JP3363850B2 - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浮上式磁気
ヘッドなどに使用される記録用の薄膜磁気ヘッドに係
り、特に狭トラック化に対応できるとともに、適切にラ
イトフリンジングの発生を抑制することが可能な薄膜磁
気ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は、従来の薄膜磁気ヘッドを記録
媒体との対向面(ABS面)から見た部分正面図であ
る。
【0003】図13に示す薄膜磁気ヘッドは、記録用の
インダクティブヘッドであり、このインダクティブヘッ
ドの図示下側に、再生用のMRヘッドが形成されていて
もよい。
【0004】図13に示す符号1は、磁性材料で形成さ
れた下部コア層であり、この下部コア層1の上に、Si
2などの絶縁材料で形成された絶縁層9が形成されて
いる。
【0005】この絶縁層9には、図13に示すように、
溝部9aが形成されており、前記溝部9a内に下から、
前記下部コア層1と磁気的に接続する下部磁極層3、磁
気ギャップ層4、及び上部コア層6に磁気的に接続する
上部磁極層5が形成されている。
【0006】前記溝部9a内に形成された前記3層は、
少なくとも前記溝部9aの内幅寸法が、トラック幅Tw
として規制された部分に形成されており、さらに前記溝
部9aの途中から前記絶縁層9の表面9cにかけて、前
記溝部9aの内幅寸法がトラック幅Twから徐々に広が
るようにして傾斜する傾斜面9b,9bが形成されてい
る。
【0007】そして前記上部磁極層5上に磁気的に接続
されて形成される上部コア層6は、前記絶縁層9に形成
された傾斜面9b,9b上から形成されている。
【0008】図14ないし図16は、図13に示す薄膜
磁気ヘッドの製造方法を示す工程図である。
【0009】図14に示す工程では、下部コア層1上に
絶縁層9を形成し、さらにその上にレジスト層7を形成
する。そして前記レジスト層7には、露光現像により所
定の間隔7aをパターン形成する。図14に示すよう
に、前記間隔7aは、下部コア層1に対して垂直な方向
(図示Z方向)に形成されており、前記間隔7aの幅寸
法はほぼ一定の寸法で形成されている。
【0010】そして前記間隔7aの下に露出する絶縁層
9を、例えば反応性イオンエッチング(RIE法)によ
りエッチングし、前記絶縁層9に、レジスト層7に形成
された間隔7aとほぼ同じ内幅寸法を有する溝部9aを
形成する。
【0011】前記溝部9aの内幅寸法はトラック幅Tw
として規制されており、従来では、前記トラック幅Tw
の寸法は、レジスト層7にパターン形成された間隔7a
の幅寸法に左右されることになる。
【0012】次に前記レジスト層7を除去した後、図1
5に示す工程では、前記絶縁層9上に、溝部9aよりも
大きな間隔8aを有するレジスト層8をパターン形成す
る。前記レジスト層8の膜厚は、寸法H1で形成されて
いる。
【0013】前記レジスト層8に形成された間隔8a
は、絶縁層9に形成された溝部9aよりも大きい幅寸法
で形成されていることにより、前記間隔8a内には、絶
縁層9の表面9cの一部が露出した状態になっている。
【0014】そして図16に示す工程では、イオンミリ
ングにより、前記レジスト層8に形成された間隔8a内
に露出する絶縁層9の表面9cを斜めに削り、これによ
り、前記表面9cには、傾斜部9bが形成される。
【0015】以上の製造方法により、絶縁層9には、ト
ラック幅Twを規制する溝部9aと、前記溝部9aの途
中から、前記絶縁層9の表面9cにかけて、徐々に幅寸
法が広がる傾斜面9b,9bを形成することができる。
【0016】図14ないし図16に示す製造方法によっ
て形成された図13に示す薄膜磁気ヘッドでは、前記ト
ラック幅Twを1.0μm以下の微小な幅で形成でき、
しかも上部コア層6を、絶縁層9の溝部9aに形成され
た傾斜部9b上に形成しているので、下部コア層1と磁
気的に接続する下部磁極層3との距離を適正に離すこと
ができ、ライトフリンジングの発生を有効に防止するこ
とが可能になるとしている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おける上記の薄膜磁気ヘッドの構造及びその製造方法で
は、今後のさらなる狭トラック化に適切に対応すること
はできない。
【0018】前述したように、図14に示す絶縁層9上
に形成されたレジスト層7には、露光現像によって、所
定の間隔7aがパターン形成されるが、この間隔7aの
幅寸法(解像度)は、露光現像の際に使用される波長に
大きく係わり、前記波長を短波長にすると、解像度を高
めることができる。
【0019】しかしながら、当然に前記解像度には限界
があり、前記間隔7aを、解像度の限界値以下の寸法
で、パターン形成することはできない。
【0020】そして図14の工程で説明したように、絶
縁層9に形成されたトラック幅Twを規制するための溝
部9aの内幅寸法は、レジスト層7にパターン形成され
た一定の幅寸法を有する間隔7aの幅寸法とほぼ同程度
で形成される。
【0021】すなわち従来の製造方法のように、レジス
ト層7にパターン形成された間隔7aと同じ間隔を有す
る溝部9aを、絶縁層9にRIE(リアクティブ イオ
ンエッチング;Reactive Ion Etching)により転写さ
せて、トラック幅Twを規定する方法では、前記トラッ
ク幅Twを、レジスト層7の解像度以下の幅寸法で形成
することはできない。今後のさらなる高記録密度化によ
って、レジスト層7の解像度以下の幅寸法でトラック幅
Twを形成する必要があるものと考えられる。
【0022】また図16に示す工程では、イオンミリン
グの際に噴射されるイオンが、均一に分散していないた
めに、図示左右から噴射されるイオンの入射角θ1,θ
2が、それぞれ異なっており、よって前記イオン噴射に
よって削られた絶縁層9の傾斜面9b,9bの傾きがそ
れぞれ異なり、左右対称の傾斜面9b,9bを形成する
ことができないといった問題があった。
【0023】特に、トラック幅Twが狭小化するに伴
い、絶縁層9上に形成されるレジスト層8の分布が不均
一であったり、また、レジスト層8の膜厚h1が厚く形
成されると、傾斜面9b,9bの傾斜角のアンバランス
が顕著に現れる。
【0024】このように、絶縁層9の溝部9aに形成さ
れる傾斜面9b,9bの傾斜角が左右対称に形成されな
いと、図13に示す前記傾斜面9b,9b上に形成され
る上部コア層6と、例えば下部コア層1と磁気的に接続
される下部磁極層3との間で、漏れ磁界が発生しやすく
なり、ライトフリンジングの発生を、適切に防止するこ
とができなくなる。
【0025】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、特にレジストの解像度以下の幅でトラック幅Tw
を形成することができ、且つライトフリンジングを有効
に防止できる薄膜磁気ヘッド及びその製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明における薄膜磁気
ヘッドは、下部コア層と、上部コア層と、両コア層の間
に位置する少なくとも1層の絶縁層とを有し、前記絶縁
層にはトラック幅規制溝が形成され、このトラック幅規
制溝内に、前記下部コア層と連続する下部磁極層及び/
または上部コア層と連続する上部磁極層、ならびに前記
一方のコア層とこれに対向する前記一方の磁極層との間
または両磁極層の間に位置する磁気ギャップ層が設けら
れており、前記絶縁層は、下部コア層側に位置し、Si
2 、TiO、WO、WO 3 、SiONから選ばれる材料
によって形成される主絶縁層と、その上に形成された
2 3 またはSi 3 4 から選ばれる材料によって形成さ
れる副絶縁層から成り、少なくとも前記主絶縁層に前記
トラック幅規制溝が形成され、前記副絶縁層に、前記ト
ラック幅規制溝の両側部の上端から前記副絶縁層の表面
にかけて、徐々に前記トラック幅方向の間隔が広がる対
向面が形成されており、前記対向面上に、前記上部磁極
層及び/または上部コア層が形成されていることを特徴
とするものである。
【0027】本発明では、上記のように、下部コア層上
には、主絶縁層が形成され、その上に副絶縁層が形成さ
れており、少なくとも前記主絶縁層には、トラック幅規
制溝が形成されている。前記トラック幅規制溝の幅寸
法、すなわちトラック幅Twは、本発明では、レジスト
の解像度以下の幅寸法で形成され、具体的には、0.7
μm以下で形成され、好ましくは、0.5μm以下で形
成され、より好ましくは、0.3μm以下で形成され
る。
【0028】また本発明では、前記副絶縁層には、前記
主絶縁層に形成されたトラック幅規制溝の両側端部の上
端から、前記副絶縁層の表面にかけて、徐々に前記トラ
ック幅方向の間隔が広がる対向面が形成されており、こ
の対向面上に、上部磁極層及び/または上部コア層が形
成されている。
【0029】本発明では、前記対向面をほぼ左右対称に
形成することができ、ライトフリンジングの発生を適切
に防止することができる。
【0030】本発明では、前記主絶縁層は、SiO 2
たはSiONで形成され、前記副絶縁層は、Al 2 3
たはSi 3 4 で形成されていることが好ましい。 また、
本発明では、前記対向面は、前記副絶縁層が削られて形
成されたものであってもよいし、あるいは、前記副絶縁
層をスパッタ成膜することにより形成されたものであっ
てもよい。
【0031】また本発明では、例えばガスとしてC 3 8
+(Ar)またはC 5 8 +(Ar)を使用する反応性イ
オンエッチングに対する、前記主絶縁層のエッチングレ
ートが、前記副絶縁層の前記エッチングレートに比べて
大きくなる。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】また本発明における薄膜磁気ヘッドの製造
方法は、 (a)下部コア層上に、主絶縁層を、SiO 2 、Ti
O、WO、WO 3 、SiONから選ばれる材料を用いて
形成する工程と、 (b)Al 2 3 またはSi 3 4 を用いて、前記主絶縁層
の上に副絶縁層を形成する工程と、 (c)前記副絶縁層の上に、所定の間隔を開けて一対
レジスト層を形成し、前記一対のレジスト層に、下部コ
ア層に近づくにしたがってトラック幅方向の間隔が狭ま
る対向面を形成する工程と、 (d)前記レジスト層の間隔内に露出する副絶縁層を、
イオンミリングにより削り、前記副絶縁層に、下部コア
層に近づくにしたがってトラック幅方向の間隔が狭まる
対向面を形成する工程と、 (e)前記レジスト層を除去する工程と、 (f)前記対向面間に現れる前記主絶縁層を反応性イオ
ンエッチングで削り、前記主絶縁層にトラック幅規制溝
を形成する工程と、 (g)前記トラック幅規制溝内で、前記下部コア層と連
続する下部磁極層および前記下部磁極層の上に磁気ギャ
ップ層を形成する工程、または前記下部コア層の上に磁
気ギャップ層を形成する工程と、 (h)前記トラック幅規制溝内で前記磁気ギャップ層の
上に上部磁極層を形成し、さらに上部磁極層の上に上部
コア層を形成する工程、または前記磁気ギャップ層の上
に直接上部コア層を形成する工程と、を有することを特
徴とするものである。本発明では、前記(a)工程で、
前記主絶縁層を、SiO 2 またはSiONで形成し、前
記(b)工程で、前記副絶縁層を、Al 2 3 またはSi
3 4 で形成することが好ましい。
【0036】上記のように本発明では、下部コア層上
に、主絶縁層及び副絶縁層を形成した後、前記副絶縁層
上に、所定の間隔を有してパターン形成されたレジスト
層を形成する。
【0037】前記レジスト層にパターン形成された前記
間隔の幅寸法は、露光現像の際の光源の波長に大きく係
り、例えばi線(波長=365nm)を使用した場合に
は、前記間隔を約0.4μm程度にまで小さく形成する
ことができる。
【0038】しかしながら上記0.4μmという数値
は、i線を使用した場合の解像度の限界値であり、0.
4μmよりも小さい間隔を前記レジスト層に形成するこ
とはできない。すなわち従来のように(図14参照)、
レジスト層にパターン形成された間隔と同じ間隔を有す
る溝を、絶縁層にイオンミリングにより転写させて、ト
ラック幅Twを規制した方法では、i線を使用した場
合、0.4μmよりも小さいトラック幅Twを形成する
ことは不可能である。
【0039】そこで本発明では、副絶縁層上に所定の間
隔を開けてレジスト層に形成し、(d)工程で、前記レ
ジスト層の間隔内に露出する副絶縁層を、イオンミリン
グにより削り、削られた溝の両側端部に、下部コア層に
近づくにしたがってトラック幅方向の間隔が狭まる対向
面を形成している。
【0040】これにより、副絶縁層に開けられた溝底面
の幅寸法は、レジスト層にパターン形成された間隔の幅
寸法よりも小さくなり、例えば前記レジスト層に形成さ
れた間隔の幅寸法が、露光現像の際に使用されたi線の
解像度の限界である0.4μm程度であった場合には、
前記副絶縁層に開けられた溝底面の幅寸法を、上記0.
4μmよりも小さく形成することが可能になる。
【0041】このように前記副絶縁層に開けられた溝底
面の幅寸法を、i線の解像度以下の幅寸法で形成するこ
とができる。
【0042】そして本発明では、(f)工程の反応性イ
オンエッチングにより、前記副絶縁層に形成された溝底
面の幅寸法で、主絶縁層側がほぼ垂直に下部コア層方向
に削られていき、そして本発明では、前記主絶縁層に形
成された溝(トラック幅規制溝)の幅寸法を、トラック
幅Twとして規制している。上記のように、主絶縁層と
して使用された絶縁材料の反応性イオンエッチングに対
するエッチングレートは、副絶縁層として使用された絶
縁材料のエッチングレートよりも大きく、また前記のよ
うに、副絶縁層に開けられた溝底面の幅寸法は、レジス
トの露光現像の際に使用される波長の解像度よりも小さ
い幅寸法で形成されるために、トラック幅Twとして規
制される主絶縁層の溝の幅寸法もまた、レジストの解像
度よりも小さい幅寸法で形成されることになる。このよ
うに本発明では、前記トラック幅Twを、レジストの解
像度以下の幅寸法で形成することが可能であり、今後の
さらなる高記録密度化に伴う狭トラック化に適切に対応
することができる。
【0043】
【0044】また本発明では、前記(c)工程におい
て、前記レジスト層に露光現像によって、所定の間隔を
開けた後、熱処理を施すことにより、前記間隔の両側端
部に、下部コア層に近づくにしたがってトラック幅方向
の間隔が狭まる対向面を形成することが好ましい。
【0045】あるいは本発明では、前記(b)工程から
(e)工程に代えて、以下の工程を有する製造方法によ
り、主絶縁層に形成されるトラック幅規制溝を露光現像
の際の解像度の限界値以下で形成でき、しかも副絶縁層
に、ライトフリンジング発生の抑制に効果的な対向面を
下部コア層に近づくにつれて徐々に間隔が狭まるように
形成することが可能である。 (i)下面に切り込み部が形成されたリフトオフ用のレ
ジスト層を前記主絶縁層上に形成する工程と、 (j)Al 2 3 またはSi 3 4 を用いて、前記レジスト
層の切り込み部内から前記主絶縁層上にかけて副絶縁層
をスパッタ成膜し、この際、前記副絶縁層に下部コア層
に近づくにしたがってトラック幅方向の間隔が狭まる対
向面を形成する工程と、 (k)前記レジスト層を除去する工程、上記の製造方法
では、いわゆるリフトオフ用レジスト層を主絶縁層上に
予め設けておき、前記レジスト層の切り込み部内から主
絶縁層上にかけて副絶縁層を形成した後、前記副絶縁層
と主絶縁層とのエッチングレート差を利用することによ
り、レジスト層の解像度以下の幅寸法にて、前記主絶縁
層にトラック幅規制溝を形成することが可能になってい
る。
【0046】上記したように、レジスト層の露光現像の
際にi線を使用した場合には、解像度は約0.4μmが
限界である。従って前記リフトオフ用レジスト層を露光
現像しても、主絶縁層上に残された前記レジスト層の上
面の幅寸法は、解像度の限界である約0.4μmより小
さくなることはない。
【0047】しかしながらリフトオフ用レジスト層の下
面は、露光現像によって、前記レジスト層の上面より
も、さらに内部方向に溶け出し、前記下面には切り込み
部が形成される。この切り込み部の形成により前記レジ
スト層の下面の幅寸法は、露光現像の際の解像度の限界
値よりも小さい値に設定される。
【0048】そして本発明では、基板に対し前記副絶縁
層を斜め方向からのスパッタ若しくはイオンビームスパ
ッタでの成膜により、レジスト層の切り込み部内にまで
延出形成することで、前記レジスト層の両側に形成され
る副絶縁層間を、露光現像の際の解像度の限界値よりも
小さい間隔を空けて形成することが可能になるのであ
る。
【0049】その後、上記した(f)工程を行うこと
で、露光現像の際の解像度の限界値よりも小さい幅寸法
を有するトラック幅規制溝を主絶縁層に形成することが
可能になる。
【0050】なお、前記(f)工程における反応性イオ
ンエッチングに用いるガスとして、本発明では例えばC
3 8 +(Ar)またはC 5 8 +(Ar)を使用すること
ができる。
【0051】
【0052】
【0053】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の薄膜磁気ヘッド
の構造を示す部分正面図である。図2は図1に示す2−
2線から切断した薄膜磁気ヘッドを矢印方向から見た部
分断面図である。
【0054】図1および図2に示す薄膜磁気ヘッドは書
き込み用のいわゆるインダクティブヘッドであり、この
インダクティブヘッドは、磁気抵抗効果を利用した読み
出しヘッドの上に積層されている。
【0055】なお上記読み出しヘッドは、例えばスピン
バルブ膜に代表される巨大磁気抵抗効果を利用したGM
R素子や、異方性磁気抵抗効果を利用したAMR素子で
形成される磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子
の上下に磁気ギャップ層を介して形成されたシールド層
とを有して構成されている。
【0056】図1と図2に示す符号10は、Fe―Ni
系合金(パーマロイ)などの高透磁率の軟磁性材料で形
成された下部コア層である。
【0057】そして本発明では図1及び図2に示すよう
に、前記下部コア層10上に絶縁材料で形成された主絶
縁層11が形成されている。前記絶縁材料は、Al
23、SiO2、Ta25、TiO、AlN、AlSi
N、TiN、SiN、NiO、WO、WO3、BN、C
rN、SiONのうち少なくとも1種から選択されるこ
とが好ましく、単層膜で形成されていてもよいし、多層
膜で形成されていてもどちらでもよい。また図1に示す
ように、前記主絶縁層11の厚さ寸法は、膜厚H2で形
成され、具体的には、前記厚さ寸法H2は約1.0μm
から3.0μm程度であることが好ましい。
【0058】また本発明では、前記主絶縁層11上に、
副絶縁層15が形成されている。前記副絶縁層15は、
その膜厚がH3で形成され、前記膜厚H3は、主絶縁層
11の膜厚H2よりも小さく形成されることが好まし
い。一例として、主絶縁層11の膜厚H2は、1.5μ
m程度で形成され、副絶縁層15の膜厚H3は、0.7
μm程度で形成されている。なお前記副絶縁層15は、
単層膜で形成されていてもよいし、多層膜で形成されて
いてもどちらでもよい。
【0059】また本発明では前記副絶縁層15は、上記
した主絶縁層11として使用される絶縁材料の中から選
択された絶縁材料により形成されていてもよいが、特に
後述する製造方法を使用する場合、反応性イオンエッチ
ングに対するエッチングレートは、主絶縁層11の方が
副絶縁層15よりも大きい必要がある。
【0060】このように主絶縁層11のエッチングレー
トを副絶縁層のエッチングレートに比べて大きくするに
は、主絶縁層11に上記した絶縁材料を選択し、しかも
副絶縁層15を、Al23、Si34、AlN、SiO
Nのうち少なくとも1種以上で形成することが好まし
い。
【0061】また本発明では、前記主絶縁層11のエッ
チングレートの大きさは、前記副絶縁層15のエッチン
グレートの大きさに比べ、10倍以上であることが好ま
しい。例えば、前記主絶縁層11を、SiO2及び/ま
たはSiONで形成し、前記副絶縁層15を、Al23
及び/またはSi34で形成することが好ましい。
【0062】前記主絶縁層11をSiO2で形成し、副
絶縁層15をAl23で形成し、反応性イオンエッチン
グの際に使用されるガスとしてC38+(Ar)を使用
した場合、反応性イオンエッチングに対する前記主絶縁
層11のエッチングレートを、副絶縁層15のエッチン
グレートに比べて15倍程度大きくすることができる。
【0063】また前記主絶縁層11をSiO2で形成
し、副絶縁層15をSi34で形成し、反応性イオンエ
ッチングの際に使用されるガスとしてC58+(Ar)
を使用した場合、反応性イオンエッチングに対する前記
主絶縁層11のエッチングレートを、副絶縁層15のエ
ッチングレートに比べて15倍程度大きくすることがで
きる。
【0064】上記のように、反応性イオンエッチングに
対する主絶縁層11のエッチングレートを、副絶縁層1
5のエッチングレートよりも大きくすることにより、後
述する製造方法によって、狭トラック化を適正に実現す
ることができる。
【0065】図1及び図2に示すように、下部コア層1
0に形成された主絶縁層11には、少なくとも幅寸法が
トラック幅Twで形成されたトラック幅規制溝11aが
形成されている。
【0066】図1及び図2に示すように、前記トラック
幅規制溝11aは、記録媒体との対向面(ABS面)か
ら、ハイト方向(図示Y方向)に所定の長さ寸法L1を
有して形成されている。
【0067】そして図1及び図2に示す実施例では、前
記トラック幅規制溝11a内に、最下層として、下部コ
ア層10と連続する下部磁極層12が形成され、さらに
前記下部磁極層12上に、非磁性金属材料で形成された
磁気ギャップ層13が形成され、さらに前記磁気ギャッ
プ層13の上には、後述する上部コア層16と連続する
上部磁極層14がメッキ形成されている。前記下部磁極
層12及び上部磁極層14は、それぞれ下部コア層10
及び上部コア層16に磁気的に接続された状態になって
いる。
【0068】ただし、前記磁気ギャップ幅規制溝11a
内に形成される積層構成は、上記構成以外であってもか
まわない。すなわち本発明では、前記磁気ギャップ幅規
制溝11a内に、下部コア層10と連続する下部磁極層
12及び/または上部コア層16と連続する上部磁極層
14、ならびに前記一方のコア層10,16とこれに対
向する前記一方の磁極層12,14との間または両磁極
層12,14の間に位置する磁気ギャップ層13が設け
られていればよい。
【0069】また前記上部磁極層14及び下部磁極層1
2は、各磁極層が磁気的に接続するコア層の飽和磁束密
度に対し高い飽和磁束密度を有していることが好まし
い。これにより、より記録効率の向上を図ることが可能
である。
【0070】前記主絶縁層11に形成されたトラック幅
規制溝11aの幅寸法は、トラック幅Twとして規定さ
れており、図1のように、前記トラック幅規制溝11a
内に、磁気ギャップ層13と、前記磁気ギャップ層13
を介して対向する磁極層12,14とが形成されている
と、前記磁極層12,14間で発生する漏れ磁界は、ト
ラック幅Tw内に納まり、記録特性を良好に維持するこ
とができる。
【0071】特に本発明では、前記トラック幅規制溝1
1aの幅寸法、すなわちトラック幅Twを、後述する製
造方法によって、レジストの解像度以下の幅寸法で形成
することができ、具体的には前記トラック幅Twを、
0.7μm以下、好ましくは0.5μm以下、より好ま
しくは0.3μm以下に形成することができ、今後の更
なる高記録密度化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造す
ることが可能である。
【0072】次に、前記主絶縁層11の上に形成された
副絶縁層15には、前記主絶縁層11に形成されたトラ
ック幅規制溝11aの上端から、前記副絶縁層15の表
面15bにかけて、徐々にトラック幅方向(図示X方
向)に広がる対向面15a,15aが形成されている。
【0073】そして、前記トラック幅規制溝11a内に
形成された上部磁極層14の表面から、前記対向面15
a上にかけて、上部コア層16が、フレームメッキ法な
どにより形成されている。
【0074】なお前記上部コア層16は、図1に示す実
施例のように、前記対向面15a上から、前記対向面1
5aと副絶縁層15の表面15bとの境界Aにまで延び
て形成されていることが好ましい。前記上部コア層16
が、前記境界Aにまで延びて形成されれば、前記上部コ
ア層16の幅寸法を大きくすることができ、今後の高記
録密度化においても磁気飽和が起こりにくくなる。
【0075】また上部コア層16の下に磁気的に接続さ
れる上部磁極層14が形成される場合には、例えば図1
に示すように前記上部磁極層14が、トラック幅規制溝
11a内にのみ形成されるのではなく、前記トラック幅
規制溝11aから対向面15a上にまで延出して形成さ
れていてもかまわない。さらに前記上部磁極層14表面
は、主絶縁層11表面と同一平面上で形成されている必
要はなく、前記上部磁極層14の表面が、主絶縁層11
表面よりも下部コア層10側に位置していてもかまわな
い。この場合、前記上部磁極層14上に形成される上部
コア層16の一部は、トラック幅規制溝11a内に形成
されることになる。
【0076】そして本発明では、前記対向面15a,1
5a上に上部コア層16及び/または上部磁極層14が
形成されることにより、前記上部コア層16及び/また
は上部磁極層14と、例えば磁気ギャップ層13の下側
に形成された下部磁極層12との距離を適切に離すこと
ができ、ライトフリンジングの発生を適正に防止するこ
とができる。
【0077】ところで図1及び図2に示す実施例では、
副絶縁層15に形成された対向面15a,15aは、前
記副絶縁層15がエッチングなどにより削られて形成さ
れたものであり、前記対向面15a,15aは、ほぼ直
線的に傾斜した面となっている。本発明における後述す
る製造方法では、副絶縁層15の対向面15a,15a
を斜めに削り込む工程を含み、前記対向面15a,15
aを左右対称にほぼ同じ傾斜角で形成することが可能に
なっている。
【0078】なお本発明では、図2に示すように、主絶
縁層11のトラック幅規制溝11a内に形成された磁気
ギャップ層13上に、記録媒体との対向面(ABS面)
からハイト方向(図示Y方向)に一定の間隔(Gd)が
空けられ、この間隔の後方の磁気ギャップ層13上から
ハイト側に位置する副絶縁層15上にかけてGd決め絶
縁層17が形成されている。なお前記Gd決め絶縁層1
7は、例えばポリイミドやレジスト材料などの有機樹脂
材料で形成されている。
【0079】このGd決め絶縁層17は、ギャップデプ
スGdを決定するために設けられたものであり、ギャッ
プデプスGdは、薄膜磁気ヘッドの電気特性に大きな影
響を与えることから、適正な長さ寸法で形成される必要
性がある。
【0080】このように本発明では、前記ギャップデプ
スGdを、所定の長さ寸法に設定するために、磁気ギャ
ップ層13の上にGd決め絶縁層17を形成している
が、本発明では他の形態として、主絶縁層11に形成さ
れたトラック幅規制溝11aの長さ寸法L1を、ギャッ
プデプスGdとして設定した場合、前記トラック幅規制
溝11aの長さ寸法L1がギャップデプスGdとなり、
この場合には、前記Gd決め絶縁層17を形成する必要
がない。
【0081】また図3に示すように、Gd決め絶縁層1
7を下部コア層10上から形成し、その後、下部磁極層
12、磁気ギャップ層13、上部磁極層14を連続形成
してもかまわない。
【0082】また図2に示すように、前記副絶縁層15
の上には、コイル層18が螺旋状にパターン形成されて
いる。図2に示す実施例では、前記コイル層18が副絶
縁層15の上に直接形成されているが、前記コイル層1
8と副絶縁層15との間に、前述したGd決め絶縁層1
7が形成されていてもよい。
【0083】さらに前記コイル層18の上には、前記コ
イル層18を覆うようにしてコイル絶縁層19が形成さ
れており、なお、このコイル絶縁層19はレジスト材料
やポリイミドなどの有機樹脂材料で形成されている。
【0084】また図2に示すように、上述した上部コア
層16は、記録媒体との対向面(ABS面)からハイト
方向に延びて形成され、上部コア層16の基端部16a
は、下部コア層10上に磁気的に接続されて形成されて
いる。
【0085】図1ないし3に示す薄膜磁気ヘッドでは、
コイル層18に記録電流が与えられると、下部コア層1
0及び上部コア層16に記録磁界が誘導され、磁気ギャ
ップ層13を介して対向する下部磁極層12及び上部磁
極層14間に漏れ磁界が発生し、この漏れ磁界により、
ハードディスクなどの記録媒体に磁気信号が記録され
る。
【0086】以上詳述した本発明によれば、少なくとも
下部コア層10上に形成された主絶縁層11に、微小な
幅、具体的には0.7μm以下の内幅寸法で形成された
トラック幅規制溝11aを形成して、前記内幅寸法をト
ラック幅Twと規定し、前記トラック幅規制溝11a内
に、記録媒体に磁気信号を記録するために必要な漏れ磁
界を発生させるための下部磁極層12及び前記下部磁極
層12上に磁気ギャップ層13を介して上部磁極層14
を形成することで、前記下部磁極層12と上部磁極層1
4間で発生する漏れ磁界を、微小なトラック幅Tw内に
収めることができ、今後の高記録密度化における狭トラ
ック化に対応することが可能になっている。
【0087】特に本発明では、後述する製造方法によっ
て、主絶縁層11に形成されたトラック幅規制溝11a
の幅寸法を、レジストの解像度以下の幅寸法で形成する
ことが可能である。
【0088】しかも本発明では、前記主絶縁層11上に
形成された副絶縁層15に、前記主絶縁層11に形成さ
れたトラック幅規制溝11aの両側端部の上端から、前
記副絶縁層15の表面15bにかけて、トラック幅方向
(図示X方向)の幅寸法が徐々に広がる対向面15a,
15aを形成し、上部磁極層14及び/または前記上部
磁極層14と磁気的に接続する上部コア層16を、前記
対向面15a,15a上に形成することで、例えば前記
上部コア層16及び/または上部磁極層14と、下部磁
極層12との間で漏れ磁界の発生はほとんど無くなり、
いわゆるライトフリンジングの発生を適正に抑制するこ
とが可能になる。
【0089】特に本発明では、後述する製造方法によ
り、狭トラック化においても、副絶縁層15に形成され
る対向面15a,15aをほぼ左右対称に形成すること
ができ、ライトフリンジングの発生を、より適性に抑制
することが可能である。
【0090】図4は、本発明の薄膜磁気ヘッドにおける
他の形態を示す部分正面図である。なお図4に示す薄膜
磁気ヘッドの縦断面の構造は図2に示す構造と同じであ
る。
【0091】この実施例においても、符号10は、Fe
―Ni系合金(パーマロイ)などの高透磁率の軟磁性材
料で形成された下部コア層であり、前記下部コア層10
上に、トラック幅Twとして規制されるトラック幅規制
溝11aを有する主絶縁層11が形成されている。
【0092】前記主絶縁層11は、Al23、Si
2、Ta25、TiO、AlN、AlSiN、Ti
N、SiN、NiO、WO、WO3、BN、CrN、S
iONのうち少なくとも1種から形成されることが好ま
しく、単層膜で形成されていてもよいし、多層膜で形成
されていてもどちらでもよい。また図4に示すように、
前記主絶縁層11の厚さ寸法は、膜厚H2で形成され、
具体的には、前記厚さ寸法H2は約1.0μmから3.
0μm程度であることが好ましい。
【0093】図4に示すように、前記トラック幅規制溝
11a内には、最下層として、下部コア層10と連続す
る下部磁極層12が形成され、さらに前記下部磁極層1
2上に、非磁性金属材料で形成された磁気ギャップ層1
3が形成され、さらに前記磁気ギャップ層13の上に
は、後述する上部コア層16と連続する上部磁極層14
がメッキ形成されている。前記下部磁極層12及び上部
磁極層14は、それぞれ、下部コア層10及び上部コア
層16に磁気的に接続された状態になっている。
【0094】ただし、前記磁気ギャップ幅規制溝11a
内に形成される積層構成は、上記構成以外であってもか
まわない。すなわち本発明では、前記磁気ギャップ幅規
制溝11a内に、下部コア層10と連続する下部磁極層
12及び/または上部コア層16と連続する上部磁極層
14、ならびに前記一方のコア層10,16とこれに対
向する前記一方の磁極層12,14との間または両磁極
層12,14の間に位置する磁気ギャップ層13が設け
られていればよい。また磁極層12、14は、各磁極層
が磁気的に接続するコア層の飽和磁束密度に比べて高い
飽和磁束密度を有している方が、記録効率の向上を適切
に図ることが可能である。
【0095】図4に示すように、前記主絶縁層11上に
は副絶縁層25が形成されている。前記副絶縁層25
は、その膜厚がH5で形成され、前記膜厚H5は、主絶
縁層11の膜厚H2よりも小さく形成されることが好ま
しい。一例として、主絶縁層11の膜厚H2は、1.5
μm程度で形成され、副絶縁層25の膜厚H5は、0.
7μm程度で形成されている。なお前記副絶縁層25
は、単層膜で形成されていてもよいし、多層膜で形成さ
れていてもどちらでもよい。
【0096】また図1で説明したように、前記副絶縁層
25は、上記した主絶縁層11として使用される絶縁材
料の中から選択された絶縁材料により形成されていても
よいが、特に後述する製造方法を使用する場合、反応性
イオンエッチングに対するエッチングレートは、主絶縁
層11の方が副絶縁層25よりも大きい必要がある。
【0097】このように主絶縁層11のエッチングレー
トを副絶縁層のエッチングレートに比べて大きくするに
は、主絶縁層11に上記した絶縁材料を選択し、しかも
副絶縁層25を、Al23、Si34、AlN、SiO
Nのうち少なくとも1種以上で形成することが好まし
い。
【0098】また本発明では、前記主絶縁層11のエッ
チングレートの大きさは、前記副絶縁層25のエッチン
グレートの大きさに比べ、10倍以上であることが好ま
しい。例えば、前記主絶縁層11を、SiO2及び/ま
たはSiONで形成し、前記副絶縁層25を、Al23
及び/またはSi34で形成することが好ましい。
【0099】前記主絶縁層11をSiO2で形成し、副
絶縁層25をAl23で形成し、反応性イオンエッチン
グの際に使用されるガスとしてC38+(Ar)を使用
した場合、反応性イオンエッチングに対する前記主絶縁
層11のエッチングレートを、副絶縁層25のエッチン
グレートに比べて15倍程度大きくすることができる。
【0100】また前記主絶縁層11をSiO2で形成
し、副絶縁層25をSi34で形成し、反応性イオンエ
ッチングの際に使用されるガスとしてC58+(Ar)
を使用した場合、反応性イオンエッチングに対する前記
主絶縁層11のエッチングレートを、副絶縁層25のエ
ッチングレートに比べて15倍程度大きくすることがで
きる。
【0101】上記のように、反応性イオンエッチングに
対する主絶縁層11のエッチングレートを、副絶縁層2
5のエッチングレートよりも大きくすることにより、後
述する製造方法によって、狭トラック化を適正に実現す
ることができる。
【0102】図4に示すように前記副絶縁層25には、
トラック幅規制溝11aの両端部の上端から前記副絶縁
層25の表面25b,25bにかけて徐々に前記トラッ
ク幅方向の間隔が広がる対向面25a,25aが形成さ
れている。
【0103】そして図4に示すように、上部磁極層14
上から前記対向面15a上にかけて上部コア層16が、
例えばフレームメッキ法などによって形成されている。
【0104】図4に示す薄膜磁気ヘッドは、図1に示す
実施例と異なる製造方法で形成されたものであり、図4
に示すように、副絶縁層25に形成された対向面25
a,25aの形状は図1に示す副絶縁層15に形成され
た対向面15a,15aの形状と異なることがわかる。
【0105】図4に示す前記対向面25a,25aは、
前記副絶縁層25をスパッタまたはイオンビームスパッ
タで成膜することにより形成されたものであり、前記対
向面25aは、下部コア層10から離れるに従って間隔
が広がるように、なだらかに湾曲していることがわか
る。後述する製造方法によれば、前記対向面25a,2
5aを左右対称に形成することが可能になっている。
【0106】なおこの実施例においても、前記主絶縁層
11に形成されたトラック幅規制部11aの幅寸法を、
微小な幅、具体的には0.7μm以下の内幅寸法で形成
することが可能であり、前記内幅寸法をトラック幅Tw
と規定し、前記トラック幅規制溝11a内に、記録媒体
に磁気信号を記録するために必要な漏れ磁界を発生させ
るための下部磁極層12及び前記下部磁極層12上に磁
気ギャップ層13を介して上部磁極層14を形成するこ
とで、前記下部磁極層12と上部磁極層14間で発生す
る漏れ磁界を、微小なトラック幅Tw内に収めることが
でき、今後の高記録密度化における狭トラック化に対応
することが可能になっている。なお前記トラック幅規制
部11aの内幅寸法を、0.5μm以下で形成すること
がより好ましく、さらに好ましくは、0.3μm以下で
形成することである。
【0107】特に本発明では、後述する製造方法によっ
て、主絶縁層11に形成されたトラック幅規制溝11a
の幅寸法を、レジストの解像度以下の幅寸法で形成する
ことが可能である。
【0108】しかも本発明では、前記主絶縁層11上に
形成された副絶縁層25に、前記主絶縁層11に形成さ
れたトラック幅規制溝11aの両側端部の上端から、前
記副絶縁層25の表面25bにかけて、トラック幅方向
(図示X方向)の幅寸法が徐々に広がる対向面25a,
25aを形成し、上部磁極層14及び/または前記上部
磁極層14と磁気的に接続する上部コア層16を、前記
対向面25a,25a上に形成することで、例えば前記
上部コア層16及び/または上部磁極層14と、下部磁
極層12との間で漏れ磁界の発生はほとんど無くなり、
いわゆるライトフリンジングの発生を適正に抑制するこ
とが可能になる。
【0109】次に図5ないし図8に示す工程図を用い
て、本発明の図1に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法につ
いて以下に説明する。なお図5ないし図8に示す工程図
は、薄膜磁気ヘッドを、記録媒体との対向面(ABS
面)から見た部分正面図で表している。
【0110】図5に示す工程では、まず下部コア層20
の上に、主絶縁層21を形成し、さらに前記主絶縁層2
1の上に、副絶縁層22を形成する。
【0111】図5に示すように、前記副絶縁層22の膜
厚は、主絶縁層21の膜厚よりも小さいことが好まし
い。一例として、前記主絶縁層21の膜厚を1.5μm
程度で形成し、副絶縁層22の膜厚を0.7μm程度で
形成することが好ましい。
【0112】特に本発明では、前記主絶縁層21として
使用された絶縁材料の反応性イオンエッチングに対する
エッチングレートに比べて、エッチングレートの小さい
絶縁材料を副絶縁層22として使用しなければならな
い。
【0113】このように、反応性イオンエッチングに対
する副絶縁層22のエッチングレートを、主絶縁層21
のエッチングレートに比べて小さくし、換言すれば、主
絶縁層21のエッチングレートを、副絶縁層22のエッ
チングレートに比べて大きくすることにより、後の工程
で行なわれる前記主絶縁層21へのトラック幅規制溝の
形成を、所定の形状で形成することが可能になる。
【0114】本発明では、前記主絶縁層21を、Al2
3、SiO2、Ta25、TiO、AlN、AlSi
N、TiN、SiN、NiO、WO、WO3、BN、C
rN、SiONのうち少なくとも1種以上で形成し、前
記副絶縁層22を、Al23、Si34、AlN、Si
ONのうち少なくとも1種以上で形成することが好まし
い。これにより前記主絶縁層21のエッチングレートを
副絶縁層22のエッチングレートよりも大きくすること
ができる。
【0115】また本発明では、前記主絶縁層21に使用
された絶縁材料のエッチングレートは、副絶縁層22に
使用された絶縁材料のエッチングレートに比べて10倍
以上の大きさを有することが好ましい。この条件を満た
すには、前記主絶縁層21を、SiO2及び/またはS
iONで形成し、前記副絶縁層22を、Al23及び/
またはSi34で形成することが好ましい。
【0116】次に図5に示すように、前記副絶縁層22
の上に、レジスト層23を形成する。
【0117】このレジスト層23には、露光現像によ
り、所定の間隔23aがパターン形成により開けられて
いる。この間隔23aの幅寸法T1は、小さければ小さ
いほど好ましく、特に、レジスト層23への露光現像の
際の解像度のほぼ限界値で形成されることが好ましい。
前記解像度は、露光現像の際に使用される波長に大きく
係り、例えば前記波長にi線を使用した場合には、解像
度の限界値は0.4μm程度である。よって、波長にi
線を使用した場合には、前記間隔23aの幅寸法T1
は、0.4μm程度にまで小さく形成されることが好ま
しい。
【0118】また図5に示すように、前記レジスト層2
3にパターン形成によって開けられた間隔23aの両側
端面には、下部コア層20から離れるに従って徐々にト
ラック幅方向(図示X方向)に広がる対向面23b,2
3bが形成されていることが好ましい。
【0119】前記レジスト層23に傾斜形成された対向
面23b,23bは、次の工程で、副絶縁層22側に所
定形状の対向面を形成するために必要なものであり、前
記対向面23b,23bは、例えば前記レジスト層23
に、露光現像により間隔23aをパターン形成した後、
熱処理(ポストベーク)を施して、前記間隔23aの両
側端部にだれを生じさせ、これによって前記両側端部
に、下部コア層20から離れるに従って徐々にトラック
幅方向に広がる対向面23b,23bを形成すことがで
きる。なお両側端部に形成された前記対向面23b,2
3bの傾きは、それぞれほぼ同じ傾斜角で形成されてい
ることが好ましく、また前記対向面23b,23bの傾
きは、熱処理温度を変えることによって、調整すること
ができる。前記対向面23b,23bの傾斜形成によ
り、イオンミリングにおけるシャドー効果を抑制するこ
とができる。
【0120】また本発明では、前記レジスト層23の膜
厚は、H4で形成されており、この膜厚H4は、図15
に示す従来の製造方法に使用されたレジスト層8の膜厚
H1に比べて薄く形成されている。このように前記レジ
スト層23の膜厚H4が薄く形成されると、露光現像の
際にフォーカスを取り易く、所定形状のパターンを前記
レジスト層23に形成できる。
【0121】特に本発明では、前記レジスト層23の膜
厚H4を、後の工程で主絶縁層21に形成される、トラ
ック幅規制溝の幅寸法の1倍から3倍の範囲内で形成す
ることが好ましい。その理由については後述する。
【0122】次に図6に示す工程では、前記レジスト層
23に開けられた間隔23aから露出する副絶縁層22
を、イオンミリングにより斜めに削って前記副絶縁層2
2に溝22aを形成し、前記溝22aの両側端部に、前
記レジスト層23の対向面23b,23bと連続する対
向面22b,22bを形成する。なお前記イオンミリン
グにより、副絶縁層22だけでなく、レジスト層23の
表面なども削られる(図6に示す点線部分)。
【0123】またこのイオンミリングによって、前記副
絶縁層22の溝22aは、主絶縁層21にまで通じて形
成されるため、前記溝22aからは主絶縁層21が露出
し、露出した前記主絶縁層21もまた、前記イオンミリ
ングによって若干削り取られる(図6に示す点線部
分)。
【0124】前記副絶縁層22に傾斜形成された対向面
22b,22bは、ライトフリンジングの発生を抑制す
るために必要なものであり、前記対向面22b,22b
上には、図1に示す上部コア層16や上部磁極層14が
形成される。
【0125】前述したように、レジスト層23の膜厚H
4は、後の工程で主絶縁層21に形成されるトラック幅
規制溝の幅寸法に対して、1倍から3倍程度の薄い膜厚
で形成される。
【0126】このようにレジスト層23の膜厚H4が薄
く形成されると、イオンミリングの際にイオンが均一分
散していない場合、例えば図6に示す矢印B方向から入
射するイオンの入射角と、矢印C方向から入射するイオ
ンの入射角が異なっていても、前記レジスト層23に開
けられた間隔23a内に入射するイオン量は、矢印B方
向からでも矢印C方向からでもそれ程変わらず、前記間
隔23a内に露出する副絶縁層22を適切にエッチング
することができ、前記副絶縁層22にほぼ左右対称な傾
斜面22b,22bを形成することができる。
【0127】これに対し、前記レジスト層23の膜厚H
4が、従来と同様に厚く形成されると、イオン分散が不
均一な場合、イオンの入射角によって、前記レジスト層
23に開けられた間隔23a内に入射するイオン量は、
大きく異なり、前記副絶縁層22に左右対称な傾斜面2
2b,22bを形成できない。
【0128】また本発明では、イオンミリングの際にお
けるイオンの入射角θ3は、約20°から60°の範囲
内であることが好ましい。
【0129】このように入射角θ3を20°から60°
の範囲内に設定するのは、レジストをマスクとしたと
き、確実に、前記マスクから露出する副絶縁層22にイ
オンが照射され、且つイオンミリングによる不純物の再
付着が発生しづらいからである。
【0130】また上記したように、副絶縁層22に形成
された対向面22b,22bは斜め方向からのイオン入
射によって削られることにより形成されるものであり、
前記対向面22bは、図6に示すように、ほぼ直線的に
傾斜した面となる。
【0131】次に、図6に示すレジスト層23を除去す
る。その状態を示すのが図7である。図7に示すよう
に、副絶縁層22における溝22a底面の幅寸法はT2
であり、この幅寸法T2は、図5に示すレジスト層23
に開けられた間隔23aの幅寸法T1よりも小さく形成
される。
【0132】このため本発明では、前記レジスト層23
に開けられた間隔23aの幅寸法T1が、露光現像の際
の解像度のほぼ限界値であったとすると、副絶縁層22
における溝22a底面の幅寸法T2は、前記解像度の限
界値よりも小さい寸法で形成されることになる。
【0133】そして図7に示す工程では、反応性イオン
エッチング(RIE法)により、主絶縁層21にトラッ
ク幅規制溝21aを形成する。
【0134】前述したように、主絶縁層21に使用され
た絶縁材料の反応性イオンエッチングに対するエッチン
グレートは、副絶縁層22に使用された絶縁材料のエッ
チングレートよりも大きい。特に本発明では、副絶縁層
22に対して10倍以上の大きさのエッチングレートを
主絶縁層21が有していることが好ましい。
【0135】このように主絶縁層21のエッチングレー
トが、副絶縁層22のエッチングレートよりも大きい
と、反応性イオンエッチングにより、副絶縁層22はほ
とんど削られず、主に主絶縁層21が削られることにな
る。
【0136】このため、反応性イオンエッチングの際
の、図7に示す副絶縁層22は、レジストと同様なマス
クとしての働きをしており、前記副絶縁層22に形成さ
れた溝22aから露出する主絶縁層21のみが主に、反
応性イオンエッチングにより削り取られる。
【0137】そして反応性イオンエッチングによって、
図8に示すように、前記主絶縁層21には、前記主絶縁
層21の表面から下部コア層20上にまで通じるトラッ
ク幅規制溝21aが形成される。
【0138】前述したように、副絶縁層22に形成され
た溝22a底面の幅寸法T2は、レジストの解像度以下
の幅寸法で形成されており、そして図7に示す工程で
は、反応性イオンエッチングの際に、前記副絶縁層22
が、マスクとしての役割を果たし、前記溝22aから露
出する主絶縁層21の部分のみが主に削られていくため
に、前記主絶縁層21に形成されたトラック幅規制溝2
1aの幅寸法は、レジスト層の解像度以下の幅寸法で形
成されることになる。
【0139】そして前記トラック幅規制溝21aの幅寸
法は、トラック幅Twとして規定されるので、このよう
に本発明では、レジスト層の解像度以下の幅寸法でトラ
ック幅Twを形成することができ、今後のさらなる高記
録密度化に伴う狭トラック化に適正に対応可能な薄膜磁
気ヘッドを製造することができる。
【0140】そして本発明では、前記トラック幅規制溝
21a内に、下部コア層20と連続する下部磁極層及び
/または上部コア層と連続する上部磁極層、ならびに前
記一方のコア層とこれに対向する前記一方の磁極層との
間または両磁極層の間に位置する磁気ギャップ層を設け
る。
【0141】さらに前記上部磁極層上あるいは磁気ギャ
ップ層上に上部コア層を、副絶縁層22に形成された対
向面22b上に、フレームメッキ法により形成する。
【0142】以上詳述した本発明における製造方法によ
れば、下部コア層20上に、主絶縁層21を形成し、さ
らに前記主絶縁層21に使用された絶縁材料よりも反応
性イオンエッチングに対するエッチングレートが小さい
絶縁材料を、副絶縁層として、前記主絶縁層21上に形
成して、まずイオンミリングにより、前記副絶縁層22
に、前記副絶縁層22の表面から下部コア層20方向に
かけて、徐々に間隔が狭まる対向面を形成する。
【0143】そして次に、反応性イオンエッチングによ
り、前記副絶縁層の対向面の下に現れる主絶縁層21
に、トラック幅Twを規定するためのトラック幅規制溝
21aを形成している。
【0144】本発明では、特に上記した製造方法によれ
ば、前記トラック幅規制溝21aの幅寸法を、レジスト
層の解像度以下の幅寸法で形成することが可能であり、
今後の高記録密度化における狭トラック化に対応可能な
薄膜磁気ヘッドを製造することができる。
【0145】さらに本発明では、前記副絶縁層22に、
ほぼ左右対称に下部コア層20から離れるに従って間隔
が徐々に広がる対向面22b,22bを形成することが
可能であり、ライトフリンジングの発生を適正に抑制す
ることができる。
【0146】次に図9ないし図12に示す工程図を用い
て、本発明の図4に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法につ
いて以下に説明する。なお図9ないし図12に示す工程
図は、薄膜磁気ヘッドを、記録媒体との対向面(ABS
面)から見た部分正面図で表している。
【0147】図9に示す工程では、まず下部コア層30
の上に、主絶縁層31を形成し、さらに前記主絶縁層3
1の上に、リフトオフ用のレジスト層33を形成する。
前記主絶縁層31の膜厚は、例えば1.5μm程度で形
成される。
【0148】本発明では、前記主絶縁層21を、Al2
3、SiO2、Ta25、TiO、AlN、AlSi
N、TiN、SiN、NiO、WO、WO3、BN、C
rN、SiONのうち少なくとも1種以上で形成するこ
とが好ましい。これら絶縁材料は、後述する副絶縁層3
2に使用される絶縁材料よりもエッチングレートの大き
いものである。
【0149】ところで図9に示す工程では、主絶縁層3
1上にリフトオフ用レジスト層33を形成しているが、
このレジスト層33は、後工程で形成される副絶縁層3
2を主絶縁層33上に前記レジスト層33への露光現像
の際の解像度以下の寸法を空けて形成するために設けら
れたものである。
【0150】図9に示すように、前記レジスト層33の
上面33aの幅寸法はT3で形成されるが、この幅寸法
T3は、どれだけ小さく形成しても、露光現像の際にお
ける解像度の限界値である。例えば露光現像の際の波長
にi線を使用した場合には、解像度の限界値は0.4μ
m程度であるから、前記レジスト層33の上面33aの
幅寸法T3は、約0.4μm程度まで小さく形成するこ
とは可能であるが、それ以上小さく形成することは不可
能である。
【0151】しかしながら前記レジスト層33はリフト
オフ用であるために、現像液により前記レジスト層33
の下面は、前記上面33aよりも内部方向に、さらに溶
け出し、前記レジスト層33の下面には図9に示すよう
な切り込み部33b,33bが形成される。
【0152】すなわち前記レジスト層33の下面の幅寸
法T4は、前記切り込み部33b,33b形成のため
に、上面33aの幅寸法T3よりも小さくなり、前記上
面33aの幅寸法T3が、露光現像の際の解像度のほぼ
限界値で形成されている場合には、前記下面の幅寸法T
4は、前記露光現像の際の解像度以下の寸法になってい
るのである。
【0153】そして図10に示す工程では、前記リフト
オフ用レジスト層33に形成された切り込み部33b内
から主絶縁層31上面にかけて、副絶縁層32をスパッ
タ成膜する。
【0154】上記のように本発明では前記レジスト層3
3に形成された切り込み部33b内にまで副絶縁層32
を形成する必要性があるので、斜め方向からイオン照射
を施し、前記切り込み部33b内に適切に副絶縁層32
が入り込むようにする。なおスパッタ法としては、イオ
ンビームスパッタ法、ロングスロースパッタ法、あるい
はコリメーションスパッタ法など既存の方法を使用する
ことが可能である。
【0155】前述のように、レジスト層33には切り込
み部33b,33bが形成され、この切り込み部33b
内にまで副絶縁層32を延出して形成するため斜め方向
からのイオン照射により、前記副絶縁層32には、下部
コア層30から離れるに従って間隔が徐々に広がる対向
面32a,32aが形成され、この対向面32a,32
aは、イオンミリングによって削って形成された面と異
なり(図6の副絶縁層22の対向面22b参照)、なだ
らかに湾曲した面となっている。
【0156】なお本発明では、副絶縁層32のエッチン
グレートは、主絶縁層31のエッチングレートよりも小
さいことが必要であり、前記副絶縁層32を、Al
23、Si34、AlN、SiONのうち少なくとも1
種以上で形成することが好ましい。
【0157】また本発明では、前記主絶縁層31に使用
された絶縁材料のエッチングレートは、副絶縁層32に
使用された絶縁材料のエッチングレートに比べて10倍
以上の大きさを有することが好ましい。この条件を満た
すには、前記主絶縁層31を、SiO2及び/またはS
iONで形成し、前記副絶縁層32を、Al23及び/
またはSi34で形成することが好ましい。
【0158】そして図10に示すリフトオフ用レジスト
層33を除去する。その状態を示したのが図11であ
る。
【0159】図11に示すように、主絶縁層31上に形
成された副絶縁層32には、所定の間隔32cが幅寸法
T5で空けられている。この間隔32cの幅寸法T5
は、リフトオフ用レジスト層33の下面の幅寸法T4と
ほぼ同じか、あるいは前記幅寸法T4よりも若干広い程
度である。
【0160】よって図9に示したリフトオフ用レジスト
層33の上面33aが、露光現像の際の解像度のほぼ限
界値で形成されている場合には、前記レジスト層33の
下面の幅寸法T4は、前記解像度以下の寸法になるの
で、前記副絶縁層32に形成された間隔32cの幅寸法
T5もまた、露光現像の際の解像度の限界値以下の寸法
で形成されることになる。
【0161】そして図12に示す工程では、反応性イオ
ンエッチング(RIE法)により、主絶縁層31にトラ
ック幅規制溝31aを形成する。
【0162】前述したように、主絶縁層31に使用され
た絶縁材料の反応性イオンエッチングに対するエッチン
グレートは、副絶縁層32に使用された絶縁材料のエッ
チングレートよりも大きい。特に本発明では、副絶縁層
32に対して10倍以上の大きさのエッチングレートを
主絶縁層31が有していることが好ましい。
【0163】このように主絶縁層31のエッチングレー
トが、副絶縁層32のエッチングレートよりも大きい
と、反応性イオンエッチングにより、副絶縁層32はほ
とんど削られず、主に主絶縁層31が削られることにな
る。
【0164】このため、反応性イオンエッチングの際
の、図12に示す副絶縁層32は、レジストと同様なマ
スクとしての働きをしており、前記副絶縁層32に形成
された間隔32cから露出する主絶縁層31のみが主
に、反応性イオンエッチングにより削り取られる。
【0165】そして反応性イオンエッチングによって、
図12に示すように、前記主絶縁層31には、前記主絶
縁層31の表面から下部コア層30上にまで通じるトラ
ック幅規制溝31aが形成される。
【0166】前述したように、副絶縁層32に形成され
た間隔32cの幅寸法T5は、レジストの解像度以下の
幅寸法で形成されており、そして図12に示す工程で
は、反応性イオンエッチングの際に、前記副絶縁層32
が、マスクとしての役割を果たし、前記間隔32cから
露出する主絶縁層31の部分のみが主に削られていくた
めに、前記主絶縁層31に形成されたトラック幅規制溝
31aの幅寸法は、レジスト層の解像度以下の幅寸法で
形成されることになる。
【0167】そして前記トラック幅規制溝31aの幅寸
法は、トラック幅Twとして規定されるので、このよう
に本発明では、レジスト層の解像度以下の幅寸法でトラ
ック幅Twを形成することができ、今後のさらなる高記
録密度化に伴う狭トラック化に適正に対応可能な薄膜磁
気ヘッドを製造することができる。
【0168】そして本発明では、前記トラック幅規制溝
31a内に、下部コア層20と連続する下部磁極層及び
/または上部コア層と連続する上部磁極層、ならびに前
記一方のコア層とこれに対向する前記一方の磁極層との
間または両磁極層の間に位置する磁気ギャップ層を設け
る。
【0169】さらに前記上部磁極層上あるいは磁気ギャ
ップ層上に上部コア層を、副絶縁層32に形成された対
向面32a上に、フレームメッキ法により形成する。
【0170】以上詳述した本発明における製造方法によ
れば、下部コア層30上に、主絶縁層31を形成し、さ
らに前記主絶縁層31上にリフトオフ用レジスト層33
を形成する。次に前記レジスト層33に形成された切り
込み部33b内から主絶縁層31上にかけて、前記主絶
縁層31よりも反応性イオンエッチングに対するエッチ
ングレートの小さい絶縁材料を、副絶縁層32として形
成し、前記レジスト層33を除去する。この際、前記副
絶縁層32には、下部コア層30から離れるに従って徐
々に間隔が広がる対向面32a,32aが形成されてい
る。また前記副絶縁層32に形成された間隔32cの幅
寸法T5は、露光現像の際の解像度以下の寸法となって
いる。
【0171】そして次に、反応性イオンエッチングによ
り、前記副絶縁層32の対向面の下に現れる主絶縁層3
1に、トラック幅Twを規定するためのトラック幅規制
溝31aを形成している。
【0172】本発明では、特に上記した製造方法によれ
ば、前記トラック幅規制溝31aの幅寸法を、レジスト
層の解像度以下の幅寸法で形成することが可能であり、
今後の高記録密度化における狭トラック化に対応可能な
薄膜磁気ヘッドを製造することができる。
【0173】さらに本発明では、前記副絶縁層32に、
ほぼ左右対称に下部コア層30から離れるに従って間隔
が徐々に広がる対向面32b,32bを形成することが
可能であり、ライトフリンジングの発生を適正に抑制す
ることができる。
【0174】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、下部コア
層上に主絶縁層を形成し、さらに前記主絶縁層上に副絶
縁層を形成し、前記主絶縁層に少なくともトラック幅を
規定するためのトラック幅規制溝を形成し、さらに副絶
縁層に、前記トラック幅規制溝の両側端部の上端から、
前記副絶縁層の表面にかけて、間隔が徐々に広がる対向
面を形成している。
【0175】特に本発明では、トラック幅規制溝の幅寸
法を、レジスト層の解像度以下の幅寸法で形成でき、狭
トラック化に対応することができるとともに、副絶縁層
に徐々に間隔が広がる対向面をほぼ左右対称に形成する
ことができ、より適性にライトフリンジングの発生を抑
制することができる。
【0176】本発明における製造方法によれば、前記副
絶縁層に使用される絶縁材料の反応性イオンエッチング
に対するエッチングレートよりも大きい絶縁材料を主絶
縁層として使用し、前記主絶縁層上に副絶縁層を形成
し、さらに前記副絶縁層上に所定の間隔を空けたレジス
ト層を形成する。
【0177】そして、前記間隔内から露出する副絶縁層
に対し、エッチングにより下部コア層から離れるに従っ
て徐々に間隔が広がる対向面の形成を行ない、次に主絶
縁層にトラック幅規制溝の形成を行なうことで、前記ト
ラック幅規制溝の幅寸法を、レジスト層の解像度以下の
幅寸法で形成することができ、しかも前記副絶縁層に形
成される前記対向面を、左右対称に形成することができ
る。
【0178】あるいは本発明ではリフトオフ用レジスト
層を使用し、前記リフトオフ用レジスト層に形成される
切り込み部内にまで副絶縁層を形成することで、主絶縁
層に形成されるトラック幅規制溝の幅寸法を、レジスト
層の解像度以下の幅寸法で形成することが可能であり、
しかも前記副絶縁層に下部コア層から離れるに従って徐
々に間隔が広がる対向面を左右対称に形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッ
ド)を記録媒体との対向面(ABS面)から見た構造を
示す部分正面図、
【図2】図1に示す2−2線から切断した薄膜磁気ヘッ
ドを、矢印方向から見た部分断面図、
【図3】本発明の薄膜磁気ヘッドの他の実施形態の部分
断面図、
【図4】本発明の薄膜磁気ヘッドの他の実施形態を記録
媒体との対向面(ABS面)から見た構造を示す部分正
面図、
【図5】本発明の図1に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法
を示す一工程図、
【図6】図5に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図7】図6に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図8】図7に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図9】本発明の図4に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法
を示す一工程図、
【図10】図9に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図11】図10に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【図12】図11に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【図13】従来の薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッ
ド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図14】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す一工
程図、
【図15】図14に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【図16】図15に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【符号の説明】
10、20、30 下部コア層 11、21、31 主絶縁層 11a、21a、31a トラック幅規制溝 12 下部磁極層 13 磁気ギャップ層 14 上部磁極層 15、22、25、32 副絶縁層 15a、22b、25a、32a 対向面 16 上部コア層 17 Gd決め絶縁層 18 コイル層 19 コイル絶縁層 33 リフトオフ用レジスト層 33b 切り込み部

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部コア層と、上部コア層と、両コア層
    の間に位置する少なくとも1層の絶縁層とを有し、前記
    絶縁層にはトラック幅規制溝が形成され、このトラック
    幅規制溝内に、前記下部コア層と連続する下部磁極層及
    び/または上部コア層と連続する上部磁極層、ならびに
    前記一方のコア層とこれに対向する前記一方の磁極層と
    の間または両磁極層の間に位置する磁気ギャップ層が設
    けられており、 前記絶縁層は、下部コア層側に位置し、SiO 2 、Ti
    O、WO、WO 3 、SiONから選ばれる材料によって
    形成される主絶縁層と、その上に形成されたAl 2 3
    たはSi 3 4 から選ばれる材料によって形成される副絶
    縁層から成り、少なくとも前記主絶縁層に前記トラック
    幅規制溝が形成され、前記副絶縁層に、前記トラック幅
    規制溝の両側部の上端から前記副絶縁層の表面にかけ
    て、徐々に前記トラック幅方向の間隔が広がる対向面が
    形成されており、 前記対向面上に、前記上部磁極層及び/または上部コア
    層が形成されていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記主絶縁層は、SiO 2 またはSiO
    Nで形成され、前記副絶縁層は、Al 2 3 またはSi 3
    4 で形成されている請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記対向面は、前記副絶縁層が削られて
    形成されたものである請求項1または2記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記対向面は、前記副絶縁層をスパッタ
    成膜することにより形成されたものである請求項1また
    は2記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 ガスとしてC 3 8 +(Ar)を使用する
    反応性イオンエッチングに対する、前記主絶縁層のエッ
    チングレートが、前記副絶縁層の前記エッチングレート
    に比べて大きい請求項1ないし4のいずれかに記載の薄
    膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 ガスとしてC 5 8 +(Ar)を使用する
    反応性イオンエッチングに対する、前記主絶縁層のエッ
    チングレートが、前記副絶縁層の前記エッチングレート
    に比べて大きい請求項1ないし4のいずれかに記載の薄
    膜磁気ヘ ッド。
  7. 【請求項7】 (a)下部コア層上に、主絶縁層を、
    iO 2 、TiO、WO、WO 3 、SiONから選ばれる材
    料を用いて形成する工程と、 (b)Al 2 3 またはSi 3 4 を用いて、前記主絶縁層
    の上に副絶縁層を形成する工程と、 (c)前記副絶縁層の上に、所定の間隔を開けて一対の
    レジスト層を形成し、前記一対のレジスト層に、下部コ
    ア層に近づくにしたがってトラック幅方向の間隔が狭ま
    る対向面を形成する工程と、 (d)前記レジスト層の間隔内に露出する副絶縁層を、
    イオンミリングにより削り、前記副絶縁層に、下部コア
    層に近づくにしたがってトラック幅方向の間隔が狭まる
    対向面を形成する工程と、 (e)前記レジスト層を除去する工程と、 (f)前記対向面間に現れる前記主絶縁層を反応性イオ
    ンエッチングで削り、前記主絶縁層にトラック幅規制溝
    を形成する工程と、 (g)前記トラック幅規制溝内で、前記下部コア層と連
    続する下部磁極層および前記下部磁極層の上に磁気ギャ
    ップ層を形成する工程、または前記下部コア層の上に磁
    気ギャップ層を形成する工程と、 (h)前記トラック幅規制溝内で前記磁気ギャップ層の
    上に上部磁極層を形成し、さらに上部磁極層の上に上部
    コア層を形成する工程、または前記磁気ギャップ層の上
    に直接上部コア層を形成する工程と、 を有することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記(a)工程で、前記主絶縁層を、S
    iO 2 またはSiONで形成し、前記(b)工程で、前
    記副絶縁層を、Al 2 3 またはSi 3 4 で形成する請求
    項7記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記(c)工程において、前記レジスト
    層に露光現像によって、所定の間隔を開けた後、熱処理
    を施すことにより、前記間隔の両側端部に、下部コア層
    に近づくにしたがってトラック幅方向の間隔が狭まる対
    向面を形成する請求項7または8に記載の薄膜磁気ヘッ
    ドの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記(b)工程から(e)工程に代え
    て、以下の工程を有する請求項7ないし9のいずれかに
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。(i)下面に切り込
    み部が形成されたリフトオフ用のレジスト層を前記主絶
    縁層上に形成する工程と、 (j)Al 2 3 またはSi 3 4 を用いて、前記レジスト
    層の切り込み部内から前記主絶縁層上にかけて副絶縁層
    をスパッタ成膜し、この際、前記副絶縁層に下部コア層
    に近づくにしたがってトラック幅方向の間隔が狭まる対
    向面を形成する工程と、 (k)前記レジスト層を除去する工程、
  11. 【請求項11】 前記(f)工程における反応性イオン
    エッチングに用いるガスとしてC 3 8 +(Ar)を使用
    する請求項7ないし10のいずれかに記載の薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記(f)工程における反応性イオン
    エッチングに用いるガスとしてC 5 8 +(Ar)を使用
    する請求項7ないし10のいずれかに記載の薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
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