JPH09104274A - シートのセーフティロック機構 - Google Patents

シートのセーフティロック機構

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JPH09104274A
JPH09104274A JP22219096A JP22219096A JPH09104274A JP H09104274 A JPH09104274 A JP H09104274A JP 22219096 A JP22219096 A JP 22219096A JP 22219096 A JP22219096 A JP 22219096A JP H09104274 A JPH09104274 A JP H09104274A
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seat
screw
lock
casing
lock mechanism
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートに大きな減加速度が加わると、シート
を確実にロックすることによりシート乗員の安全を確保
するセーフティロック機構を提供すること。 【解決手段】 シートの調節装置に、互いに相対移動可
能な第一部材102と第二部材100を設けた。シート
に所定値以上の減加速度が加わると、変換手段104に
より減加速度を推力に変換し、この変換された推力でロ
ック手段106を作動させ調節装置をロックするように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートのセーフテ
ィロック機構、例えば、車両用シートに設けられたシー
トスライド装置あるいはシートリクライニング装置のセ
ーフティロック機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシートスライド装置として、例え
ば特公昭62−61462号公報は一段送りシートスラ
イドアジャスタを開示している。このアジャスタは、ラ
ッチプレートに形成された複数のラッチに2個のロック
プレートを交互に嵌合させながら、シートをスライド移
動させるもので、シートのスライド中、常に1個のロッ
クプレートがいずれかのラッチと嵌合している。
【0003】また、実公昭62−42834号公報は、
慣性力を利用してシートをロックするシートスライド装
置を開示している。このシートスライド装置は、左右2
カ所のロック部分を独立させて、一方を手動ロック式と
して通常のシート移動時に使用し、他方を慣性ロック式
として、車両衝突等に伴う急激な減加速度発生時にシー
トを自動ロックするようにしたものである。
【0004】また、実公昭63−46258号公報は、
ロック孔の前後に傾斜面を設けることによりロックプレ
ートがロック孔に容易にさそい込まれるようにしたシー
トスライド装置のロック装置を開示している。
【0005】一方、従来のシートリクライニング装置
は、一般にシートバックフレームに固定されたセクタギ
ヤに対しロックギヤの係合を手動解除することにより、
あるいは、電動でセクタギヤを揺動させることにより、
シートバックの傾斜角を適宜調節している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
ののうち、特公昭62−61462号公報に開示されて
いるシートスライドアジャスタは、1ピッチづつ操作レ
バーを操作しながらシートを前後方向に移動させる必要
があり、操作レバーの操作が面倒であるとともに、シー
トの移動に時間がかかる。
【0007】また、実公昭62−42834号公報に開
示されているものでは、G(減加速度)センサの作動に
より、ロックプレートを直ちにロックする構造ではある
が、ロックレバーの操作中には、効果がない。
【0008】さらに、実公昭63−46258号公報に
開示されているロック装置においては、シートの前後位
置を調整している時にシートに減加速度が加わった場
合、ロックプレートが傾斜面に沿って確実にロック孔に
さそい込まれるという保証はない。
【0009】一方、シートリクライニング装置のうち、
特に手動で操作するものは、操作レバーの操作中にシー
トに減加速度が加わった場合、シートバックが前方ある
いは後方に急激に傾動していた。
【0010】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、シートに大きな減加
速度が加わると、シートを確実にロックすることにより
シート乗員の安全を確保するセーフティロック機構を提
供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、必要時に
第一部材と第二部材を互いに相対移動させるシートの調
節装置において、シートに加わる減加速度を推力に変換
する手段を備え、シートに所定値以上の減加速度が加わ
ると、上記推力により上記調節装置をロックする手段を
さらに備えたことを特徴とする。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、推力に変
換する上記手段が、上記第一部材に回動自在に取り付け
られたスクリューと、該スクリューと螺合し上記第二部
材に取り付けられたナットとを有し、上記スクリュー及
びナットのねじが摩擦角以上のリードを有することを特
徴とする。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明は、調節装
置をロックする上記手段が、上記スクリューの一端に取
り付けられたディスクと、該ディスクを回動自在に収容
するケーシングからなり、上記ディスクとケーシングと
の摩擦接触により上記調節装置をロックするようにした
ことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の作動原理を図10を参照して説明す
る。図10(a)に示されるように、本発明にかかるシ
ートの調節装置は、シートが固定される第一部材102
と、この第一部材102と相対移動可能に配設された第
二部材100と、シートに加わる減加速度を推力に変換
する手段104と、ロック手段106とを有しており、
シートを介して第一部材102に所定値以上の減加速度
が加わると、推力に変換する手段104で発生した推力
がロック手段106に作用して調節装置がロックする。
【0015】また、推力に変換する手段104は、第一
部材102に回動自在に取り付けられたスクリュー10
8と、このスクリュー108と螺合し第二部材100に
取り付けられたナット110とを有し、スクリュー10
8及びナット110のねじが摩擦角以上のリードを有し
ているので、第一部材102に負荷を加えることによ
り、第一部材102を第二部材100に対し相対移動さ
せることができる。しかしながら、シートを介して第一
部材102に所定値以上の減加速度が加わると、ナット
110がスクリュー108を回転させる前にスクリュー
108に前後方向の推力が発生するよう作用する。
【0016】さらに、ロック手段106を、スクリュー
108の一端に取り付けられたディスク112と、ディ
スク112を回動自在に収容するケーシング114で構
成したので、スクリュー108に前向きの推力が加わる
と、ディスク112とケーシング114が図10(b)
のように摩擦接触して調節装置がロックするよう作用す
る。逆に、スクリュー108に後向きの推力が加わる
と、ディスク112とケーシング114が図10(c)
のように摩擦接触して調節装置がロックするよう作用す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1及び図2は、本
発明にかかるセーフティロック機構を備えたシートスラ
イド装置を示しており、このシートスライド装置は、左
右一対のシートトラック及びその一方に設けられたセー
フティロック機構から構成されている。
【0018】各シートトラックは、車両フロアに固定さ
れたロワレール2と、このロワレール2を上方から囲繞
し、ロワレール2に摺動自在に取り付けられたアッパー
レール4からなり、アッパーレール4の上にシート(図
示せず)が固定される。
【0019】アッパーレール4の前後端上面には、U字
状断面を有する操作レバーブラケット6及び平板状の後
部ケーシングブラケット8がそれぞれ螺着されている。
操作レバーブラケット6と後部ケーシングブラケット8
の車両幅方向に突出した部分の下面には、前部ケーシン
グ10と後部ケーシング12が螺着されており、この両
ケーシング10,12に、アッパーレール4と平行に延
在するスクリュー14の前後端がそれぞれ回動自在に支
承されている。スクリュー14はナット16と螺合して
おり、このナット16は、ナットブラケット18を介し
てロワレール2に固定されている。スクリュー14及び
ナット16のねじとしては、そのリードが摩擦角より大
きいものが選択されており、シートからアッパーレール
4を介してスクリュー14に前後方向の負荷が加えられ
ると、スクリュー14は回転し、アッパーレール4及び
シートはロワレール2に対し前後方向に移動する。
【0020】操作レバーブラケット6の対向する側壁の
車両幅方向における先端部6bには、レバー挿入穴6c
が形成されており、この穴6cに操作レバー26が遊挿
せしめられている。また、操作レバーブラケット6の側
壁間の操作レバー26には、操作レバー26と一体的に
回動するカム28が装着されている。操作レバー26の
先端にはロックスプリング30が巻回されており、その
一端は操作レバー26の先端部に形成された溝26aに
係止されるとともに、その他端はアッパーレール4の上
面に係止されており、操作レバー26を図1における時
計方向に常時付勢している。
【0021】アッパーレール4の上面に位置する操作レ
バーブラケット6には、その一部を切り起こして形成し
た一対の支承部6aが立設しており、この支承部6a
に、前部ケーシング10に収容された後述するディスク
を圧接ロックするロックプレート20と、このロックプ
レート20を上方に移動させてディスクとの係合を解除
する揺動アーム22が枢着されている。
【0022】図3に示されるように、ロックプレート2
0と揺動アーム22は、ほぼその中央部がピン24で固
定されており、一体的に上下に移動する。揺動アーム2
2の先端部は上方に折曲し、カム28の上部に穿設され
たスリット28aに遊挿されている。一方、ロックプレ
ート20の先端部は下方に折曲しており、この先端部と
揺動アーム22の先端部の間に、カム28は介装せしめ
られている。尚、ロックプレート先端部の下縁部20a
はディスクと係合する断面V字状の係合部となってお
り、操作レバーブラケット6に穿設された開口6dを介
して下方に延在している。
【0023】図2及び図4に示されるように、前部ケー
シング10は一対のケーシングハーフ10a,10bか
らなり、スクリュー14の前端にボルト34で固定され
たディスク32が前部ケーシング10の内部に収容され
ている。ディスク32の中央部には略V字状断面を有す
る環状溝32aが形成されており、環状溝前後の円周面
は傾斜面32bとなっている。また、各ケーシングハー
フ内部の円周壁はディスク32の傾斜面と同じ勾配を有
する傾斜壁10cとなっている。ボルト34の頭部には
ロッド36が立設せしめられ、このロッド36がケーシ
ングハーフ10aに形成された凹所11に遊挿せしめら
れることにより、スクリュー14を回動自在に支承して
いる。また、ロッド36の端面に形成された円錐状の凹
所36aにはボール38が嵌入せしめられるとともに、
円形プレート40を介してスプリング等の弾性手段42
により常時ロッド36に対して付勢されている。
【0024】一方、スクリュー14の後端には、ロッド
36が直接立設せしめられ、このロッド36に対し、図
4同様、ボール38が円形プレート40を介して弾性手
段42により付勢されている。
【0025】上記構成を有する本発明にかかるセーフテ
ィロック機構の作用を説明する。操作レバー26はロッ
クスプリング30により図1における時計方向に常時付
勢されており、シートの前後位置を調節する必要がない
場合には、図3に示されているように、ロックプレート
20がカム28により押圧されている。その結果、ロッ
クプレート20の係合部20aがディスク32の環状溝
32aと係合し、ディスク32の回動、従って、スクリ
ュー14の回動は阻止され、シートは現在の位置にロッ
クされる。
【0026】シートの前後位置を調節する必要がある場
合に、操作レバー26を図1における反時計方向に操作
すると、操作レバー26と一体的に回動するカム28に
より揺動アーム22が上方に移動せしめられ、揺動アー
ム22に連結されたロックプレート20が同様に上方に
移動するので、ロックプレート20の係合部20aとデ
ィスク32の環状溝32aとの係合が解除される。かか
る状態では、ディスク32の傾斜面32bとケーシング
10の内部傾斜壁10cとは所定距離離間しており、シ
ートに前後方向の負荷を加えるとスクリュー14が回転
し、シートの前後位置を適宜調節することが可能とな
る。
【0027】操作レバー26を操作してシートの前後位
置を調節する場合の所謂ロックオフ状態において、車両
の衝突等によりロワレール2に大きな減加速度が加わる
と、ナット16に前後方向の力が加わり、スクリュー1
4を回転させるより前に、弾性手段42の弾性力に抗し
てスクリュー14が前後方向に移動する。その結果、ス
クリュー14に固定されたディスク32も同様に前後方
向に移動することになり、環状溝32aの前後に形成さ
れた傾斜面32bの一方が、前部ケーシング10の対応
する内部傾斜壁10cと摩擦係合し、スクリュー14の
回転が阻止されるとともに、シートが現在の位置でロッ
クされる。即ち、ディスク32と前部ケーシング10で
緊急ロック手段を構成している。
【0028】尚、弾性手段42の弾性力を適宜選択する
ことにより、ディスク32の傾斜面32bと前部ケーシ
ング10の内部傾斜壁10cとが摩擦係合する減加速度
を所定の値に決定することができる。
【0029】また、図4に示されているように、ケーシ
ングハーフ10aに形成されている凹所11には、衝撃
時のスクリュー移動ストロークLが設けられており(後
部ケーシング12も同様)、スクリュー14の移動量が
ストロークLに達する前にディスク32の傾斜面32b
と前部ケーシング10の内部傾斜壁10cは摩擦係合す
るように設定されている。
【0030】図5はセーフティロック機構の変形例を示
しており、ロッド36は、ケーシングハーフ10aの前
部壁に立設したロッド支承部44により回動自在に支承
されるとともに、ボール38はケーシングハーフ10a
の前部壁と当接している。また、スクリュー14の後端
には直接ロッド36が立設せしめられ、ロッド支承部4
4により回動自在に支承されるとともに、ボール38を
介して、後部ケーシング12の後部壁に当接し、スクリ
ュー14が前後方向に移動しない構成となっている。
【0031】前部ケーシング10の内部には、ディスク
32と対向する一対の慣性ロック部材46a,46bが
前後方向に摺動自在に収容されており、各慣性ロック部
材46a,46bの内周面46cは、ディスク32の対
応する傾斜面32bと同一の勾配を有している。この慣
性ロック部材46a,46bは、例えばスプリング等の
付勢手段48により互いに離反する方向に付勢されてい
る。
【0032】かかる構成のセーフティロック機構を有す
るシートスライド装置のロックオフ状態で、車両の衝突
等により大きな減加速度が加わると、慣性ロック部材4
6a,46bの一方が前後方向に摺動し、その内周傾斜
面46cがディスク32の対応する傾斜面32bと摩擦
係合し、ディスク32の回転、従って、スクリュー14
の回転を阻止することになり、シートは現在の位置にロ
ックされる。即ち、ディスク32と慣性ロック部材46
a,46bで緊急ロック手段を構成している。また、デ
ィスク32と慣性ロック部材46a,46bの内周面4
6cとが摩擦係合する減加速度は、付勢手段48を適宜
選定することにより変更することができる。
【0033】尚、図5の構成のセーフティロック機構の
通常時の作用は、上記実施形態と同一であるので、その
説明は省略する。
【0034】図6はセーフティロック機構の別の変形例
を示しており、緊急ロック手段が作動する慣性力の大き
さを外部より容易に調整できるようにしたものである。
【0035】図6に示されるように、一対のケーシング
ハーフ10a,10bには、それぞれ操作レバーブラケ
ット10d,10dが一体的に形成されるとともに、こ
の操作レバーブラケット10d,10dにレバー挿入穴
10e,10eがそれぞれ穿設されている。レバー挿入
穴10e,10eに遊挿された操作レバー26には、カ
ム28が取り付けられており、このカム28は操作レバ
ー26にピン29で固定されている。操作レバー26の
先端にはロックスプリング30が巻回されており、その
一端は操作レバー26に形成された溝26aに係止され
るとともに、その他端はケーシングハーフ10bの操作
レバーブラケット10dの上面に係止されており、操作
レバー26を図6における時計方向に常時付勢してい
る。
【0036】また、上記一対のケーシングハーフ10
a,10bのカム28と対抗する側面には、切り欠き1
0f,10fが形成されており、ロック部材21が車両
幅方向に摺動自在に収容されるとともに、カム28によ
りディスク32に向かって押圧されている。切り欠き1
0f,10fの高さ方向における略中央部には、スプリ
ング係止片10g、10g(図6ではケーシングハーフ
10b側のみ示されている)が立設せしめられており、
W字状に折曲されたスプリング23,23(図6ではケ
ーシングハーフ10a側のみ示されている)の中央部が
支承される一方、スプリング23,23の上下端をロッ
ク部材21の内面と当接せしめることによりロック部材
21をカム28側に付勢している。
【0037】ロック部材21内面の車両前後方向におけ
る中央部には、図3及び図4に示される係合部20aと
略同一形状の係合部21aが形成されており、この係合
部21aがディスク32の環状溝32aと摩擦係合する
ことにより、スクリュー14はロックされる。
【0038】ケーシングハーフ10aの前面には、内ね
じを有する円筒状のスプリング収容部10hが突設せし
められ、ロッド36の端面に形成された円錐状凹所36
a(図4参照)に嵌入したボール38、円形プレート4
1及びスプリング42が収容されるとともに、その開口
端にすりわり付き止めねじ43が螺着されている。
【0039】一方、スクリュー14の後端は後部ケーシ
ング12に収容され、スクリュー14の後端に直接立設
せしめられたロッド36に対し、前部ケーシング同様、
ボール38が円形プレート41を介してスプリング42
により付勢されるとともに、後部ケーシング12の後部
開口端にすりわり付き止めねじ43が螺着されている。
【0040】図6のセーフティロック機構の他の構成
は、図1乃至図4の構成と同一であるのでその説明は省
略する。
【0041】上記構成を有する本発明にかかるセーフテ
ィロック機構の作用を説明する。操作レバー26はロッ
クスプリング30により図6における時計方向に常時付
勢されており、シートの前後位置を調節する必要がない
場合には、ロック部材21がカム28により押圧され、
ロック部材21の係合部21aがディスク32の環状溝
32aと係合し、ディスク32の回動、従って、スクリ
ュー14の回動は阻止され、シートは現在の位置にロッ
クされる。
【0042】シートの前後位置を調節する必要がある場
合に、操作レバー26を図6における反時計方向に操作
すると、操作レバー26と一体的にカム28が回動する
とともに、スプリング23,23の付勢力によりロック
部材21がカム28側に移動せしめられるので、ロック
部材21の係合部21aとディスク32の環状溝32a
との係合が解除される。かかる状態では、ディスク32
の傾斜面32bとケーシング10の内部傾斜壁10cと
は所定距離離間しており、シートに前後方向の負荷を加
えるとスクリュー14が回転し、シートの前後位置を適
宜調節することが可能となる。
【0043】操作レバー26を操作してシートの前後位
置を調節する場合のロックオフ状態において、車両の衝
突等によりロワレール2に大きな減加速度が加わった場
合の作用は、図1乃至図4の実施形態と同一であるので
その説明は省略する。
【0044】尚、図1乃至図5の実施形態においては、
弾性手段42の弾性力あるいは付勢手段48の付勢力を
適宜選択することにより、緊急ロック手段が作動する慣
性力の大きさを調整できるようにしたが、図6の構成で
は、スプリング42を変更することなく、すりわり付き
止めねじ43のねじこみ量を適宜調整することにより、
緊急ロック手段が作動する慣性力の大きさを外部から容
易に調整することができる。
【0045】図7は本発明のセーフティロック機構の第
二の実施形態を示しており、公知の手動ロック装置45
と緊急ロック装置47を並設したものである。
【0046】手動ロック装置45は、操作レバー26に
より操作されるロック部材49と、ロワレール2に接合
され、ロック部材49と嵌合するラッチプレート51と
を備え、ロック部材49に形成された爪片49aをラッ
チプレート51に形成された複数のラッチ51aのいず
れかに嵌合せしめることによりシートをロックするよう
にしている。
【0047】一方、緊急ロック装置47は、図1の構成
のうち、手動で操作される部材を省いたもので、操作レ
バー26と平行に延在するスクリュー14と、スクリュ
ー14の両端を回動自在に支承する前部及び後部ケーシ
ング10,12と、スクリュー14と螺合するナット1
6とを備えている。前部ケーシング10には、図8に示
されるように、環状溝を持たないディスク32が収容さ
れており、手動ロック装置45を解除したロックオフ状
態において、車両の衝突等によりロワレール2に所定値
以上の減加速度が加わった場合、ディスク32の前後傾
斜面32bのいずれか一方が、前部ケーシング10の対
応する内部傾斜壁10cと摩擦係合し、シートが緊急ロ
ックされる。
【0048】図9は、本発明のセーフティロック機構の
第三の実施形態を示しており、シートリクライニング装
置に適用したものである。
【0049】図9に示されているように、シートバック
フレーム50に固着されたブラケット52に、ピン56
を介してシートクッションフレーム58に傾動自在に取
り付けられた傾動アーム54の一端が螺着されている。
傾動アーム54の他端には大略平行な一対の脚部54a
が設けられており、各脚部54aはピン60を介してア
ームプレート62の一端に回動自在に取り付けられると
ともに、このアームプレート62の他端はピン64を介
してナット66に回動自在に取り付けられている。この
ナット66が図1あるいは図5に示されるスクリュー1
4に螺合せしめられているので、操作レバー26を操作
しないかぎり、シートバックフレーム50の傾斜角は保
持される。
【0050】尚、ピン56の先端には溝56aが形成さ
れており、この溝56aにコイルスプリング68の一端
が係止せしめられるとともに、その他端が、シートクッ
ションフレーム58に立設したスプリング係止片70に
係止せしめられており、シートバックフレーム50は、
スプリング68により前倒方向に常時付勢されている。
【0051】図1あるいは図5のセーフティロック機構
と図9のセーフティロック機構は、前者はナット16が
ナットブラケット18を介してロワフレーム2に固定さ
れているのに対し、後者のナット66は前後方向に移動
自在に取り付けられており、この点を除けば、他の構成
は同一であるので、その説明は省略する。
【0052】図9に示されるシートリクライニング装置
の作用を説明する。シートバックの傾斜角を調節する場
合には、操作レバー26を操作してロックプレート20
とディスク32との係合をまず解除した後、乗員の上体
を前後に移動させることにより、シートバックを傾動さ
せることができる。所望の位置で、操作レバー26から
手を放せば、ロックスプリング30の付勢力によりロッ
クプレート20の係合部20aがディスク32の環状溝
32aと係合することにより、ディスク32がロックさ
れ、シートバックがその位置で保持される。
【0053】操作レバー26を操作してロックプレート
20とディスク32との係合を解除した所謂ロックオフ
状態において、例えば他の車両の後突によりロワレール
2に大きな加速度が加わると、乗員の上体が後方に傾動
し、シートバックに負荷がかかる。同時に、傾動アーム
54の回動中心であるピン56回りにシートバックが回
転し、ナット66に前方向の力が加わる。その結果、ス
クリュー14が前方向に押されることになり、ディスク
32の環状溝32aより前方の傾斜面32bが前部ケー
シング10の対応する傾斜壁10cと摩擦接触するの
で、ディスク32がロックされ、シートバックが現在の
傾斜角で保持される。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0055】本発明のうちで請求項1に記載の発明によ
れば、シートに所定値以上の減加速度が加わると、この
減加速度が推力に変換され、変換された推力により調節
装置がロックするので、シート乗員の安全が保証され
る。
【0056】また、請求項2に記載の発明によれば、推
力に変換する手段が、第一部材に回動自在に取り付けら
れたスクリューと、このスクリューと螺合し第二部材に
取り付けられたナットとを有し、スクリュー及びナット
のねじが摩擦角以上のリードを有しているので、シート
に所定値以上の減加速度が加わると、スクリューが推力
を受け、この推力で調節装置がロックし、シート乗員の
安全が保証される。
【0057】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
スクリューの一端に取り付けられたディスクと、ディス
クを回動自在に収容するケーシングとでロック手段を構
成したので、ディスクとケーシングとの摩擦接触により
調節装置を確実にロックすることができ、シート乗員の
安全が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態にかかるセーフティ
ロック機構を備えたシートスライド装置の斜視図であ
る。
【図2】 図1のシートスライド装置の分解斜視図であ
る。
【図3】 緊急ロック手段要部の側断面図である。
【図4】 図3の緊急ロック手段の一部断面正面図であ
る。
【図5】 緊急ロック手段の変形例を示す一部断面正面
図である。
【図6】 緊急ロック手段の別の変形例を示す分解斜視
図である。
【図7】 本発明の第二の実施形態にかかるセーフティ
ロック機構を備えたシートスライド装置の斜視図であ
る。
【図8】 図7のセーフティロック機構に設けられた緊
急ロック手段の一部断面正面図である。
【図9】 本発明の第三の実施形態にかかるセーフティ
ロック機構を備えたシートリクライニング装置の斜視図
である。
【図10】 本発明にかかるセーフティロック機構の作
動原理を説明するための図で、(a)はセーフティロッ
ク機構の非作動状態を、(b)はスクリューに前向きの
推力が作用してセーフティロック機構が作動した状態
を、(c)はスクリューに後向きの推力が作用してセー
フティロック機構が作動した状態をそれぞれ示してい
る。
【符号の説明】
2 ロワレール 4 アッパーレール 10 前部ケーシング 12 後部ケーシング 14 スクリュー 16 ナット 20 ロックプレート 21 ロック部材 22 揺動アーム 23 スプリング 26 操作レバー 28 カム 32 ディスク 42 弾性手段 43 すりわり付き止めねじ 45 手動ロック装置 47 緊急ロック装置 48 付勢手段 50 シートバックフレーム 54 傾動アーム 58 シートクッションフレーム 66 ナット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必要時に第一部材と第二部材を互いに相
    対移動させるシートの調節装置において、 シートに加わる減加速度を推力に変換する手段を備え、
    シートに所定値以上の減加速度が加わると、上記推力に
    より上記調節装置をロックする手段をさらに備えたシー
    トのセーフティロック機構。
  2. 【請求項2】 推力に変換する上記手段が、上記第一部
    材に回動自在に取り付けられたスクリューと、該スクリ
    ューと螺合し上記第二部材に取り付けられたナットとを
    有し、上記スクリュー及びナットのねじが摩擦角以上の
    リードを有する請求項1に記載のシートのセーフティロ
    ック機構。
  3. 【請求項3】 調節装置をロックする上記手段が、上記
    スクリューの一端に取り付けられたディスクと、該ディ
    スクを回動自在に収容するケーシングからなり、上記デ
    ィスクとケーシングとの摩擦接触により上記調節装置を
    ロックするようにした請求項2に記載のシートのセーフ
    ティロック機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010064526A (ja) * 2008-09-08 2010-03-25 Denso Corp シートスライド操作制限装置
JP2010221935A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Toyota Boshoku Corp 車両用シートのスライド装置

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