JP2018052447A - 車両の乗員保護装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、たとえばこのように車両の限界性能の近くで走行が制御された場合、シートに着座した乗員の上体は、シートの上で大きく振れてしまう可能性がある。特に、衝突を回避するために自動操舵制御がなされた場合、乗員の上体はシート上で大きく外側へ倒れてしまう可能性がある。
よって、たとえば急旋回時には、振り子支持構造が作動し又は作動が許可されて、シートが傾きながら車両の車幅方向へ振れる。その結果、たとえば乗員が車両を通常に操作している場合などにおいてはシートが振れないようにしながら、たとえば急旋回などのように急激な加速度が作用する場合には、シートが車両の車幅方向へ振れることによりシート上で乗員の上体が倒れることを起き難くすることができる。特に、自動運転中は乗員が必ずしも急激な加速度に対応できない可能性があり、そのような場合であってもシートを振って乗員を倒れから保護することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る車両の乗員保護装置10を適用可能な自動車1の説明図である。
図1の自動車1は、車体2を有する。車体2の乗員室3内には、乗員が着座する複数のシート4が配置される。右前のシート4の前には、ハンドル5、図示外のアクセルペダル、ブレーキペダルが配置される。シート4に着座した乗員がハンドル5などを操作することにより、自動車1は前進、停止、後退、右折、左折をする。
また、自動運転では、乗員などの保護のために併せて、たとえば、乗員室3に前向きに配置された前撮像センサ31、乗員室3に後向きに配置された後撮像センサ31、車体2の左右両側に配置された右撮像センサ31および左撮像センサ31を用い、これらのセンサの撮像画像に基づいて、走行する自動車1の周囲環境を観測し、他の自動車1などが接近する場合には衝突を回避する乗員保護制御を実施することが重要である。
しかしながら、たとえば自動運転中の自動車1では、運転手といった乗員の意思と無関係に自動車1の走行状態が制御される。この場合、たとえば衝突を自動的に回避する場合などにおいて、運転手が自動車1を操作する場合と比べて、車両の限界性能の近くで走行するように制御が実施される可能性がある。たとえば衝突直前に、衝突を回避するために、限界性能ぎりぎりの操舵制御を実施して、衝突を回避しようとする可能性がある。
たとえば図2(B)に示すように、自動運転で急旋回している状況下では、シート4に着座した乗員の上体は、シート4の着座位置より大きく振れてしまう可能性がある。そして、通常想定される範囲より上体が振れている状態では、フロントエアバッグ15が展開しても、上体の全体をフロントエアバッグ15に当てて支えることができない可能性がある。
なお、この他にもたとえば、衝突以外のことに気を取られていて衝突に備えていない乗員にあっては、衝突時に、その上体が通常想定される移動範囲を超えて大きく振れてしまう可能性もある。
このように自動車1といった車両では、たとえば自動運転中において現在の自動車1とは異なる乗員保護機能を持たせる必要性があると予想される。
操舵アクチュエータ33は、ハンドル5の替わりに、自動車1を操舵する。ブレーキアクチュエータ34は、ブレーキペダルの替わりに、自動車1を制動する。動力源35は、たとえばガソリンエンジン、電気モータである。自動運転制御部32は、たとえば目的地までの走行経路に従って、操舵アクチュエータ33、ブレーキアクチュエータ34、および動力源35を制御する。また、車外撮像センサ31の画像に基づいて接近物を特定し、接近物との衝突が予想される場合には、それを回避するように操舵アクチュエータ33、ブレーキアクチュエータ34、および動力源35を制御する。
そして、乗員保護制御部13は、たとえば自動車1の走行状態に応じて、乗員保護装置10の動作を制御する。具体的には、フロントエアバッグ装置14および振り子装置17の作動を制御する。振り子装置17の作動の可否を制御する。
これにより、シート4は、シート4に着座した乗員の上体の重心位置または腹部の周りで、円弧に沿って振れるように、車幅方向へ揺動可能に設けられる。
以上の振り子装置17の構造により、シート4は、図4(A)に示す正位置から、図4(B)に示す外傾斜位置までの範囲で可動することができる。
また、乗員保護制御部13は、車外撮像センサ31の画像に基づいて、接近物の有無を判断し、さらに接近物との衝突可能性を判断する。
また、乗員保護制御部13は、Gセンサ12の検出加速度に基づいて、自動車1が急旋回しているか否かを判断する。
また、乗員保護制御部13は、乗員位置センサ11の検出値、または自動運転制御部32からの自動運転制御状況の情報に基づいて、乗員の上体が着座位置から車幅方向中央側である内へ大きく移動しているか否かを判断、または推定する。なお、乗員保護制御部13は、図2(A)の通常想定される範囲を超えているか否かに基づいて、この移動を判断すればよい。
これにより、シート4は、乗員などに作用する荷重により、傾きを増しながら車幅方向外向きへ振れることができる。
乗員の上体は、図6(B)に示すように、重心位置または腹部がフロントエアバッグ15の中央と略重なる位置に維持される。その結果、フロントエアバッグ15により乗員の上体を好適に支えることができる。
よって、たとえば急旋回時には、振り子支持構造が作動し又は作動が許可されて、シート4が傾きを増しながら車両の車幅方向へ振れる。その結果、たとえば乗員が車両を通常に操作している場合などにおいてはシート4が振れないようにしながら、たとえば急旋回などのように急激な加速度が作用する場合には、シート4が車両の車幅方向へ振れることによりシート4上で乗員の上体が倒れることを起き難くすることができる。特に、自動運転中は乗員が必ずしも急激な加速度に対応できない可能性があり、そのような場合であってもシート4を振って乗員を倒れから保護することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る車両の乗員保護装置10について説明する。以下、同様の構成については第1実施形態と同一の符号を使用し、主に第1実施形態との相違点について説明する。
そして、乗員保護制御部13は、自動走行制御中に衝突する可能性がある場合、または急旋回中に衝突する可能性がある場合、さらに衝突前に上体が外へ大きく移動している時には、フロントエアバッグ15および振り子装置17を作動させる。具体的には、振り子アクチュエータ23により、シート4に着座した乗員の重心位置または腹部がシート4の中央に維持されるように、シート4を正位置から外向きに振る。
2…車体
3…乗員室
4…シート
5…ハンドル
10…乗員保護装置
11…乗員位置センサ
12…Gセンサ
13…乗員保護制御部
14…フロントエアバッグ装置
15…フロントエアバッグ
16…インフレータ
17…振り子装置(振り子構造)
18…固定湾曲レール
19…可動湾曲レール
20…ローラ
21…係止ピン
22…リミット部材
23…振り子アクチュエータ
30…自動運転制御装置
31…撮像センサ
32…自動運転制御部
33…操舵アクチュエータ
34…ブレーキアクチュエータ
35…動力源
Claims (5)
- 車両内で乗員が着座するシートと、
前記シートと前記車両の床との間に設けられ、前記シートが傾きながら前記車両の車幅方向へ振れるよう支持する振り子支持構造と、
前記振り子支持構造の作動の可否を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
少なくとも、急旋回時、前記車幅方向に所定値以上の過大な加速度が作用する時、または自動運転中の転舵制御時に、前記振り子支持構造を作動させ又は作動を許可し、
それ以外の場合には、前記振り子支持構造の作動を禁止する、
車両の乗員保護装置。 - 前記振り子支持構造は、
前記シートを、前記シートに着座した乗員の重心位置または腹部の周りで、円弧に沿って振る構造を有する、
請求項1記載の車両の乗員保護装置。 - 前記振り子支持構造は、
前記シートを、前記車両に設けられたハンドルなどを操作する正位置から、前記車幅方向の外側へのみ振る構造である、
請求項1または2記載の車両の乗員保護装置。 - 前記振り子支持構造は、
前記車両に作用する荷重により前記シートを前記車幅方向へ振る自然振り子構造と、
前記シートの振れを規制するロック機構と、を有し、
前記制御部は、前記ロック機構によるロックおよび解除を制御する、
請求項1から3のいずれか一項記載の車両の乗員保護装置。 - 前記振り子支持構造は、
前記車両に作用する荷重により前記シートを前記車幅方向へ振る自然振り子構造と、
前記シートを振る動力を発生するアクチュエータと、を有し、
前記制御部は、前記アクチュエータの作動停止を制御する、
請求項1から3のいずれか一項記載の車両の乗員保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016194165A JP2018052447A (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 車両の乗員保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016194165A JP2018052447A (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 車両の乗員保護装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018052447A true JP2018052447A (ja) | 2018-04-05 |
Family
ID=61833717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016194165A Pending JP2018052447A (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 車両の乗員保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018052447A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11209123B2 (en) | 2019-07-03 | 2021-12-28 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Support apparatus |
-
2016
- 2016-09-30 JP JP2016194165A patent/JP2018052447A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11209123B2 (en) | 2019-07-03 | 2021-12-28 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Support apparatus |
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