JP2636539B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP2636539B2
JP2636539B2 JP3081458A JP8145891A JP2636539B2 JP 2636539 B2 JP2636539 B2 JP 2636539B2 JP 3081458 A JP3081458 A JP 3081458A JP 8145891 A JP8145891 A JP 8145891A JP 2636539 B2 JP2636539 B2 JP 2636539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は薄膜磁気ヘッドに関
し、リーディングエッジによる再生信号におけるアンダ
ーシュートを低減して再生特性の向上を図ったものであ
る。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッドは磁気ディスク装置の記
録および再生手段として用いられている。磁気ディスク
装置に使用されている従来の磁気ヘッドを図2に示す。
図2において(a)は正面図、(b)は(a)のA−A
矢視図、(c)は(a)のB−B矢視図である。ここで
は導体コイルを3層とした場合について示している。
【0003】この薄膜磁気ヘッド1は、鏡面研磨された
清浄なスライダ基板10として、例えばAl−T
i系セラミック板等を有し、この基板10上にはスパッ
タ法によりSiO,Al等の保護層12が10
数μm付着され、その上に下部磁性層14が電気メッキ
により積層されている。下部磁性層14の上には磁気ギ
ャップ層16がスパッタ法により積層されて、磁気ギャ
ップ17を形成している。磁気ギャップ層16は例えば
保護層12と同様にSiO,Al等で作られて
いる。
【0004】磁気ギャップ層16上には第1絶縁層18
が積層されている。絶縁層には通常、ポジ型のホトレジ
ストが用いられ、熱処理を加えて安定に硬化されてい
る。第1絶縁層18の上には、第1コイル層20がCu
等で電気メッキにより数μmの厚さに形成されている。
第1コイル層20の上には、さらに同様の方法で第2絶
縁層22、第2コイル層24、第3絶縁層26、第3コ
イル層28、第4絶縁層30が順次積層されている。
【0005】第4絶縁層30の上には上部磁性層32が
電気メッキにより形成されている。上部磁性層32のポ
ール部と反対側の後部は、下部磁性層14と密着してい
る。上部磁性層32の上には、保護層30がSiO
Al等でスパッタ法により積層されて、全体を覆
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の薄膜磁気ヘッド
の上部および下部磁性層14,32のポール部(リーデ
ィングポール36、トレーリングポール38)の先端部
露出面形状は図2(C)に示すように、エッジ(リーデ
ィングエッジ40、トレーリングエッジ42)が記録媒
体との相対移動方向に対し直角な線上に形成されてい
た。そして、このようなエッジ形状では、再生時に図3
に示すように、記録媒体上の磁化反転部で再生信号にア
ンダーシュートという歪が生じ、特にリーディングエッ
ジによるアンダーシュートは大きく、読取りエラー等の
原因となっていた。
【0007】この発明は、前記従来の技術における問題
を解決して、再生信号におけるリーディングエッジによ
るアンダーシュートを低減して再生特性の向上を図るこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、基板上に下
部磁性層を成膜し、その上に磁気ギャップ層を介して導
体コイルおよびこの導体コイルを保護する非磁性絶縁層
を積層し、その上に上部磁性層を成膜し、記録媒体対向
面寄りの位置で前記上部磁性層を前記磁気ギャップ層を
介して前記下部磁性層と対向させてなる薄膜磁気ヘッド
において、前記下部磁性層が、記録媒体対向面寄りの位
置で薄肉に形成された薄板部と記録媒体対向面から奥寄
りの位置で前記薄板部の奥行き方向後端部に連続しかつ
当該薄板部よりも板厚の薄い部分を介在させることなく
板厚を増大させるコア増厚部を有し、前記薄板部の前記
基板に対向する側の面の幅方向中央部の領域には記録媒
体対向面側から見て前記磁気ギャップから離れるに従
い幅が狭くなる台形状に突出した1つの突起部が形成さ
れ、当該突起部の前端部は記録媒体対向面と同一面を形
成し後端部は前記コア増厚部に重ならずあるいは到達し
ない位置で終了して、前記突起部の後端部と前記コア増
厚部の前端部との間に前記薄板部自体の板厚を有する部
分を形成し、前記薄板部の厚さが、書込磁界によって前
記突起部の後端部と前記コア増厚部の前端部との間の前
記薄板部自体の板厚を有する部分が磁気飽和する厚さに
形成されてなるものである。
【0009】
【作用】この発明によれば、下部磁性層が、ポール部先
端露出面側から見てリーディングエッジの幅方向中央部
に、磁気ギャップから離れるに従い幅が狭くなる台形状
に突出した1つの突起部を有するので、記録媒体の磁化
反転部分に対してリーディングエッジが前後方向に幅を
持つことになるため、エッジ全体が一度に急激に通過せ
ず、分散されて通過することになり、再生信号中のリー
ディングエッジによるアンダーシュートはピークが抑え
られて平坦化され、再生特性が向上して読取りエラーの
発生が防止される。また、溝部でなく突起部であるの
で、ポール部としての必要な厚み(薄すぎると再生時の
磁気抵抗が大きくなり、再生出力が小さくなる)を確保
することができる。
【0010】ところで、適正な書込みを行なうために
は、書込み時に適正箇所(スロートハイトゼロ位置近
傍)の磁性層のみに磁気飽和を生じさせて、ポール部に
一定量(適正量)の磁束量しか流れないようにする必要
があるが、突起部を下部磁性層の厚みが厚くなっている
コア増厚部に重なったりあるいは到達した状態に形成し
た場合には、スロートハイトゼロ位置近傍で磁性層が厚
くなりすぎ、書込み電流を大きくしていくと、磁気飽和
箇所がスロートハイトゼロ位置近傍にとどまらずポール
先端部にかけて広く生じてしまう。このため、シャープ
な書込磁界が得られず、記録密度が低下する可能性があ
り、書込み電流の制御が難しくなる。そこで、この発明
では突起部の奥行き方向の後端部をコア増厚部に重なら
ずあるいは到達しない位置で終了させることにより、コ
ア増厚部と突起部との間に薄板部自体の板厚を有する部
分を形成して、書込磁界によってこの部分が磁気飽和す
るようにしている。これにより、書込み電流が大きくて
もポール先端部は磁気飽和しにくくなり、容易に強くて
シャープな書込み磁界が得られ、記録密度の低下を防止
し、さらには記録密度の増大を図ることができる。
【0011】また、突起部の奥行き方向の後端部をコア
増厚部に重ならずあるいは到達しない位置で終了させ
て、コア増厚部と突起部との間に薄板部自体の板厚で構
成される薄肉の部分を形成したので、薄板部に薄板部自
体の板厚よりも薄い減厚部を別途形成しなくても、前記
コア増厚部と突起部との間の薄板部自体の板厚で構成さ
れる部分を書込磁界によって磁気飽和させることがで
き、別途減厚部を形成しなくてすむ分製造が容易にな
る。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。 (実施例1) この発明の一実施例を図1(a)に示す。前記図2の従
来装置と共通する部分には同一の符号を用いる。
【0013】この薄膜磁気ヘッド1は、鏡面研磨された
清浄なスライダ基板10として、例えばAl−T
i系セラミック板等を有し、この基板10上にはスパッ
タ法によりSiO,Al等の保護層12が10
数μm付着され、その上に下部磁性層14が電気メッキ
により積層されている。下部磁性層14の上には磁気ギ
ャップ層16がスパッタ法により積層されて、磁気ギャ
ップ17を形成している。磁気ギャップ層16は例えば
保護層12と同様にSiO,Al等で作られて
いる。
【0014】磁気ギャップ層16上には第1絶縁層18
が積層されている。絶縁層には通常、ポジ型のホトレジ
ストが用いられ、熱処理を加えて安定に硬化されてい
る。第1絶縁層18の上には、第1コイル層20がCu
等で電気メッキにより数μmの厚さに形成されている。
第1コイル層20の上には、さらに同様の方法で第2絶
縁層22、第2コイル層24、第3絶縁層26、第3コ
イル層28、第4絶縁層30が順次積層されている。
【0015】第4絶縁層30の上には上部磁性層32が
電気メッキにより形成されている。上部磁性層32の上
には、保護層34がSiO,Al等でスパッタ
法により積層されて、全体を覆っている。
【0016】図1(a)のA部の構造を図1(b)に拡
大して示す。また、その斜視図を図4に示す。また、先
端部露出面形状を図1(b)のB−B矢視図として図1
(c)に示す。下部磁性層14は記録媒体対向面41寄
りの位置で薄肉に形成された薄板部39(図4)と、記
録媒体対向面41から奥寄りの位置で薄板部39の奥行
き方向後端部に連続しかつ薄板部39よりも板厚の薄い
部分を介在させること なく板厚を増大させるコア増厚部
37を有している。下部磁性層14のポール(リーディ
ングポール)36の先端露出面中央部には、磁気ギャッ
プ17と反対側のエッジに突起部36aが形成されてい
る。この突起部36aにより、リーディングエッジ40
の形状は、図1(c)のように記録媒体との相対移動方
向に対して直角な線Lから外れた形状(中央に台形を有
する形状)となる。このようなリーディングエッジ形状
によれば、図1(c)のように、記録媒体との相対移動
方向に対し、リーディングエッジ40は前方に位置する
部分40aと後方に位置する部分40b,40cに分割
された形となるので、再生時に記録媒体上の磁化反転部
(磁化反転部は、磁気ギャップ17が直線状なので直線
状に形成される。)に対して、リーディングエッジ40
全体が前記図2のように記録媒体との相対移動方向に対
して直角な線上にある場合のように一度には通過せず
に、分散されて通過するので、リーディングエッジ40
により生じるアンダーシュートは図5に実線で示すよう
に、図2の従来装置の場合(図5に点線で示す)に比べ
てピークが半分以下に抑えられて平坦化される。したが
って、アンダーシュートによるピークがスレッショール
ドレベルを超えることにより生じる読取りエラーをなく
すことができる。また、突起部36aとして形成したの
で、ポール部としての必要な厚みを確保することがで
き、再生時の磁気抵抗を低下させて、再生出力を増大さ
せることができる。なお、突起部36aの高さd(図1
(c))は0.2〜3μm程度が好ましい。すなわち
0.2μm未満ではアンダーシュート低減の効果はあま
り得られず、3.0μm超では磁気ギャップにおける磁
気勾配がなだらかになり、書込磁界がシャープでなくな
る。また、突起部36a以外のリーディングポール36
の厚さeは例えば1〜4μmである。
【0017】突起部36aの前端部は記録媒体対向面4
1と同一面を形成し、後端部36eはコア増厚部37に
重ならない位置(図1の例ではスロートハイトゼロ位置
62の近傍)で終了している。これにより、突起部後端
部36eとコア増厚部37の前端部との間には薄板部3
9自体の板厚を有する肉薄部64が形成され、書込時に
書込磁界によって肉薄部64付近だけを磁気飽和させ
て、リーディングポール36の先端部が磁気飽和するの
を防止することができる。
【0018】突起部36aの奥行き方向の長さによる書
込時の磁気飽和の違いについて説明する。図6のように
突起部36aを長く伸ばして下部磁性層14の厚みが厚
くなっているコア増厚部37に重ねる(つなげる)こと
もできる。ただし、このようにすると、書込み時にポー
ル部36,38の磁気飽和に影響することがある。すな
わち、再生時のアンダーシュート防止の効果は突起部3
6aの長さにかかわらず得られ、例えば図6のように突
起部36aの後端部をコア増厚部37に重ねることもで
きるが、このようにすると、突起部36aの高さが比較
的高く、その断面積が大きい場合には、書込み時に書込
電流の大小によりポールの磁気飽和状態が図7のように
変化することがある。図7の説明を表1に示す。
【0019】 すなわち、突起部36aがコア増厚部37に重なると、
スロートハイトゼロ位置62の近傍で下部磁性層14が
厚くなりすぎ、書込電流を大きくしていくと、磁気飽和
が適正箇所(スロートハイトゼロ位置62の近傍)にと
どまらず、ポール部36,38にかけて広く生じてしま
う。このため、シャープな磁界が得られなくなり、記録
密度が低下する。したがって、書込み電流をうまく調整
しないと、図7(a),(c)のような現象が生じる。
そして、図7(b)のようにちょうどよい磁界を安定し
て得るための製造プロセス、スロートハイトの調整は困
難をきわめ、歩留りが悪くなる可能性がある。
【0020】これに対し、前記図1(b)の実施例のよ
うに、突起部36aの後端部36eをコア増厚部37に
重ならない位置に形成すれはコア増厚部37の厚みnc
や、突起部36aを含むリーディングポール36全体の
厚みnaよりも小さな厚みnb(すなわち、薄板部39
自体の厚み。図4参照)を有する肉薄部64が形成され
るので、書込み時に適正位置(スローハイトゼロ位置6
2)の近傍のみで磁気飽和が生じやすくなる。図1の薄
膜磁気ヘッド1における書込電流の大小によるポールの
磁気飽和状態を図8に示す。また、その説明を表2に示
す。
【0021】 すなわち、図1の薄膜磁気ヘッド1によれば、書込電流
を大きくすると、下部磁性層14の肉薄部14aがある
スローハイトゼロ位置62の付近が磁気飽和するだけ
で、ここでポール部36へ流れ込む総磁束数が制約され
てしまうため、ポール部36の磁気飽和は生じず、強く
てシャープな書込磁界が得られる。したがって、強くて
シャープな書込磁界が安定して得られる書込電流の範囲
が広いため製造プロセス、スレートハイト調整にさほど
厳密さが要求されず、歩留りを向上させることができ
る。
【0022】なお、図9は図1の薄膜磁気ヘッドと図2
の従来の薄膜磁気ヘッドについて、書込電流12.5m
Aで書込周波数を様々に変えて書込んだ場合の再生出力
電圧特性を示したものである。これによれば、図1の薄
膜磁気ヘッドのほうが突起部36aを有する分肉厚なの
で、磁気抵抗が小さく、再生出力が高い。しかも従来の
薄膜磁気ヘッドは周波数が高くなると波長が短くなり、
アンダーシュートと隣のメインピークが重なり、見かけ
上再生信号が増減するので周波数によって再生特性にう
ねりが生じる。これに対して図1の薄膜磁気ヘッドで
は、アンダーシュートが低減されるので再生特性のうね
りが少ない。
【0023】なお、図1(b)において突起部後端部3
6eの位置はスロートハイトゼロ位置62を原点とし
て、+側は先端露出面にきわめて近い位置(スローハイ
トゼロは通常0.5〜5μm程度)から−側はコア増厚
部37に接触せずかつ−20μmまでの範囲内に設定す
るのが好ましい。
【0024】図1の薄膜磁気ヘッドの製造工程の一例を
図10により説明する。 研磨された基板10の表面にリーディングポール3
6の突起部36aを形成するための窪み52を形成す
る。これは、例えば図11のようにして行なわれる。す
なわち、(a)基板10にホトレジスト54を塗布し、
(b)ホトリソグラフィにより窪み52のパターン55
を形成し、(c)リフローし、(d)イオンエッチング
でパターン55内に露出している基板10を削り、これ
により、(e)窪み52を形成する。なお、窪み55も
同様にして形成する。 保護層12を形成した上にパーマロイ等を電気めっ
きして、下部磁性層14を形成する。 非磁性体56でカバーリングする。 研磨して下部磁性層14を所定の厚さに形成する。 磁気ギャップ層16を形成し、その上に各段コイル
層および絶縁層を形成し、さらに上部磁性層32を形成
し、最後に保護層34を形成する。そして、所定の位置
60まで切削、研磨して完成する。これにより、リーデ
ィングポール40の先端部に突起部36aが形成された
薄膜磁気ヘッドが作られる。
【0025】なお、図1の実施例では下部磁性層14が
下方に突出したコア増厚部37を有していたが、図12
のように上方に突出したコア増厚部37を有するものに
も適用できる。その場合、突起部後端部36aをコア増
厚部37に到達しない位置に形成して、肉薄部64を形
成する。
【0026】さらに、図13のようにトレーリングエッ
ジ42およびリーディングエッジ40の両方に突起部3
6aを形成することもできる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、下部磁性層が、ポール部先端露出面側から見てリー
ディングエッジの幅方向中央部に、磁気ギャップから離
れるに従い幅が狭くなる台形状に突出した1つの突起部
を有するので、記録媒体の磁化反転部分に対してリーデ
ィングエッジが前後方向に幅を持つことになるため、エ
ッジ全体が一度に急激に通過せず、分散されて通過する
ことになり、再生信号中のリーディングエッジによるア
ンダーシュートはピークが抑えられて平坦化され、再生
特性が向上して読取りエラーの発生が防止される。ま
た、溝部でなく突起部であるので、ポール部としての必
要な厚み(薄すぎると再生時の磁気抵抗が大きくなり、
再生出力が小さくなる)を確保することができる。
【0028】また、この発明によれば、突起部の奥行き
方向の後端部をコア増厚部に重ならずあるいは到達しな
い位置で終了させることにより、コア増厚部と突起部と
の間に薄板部自体の板厚を有する部分を形成して、書込
磁界によってこの部分が磁気飽和するようにしたので、
書込み電流が大きくてもポール先端部は磁気飽和しにく
くなり、容易に強くてシャープな書込み磁界が得られ、
記録密度の低下を防止し、さらには記録密度の増大を図
ることができる。
【0029】また、突起部の奥行き方向の後端部をコア
増厚部に重ならずあるいは到達しない位置で終了させ
て、コア増厚部と突起部との間に薄板部自体の板厚で構
成される薄肉の部分を形成したので、薄板部に薄板部自
体の板厚よりも薄い減厚部を別途形成しなくても、前記
コア増厚部と突起部との間の薄板部自体の板厚で構成さ
れる部分を書込磁界によって磁気飽和させることがで
き、別途減厚部を形成しなくてすむ分製造が容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示す図である。
【図2】 従来の薄膜磁気ヘッドを示す図である。
【図3】 従来の薄膜磁気ヘッドにおけるアンダーシュ
ートの発生状況を示す図である。
【図4】 図1の薄膜磁気ヘッドの斜視図である。
【図5】 図1の薄膜磁気ヘッドと図2の薄膜磁気ヘッ
ドの磁化反転部での再生出力電圧波形を示す図である。
【図6】 突起部36aの後端部がコア増厚部に重なっ
ている構造を示す図である。
【図7】 突起部36aの後端部がコア増厚部37に重
なっている場合の書込電流値と磁気飽和の関係を示す図
である。
【図8】 図1の薄膜磁気ヘッドにおける書込電流値と
磁気飽和の関係を示す図である。
【図9】 図1の薄膜磁気ヘッドと図2の薄膜磁気ヘッ
ドの書込周波数に対する再生出力電圧の特性を示す図で
ある。
【図10】 図1の薄膜磁気ヘッドの製造工程の一例を
示す図である。
【図11】 図10の窪み52を形成する工程の一例
を示す図である。
【図12】 この発明の他の実施例を示す図である。
【図13】 この発明の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 薄膜磁気ヘッド 10 基板 14 下部磁性層 16 磁気ギャップ層 17 磁気ギャップ 18,22,26,30 非磁性絶縁層 20,24,28 コイル層(導体コイル) 32 上部磁性層 36 リーディングポール 36a 突起部 36e 突起部後端部(突起部の奥行き方向の後端部) 37 コア増厚部 38 トレーリングポール39 薄板部 40 リーディングエッジ41 記録媒体対向面 60 スロートハイトゼロ位置 64 薄肉部(突起部の後端部とコア増厚部の前端部と
の間の薄板部自体の板厚を有する部分)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に下部磁性層を成膜し、その上に磁
    気ギャップ層を介して導体コイルおよびこの導体コイル
    を保護する非磁性絶縁層を積層し、その上に上部磁性層
    を成膜し、記録媒体対向面寄りの位置で前記上部磁性層
    を前記磁気ギャップ層を介して前記下部磁性層と対向さ
    てなる薄膜磁気ヘッドにおいて、 前記下部磁性層が、記録媒体対向面寄りの位置で薄肉に
    形成された薄板部と記録媒体対向面から奥寄りの位置で
    前記薄板部の奥行き方向後端部に連続しかつ当該薄板部
    よりも板厚の薄い部分を介在させることなく板厚を増大
    させるコア増厚部を有し、前記薄板部の前記基板に対向
    する側の面の幅方向中央部の領域には記録媒体対向面
    から見て前記磁気ギャップから離れるに従い幅が狭く
    なる台形状に突出した1つの突起部が形成され、当該突
    起部の前端部は記録媒体対向面と同一面を形成し後端部
    は前記コア増厚部に重ならずあるいは到達しない位置で
    終了して、前記突起部の後端部と前記コア増厚部の前端
    部との間に前記薄板部自体の板厚を有する部分を形成
    し、 前記薄板部の厚さが、書込磁界によって前記突起部の後
    端部と前記コア増厚部の前端部との間の前記薄板部自体
    の板厚を有する部分が磁気飽和する厚さに形成されてな
    薄膜磁気ヘッド。
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