JPH09106508A - 誘導型薄膜磁気ヘッド - Google Patents

誘導型薄膜磁気ヘッド

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JPH09106508A
JPH09106508A JP7288072A JP28807295A JPH09106508A JP H09106508 A JPH09106508 A JP H09106508A JP 7288072 A JP7288072 A JP 7288072A JP 28807295 A JP28807295 A JP 28807295A JP H09106508 A JPH09106508 A JP H09106508A
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Japan
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pole
thin film
magnetic head
layer
magnetic
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Shigeru Shoji
司 茂 庄
Atsushi Toyoda
田 篤 志 豊
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Original Assignee
Yamaha Corp
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    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生波形のアンダーシュートを低減して読取
りエラーの発生を防止する。線記録密度、トラック密度
を高める。 【解決手段】 下ポール36の厚さを、ポール先端面3
6aからその奥行方向の所定の区間d1にわたり、徐々
に厚くする。上ポール38の厚さを、ポール先端面38
aからその奥行方向の所定の区間D1にわたり、徐々に
厚くする。下ポール36にはさらに奥行方向に括れ46
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、再生信号におけ
るアンダーシュートを低減して再生特性の向上を図った
誘導型薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】誘導型薄膜磁気ヘッドは磁気ディスク装
置の記録および再生用素子として、またMR(磁気抵抗
効果)ヘッドと組合わせた複合磁気ヘッドの記録用素子
として用いられている。磁気ディスク装置に使用されて
いる従来の磁気ヘッドを図2に示す。図2において
(a)は正面図、(b)は(a)のA−A矢視図、
(c)は(b)の一部拡大図である。ここでは導体コイ
ルを3層とした場合について示している。
【0003】この誘導型薄膜磁気ヘッド1は、鏡面研磨
された清浄なスライダ基板10として、例えばAl2
3 −TiC系セラミック板等を有し、この基板10上に
はスパッタ法によりSiO2 ,Al2 3 等の無機絶縁
材で作られた保護層12が10数μm付着され、その上
に下部磁性層14が電気メッキにより積層されている。
下部磁性層14の上には磁気ギャップ層16がスパッタ
法により積層されて、磁気ギャップ17を形成してい
る。磁気ギャップ層16は例えば保護層12と同様にS
iO2 ,Al2 3 等で作られている。
【0004】磁気ギャップ層16上には第1絶縁層18
が積層されている。絶縁層には通常ポジ型のホトレジス
トが用いられ、熱処理を加えて安定に硬化されている。
第1絶縁層18の上には、第1コイル層20がCu等で
電気メッキにより数μmの厚さに形成されている。第1
コイル層20の上には、さらに同様の方法で第2絶縁層
22、第2コイル層24、第3絶縁層26、第3コイル
層28、第4絶縁層30が順次積層されている。
【0005】第4絶縁層30の上には上部磁性層32が
Cu等で電気メッキにより形成されている。上部磁性層
32のポール側と反対側の部分は、下部磁性層14と密
着している。上部磁性層32の上には、保護層30がS
iO2 ,Al2 3 等でスパッタ法により積層されて、
全体を覆っている。
【0006】従来の薄膜磁気ヘッドの上部および下部磁
性層14,32のポール部(下ポール(リーディングポ
ール)36、上ポール(トレーリングポール)38)
は、図2(c)に拡大して示すように、ポール先端面3
6a,38aから奥まった方向に暫く同じ膜厚で続く断
面形状に形成されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図2のポール部構造を
持つ誘導型薄膜磁気ヘッドで再生した時の孤立波出力を
図3に示す。これによれば、通常の出力波形(高さ
L )以外に、波形のディップ(アンダーシュート)U
1,U2を生じる。アンダーシュートU1は下ポール3
6の厚さ(下ポール厚)P1が有限長であることによる
ものであり、アンダーシュートU2は上ポール38の厚
さ(上ポール厚)P2が有限長であることによるもので
ある。このアンダーシュートU1,U2の深さ(ディッ
プ深さ)D1,D2が大きい程PRML(Partial Resp
onse Maximun Likelihood )信号処理ではエラーが発生
し易くなる。すなわち、一般的にPRML信号処理は、
図4に示すように、アンダーシュートをカットした信号
を用いる。アンダーシュートカットは信号カットと同義
であり、ディップ深さが深い程カット量を大きくしなけ
ればならず、SNマージンにおいてエラー発生の確率を
大きくする方向に働く。
【0008】また、図2のポール部構造を持つ誘導型薄
膜磁気ヘッドによれば、書き込み時に図5に示すよう
に、ポール先端面36a,38a近傍で磁気飽和が起こ
りやすい。ポール先端面36a,38a近傍で磁気飽和
が起こると、書込磁界がトラック進行方向に広がるた
め、線記録密度を高めることができない。
【0009】この発明は、前記従来の技術における問題
点を解決して、再生信号におけるアンダーシュートを低
減して再生特性の向上を図り、さらには線記録密度、ト
ラック密度の向上を図った誘導型薄膜磁気ヘッドを提供
しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、ポール厚を
略々ポール先端面からその奥行方向の所定区間にわたり
徐々に厚く形成したものである。これによれば、記録媒
体側から見て磁気的にポール形状の切れ目(ポールのト
ラック進行方向のエッジ位置)が不明瞭になり、再生波
形のアンダーシュートのディップ深さが減少し、読取り
エラーの発生を抑えることができる。特に、アンダーシ
ュートが大きい下ポールにこれを適用することで大きな
効果が得られるが、上ポールにも同時に適用すればより
大きな効果が得られる。
【0011】また、下ポールについて、ポール先端から
更に離れるに従って一度括れ、再び徐々に厚く形成すれ
ば、下ポールの括れ部において、書き込み時に磁束が絞
り込まれるため、ポール先端で磁気飽和が起こりにくく
なる。したがって、書込磁界が急峻になってトラック進
行方向に広がりにくくなり、線記録密度を高めることが
できる。この場合、特に、下ポールをその奥行方向の各
位置でポール幅方向に略々均一の厚さに形成することに
より、下ポールの磁区が形状異方性によりすべてポール
幅方向に平行に向きやすくなり、磁束の移動が高速なス
ピン回転による動作となる。このため、高い周波数まで
高い透磁率を維持でき、高い周波数の再生感度が上昇す
る。この再生感度の上昇により、狭いトラック幅の薄膜
磁気ヘッドが使えるようになり、トラック密度を高める
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図1に示
す。(a)は断面図、(b)は下部磁性層14に形成さ
れる磁区を示す平面図である。また、その斜視図を図6
に示す。この誘導型薄膜磁気ヘッド40は、上部磁性層
32および下部磁性層14のポール38,36の形状の
み前記図2の誘導型薄膜磁気ヘッド1と異なる。
【0013】誘導型薄膜磁気ヘッド40は、鏡面研磨さ
れた清浄なスライダ基板10として、例えばAl2 3
−TiC系セラミック板等を有し、この基板10上には
スパッタ法によりSiO2 ,Al2 3 等の無機絶縁材
で作られた保護層12が10数μm付着され、その上に
下部磁性層14が電気メッキにより積層されている。下
部磁性層14の上面は平坦面に形成され、その上には磁
気ギャップ層16がスパッタ法により一定厚で積層され
て、磁気ギャップ17を形成している。磁気ギャップ層
16は例えば保護層12と同様にSiO2 ,Al2 3
等で作られている。
【0014】磁気ギャップ層16上にはコイルおよび絶
縁層48が積層され、その上には上部磁性層32がCu
等で電気メッキにより形成されている。上部磁性層32
の上には、保護層34がSiO2 ,Al2 3 等でスパ
ッタ法により積層されて、全体を覆っている。
【0015】下部磁性層14の幅(記録媒体対向面42
に平行でトラック進行方向に直角な方向の寸法)は、下
ポール先端面36aに対し奥行方向に離れた位置では一
定の広幅(広幅部14−1)に形成され、下ポール先端
面36aに近づくにつれて幅が徐々に狭くなり(徐変幅
部14−2)、下ポール先端面36aから奥行方向に所
定の長さの区間がトラック幅に相当する一定の狭幅(狭
幅部14−3)形成されている。
【0016】下ポール36の上面36Aは記録媒体対向
面42およびトラック進行方向に直角な平坦面に形成さ
れている。下ポール36の下面36Bは凹凸面に形成さ
れ、これにより下ポール先端面36aからその奥行方向
に行くに従って下ポール36の厚さ(記録媒体対向面4
2に平行でトラック進行方向に沿った方向の寸法)が変
化している。すなわち、下ポール先端面36aから一定
距離d1の区間は徐々に厚くなり、続く区間d2は一定
厚になり、続く区間d3(d1〜d3は狭幅部14−3
に存在する区間)は徐々に薄くなり、続く区間d4(狭
幅部14−3と徐変幅部14−2に跨がる区間)は一定
厚になり、続く区間d5(徐変幅部14−2に存在する
区間)は徐々に厚くなり、それ以後の区間d6(徐変幅
部14−2から広幅部14−1にかけて存在する。)は
区間d2よりも厚い一定厚になる。下ポール36の厚さ
は、その奥行方向の各位置でその幅方向には均一であ
り、これにより、記録媒体対向面42に平行な面で切断
した下ポール36の奥行方向各位置での断面は常に矩形
であり、厚さが変化する。また、各区間d1〜d6の境
界線(形状変化部)は、図1(b)に点線で示すように
記録媒体対向面42に平行な直線となる。
【0017】一方、上部磁性層32は、コイルおよび絶
縁層48の上面の傾斜面に倣って成膜されており、記録
媒体対向面42からコイルおよび絶縁層48が開始され
る位置までの区間D1が実質的に、奥行方向に行くに従
って上ポール38の厚さが徐々に厚くなる部分を形成し
ている。上部磁性層32の平面投影形状は下部磁性層1
4と略々同じであり、図6に示すように広幅部32−
1、徐変幅部32−2、狭幅部32−3を有している。
上ポール先端面38aは下ポール先端面36aとトラッ
ク幅方向の同一位置にあり、両ポール先端面36a,3
8aは略々同一の形状(矩形)および大きさを有する。
【0018】以上のようなポール構造を有する誘導型薄
膜磁気ヘッド40によれば、下ポール36は下ポール先
端面36aからd1の区間では、その奥行方向に行くに
従ってポール厚が徐々に厚くなるので、記録媒体側から
見て、磁気的に下ポール36の切れ目(すなわちリーデ
ィングエッジ44)の位置が不明瞭になる。これによ
り、リーディングエッジ44によるアンダーシュートU
1のディップ深さd1(図3参照)が減少し、アンダー
シュート量(図3のアンダーシュート部分の面積に相
当)も減少する。
【0019】また、上ポール38は、上ポール先端面3
8aからD1の区間では、その奥行方向に行くに従って
ポール厚が徐々に厚くなるので、記録媒体側から見て、
磁気的に上ポールの切れ目(すなわちトレーリングエッ
ジ50)の位置が不明瞭になる。これにより、トレーリ
ングエッジ50によるアンダーシュートU2のディップ
深さd2(図3参照)が減少し、アンダーシュート量も
減少する。
【0020】実験によれば、前記図2の従来の誘導型薄
膜磁気ヘッド1では再生波形のアンダーシュート量が8
〜12%あったのに対し、図1の誘導型薄膜磁気ヘッド
40では4〜7%に半減することができた。特に、ディ
ップ深さ、アンダーシュート量が大きい下ポール36側
(リーディングエッジ側)でアンダーシュートを低減で
きた効果は大きい。このように、図1の誘導型薄膜磁気
ヘッド40によれば、アンダーシュートが低減するの
で、再生特性が向上し、PRML信号処理に適した信号
波形が得られる。
【0021】また、下ポール36は、区間d3〜d5の
区間で括れ46が形成されているため、書き込み時に磁
束がここで絞り込まれ、図7に示すようにポール先端面
36a,38aの近傍で磁気飽和が起こりにくくなる。
このため、書込磁界がトラック進行方向に広がらず急峻
に(すなわち鋭く)なり、記録媒体上に単位移動距離当
たりの磁化反転部をより多く残すことができ、線記録密
度を高めることができる。また、図1(b)に示すよう
に、形状変化部が記録媒体対向面42に平行な直線とな
るので、磁区のスピンの向きが形状異方性により記録媒
体対向面42に平行に向きやすくなり、磁束の移動が高
速なスピン回転による動作となる。このため、高い周波
数まで高い透磁率を維持でき、高い周波数の再生感度が
上昇する。この再生感度の上昇により、狭いトラック幅
の薄膜磁気ヘッドが使えるようになり、トラック密度を
高めることができる。
【0022】次に、図1の誘導型薄膜磁気ヘッド40の
製造方法について説明する。この製造方法では、1枚の
ウェファー上に多数の薄膜磁気ヘッド40を構成するも
のとし、下ポール36を作るのに、保護層12をイオン
エッチング等で垂直に掘り込み、次に全面のイオンエッ
チングで下ポール下面36Bの傾斜部を形成し、その後
全面に下地金属膜を形成した後、レジストパターンカッ
トで下ポール幅を決め、下ポールをメッキで形成し、平
面研磨にて基板10との平行面を出し、ギャップ面(下
ポール上面36A)を形成している。この製造工程の詳
細について図8〜13を参照して説明する。尚、図では
ウェファー上の1つの薄膜磁気ヘッドについてのみ示
す。
【0023】(1) レジスト塗布 まず、アルチック(Al2 3 −TiC)等の基板10
上に形成されている平滑なアルミナ等の保護層12上
に、各薄膜磁気ヘッドを形成すべき位置に下部磁性層1
4の括れ46よりも奥行側の部分を形成する凹所を形成
するため、ウェファー全面にレジスト90を塗布する。 (2) パターンカット 凹所を形成する位置のレジスト90を垂直にカットす
る。 (3) 加熱、溶融 レジスト90を加熱して溶融リフローする。
【0024】(4) イオンミリング アルゴンイオン等を照射して、保護層12を削り、凹部
73を形成する。 (5) イオンミリング終了 所定の深さに凹部73を形成したら、イオンミリングを
終了する。 (6) レジスト除去 レジスト90を除去すれば、保護層12の上面に、下部
磁性層14の括れ46よりも奥行側の部分を形成するた
めの凹部73が完成する。
【0025】(7) 基板上レジストカット 下部磁性層14の括れ46よりも記録媒体対向面42側
の部分を形成するための凹所を形成するため、ウェファ
ー全面にレジスト70を塗布する。そして、当該凹所を
形成すべき位置でレジスト70を垂直にカットする。カ
ット部分の開口部の平面形状は矩形で、奥行方向に所定
の長さL1を有し、それと直角な方向(紙面に垂直な方
向)に所定の幅を有している。 (8) イオンエッチングによる垂直掘込加工 イオンビーム(あるいはその他の粒子ビーム)75をウ
ェファー全面に垂直に照射して、レジスト70の開口部
70a内に露出している保護層12を垂直に掘込加工
(イオンエッチング等のドライエッチングによるミリン
グ加工)して、凹部72を形成する。掘込加工する深さ
は、括れ46よりも記録媒体対向面42側の部分で形成
しようとする下ポール36の最大厚さP10(図13参
照)に応じて定める。
【0026】(9) レジスト除去 掘込加工が終了したら、レジスト70を除去する。 (10) 全面ミリング加工 イオンビーム(あるいはその他の粒子ビーム)をウェフ
ァー全面に垂直に照射して、ウェファー全面を掘込加工
する。このとき、凹部72の上部開口部でミリングが促
進されるので、凹部72の内壁面74が一定の角度で斜
めに削られて傾斜面に形成されていく。内壁面74全体
が傾斜面に形成されたら全面ミリング加工を終了する。
このようにして得られた傾斜面74は、レジスト等を傾
斜して形成しイオンエッチング等で掘込加工した場合
(図8(1)〜(6)の方法)に比べて非常に制御性が
よく、各所の寸法精度を0.3μm以下にコントロール
することが可能である。
【0027】内壁面74全体が一定の角度で斜めに削ら
れていくメカニズムについて説明する。ミリングの粒子
の進行方向とミリングの速度には、図14に示すような
関係がある。すなわち、ミリング角度が大きくなるに従
って、ミリングレートは速くなり、アルミナの場合、4
5〜55°の傾斜で最大のミリングレートとなる。した
がって、直角に段差のあるアルミナ表面を全面ミリング
したとき、段差の角の部分では、ミリングが最大ミリン
グレートとなるような角度で進行する。
【0028】保護層12(アルミナ)に垂直にイオンビ
ームを照射して全面ミリング加工することにより、凹部
72の内壁面が一定の角度で傾斜面に形成されていく過
程を図15により説明する。 i) 予め垂直カットしたパターン ii) 上面から垂直にミリング粒子を当てる。このと
き、エッジの部分はミリング粒子に対し傾斜しているの
で、エッジの部分は最もレートの速い角度で削られてい
く。
【0029】iii) アルミナの場合、θは45〜50°
で最もレートが速いので、この角度にてエッジの部分が
削られていく。 iv) エッジ部分が削られて、エッジが下部に達する
と、垂直部はなくなる。この後は、傾斜面の角度一定で
傾斜の端が広がりながら逆台形の底辺が広がっていく。
(yo とyi は、ミリング角度0の時の速度と最大ミリ
ング角度の時の速度の比となる。) (11) メッキ下地膜の形成 パーマロイ等のメッキ下地膜76をスパッタ、蒸着等で
ウェファー全面に形成する。 (12) レジストカット メッキ下地膜76の上に下ポール36を含む下部磁性層
14全体をメッキで形成するためのレジスト78をカッ
トする。下ポール36を形成する位置では、形成すべき
下ポール36の幅Twaにレジスト78をカットする。
【0030】(13) 下部磁性層メッキ 露出しているメッキ下地膜76上にパーマロイ等をメッ
キして、下ポール36を含む下部磁性層14を形成す
る。 (14) レジスト除去 レジスト78を除去する。 (15) 下地全面ミリング ウェファー全面にイオンビームを照射して、レジスト7
8を除去したあとに露出しているメッキ下地膜76をイ
オンエッチングで除去する。
【0031】(16) 下部磁性層以外のメッキ膜除去 下ポール36を含む下部磁性層14に保護レジスト80
を被せ、その周囲にある不要なメッキ膜14′をイオン
エッチング等で除去する。 (17) 無機絶縁膜成膜 ウェファー全面にアルミナ等の無機絶縁膜82を成膜す
る。
【0032】(18) 仕上げラッピング 全面をラッピングして、下ポール36を含む下部磁性層
14を露出させて平滑面に形成し、下ポール36の最大
厚さ部分を規定する厚さP10に形成する。以上の工程
により、下ポール36の形状が正確に形成される。 (19) 完 成 磁気ギャップ層16を成膜し、コイルおよび絶縁層48
を形成した後上ポール38を含む上部磁性層32を形成
し、最後に保護層34を形成する。そして、所定のスロ
ートハイトに相当する位置60まで切削、研磨する。切
削、研磨が終了したとき、下ポール先端面36aにおけ
る下ポール厚は規定の厚さP10′に形成される。この
ようにして、図1の薄膜磁気ヘッド40が完成する。
尚、図16は、完成した薄膜磁気ヘッド40のポール先
端部を斜め下方から見上げた状態を示したものである。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ポール厚を略々ポール先端面からその奥行方向の所
定の区間にわたり、徐々に厚く形成したので、再生波形
のアンダーシュートが低減し、読取りエラーの発生を抑
えることができる。また、下ポールの更に奥行方向に括
れを形成したので、書込時にポール先端で磁気飽和が起
こりにくくなり、線記録密度を高めることができる。こ
の場合、下ポールの奥行方向の各位置でポール幅方向に
ポール厚を略々均一の厚さに形成することにより、下ポ
ールの磁区が形状異方性によりすべてポール幅方向に平
行に向きやすくなって、高い周波数の再生感度が高ま
り、トラック密度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示す断面図および下
部磁性層の平面図である。
【図2】 従来の薄膜磁気ヘッドを示す平面図、A−A
矢視断面図、A−A矢視一部拡大断面図である。
【図3】 図2の誘導型薄膜磁気ヘッドにおけるアンダ
ーシュートの発生状況を示す図である。
【図4】 図3のアンダーシュートを除去するための処
理手順を示す波形図である。
【図5】 図2の誘導型薄膜磁気ヘッドにおける磁気飽
和領域を示す図である。
【図6】 図1の誘導型薄膜磁気ヘッドの斜視図であ
る。
【図7】 図1の誘導型薄膜磁気ヘッドにおける磁気飽
和領域を示す図である。
【図8】 図1の薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例を示
す工程図である。
【図9】 図8の続きを示す工程図である。
【図10】 図9の続きを示す工程図である。
【図11】 図10の続きを示す工程図である。
【図12】 図11の続きを示す工程図である。
【図13】 図12の続きを示す工程図である。
【図14】 ミリング粒子の進行方向とミリング速度と
の関係を示す図である。
【図15】 図10の工程10において、凹部72の内
壁面74が一定の角度で傾斜面に形成されていく過程を
示す図である。
【図16】 図1の薄膜磁気ヘッドのポール先端部を斜
め下方から見上げた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】 10 基板 14 下部磁性層 16 磁気ギャップ層 17 磁気ギャップ 32 上部磁性層 36 下ポール 36a 下ポール先端面 38 上ポール 38a 上ポール先端面 40 誘導型薄膜磁気ヘッド 42 記録媒体対向面 46 括れ 48 コイルおよび絶縁層 d1 下ポールのポール厚がポール先端面から徐々に厚
くなる区間 d5 下ポールのポール厚が再び徐々に厚くなる区間 D1 上ポールのポール厚がポール先端面から徐々に厚
くなる区間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に下部磁性層、磁気ギャップ層、コ
    イルおよび絶縁層、上部磁性層を少くとも成膜し、下部
    磁性層の先端部に下ポールを形成し、上部磁性層の先端
    部に上ポールを形成し、これら下ポールと上ポールを前
    記磁気ギャップ層を挟んで対向配置し、下ポールおよび
    上ポールの先端面を磁気記録媒体との対向面としてなる
    誘導型薄膜磁気ヘッドにおいて、 前記下ポールのポール厚を略々ポール先端面からその奥
    行方向の所定の区間にわたり、徐々に厚く形成してなる
    誘導型薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】前記上ポールのポール厚を略々ポールの先
    端面からその奥行方向の所定の区間にわたり徐々に厚く
    形成してなる請求項1記載の誘導型薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】前記下ポールのホール厚を、さらに奥行方
    向に行くに従って一度括れ、再び徐々に厚く形成してな
    る請求項1または2記載の誘導型薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】前記下ポールをその奥行方向の各位置で、
    ポール幅方向に略々均一の厚さに形成してなる請求項3
    記載の誘導型薄膜磁気ヘッド。
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