JP2725618B2 - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法

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JP2725618B2
JP2725618B2 JP6304300A JP30430094A JP2725618B2 JP 2725618 B2 JP2725618 B2 JP 2725618B2 JP 6304300 A JP6304300 A JP 6304300A JP 30430094 A JP30430094 A JP 30430094A JP 2725618 B2 JP2725618 B2 JP 2725618B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、再生信号におけるデ
ィップを低減して再生特性の向上を図るために下ポール
の先端露出面を突出形状に形成した薄膜磁気ヘッドおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッドは磁気ディスク装置の記
録および再生手段として用いられている。磁気ディスク
装置に使用されている従来の磁気ヘッドを図2に示す。
図2において(a)は正面図、(b)は(a)のA−A
矢視図、(c)は(a)のB−B矢視図である。ここで
は導体コイルを3層とした場合について示している。
【0003】この薄膜磁気ヘッド1は、鏡面研磨された
清浄なスライダ基板10として、例えばAl2 3 −T
iC系セラミック板等を有し、この基板10上にはスパ
ッタ法によりSiO2 ,Al2 3 等の無機絶縁材で作
られた保護層12が10数μm付着され、その上に下部
磁性層14が電気メッキにより積層されている。下部磁
性層14の上には磁気ギャップ層16がスパッタ法によ
り積層されて、磁気ギャップ17を形成している。磁気
ギャップ層16は例えば保護層12と同様にSiO2
Al2 3 等で作られている。
【0004】磁気ギャップ層16上には第1絶縁層18
が積層されている。絶縁層には通常ポジ型のホトレジス
トが用いられ、熱処理を加えて安定に硬化されている。
第1絶縁層18の上には、第1コイル層20がCu等で
電気メッキにより数μmの厚さに形成されている。第1
コイル層20の上には、さらに同様の方法で第2絶縁層
22、第2コイル層24、第3絶縁層26、第3コイル
層28、第4絶縁層30が順次積層されている。
【0005】第4絶縁層30の上には上部磁性層32が
電気メッキにより形成されている。上部磁性層32のポ
ール部と反対側の後部は、下部磁性層14と密着してい
る。上部磁性層32の上には、保護層30がSiO2
Al2 3 等でスパッタ法により積層されて、全体を覆
っている。
【0006】従来の薄膜磁気ヘッドの上部および下部磁
性層14,32のポール部(上ポール(リーディングポ
ール)36、下ポール(トレーリングポール)38)の
先端部露出面形状は図2(c)に示すように、エッジ
(リーディングエッジ40、トレーリングエッジ42)
が磁気ギャップ17に対し平行な直線状に形成されてい
た。
【0007】図2のエッジ形状を持つ薄膜磁気ヘッドの
孤立波出力を図3に示す。これによれば、通常の出力波
形(高さVL )以外に、波形のディップ(アンダーシュ
ート)d1,d2を生じる。ディップd1は下ポール3
6の厚さ(下ポール厚)P1が有限長であることによる
ものであり、ディップd2は上ポール38の厚さ(上ポ
ール厚)P2が有限長であることによるものである。こ
のディップd1,d2が大きい程PRML(Partial Re
sponse Maximun Likelihood )信号処理ではエラーが発
生し易くなる。すなわち、一般的にPRML信号処理
は、図4に示すように、ディップをカットした信号を用
いる。ディップカットは信号カットと同義であり、ディ
ップが大きい程カット量を大きくしなければならず、S
Nマージンにおいてエラー発生の確率を大きくする方向
に働く。
【0008】ディップを減らす効果が得られるポール形
状として、図5に示すように、ポール36,38の正面
からポール36,38の端面の四隅をイオンエッチング
等で切り取る(ポールトリミング)ようにしたポール形
状が提案されている。しかし、この方法では、多数の薄
膜磁気ヘッドを成膜したウェファーが完成した後、この
ウェファーをロー(短冊状)に切断し、切断面を所定の
スロートハイトに加工仕上げした後に、フォトリソニン
グ、エッチング加工等でポール36,38の端面の四隅
を切り取る加工をしなければならず(すなわち、ポール
36,38の端面はウェファーの膜面側でなくローの切
断面側にあるので、ローに切断した状態でなければ、ポ
ール36,38の端面の四隅を切り取る加工はできな
い。)、ローを1本ずつ加工する必要があることから生
産性に欠ける欠点があった。
【0009】また、ディップを減らす効果が得られる別
のポール形状として本出願人が特願平3−81458号
にて実施例として開示したものがある。これは、図6
(a)〜(d)に示すようなポール断面形状を有するも
ので、ウェファー膜面上の加工で実現できるので、前記
図5のようにポール端面の加工で実現する場合に比べて
生産性が良好である。
【0010】ところが、図6の構造のうち、(a),
(b)のようにリーディングエッジ40の一端部または
両端部が突出して、下ポール36の一端部または両端部
で下ポール厚P1が厚くなっているものでは、隣接トラ
ック間のオフトラックオーバライト特性が悪化し、トラ
ック間距離を広げざるを得なくなり、結果として記録密
度を低下させる。また、(c)のように曲線状のリーデ
ィングエッジ形状を有するものでは、フォトリソニング
やエッチング加工で保護層12(図2(b),(c))
上にこのような曲線状のリーディングエッジ形状を形成
するのは容易ではなく、ウェファー上で直接機械加工で
溝入れを行なう方法しかなく、生産性が悪い。
【0011】これに対し、(d)のように下ポール36
の中央部の下ポール厚P1を厚くし、その両端部の下ポ
ール厚P1′を薄くした台形状のリーディングエッジ形
状を持つものでは、下ポール36の両端部で下ポール厚
P1′が薄いので隣接トラック間のオフトラックオーバ
ーライト特性が良好であり、しかも直線状のリーディン
グエッジ形状なので、フォトリソニングやエッチング加
工でリーディング形状を形成することができ生産性も良
好である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図6(d)のリーディ
ングエッジ形状においても、その寸法形状によってはウ
ィグルを増大させたり、オーバライト特性が悪化する。
【0013】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
ので、図6(d)のポール形状を有するものにおいて、
ウィグルが少なくかつオーバライト特性が良好な寸法形
状を有する薄膜磁気ヘッドおよびこの薄膜磁気ヘッドに
適した製造方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の薄膜磁気
ヘッドは、下部磁性層の先端部を構成する下ポールの磁
気ギャップと反対側のエッジ形状が、前記下ポールの幅
方向の略々中央部で前記磁気ギャップと略々平行に当該
下ポールの全幅の10〜25%の幅に形成された中央平
行部と、前記下ポールの幅方向の両端部で前記磁気ギャ
ップとそれぞれ略々平行に形成され、これら両側を合わ
せて当該下ポールの全幅の20〜40%の幅に形成され
た端部平行部と、前記中央平行部と前記各端部平行部と
をそれぞれ結ぶ外向きの傾斜部とを有し、前記端部平行
部における前記下ポールの厚さが前記中央平行部におけ
る当該下ポールの厚さの1/3〜2/3に形成されてな
るものである。
【0015】請求項2記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、下部磁性層の先端部を構成する下ポールの磁気ギャ
ップと反対側のエッジ形状が、前記下ポールの幅方向の
略々中央部で前記磁気ギャップと略々平行に形成された
中央平行部と、前記下ポールの幅方向の両端部で前記磁
気ギャップと略々平行にそれぞれ形成された端部平行部
と、前記中央平行部と前記各端部平行部とをそれぞれ結
ぶ外向きの傾斜部とを有する薄膜磁気ヘッドを製造する
方法であって、当該薄膜磁気ヘッドを形成する無機絶縁
基材の表面に、略々前記中央平行部を形成する幅で粒子
ビームを略々垂直に照射して当該無機絶縁基材を垂直に
掘込加工して凹部を形成し、その後当該凹部およびその
周囲にかけて粒子ビームを略々垂直に照射して当該凹部
の内壁面を傾斜状に形成し、当該凹部内にポール材を成
膜して当該凹部の底面位置に前記下ポールの前記中央平
行部を形成し、当該凹部の内壁面位置に当該下ポールの
前記傾斜部を形成してなるものである。
【0016】
【作用】請求項1記載の薄膜磁気ヘッドによれば、中央
平行部を下ポールの全幅の10〜25%の幅に形成した
ので、再生波形のディップを減少させつつウィグルの増
大を防止することができる。また、端部平行部を左右合
わせて下ポールの全幅の20〜40%の幅に形成したの
で、孤立波を減少させつつオーバライト特性が弱くなる
のを防止することができる。また、ウェファー膜面に対
するフォトリソニングやエッチング加工でリーディング
エッジ形状を形成できるので、生産性も良好となる。
【0017】請求項2記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法
によれば、請求項1の薄膜磁気ヘッドの条件に適合した
傾斜部を正確に形成することができ、高い歩留りが得ら
れる。
【0018】
【実施例】この発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例を図1
に示す。また、その斜視図を図7に示す。前記図2の従
来の薄膜磁気ヘッドと共通する部分には同一の符号を用
いる。
【0019】この薄膜磁気ヘッド2は、鏡面研磨された
清浄なスライダ基板10として、例えばAl2 3 −T
iC系セラミック板等を有し、この基板10上にはスパ
ッタ法によりSiO2 ,Al2 3 等の無機絶縁材で作
られた保護層12が10数μm付着され、その上に下部
磁性層14が電気メッキにより積層されている。下部磁
性層14の上には磁気ギャップ層16がスパッタ法によ
り積層されて、磁気ギャップ17を形成している。磁気
ギャップ層16は例えば保護層12と同様にSiO2
Al2 3 等で作られている。
【0020】磁気ギャップ層16上には第1絶縁層18
が積層されている。絶縁層には通常ポジ型のホトレジス
トが用いられ、熱処理を加えて安定に硬化されている。
第1絶縁層18の上には、第1コイル層20がCu等で
電気メッキにより数μmの厚さに形成されている。第1
コイル層20の上には、さらに同様の方法で第2絶縁層
22、第2コイル層24、第3絶縁層26、第3コイル
層28、第4絶縁層30が順次積層されている。
【0021】第4絶縁層30の上には上部磁性層32が
電気メッキにより形成されている。上部磁性層32の上
には、保護層34がSiO2 ,Al2 3 等でスパッタ
法により積層されて、全体を覆っている。
【0022】図1(a)のA部の構造を図1(b)に拡
大して示す。また、先端部露出面形状を図1(b)のB
−B矢視図として図1(c)に示す。下部磁性層14の
下ポール(リーディングポール)36の先端露出面中央
部には、磁気ギャップ17と反対側のエッジ(リーディ
ングエッジ40)に台形状の突起部36aが形成されて
いる。この突起部36aの存在により、下ポール36は
中央部が厚く、両端部が薄くなっている。また、リーデ
ィングエッジ40の形状は、図1(c)のように下ポー
ル36の幅方向の略々中央部で磁気ギャップ17と略々
平行に形成された中央平行部40aと、下ポール36の
幅方向の両端部で磁気ギャップ17と略々平行に形成さ
れた端部平行部40b,40cと、中央平行部40aと
各端部平行部40b,40cとをそれぞれ結ぶ外向きの
傾斜部40d,40eとを有しており、ポール幅の中心
線に対し左右対称に形成されている。
【0023】ここで、中央平行部40aの幅Twcは、出
力波形のディップを減少させるためには短い方がよい。
しかし、Twcが下ポール36の全幅Twaの10%を切る
と、下ポール36を電気メッキで形成する場合にメッキ
の初期成長において誘導磁気異方性を攪乱し、ウィグル
等を増大させる原因となる。したがって、TwcはTwaの
10%以上であることが好ましい。一方、TwcがTwaの
25%を超えると、孤立波のディップが5%を超えてく
る。したがって、Twcの最適範囲は、 10%≦Twc/Twa≦25% であることが好ましい。
【0024】また、端部平行部40b,40cの幅Twe
は、出力波形のディップを減少させるためには短い方が
よい。しかし、Tweが短すぎると、書き込み能力(オー
バライト特性)がポール周辺で弱まるので、左右両方合
わせて(つまり2・Tweで)Twaの20%以上(片側で
10%以上)であることが望ましい。一方、Tweが左右
合わせてTwaの40%を超えると、孤立波のディップが
大きくなる。したがって、2・Tweの最適範囲は、 20%≦2・Twe≦40%(片側では、10%≦Twe≦
20%) であることが好ましい。
【0025】また、中央平行部40aでの下ポール厚P
1は、コア材としてパーマロイを用いた場合には最低で
も3.5μmが必要である(これ以上小さくなると、磁
気ギャップ17での漏れ磁束量が減って十分な書き込み
能力がなくなる。)。また、端部平行部40b,40c
での下ポール厚P1′は中央平行部40aでの下ポール
厚P1に対して P1/3<P1′<2・P1/3 とするのが望ましい。
【0026】中央平行部40aと傾斜部40d,40e
とのなす角度θについては、角度が大きいほど、より狭
いトラック幅を実現できるが(トラック幅:Twa)、後
述の製造方法ではθ=40〜65°に決定されるので、
下ポール厚P1を決定すると、上記条件を満たすトラッ
ク幅Twaは自動的に決定される。上記条件でトラック幅
Twaを最小にする条件を考える。角度θが45°とする
と、P1′が大きい方がトラック幅Twaを小さくでき
る。P1が3.5μmではP1′は最大2.4μmが許
される。このとき、トラック幅Twaは最小となり、約
3.4μmとなる。現在の最先端の磁気ヘッドのトラッ
ク幅が5μmを切ったところで展開されていることを考
えると、上記条件によれば十分狭いトラック幅を実現で
きることがわかる。また、コア材がより大きな保磁力と
透磁力を持つ材料の場合には、P1の制約が小さくなり
(P1をより薄くできる。)、トラック幅Twaをより狭
くすることができる。
【0027】上記のような寸法形状によれば、出力波形
状のディップが減少し(前記図2の従来の平行ポールの
場合8〜12%であるのに対し、5%以下にでき
る。)、PRML信号処理に適した信号波形が得られ、
磁気ディスク装置の記録密度を上げることができる。ま
た、ウィグルの発生を防止でき、エラーが減少する。さ
らに、ウェファー全面の一括加工(フォトリソニングや
エッチング加工等)でリーディングエッジ形状を形成で
きるので、生産性に優れている。
【0028】次に、この発明の薄膜磁気ヘッドの製造に
適用できるこの発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法につい
て説明する。ここでは、図1の薄膜磁気ヘッド2を製造
する場合について説明する。この製造方法では、下ポー
ル36を作るのに、薄膜磁気ヘッドを形成する無機絶縁
膜(保護層12)をイオンエッチング等で垂直に掘り込
み、次に全面のイオンエッチングで傾斜部を形成し、そ
の後全面に下地金属膜を形成した後、レジストパターン
カットで下ポール幅を決め、下ポールをメッキで形成
し、平面研磨にて基板との平行面を出し、ギャップ面を
形成している。この製造工程の詳細について図8〜13
を参照して説明する。
【0029】(1) レジスト塗布 まず、アルチック(Al2 O3 −TiC)等の基板10
上に形成されている平滑なアルミナ等の保護層12上
に、各薄膜磁気ヘッドを形成すべき位置に下部磁性層1
4を形成する凹所を形成するため、ウェファー全面にレ
ジスト90を塗布する。 (2) パターンカット 凹所を形成する位置のレジスト90を垂直にカットす
る。 (3) 加熱、溶融 レジスト90を加熱して溶融(リフロー)する。
【0030】(4) イオンミリング アルゴンイオン等を照射して、保護層12を削り、凹部
73を形成する。 (5) イオンミリング終了 所定の深さに凹部73を形成したら、イオンミリングを
終了する。 (6) レジスト除去 レジスト90を除去すれば、保護層12の上に下コア形
成部を構成する凹部73が完成する。
【0031】(7) 基板上レジストカット 下部磁性層14の下ポールを形成する位置に凹所を形成
するためウェファー全面にレジスト70を塗布する。そ
して、下ポール36のリーディングエッジ40の中央平
行部40aの幅Twcでレジスト70を垂直にカットす
る。 (8) イオンエッチングによる垂直掘込加工 イオンビーム(あるいはその他の粒子ビーム)75をウ
ェファー全面に垂直に照射して、レジスト70の開口部
70a内に露出している保護層12を垂直に掘込加工
(イオンエッチング等のドライエッチングによるミリン
グ加工)して、凹部72を形成する。掘込加工する深さ
は、中央平行部40aにおいて形成すべき下ポール36
の長さP1に応じて定める。
【0032】(9) レジスト除去 掘込加工が終了したら、レジスト70を除去する。 (10) 全面ミリング加工 イオンビーム(あるいはその他の粒子ビーム)をウェフ
ァー全面に垂直に照射して、ウェファー全面を掘込加工
する。このとき、凹部72の上部開口部でミリングが促
進されるので、凹部72の内壁面74が一定の角度で斜
めに削られて傾斜面に形成されていく。内壁面74全体
が傾斜面に形成されたら全面ミリング加工を終了する。
このようにして得られた傾斜面74は、レジスト等を傾
斜して形成しイオンエッチング等で掘込加工した場合
(図8(1)〜(6)の方法)に比べて非常に制御性が
よく、各所の寸法精度を0.3μm以下にコントロール
することが可能である。
【0033】内壁面74全体が一定の角度で斜めに削ら
れていくメカニズムについて説明する。ミリングの粒子
の進行方向とミリングの速度には、図14に示すような
関係がある。すなわち、ミリング角度が大きくなるに従
って、ミリングレートは速くなり、アルミナの場合、4
5〜55°の傾斜で最大のミリングレートとなる。した
がって、直角に段差のあるアルミナ表面を全面ミリング
したとき、段差の角の部分では、ミリングが最大ミリン
グレートとなるような角度で進行する。
【0034】保護層12(アルミナ)に垂直にイオンビ
ームを照射して全面ミリング加工することにより、凹部
72の内壁面が一定の角度で傾斜面に形成されていく過
程を図15により説明する。 i) 予め垂直カットしたパターン ii) 上面から垂直にミリング粒子を当てる。このと
き、エッジの部分はミリング粒子に対し傾斜しているの
で、エッジの部分は最もレートの速い角度で削られてい
く。
【0035】iii) アルミナの場合、θは45〜50°
で最もレートが速いので、この角度にてエッジの部分が
削られていく。 iv) エッジ部分が削られて、エッジが下部に達する
と、垂直部はなくなる。この後は、傾斜面の角度一定で
傾斜の端が広がりながら逆台形の底辺が広がっていく。
(yo とyi は、ミリング角度0の時の速度と最大ミリ
ング角度の時の速度の比となる。) (11) メッキ下地膜の形成 パーマロイ等のメッキ下地膜76をスパッタ、蒸着等で
ウェファー全面に形成する。 (12) レジストカット メッキ下地膜76の上に下ポール36を含む下部磁性層
14全体をメッキで形成するためのレジスト78をカッ
トする。下ポール36を形成する位置では、形成すべき
下ポール36の幅Twaにレジスト78をカットする。
【0036】(13) 下部磁性層メッキ 露出しているメッキ下地膜76上にパーマロイ等をメッ
キして、下ポール36を含む下部磁性層14を形成す
る。 (14) レジスト除去 レジスト78を除去する。 (15) 下地全面ミリング ウェファー全面にイオンビームを照射して、レジスト7
8を除去したあとに露出しているメッキ下地膜76をイ
オンエッチングで除去する。
【0037】(16) 下部磁性層以外のメッキ膜除去 下ポール36を含む下部磁性層14に保護レジスト80
を被せ、その周囲にある不要なメッキ膜14′をイオン
エッチング等で除去する。 (17) 無機絶縁膜成膜 ウェファー全面にアルミナ等の無機絶縁膜82を成膜す
る。
【0038】(18) 仕上げラッピング 全面をラッピングして、下ポール36を含む下部磁性層
14を露出させて平滑面に形成し、規定のポール厚P
1,P1′に形成する。以上の工程により、図1
(b),(c)の下ポール形状が正確に形成される。 (19) 完 成 磁気ギャップ層16を成膜し、コイルおよび絶縁層を形
成した後上ポール38を含む上部磁性層32を形成し、
最後に保護層34を形成する。そして、所定のスロート
ハイトに相当する位置60まで切削、研磨して、図1の
薄膜磁気ヘッド2が完成する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の薄
膜磁気ヘッドによれば、中央平行部を下ポールの全幅の
10〜25%の幅に形成したので、再生波形のディップ
を減少させつつウィグルの増大を防止することができ
る。また、端部平行部を左右合わせて下ポールの全幅の
20〜40%の幅に形成したので、孤立波を減少させつ
つオーバライト特性が弱くなるのを防止することができ
る。また、ウェファー膜面に対するフォトリソニングや
エッチング加工でリーディングエッジ形状を形成できる
ので、生産性も良好となる。
【0040】請求項2記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法
によれば、請求項1の薄膜磁気ヘッドの条件に適合した
傾斜部を正確に形成することができ。高い歩留りが得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の薄膜磁気ヘッドの一実施例を示す
図である。
【図2】 従来の薄膜磁気ヘッドを示す図である。
【図3】 図2の従来の薄膜磁気ヘッドにおける再生波
形のディップの発生状態を示す波形図である。
【図4】 図3のディップを除去するための処理手順を
示す波形図である。
【図5】 ディップを減らすためのポール形状の従来例
を示す斜視図である。
【図6】 ディップを減らすためのポール形状の他の従
来例を示す断面図である。
【図7】 図1の薄膜磁気ヘッドのポール部の構造を示
す斜視図である。
【図8】 この発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法の一実
施例を示す工程図である。
【図9】 図8の続きを示す工程図である。
【図10】 図9の続きを示す工程図である。
【図11】 図10の続きを示す工程図である。
【図12】 図11の続きを示す工程図である。
【図13】 図12の続きを示す工程図である。
【図14】 ミリング粒子の進行方向とミリング速度と
の関係を示す図である。
【図15】 図10の工程10において、凹部72の内
壁面74が一定の角度で傾斜面に形成されていく過程を
示す図である。
【符号の説明】
2 薄膜磁気ヘッド 12 保護層(無機絶縁基材) 14 下部磁性層 17 磁気ギャップ 36 下ポール 40 リーディングエッジ(下ポールの磁気ギャップと
反対側のエッジ) 40a 中央平行部 40b,40c 傾斜部 72 凹部 74 凹部の内壁面 75 イオンビーム(粒子ビーム)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部磁性層の先端部を構成する下ポールの
    磁気ギャップと反対側のエッジ形状が、 前記下ポールの幅方向の略々中央部で前記磁気ギャップ
    と略々平行に当該下ポールの全幅の10〜25%の幅に
    形成された中央平行部と、 前記下ポールの幅方向の両端部で前記磁気ギャップとそ
    れぞれ略々平行に形成され、これら両側を合わせて当該
    下ポールの全幅の20〜40%の幅に形成された端部平
    行部と、 前記中央平行部と前記各端部平行部とをそれぞれ結ぶ外
    向きの傾斜部とを有し、 前記端部平行部における前記下ポールの厚さが前記中央
    平行部における当該下ポールの厚さの1/3〜2/3に
    形成されてなる薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】下部磁性層の先端部を構成する下ポールの
    磁気ギャップと反対側のエッジ形状が、前記下ポールの
    幅方向の略々中央部で前記磁気ギャップと略々平行に形
    成された中央平行部と、前記下ポールの幅方向の両端部
    で前記磁気ギャップと略々平行にそれぞれ形成された端
    部平行部と、前記中央平行部と前記各端部平行部とをそ
    れぞれ結ぶ外向きの傾斜部とを有する薄膜磁気ヘッドを
    製造する方法であって、 当該薄膜磁気ヘッドを形成する無機絶縁基材の表面に、
    略々前記中央平行部を形成する幅で粒子ビームを略々垂
    直に照射して当該無機絶縁基材を垂直に掘込加工して凹
    部を形成し、 その後当該凹部およびその周囲にかけて粒子ビームを略
    々垂直に照射して当該凹部の内壁面を傾斜状に形成し、
    当該凹部内にポール材を成膜して当該凹部の底面位置に
    前記下ポールの前記中央平行部を形成し、当該凹部の内
    壁面位置に当該下ポールの前記傾斜部を形成してなる薄
    膜磁気ヘッドの製造方法。
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