合の処理水のCODの
値〔mg/l(ppm)〕を上記と同様にして測定し、
その値を図8に示す。
【0023】実施例8(有機物含有廃水の処理装置) 図9に示すように、貯槽1に処理しようとする有機物含
有廃水の被処理液を貯溜する。制御部2のスイッチを動
作させてバルブ3を開き、この被処理水を処理槽4に送
る。処理しようとする被処理水が所定量になったときこ
れを検出部5が検知して制御部2を動作させ、上記バル
ブ3を閉じるとともに、搬送ポンプ6を動作させかつバ
ルブ7を開き、被処理水を反応槽8に送り、この反応槽
8に収容する。反応槽8は密閉円筒容器の中心軸に沿っ
て細長の光源9を設けたものであり、下側から被処理水
を流入させて上側から排出させる。その排出された被処
理水を配管10を通して処理槽4に戻す。検出部5はそ
れを検知して制御部2を動作させ、光源9を点灯する。
このように被処理水を反応槽5に循環させながらその槽
のその中央に設けた光源9により紫外線を照射すること
により処理を行う。その状態で処理槽4の処理水のCO
D値を検出部5により検出し、その検出値が所定の値に
成ったとき制御部2により上記搬送ポンプ6を停止さ
せ、かつバルブ7を閉じて上記の循環を停止し、光源9
を消灯し、取出口11のバルブ12を動作させて処理し
た水を取り出す。この取り出しが終わったことを検出部
5により検出し、それに基づいて制御部2を動作させて
バルブ12を閉じるとともに、バルブ3を開き、上記と
同様にして貯槽1の被処理水を反応槽4に送り、その一
定量が満たされたことを検出部5により検出して制御部
2によりバルブ3を閉じるとともに、搬送ポンプ6、バ
ルブ7を動作させ、上記と同様に処理を行う。
有廃水の被処理液を貯溜する。制御部2のスイッチを動
作させてバルブ3を開き、この被処理水を処理槽4に送
る。処理しようとする被処理水が所定量になったときこ
れを検出部5が検知して制御部2を動作させ、上記バル
ブ3を閉じるとともに、搬送ポンプ6を動作させかつバ
ルブ7を開き、被処理水を反応槽8に送り、この反応槽
8に収容する。反応槽8は密閉円筒容器の中心軸に沿っ
て細長の光源9を設けたものであり、下側から被処理水
を流入させて上側から排出させる。その排出された被処
理水を配管10を通して処理槽4に戻す。検出部5はそ
れを検知して制御部2を動作させ、光源9を点灯する。
このように被処理水を反応槽5に循環させながらその槽
のその中央に設けた光源9により紫外線を照射すること
により処理を行う。その状態で処理槽4の処理水のCO
D値を検出部5により検出し、その検出値が所定の値に
成ったとき制御部2により上記搬送ポンプ6を停止さ
せ、かつバルブ7を閉じて上記の循環を停止し、光源9
を消灯し、取出口11のバルブ12を動作させて処理し
た水を取り出す。この取り出しが終わったことを検出部
5により検出し、それに基づいて制御部2を動作させて
バルブ12を閉じるとともに、バルブ3を開き、上記と
同様にして貯槽1の被処理水を反応槽4に送り、その一
定量が満たされたことを検出部5により検出して制御部
2によりバルブ3を閉じるとともに、搬送ポンプ6、バ
ルブ7を動作させ、上記と同様に処理を行う。
【0024】なお、検出部による反応槽4における被処
理水の水準の検出は、浮き体に棒状体を立設し、その上
端を光センサーで感知するようにすることもできるが、
作業員が目視し、制御部をスイッチ操作するようにして
も良い。また、COD値も随時作業員による分析により
求め、その分析値に基づいて制御部をスイッチ操作する
ようにしても良い。この装置を上記実施例1〜7の各実
施例に準じて設計し、さらに被処理水にも各実施例に準
じた処理を施し、光源も各実施例に準じてセットし、各
実施例の処理方法を実施したところ、光照射量(KWh
/m3 )を変えた場合の処理水のCODの値〔mg/l
(ppm)〕は対応するこれらの各実施例とほぼ同等の
結果が得られた。なお、上記(15)の発明を「処理槽
と反応槽との間で被処理水を循環させ、該反応槽に光源
を設けて有機物含有廃水を処理する構造を有する有機物
含有廃水の処理装置」とすることもでき、さらに、「貯
槽から処理槽に一定量の被処理水を送った後その送水を
停止し、処理槽と反応槽との間で被処理水を循環させ、
該反応槽に光源を設けて有機物含有廃水を処理する(又
は処理し、これを連続的に行う)構造を有する有機物含
有廃水の処理装置」とすることもできる。
理水の水準の検出は、浮き体に棒状体を立設し、その上
端を光センサーで感知するようにすることもできるが、
作業員が目視し、制御部をスイッチ操作するようにして
も良い。また、COD値も随時作業員による分析により
求め、その分析値に基づいて制御部をスイッチ操作する
ようにしても良い。この装置を上記実施例1〜7の各実
施例に準じて設計し、さらに被処理水にも各実施例に準
じた処理を施し、光源も各実施例に準じてセットし、各
実施例の処理方法を実施したところ、光照射量(KWh
/m3 )を変えた場合の処理水のCODの値〔mg/l
(ppm)〕は対応するこれらの各実施例とほぼ同等の
結果が得られた。なお、上記(15)の発明を「処理槽
と反応槽との間で被処理水を循環させ、該反応槽に光源
を設けて有機物含有廃水を処理する構造を有する有機物
含有廃水の処理装置」とすることもでき、さらに、「貯
槽から処理槽に一定量の被処理水を送った後その送水を
停止し、処理槽と反応槽との間で被処理水を循環させ、
該反応槽に光源を設けて有機物含有廃水を処理する(又
は処理し、これを連続的に行う)構造を有する有機物含
有廃水の処理装置」とすることもできる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、分解処理されるべき有
機物を含有する廃水を例えば紫外線の光照射することに
より該有機物を分解したので、その廃水に過酸化水素と
2価の鉄イオン及び1価の銅イオンの少なくとも1種を
併用する場合、その鉄イオンを併用しない場合、オゾン
を存在させる場合、酸素を存在させる場合は特に、光照
射は継続して行えることにより高CODの廃水や難分解
性有機物を含む廃水を連続的に処理でき、また、その光
の強度は変わらないのでその分解されるべき有機物の濃
度によらずその分解効率が良く、所定の水準の処理の目
的を達成でき、また、コスト高の設備を必要とすること
なく、ランニングコストもかからず、操作が容易で生産
性の良い有機物含有廃水の処理方法を提供することがで
き、特に中小の事業所においても容易に採用できる有機
物含有廃水の処理方法を提供することができる。また、
その処理方法を被処理水を循環させて行ったので、一定
量の被処理水を処理する場合に循環させないで同時に処
理する場合より能率的に処理することができる。
機物を含有する廃水を例えば紫外線の光照射することに
より該有機物を分解したので、その廃水に過酸化水素と
2価の鉄イオン及び1価の銅イオンの少なくとも1種を
併用する場合、その鉄イオンを併用しない場合、オゾン
を存在させる場合、酸素を存在させる場合は特に、光照
射は継続して行えることにより高CODの廃水や難分解
性有機物を含む廃水を連続的に処理でき、また、その光
の強度は変わらないのでその分解されるべき有機物の濃
度によらずその分解効率が良く、所定の水準の処理の目
的を達成でき、また、コスト高の設備を必要とすること
なく、ランニングコストもかからず、操作が容易で生産
性の良い有機物含有廃水の処理方法を提供することがで
き、特に中小の事業所においても容易に採用できる有機
物含有廃水の処理方法を提供することができる。また、
その処理方法を被処理水を循環させて行ったので、一定
量の被処理水を処理する場合に循環させないで同時に処
理する場合より能率的に処理することができる。
【図1】本発明の第1の実施例の過酸化水素と2価の鉄
イオンを併用した場合の高CODの有機物含有水溶液を
紫外線照射処理した結果を示すグラフである。
イオンを併用した場合の高CODの有機物含有水溶液を
紫外線照射処理した結果を示すグラフである。
【図2】その有機物含有水溶液の初期のpHを変えた場
合の紫外線照射による有機物分解効果を調べた結果を示
すグラフである。
合の紫外線照射による有機物分解効果を調べた結果を示
すグラフである。
【図3】本発明の第2の実施例の過酸化水素と2価の鉄
イオンを併用した場合の難分解性有機物含有水溶液を紫
外線照射処理した結果を示すグラフである。
イオンを併用した場合の難分解性有機物含有水溶液を紫
外線照射処理した結果を示すグラフである。
【図4】本発明の第3の実施例の過酸化水素を使用した
場合の高CODの有機物含有水溶液を紫外線照射処理し
た結果を示すグラフである。
場合の高CODの有機物含有水溶液を紫外線照射処理し
た結果を示すグラフである。
【図5】本発明の第4の実施例のオゾンを使用した場合
の高CODの有機物含有水溶液を紫外線照射処理した結
果を示すグラフである。
の高CODの有機物含有水溶液を紫外線照射処理した結
果を示すグラフである。
【図6】本発明の第5の実施例の酸素を使用した場合の
高CODの有機物含有水溶液を紫外線照射処理した結果
を示すグラフである。
高CODの有機物含有水溶液を紫外線照射処理した結果
を示すグラフである。
【図7】本発明の第6の実施例の過酸化水素と2価の鉄
イオンを併用した場合の特定化学物質を含んだ有機物含
有水溶液を紫外線照射処理した結果を示すグラフであ
る。
イオンを併用した場合の特定化学物質を含んだ有機物含
有水溶液を紫外線照射処理した結果を示すグラフであ
る。
【図8】本発明の第7の実施例の高CODの有機物含有
水溶液を紫外線照射処理した結果を示すグラフである。
水溶液を紫外線照射処理した結果を示すグラフである。
【図9】本発明の第8の実施例の有機物含有廃水の処理
装置の概略説明図である。
装置の概略説明図である。
1 貯槽 2 制御部 3、7、12 バルブ 4 処理槽 5 検出部 6 搬送ポンプ 8 反応槽 9 光源 10配管 11取出口
フロントページの続き (72)発明者 笹沢 一雄 群馬県高崎市倉賀野町2947番地−1 太陽 化学工業株式会社内
Claims (15)
- 【請求項1】 分解処理されるべき有機物を含有する廃
水中において光照射を行うことにより該有機物を分解す
る有機物含有廃水の処理方法。 - 【請求項2】 廃水に含有される有機物がエステル類、
アミノ酸、アミン類・アミド類その他の窒素化合物、ケ
トン類、エーテル類、アルコール類、フェノール類、芳
香族炭化水素、置換芳香族炭化水素、水素化芳香族炭化
水素、ハロゲン化炭化水素、セルロースその他の難分解
性有機物又は水質検査におる化学的酸素要求量の高い有
機物である請求項1記載の有機物含有廃水の処理方法。 - 【請求項3】 廃水に含有される有機物が労働安全衛生
法の規定に基づく特定化学物質である請求項1記載の有
機物含有廃水の処理方法。 - 【請求項4】 光照射は紫外線の照射である請求項1な
いし3のいずれかに記載の有機物含有廃水の処理方法。 - 【請求項5】 紫外線が照射される廃水は過酸化水素が
添加されている請求項4記載の有機物含有廃水の処理方
法。 - 【請求項6】 紫外線が照射される廃水は過酸化水素
と、2価の鉄イオン及び1価の銅イオンの少なくとも1
種を含む化合物が添加されている請求項4記載の有機物
含有廃水の処理方法。 - 【請求項7】 廃水のpHが1.0〜4.0に調整され
ている請求項6記載の有機物含有廃水の処理方法。 - 【請求項8】 紫外線が照射される廃水はオゾンの存在
下にある請求項4ないし7のいずれかに記載の有機物含
有廃水の処理方法。 - 【請求項9】 オゾン又はオゾン含有ガスを廃水に吹き
込むか又はオゾンを溶在させる請求項8に記載の有機物
含有廃水の処理方法。 - 【請求項10】 紫外線が照射される廃水は酸素の存在
下にある請求項4ないし9のいずかに記載の有機物含有
廃水の処理方法。 - 【請求項11】 酸素又は酸素含有ガスを廃水に吹き込
むか又は酸素を溶在させる請求項10記載の有機物含有
廃水の処理方法。 - 【請求項12】 紫外線は高圧水銀灯、低圧水銀灯、オ
ゾン灯の中から選ばれる少なくとも1つにより発生され
る請求項1ないし7のいずれかに記載の有機物含有廃水
の処理方法。 - 【請求項13】 紫外線は低圧水銀灯、オゾン灯の中か
ら選ばれる少なくとも1つにより発生される請求項8又
は9に記載の有機物含有廃水の処理方法。 - 【請求項14】 紫外線はオゾン灯から発生される請求
項10又は11に記載の有機物含有廃水の処理方法。 - 【請求項15】 反応槽と、循環流通路と、搬送ポンプ
を少なくとも有することにより分解処理すべき廃水の被
処理水を該反応槽において循環させ、該反応槽に該被処
理水に没入する光源を設け、請求項1ないし14のいず
れかに記載した有機物含有廃水の処理方法を行う有機物
含有廃水の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2091095A JPH08192175A (ja) | 1995-01-17 | 1995-01-17 | 有機物含有廃水の処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2091095A JPH08192175A (ja) | 1995-01-17 | 1995-01-17 | 有機物含有廃水の処理方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08192175A true JPH08192175A (ja) | 1996-07-30 |
Family
ID=12040386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2091095A Pending JPH08192175A (ja) | 1995-01-17 | 1995-01-17 | 有機物含有廃水の処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08192175A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6589432B2 (en) | 1999-11-10 | 2003-07-08 | Nec Electronics Corporation | Method and apparatus for processing biologically hardly degradable waste water capable of reducing ozone |
JPWO2021230192A1 (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 |
-
1995
- 1995-01-17 JP JP2091095A patent/JPH08192175A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6589432B2 (en) | 1999-11-10 | 2003-07-08 | Nec Electronics Corporation | Method and apparatus for processing biologically hardly degradable waste water capable of reducing ozone |
JPWO2021230192A1 (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 | ||
WO2021230192A1 (ja) * | 2020-05-11 | 2021-11-18 | ウシオ電機株式会社 | 抗がん剤の分解方法 |
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