JP2000195014A - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JP2000195014A
JP2000195014A JP10367595A JP36759598A JP2000195014A JP 2000195014 A JP2000195014 A JP 2000195014A JP 10367595 A JP10367595 A JP 10367595A JP 36759598 A JP36759598 A JP 36759598A JP 2000195014 A JP2000195014 A JP 2000195014A
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coil
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resist
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Shigeru Shoji
茂 庄司
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロートハイトの精度を向上し得る薄膜磁気
ヘッドの製造方法を提供すること。 【解決手段】 下コア17及び書込みギャップ膜18の
積層体の上に第1のインシュレータ19を所定形状に形
成し、上面にメッキ下地膜20を成膜する。次いで、コ
イルパターンと、第1のインシュレータ19の端縁であ
って後にスロートハイトTHを決定することになる部分
Pを含む領域ARとを除いた部分にレジスト21を形成
する。次に、銅をメッキしてコイル22と被覆体30と
を形成し、プラズマエッチング処理を施してメッキ下地
膜20を除去する。このとき、領域ARには被覆体30
が形成されているので、第1のインシュレータ19の端
縁Pが後退しない。これにより、後の研磨加工にて所期
のスロートハイトを有する薄膜磁気ヘッドの製造が可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スロートハイトを
精度良く設定することができる薄膜磁気ヘッドの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッドが有する上コアと下コア
は、先端部において書込みギャップを挟んで対向すると
ともに後方領域において結合され、開ループの磁路を形
成している。コイルは、この磁路と鎖交するように、上
コアと下コア間にインシュレータ(絶縁層)を介して配
設されている。
【0003】この薄膜磁気ヘッドの製造手順について、
薄膜磁気ヘッドの縦断面図を示した図11〜図15を参
酌しつつ説明すると、先ず、図11(A)に示したよう
に、アルチック(Al23−TiC)等のスライダ基板
11上にアルミナ(Al23)等の非磁性絶縁膜の保護
層12、パーマロイ等の軟磁性膜である下シールド13
を積層する。次に、アルミナ等の絶縁膜からなる再生下
ギャップ14と、同再生下ギャップ14の上にバイアス
磁石膜と電気導電膜とからなる一対のリード(図示省
略)を形成し、磁気抵抗効果素子(MR素子、GMR素
子)15を前記一対のリード間に形成する。次いで、磁
気抵抗効果素子15、及び再生下ギャップ14の上にア
ルミナの絶縁膜からなる再生上ギャップ16を成膜し、
この再生上ギャップ16の上に上シールド層を兼ねる下
コア(下部磁性膜)17を形成する。
【0004】続いて、図11(B)に示したように、下
コア17の上にアルミナ或は酸化珪素(SiO2)等か
らなる書込みギャップ膜18を形成し、図11(C)に
示したように、書込みギャップ膜18の一部を除去す
る。次に、図11(D)に示したように、第1のインシ
ュレータ19をレジスト塗布、パターンカット、加熱フ
ロー等の工程を介して形成する。この第1のインシュレ
ータ19の位置により、書込みギャップ位置が決定され
る。換言すれば、予定される書込みギャップの端縁が、
第1のインシュレータ19の端縁(第1のインシュレー
タ19が書込みギャップ膜18から立上がり始める位
置)Pと一致するように、同第1のインシュレータ19
を形成する。なお、書込みギャップ膜18が除去されて
いる部分には第1のインシュレータ19を形成させない
ようにしておく。
【0005】次に、図12(A)に示したように、全面
にコイル形成のためのメッキ下地膜20を蒸着或はスパ
ッタ等により堆積する。メッキ下地膜20としては、通
常は銅(Cu)を用いる。その後、図12(B)に示し
たように、コイルパターンが除去されたレジスト21を
形成し、図12(C)に示したように、銅をメッキし、
次いでレジスト21を除去することにより、図12
(D)に示したようなコイル22を形成する。
【0006】次に、図13(A)に示したように、プラ
ズマエッチング処理を全面に施してメッキ下地膜20を
除去する。次いで、全面にレジストを塗布した後に同レ
ジストをパターンカットし、更に加熱溶融(レジストフ
ロー)を施すことにより、図13(B)に示したよう
に、コイル22の周囲を覆う第2のインシュレータ23
を形成する。
【0007】その後は、図12(A)〜図13(B)を
用いて説明した工程を繰返す。即ち、図13(C)に示
したように全面に下地膜24を堆積し、図13(D)に
示したようにレジスト25を形成し、その後、図14
(A)に示したようにコイルパターンを部分メッキす
る。次いで、図14(B)に示したようにレジスト25
を除去して2層目のコイル26を形成し、図14(C)
に示したようにプラズマエッチング処理によって下地膜
24を除去し、図14(D)に示したようにコイル26
の周囲を覆う第3のインシュレータ27を形成する。な
お、これらの工程は、コイルが1層の場合には省略され
る。
【0008】次に、図15(A)に示したように、全面
に対して上コア下地膜28を成膜した後、レジストの塗
布、パターンカット等により上コア用のフレーム(図示
省略)を形成する。その後、このフレームを用いて電気
メッキにより上コア29を形成し、更に、不要となった
レジスト、下地膜等を除去して図15(B)に示した構
造の薄膜磁気ヘッドを得る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記薄膜磁気ヘッド
は、実際には一つのウエハにマトリクス状に多数形成さ
れる。ウエハは、その後、複数の薄膜磁気ヘッドを一列
に並べたスライダローに切断され、スライダローの状態
にて切断面が研磨加工される。研磨の目的は、磁気ヘッ
ドのオーバーライト特性に大きな影響を及すスロートハ
イトTHを、所望の値に調整することにある。かかる研
磨は、±0.1μmの精度が要求されるため、例えば、
スロートハイトに応じて変化する磁気抵抗効果素子15
の抵抗値(素子15のトラック幅方向に直交する奥行方
向の長さLを示す。)を計測しながら行われる。
【0010】しかしながら、上記従来の製造手順による
と、メッキ下地膜20,24の除去をプラズマエッチン
グにより行うため、磁気ヘッド先端部を拡大して示した
図16(A),(B)から理解されるように、スロート
ハイトTHを決定する第1のインシュレータ19の端縁
Pも同時に削られ、同端縁が点Pから点Q1,Q2へと
不確定な距離だけ後退してしまう。このため、磁気抵抗
効果素子15の抵抗値が同一であってもスロートハイト
THが異り、結果として所期のスロートハイトを得るこ
とができないという問題があった。
【0011】一方、こうした点Pの変化を招かないメッ
キ下地膜20,24の除去方法として、湿式で溶解除去
する方法がある。しかしながら、この場合は図17
(A),(B)に示したように、コイル22,26が溶
解してコイル断面が小さくなってしまう(図中の破線が
コイル22,26の本来の形状である。)という問題が
生じる。また、コイル22,26の根元22a,26a
部分にサイドエッチが入り、場合によってはコイル2
2,26がインシュレータ19,23から遊離した状態
となり、磁気ヘッドの信頼性が低下するという問題も生
じ得る。
【0012】
【発明の概要(解決手段・作用・効果)】本発明は、上
記課題を解決するためになされたものであり、その特徴
は、下部磁性膜からなる下コアと、下コアに積層された
書込みギャップ膜の上面に形成されたインシュレータ
と、インシュレータの上面に形成された所定パターンを
有するコイルと、一端が書込みギャップ膜を挟んで下コ
アと対向し他端が下コアと接合されてなり、コイルが鎖
交する磁路を下コアとともに構成する上コアとを備えた
薄膜磁気ヘッドの製造方法において、前記インシュレー
タ及び前記コイルを形成する工程が、書込みギャップ膜
の上面に所定形状のインシュレータを形成する工程と、
書込みギャップ膜及びインシュレータの上面にメッキ下
地膜を成膜する工程と、メッキ下地膜の上面であってコ
イルが形成されるべき領域、及び薄膜磁気ヘッドのスロ
ートハイトを決定するインシュレータの端縁の上方部分
を除いた領域にレジストを形成する工程と、レジストが
形成された状態にてコイル材をメッキしてコイルと被覆
体とを形成する工程と、レジストを除去した後に全面に
プラズマエッチング処理を施して、コイル及び被覆体に
より覆われていない部分の下地膜を除去する工程と、被
覆体を除く部分であってコイルが形成されている領域に
レジストを形成してコイルを保護し、この状態にて被覆
体を選択的に溶解除去する工程とを含んだことにある。
【0013】かかる特徴によれば、スロートハイトを決
定する部位となるインシュレータの端縁部分が被覆体に
て被覆され、この状態にてプラズマエッチングを施して
下地膜を除去するので、前記スロートハイトを決定する
部位が移動することがない。また、被覆体は、コイルが
レジストにて保護された状態にて選択的に溶解除去され
るので、この工程においても前記スロートハイトを決定
する部位が移動することがない。従って、その後のスロ
ートハイト調整を正確に行うことができ、精度良く所期
のスロートハイトを得ることが可能となる。なお、上記
特徴は、被覆体をコイルと同時にメッキにより形成する
ため、工程を簡素化することも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る製造方法の一実施形
態について以下に図面を参酌して説明する。なお、図1
〜図6は同実施形態の各工程における個々の薄膜磁気ヘ
ッド(以下、簡単に「磁気ヘッド」という場合があ
る。)の縦断面図を示している。実際には、かかる磁気
ヘッドが単一のウエハ上にマトリクス状(多数かつ整列
した状態)に同時に形成される。図7,8は、この工程
により製造される磁気ヘッドの要部を模式的に示した図
であり、図7は縦断面図、図8は上面図(但し、コイル
は一層のみ示し、その上部のインシュレータは省略した
もの)である。
【0015】先ず、図1(A)に示したように、アルチ
ック(Al23−TiC)等のスライダ基板(ウエハ)
11にアルミナ(Al23)等の非磁性絶縁膜の保護層
12、及びパーマロイ等の軟磁性膜である下シールド1
3を積層する。次に、アルミナ等の絶縁膜からなる再生
下ギャップ14と、再生下ギャップ14の上にバイアス
磁石膜及び電気導電膜からなる一対のリード(図示省
略)を形成し、後にウエハ11が切断されて形成される
磁気記録媒体対向面Sを臨む位置であって、前記一対の
リード間に磁気抵抗効果素子(MR素子、GMR素子)
15を形成する。次いで、磁気抵抗効果素子15、及び
再生下ギャップ14の上にアルミナ等の絶縁膜からなる
再生上ギャップ16を成膜し、この再生上ギャップ16
の上に上シールド層を兼ねる下コア(下部磁性膜)17
を形成する。
【0016】続いて、図1(B)に示したように、アル
ミナ或は酸化珪素(SiO2)等からなる書込みギャッ
プ膜18を下コア17の上に形成し、図1(C)に示し
たように、書込みギャップ膜18の一部を除去する。こ
の書込みギャップ膜18を除去する位置は、後に形成さ
れる磁気記録媒体対向面Sから同対向面Sに対し垂直方
向に所定の距離だけ離れている。ギャップ膜18が除去
される形状は略長方形である。
【0017】次に、図1(D)に示したように、第1の
インシュレータ(有機絶縁材)19をレジスト塗布、パ
ターンカット、加熱フロー等の工程を経て所定形状に形
成する。なお、この第1のインシュレータ19の形成位
置により、書込みギャップ位置が決定される。換言すれ
ば、予定される書込みギャップ(下コア17と後に形成
される上コアのポール部が書込みギャップ膜18を挟ん
で対向する部位)の磁気ヘッドの奥行方向(図1〜図8
における右方向)の端縁に、インシュレータの端縁(イ
ンシュレータが書込みギャップ膜18から立上がり始め
る位置)Pを一致させる。また、第1のインシュレータ
19は、書込みギャップ膜18が除去されている部分に
は形成されないように形成する。
【0018】なお、上記においては書込みギャップ膜1
8の一部を第1のインシュレータ19の形成に先だって
除去したが、書込みギャップ膜18を全面に形成した
後、書込みギャップ膜18の除去すべき部分に対応する
部分が除去されたパターンを有する第1のインシュレー
タ19を形成し、その後に書込みギャップ膜18の一部
を除去するようにしてもよい。
【0019】次に、図2(A)に示したように、全面に
コイル形成のためのメッキ下地膜20を蒸着或はスパッ
タ等により堆積する。メッキ下地膜20としては、通常
はコイル材である銅(Cu)を用いる。以上の工程まで
は、従来の工程と同じである。
【0020】次いで、図2(B)に示したように、所定
のコイルパターン(コイルパターンについては図8も参
照)を有するレジスト21を形成する。即ち、第1のイ
ンシュレータ19の上部を並行に通過するコイルパター
ンを有するコイルが後のメッキ工程にて形成されるよう
に、同コイルパターンを除いた部分にレジスト21を形
成する。このとき、第1のインシュレータ19の前記端
縁Pを含む領域(スロートハイト位置決め部を含む領
域)ARにはレジスト21が形成されないように同レジ
スト21をパターンカットする。
【0021】次に、メッキ下地膜20とレジスト21を
使用してコイル材、例えば、銅をメッキする。これによ
り、図2(C)に示したように、レジスト21で被覆さ
れておらずメッキ下地膜20が露出している部分に銅が
メッキされ、コイルパターンを有するコイル22が形成
されるとともに、前述した領域ARに被覆体(先端保護
メッキ膜)30が形成される。その後、レジスト21を
除去して、図2(D)に示したようなコイル22と被覆
体30を得る。
【0022】次に、図3(A)に示したように、プラズ
マエッチング(プラズマ状態のアルゴンを照射してミリ
ングする)処理を施して全面を均一にエッチングし、こ
れによりメッキ下地膜20を除去する。このとき、領域
ARは被覆体30により保護されているので、第1のイ
ンシュレータ19の端縁Pが後退(磁気ヘッドの奥行方
向への移動=図3における右方向への移動)することが
なく、また第1のインシュレータ19の端縁P近傍の斜
面が荒れることがない。
【0023】次いで、図3(B)に示したように、領域
AR(従って、被覆体30)は被覆せず、コイル22が
形成されている部分のみを被覆するようなパターンを有
するコイル保護レジスト31を形成し、図3(C)に示
したように、銅を選択的にエッチングするがコイル保護
レジスト31を浸食することのない溶液を用いて被覆体
30を除去する。この溶液は、例えば、硫酸に塩化アン
モニウムを加えたもの、或は硫酸セリウムアンモンの溶
液等であり、有機物であるレジスト、或は書込みギャッ
プ膜18に使用されるアルミナ又は酸化珪素等には全く
影響を及さない。
【0024】続いて、図3(D)に示したように、アセ
トン等の有機溶媒を用いてコイル保護レジスト31を除
去する。なお、第1のインシュレータ19を形成してい
るレジストは、既に加熱フロー処理が施されているた
め、アセトン等の有機溶媒に溶解しないが、コイル保護
レジストは加熱フロー処理が施されていないため、同溶
媒に簡単に溶解され除去される。
【0025】次いで、2層目のコイルを形成するため全
面にレジストを塗布し、このレジストを第1のインシュ
レータ19の上面であり、且つコイル22を覆うように
パターンカットした後に加熱フロー処理を施し、図4
(A)に示したように、第2のインシュレータ23を形
成する。
【0026】その後は、図2(A)〜図3(B)を用い
て説明した工程を繰返す。即ち、図4(B)に示したよ
うに全面に下地膜24を堆積し、図4(C)に示したよ
うに、コイルパターンが除去されたレジスト25を形成
する。なお、この場合においても、第1のインシュレー
タ19の端部を含む領域ARにはレジスト25が存在し
ないようレジスト25をカットする。
【0027】次に、図4(D)に示したように、銅をメ
ッキする。これにより、レジスト25で被覆されておら
ず下地膜24が露出している部分に銅がメッキされ、コ
イル26が形成されるとともに領域ARにも銅がメッキ
されて被覆体(先端保護メッキ膜)32が形成される。
その後、レジスト25を除去することにより、図5
(A)に示したような2層目のコイル26と被覆体32
を得る。
【0028】次に、ウエハの全面にプラズマエッチング
処理を施して均一にエッチングし、図5(B)に示した
ように、下地膜24を除去する。このとき、領域ARは
被覆体32により保護されているので、第1のインシュ
レータ19の端縁Pが後退することがなく、また第1の
インシュレータ19の端縁P近傍の斜面、及びこの斜面
に続く第2のインシュレータ23の斜面が荒れることが
ない。
【0029】次いで、図5(C)に示したように、領域
AR(即ち、被覆体32)は被覆せず、コイル26が形
成されている部分のみを被覆するようなパターンを有す
るコイル保護レジスト33を形成し、図5(D)に示し
たように、銅を選択的にエッチングするがコイル保護レ
ジスト33を浸食することのない溶液(硫酸に塩化アン
モニウムを加えたもの、或は硫酸セリウムアンモンの溶
液等)を用いて領域ARにある被覆体32及び下地膜2
4を除去する。なお、下地膜24は除去しなくてもよ
い。
【0030】続いて、アセトン等の有機溶媒を用いてコ
イル保護レジスト33を除去し、図6(A)に示した状
態を得る。なお、インシュレータ19,23を形成して
いるレジストは、既に加熱フロー処理が施されているた
め、アセトン等の有機溶媒に溶解しない。次いで、第2
のインシュレータ23の上面であってコイル26を覆う
ように、レジストを塗布・パターンカットした後に加熱
フロー処理を施し、図6(B)に示したように、第3の
インシュレータ27を形成する。
【0031】次に、図6(C)に示したように、全面に
対して上コア下地膜28を成膜した後、レジストの塗
布、パターンカット等により上コア用のフレーム(図示
省略)を形成し、このフレームを用いて図6(D)に示
したように、電気メッキにより上コア(上部磁性膜)2
9を形成する。かかる方法により形成された上コア29
は、一端側(図6(D)における左端)のポール部29
aにて書込みギャップ膜18を挟んで下コア17と対向
するとともに、他端側(書込みギャップ膜18が除去さ
れている部分)で下コア17と接合し、下コア17とと
もに磁路を形成する。この結果、下コア17、上コア2
9及び書込みギャップ膜18の一部で構成された磁路内
にコイル22,26が鎖交することになる。この上コア
29の形成後は、不要となったレジストや下地膜等を除
去し、保護膜34で全体を被覆して図7に示した構造の
薄膜磁気ヘッドを得る。
【0032】その後、ウエハは複数の薄膜磁気ヘッドを
一列に並べたスライダローの状態に切断され、同状態に
て切断面S(図8に一点鎖線にて示した磁気記録媒体対
向面)が研磨されてスロートハイトTHの調整が行われ
る。この研磨加工においては、図7に示した磁気抵抗効
果素子15の切断面Sからの距離Lを表す同素子15の
トラック幅方向(図7の紙面垂直方向)の抵抗値を計測
し、同抵抗値が所定値となったときに、スロートハイト
THが所期の値となったとして研磨を終了する。
【0033】以上の工程を経て製造された磁気ヘッド
は、非常に精度の高いスロートハイトTHを有してい
る。図9は、このことを実験により確認した結果を示し
ている。図9の横軸は、磁気抵抗効果素子15のトラッ
ク幅方向の抵抗値R、縦軸はスロートハイトTHの実測
値であり、破線で示した曲線Aは理想状態を示してい
る。また、曲線Bは本実施形態により製造した磁気ヘッ
ド、曲線C,Dは従来の製造方法(下地膜の除去をプラ
ズマエッチングにより行うもの)により製造した磁気ヘ
ッドにおける抵抗値RとスロートハイトTHの実測値の
関係を示している。
【0034】図9からも明らかなように、本実施形態に
よる磁気ヘッドは磁気抵抗効果素子の抵抗値Rとスロー
トハイトTHの実測値との関係が理想状態に極めて近い
が、従来の製造方法によると、この関係が大きくずれて
いることがわかる。このことは、従来の製造方法では狙
いのスロートハイトTHが抵抗値Rをモニタしながら行
う研磨では達成できないが、本実施形態によれば極めて
精度良く達成できることを意味している。
【0035】一方、図10は、本実施形態により製造さ
れた磁気ヘッドと湿式溶解処理により下地膜を除去する
従来の製造方法により製造された磁気ヘッドのコイル抵
抗の分布を示している。図10から明らかなように、本
実施形態による磁気ヘッドは湿式溶解処理による磁気ヘ
ッドよりもコイル抵抗値のバラツキが小さいことが解
る。これは、本実施形態によれば、湿式溶解処理のよう
にコイル根元部にサイドエッチングが発生したり、コイ
ル全体が浸食されることがない事によるものである。
【0036】以上、本発明の一実施形態について説明し
てきたが、本発明の範囲内において種々の変形が可能で
ある。例えば、本実施形態は下コア17が磁気抵抗効果
素子15を含む再生ヘッドの上シールドを兼ねている複
合型の薄膜磁気ヘッドの製造方法に係るものであるが、
本発明はいわゆる誘導型薄膜磁気ヘッドにも適用でき
る。また、本実施形態においては、磁気抵抗効果素子1
5の抵抗値を計測しながら研磨加工してスロートハイト
THを調整するようにしていたが、いわゆるスロートハ
イトモニタと呼ばれる基準位置マークを使用しながら研
磨加工し、スロートハイトTHを調整するものでもよ
い。
【0037】なお、係るスロートハイトモニタは、図8
においてスロートハイトモニタTHmとして示したもの
であって、第1のインシュレータ19と同時にウエハ上
の適所に複数個作り込まれる。より具体的には、スロー
トハイトモニタTHmの各々は、第1のインシュレータ
19の端縁Pと所定の位置関係を有するように製造さ
れ、その位置がその後のプロセスにて変化しないように
メッキ等により被覆されるものである。そして、研磨加
工によるスロートハイトTHの調整時においては、所定
のスロートハイトモニタTHmが研磨表面に現れたか否
かが確認され、所定のスロートハイトモニタTHmが現
れた時点でスロートハイトTHが所定値になったものと
みなして研磨を終了するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造工程を示す図
である。
【図2】 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造工程を示す図
である。
【図3】 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造工程を示す図
である。
【図4】 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造工程を示す図
である。
【図5】 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造工程を示す図
である。
【図6】 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造工程を示す図
である。
【図7】 本発明の製造工程により製造された薄膜磁気
ヘッドの縦断面図である。
【図8】 本発明の製造工程によりウエハ上に製造され
た薄膜磁気ヘッドの上面図である。
【図9】 本発明及びメッキ下地膜の除去にプラズマエ
ッチングを採用した従来の製造方法により製造された薄
膜磁気ヘッドにおける、磁気抵抗効果素子の抵抗値とス
ロートハイトの実測値との関係を示す図である。
【図10】 本発明及びメッキ下地膜の除去に湿式溶解
方式を採用した従来の製造方法により製造された薄膜磁
気ヘッドにおける、コイルの抵抗値の分布を示す図であ
る。
【図11】 薄膜磁気ヘッドの従来の製造工程を示す図
である。
【図12】 薄膜磁気ヘッドの従来の製造工程を示す図
である。
【図13】 薄膜磁気ヘッドの従来の製造工程を示す図
である。
【図14】 薄膜磁気ヘッドの従来の製造工程を示す図
である。
【図15】 薄膜磁気ヘッドの従来の製造工程を示す図
である。
【図16】 下地膜の除去にプラズマエッチングを採用
した従来の製造方法により製造された薄膜磁気ヘッドの
要部拡大図である。
【図17】 下地膜の除去に湿式溶解方式を採用した従
来の製造方法により製造された薄膜磁気ヘッドの要部拡
大図である。
【符号の説明】
11…スライダ基板、12…保護層、13…下シール
ド、14…再生下ギャップ、15…磁気抵抗効果素子、
16…再生上ギャップ、17…下コア(下部磁性膜)、
18…書込みギャップ膜、19…第1のインシュレー
タ、20…下地膜、21…レジスト、22…コイル、2
3…第2のインシュレータ、25…レジスト、26…コ
イル(2層目)、27…第3のインシュレータ、29…
上コア(上部磁性膜)、30…被覆体、31…コイル保
護レジスト、32…被覆体、33…コイル保護レジス
ト、34…保護膜。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部磁性膜からなる下コア、前記下コアに
    積層された非磁性体からなる書込みギャップ膜、前記書
    込みギャップ膜の上面に形成された所定形状のインシュ
    レータ、前記インシュレータの上面に形成された所定パ
    ターンを有するコイル、及び一端が前記書込みギャップ
    膜を挟んで前記下コアと対向し他端が前記下コアと接合
    されてなり、前記コイルが鎖交する磁路を前記下コアと
    ともに構成する上コアを備えた薄膜磁気ヘッドの製造方
    法において、 前記インシュレータ及び前記コイルを形成する工程が、 前記書込みギャップ膜の上面に前記所定形状のインシュ
    レータを形成する工程と、 前記書込みギャップ膜及び前記インシュレータの上面に
    メッキ下地膜を成膜する工程と、 前記メッキ下地膜の上面であって前記コイルが形成され
    るべき領域、及び前記薄膜磁気ヘッドのスロートハイト
    を決定する前記インシュレータの端縁の上方部分を除い
    た領域にレジストを形成する工程と、 前記レジストが形成された状態にてコイル材をメッキし
    て前記コイルと前記インシュレータの端縁の上方部分を
    被覆する被覆体とを形成する工程と、 前記レジストを除去した後に全面にプラズマエッチング
    処理を施して、前記コイル及び前記被覆体により覆われ
    ていない部分の下地膜を除去する工程と、 前記被覆体を除く部分であって前記コイルが形成されて
    いる領域にレジストを形成して前記コイルを保護し、こ
    の状態にて前記被覆体を選択的に溶解除去する工程とを
    含んだことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7193814B2 (en) * 2004-02-17 2007-03-20 Headway Technologies, Inc. Pole piece for high track density recording

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