JP2010064526A - シートスライド操作制限装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より安全性の高いマニュアル操作シートを実現する。
【解決手段】自車両の急加速時や急減速時には、マニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないようにするシート固定機構4をシートスライド操作制限部15が働かせることによって、マニュアル操作シート2が急激にスライドしないようにし、マニュアル操作シート2に着座している乗員がケガをする危険性を低減させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マニュアル操作シートのスライド操作の制限を行うシートスライド操作制限装置に関するものである。
自動車のマニュアル操作シートとしては、シートを前後左右にスライドさせたりする操作などを行うことができるものが一般的に知られている。また、一般的にマニュアル操作シートでは、このような操作を禁止するロック機構を手動で解除しなければこれらの操作を開始することができないようになっている。例えば、特許文献1には、車体のフロア上を移動可能なシートを車体のフロア上に係合するラッチ機構(つまり、ロック機構)が開示されているとともに、乗員がこのシートを上方に持ち上げることによってこのラッチ機構による係合を解除してこのシートをスライド可能にする技術が開示されている。
特開2003−165363号公報
しかしながら、従来のマニュアル操作シートは、シートのスライド操作を禁止するロック機構を自動車の走行中に解除してシートの操作を行うことが可能であるので、特に急加速時や急減速時にこのロック機構を解除した場合にはシートが急激にスライドし、シートに着座していた同乗者がケガをしてしまう危険性が高かった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、より安全性の高いマニュアル操作シートを実現するシートスライド操作制限装置を提供することにある。
請求項1のシートスライド操作制限装置は、上記課題を解決するために、手動で操作する車両のシートであるマニュアル操作シートのスライド操作を禁止するロック機構を備えたマニュアル操作シートに用いられるシートスライド制御装置であって、車両の速度の変化を逐次検出する車両速度変化検出部と、前記車両速度変化検出部で検出した車両の速度変化の度合いが所定の閾値以上であるか否かを判定する判定部と、前記判定部で車両の速度変化の度合いが所定の閾値以上であると判定した場合に、前記マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないように制御するシートスライド操作制限部と、を備えることを特徴としている。
これによれば、車両の速度変化の度合いが所定の閾値以上であった場合には、マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないようにすることが可能になる。例えば、急加速時や急減速時の速度変化の度合いに該当する値を所定の閾値とすれば、急加速時や急減速時にマニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないようにすることが可能になる。従って、急加速時や急減速時にロック機構を解除した場合であっても、シートが急激にスライドすることがなくなり、このマニュアル操作シートに着座している乗員がケガをする危険性を低減させることができる。その結果、より安全性の高いマニュアル操作シートを実現することが可能になる。
また、以上の構成によれば、走行中であっても、車両の速度変化の度合いが所定の閾値以上でなかった場合には、マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができるようにすることが可能になる。例えば、急加速時や急減速時の速度変化の度合いに該当する値を所定の閾値とすれば、走行中であっても急加速時や急減速時でない場合には、マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができるようになる。つまり、走行中であってもマニュアル操作シートが急激にスライドするおそれのない場合には、マニュアル操作シートのスライド操作を乗員が行うことが可能となるので、乗員の利便性を損ないにくい。その結果、より安全性の高いマニュアル操作シートを実現しながら、乗員の利便性も確保することが可能になる。
また、請求項2のシートスライド操作制限装置では、前記シートスライド操作制限部は、前記ロック機構以外の、前記マニュアル操作シートを前記車両の車体に固定する機構であるシート固定機構を駆動させることによって、前記ロック機構が解除された場合であっても前記マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないように制御することを特徴としている。
また、請求項3のシートスライド操作制限装置では、前記シートスライド操作制限部は、前記ロック機構の解除を行えないようにする機構であるロック解除禁止機構を駆動させることによって、前記マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないように制御することを特徴としている。
請求項2および3のようにしてマニュアル操作シートの操作を行うことができないように制御しても、より安全性の高いマニュアル操作シートを実現することが可能になる。
また、請求項4のシートスライド操作制限装置では、前記車両速度変化検出部は、前記車両の加速度を逐次検出する加速度検出部と、前記加速度検出部で逐次検出した加速度の変化率である加加速度を算出することによって、前記車両の速度変化の度合いとして加加速度を検出する加加速度検出部と、を有し、前記判定部は、前記車両の速度変化の度合いとしてこの加加速度の絶対値が所定の閾値以上であるか否かを判定することを特徴としている。
また、請求項5のシートスライド操作制限装置では、前記車両速度変化検出部は、前記車両の速度変化の度合いとして前記車両の加速度を逐次検出する加速度検出部を有し、前記判定部は、前記車両の速度変化の度合いとしてこの加速度の絶対値が所定の閾値以上であるか否かを判定することを特徴としている。
また、請求項6のシートスライド操作制限装置では、前記車両速度変化検出部は、前記車両の速度を逐次検出する速度検出部と、前記速度検出部で逐次検出した速度の変化率である加速度を算出することによって、前記車両の速度変化の度合いとして加速度を検出する加速度検出部と、を有し、前記判定部は、前記車両の速度変化の度合いとしてこの加速度の絶対値が所定の閾値以上であるか否かを判定することを特徴としている。
請求項4〜6のようにして車両の速度の変化を検出して所定の閾値以上であるか否かを判定しても、より安全性の高いマニュアル操作シートを実現することが可能になる。
また、請求項7のシートスライド操作制限装置では、前記マニュアル操作シートは、前記車両の車体のフロア上を前記車両の前後方向に50cm以上の幅でスライドすることが可能なシートであることを特徴としている。
例えばミニバンと呼称される3列のシートを有するワゴンタイプの乗用車に備えられるロングスライドシートのような、車両の車体のフロア上を車両の前後方向に50cm以上の幅でスライドするマニュアル操作シートでは、急加速時や急減速時に急激にシートがスライドした場合に50cm以上もの幅を移動するので、このマニュアル操作シートに着座している乗員がケガをする危険性が非常に高い。しかしながら、本発明によれば、急加速時や急減速時にマニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないようにすることが可能になるので、このような危険も回避する、より安全性の高いマニュアル操作シートを実現することが可能になる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用されたシートスライド操作制限システム100の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示すシートスライド操作制限システム100は、車両に搭載されるものであり、シートスライド操作制限装置1、マニュアル操作シート2、ロック機構3、およびシート固定機構4を含んでいる。また、シートスライド操作制限装置1は、加速度センサ12、加加速度算出部13、判定部14、およびシートスライド操作制限部15を備えている。なお、加速度センサ12、加加速度算出部13、および判定部14によって車速制御部11を構成している。また、シートスライド操作制限システム100を搭載している車両を以降では自車両と呼ぶ。
マニュアル操作シート2は、自車両の車体のフロア上に少なくとも車両の前後方向にスライド可能に設けられるシートであり、手動でシート位置の操作を行うものである。マニュアル操作シート2の設置場所としては、運転席、助手席、および後部座席などがある。本実施形態では、マニュアル操作シート2が運転席、助手席、および後部座席のすべてに設置されているものとして以降の説明を行う。
ロック機構3は、マニュアル操作シート2のスライド操作を禁止する機構であって、スライド操作が可能なシートに一般的に設けられている機構と同様のものである。具体的には、特許文献1に開示されているようなラッチ機構であってもよいし、操作レバーと連動するピン部材により、シートをフロア(詳しくはスライドレール)に固定させる機構であってもよい。
シート固定機構4は、マニュアル操作シート2をフロアに固定する機構であって、ロック機構3以外の機構である。シート固定機構4としては、機械的機構や電磁的機構を用いることができる。例えば、モーターなどを駆動させることによってマニュアル操作シート2をフロアに固定するストッパーをかけたり外したりする機械的機構などを用いる構成であってもよいし、電磁石の磁力でフロアにシートを電磁吸着させたり外したりする電磁的機構などを用いる構成であってもよい。なお、本実施形態では、モーターなどを駆動させることによってマニュアル操作シート2をフロアに固定するストッパーをかけたり外したりする機械的機構をシート固定機構4として用いる場合を例に挙げて以降の説明を行う。
シートスライド操作制限装置1は、上述したように加速度センサ12、加加速度算出部13、判定部14、およびシートスライド操作制限部15を備えており、自車両の速度変化の度合いが所定の閾値以上となったときにマニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないようにする制御を行うものである。ここで言うところの所定の閾値については後に詳述する。
加速度センサ12は、自車両の単位時間あたりの速度の変化率である加速度を逐次検出するセンサであって、検出した加速度を加加速度算出部13に送る。なお、検出した加速度はセンサ信号として順次送られる。また、加速度センサ12としては、車両に搭載される周知の加速度センサを用いることが可能である。なお、ここで言うところの逐次とは、例えば数ms〜数百ms毎であって、任意に設定可能な間隔である。また、本実施形態では、加速度センサ12は車両の前後方向の加速度を検出するものとして以降の説明を行う。
加加速度算出部13は、加速度センサ12から順次送られてくるセンサ信号をもとに、自車両の単位時間あたりの加速度の変化率である加加速度を算出し、算出した加加速度を判定部14に送る。なお、加加速度は運動の急峻さを表す指標の一物理量であって躍度とも呼ばれる。
よって、加速度センサ12は、請求項の加速度検出部として機能し、加加速度算出部13は、請求項の加加速度検出部として機能する。つまり、加速度センサ12および加加速度算出部13は、請求項の車両速度変化検出部として機能する。
判定部14は、加加速度算出部13から順次送られてくる加加速度が所定の閾値以上であるか否かを判定し、その判定結果をシートスライド操作制限部15に送る。なお、ここで言うところの所定の閾値とは、自車両の車体に固定されていない状態のマニュアル操作シート2が自車両の速度の変化によってスライドした場合にマニュアル操作シート2に着座している乗員が投げ出されるなどしてケガをするおそれのある状態での加加速度の絶対値に相当する値であって、任意に設定可能な値である。本実施形態では、上述したようなケガをするおそれのある急加速時および急減速時に相当する加加速度の絶対値を所定の閾値として用いるものとして以降の説明を行う。
シートスライド操作制限部15は、判定部14から送られてくる判定結果が、加加速度が所定の閾値以上であるとの判定結果であった場合には、シート固定機構4に指示を行って、シート固定機構4によりマニュアル操作シート2をフロアに固定させる。本実施形態の例では、マニュアル操作シート2をフロアに固定するストッパーをかける方向にシート固定機構4のモーターを駆動させる指示を行うことによって、このストッパーをかけさせ、マニュアル操作シート2をフロアに固定させる。
次に、図2を用いて、シートスライド操作制限システム100での動作フローについての説明を行う。図2は、シートスライド操作制限システム100での動作フローを示すフローチャートである。なお、本フローは、自車両のイグニッションスイッチがオンされたときに開始される。
まず、ステップS1では、加速度センサ12が自車両の加速度を検出してセンサ信号を加加速度算出部13に送り、ステップS2に移る。ステップS2では、加速度センサ12から送られてきたセンサ信号をもとに加加速度算出部13が自車両の加加速度を算出し、算出した加加速度を判定部14に送り、ステップS3に移る。
ステップS3では、加加速度算出部13から送られてくる加加速度が所定の閾値以上であるか否かを判定部14が判定する。そして、送られてきた加加速度が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS3でYes)には、ステップS4に移る。また、送られてきた加加速度が所定の閾値以上であると判定しなかった場合(ステップS3でNo)には、ステップS1に戻ってフローを繰り返す。
ステップS4では、シートスライド操作制限部15がシート固定機構4に指示を行って、シート固定機構4によりマニュアル操作シート2を自車両の車体のフロアに固定させ、ステップS5に移る。
ステップS5では、加速度センサ12が自車両の加速度を検出してセンサ信号を加加速度算出部13に送り、ステップS6に移る。ステップS6では、加速度センサ12から送られてきたセンサ信号をもとに加加速度算出部13が自車両の加加速度を算出し、算出した加加速度を判定部14に送り、ステップS7に移る。
ステップS7では、加加速度算出部13から送られてくる加加速度が所定の閾値以上であるか否かを判定部14が判定する。そして、送られてきた加加速度が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS7でYes)には、ステップS5に戻ってフローを繰り返す。また、送られてきた加加速度が所定の閾値以上であると判定しなかった場合(ステップS7でNo)には、ステップS8に移る。
ステップS8では、シートスライド操作制限部15がシート固定機構4に指示を行って、シート固定機構4によるフロアへのマニュアル操作シート2の固定を解除させ、ステップS9に移る。
ステップS9では、自車両のイグニッションスイッチがオフになった場合(ステップS9でYes)には、フローを終了する。また、自車両のイグニッションスイッチがオフになっていない場合(ステップS9でNo)には、ステップS1に戻ってフローを繰り返す。
以上の構成によれば、急加速時や急減速時にロック機構3を乗員が解除した場合であっても、シートスライド操作制限部15の指示によって(つまり、制御によって)シート固定機構4が働き、マニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができない。従って、急加速時や急減速時にロック機構3を乗員が解除した場合であっても、マニュアル操作シート2が急激にスライドすることがなくなり、このマニュアル操作シート2に着座している乗員がケガをする危険性を低減させることができる。その結果、より安全性の高いマニュアル操作シート2を実現することが可能になる。
また、以上の構成によれば、自車両の走行中であっても、急加速時や急減速時でなかった場合には、シート固定機構4を働かせずにマニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができるようにしているので、走行中であってもマニュアル操作シート2が急激にスライドするおそれのない場合には、マニュアル操作シート2のスライド操作を乗員が行うことが可能であり、乗員の利便性を損ないにくい。その結果、より安全性の高いマニュアル操作シートを実現しながら、乗員の利便性も確保することが可能になる。
なお、本実施形態では、シートスライド操作制限部15の制御によってシート固定機構4を働かせることによって、マニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないようにする構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、シート固定機構4の代わりに、ロック機構3の解除を禁止させるロック解除禁止機構を用いる構成としてもよい。この場合、シートスライド操作制限部15の制御によってロック解除禁止機構を働かせることによってロック機構3の解除を行うことができないようにし、マニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないようにすることになる。ロック解除禁止機構としては、例えばモーターなどを駆動させることによってロック機構3の操作レバーなどを固定するストッパーをかけたり外したりする機械的機構などを用いればよい。
また、本実施形態では、加速度センサ12で検出した加速度をもとに加加速度算出部13で加加速度を算出し、この加加速度が所定の閾値以上であると判定部14で判定した場合にマニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないように制御する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。自車両の急加速時や急減速時は加加速度だけでなく加速度によっても推定できるので、例えば加速度センサ12で検出した加速度が所定の閾値以上であると判定部14で判定した場合にマニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないように制御する構成としてもよい。この場合の所定の閾値は、自車両の車体に固定されていない状態のマニュアル操作シート2が自車両の速度の変化によってスライドした場合にマニュアル操作シート2に着座している乗員が投げ出されるなどしてケガをするおそれのある状態での加速度の絶対値に相当する値であって、任意に設定可能な値となる。
なお、前述の実施形態では、加速度センサ12で自車両の加速度を検出する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、周知の車速センサや車輪速センサで検出した車速をもとに加速度算出部で自車両の加速度を算出することによって、自車両の加速度を検出する構成としてもよい。この場合には、シートスライド操作制限装置1が加速度センサ12の代わりに車速センサまたは車輪速センサと加速度算出部とを備えることになる。また、この場合には、車速センサや車輪速センサが請求項の速度検出部として機能し、加速度算出部が請求項の加速度検出部として機能する。つまり、車速センサや車輪速センサおよび加速度算出部が請求項の車両速度変化検出部として機能する。
また、前述の実施形態では、シートスライド操作制限装置1に車速センサ、車輪速センサ、または加速度センサを備える構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車速センサや車輪速センサや加速度センサをシートスライド操作制限装置1に備える代わりに、車速センサや車輪速センサや加速度センサのセンサ信号を取得するセンサ信号取得部をシートスライド操作制限装置1に備える構成としてもよい。この場合、センサ信号取得部が請求項の速度検出部や加速度検出部として機能する。つまり、センサ信号取得部が請求項の車両速度変化検出部として機能する。なお、センサ信号取得部はインターフェースであってもよく、加速度算出部や加加速度算出部13の一部となっていてもよい。また、この場合には、加速度算出部が請求項の速度検出部として機能し、加加速度算出部13が請求項の加速度検出部として機能することになる。つまり、加速度算出部や加加速度算出部13が請求項の車両速度変化検出部として機能することになる。
なお、前述の実施形態では、加加速度算出部13が加速度センサ12からセンサ信号を受け取る構成を示したが、必ずしもこれに限らず、加加速度算出部13が電子制御ユニット(ECU)を介して加速度センサ12のセンサ信号を受け取る構成であってもよい。
また、前述の実施形態では、判定部14が加速度センサ12からセンサ信号を受け取る構成を示したが、必ずしもこれに限らず、判定部14がECUを介して加速度センサ12のセンサ信号を受け取る構成であってもよい。
さらに、前述の実施形態では、加速度算出部が車速センサや車輪速センサからセンサ信号を受け取る構成を示したが、必ずしもこれに限らず、加速度算出部がECUを介して車速センサや車輪速センサのセンサ信号を受け取る構成であってもよい。
なお、前述の実施形態では、車両の前後方向への急加速時や急減速時にマニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないように制御する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両の左右方向への急加速時や急減速時にマニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないように制御する構成であってもよい。この場合には、車両の左右方向の加速度を加速度センサ12で検出したり、加速度算出部で算出したりなどするようにすればよい。
また、本発明は、ミニバンと呼称される3列のシートを有するワゴンタイプの乗用車の後部座席に備えられるロングスライドシートのような、車両の車体のフロア上を車両の前後方向に50cm以上の幅でスライドするマニュアル操作シート2の制御に適用することが好ましい。
上述のロングスライドシートのような、フロア上を車両の前後方向に50cm以上の幅でスライドするマニュアル操作シート2では、急加速時や急減速時に急激にシートがスライドした場合に50cm以上もの幅を移動するので、このマニュアル操作シート2に着座している乗員がケガをする危険性が非常に高い。これに対して、このようなマニュアル操作シート2の制御に本発明を適用すれば、急加速時や急減速時にマニュアル操作シート2のスライド操作を行うことができないようにすることができるので、このような危険を回避することができる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
シートスライド操作制限システム100の概略的な構成を示すブロック図である。 シートスライド操作制限システム100での動作フローを示すフローチャートである。
符号の説明
1 シートスライド操作制限装置、2 マニュアル操作シート、3 ロック機構、4 シート固定機構、11 車速制御部、12 加速度センサ(車両速度変化検出部、加速度検出部)、13 加加速度算出部(車両速度変化検出部、加加速度検出部)、14 判定部、15 シートスライド操作制限部、100 シートスライド操作制限システム

Claims (7)

  1. 手動で操作する車両のシートであるマニュアル操作シートのスライド操作を禁止するロック機構を備えたマニュアル操作シートに用いられるシートスライド制御装置であって、
    車両の速度の変化を逐次検出する車両速度変化検出部と、
    前記車両速度変化検出部で検出した車両の速度変化の度合いが所定の閾値以上であるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部で車両の速度変化の度合いが所定の閾値以上であると判定した場合に、前記マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないように制御するシートスライド操作制限部と、を備えることを特徴とするシートスライド操作制限装置。
  2. 前記シートスライド操作制限部は、前記ロック機構以外の、前記マニュアル操作シートを前記車両の車体に固定する機構であるシート固定機構を駆動させることによって、前記ロック機構が解除された場合であっても前記マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないように制御することを特徴とする請求項1に記載のシートスライド操作制限装置。
  3. 前記シートスライド操作制限部は、前記ロック機構の解除を行えないようにする機構であるロック解除禁止機構を駆動させることによって、前記マニュアル操作シートのスライド操作を行うことができないように制御することを特徴とする請求項1に記載のシートスライド操作制限装置。
  4. 前記車両速度変化検出部は、
    前記車両の加速度を逐次検出する加速度検出部と、
    前記加速度検出部で逐次検出した加速度の変化率である加加速度を算出することによって、前記車両の速度変化の度合いとして加加速度を検出する加加速度検出部と、を有し、
    前記判定部は、前記車両の速度変化の度合いとしてこの加加速度の絶対値が所定の閾値以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートスライド操作制限装置。
  5. 前記車両速度変化検出部は、
    前記車両の速度変化の度合いとして前記車両の加速度を逐次検出する加速度検出部を有し、
    前記判定部は、前記車両の速度変化の度合いとしてこの加速度の絶対値が所定の閾値以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートスライド操作制限装置。
  6. 前記車両速度変化検出部は、
    前記車両の速度を逐次検出する速度検出部と、
    前記速度検出部で逐次検出した速度の変化率である加速度を算出することによって、前記車両の速度変化の度合いとして加速度を検出する加速度検出部と、を有し、
    前記判定部は、前記車両の速度変化の度合いとしてこの加速度の絶対値が所定の閾値以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートスライド操作制限装置。
  7. 前記マニュアル操作シートは、前記車両の車体のフロア上を前記車両の前後方向に50cm以上の幅でスライドすることが可能なシートであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシートスライド操作制限装置。
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