JPH09104726A - 1,3−ブタンジエン−スチレン共重合体の製造方法及び該方法で得られる1,3−ブタンジエン−スチレン共重合体 - Google Patents

1,3−ブタンジエン−スチレン共重合体の製造方法及び該方法で得られる1,3−ブタンジエン−スチレン共重合体

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JPH09104726A
JPH09104726A JP8187524A JP18752496A JPH09104726A JP H09104726 A JPH09104726 A JP H09104726A JP 8187524 A JP8187524 A JP 8187524A JP 18752496 A JP18752496 A JP 18752496A JP H09104726 A JPH09104726 A JP H09104726A
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butadiene
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Santa Quiteria Valentin Ruiz
ルイス サンタ クイテリア バレンチン
Oyague Juan Antonio Delgado
アントニオ デルガド オヴアケ フアン
Trillo Luisa Fraga
フラガ トリロ ルイサ
Escudero Carmen Sierra
シエラ エスクデロ カルメン
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Repsol Quimica SA
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料の消費量が減り、その結果として天然資
源の維持保存に寄与するように、タイヤの諸特性例えば
雨天時滑り抵抗すなわちスリップ抵抗を損なわずに転が
り抵抗を低下させたタイヤ及び他の弾性材料の製造に有
用な1,3-ブタンジエン−スチレン共重合体の製造方法を
提供する。 【解決手段】 1,3-ブタジエンとスチレンの陰イオン重
合を使用し且つ錫又はケイ素の適当な化合物を用いて重
合体連鎖の一部を星形状に連結し、連結させずに残って
いる線状の連鎖を適当に選択される別の錫化合物を使用
して停止させることによって製造する。錫を用いて停止
されたこれらの線状の連鎖が存在すると、前記の生成物
をタイヤ配合物に使用すると転がり抵抗の低下の有利な
効果を生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低い転がり抵抗を
もつタイヤの製造に有用な共重合体であって1,3-ブタン
ジエンとスチレンとの共重合体の製造方法及び該製造方
法によって得られる1,3-ブタンジエン・スチレン共重合
体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】タイヤ
の諸特性例えば雨天時滑り抵抗すなわちスリップ抵抗(w
et-skid resistance)を損なわずに転がり抵抗(rolling
resistance)を低下させることは、運転安全性にとって
必須であり、タイヤの製造で追求される最も重要な目的
の一つである。転がり抵抗が低いと燃料の消費量が減
り、その結果として天然資源の維持保存に寄与する。本
発明は1,3-ブタンジエンとスチレンとの共重合体であっ
て、タイヤの製造に使用される材料として、現在使用さ
れている他の材料に比べて、他の諸特性、特に雨天時滑
り抵抗を損わずに転がり抵抗を低下させるという所望の
効果を生じる共重合体の開発に関する。
【0003】タイヤの転がり抵抗を低下させるために、
種々の方法が提案されている。しかし、これらの方法は
初期の目的を達成することが可能であるが、タイヤの別
の重要な諸特性、例えば磨耗抵抗又は滑り抵抗に悪影響
を及ぼす。
【0004】このような次第で、例えば、当該技術では
天然ゴムとシス-ポリブタジエンとの混合物が提案され
ており、該混合物は低い転がり抵抗をもつが、それにも
拘わらずタイヤの雨天時滑り抵抗の低下が著しいことが
知られている。
【0005】また、当該技術では1,3-ブタジエン−スチ
レン共重合体の1,2-ビニル単位の含有量を増加させてタ
イヤの転がり抵抗を低下させる方法が報告されている
が、タイヤの諸特性に影響を及ぼし、より一層悪い磨耗
抵抗を生じ、その結果としてタイヤの磨滅及び有効寿命
が悪化する。
【0006】欧州特許第493,839号明細書には、式Bu3Sn
Li(式中、Buはブチル基を表わし、Snは錫原子を表わ
し、Liはリチウム原子を表わす)で示される重合開始剤
を用いて製造される1,3-ブタジエン−スチレン共重合体
が記載されている。この共重合体の加硫配合物(valcani
zed compound)は、24℃及び65℃の両方の温度で、低下
したtanδ〔動的試験における損失正接(tangent of the
loss angle)〕値を有する。このことは、公知の従来の
配合物に比べて、これらの配合物が前記の高温域におい
ては低いtanδに関連してより低い転がり抵抗を持つ
が、これらの配合物がまた前記の低い温度において低い
tanδをもつ結果としてより一層悪い滑り抵抗をもつこ
とを意味する。この低い滑り抵抗は車両の運転安全性の
観点から望ましくない。さらにそのうえ、前記の重合開
始剤は工業的に製造することが困難である。
【0007】また、米国特許第4,526,934号明細書に
は、転がり抵抗の低下に有利な効果が記載され、そこで
は1,3-ブタジエン−スチレン共重合体の複数の連結され
た連鎖がブタジエン−錫の結合をもつように、1,3-ブタ
ジエン−スチレン共重合体の複数の連鎖と、錫化合物(S
nCl4)との連結が存在する。しかしながら、この米国明
細書に記載の発明によってもたらされる転がり抵抗の改
善は十分ではない。当該技術の現状では、1,3-ブタジエ
ンとスチレンとの共重合体であって、より低い転がり抵
抗値をもち、しかも雨天時の滑り抵抗を保持し且それを
大きくする場合もある配合物を製造することを可能にす
る共重合体が必要であると感じられる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは意外にも、
1,3-ブタジエンとスチレンとの共重合体の製造方法であ
って、初期の目的すなわち転がり抵抗以外の諸特性例え
ばスッリプ抵抗を低下させることなく転がり抵抗を向上
させることを達成できる製造方法を知見した。この方法
は、複数の連鎖を星形状に連結した連鎖(star-shaped c
hain)と、末端に錫原子をもつ線状の連鎖(liner chain)
との組合せであって、両方の連鎖の適当な割合の組合せ
からなる生成物をもたらす。前記の錫原子と線状の連鎖
との結合はブタジエン−錫であるか又は別の結合(例え
ば、スチレン−錫、α-メチルスチレン−錫、イソプレ
ン−錫などである)であるかということには関係がな
い。加硫配合物(valvanized compounds)中に星形状共重
合体(star copolymer)すなわち星形状に分岐した連鎖を
もつ共重合体の存在と共に、連鎖の末端に錫原子をもつ
線状の連鎖の効果は、高い温度(50〜70℃)におけるtan
δの著しい低下(これはタイヤのより低い転がり抵抗に
関連する)と、低い温度(0℃)におけるtanδの増大(こ
れは現在の当該技術で知られている他の生成物と比べて
雨天時のスッリプ抵抗の増大に関連する)とをもたら
す。
【0009】本発明の目的は、陰イオン重合と、連結(c
oupling)反応と、錫化合物を用いた連鎖停止反応とを使
用するランダムブタジエン−スチレン共重合体の製造方
法を提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、1,3-ブタジエン−ス
チレン共重合体であってその連鎖が全て1個の錫原子に
連結されており、連鎖の少なくとも30%が線状であり、
残りの連鎖が星形状(star shape)に分岐している共重合
体である。
【0011】本発明のさらに別の目的は、エラストマー
の製造であって、タイヤ用のカーボンブラックで加硫化
された前記配合物において50〜70℃の範囲の温度におけ
る低いtanδ(これは低い転がり抵抗になる)と、0℃の
温度における高いtanδ値(これは高い滑り抵抗になる)
とをもつエラストマーの製造である。
【0012】従って、当該技術の現行法と比べて利点を
もつ前記の目的を達成する本発明の方法を以下に説明す
る。その利点は以下の記載と実施例から明らかになるで
あろう。
【0013】本発明の目的である前記の重合方法は炭化
水素溶媒中で実施される。使用する溶媒は、脂肪族炭化
水素又は脂環式炭化水素、例えばn-ペンタン、n-ヘキサ
ン、n-ヘプタン、シクロヘキサンなどであるのが好まし
い。これらの溶媒は別の成分の1種又はそれ以上と混合
し得、重合の活性中心に影響を及ぼし得る不純物、例え
ば炭酸ガス、酸素、水などが実質的に存在しないことを
必要とする。使用すべき溶媒濃度は、混合物を良好に攪
拌でき且つ重合反応中に生成する熱を良好に拡散できる
ように選択される。さらにまた、本発明の方法は連続重
合法と不連続重合法の両方に適用可能である。
【0014】重合温度は0〜150℃、好ましくは20〜120
℃の範囲であり得る。重合温度は重合速度と、重合体の
構造とに影響を及ぼすことが認めらる。さらにまた、反
応は恒温条件下で実施し得るし又は断熱条件下で実施し
得る。
【0015】ランダム共重合体の生成を促進し且つ該重
合体に対するビニル付加を制御するために、前記の反応
溶媒に対してその極性を変える有機化合物すなわち極性
調節剤、例えばテトラヒドロフラン(THF)又はN,N,N',N'
-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)を添加する。こ
れら極性調節剤の量は、重合体に所望されるビニル含有
量及び単量体の重合度の関数として、反応混合物を基準
としてTHFについては0.15〜5重量%の範囲で変化させ
得、TMEDAの場合には0.01〜0.5%の範囲で変化させ得
る。
【0016】前記の不連続重合法すなわち回分式重合法
は、該方法に適した反応器に溶媒、単量体、次いで前記
の極性化合物を装填することによって行い得る。これら
の反応剤を0〜150℃の範囲の温度に加熱し、有機リチ
ウム化合物を用いて重合を開始させる。前記のリチウム
化合物としては、例えばアルキルリチウム、例えばn-ブ
チルリチウム又はsec-ブチルリチウムが挙げられる。反
応混合物は単量体が全部反応するまで攪拌が維持され、
反応は反応剤の濃度と、反応中に使用される温度分布と
に応じて0.1〜24時間を必要とする。
【0017】1,3-ブタジエンとスチレンとの共重合は極
性調節剤の適切な濃度でランダムに生じるので、リビン
グポリマー種(species) P-Li+と反応することができる
単量体を重合体全部を基準として0.1〜2%の範囲の量
で加えることによって、重合体連鎖の末端での単量体の
型(type)を制御することが可能である。これらの重合体
の中から、1,3-ブタジエンとスチレンそれ自体、及び2ー
メチル-1,3-ブタジエン(イソプレン)とα-メチルスチレ
ンが認められる。これは、事後の連鎖の連結反応とその
連鎖停止において、式 PM−Me(式中、PMは単量体のM
すなわちスチレン、ブタジエン、イソプレン、α-メチ
ルスチレンなどを用いて連鎖停止された重合体連鎖を表
わし、Meは星形状に連結された連鎖の場合には金属Si又
はSnを表わし、連鎖停止した線状の連鎖の場合にはSn単
独を表わす)で示される型の種々の性質の結合を得るこ
とを可能にする。
【0018】従って、この結合の型は、先ず次の式
(I): ClnMeR4-n (I) (式中、nは3〜4を表わし、MeはSi又はSnであり、
Rは1〜20個の炭素原子を有する有機基の中から選択さ
れるアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であ
る)で示される型の化合物を用いて連鎖の最大で70%ま
でを星形状に連結することによって得られる。前記の化
合物(I)の中から、四塩化錫、四塩化ケイ素、三塩化ブ
チル錫、三塩化ブチルケイ素などが挙げられる。この反
応は複数の連鎖のうちの一部を金属原子を中心にもつ星
形状の連鎖として連結することを可能にする。
【0019】連結されずに残っている遊離の連鎖は、次
の式(II): ClSnR3 (II) (式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する有機基の中か
ら選択されるアルキル基、シクロアルキル基又はアリー
ル基である)で示される型の化合物、例えば塩化トリブ
チル錫、塩化トリペンチル錫又は塩化トリメチル錫によ
って連鎖停止される。従って、得られる重合体は、部分
的には星の形状(これはSn−重合体又はSi−重合体の結
合を含有する)に形成された構造を有し且つ部分的には
線状構造(これはSn−重合体の結合で連鎖延長が停止さ
れている)を有する。
【0020】連結反応と、その後の式ClSnR3(II)で示
される化合物を用いた連鎖の連鎖停止を確認した後に、
重合体に対して安定剤として2,6-ジ-tert-ブチル-p-ク
レゾール又はそれを目的とした別の薬剤を0.5〜1.0%
(重合体の重量を基準として)の範囲の量で添加すること
が可能である。重合体は当該技術において知られている
慣用の方法、例えばアルコール中で沈殿させる方法又は
蒸気同伴(vapor entrainment)によって溶媒を除去する
方法によって溶媒から単離し、その後に乾燥押し出し器
又は乾燥すべき生成物に適した方法でその最終乾燥に移
し得る。
【0021】その結果、本発明の方法に従って製造され
た生成物は、種々の重合体、すなわち第1に星の形状
(3個又はそれ以上の分岐)に連結された重合体と、第2
に前記重合体と一緒に重要な役割を果たす直鎖状の重合
体すなわち線状重合体との混合物から構成される。前記
の星形状に連結された重合体の中心は錫原子又はケイ素
原子であり、この重合体のこれらの金属と重合体連鎖と
の結合は、ブタジエン−金属、スチレン−金属、イソプ
レン−金属又はα-メチルスチレン−金属であり得る。
また、前記の線状重合体は、前記の星形状に連結された
重合体の複数の分岐鎖のそれぞれ一つよりも分子量が大
きいか又はそれと同じ分子量をもち、該重合体の一方の
末端には錫原子が結合している。線状重合体の場合に
は、重合体連鎖と錫との間の結合もまた、ブタジエン−
錫、スチレン−錫、イソプレン−錫又はα-メチルスチ
レン−錫の型の結合の中から選択し得る。
【0022】前記のように、この生成物同士の組合せ
は、本質的には星形状の重合体と、線状の別の重合体と
の混合物の結果として、タイヤの用途において優れた性
質をもつ加硫材料をもたらす。後者の重合体は重合体−
錫の型の結合をもつ。
【0023】加硫可能なエラストマー配合物は、前記の
重合体同士の混合物を単独で又は当該技術で周知の別の
重合体と組み合わせて使用して、カーボンブラック及び
他の慣用の添加剤例えば充填剤、可塑剤、酸化防止剤、
硬化剤などと一緒に、当該技術で周知の慣用の装置、方
法及び比率を使用して調製し得る。
【0024】前記のエラストマーを基材としたこれらの
配合物は、諸特性例えば転がり抵抗及び雨天時滑り抵抗
(これらは種々の温度における前記配合物の動的特性の
測定において得られる損失正接を用いて評価される)の
実施可能な向上と共に均衡がとれた良好な諸特性をも
つ。すなわち、良好な転がり抵抗は50〜70℃の範囲の温
度における比較的低い損失正接(tanδ)値に基づくであ
ろう。また、雨天時滑り抵抗は−10〜10℃の範囲の温度
における比較的低いtanδによるであろうということが
理解されるであろう。
【0025】
【発明の実施の態様】本発明を以下の実施例により説明
するが、本発明は実施例のみに限定されるものではな
い。
【0026】
【実施例】
実験方法 本明細書に記載の重合試験は全て、窒素、排気及び温度
設定用の状態調節装置を備えた20リットル容の重合反応
器中で実施した。重合反応は連続又は半連続方式で操作
することが可能であるが、この重合試験の場合には回分
式操作、すなわち不連続方式を使用した。重合反応に
は、原料を当該技術で公知の方法(例えば蒸留法、乾燥
法など)を使用して精製し、スチレンとブタジエンをシ
クロヘキサンに溶解した溶液を、TMEDA又はTHF(極性調
節剤として)と共に前記の重合反応器に装填し、次いで
温度設定装置を使用して試験の温度を調節した。温度調
節が達成されると、重合開始剤、この場合にはn-ブチル
リチウムを加え、反応を断熱的に継続した。この場合に
最小温度上昇は30℃であった。単量体の転化をガスクロ
マトグラフィーを使用して反応溶媒中に単量体が完全に
無くなるまで監視し、その後に連結反応と、遊離の線状
の連鎖の停止反応とを行った。最後に、酸化防止剤を加
え、その後に生成物を前記の方法を使用して取り出し、
次いで分離した。次いで、得られたスチレン−ブタジエ
ン共重合体の一連の構造パラメーターと物性を測定し
た。得られたスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)のビ
ニル含有量とスチレン含有量を1H-NMRと13C-NMR分光分
析により測定した。上記SBRの分子量と、星形状の重合
体の割合〔連結された重合体の割合(%)〕を、ゲル透過
クロマトグラフィー(GPC)を使用してポリスチレン試料
の検量線に基づいて測定した。
【0027】下記の表Iに示す配合に従って且つ標準規
格ASTM D-3182に記載のようにしてローラー型混合機中
で配合物を調製した。次いで、得られた配合物を150℃
で15分間加硫した。 表I 調製した配合物の組成 重合体 100 部 カーボンブラック N375 50 部 ZnO 4 部 ステアリン酸 2 部 芳香油 8 部 N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル フェニルレンジアミン 1 部 フェニル-α-ナフチルアミン 1.5部 N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾイル-スルフェンアミド 1.5部 硫黄 1.8部
【0028】前記のSBRのムーニー粘度をMonsanto社製
のムーニー粘度計を使用して、標準規格ASTM D-1646に
記載の方法により測定した。Monsanto社製の引っ張り試
験機でASTM D-412に記載の方法により加硫SBRの引っ張
り−変形の測定値を得た。加硫SBRの動的性質をMetavib
粘度分析装置を用いて引っ張り/圧縮モードで測定し
た。50〜70℃における損失正接(tanδ)(転がり抵抗指
数)と、0℃における損失正接(tanδ)(雨天時の滑り抵
抗指数)の測定値を0.3%の一定変形方式及び16Hzの変
形周波数で得た。
【0029】実施例1(比較例) 本実施例は従来技術に従って調製される1,3-ブタジエン
−スチレン共重合体の製造例である。得られる生成物
は、錫原子を中心にもつ星形状(the shape of astar)に
連結された連鎖と、連鎖の末端に金属をもたない線状の
連鎖との混合物からなる。この製造のために、シクロヘ
キサンに45.4%(p/p)溶解したスチレン850.5gと、1,3-
ブタジエン1197.0gと、シクロヘキサン8983.0gとを20リ
ットルの容量の反応器に入れた。この単量体の混合物に
極性調節剤としてテトラヒドロフラン33.74gを加えた。
連続的に撹拌しながら、反応混合物を45℃に温度調節
し、その後に重合開始剤としてn-ブチルリチウム0.88g
(13.8mmol)を反応器による被毒(reactor poisons)を中
和する追加量と共に加え、反応を12分間継続した。反応
混合物の温度が55℃まで上昇した。ガスクロマトグラフ
ィー(GC)を使用して単量体の完全な転化を確認した上
で、重合体鎖の部分を星形状に連結するためにSnCl4 0.
504g(1.9mmol)を加え、10分間反応させた。その後に、
2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール12gを酸化防止剤及び未
結合の連鎖の停止剤として加えた。このようにして得ら
れた試料を溶媒から単離し、その後に分析し、配合物及
びその加硫化物を調製した。
【0030】実施例2 ブタジエン−錫の中心核をもつ星形状に連結した連鎖
と、ブタジエン−錫の末端をもつ線状の連鎖との混合物
を得るように部分的に代えた以外は、実施例1に記載の
方法と同様にして重合試験を行った。これに関しては、
実施例1に記載の方法と同様の装填量及び重合方法で行
った。但し、この場合は単量体が全て転化した際に1,3-
ブタジエン15gを加え、5分間反応させて生成するSBR
(1,3-ブタジエン−スチレン重合体)連鎖の末端に重合し
たブタジエン単位を確実に存在させた。次いで、SnCl4
0.504g(1.9mmol)を加え、10分間反応させることによ
り、前記と同様に星形状に連鎖を連結させる方法を実施
した。最後に、実施例1とは異なり、前記の工程で連結
されていない線状の連鎖の末端を停止させるために、塩
化トリブチル錫(ClSnBu3) 3.15gを使用し、該連鎖が錫
−ブタジエン型の結合を持つようにした。最後に2,6-ジ
-tert-ブチル-p-クレゾール10gを単独で酸化防止剤とし
て加えた。このようにして得られた試料を単離し、その
後に配合し、加硫した配合物を分析、特性決定した。
【0031】実施例1及び2で得られた重合体について
評価した結果を表IIに示す。この表では、種々の温度に
おける損失正接(tanδ)の違いを算出し実施例1で得ら
れた試料と比較した。
【0032】
【0033】表IIに示す結果からみて、実施例2に従っ
て調製した試料であって、連鎖の末端に錫原子をもつ線
状の連鎖が存在し且つこの場合には錫で連結されている
連鎖も一緒に存在する試料を使用した場合には、得られ
る配合物の諸特性が著しく向上することが認められる。
この点で、従来技術において既に存在する実施例1の比
較試料に比べて、低温域(0℃)ではtanδが20%まで増大
する(これは良好な滑り抵抗の挙動に関連する)ことが認
められ、一方、高温(70℃)ではこのパラメータの値が約
20%低下する(これは転がり抵抗の向上に関連する)こ
とが認められる。すなわち、この転がり抵抗の低下は燃
料の消費量を減らし、その結果として大気汚染放出物の
量を減少させるであろう。
【0034】実施例3(比較例) 本実施例は公知の方法、具体的には米国特許第4,526,93
4号明細書に従って調製した試料である。得られた生成
物は、錫−ブタジエンの中心核をもつ星形状に連結され
た連鎖と、特定の末端基をもたない線状の連鎖との混合
物からなる。その目的は、以下に記載の本発明の実施例
と比較することにあり、同様の試験により調製及び加硫
した。この製造には、20リットル容の反応器に、シクロ
ヘキサンに58%(p/p)溶解したスチレン622.9gと、1,3-
ブタジエン1123.0gと、シクロヘキサン8700.0gを充填し
た。この単量体混合物に極性調節剤としてテトラヒドロ
フラン42.4gを加えた。実施例1に記載の方法と同様の
重合方法を実施し、その後に重合開始剤としてn-ブチル
リチウム0.74g(11.5mmol)を反応器による被毒を中和す
る追加量と共に加えた。反応を約10分間継続した。反応
混合物の温度上昇は60℃であった。ガスクロマトグラフ
ィー(GC)を使用して単量体の完全な転化を確認した後
に、1,3-ブタジエン13gを加え、5分間反応させて連鎖
の末端のブタジエン単位の存在を確実にした。最後に、
星形に連結された重合体連鎖を得ることを目的として、
四塩化錫0.43g(1.68mmol)を加えて10分間反応させた。
その後に、連結されていない連鎖の停止剤及び酸化防止
剤として2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール12g加えた。こ
のようにして得られた試料を溶媒から単離し、その後に
配合物を及びその加硫生成物を分析し、評価した。
【0035】実施例4 本実施例は実施例2に記載の試料と同様の本発明の別の
試料の実施例である。すなわちブタジエン−錫の中心核
をもつ星形状に連結した連鎖と、ブタジエン−錫の末端
をもつ線状の連鎖との混合物である。実施例2と同様の
配合及び重合工程を行い、単量体が完全に転化したとき
に1,3-ブタジエン13gを同様に加え、5分間反応させて
生成したSBR重合体連鎖の末端のブタジエン単位の存在
を確実にした。次いで、SnCl4 0.43g(1.68mmol)を加え
て10分間反応させることにより、実施例2同様に星形状
に連鎖を連結させた。最後に、実施例3とは別に、前記
工程で連結されていない線状の連鎖を停止させるため
に、塩化トリブチル錫(ClSnBu3) 2.06gを使用して該線
状の連鎖がブタジエン−錫型の結合をもつようにした。
最後に2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール10gを単独で酸化
防止剤として加えた。このようにして得られた試料を単
離し、その後に配合物及びその加硫生成物を分析し、評
価した。
【0036】実施例5 中心核として錫をもつ星形状に連結した連鎖であって金
属と結合した特定の単量体を持たない連鎖と、錫ブタジ
エン末端をもつ線状の連鎖との混合物を得た以外は、実
施例4に記載の重合試験と同様の別の重合試験を実施し
た。この場合には、単量体が完全に転化したときに、1,
3-ブタジエン又は他の単量体を加えることなく、星形状
の連鎖の連結反応を行った。SnCl4 0.43g(1.68mmol)を
加え、10分間反応させた。最後に、1,3-ブタジエン13g
を加えて5分間反応させ、この単量体と連結されていな
い連鎖を停止させ、次いで連結されていない線状の連鎖
を停止させるために塩化トリブチル錫(ClSnBu3) 2.06g
を加えた。このようにして線状の連鎖だけがブタジエン
−錫型の結合をもつ。最後に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレ
ゾール10gを単独で酸化防止剤として加えた。このよう
にして得られた試料を単離し、その後に配合し、加硫し
た配合物を分析し、特性決定した。
【0037】実施例6 中心に錫−イソプレンの核をもつ星形状に連結した連鎖
と、錫−イソプレン末端をもつ線状の連鎖との混合物を
得た以外は、実施例4に記載の重合試験と同様して重合
試験を実施した。実施例4と同じ充填量及び重合工程を
行い且つ実施例4とは異なり、単量体が完全に転化した
ときに2-メチル-1,3-ブタジエン(イソプレン)18gを加
え、5分間反応させて生成したSBR重合体の連鎖の末端
にイソプレン単位が存在することを確実にした。次い
で、四塩化錫(SnCl4)0.43g(1.68mmol)を加え、10分間反
応させることにより実施例4と同様にして星形状に連鎖
を連結させた。実施例5と同様に、前記の工程で連結さ
れていない連鎖を停止させるために、線状の連鎖と分岐
した連鎖の両方がイソプレン−錫型の結合をもつように
塩化トリブチル錫(ClSnBu3) 2.06gを加えた。最後に、
2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール10gを単独で酸化防止剤
として加えた。このようにして得られた試料を単離し、
その後に配合し、加硫した配合物を分析し、特性決定し
た。
【0038】実施例7 中心にα-メチルスチレン−錫の核をもつ星形状に連結
した連鎖と、α-メチルスチレン−錫末端をもつ線状の
連鎖との混合物を得た以外は、実施例4に記載の重合試
験と同様して重合試験を実施した。実施例4と同じ充填
量及び重合工程で行った。但し、この場合は実施例4と
異なり、単量体が完全に転化したときにα-メチルスチ
レン20gを加え、5分間反応させて生成したSBR重合体の
連鎖の末端にイソプレン単位が存在することを確実にし
た。次いで、四塩化錫(SnCl4) 0.43g(1.68mmol)を加え
て10分間反応させ、連鎖を星形状に連結させたた。実施
例5と同様に、前記の工程で連結されていない連鎖を停
止させるために、線状の連鎖と分岐した連鎖の両方がα
-メチルスチレン−錫型の結合をもつように塩化トリブ
チル錫(ClSnBu3) 2.06gを加えた。最後に、2,6-ジ-t-ブ
チル-p-クレゾール10gを単独で酸化防止剤として加え
た。このようにして得られた試料を単離し、その後に配
合し、加硫した配合物を分析し、特性決定した。
【0039】実施例3〜7で得られた重合体を評価した
結果を表IIIに示す。表に示す結果からみて、全ての場
合において、錫結合で停止した線状の連鎖が存在する配
合物の特性は、重合体の線状部分にこの型の結合が存在
していない配合物と比較して著しく向上していることが
認められる。これは高い温度(70℃)におけるtanδ(これ
は低い転がり抵抗に関係する)が、対照試料(比較実施例
3)に比べて低下していることから明らかである。同様
に、低い温度(0℃)におけるtanδの値の増大に反映する
滑り抵抗の改良の効果が存在する。その効果は、大部分
はブタジエン型やイソプレン型の線状の連鎖を持つもの
について生じ、αメチルスチレン−錫の場合には幾分小
さいと判断される。
【0040】
【0041】実施例8(比較例) 本実施例は、極性調節剤がテトラメチルエチレンジアミ
ン(TMEDA)である場合の例である。本実施例について
は、20リットルの容量の反応器に、シクロヘキサンに58
%(p/p)溶解したスチレン540gと、1,3-ブタジエン940g
と、シクロヘキサン9000gとを装填した。この単量体と
溶媒の混合物に極性調節剤としてTMEDA 4gを加えた。前
記の諸実施例に記載の方法と同じ方法を実施し、反応混
合物を35℃に加熱し、n-ブチルリチウム0.74g(11.5mmo
l)を重合開始剤として反応器による被毒を中和する追加
量と共に加えた。反応を約10分間継続した。約60℃の温
度上昇があった。前記の諸実施例に示した方法により単
量体の転化を確認した上で、1,3-ブタジエン15gを加
え、5分間反応させた。最後に、四塩化錫0.52g(2.02mmo
l)を加え、10分間反応させて星形状に結合した連鎖を得
た。その後に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール12gを、
連結されていない連鎖の停止剤及び酸化防止剤として加
えた。このようにして得られた試料を単離し、その後に
配合物及びその加硫生成物を分析し、評価した。
【0042】実施例9 本実施例は、極性調節剤がTMEDAである場合の例であ
る。この実施例では、錫−ブタジエンを中心核としても
つ星形状に連結した連鎖と、錫−ブタジエンとして停止
された末端をもつ線状の連鎖との混合物が得られる。実
施例8(比較例)に記載の方法と同じ充填量及び重合法を
実施して、単量体全部が転化したときに、1,3-ブタジエ
ン15gを加え、5分間反応させ、生成したSBR連鎖の末端
にブタジエンを確実に存在させた。次いで、四塩化錫0.
52g(2.02mmol)を加えて10分間反応させて、連鎖を星形
状に連結させた。最後に、先の実施例とは異なり、先の
工程で連結されていない連鎖を停止させるために塩化ト
リブチル錫(ClSnBu3) 2.06gを加えて、線状の連鎖がブ
タジエン−錫型の結合をもつようにした。最後に、2,6-
ジ-t-ブチル-p-クレゾール8gを単独で酸化防止剤として
加えた。このようにして得られた試料を単離し、その後
に配合し、加硫した配合物を分析し、特性決定した。
【0043】これらの重合体(実施例8及び9)を評価し
た結果を表IVに示す。この場合には、先の実施例(1〜
7)と異なり、極性調節剤TMEDAを使用するとビニル単
位の付加値(1,2-ビニルの割合)が大きくなることが認め
られる。さらに、ビニルの単位の付加が大きいが、錫結
合をもつ線状の連鎖において、配合物の最も良い諸特性
が得られることも認められた。すなわち、実施例9につ
いては、線状の連鎖中にこの型の錫結合が存在していな
い対照試料(実施例8)と比べて、高温(70℃)におけるta
nδ(この配合物を用いて製造されるタイヤの低い転が
り抵抗に関連する)の著しい低下がある。同様に、低温
(0℃)におけるtanδの値の増大に反映する滑り抵抗の向
上が認められる。
【0044】
【0045】前記の実施例に基づいて、中心に錫原子を
もつ星の形状の分子と、末端に錫原子をもつ線状の分子
との混合物の加硫生成物が、線状分子がその末端にこの
型の錫原子をもたない加硫生成物と比較して、他の諸特
性を損なうことなく転がり抵抗の向上を可能にすること
が明らかである。転がり抵抗の向上は、重合体連鎖の種
々の型の錫結合、例えばブタジエン−錫、α−メチルス
チレン−錫、イソプレン−錫などによって得られる。
【0046】そのうえ、実施例及び明細書の記載に基づ
いて、所望の効果を得るために最適な加工条件を選択す
ることが可能である。その結果、実施例は他の公知の方
法及び生成物と比較して、改良された方法及び生成物を
記載し、例証するだけであることから、本発明は前記の
実施例に限定されないことが理解されるに違いない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルイサ フラガ トリロ スペイン国 28005 マドリード.ベルシ アル,3 (72)発明者 カルメン シエラ エスクデロ スペイン国 28015 マドリード.フエル ナンド エル カトリコ.50

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低い転がり抵抗をもつタイヤの製造に有
    用な、1,3-ブタンジエンとスチレンとの共重合体の製造
    方法であって、 (a)スチレン単量体と1,3-ブタンジエン単量体とを、溶
    媒中で重合開始剤アルキルリチウムを使用して極性調節
    剤の存在下に不活性条件下で0〜150℃の範囲の温度で
    陰イオン重合させて共重合体を生成させ、 (b)場合によっては任意に行われる反応としてさらに、
    前記共重合体を構成する単量体又は別種の単量体(但
    し、該単量体は共役ジエン類又は芳香族ビニル化合物の
    中から選択されるものである)の中から選択される末端
    単量体を、前記共重合体の全重量を基準として2%まで
    前記共重合体に反応させ、次いで、 (c)次の式(I): ClnMeR4-n (I) (式中、nは3〜4を表わし、MeはSi又はSnであり、R
    は炭素原子を1〜20個有する有機基の中から選択される
    アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基である)
    で示される錫又はケイ素のハロゲン化合物を用いて前記
    重合体の最大で70%までを連結反応させて星形状に連結
    された連鎖をもつ重合体を形成させ、 (d)場合によっては任意に行われる反応として、形成さ
    れた星形状連鎖をもつ重合体以外の残りの重合体につい
    て、前記共重合体を構成する単量体の1種及び別種の単
    量体(但し、該単量体は共役ジエン類又は芳香族ビニル
    化合物の中から選択されるものである)の中から選択さ
    れる末端単量体を、前記の残りの共重合体の全重量を基
    準として2%まで前記の残りの重合体に反応させ、次い
    で (e)次の式(II): ClSnR3 (II) (式中、Rは炭素原子を1〜20個有する有機基の中から
    選択されるアルキル基、シクロアルキル基又はアリール
    基である)で表わされる型の化合物を用いて重合体の線
    状の連鎖の連鎖停止反応を行うことを特徴とする1,3-ブ
    タンジエンとスチレンの共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記の工程(c)を四塩化錫(SnCl4)を用
    いて行うことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記の工程(c)を四塩化ケイ素(SiCl4)
    を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 スチレン含有量が5〜35%であることを
    特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記の溶媒がシクロヘキサンであるか又
    はシクロヘキサンと炭素原子5〜10個を有するアルカン
    異性体との混合物であることを特徴とする請求項1記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 前記のアルキルリチウム化合物がsec-ブ
    チルリチウムであることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記のアルキルリチウム化合物がn-ブチ
    ルリチウムであることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記の極性調節剤がテトラヒドロフラン
    であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記の極性調節剤がN,N,N',N'-テトラメ
    チルエチレンジアミンであることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 反応混合物中のテトラヒドロフラン濃
    度が0.15〜5%であることを特徴とする請求項8記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 反応混合物中のN,N,N',N'-テトラメチ
    ルエチレンジアミン濃度が0.01〜0.5%であることを特
    徴とする請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記の末端単量体がスチレンであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記の末端単量体が1,3-ブタジエンで
    あることを特徴とする請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記の末端単量体が2-メチル1,3-ブタ
    ジエンであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記の末端単量体がα-メチルスチレ
    ンであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記の線状の連鎖が塩化トリブチル錫
    を用いて連鎖停止されていることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記の線状の連鎖が塩化トリメチル錫
    を用いて連鎖停止されていることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記の線状の連鎖が塩化トリペンチル
    錫を用いて連鎖停止されていることを特徴とする請求項
    1記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれか1項に記載の
    方法によって製造される1,3-ブタンジエンとスチレンと
    の共重合体であって、星形構造をもつ重合体が最大で70
    %と、線状構造をもつ重合体が少なくとも30%とによっ
    て形成され、線状の連鎖が全てその末端に錫原子を有す
    るものである1,3-ブタンジエンとスチレンとの共重合
    体。
  20. 【請求項20】 請求項1〜18のいずれか1項に記載の
    方法によって製造される1,3-ブタンジエンとスチレンと
    の共重合体であって、前記の共重合体100部当たり少な
    くとも20部で加硫された配合物が滑り抵抗を劣化させる
    ことなく低下された転がり抵抗をもつものである1,3-ブ
    タンジエンとスチレンとの共重合体。
  21. 【請求項21】 請求項1〜18のいずれか1項に記載の
    方法によって製造された1,3-ブタンジエンとスチレンと
    の共重合体であって、前記共重合体100部当たりにつき
    少なくとも20部が加硫化された配合物が、50〜70℃の範
    囲の温度における機械的動的試験において比較的低い損
    失正接(tanδ)値を有し且つ−10〜10℃の範囲の温度に
    おける機械的動的試験において比較的高い損失正接(tan
    δ)値を有するものである1,3-ブタンジエンとスチレン
    との共重合体。
JP8187524A 1995-07-17 1996-07-17 1,3−ブタンジエン−スチレン共重合体の製造方法及び該方法で得られる1,3−ブタンジエン−スチレン共重合体 Pending JPH09104726A (ja)

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