JP3455140B2 - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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JP3455140B2
JP3455140B2 JP18123399A JP18123399A JP3455140B2 JP 3455140 B2 JP3455140 B2 JP 3455140B2 JP 18123399 A JP18123399 A JP 18123399A JP 18123399 A JP18123399 A JP 18123399A JP 3455140 B2 JP3455140 B2 JP 3455140B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浮上式磁気
ヘッドなどに使用される記録用の薄膜磁気ヘッドに係
り、狭トラック化に対応できるとともに、適切にライト
フリンジングの発生と磁束の飽和を抑制することが可能
な薄膜磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置などに搭載される薄
膜磁気ヘッドは、例えばハードディスクなどの記録媒体
へ信号を書き込むインダクティブヘッドと、前記記録媒
体からの信号を読み込むMRヘッドとから構成される。
【0003】一般的に前記インダクティブヘッドは、磁
性材料製の下部コア層および上部コア層と、前記コア層
に記録磁界を誘導するコイル層とを有して構成され、前
記コア層間における漏れ磁界により、記録媒体に磁気信
号が記録されるようになっている。
【0004】ところで近年の高記録密度化に伴い、イン
ダクティブヘッドのトラック幅Twを小さくして、狭ト
ラック化に対応する必要性がある。前記トラック幅Tw
は、記録媒体との対向面(ABS面)で露出する上部コ
ア層の先端の幅寸法で決定される。
【0005】従来では、例えば上部コア層は、いわゆる
フレームメッキ法で形成されていた。このフレームメッ
キ法では、前記上部コア層の形状にパターン形成された
レジスト層を形成し、前記パターン内に上部コア層の材
質となる磁性材料をメッキ形成する。そして前記レジス
ト層を除去すると、その先端がトラック幅Twで形成さ
れた上部コア層が完成する。
【0006】しかしながら前記フレームメッキ法では、
レジスト層のパターン形成時における露光の分解能の限
界などにより、微小なトラック幅Twを前記レジスト層
にパターン形成することは非常に困難であり、さらに今
後の高記録密度化に伴い、上記問題は顕著となる。
【0007】ここで特開平7−296328号公報に
は、上記フレームメッキ法とは異なる方法で形成された
インダクティブヘッドの構造およびその製造方法が開示
されている。図10は前記特開平7−296328号公
報に記載されたフレームメッキ法を示している。
【0008】図10に示す符号102は、下部磁極層
(下部コア層)であり、この下部磁極層102の上に例
えば、二酸化ケイ素等で形成されたノッチ構造体120
が形成されている。このノッチ構造体120は、図11
の斜視図に示す形状であり、前記ノッチ構造体120に
はトレンチ148が形成されている。このトレンチ14
8内に、磁極端層P1(T)、ギャップ層G、および磁
極端層P2(T)が積層される。
【0009】また前記磁極端層P2(T)及びノッチ構
造体120の上に、前記磁極端層P2(T)の幅寸法よ
りも大きい幅寸法を有する上部磁極層(上部コア層)1
04の磁極端部108が形成される。
【0010】この公報には、上記製造方法により、サブ
ミクロンのトラック幅を有する薄膜磁気書込みヘッドを
提供できると記載されている。また図10に示すよう
に、磁極端層P2(T)上には、前記磁極端層P2
(T)よりも幅寸法の大きい磁極端部108が形成され
ることで、狭トラック化に伴う磁気的な飽和を、前記磁
極端部108の形成により防ぐことが可能であるとして
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図10に示すインダク
ティブヘッドは、コア層間で発生する漏れ磁界により、
記録媒体へ記録信号を書き込む機能を有している。しか
し、磁極端層P2(T)の上端に磁極端部108が直角
に形成されているため、図10において破線で示すよう
に、前記漏れ磁界が磁極端部108から磁極端層P1
(T)に及び、その結果、記録媒体に対しトラック幅T
wの両側方に大きくはみ出るライトフリンジング(書き
込み滲み)が形成されやすい。
【0012】このライトフリンジングが発生すると、書
き込まれた記録媒体でのトラック位置検出を高精度に行
なうことができず、トラッキングサーボエラーを引き起
こす。特に、高密度記録を行なう場合には、隣接するト
ラックのピッチが狭くなるため、ライトフリンジングに
よる影響が大きくなる。
【0013】このようにライトフリンジングの問題は、
磁極端部108から磁極端層P2(T)に向けて漏れ磁
界が発生することにより顕著に表れ、前記ライトフリン
ジングの発生を抑制する一つの方法として、前記磁極端
部108の幅寸法を小さくすることが考えられる。しか
しながら、前記磁極端部108の幅寸法が小さくなる
と、今度は、磁気的な飽和が問題となり、磁束密度が減
衰し、記録特性の低下に繋がる。
【0014】このように特開平7−296328号公報
に掲載されたインダクティブヘッドでは、ライトフリン
ジングの発生と磁気的な飽和を同時に抑制できる効果的
な構造には至っていない。
【0015】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、特に狭トラック化に対応することができると共
に、ライトフリンジングを有効に防止でき、しかも磁束
の飽和を効果的に緩和することが可能な薄膜磁気ヘッド
を提供することを目的としている。
【0016】また本発明は、ライトフリンジングの発生
と磁束の飽和を効果的に抑制できるインダクティブヘッ
ドを、容易にしかも再現性良く形成することが可能な薄
膜磁気ヘッドとその製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁性材料製の
下部コア層と、磁性材料製の上部コア層と、前記下部コ
ア層と上部コア層とを磁気的に絶縁するギャップ層と、
前記下部コア層と上部コア層との間に位置する絶縁層と
が、記録媒体との対向面に現れている薄膜磁気ヘッドに
おいて、前記絶縁層には、この絶縁層面から前記下部
コア層に通じ、しかも記録媒体との対向面からハイト方
向に延びる溝部が形成されており、前記溝部は、前記
部コア層上から所定の高さまでトラック幅を規制するト
ラック幅領域と、前記トラック幅領域の上端から前記
縁層の上面にかけて、前記溝部の幅寸法が徐々に広がる
傾斜面を有する傾斜領域とで構成され、前記トラック幅
領域と前記傾斜領域とは前記トラック幅領域の上端を介
して連続して形成されており、前記トラック幅領域内に
は、下から下部磁極層、前記ギャップ層および上部磁極
層がこの順に形成されており、前記上部コア層は、前記
上部磁極層上から前記傾斜面上、及び前記傾斜面と前記
絶縁層の上面との境界部まで延び、さらに前記上部コア
層の側端面は前記境界部を介して絶縁層の上面と連続面
を成すとともに、前記下部コア層と離れる方向に延び
ることを特徴とするものである。
【0018】本発明では、上記のように、下部コア層上
に形成された絶縁層の溝部は、下部コア層上から一定の
高さまでトラック幅を規制するトラック幅領域と、前記
トラック幅領域の上端から絶縁層面にかけて、前記溝
部の幅寸法が徐々に広がる傾斜面を有する傾斜領域とを
有している。そして前記上部コア層は、前記上部磁極層
上から前記傾斜面上、及び前記傾斜面と前記絶縁層の上
面との境界部まで延び、さらに前記上部コア層の側端面
は前記境界部を介して絶縁層の上面と連続面を成すとと
もに、前記下部コア層と離れる方向へ延びて形成されて
いるのである。
【0019】このように本発明では、前記上部コア層
を、絶縁層の溝部の幅寸法が、徐々に広がるように形成
された傾斜面上から形成することで、前記上部コア層の
幅寸法をトラック幅Twよりも大きく形成することがで
き、磁束の飽和を抑制できると同時に、前記上部コア層
と、前記溝部のトラック幅領域内に形成される、例えば
下部コア層と磁気的に接続する下部磁極層との距離を適
切に離すことが可能になり、ライトフリンジングの発生
を適性に抑制することが可能になっている。
【0020】また本発明では、前記上部コア層は、下部
コア層の膜面方向に対して垂直方向へ延びるように形成
されていることが好ましい。
【0021】また本発明では、前記絶縁層は、前記傾斜
面と絶縁層表面との境界から溝部と離れる方向へ向け
て、徐々に膜厚が薄くなるように形成されていてもよ
い。この場合、前記絶縁層の表面は、凹状に湾曲して形
成されていてもよい。
【0022】
【0023】
【0024】また本発明は、磁性材料製の下部コア層
と、記録媒体との対向面で前記下部コア層の上に非磁性
のギャップ層を介して対向する磁性材料製の上部コア層
とを有する薄膜磁気ヘッドの製造方法において、下部コ
ア層上に、記録媒体との対向面からハイト方向にかけて
トラック幅寸法に相当する内幅寸法の溝部を有する絶縁
層を形成する工程と、前記溝部内に下部コア層と磁気的
に接続する下部磁極層、ギャップ層、及び上部コア層と
磁気的に接続する上部磁極層を連続して積層する工程
と、前記積層工程の前または後に、前記溝部の途中か
ら、溝部の幅寸法が徐々に広くなる傾斜面を形成する工
程と、前記絶縁層上に、前記絶縁層の面での溝部の開
口幅寸法よりも広い間隔を開けてレジスト層を露光現像
により形成して、前記レジスト層の間隔内に、上部磁極
層の面、絶縁層に形成された溝部の傾斜面、及び絶縁
の上面の一部を露出させる工程と、前記レジスト層の
前記間隔内に上部コア層を形成し、前記レジスト層を除
去する工程と、前記上部コア層の側端面と前記絶縁層の
上面とが、前記傾斜面の頂点を介して連続するように、
前記上部コア層の側端面を、イオンミリングによりエッ
チングする工程と、を有することを特徴とするものであ
る。
【0025】上記における本発明の製造方法によれば、
絶縁層に形成された溝部よりも幅寸法の広い間隔を有す
る、上部コア層の形成のために必要なレジスト層を露光
現像によって形成している。
【0026】すなわち本発明では露光現像によって、絶
縁層の溝部内に塗布されたレジスト層を除去し、平坦な
絶縁層の上面上に塗布された、膜厚がほぼ同程度である
レジスト層のみを残そうとしている。このため露光現像
の際に、フォーカスが異なることによる乱反射は起こり
にくく、前記レジスト層を絶縁層の上面上に、安定した
形状で形成することが可能である。
【0027】前記レジスト層間からは、上部磁極層の
面、及び溝部の傾斜面のみならず、絶縁層の上面の一部
も露出した状態にあるので、前記レジスト層間に上部コ
ア層をメッキ形成すると、前記上部コア層は、上部磁極
層の面及び溝部の傾斜面上のみならず、絶縁層の
にまで延びて形成されてしまう。このままの状態である
と、前記絶縁層の面上に延出して形成された上部コア
層と、下部磁極層との間で漏れ磁界が発生し、ライトフ
リンジングが発生する可能性があり、このために本発明
では、次工程で、前記上部コア層の側端面と前記絶縁層
の上面とが、前記傾斜面の頂点を介して連続するよう
に、前記上部コア層の側端面を、イオンミリングによっ
てエッチングし、絶縁層の面にまで延出して形成され
た上部コア層を除去している。
【0028】このようにして形成された本発明における
薄膜磁気ヘッドは、狭トラック化に対応することができ
るとともに、ライトフリンジングを有効に防止し、しか
も磁束の飽和を効果的に抑制することが可能になってい
る。
【0029】そして本発明における製造方法によれば、
ライトフリンジング及び磁束飽和の問題に多大な影響を
与える上部コア層を、容易にしかも再現性良く形成する
ことができ、歩留まりを向上させることが可能である。
【0030】また本発明では、上部コア層の側端面をイ
オンミリングによりエッチングすると同時に、絶縁層の
面を前記イオンミリングによりエッチングし、前記絶
縁層の面に、前記絶縁層表面と溝部の傾斜面との境界
から、前記溝部と離れる方向にかけて徐々に前記絶縁層
の膜厚が小さくなるように凹状に湾曲した面を形成して
もよい。
【0031】さらに本発明では、前記イオンミリングに
より、前記上部コア層を、下部コア層の膜面方向に対
し、垂直な方向に形成することが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の薄膜磁気ヘッド
の構造を示す部分正面図、図2は図1に示す2−2線か
ら切断した薄膜磁気ヘッドをF方向から見た部分断面図
である。
【0033】図1および図2に示す薄膜磁気ヘッドは書
き込み用のいわゆるインダクティブヘッドであり、この
インダクティブヘッドは、磁気抵抗効果を利用した読み
出しヘッドの上に積層されている。
【0034】なお上記読み出しヘッドは、例えばスピン
バルブ膜に代表される巨大磁気抵抗効果を利用したGM
R素子や、異方性磁気抵抗効果を利用したAMR素子で
形成される磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子
の上下にギャップ層を介して形成されたシールド層とを
有して構成されている。
【0035】図1と図2に示す符号10は、Fe―Ni
系合金(パーマロイ)などの高透磁率の軟磁性材料で形
成された下部コア層である。
【0036】そして本発明では図1及び図2に示すよう
に、前記下部コア層10上に絶縁材料で形成された絶縁
層11が形成されている。前記絶縁材料は、AlO、A
23、SiO2、Ta25、TiO、AlN、AlS
iN、TiN、SiN、Si 34、NiO、WO、WO
3、BN、CrN、SiONのうち少なくとも1種から
なり、前記絶縁層11は、単層であるいは多層化されて
形成されている。
【0037】また図1及び図2に示すように、前記絶縁
層11の厚さ寸法は最も膜厚が厚い部分はH1で形成さ
れ、具体的には、前記厚さ寸法H1は約1.0μmから
4.0μm程度であることが好ましい。
【0038】本発明では、前記絶縁層11には、前記絶
縁層11の表面11bから下部コア層10上にまで通
じ、しかも記録媒体との対向面(ABS面)からハイト
方向(図示Y方向)にかけて、所定の長さ寸法L1で形
成された溝部11aが形成されている。
【0039】さらに図1に示すように、前記溝部11a
は、下部コア層10上から一定の高さH2までトラック
幅Twで形成されたトラック幅領域Aと、前記トラック
幅領域Aの上端11d,11dから絶縁層11の表面1
1bにかけて、前記溝部11aの幅寸法が徐々に広がる
ように傾斜面11c,11cが形成された傾斜領域Bと
を有して構成されている。この溝部11aは、後述する
製造方法で説明するように、例えば異方性エッチングを
用いて形成される。なお前記のように絶縁層11の厚さ
寸法H1は、具体的には約1.0μmから4.0μm程
度で形成されているが、前記厚さ寸法H1が、あまり厚
くなりすぎると、パターン精度の問題から、前記溝部1
1aを、従来よりも微小なトラック幅Twで形成できな
いといった問題がある。
【0040】本発明では、前記溝部11aのトラック幅
領域Aの幅寸法(すなわちトラック幅Tw)は、1.0
μm以下で形成されており、好ましくは、0.7μm以
下で形成されている。
【0041】また図1に示す実施例では、前記トラック
幅領域Aの内部には、最下層として、下部コア層10と
磁気的に接続する下部磁極層12が形成されている。
【0042】この下部磁極層12は、パーマロイなどの
磁性材料で形成されており、前記下部コア層10と同じ
材質でも異なる材質で形成されていてもどちらでもよ
い。また前記下部磁極層12は、前記溝部11a内に電
気メッキ法にて形成される。メッキ形成により前記下部
磁極層12は、溝部11a内に均一な膜厚で矩形状に形
成され、膜面(表面)に歪み等が発生しにくい。
【0043】また図1及び図2に示すように、溝部11
a内で、前記下部磁極層12の上には、ギャップ層13
が積層されている。
【0044】本発明では、前記ギャップ層13は、非磁
性金属材料で形成され、前記溝部11a内に電気メッキ
法により形成されていることが好ましい。メッキ形成に
より、前記ギャップ層13は、下部磁極層12上に均一
な膜厚で形成され、前記ギャップ層13の表面に歪み等
が発生しにくい。
【0045】本発明では、前記非磁性金属材料として、
NiP、NiPd、NiRh、NiW、NiMo、A
u、Pt、Rh、Pd、Ru、Crのうち1種または2
種以上を選択することが好ましく、前記ギャップ層13
は、単層膜で形成されていても多層膜で形成されていて
もどちらであってもよい。
【0046】さらに図1及び図2に示すように、前記溝
部11a内で、ギャップ層13の上には、上部磁極層1
4が積層されている。この上部磁極層14は、後述する
上部コア層16と磁気的に接続されており、前述した下
部磁極層12と同様に、パーマロイ等の磁性材料によっ
てメッキ形成されている。なお前記上部磁極層14は、
上部コア層16と同じ材質で形成されていてもよいし、
異なる材質で形成されていてもよい。
【0047】なお図1では、前記トラック幅領域A内
に、下部磁極層12、ギャップ層13及び上部磁極層1
4が連続してメッキ形成されているが、前記トラック幅
領域A内に積層される膜構成は、上記構成に限られな
い。ただし、上部磁極層14と下部磁極層12との間に
介在するギャップ層13を、少なくともトラック幅領域
A内に形成する必要がある。
【0048】また図1に示すように、前記下部磁極層1
2、ギャップ層13及び上部磁極層14の各膜厚を合わ
せた総合膜厚H3は、トラック幅領域Aの高さ寸法H2
とほぼ同じ寸法となっている。
【0049】ただし本発明では、前記総合膜厚H3とト
ラック幅領域Aの高さ寸法H2とがほぼ同じ値でなくて
もよい。すなわち前記総合膜厚H3がトラック幅領域A
の高さ寸法H2よりも高く形成され、上部磁極層14
が、溝部11aの傾斜領域Bにまで突出して形成されて
いてもかまわない。また、前記総合膜厚H3がトラック
幅領域Aの高さ寸法H2よりも低く形成されていてもよ
い。
【0050】そして本発明では、図1に示すように、上
部コア層16は、溝部11aに形成された傾斜面11
c,11c上から、前記傾斜面11c,11cと絶縁層
11の表面11bとの境界部Cまで延び、さらに前記境
界部Cから下部コア層10と離れる方向(図示上方向)
に延びて形成されている。
【0051】前記上部コア層16は、図1に示すよう
に、その底面が、上部磁極層14と磁気的に接続されて
いる。なお前記上部コア層16は、パーマロイなどの磁
性材料で形成され、上部磁極層14と同じ材質でも異な
った材質で形成されていてもどちらでもよい。
【0052】また図1に示す実施例では、前記上部コア
層16が、溝部11aの傾斜面11cと絶縁層11の表
面11bとの境界部Cから図示上方向に延びて形成され
ているが、前記上部コア層16が、絶縁層11の表面1
1bにまで延出して形成されていなければ、例えば前記
上部コア層16が、前記溝部11aの傾斜面11c上の
途中から図示上方向に延びて形成されていてもかまわな
い。
【0053】ただし本発明のように、前記上部コア層1
6が、溝部11aの傾斜面11cと絶縁層11の表面1
1bとの境界部Cから図示上方向に延びて形成されてい
る方が、前記上部コア層16の幅寸法T1をより大きく
することができ、磁束飽和の防止という観点からすれば
好ましい。
【0054】また後述する製造方法で説明するように、
前記上部コア層16を、溝部11aの傾斜面11cと絶
縁層11の表面11bとの境界部Cから図示上方向に延
ばした形態は、前記上部コア層16を、容易にしかも再
現性良く所定形状で形成でき、歩留まりを向上させるこ
とが可能である。
【0055】また本発明では、図1に示すように、前記
上部コア層16は、その側端面16aが、下部コア層1
0の膜面方向(図示X方向)に対して、垂直方向(図示
Z方向)に延びて形成されていることが好ましい。ただ
し、前記上部コア層16の側端面16aは、下部コア層
10の膜面方向(図示X方向)に対してやや傾斜しなが
ら図示上方向に延びていてもよい。この場合、前記上部
コア層16は、下部コア層10から離れるに従って幅寸
法が広がる方向に傾斜している方が、磁束飽和の抑制と
いう観点からすれば好ましい。
【0056】また図1に示す実施例では、前記絶縁層1
1は、前記溝部11aの傾斜面11cと前記絶縁層11
の表面11bとの境界部C付近で膜厚がH1で形成さ
れ、さらに前記境界部Cから、前記溝部11aと離れる
方向に向けて徐々に膜厚が薄くなるように形成されてい
る。図1に示すように前記絶縁層11の表面11bは、
凹状に湾曲して形成されていることがわかる。
【0057】このように図1では、前記絶縁層11の表
面11bは、溝部11aから離れる方向に向けて徐々に
前記絶縁層11の膜厚が薄くなるように凹状に湾曲した
形状となっているが、この形態は、後述する製造方法に
よって形成することが可能である。なお本発明では、前
記絶縁層11の膜厚がどの位置においても、ほぼ同じ膜
厚で形成されるようにしてもよいし、また前記絶縁層1
1の表面11bは、湾曲した形状でなく、テーパ面(傾
斜面)で形成されていてもかまわない。
【0058】また本発明では、図2に示すように、絶縁
層11の溝部11a内に形成されたギャップ層13上
に、ABS面からハイト方向(図示Y方向)に一定の間
隔(Gd)が空けられ、この間隔の後方のギャップ層1
3上からハイト側に位置する絶縁層11上にかけてGd
決め絶縁層17が形成されている。なお前記Gd決め絶
縁層17は、例えばポリイミドやレジスト材料などの有
機樹脂材料で形成されている。
【0059】このGd決め絶縁層17は、ギャップデプ
ス(Gd)を決定するために設けられたものであり、ギ
ャップデプスGdは、薄膜磁気ヘッドの電気特性に大き
な影響を与えることから、適正な長さ寸法で形成される
必要性がある。
【0060】このように本発明では、前記ギャップデプ
スGdを、所定の長さ寸法に設定するために、ギャップ
層13の上にGd決め絶縁層17を形成しているが、本
発明では他の形態として、絶縁層11に形成された溝部
11aの長さ寸法L1を、ギャップデプスGdとして設
定した場合、前記溝部11aの長さ寸法L1がギャップ
デプスGdとなり、この場合には、前記Gd決め絶縁層
17を形成する必要がない。
【0061】また図2に示すように、絶縁層11に形成
された溝部11aよりもハイト側に延びる前記絶縁層1
1の上には、コイル層18が螺旋状にパターン形成され
ている。図2に示す実施例では、前記コイル層18が絶
縁層11の上に直接形成されているが、前記コイル層1
8と絶縁層11との間に、前述したGd決め絶縁層17
が形成されていてもよい。
【0062】さらに前記コイル層18の上には、前記コ
イル層18を覆うようにしてコイル絶縁層19が形成さ
れており、なお、このコイル絶縁層19はレジスト材料
やポリイミドなどの有機樹脂材料で形成されている。
【0063】また図2に示すように、上述した上部コア
層16は、ABS面からハイト方向に延びて形成され、
上部コア層16の基端部16cは、下部コア層10上に
磁気的に接続されて形成されている。
【0064】図3は、本発明の別の実施形態の薄膜磁気
ヘッドの構造を示す部分正面図である。図3に示す薄膜
磁気ヘッドは、図1に示す薄膜磁気ヘッドと同様に、下
部コア層10の上に、トラック幅領域Aと傾斜領域Bと
を有する溝部11aが形成された絶縁層11が形成され
ており、前記溝部11aの内部には、下から順に下部磁
極層12、ギャップ層13、及び上部磁極層14が積層
されている。
【0065】図3に示す実施例では、前記上部磁極層1
4が、トラック幅領域Aよりもさらに傾斜領域Bにまで
突出して形成されている。
【0066】また前記上部磁極層14の上に磁気的に接
続されて形成される上部コア層16は、図3に示すよう
に、溝部11aに形成された傾斜面11cの途中から下
部コア層10と離れる方向(図示Z方向)に垂直に延び
て形成されている。このため図3に示すように、上部コ
ア層16の幅寸法T2は、溝部11aの絶縁層11表面
11bにおける幅寸法T3よりも小さくなっている。
【0067】またこの実施例では、絶縁層11の表面1
1bは、下部コア層10の膜面方向(図示X方向)とほ
ぼ平行な方向に形成され、前記絶縁層11は、どの位置
においてもほぼ均一な膜厚H1で形成されていることが
わかる。
【0068】図1及び図3に示す薄膜磁気ヘッドでは、
コイル層18に記録電流が与えられると、下部コア層1
0及び上部コア層16に記録磁界が誘導され、ギャップ
層13を介して対向する下部磁極層12及び上部磁極層
14間に漏れ磁界が発生し、この漏れ磁界により、ハー
ドディスクなどの記録媒体に磁気信号が記録される。
【0069】以上詳述した本発明によれば、下部コア層
10上に形成された絶縁層11に、微小な幅、具体的に
は1.0μm以下の内幅寸法で形成された溝部11aを
形成して、前記内幅寸法をトラック幅Twと規制し、前
記溝部11a内に、記録媒体に磁気信号を記録するため
に必要な漏れ磁界を発生させるための下部磁極層12及
び前記下部磁極層12上にギャップ層13を介して上部
磁極層14を形成することで、前記下部磁極層12と上
部磁極層14間で発生する漏れ磁界を、微小なトラック
幅Tw、具体的には1.0μm以下のトラック幅Tw内
に収めることができ、今後の高記録密度化における狭ト
ラック化に対応することが可能になっている。
【0070】しかも本発明では図1及び図3に示すよう
に、前記絶縁層11に形成された溝部11aにトラック
幅領域Aと、このトラック幅領域Aの上端11d,11
dから絶縁層11の表面11bにかけて、前記溝部11
aの幅寸法が徐々に広がるように傾斜面11c,11c
が形成された傾斜領域Bを形成し、前記上部磁極層14
と磁気的に接続する上部コア層16を、前記傾斜面11
c,11c上に形成することで、前記上部コア層16
を、例えば絶縁層11の溝部11a内に形成された下部
磁極層12から適切に離すことができるので、前記上部
コア層16と下部磁極層12との間で漏れ磁界の発生は
ほとんど無くなり、いわゆるライトフリンジングの発生
を適正に抑制することが可能になる。
【0071】さらに本発明では、前記溝部11aに形成
された傾斜面11c上から、好ましくは前記傾斜面11
cと絶縁層11の表面11bとの境界部Cから、上部コ
ア層16の側端面16aが、下部コア層10から離れる
方向に延びており、前記上部コア層16の幅寸法T1
は、トラック幅Twよりも大きく形成されている。従っ
て従来のように前記上部コア層10の先端領域がトラッ
ク幅Twで形成されていた場合に比べ、磁気飽和を緩和
することができ、従って磁束密度の減衰を抑えることが
可能になっている。
【0072】特に本発明では、以下で説明する製造方法
によって、ライトフリンジング及び磁束飽和の問題に非
常に大きな影響を与える上部コア層16を、容易にしか
も再現性良く所定形状に形成することができ、歩留まり
を向上させることが可能である。
【0073】図4から図7は、本発明における薄膜磁気
ヘッドの特に上部コア層16の形成方法を示す工程図で
ある。図4から図7に示す工程図は、薄膜磁気ヘッドを
正面から見た図となっている。
【0074】図4に示す工程では、まず下部コア層10
上に、絶縁層11を形成する。この絶縁層11の膜厚は
H4で形成され、具体的には1.0μmから4.0μm
の範囲内で形成されることが好ましい。膜厚が大きくな
りすぎると、次に説明する溝部11aを微小なトラック
幅Twで前記絶縁層11に形成しづらくなるといった問
題が発生するからである。なお前記絶縁層11として使
用される絶縁材料には、AlO、Al23、SiO2
Ta25、TiO、AlN、AlSiN、TiN、Si
N、Si34、NiO、WO、WO3、BN、CrN、
SiONのうち少なくとも1種が選択され、前記絶縁層
11は、単層であるいは多層化されて、スパッタ法や蒸
着法などで形成される。
【0075】そして本発明では、前記絶縁層11に、記
録媒体との対向面(ABS面)からハイト方向(図示Y
方向)にかけて、内幅寸法がトラック幅Twで形成され
た溝部11aを、例えば異方性エッチングによって形成
する。
【0076】本発明では、前記溝部11aの幅寸法(=
トラック幅Tw)を、具体的には1.0μm以下、好ま
しくは0.5μm以下で形成することが可能であり、今
後の高記録密度化における狭トラック化に対応可能な薄
膜磁気ヘッドを製造することが可能となっている。
【0077】次に絶縁層11に形成された溝部11a内
に、下から順に下部コア層10に磁気的に接続する下部
磁極層12、ギャップ層13及び上部コア層16に磁気
的に接続する上部磁極層14をメッキ形成する。
【0078】前記下部磁極層12及び上部磁極層14
は、例えばNiFe等の磁性材料で形成され、これらの
材質は、下部コア層10または上部コア層16と異なる
材質であってもよい。
【0079】またギャップ層13は、非磁性金属材料で
形成されることが好ましく、具体的には、NiP、Ni
Pd、NiW、NiMo、NiRh、Au、Pt、R
h、Pd、Ru、Crのうち1種または2種以上を選択
することが好ましい。また本発明では、前記ギャップ層
13は、単層膜で形成されていても多層膜で形成されて
いてもどちらであってもよい。
【0080】次に図4に示すように、前記絶縁層11に
形成された溝部11aの幅寸法が、トラック幅Twより
も大きくなるように、前記溝部11aの両側端面に一定
の高さ位置H2から絶縁層11の表面11bにかけて傾
斜面11c,11cを形成する。そして前記絶縁層11
表面11bにおける前記溝部11aの幅寸法はT4とな
っている。
【0081】なお上記の製造方法では、前記絶縁層11
の溝部11aを、トラック幅Twで形成した後、前記溝
部11a内に、下部磁極層12、ギャップ層13及び上
部磁極層14を連続してメッキ形成し、さらにその後
に、前記溝部11aに、一定の高さ位置H2から絶縁層
11の表面11bに傾斜面11c,11cを形成してい
るが、形成工程の順番は違っていてもかまわない。
【0082】例えば、まず前記絶縁層11の溝部11a
をトラック幅Twで形成し、前記溝部11aに、一定の
高さ位置H2から前記絶縁層11の表面11bに傾斜面
11c,11cを形成した後に、前記溝部11a内に、
下部磁極層12、ギャップ層13及び上部磁極層14を
連続してメッキ形成してもよい。
【0083】また図4に示すように、前記溝部11a内
に形成された下部磁極層12、ギャップ層13及び上部
磁極層14の総合膜厚H3は、前記溝部11aのトラッ
ク幅Twで形成された領域Aの高さ寸法H2とほぼ一致
しているが、前記総合膜厚H3が、前記高さ寸法H2よ
り大きくても小さくてもよい。
【0084】次に本発明では、前記絶縁層11の表面1
1bから溝部11aの傾斜面11c上及び上部磁極層1
4上にかけて、レジスト層20を形成し、このレジスト
層20に、絶縁層11の表面11b上に形成された溝部
11aの開口幅寸法T4よりも大きい幅寸法T6を有す
る間隔20aを露光現像によってパターン形成する。
【0085】この間隔20aは、記録媒体との対向面
(ABS面)からハイト方向(図示Y方向)にかけて幅
寸法T6で一定の長さ位置まで形成され、さらにそれよ
りも後端側では前記間隔20aの幅寸法は漸次的に広が
りを持って形成されている。
【0086】すなわち前記レジスト層20に形成される
間隔20aのパターン形状は、図2に示す上部コア層1
6の形状そのものであり、特に本発明では、図4に示す
ように前記上部コア層16の先端付近のパターン形状と
なるレジスト層20の間隔20aの幅寸法T6をトラッ
ク幅Twよりも大きく形成するので、露光の際における
分解能は良好であり、前記レジスト層20に所定形状の
間隔20aをパターン精度良く形成することができる。
【0087】特に本発明では、前述したように、前記レ
ジスト層20に形成される間隔20aの幅寸法T6は、
前記絶縁層11の表面11b上における絶縁層11の溝
部11aの開口幅寸法T4よりも大きく形成されるよう
にしている。
【0088】すなわち、絶縁層11に形成された溝部1
1a内も含め、前記絶縁層11の表面11b全体に塗布
されたレジスト層20のうち、露光現像によって、平坦
な絶縁層11の表面11b上に形成されたレジスト層2
0を残すようにし、溝部11a内に塗布されたレジスト
層20を除去しようとしている。残されるべきレジスト
層20の膜厚は、図4に示すように、ほぼどの位置にお
いてもほぼ同程度であるから、露光現像の際に、フォー
カスが異なることによる乱反射が起こりにくく、前記レ
ジスト層20に所定形状の間隔20aをパターン精度良
く形成できる。
【0089】図4に示すように、前記レジスト層20の
間隔20aからは、上部磁極層14の表面14a、絶縁
層11に形成された溝部11aの傾斜面11c、及び絶
縁層11表面11bの一部が露出した状態になってい
る。なおレジスト層20間に露出した絶縁層11の表面
11bの幅寸法はT5である。
【0090】そして本発明では、図5に示すように、レ
ジスト層20に形成された間隔20a内に、上部コア層
16をメッキ形成する。
【0091】図5では、上部コア層16を、レジスト層
20の表面20bとほぼ同程度にまでメッキ形成してい
るが、本発明では前記上部コア層16を、レジスト層2
0表面20bよりも低くなるように形成してもよい。
【0092】図5に示す工程により、絶縁層11の溝部
11a内に形成された上部磁極層14と、前記上部磁極
層14上に形成された上部コア層16とが磁気的に接続
された状態になる。そして図6に示す工程で、前記レジ
スト層20を除去する。
【0093】図6に示すように、上部コア層16は、上
部磁極層14の表面14aから絶縁層11に形成された
溝部11aの傾斜面11c、さらには絶縁層11の表面
11bにまで広がり、前記上部コア層16の側端面16
aが、下部コア層10から離れる方向(図示Z方向)に
延びて形成されている。
【0094】ところで図6に示す形態では、上部コア層
16が絶縁層11の表面11b上にまで延びて形成され
ているため、このままの状態で製品化されると、絶縁層
11の表面11b上に幅寸法T5で延出した上部コア層
16から、上部コア層16の傾斜面11cに対し漏れ磁
界(点線の矢印で示す)が発生し、ライトフリンジング
の問題が起こりやすくなる。
【0095】このため本発明では、図7に示すように、
絶縁層11の表面11bに延出する上部コア層16を、
例えばイオンミリングにより削り、絶縁層11の表面1
1bに延出する上部コア層16の部分を無くすようにし
ている。
【0096】図7に示すように、上部コア層16の側端
面16aと、傾斜面11cの頂点とが連続するように、
前記上部コア層16の側端面16aを削る。
【0097】また上部コア層16の側端面16aをイオ
ンミリングにより削ることにより、同時に上部コア層1
6の表面16bも削られていき、さらに、絶縁層11の
表面11bも削られていく。
【0098】すなわちイオンミリングにより図7に示す
点線部分の上部コア層16及び絶縁層11が削られるこ
とになる。
【0099】上記のように上部コア層16の側端面16
aと、絶縁層11に形成された溝部11aの傾斜面11
cの頂点とが連続するように、前記上部コア層16を削
り、同時に絶縁層11の表面11bも削られていくこと
により、イオンミリングを終了した状態での、前記上部
コア層16の側端面16a(実線)は、前記溝部11a
の傾斜面と絶縁層11の表面11b(実線)との境界部
Cから、図示Z方向に延びた状態となっており、イオン
ミリング後の前記上部コア層16には、絶縁層11の表
面11bにまで延出した部分が全く無くなっている。
【0100】ただし、上部コア層16の側端面16aと
溝部11aの傾斜面11cの頂点とが連続するに至って
もなお、上部コア層16の側端面16aを削り込んでい
き、上部コア層16の幅寸法をあまり小さくしてはいけ
ない。上部コア層16の幅寸法が小さくなりすぎると、
磁束飽和の問題が発生するからである。このため、イオ
ンミリングの時間などを制御しながら前記イオンミリン
グによって上部コア層16の側端面16aをどの位置ま
で削るかを、予め設定しておくことが好ましい。
【0101】また図7に示すように、絶縁層11の表面
11b(点線)は、イオンミリングにより削られてい
き、イオンミリングが終了した状態での、前記表面11
b(実線)には、前記絶縁層11の表面11bと溝部1
1aの傾斜面11cとの境界部Cから、前記溝部11a
と離れる方向にかけて、徐々に前記絶縁層11の膜厚が
小さくなるように凹状の湾曲した面が形成される。
【0102】なお前記イオンミリングによる絶縁層11
のミリングレートは、上部コア層16のミリングレート
よりも速いため、前記絶縁層11の方が、上部コア層1
6よりも多く削られる。
【0103】ただし、絶縁層11の膜厚H4は、上記し
たように具体的には1.0μm以上4.0μm以下程度
であり、また上部コア層16の絶縁層11表面11bに
延出した部分の幅寸法T5は、具体的には精々0.1μ
m程度であり、従って前記上部コア層16の側端面16
aを幅寸法T5以上削ったとしても、その際に絶縁層1
1側が、膜厚H4分全て削り込まれて、前記絶縁層11
の下に形成されている下部コア層10が露出するといっ
たことはない。
【0104】また本発明では、イオンミリングにより、
前記上部コア層16を、下部コア層10の膜面方向(図
示X方向)に対して垂直な方向(図示Z方向)に形成す
ることが可能である。
【0105】以上詳述した本発明の製造方法によれば、
前記絶縁層11表面11bにおける溝部11aの開口幅
寸法T4(図4参照)よりも、大きな間隔T6を有する
レジスト層20を前記絶縁層11上に形成することで、
前記レジスト層20をパターン精度良く所定形状に形成
することが可能であり、従って前記レジスト層20間に
歪みなどのない上部コア層16をメッキ形成できる。
【0106】さらに本発明では、上部コア層16の側端
面と前記絶縁層の溝部11aの頂点とが連続するよう
に、前記上部コア層16の前記側端面を、イオンミリン
グにより削り、絶縁層11の表面11bに延出した上部
コア層16をすべて除去することにより、ライトフリン
ジング発生を抑制でき且つ磁束飽和を緩和できる上部コ
ア層16を容易にしかも再現性良く形成することが可能
である。
【0107】図8は、上記製造方法とは異なる他の上部
コア層16の製造方法を示す一工程図である。図8に示
す製造方法では、絶縁層11の溝部11aに形成された
傾斜面11c上から、絶縁層11表面11bにかけて、
上部コア層16の形成に使用されるレジスト層21を形
成している。
【0108】すなわちこの実施例では、レジスト層21
間に空けられた間隔T7が、絶縁層11の表面11bに
おける溝部11aの開口幅寸法T4よりも小さくなって
いるのである。
【0109】そして図8に示す状態で、前記レジスト層
21間に上部コア層16をメッキ形成し、前記レジスト
層21を除去すると、溝部11aの傾斜面11c上から
図示Z方向に上部コア層16が延びて形成された状態に
なっているので、上記で説明した製造方法の場合と違っ
て、前記上部コア層16は、絶縁層11の表面11bに
まで延出して形成されていない。
【0110】このため上部コア層16を形成した後、前
記上部コア層16の側端面16aをイオンミリングによ
り削る工程(図7参照)が不要になり、製造工程を簡略
化すうることが可能である。
【0111】ただし、図8に示す製造方法であると、前
記絶縁層11の表面11b上に形成されるレジスト層2
1の膜厚H5よりも、溝部11aの傾斜面11c上に形
成されるレジスト層21の膜厚H6の方が大きいため
に、露光現像の際に、フォーカスが異なることにより、
乱反射が発生し、前記傾斜面11c上に形成されたレジ
スト層21の部分(点線で囲んだD内)に、歪みなどが
発生するなどし、前記レジスト層21の形成・形状が不
安定化する虞がある。
【0112】ただし図8に示す製造方法で形成された上
部コア層16でも、十分にライトフリンジングの発生を
抑制でき且つ磁束飽和を緩和することが可能である。
【0113】図9は、本発明における他の薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法を示す一工程図である。この実施例では、
まず下部コア層10上に絶縁層11を形成し、この絶縁
層11に、トラック幅Twで形成されたトラック幅領域
Aと、前記トラック幅領域Aの両側端部から絶縁層11
の表面11bにかけて幅寸法が徐々に広がるように傾斜
面11c,11cが形成された傾斜領域Bとを形成す
る。
【0114】そして前記溝部11a内に、下から順に下
部コア層10と磁気的に接続する下部磁極層12、ギャ
ップ層13及び上部コア層16と磁気的に接続する上部
磁極層14をメッキ形成する。
【0115】図9に示す実施例では、前記上部磁極層1
4を、トラック幅領域A内ではなく、傾斜領域Bにまで
突出させて形成している。
【0116】そして前記上部磁極層14の表面14a上
に、一定の間隔T8を空けて前記表面14a上から絶縁
層11の表面11b上にかけてレジスト層22を形成す
る。
【0117】その後、前記レジスト層22間に空けられ
た間隔T8内に上部コア層16をメッキ形成し、前記レ
ジスト層22を除去すると、薄膜磁気ヘッドが完成す
る。
【0118】この実施例では、図8で説明した製造方法
と同様に、上部コア層16をレジスト層22間に形成し
た後、前記上部コア層16の側端面16aをイオンミリ
ングによって削る必要性がなく、しかも図9に示す実施
例では、上部磁極層14が傾斜領域Bにまで延びて形成
されているから、前記上部磁極層14表面14aに形成
されるレジスト層22の膜厚H8は、絶縁層11の表面
11b上に形成されるレジスト層22の膜厚H7と比較
しても、極端に大きいことはなく、露光現像の際にフォ
ーカスが異なることによる乱反射はさほど起こらない。
【0119】従って図9の実施例では、図8の実施例の
場合に比べてレジスト層22の形成・形状の安定性を向
上させることができ、上部コア層16を所定の形状で形
成しやすいといった利点がある。
【0120】ただし、前記上部磁極層14の表面14a
から絶縁層11の表面11bにかけて形成されるレジス
ト層22の間隔T8をあまり小さく形成してしまうと、
前記レジスト層22間に形成された上部コア層16と、
上部磁極層14との間で段差Eが形成されてしまい、こ
の段差Eの存在により、上部コア層16と上部磁極層1
4との間で漏れ磁界の発生が起こりやすくなる。
【0121】このような漏れ磁界の発生を低減させるた
めには、できるだけレジスト層22間の間隔T8を広
げ、前記上部コア層16と、上部磁極層14との間に形
成される段差Eを小さくすればよい。なお前記レジスト
層22間における間隔T8は、少なくとも絶縁層11の
表面11bにおける溝部11aの開口幅寸法T4よりも
小さく形成する必要がある。
【0122】仮に前記開口幅寸法T4よりもレジスト層
22間の間隔T8を大きくした場合には、上部コア層1
6が、絶縁層11の表面11bにまで延出して形成され
てしまうから、図7に示す工程と同様に、前記絶縁層1
1の表面11bにまで延出した上部コア層16をイオン
ミリングによって削る必要性がある。
【0123】なお本発明では、絶縁層11に形成される
溝部11aの形成方法を限定するものではない。前記溝
部11aにトラック幅Twで形成されたトラック幅領域
Aと、前記トラック幅領域Aの両側端面から絶縁層11
の表面11bにまで幅寸法が徐々に広がるように傾斜面
11cが形成された傾斜領域Bとが形成されるようにす
れば、前記溝部11aがどのようにして形成されていて
もよい。
【0124】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、下部コア
層上に形成された絶縁層の溝部に、下部コア層上から所
定の高さまでトラック幅を規制するトラック幅領域と、
前記トラック幅領域の上端から絶縁層表面にかけて、前
記溝部の幅寸法が徐々に広がる傾斜面を有する傾斜領域
とを形成している。そして上部コア層を、前記傾斜面上
から、下部コア層と離れる方向に形成している。
【0125】このように本発明では、前記上部コア層
を、絶縁層の溝部の幅寸法が、徐々に広がるように形成
された傾斜面上から形成することで、前記上部コア層の
幅寸法をトラック幅Twよりも大きく形成することがで
き、磁束の飽和を抑制できると同時に、前記上部コア層
と、前記溝部のトラック幅領域内に形成される、例えば
下部コア層と磁気的に接続する下部磁極層との距離を適
切に離すことが可能になり、ライトフリンジングの発生
を適性に抑制することが可能になっている。
【0126】また本発明における製造方法によれば、絶
縁層に形成された溝部よりも幅寸法の広い間隔を有す
る、上部コア層の形成のために必要なレジスト層を露光
現像によって形成している。
【0127】すなわち本発明では露光現像によって、絶
縁層の溝部内に塗布されたレジスト層を除去し、平坦な
絶縁層表面上に塗布された、膜厚がほぼ同一であるレジ
スト層のみを残そうとしている。このため露光現像の際
に、フォーカスが異なることによる乱反射は起こりにく
く、前記レジスト層を絶縁層表面に、安定した形状で形
成することが可能である。そして前記レジスト層間に上
部コア層を形成し、その後、絶縁層表面にまで延出した
上部コア層の部分を、イオンミリングでエッチングする
と、所定形状の上部コア層が完成する。
【0128】本発明における製造方法によれば、ライト
フリンジング及び磁束飽和の問題に多大な影響を与える
上部コア層を、容易にしかも再現性良く所定形状に形成
することができ、歩留まりを向上させることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッ
ド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図2】図1に示す2−2線から切断した薄膜磁気ヘッ
ドを、F方向から見た部分断面図、
【図3】本発明の他の薄膜磁気ヘッド(インダクティブ
ヘッド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図4】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す一工
程図、
【図5】図4に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図6】図5に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図7】図6に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図8】本発明の他の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す
一工程図、
【図9】本発明の他の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す
一工程図、
【図10】従来の薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッ
ド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図11】図10に示す薄膜磁気ヘッドの部分斜視図、
【符号の説明】
10 下部コア層 11 絶縁層 11a 溝部 11b (絶縁層の)表面 11c 傾斜面 12 下部磁極層 13 ギャップ層 14 上部磁極層 14a (上部磁極層の)表面 16 上部コア層 17 Gd決め絶縁層 18 コイル層 19 コイル絶縁層 20、21、22 レジスト層 A トラック幅領域 B 傾斜領域 Tw トラック幅

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料製の下部コア層と、磁性材料製
    の上部コア層と、前記下部コア層と上部コア層とを磁気
    的に絶縁するギャップ層と、前記下部コア層と上部コア
    層との間に位置する絶縁層とが、記録媒体との対向面に
    現れている薄膜磁気ヘッドにおいて、 前記絶縁層には、この絶縁層面から前記下部コア層に
    通じ、しかも記録媒体との対向面からハイト方向に延び
    る溝部が形成されており、 前記溝部は、前記下部コア層上から所定の高さまでトラ
    ック幅を規制するトラック幅領域と、前記トラック幅領
    域の上端から前記絶縁層の上面にかけて、前記溝部の幅
    寸法が徐々に広がる傾斜面を有する傾斜領域とで構成さ
    れ、前記トラック幅領域と前記傾斜領域とは前記トラッ
    ク幅領域の上端を介して連続して形成されており、 前記トラック幅領域内には、下から下部磁極層、前記ギ
    ャップ層および上部磁極層がこの順に形成されており、 前記 上部コア層は、前記上部磁極層上から前記傾斜面
    、及び前記傾斜面と前記絶縁層の上面との境界部まで
    延び、さらに前記上部コア層の側端面は前記境界部を介
    して絶縁層の上面と連続面を成すとともに、前記下部コ
    ア層と離れる方向に延びていることを特徴とする薄膜磁
    気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記上部コア層は、下部コア層の膜面に
    対して垂直方向へ延びるように形成されている請求項
    載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層は、前記傾斜面と絶縁層表面
    との境界から溝部と離れる方向へ向けて、徐々に膜厚が
    薄くなるように形成されている請求項1または2記載の
    薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層の表面は、前記傾斜面と絶縁
    層表面との境界から溝部と離れる方向へかけて、凹状に
    湾曲して形成されている請求項記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 磁性材料製の下部コア層と、記録媒体と
    の対向面で前記下部コア層の上に非磁性のギャップ層を
    介して対向する磁性材料製の上部コア層とを有する薄膜
    磁気ヘッドの製造方法において、 下部コア層上に、記録媒体との対向面からハイト方向に
    かけてトラック幅寸法に相当する内幅寸法の溝部を有す
    る絶縁層を形成する工程と、 前記溝部内に下部コア層と磁気的に接続する下部磁極
    層、ギャップ層、及び上部コア層と磁気的に接続する上
    部磁極層を連続して積層する工程と、 前記積層工程の前または後に、前記溝部の途中から、溝
    部の幅寸法が徐々に広くなる傾斜面を形成する工程と、 前記絶縁層上に、前記絶縁層の面での溝部の開口幅寸
    法よりも広い間隔を開けてレジスト層を露光現像により
    形成して、前記レジスト層の間隔内に、上部磁極層の
    面、絶縁層に形成された溝部の傾斜面、及び絶縁層の上
    面の一部を露出させる工程と、 前記レジスト層の前記間隔内に上部コア層を形成し、前
    記レジスト層を除去する工程と、前記上部コア層の側端面と前記絶縁層の上面とが、前記
    傾斜面の頂点を介して 連続するように、前記上部コア層
    の側端面を、イオンミリングによりエッチングする工程
    と、 を有することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 上部コア層の側端面をイオンミリングに
    よりエッチングすると同時に、絶縁層の上面を前記イオ
    ンミリングによりエッチングし、前記絶縁層の上面に、
    前記絶縁層上面と溝部の傾斜面との境界から、前記溝部
    と離れる方向にかけて徐々に前記絶縁層の膜厚が小さく
    なるように凹状に湾曲した面を形成する請求項記載の
    薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記イオンミリングにより、前記上部コ
    ア層を、下部コア層の膜面方向に対し、垂直な方向に形
    成する請求項またはに記載の薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
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