JPH09103940A - 電解インプロセスドレッシング研削砥石および電解インプロセスドレッシング研削方法および電解インプロセスドレッシング研削装置 - Google Patents

電解インプロセスドレッシング研削砥石および電解インプロセスドレッシング研削方法および電解インプロセスドレッシング研削装置

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JPH09103940A
JPH09103940A JP8093543A JP9354396A JPH09103940A JP H09103940 A JPH09103940 A JP H09103940A JP 8093543 A JP8093543 A JP 8093543A JP 9354396 A JP9354396 A JP 9354396A JP H09103940 A JPH09103940 A JP H09103940A
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JP
Japan
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grindstone
electrolytic
binder
contact surface
process dressing
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Application number
JP8093543A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Tani
泰弘 谷
Yoshiyuki Sato
良幸 佐藤
Toshiyuki Enomoto
俊之 榎本
Hiroyuki Endo
弘之 遠藤
Yutaka Shimazaki
裕 島崎
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SHINNITSUSAN DAIYAMONDO KOGYO
SHINNITSUSAN DAIYAMONDO KOGYO KK
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
SHINNITSUSAN DAIYAMONDO KOGYO
SHINNITSUSAN DAIYAMONDO KOGYO KK
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B53/00Devices or means for dressing or conditioning abrasive surfaces
    • B24B53/001Devices or means for dressing or conditioning abrasive surfaces involving the use of electric current

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、砥石接触面(作用面)に均一かつ
緻密な不働態被膜を生成することができるとともに、砥
石結合剤の過剰な溶出を抑制して加工中の砥粒の脱粒に
より被加工物面にチッピングが発生すること等を防止す
ることができ、高品位で高精度な加工を安定して行なう
ことができる電解インプロセスドレッシング研削砥石お
よび電解インプロセスドレッシング研削方法および電解
インプロセスドレッシング研削装置を提供するものであ
る。 【解決手段】 砥石31をアルミニウムまたは鉄の単一の
金属成分からなる結合剤から構成している。また、単一
の金属成分および絶縁体材料あるいは半導体材料が組合
わされた結合剤から砥石31を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解インプロセス
ドレッシング研削砥石および電解インプロセスドレッシ
ング研削方法および電解インプロセスドレッシング研削
装置に関し、詳しくは、砥石を電解インプロセスドレッ
シングしながらワークを砥石によって研削する電解イン
プロセスドレッシング研削砥石および電解インプロセス
ドレッシング研削方法および電解インプロセスドレッシ
ング研削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミックス等の難削材の高能率
加工に有効とされる砥粒の強度な結合度を有するメタル
ボンド砥石が開発され、それらの効果が認められてき
た。ところが、これらの砥石ではツールイング性、ドレ
ッシング性に欠け、砥粒の自生発刃作用が起こりにくい
ため、慣用研削による安定した加工が困難であった。
【0003】これらの不具合に対処する方法として研削
中に自生発刃作用を促す電解インプロセスドレッシング
研削法(以下、ELID研削法という)が開発されて近
年注目されており、このELID研削法としては例え
ば、特開平6−254745号公報に記載されたような
ものがある。このものは、鉄系金属を主成分として他に
金属添加物を混合したもの、鋳鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅およびこれらの組み合わせから構成された結合剤
を陽極とし、砥石の接触面と一定間隔離隔して配置され
た電極を陰極として、陰極と陽極間に弱導電性液を介し
て電解を加え、結合剤を電解現象によって溶出させるよ
うにしている。
【0004】具体的には、図16に示すように、砥粒を保
持するマトリクス材としては弱電解を有する水溶液研削
液でイオンが電解溶出する上述した結合剤を用いること
により、初期電解ドレッシングでは、鉄イオンが溶出し
て砥粒1が表面に突出し始めると共に鉄イオンが水酸基
と結合して水酸化鉄あるいは酸化鉄を生成し、これらが
表面に堆積して不働態被膜が生成される(A、B参
照)。
【0005】この不働態被膜がある程度の厚さになると
金属イオンの溶出が抑制されて砥石の電気抵抗が増大す
ると共に電流値が減少する(C参照)。そして、砥石に
よってワークを研削することにより突出した砥粒1が摩
耗し始め不働態被膜の高さまでくるとワークとの接触に
よって被膜が除去される(D参照)。そして、被膜があ
る程度薄くなると、再びイオンの溶出が起こって再度ド
レッシングが行なわれる。この一連の現象において砥粒
1が脱落することなく長期的に安定した切れ味を維持す
ることができるのである。
【0006】このようにELID研削法にあっては、加
工中にドレッシングを行なうことができるため、砥粒の
目詰りによって加工を中断してドレッシングを行なうの
を不要にできる。また、従来例にあっては、結合剤を、
鉄系金属を主成分として他に金属添加物を混合したも
の、鋳鉄、コバルト、ニッケル、銅およびこれらの組み
合わせから構成しているため、ワークとの接触に際して
摩耗しにくい強度を有し、電解インプロセスドレッシン
グで目立てを行なうことができるとともに不働態被膜を
容易に生成することができ、良好なELID研削を行な
うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の電解インプロセスドレッシング研削方法にあっ
ては、砥石の結合剤を鉄系金属を主成分として他に金属
添加物を混合したもの、鋳鉄、コバルト、ニッケル、銅
およびこれらの組み合わせから構成していたため、同一
粒度の砥石を用いた場合に、他種結合剤による砥石、例
えば、ビトリファイド砥石を用いた研削に比べて得られ
る加工面の表面粗さが悪いという問題があった。特に硬
脆材を鏡面加工する場合には、スクラッチやクラックが
度々発生してしまい、加工品位が低下してしまった。
【0008】また、初期電解ドレス時間に10分以上も
要してしまい、研削時間が増大してしまうとともに、研
削能率が悪化してしまうという問題が発生してしまっ
た。そこで請求項1〜4記載の発明は、鏡面を高品質で
研削加工することができるとともに、初期電解ドレッシ
ング時間を短縮して研削時間を短縮することができると
ともに研削能率を向上させることができる電解インプロ
セスドレッシング研削方法および電解インプロセスドレ
ッシング研削装置を提供することを目的としている。
【0009】また、請求項5〜12記載の発明は、電解イ
ンプロセスドレッシング研削加工時に、砥石接触面(作
用面)に均一かつ緻密な不働態被膜を生成することがで
きるとともに、砥石結合剤の過剰な溶出を抑制して加工
中の砥粒の脱粒により被加工物面上にチッピングが発生
すること等を防止することができ、高品位で高精度な加
工を安定して行なうことができる電解インプロセスドレ
ッシング研削砥石および電解インプロセスドレッシング
研削方法および電解インプロセスドレッシング研削装置
を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、ワークと接触する接触面を
有する導電性砥石と、この導電性砥石の接触面に所定間
隔離隔して対向する電極と、を備え、前記接触面と電極
の間に導電性液を流しながら砥石と電極に電圧を印加
し、電解反応によって砥石の接触面をドレッシングしな
がらワークを砥石によって研削する電解インプロセスド
レッシング研削方法において、前記砥石として、表面に
バリヤ層を介して均一かつ緻密なポーラス層から成る不
働態被膜が生成される結合剤からなるものを使用したこ
とを特徴としている。
【0011】その場合、砥石の表面にバリヤ層を介して
均一かつ緻密なポーラス層から成る不働態被膜が生成さ
れるので、結合剤と不働態被膜による砥粒の保持力が砥
石全体で均等となり、砥粒の均一な突出量が得られる。
この結果、スクラッチやクラックが発生することがな
く、良好な表面粗さを有する加工面が得られ、鏡面が高
品質に研削加工される。また、バリア層が生成され、さ
らに、均一かつ緻密なポーラス層が生成されるため、砥
石の表面に不働態被膜が早急に生成され、初期ドレッシ
ング時間が短縮される。この結果、研削時間を短縮する
ことができるとともに研削能率を向上させることができ
る。
【0012】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項1記載の発明において、前記結合剤は
アルミニウムが主成分であることを特徴としている。そ
の場合、砥石の表面にバリヤ層を介して均一かつ緻密な
ポーラス層から成る不働態被膜が生成される。請求項3
記載の発明は、上記課題を解決するために、ワークと接
触する接触面を有する導電性砥石と、前記接触面と所定
間隔離隔して対向する電極と、前記砥石と電極との間に
導電性液を流すノズルと、前記砥石と電極との間に電圧
を印加する印加手段と、を備え、砥石を電解インプロセ
スドレッシングしながらワークを砥石によって研削する
電解インプロセスドレッシング研削装置において、前記
砥石は、表面にバリヤ層を介して均一かつ緻密なポーラ
ス層から成る不働態被膜を生成する結合剤からなること
を特徴としている。
【0013】その場合、砥石の表面にバリヤ層を介して
均一かつ緻密なポーラス層から成る不働態被膜が生成さ
れるので、結合剤と不働態被膜による砥粒の保持力が砥
石全体で均等となり、砥粒の均一な突出量が得られる。
この結果、スクラッチやクラックが発生することがな
く、良好な表面粗さを有する加工面が得られ、鏡面が高
品質に研削加工される。また、バリア層が生成され、さ
らに、均一かつ緻密なポーラス層が生成されるため、砥
石の表面に不働態被膜が早急に生成され、初期ドレッシ
ング時間が短縮される。この結果、研削時間を短縮する
ことができるとともに研削能率を向上させることができ
る。
【0014】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項3記載の発明において、前記結合剤は
アルミニウムが主成分であることを特徴としている。そ
の場合、砥石の表面にバリヤ層を介して均一かつ緻密な
ポーラス層から成る不働態被膜が生成される。請求項5
記載の発明は、上記課題を解決するために、電解反応に
よってワークとの接触面がドレッシングされながらワー
クを研削する電解インプロセスドレッシング研削砥石に
おいて、単一の金属成分からなる結合剤から構成される
ことを特徴としている。
【0015】その場合、砥石が単一の金属成分からなる
結合剤から構成されるので、加工時に結合剤中で局部電
池が形成されることがない。すなわち、2つ以上の金属
を組合わせた結合剤の場合には、インプロセスドレッシ
ング中に一方の金属と他方の金属が局部的に正極と負極
になって局部的に腐食が発生してしまい、結合剤が過剰
に溶出されてしまうのに対し、単一の金属の場合には、
局部電池が形成されることがないため、結合剤が過剰に
溶出されて加工中の砥粒の脱粒によるチッピッグが生じ
難くなる。
【0016】このため、砥石接触面(作用面)に均一か
つ緻密な不働態被膜を生成され、結合剤および不働態被
膜による砥粒の保持力が砥石接触面で均等になり、砥粒
の均一な突き出し量を得ることができ、被加工物面上に
スクラッチやクラックが生じるのを防止して高品位で高
精度な加工を安定して行なうことができる。請求項6記
載の発明は、上記課題を解決するために、請求項5記載
の発明において、前記結合剤がアルミニウムであること
を特徴としている。
【0017】その場合、結合剤をアルミニウムにするこ
とにより、加工時に結合剤中で局部電池が形成されるの
を防止して請求項5記載の発明と同様の作用が得られ
る。請求項7記載の発明は、上記課題を解決するため
に、請求項5記載の発明において、前記結合剤が鉄であ
ることを特徴としている。その場合、結合剤を鉄にする
ことで請求項5記載の発明と同様の作用が得られる。ま
た、結合剤がアルミニウムの場合には、砥石層の剛性が
不足するので、砥石層の撓みや破壊またはワーク形状の
劣化等が発生することが考えられるが、結合剤を鉄から
構成すれば、砥石層の撓みや破壊またはワーク形状の劣
化等が発生するのを抑制することができる。
【0018】請求項8記載の発明は、上記課題を解決す
るために、電解反応によってワークとの接触面がドレッ
シングされながらワークを研削する電解インプロセスド
レッシング研削砥石において、単一の金属成分および絶
縁体材料あるいは半導体材料が組合わされた結合剤から
構成されることを特徴としている。その場合、請求項5
〜8では局部電池が発生するのを防止するために単一の
金属の結合剤を用いているが、本実施例では、局部電池
が発生しないように単一の金属成分を絶縁体材料あるい
は半導体材料と組合せることで、結合剤が過剰に溶出さ
れてしまうのを防止して、請求項5記載の発明と同様の
作用を得ることができる。
【0019】請求項9記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項5〜8何れかに記載の電解インプロセ
スドレッシング研削砥石を用いた電解インプロセスドレ
ッシング研削方法において、ワークと接触する接触面を
有する前記砥石と、この砥石の接触面に所定間隔離隔し
て対向する電極と、を用い、前記接触面と電極の間に加
工液を流しながら砥石と電極に電圧を印加し、電解反応
によって砥石の接触面をドレッシングしながらワークを
砥石によって研削することを特徴としている。
【0020】その場合、加工時に結合剤中で局部電池が
形成されるのを防止して、局部的に腐食が発生するのを
防止し、結合剤が過剰に溶出されてしまうのを防止する
ことができる。このため、砥石接触面に均一かつ緻密な
不働態被膜を生成して、結合剤および不働態被膜による
砥粒の保持力を砥石接触面で均等にして、砥粒の均一な
突き出し量を得ることができる。この結果、被加工物面
にスクラッチやクラックが生じるのを防止して高品位で
高精度な加工を安定して行なうことができる電解インプ
ロセスドレッシング研削方法を達成することができる。
【0021】請求項10記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項9記載の発明において、前記加工液中
のハロゲンイオンの濃度を調節することにより、砥石の
ドレッシング量を調整することを特徴としている。請求
項11記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項
10記載の発明において、前記加工液中のハロゲンイオン
として、塩素イオンの濃度を調節することにより、砥石
のドレッシング量を調整することを特徴としている。
【0022】請求項10および11記載の発明の場合、砥石
の電解インプロセスドレッシング量を調整することがで
き、電解による砥石結合剤の溶出の量を最適なものに設
定することができ、スクラッチやクラックが生じるのを
防止して、より一層高品位で高精度な加工を安定して行
なうことができる。請求項12記載の発明は、上記課題を
解決するために、請求項5〜8何れかに記載の電解イン
プロセスドレッシング研削砥石を有する電解インプロセ
スドレッシング研削装置において、ワークと接触する接
触面を有する前記砥石と、前記接触面と所定間隔離隔し
て対向する電極と、前記砥石と電極との間に加工液を流
すノズルと、前記砥石と電極との間に電圧を印加する印
加手段と、を備え、砥石を電解インプロセスドレッシン
グしながらワークを砥石によって研削することを特徴と
している。
【0023】その場合、加工時に結合剤中で局部電池が
形成されるのを防止して、局部的に腐食が発生するのを
防止し、結合剤が過剰に溶出されてしまうのを防止する
ことができる。このため、砥石接触面に均一かつ緻密な
不働態被膜を生成して、結合剤および不働態被膜による
砥粒の保持力を砥石接触面で均等にして、砥粒の均一な
突き出し量を得ることができる。この結果、スクラッチ
やクラックが生じるのを防止して高品位で高精度な加工
を安定して行なうことができる電解インプロセスドレッ
シング研削装置を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1〜4は請求項1〜4何れかに記載
の発明に係る電解インプロセスドレッシング研削方法お
よびその研削方法を達成するための電解インプロセスド
レッシング研削装置の一実施例を示す図である。
【0025】まず、構成を説明する。図1において、10
はマシニングセンタであり、このマシニングセンタ10に
は導電性砥石11が設けられている。また、マシニングセ
ンタ10の作業台12上には焼入れ鋼からなるワーク13が取
付けられており、砥石11はワーク13と接触する接触面11
aを有している。砥石11の接触面11aには所定間隔離隔
して電極14が対向しているとともに、砥石11には給電ブ
ラシ15が設けられており、電極14は陰極に設定されると
ともに砥石11は給電ブラシ15を介して陽極に設定されて
いる。そして、電極14および給電ブラシ15には電源16か
ら電圧が印加されるようになっており、砥石11と電極14
の間には電圧が印加される。
【0026】また、砥石11の上方にはノズル17が設けら
れており、このノズル17は砥石11と電極14との間に導電
性液を流すようになっている。そして、砥石11と電極14
との間にノズル17によって導電性液を流しながら砥石11
と電極14の間に電源16から電圧を印加することにより、
電解反応によって砥石11の接触面11aをドレッシングし
ながらワーク13が砥石11によって研削されるようになっ
ている。
【0027】一方、砥石11は微小な砥粒を結合するアル
ミニウムを主成分とする結合剤から構成されている。次
に、作用を説明する。砥石11の目立て時には、砥石11と
電極14の間の電気抵抗が少なく電源16から比較的大きい
電流が流れる。このとき、電解効果によって砥石11の表
面に金属部が溶出し、非導電性の砥粒が突出する。さら
に通電を続けると図2に示すように、バリヤ層20を介し
て多数の均一かつ緻密なポーラス22を有するポーラス層
21から成る不働態被膜が生成され、電気抵抗が大きくな
る。
【0028】このため、電流が低下して金属部の溶出が
減少し、砥粒の突出(砥石11の目立て)が実質的に終了
する。次いで、この状態で研削を開始すると、不働態被
膜が研削屑を遊離しつつワーク13の研削につれて砥粒が
摩耗していく。さらに研削を続けると砥石11の接触面11
aの不働態被膜が摩耗によって除去され、砥石の電気抵
抗が低下して砥石11と電極14間の電流が増大し、金属部
の溶出が増大するため、砥粒の突出(砥石11の目立て)
が再開される。このように不働態被膜の生成・除去によ
って金属部の過溶出が抑制され、砥石11の目立てが自動
的に調整される。
【0029】本実施例では、ワーク13の表面粗さを検査
した結果、図3(a)に示すように中心線平均粗さが0.
2〜0.25μmRa、最大高さ粗さが1.1〜1.5μmRmaxとな
った。これに対して、従来のように結合剤に鉄系金属を
主成分として他に金属添加物を混合したものを使用した
砥石で焼入れ鋼を研削した場合には、同図(b)に示す
ように、中心線平均粗さが0.4〜0.5μmRa、最大高さ粗
さが2.1〜3.0μmRmaxとなった。したがって、本実施例
によるELID研削法は従来に比して表面粗さが約2倍
近く向上していることが分かる。
【0030】また、図4に示すように、初期ドレッシン
グ時の砥石11と電極14間の電流値の変化を示したものか
ら明らかなように、鉄系金属を主成分として他に金属添
加物を混合したものからなる砥石に比べて初期ドレッシ
ング時間が約半分に低減されて効率良くドレッシングが
行なわれたことが分かる。このように本実施例では、砥
石11として、表面にバリヤ層20を介して均一かつ緻密な
ポーラス22を有するポーラス層21から成る不働態被膜が
生成されるアルミニウムを主成分とした結合剤を使用し
たので、結合剤と不働態被膜による砥粒の保持力を砥石
11全体で均等にして砥粒の均一な突出量を得ることがで
きる。この結果、スクラッチやクラックが発生するのを
防止して、良好な表面粗さを有する加工面13を得ること
ができ、鏡面を高品質に研削加工することができる。ま
た、均一かつ緻密なポーラス22を有するポーラス層21を
生成することができるため、砥石11の接触面11aに不働
態被膜を早急に生成することができ、初期ドレッシング
時間を短縮することができる。研削時間を短縮すること
ができるとともに研削能率を向上させることができる。
【0031】なお、本実施例では、ドレッシング研削装
置としてマシニングセンタ10を用いているが、研削装
置、ワークについて上記実施例に限定されるものではな
い。要は電解インプロセスドレッシング研削を行なうこ
とができれば良いのである。図5〜15は請求項5〜12何
れかに記載の発明に係る電解インプロセスドレッシング
研削砥石および電解インプロセスドレッシング研削方法
および電解インプロセスドレッシング研削装置の一実施
例を示す図である。なお、本実施例では、マシニングセ
ンタに代えて切断装置に適用した例を示すが、砥石が上
記実施例と異なるのみで装置の基本構成および研削方法
は同様であるため、上記実施例と同様の構成には同一番
号を付して説明を省略する。
【0032】図5において、本実施例では、切断用の砥
石31を微小な砥粒を結合するアルミニウムの単一金属か
らなる結合剤から構成している。このような砥石31を目
立てる際には、砥石31と電極14との間にノズル17によっ
てハロゲンイオンとして20ppmの濃度を有する塩素イオ
ンの導電性液(加工液)を流しながら砥石31と電極14の
間に電源16から電圧を印加することにより、電解反応に
よって砥石31の接触面31aをドレッシングする。
【0033】まず、初期電解ドレッシングでは、砥石31
と電極14の間の電気抵抗が少なく電源16から比較的大き
い電流が流れる。このとき、電解効果によって砥石31の
表面に金属部が溶出し、非導電性の砥粒が突出する。さ
らに通電を続けると図2に示すように、バリヤ層20を介
して多数の均一かつ緻密なポーラス22を有するポーラス
層21から成る不働態被膜が生成され、電気抵抗が大きく
なる。
【0034】このため、電流が低下して金属部の溶出が
減少し、砥粒の突出(砥石31の目立て)が実質的に終了
する。次いで、この状態で研削を開始すると、不働態被
膜が研削屑を遊離しつつワーク13の研削につれて砥粒が
摩耗していく。さらに研削を続けると砥石31の接触面31
aの不働態被膜が摩耗によって除去され、砥石の電気抵
抗が低下して砥石31と電極14間の電流が増大し、金属部
の溶出が増大するため、砥粒の突出(砥石31の目立て)
が再開される。このように不働態被膜の生成・除去によ
って金属部の過溶出が抑制され、砥石31の目立てが自動
的に調整される。
【0035】このように本実施例では、砥石31をアルミ
ニウムの単一の金属成分からなる結合剤から構成してい
るので、加工時に結合剤中で局部電池が形成されるのを
防止することができる。すなわち、2つ以上の金属を組
合わせた結合剤の場合には、インプロセスドレッシング
中に一方の金属と他方の金属が局部的に正極と負極にな
って局部的に腐食が発生してしまい、結合剤が過剰に溶
出されてしまうのに対し、単一の金属の場合には、局部
電池が形成されることがないため、結合剤が過剰に溶出
されて加工中の砥粒の脱粒により被加工物面上にチッピ
ッグが生じるを防止することができる。
【0036】このため、砥石接触面(作用面)31aに均
一かつ緻密な不働態被膜を生成して、結合剤および不働
態被膜による砥粒の保持力を砥石接触面31aで均等にす
ることができる。この結果、砥粒の均一な突き出し量を
得ることができ、被加工物面上にスクラッチやクラック
が生じるのを防止して高品位で高精度な加工を安定して
行なうことができる。
【0037】以下、上述した研削方法による各種結果を
図6〜15に基づいて具体的に説明する。図6、7は電解
インプロセスドレッシングによって研削された砥石の接
触面31a断面を示す図であり、図6は本実施例の砥石31
の接触面の断面31aを示す図、図7(a)(b)は何れ
もアルミニウムと銅を成分とする砥石の電解インプロセ
スドレッシング後の接触面の面断A、Bである。なお、
図6(a)の下側に示すものは、スケールであり、全長
1mmである。このスケールは図9、11においても示され
るが、何れにしても図6〜15の全てに共通するものであ
る。
【0038】この図から明らかなように、本実施例のア
ルミニウムのみの結合剤からなる砥石31では、均一な表
面を維持しているが、図7(a)(b)においては、局
部腐食が見られる。したがって、図6に示す本実施例の
アルミニウムのみの結合剤からなる砥石では、いかに均
一な不働態被膜が得られるかが容易に分かる。図8、9
は、成分の異なる結合剤による砥石を用いて電解インプ
ロセスドレッシング切断加工を行なったときのワークの
切断溝32を示す図であり、ワークとしてガラスを用いた
ものである。なお、図8(a)はアルミニウムとニッケ
ルの結合剤、同図(b)はアルミニウムと銅の結合剤、
図9は本実施例のアルミニウムのみの結合剤によるガラ
スの切断溝32であり、何れも20ppmの塩素濃度でドレッ
シングを行なったものである。
【0039】この図から明らかなように、図9に示す本
実施例の砥石31による切断面の表面粗さが、図8(a)
(b)に示すアルミニウムとニッケルの混合物およびア
ルミニウムと銅の混合物の切断溝32に比べチッピングが
殆ど発生しておらず、高品位な被加工面であることが分
かる。図10、11は、成分の異なる結合剤による砥石を用
いて電解インプロセスドレッシング切断加工を行なった
ときのワークの切断面33を示す図であり、ワークとして
ガラスを用いた。なお、図10はアルミニウムとニッケル
の結合剤、同図(b)はアルミニウムと銅の結合剤、図
11は本実施例のアルミニウムのみの結合剤による切断面
33であり、何れも20ppmの塩素濃度でドレッシングを行
なったものである。
【0040】この図から明らかなように、図11に示す本
実施例の砥石31による切断面33の表面粗さが、図10
(a)(b)に示すアルミニウムとニッケルの混合物お
よびアルミニウムと銅の混合物を結合剤とする砥石によ
る切断面の表面粗さよりも良好なものであり、高品位な
被加工面であることが分かる。また、本実施例では、加
工液中のハロゲンイオンとして、塩素イオンの濃度20pp
mに調節することにより、砥石31のドレッシング量を調
整しているため、砥石31の電解インプロセスドレッシン
グ量を調整することができ、電解による砥石結合剤の溶
出の量を最適なものに設定することができ、スクラッチ
やクラックが生じるのを防止して、より一層高品位で高
精度な加工を安定して行なうことができる。
【0041】以下、塩素イオンの量を0、10、20、30pp
mにそれぞれ調整してアルミニウムの砥石31によって電
解インプロセスドレッシングを行なった場合のワークの
切断溝および切断面の状態を図12〜図15に示す。図12、
13は、ワークとしてガラスを用いた場合のその切断溝34
を示す図であり、図12(a)は塩素濃度が30ppm、同図
(b)は塩素濃度が20ppm、図13(a)は塩素濃度が10p
pm、同図(b)は塩素濃度が0ppmというように塩素濃
度を変化させた場合である。
【0042】図12、13に示すように、塩素イオンの濃度
が0ppmより増加するにつれてチッピングの量が減少す
ることが分かる。これは、塩素イオンの濃度が増加する
に従って弾性の高い不働態被膜が砥石31の接触面31aの
より深い箇所まで生成され、チッピングが抑制されるか
らである。また、塩素イオンが30ppmと高くなり過ぎる
と、砥石結合剤の溶出が激しくなり、砥粒の脱粒が生
じ、大きなチッピングが生じる。この図から明かなよう
に、加工液の塩素イオン濃度を最適な値、すなわち、20
ppm、その次に好ましくは10ppmに設定することにより、
高品位な被加工面を得ることができることが分かる。
【0043】図14、15は、ワークとしてガラスを用いた
場合のその切断面35を示す図であり、図14(a)は塩素
濃度が30ppm、同図(b)は塩素濃度が20ppm、図15
(a)は塩素濃度が10ppm、同図(b)は塩素濃度が0p
pmというように塩素濃度を変化させた場合である。図1
4、15に示すように、塩素イオンの濃度が0ppmより増加
するにつれて切断面35の表面粗さが向上していることが
分かる。また、塩素イオンが30ppmと高くなり過ぎる
と、切断面35の表面粗さが劣化していることが分かる。
したがって、加工液の塩素イオン濃度を最適な値、すな
わち、20ppm、その次に好ましくは10ppmに設定すること
により、高品位な被加工面を得ることができることが分
かる。
【0044】また、本実施例では、砥石31をアルミニウ
ムからなる結合剤から構成されているが、これに限ら
ず、砥石31を鉄からなる結合剤から構成しても良い。ま
た、結合剤がアルミニウムの場合には、砥石層の剛性が
不足するので、砥石層の撓みや破壊またはワーク形状の
劣化等が発生することが考えられるが、結合剤を鉄から
構成すれば、砥石層の撓みや破壊またはワーク形状の劣
化等が発生するのを抑制することができるという効果を
得ることができる。
【0045】また、その他の砥石の態様としては、単一
の金属成分および絶縁体材料あるいは半導体材料が組合
わされた結合剤から砥石を構成しても良い。この場合、
局部電池が発生しないように単一の金属成分を絶縁体材
料あるいは半導体材料と組合せることで、結合剤が過剰
に溶出されてしまうのを防止して、同様の効果を得るこ
とができる。なお、上述した鉄からなる結合剤、およ
び、金属材料と絶縁体材料あるいは半導体材料とを組合
せた結合剤からなる砥石で電解インプロセスドレッシン
グを行なった場合にも、図6〜9に示すような結果が得
られた。
【0046】
【発明の効果】請求項1、3記載の発明によれば、結合
剤と不働態被膜による砥粒の保持力を砥石全体で均等に
して砥粒の均一な突出量を得ることができる。この結
果、スクラッチやクラックが発生するのを防止して、良
好な表面粗さを有する加工面を得ることができ、鏡面を
高品質に研削加工することができる。また、バリア層が
生成され、さらに、均一かつ緻密なポーラス層を生成す
ることができるため、砥石の接触面に不働態被膜を早急
に生成することができ、初期ドレッシング時間を短縮す
ることができる。研削時間を短縮することができるとと
もに研削能率を向上させることができる。
【0047】請求項2、4記載の発明によれば、砥石の
表面にバリヤ層を介して均一かつ緻密なポーラス層から
成る不働態被膜を生成することができる。請求項5〜8
記載の発明によれば、加工時に結合剤中で局部電池が形
成されるのを防止して、局部的に腐食が発生するのを防
止することができ、結合剤が過剰に溶出されて加工中の
砥粒の脱粒によるチッピッグが生じるのを防止すること
がでる。
【0048】このため、砥石接触面(作用面)に均一か
つ緻密な不働態被膜を生成して、結合剤および不働態被
膜による砥粒の保持力を砥石接触面で均等にすることが
でき、砥粒の均一な突き出し量を得ることができる。こ
の結果、被加工物面上にスクラッチやクラックが生じる
のを防止して高品位で高精度な加工を安定して行なうこ
とができる。
【0049】特に、請求項7記載の発明は、結合剤を鉄
にすることで、砥石層の撓みや破壊またはワーク形状の
劣化等が発生するのを抑制することができる。請求項9
記載の発明によれば、加工時に結合剤中で局部電池が形
成されるのを防止して、局部的に腐食が発生するのを防
止し、結合剤が過剰に溶出されてしまうのを防止するこ
とができる。このため、砥石接触面に均一かつ緻密な不
働態被膜を生成して、結合剤および不働態被膜による砥
粒の保持力を砥石接触面で均等にして、砥粒の均一な突
き出し量を得ることができる。この結果、スクラッチや
クラックが生じるのを防止して高品位で高精度な加工を
安定して行なうことができる電解インプロセスドレッシ
ング研削方法を達成することができる。
【0050】請求項10、11記載の発明によれば、砥石の
電解インプロセスドレッシング量を調整することがで
き、電解による砥石結合剤の溶出の量を最適なものに設
定することができ、スクラッチやクラックが生じるのを
防止して、より一層高品位で高精度な加工を安定して行
なうことができる。請求項12記載の発明によれば、加工
時に結合剤中で局部電池が形成されるのを防止して、局
部的に腐食が発生するのを防止し、結合剤が過剰に溶出
されてしまうのを防止することができる。このため、砥
石接触面に均一かつ緻密な不働態被膜を生成して、結合
剤および不働態被膜による砥粒の保持力を砥石接触面で
均等にして、砥粒の均一な突き出し量を得ることができ
る。この結果、スクラッチやクラックが生じるのを防止
して高品位で高精度な加工を安定して行なうことができ
る電解インプロセスドレッシング研削装置を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜4何れかに記載の発明に係る電解イ
ンプロセスドレッシング研削方法を達成するための電解
インプロセスドレッシング研削装置の一実施例を示す図
である。
【図2】アルミニウムの表面に生成された不働態被膜を
示す図である。
【図3】(a)は一実施例による電解インプロセスドレ
ッシング研削装置によって研削されたワークの表面粗さ
を示す図、(b)は従来の電解インプロセスドレッシン
グ研削装置によって研削されたワークの表面粗さを示す
図である。
【図4】一実施例と従来例との初期ドレッシング時間を
比較して示す図である。
【図5】請求項5〜12何れかに記載の発明に係る電解イ
ンプロセスドレッシング研削方法を達成するための電解
インプロセスドレッシング研削砥石を有する電解インプ
ロセスドレッシング研削装置の一実施例を示す図であ
る。
【図6】一実施例の電解インプロセスドレッシングによ
って研削された砥石の接触面断面を示す図である。
【図7】図6と比較するための砥石の接触断面図であ
り、(a)(b)はアルミニウムと銅を成分とする砥石
の電解インプロセスドレッシング後の接触面断面であ
る。
【図8】成分の異なる結合剤による砥石を用いて電解イ
ンプロセスドレッシング切断加工を行なったときのワー
クの切断溝を示す図であり、同図(a)はアルミニウム
と銅の混合物を結合剤とする砥石による切断溝を示す
図、同図(b)はアルミニウムとニッケルの混合物を結
合剤とする砥石による切断溝を示す図である。
【図9】図8と比較するための一実施例のワークの切断
溝を示す図である。
【図10】成分の異なる結合剤による砥石を用いて電解イ
ンプロセスドレッシング切断加工を行なったときのワー
クの切断面を示す図であり、同図(a)はアルミニウム
とニッケルの混合物を結合剤とする砥石による切断面を
示す図、同図(b)はアルミニウムと銅の混合物を結合
剤とする砥石による切断面を示す図である。
【図11】図10と比較するための一実施例の砥石によるワ
ーク切断面を示す図である。
【図12】一実施例のそれぞれ異なるイオン濃度でワーク
を研削したときのその切断溝を示す図であり、同図
(a)は塩素濃度が30ppm、同図(b)は塩素濃度が20p
pmでのドレッシングを示している。
【図13】一実施例のそれぞれ異なるイオン濃度でワーク
を研削したときのその切断溝を示す図であり、同図
(a)は塩素濃度が10ppm、同図(b)は塩素濃度が0p
pmでのドレッシングを示している。
【図14】一実施例のそれぞれ異なるイオン濃度でワーク
を研削したときのその切断面を示す図であり、同図
(a)は塩素濃度が30ppm、同図(b)は塩素濃度が20p
pmでのドレッシングを示している。
【図15】一実施例のそれぞれ異なるイオン濃度でワーク
を研削したときのその切断面を示す図であり、同図
(a)は塩素濃度が10ppm、同図(b)は塩素濃度が0p
pmでのドレッシングを示している。
【図16】ELID研削法によるドレッシングの模式図で
ある。
【符号の説明】
10 マシニングセンタ(電解インプロセスドレッシン
グ研削装置) 11 導電性砥石 11a 接触面 13 ワーク 14 電極 15 給電ブラシ(印加手段) 16 電源(印加手段) 17 ノズル 20 バリヤ層 21 ポーラス層 22 ポーラス 31 砥石 31a 接触面
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜4何れかに記載の発明に係る電解イ
ンプロセスドレッシング研削方法を達成するための電解
インプロセスドレッシング研削装置の一実施例を示す図
である。
【図2】アルミニウムの表面に生成された不働態被膜を
示す図である。
【図3】(a)は一実施例による電解インプロセスドレ
ッシング研削装置によって研削されたワークの表面粗さ
を示す図、(b)は従来の電解インプロセスドレッシン
グ研削装置によって研削されたワークの表面粗さを示す
図である。
【図4】一実施例と従来例との初期ドレッシング時間を
比較して示す図である。
【図5】請求項5〜12何れかに記載の発明に係る電解
インプロセスドレッシング研削方法を達成するための電
解インプロセスドレッシング研削砥石を有する電解イン
プロセスドレッシング研削装置の一実施例を示す図であ
る。
【図6】一実施例の電解インプロセスドレッシングによ
って研削された砥石の接触面断面を示す図であり、光学
顕微鏡によって撮影された金属組織の写真である。
【図7】図6と比較するための砥石の接触断面図であ
り、(a)(b)はアルミニウムと銅を成分とする砥石
の電解インプロセスドレッシング後の接触面断面であ
る。(a)(b)共に光学顕微鏡によって撮影された金
属組織の写真である。
【図8】成分の異なる結合剤による砥石を用いて電解イ
ンプロセスドレッシング切断加工を行なったときのワー
クの切断溝を示す図であり、同図(a)はアルミニウム
と銅の混合物を結合剤とする砥石による切断溝を示す
図、同図(b)はアルミニウムとニッケルの混合物を結
合剤とする砥石による切断溝を示す図である。(a
(b)共に光学顕微鏡によって撮影された金属組織の写
真である。
【図9】図8と比較するための一実施例のワークの切断
溝を示す図であり、光学顕微鏡によって撮影された金属
組織の写真である。
【図10】成分の異なる結合剤による砥石を用いて電解
インプロセスドレッシング切断加工を行なったときのワ
ークの切断面を示す図であり、同図(a)はアルミニウ
ムとニッケルの混合物を結合剤とする砥石による切断面
を示す図、同図(b)はアルミニウムと銅の混合物を結
合剤とする砥石による切断面を示す図である。(a)
(b)共に光学顕微鏡によっ撮影された金属組織の写真
である。
【図11】図10と比較するための一実施例の砥石によ
るワーク切断面を示す図であり、光学顕微鏡によって撮
影された金属組織の写真である。
【図12】一実施例のそれぞれ異なるイオン濃度でワー
クを研削したときのその切断溝を示す図であり、同図
(a)は塩素濃度が30ppm、同図(b)は塩素濃度
が20ppmでのドレッシングを示している。(a)
(b)共に光学顕微鏡によって撮影された金属組織の写
真である。
【図13】一実施例のそれぞれ異なるイオン濃度でワー
クを研削したときのその切断溝を示す図であり、同図
(a)は塩素濃度が10ppm、同図(b)は塩素濃度
が0ppmでのドレッシングを示している。(a)
(b)共に光学顕微鏡によって撮影された金属組織の写
真である。
【図14】一実施例のそれぞれ異なるイオン濃度でワー
クを研削したときのその切断面を示す図であり、同図
(a)は塩素濃度が30ppm、同図(b)は塩素濃度
が20ppmでのドレッシングを示している。(a)
(b)共に光学顕微鏡によって撮影された金属組織の
真である。
【図15】一実施例のそれぞれ異なるイオン濃度でワー
クを研削したときのその切断面を示す図であり、同図
(a)は塩素濃度が10ppm、同図(b)は塩素濃度
が0ppmでのドレッシングを示している。(a)
(b)共に光学顕微鏡によって撮影された金属組織の写
真である。
【図16】ELID研削法によるドレッシングの模式図
である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 良幸 神奈川県横浜市金沢区鳥浜町2番30 新日 産ダイヤモンド工業株式会社内 (72)発明者 榎本 俊之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 遠藤 弘之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 島崎 裕 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークと接触する接触面を有する導電性砥
    石と、この導電性砥石の接触面に所定間隔離隔して対向
    する電極と、を備え、前記接触面と電極の間に導電性液
    を流しながら砥石と電極に電圧を印加し、電解反応によ
    って砥石の接触面をドレッシングしながらワークを砥石
    によって研削する電解インプロセスドレッシング研削方
    法において、 前記砥石として、表面にバリヤ層を介して均一かつ緻密
    なポーラス層から成る不働態被膜が生成される結合剤か
    らなるものを使用したことを特徴とする電解インプロセ
    スドレッシング研削方法。
  2. 【請求項2】前記結合剤はアルミニウムが主成分である
    ことを特徴とする請求項1記載の電解インプロセスドレ
    ッシング研削方法。
  3. 【請求項3】ワークと接触する接触面を有する導電性砥
    石と、前記接触面と所定間隔離隔して対向する電極と、
    前記砥石と電極との間に導電性液を流すノズルと、前記
    砥石と電極との間に電圧を印加する印加手段と、を備
    え、砥石を電解インプロセスドレッシングしながらワー
    クを砥石によって研削する電解インプロセスドレッシン
    グ研削装置において、 前記砥石は、表面にバリヤ層を介して均一かつ緻密なポ
    ーラス層から成る不働態被膜を生成する結合剤からなる
    ことを特徴とする電解インプロセスドレッシング研削装
    置。
  4. 【請求項4】前記結合剤はアルミニウムが主成分である
    ことを特徴とする請求項3記載の電解インプロセスドレ
    ッシング研削装置。
  5. 【請求項5】電解反応によってワークとの接触面がドレ
    ッシングされながらワークを研削する電解インプロセス
    ドレッシング研削砥石において、 単一の金属成分からなる結合剤から構成されることを特
    徴とする電解インプロセスドレッシング研削砥石。
  6. 【請求項6】前記結合剤がアルミニウムであることを特
    徴とする請求項5記載の電解インプロセスドレッシング
    研削砥石。
  7. 【請求項7】前記結合剤が鉄であることを特徴とする請
    求項5記載の電解インプロセスドレッシング研削砥石。
  8. 【請求項8】電解反応によってワークとの接触面がドレ
    ッシングされながらワークを研削する電解インプロセス
    ドレッシング研削砥石において、単一の金属成分および
    絶縁体材料あるいは半導体材料が組合わされた結合剤か
    ら構成されることを特徴とする電解インプロセスドレッ
    シング研削砥石。
  9. 【請求項9】請求項5〜8何れかに記載の電解インプロ
    セスドレッシング研削砥石を用いた電解インプロセスド
    レッシング研削方法において、 ワークと接触する接触面を有する前記砥石と、この砥石
    の接触面に所定間隔離隔して対向する電極と、を用い、
    前記接触面と電極の間に加工液を流しながら砥石と電極
    に電圧を印加し、電解反応によって砥石の接触面をドレ
    ッシングしながらワークを砥石によって研削することを
    特徴とする電解インプロセスドレッシング研削方法。
  10. 【請求項10】前記加工液中のハロゲンイオンの濃度を調
    節することにより、砥石のドレッシング量を調整するこ
    とを特徴とする請求項9記載の電解インプロセスドレッ
    シング研削方法。
  11. 【請求項11】前記加工液中のハロゲンイオンとして、塩
    素イオンの濃度を調節することにより、砥石のドレッシ
    ング量を調整することを特徴とする請求項10記載の電解
    インプロセスドレッシング研削方法。
  12. 【請求項12】請求項5〜8何れかに記載の電解インプロ
    セスドレッシング研削砥石を有する電解インプロセスド
    レッシング研削装置において、 ワークと接触する接触面を有する前記砥石と、前記接触
    面と所定間隔離隔して対向する電極と、前記砥石と電極
    との間に加工液を流すノズルと、前記砥石と電極との間
    に電圧を印加する印加手段と、を備え、砥石を電解イン
    プロセスドレッシングしながらワークを砥石によって研
    削することを特徴とする電解インプロセスドレッシング
    研削装置。
JP8093543A 1995-08-07 1996-03-22 電解インプロセスドレッシング研削砥石および電解インプロセスドレッシング研削方法および電解インプロセスドレッシング研削装置 Pending JPH09103940A (ja)

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