JPH09102459A - 半導体ヘテロ界面形成方法 - Google Patents

半導体ヘテロ界面形成方法

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JPH09102459A
JPH09102459A JP25975995A JP25975995A JPH09102459A JP H09102459 A JPH09102459 A JP H09102459A JP 25975995 A JP25975995 A JP 25975995A JP 25975995 A JP25975995 A JP 25975995A JP H09102459 A JPH09102459 A JP H09102459A
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silicon
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clean
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Masaaki Niwa
正昭 丹羽
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランジスタのヘテロ界面特性を向上させ
る。 【解決手段】 従来法によるプロセス処理済みのシリコ
ン基板10を超高真空チャンバー内にセットし、トラン
ジスタを形成する活性領域において電子ビーム照射によ
る局所加熱法で清浄表面12を得る。基板10を徐冷し
たのちにシリコンの表面原子が再配列し、表面にステッ
プが現れた状態を示す。この状態で前記シリコン基板1
0を大気中に取り出し活性領域に形成された前記清浄表
面12上に通常の熱酸化により極薄の熱酸化膜を形成す
る。本発明によれば、通常のシリコンプロセスで工程処
理し、ゲート酸化前の洗浄工程をウェット処理から真空
中の局所加熱清浄化処理に置き換えるだけで原子的に平
滑で、清浄なヘテロ界面が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に微細MOS構
造や量子素子等、原子的に平滑な界面を必要とする半導
体ヘテロ界面の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ヘテロ界面の平滑化は量子素子や
MOSトランジスタなどさらに微細な領域で動作する次
世代の素子形成技術として精力的に研究されている。
【0003】以下図面を参照しながら、従来のヘテロ界
面形成の一例について説明する。図4は、従来のシリコ
ン酸化膜界面形成過程を示したものである。同図におい
て50はシリコン基板で、(a)はトランジスタ形成を行
う活性領域の断面図を示し、RCA洗浄を施した後、スラ
イシングや研磨等による加工層を除去するためにウェッ
ト酸化をして酸化膜界面を基板50の奥深くまで下げ、
更にフッ酸により前記ウェット酸化膜を除去した直後の
シリコン基板の表面の様子を示している。
【0004】活性領域表面にはマイクロラフネス51が
存在し、極微細素子形成においては特性劣化を誘発する
一要因とされている。ウェット酸化膜は酸化速度が速い
ので極薄酸化膜の形成には適さず、極薄ゲート酸化膜の
形成にはむしろ乾燥雰囲気中で熱酸化を施すドライ酸化
が有利と考えられるが、酸化膜界面の凹凸によると思わ
れる耐圧劣化が一方では指摘されている(例えば、M.Ni
wa et al, J.Electrochem. Soc., 139(1992)901)。ま
た、これらに関して他の主要原因として酸化前の不純物
汚染がしばしば問題となり、耐圧特性劣化をもたらすこ
とが指摘されている。
【0005】以上のように構成されたシリコン基板につ
いて以下その界面形成機構について説明する。ウェット
酸化の後にドライ酸化による本番のゲート酸化が行われ
る。このドライ酸化は乾燥酸素雰囲気中において電気炉
内で900℃程度の温度で加熱することにより10nmのゲー
ト酸化膜52を形成する工程でピンホールなどの酸化膜
欠陥を除去するために乾燥窒素中にて950℃、20minのア
ニール処理を施した。
【0006】同図(b)はドライ酸化後のシリコン基板断
面を示してある。ゲート酸化膜厚が小さくなると前記マ
イクロラフネス51の存在が特性に影響を及ぼす事が経
験的に知られている。シリコン酸化膜界面53の形成機
構に関しては現在のところあまりよく知られていないが
酸化種のサイズ効果及び酸化膜中のシラノール基が大き
く関与していると考えられる。
【0007】即ち、ドライ雰囲気中のO2はウェット雰
囲気中のH2Oにくらべてそのサイズが大きく、構造緩
和剤としてのシラノール基が存在し得ないために酸化種
はシリコンの格子位置に一様に入らないで正味のボンド
長が最も長い(111)ファセット面から侵入してシリコン
原子と反応し、このためドライ酸化の場合ある特定の酸
化種侵入経路が出来その経路から酸化が進むものと思わ
れる。
【0008】ドライ酸化膜の場合、デバイ長は約15nmで
あるので本実施例の場合大半がそのメカニズムが解明さ
れていない酸化の初期過程領域で膜形成の最終段階、即
ちシリコン酸化膜界面付近の酸化膜形成はDeal-Groveの
反応律則にのっとって行われる。従って、同図(b)に見
られる比較的大きな凹凸は(111)ファセットの様な比較
的入りやすい経路から酸化種が優先的に入り込みシリコ
ン原子との反応が促進された結果生成されたと理解され
る。
【0009】さらに同図(a)の凹凸は局所的に様々な面
が表面に現れており、各面の酸化速度依存性があるため
に同図(b)に現れる酸化膜界面53は更に複雑な凹凸を
呈することになる。このゲート酸化膜が形成された後電
極としてポリシリコン54を堆積した。同図(c)はゲー
トポリシリコン電極54を形成した際の断面図を示して
いる。透過型電子顕微鏡による断面観察の結果、界面凹
凸はrms値で約1.5nmであった。
【0010】このゲートを用いてトランジスタ動作をさ
せる場合、反転層55はゲート酸化膜52とシリコン基
板最上層との境界部分、即ち酸化膜界面部分に形成さ
れ、そこには高電界が印加されている。トランジスタの
動作に寄与する反転層中の電子56は高速で反転層55
中を走行する。この際、酸化膜界面の凹凸があるため走
行電子56は散乱されることになり、結果として電子移
動度が低下する。
【0011】この対策として半導体ヘテロ界面形成方法
が提案されている(特開平5−243266号公報)。
この方法によれば、まず最初にシリコン基板の全面を超
高真空加熱清浄化することになり、トランジスタを形成
するには、従来のシリコンLSIプロセスを再検討する
必要が生じる。即ち、シリコンLSIプロセスでは、通
常、LOCOS酸化膜形成など分離工程を経た後に、活性領
域にトランジスタを形成する。しかし、LOCOS酸化
後に、超高真空中での加熱清浄化によりシリコン基板表
面の活性領域だけに最表面原子の再配列により原子レベ
ルで平滑な表面を形成することは不可能である。LOC
OS酸化膜から、素子を形成する活性領域に不純物原子
の拡散等により、平滑表面の形成に支障をきたすからで
ある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成で
は、近年の素子集積度増加に伴う形成寸法の低下が原因
となり、走行電子の界面散乱による制限が素子の応答速
度を抑制することや極薄酸化膜の耐圧不良が生じるとい
う問題点を有していた。また、LOCOS酸化後に、活
性領域の超平滑化することも困難であった。
【0013】本発明は、通常のプロセスを用いて、走行
電子の界面散乱や電気的絶縁破壊を低減することによ
り、素子特性を向上させる平滑界面形成を任意の領域に
容易に形成する方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の界面形成方法は、高真空下において素子分
離された活性領域などシリコン基板上の任意の領域だけ
を加熱し、もしくは結晶成長させて清浄表面を露出させ
ることにより、原子的に平坦なシリコン表面を得た後
に、別の物質を吸着、堆積などの方法により原子的に平
坦な界面を得ること、及び、プロセス処理前に真空加熱
により表面を清浄化することを特徴としている。
【0015】本発明は上記した構成によって、素子を形
成する活性領域に超平滑な表面が得られるため、走行電
子の界面散乱による移動度低下や耐圧特性劣化を起こす
ことなく、素子の応答速度を飛躍的に向上させることが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)以下、本発明の一実施例のヘテロ界面
形成方法について、図面を参照しながら説明する。図1
は、本発明の実施例におけるヘテロ界面形成方法の構造
図を示すものである。
【0017】図1(a)は、シリコン基板10を、従来法
によるLOCOS酸化膜11で素子分離し、活性領域12を
確保した後に、洗浄処理(ウェット酸化+HFによる酸
化膜除去)を施した後の、ゲート酸化直前のシリコン基
板の表面凹凸13を示したものである。この図のよう
に、活性領域12の表面には、ミクロ的に凹凸が観測で
きる。
【0018】この後、従来法であれば、表面に凹凸が形
成された状態でウェット洗浄による活性領域12の洗浄
後に、ゲート酸化膜形成工程に移る。しかし、本実施例
では、(b)に示す様にシリコン基板10を超高真空チャ
ンバー(到達真空度;4×10-9Pa)内にセットし、走査
した電子ビーム14による加熱法により1150℃、5秒間
の瞬時加熱で、活性領域12だけに原子ステップ15と
テラス16からなる清浄表面領域17を得た。
【0019】次に、電気炉にて通常の熱酸化によりゲー
ト酸化膜の形成を行う。この酸化はドライ酸化で行わ
れ、乾燥酸素雰囲気中において、電気炉内で900℃程度
の温度で加熱することにより、5nmのシリコン酸化膜1
8を形成する工程である。ピンホールなどのゲート酸化
膜の欠陥を除去するため、乾燥窒素中にて950℃、20min
のアニール処理を施した(同図(c))。この反応は、通
常の熱酸化と同様に、SiO2/Si界面から進むので、界面
はシリコン基板10の下方へと進行して行く。酸化膜厚
が厚くなるにつれて 初期過程 → 反応律則 → 拡散律
則 と膜形成メカニズムが変わって行くが、本実施例の
場合、膜厚が極めて薄いので、従来例と同様に初期過程
の域を超えない。この場合、酸化膜厚が10nm程度以下で
あれば、酸化前の清浄表面上の原子ステップとテラスの
形態15、16が酸化後も保持され、同様の界面ステッ
プ19が現れる。
【0020】従来例と異なる点はシリコン基板10表面
が、原子的に平坦であるということである。このことに
より従来例において頻繁に発生したと考えられる特定の
酸化種侵入経路は発生しにくく、均一にシリコン表面原
子との反応が進むと考えられる。基板温度を室温に戻
し、透過型電子顕微鏡による断面観察を行った結果、活
性領域12中に3段のステップが認められ、界面凹凸は
rms値で約0.4nmで、従来例の約3.3nmに比べて大幅に
界面凹凸が小さくなった。
【0021】(d)に示すように、MOSトランジスタ
のゲートやソース・ドレイン領域は、この清浄表面に酸
化膜を形成した後にイオン注入法で形成される。
【0022】本実施例によれば、通常のシリコンプロセ
スと同様に、LOCOS酸化した後、ゲート酸化膜形成
工程処理であり、ゲート酸化前の洗浄工程をウェット処
理から真空中の局所加熱清浄化処理に置き換えるだけ
で、原子的に平滑で、清浄なヘテロ界面が形成される。
この結果、走行キャリアの界面散乱低下に基づくMOSデ
バイスの高速化や高耐圧化の実現が可能となる。
【0023】(実施の形態2)以下、本発明の一実施例
のヘテロ界面形成方法について、図面を参照しながら説
明する。
【0024】図2は本発明の実施例におけるヘテロ界面
形成方法の構造図を示すものである。同図(a)は本実施
の形態1の方法により形成した活性領域32と素子分離
領域31を示す。30は表面が(001)面であるシリコン
基板、31は素子分離の為のLOCOS酸化膜、32はトラ
ンジスタを形成する活性領域、33は従来法によるプロ
セス処理を施した後のゲート酸化直前のシリコン基板の
表面凹凸を示している。
【0025】同図(b)は活性領域32の詳細構造を示し
たものである。実施の形態1の電子ビームで局所的に加
熱した場合のシリコンの表面原子が再配列して(2×
1)構造を示し、オフアングルに相当したステップ34
が認められた状態を示す。
【0026】この状態は電子ビーム照射などのエネルギ
ービームによる局所加熱でシリコン表面の吸着物質はも
とより、表面のシリコン原子自体が熱的に離脱する過程
を経て、溶融した最表面のシリコンは自発的に平坦化さ
れたのちに基板30の徐冷過程で表面原子が再配列して
(2×1)構造を示している。また、この再配列構造形
成過程では表面欠陥35も形成され、テラス36上のラ
ンダムな位置に分布している。
【0027】しかしながら、エネルギービームの走査速
度が早かったり、チャンバ内真空度が悪い場合、もしく
は加熱清浄化前の表面が汚染されていた場合には、局所
加熱中に炭化水素系の不純物が表面に付着し、加熱によ
りSiCなど特性劣化誘発不純物構造37が形成されるこ
とがある。この構造は、その後の酸化膜形成においても
歴然として膜中や界面に残存し、容易には除去できな
い。
【0028】この問題を解決するため、基板30を真空
中で加熱し、ガス供給もしくは分子線照射によるシリコ
ンホモエピタキシャル成長層38を形成する。その断面
構造を示したのが同図(c)である。
【0029】シリコンホモエピタキシャル成長層38の
厚さは3μmで、SiCなど不純物構造37を十分に被覆
し、表面では前記不純物構造は認められず、ステップと
テラスからなる原子平滑表面が得られる。
【0030】また、加熱清浄化処理が適切な条件下で行
われ、不純物構造37が存在しない表面が得られても、
再配列時に形成される表面欠陥35は依然として存在す
る。この欠陥による凹凸は前記不純物構造37と比べる
とサイズ的には極めて小さく、その後の酸化により形成
したMOS(金属-酸化膜-半導体)トランジスタの特性に及
ぼす影響は小さいと考えられるが、できるだけ消滅させ
ることが望ましい。
【0031】本発明の実施の形態にある再配列表面に、
シリコンのホモエピタキシャル成長層38を形成するこ
とによりはじめに選択的に表面欠陥35から埋められ、
その後1層ごとに原子平滑表面が形成される。この様子
を同図(d)に示す。
【0032】ここで、下地のシリコンが露出している活
性領域32上では、上部に堆積したシリコン層は下地構
造を反映した結晶性を示したエピタキシャル成長層38
となるが、素子分離領域であるLOCOS酸化膜31上で
は、下地が非晶質であるため、エピタキシャル成長しな
いので、堆積した成長層も非晶質シリコン39である。
よって素子分離機能は保たれることになる(同図
(d))。その後の活性領域32の表面に熱酸化工程によ
り酸化膜を形成するのは、実施の形態1と同様である。
【0033】このようにして、活性領域表面に、表面欠
陥があったり、不純物が付着していても、活性領域表面
は超平滑になり、活性領域の表面には質のよい酸化膜が
得られる。
【0034】(実施の形態3)実施の形態1、2は、最
表面シリコンの再配列を実現させて表面の清浄化、平滑
化を試みた場合であったが、本実施例ではウェット洗浄
をし、電気炉にて通常の熱酸化を行う時の清浄化処理に
ついて述べる。
【0035】図3(a)は通常用いられているゲート酸化
前のシリコン表面のウェット洗浄処理を施した後の活性
領域、素子分離領域を示している。
【0036】シリコン基板40上には、素子分離用LOCO
S酸化膜41が形成され、膜中にはこれまでの洗浄処理
や各種プロセス処理中に発生した汚染物質42が微量に
含まれている。活性領域43においても同様で微量汚染
物質44が表面近傍のバルク中に存在し、表面上にも極
微量の不純物45が存在している。
【0037】これらの不純物は検出限界もしくはそれ以
下の極微量であるので現行のプロセス処理では除去でき
ないのが普通であり、トランジスタの特性の限界はこれ
ら把握できない極微量不純物により抑制されていると考
えられる。
【0038】同図(b)はゲート酸化前の基板(同図(a))
を真空チャンバーに入れ、真空中にて加熱した後の状態
を示す。不純物42、44、45は加熱処理により除去
される。本実施の形態の場合、基板温度が400℃、真空
度は加熱しないときで10-10Torr台であり、裏面から赤
外線で徐々に加熱し、400℃まで昇温した。この際、真
空度が10-8Torrを越えないように基板温度を調節しなが
ら昇温した。
【0039】また、この昇温過程において4重極質量分
析計で基板から脱離してきたガス成分を調べた。その結
果、脱離成分はH2,H2O,CHxなどが主であったが、CHX
物質が高温領域でも最も多かった。400℃までの昇温過
程において各温度で昇温直後、脱離により真空度が一時
的に劣化するが、時間とともに回復する。本実施の形態
では、昇温は400℃までとし、加熱時間を脱離ガスが十
分に出きってしまうことをめどに1時間行った。除去効
率は真空度や加熱温度、加熱時間に依存し、究極的には
清浄表面形成条件となる。この後に室温まで冷却してチ
ャンバーから取り出し、本実施の形態1と同様に酸化は
ドライ酸化で行われ、乾燥酸素雰囲気中において電気炉
内で900℃程度の温度で加熱することにより5nmの酸化膜
を形成し、ピンホールなどの酸化膜欠陥を除去するため
に乾燥窒素中にて950℃、20minのアニール処理を施して
MOSトランジスタを作製した。
【0040】このゲート酸化前の真空加熱処理を行った
場合の初期耐圧分布45を真空加熱処理無しの場合46
と比較して同図(c)に示した。0 MV/cm付近に、共
にピンホールなどによるAモード破壊は認められるが、
より高電界領域では、真空加熱処理した場合に欠陥によ
るウィークスポットによると考えられるBモード不良は
認められない(5〜10MV/cm付近)。そして、Fo
wlar-Nordheim型のトンネル電流による真性リークのみ
が認められることが明かとなり、ゲート酸化前に真空加
熱処理を施した場合には、初期耐圧特性が大幅に向上す
る事が確認できた。
【0041】この理由は検出限界以下の極微量不純物
(主として44、45)が熱酸化時に酸化膜中や酸化膜
界面に取り込まれて絶縁破壊をもたらすのに対し、加熱
処理を施した場合には、これら極微量不純物が表面から
熱的に離脱して清浄化されたためと考えられる。
【0042】このように検出限界以下のシリコン基板中
の極微量不純物を熱的に離脱でき、清浄化できる条件
は、室温での真空度が1×10-9〜3×10-11Torrの
範囲で、シリコン基板を室温から200℃〜900℃の
範囲に加熱することである。200℃より小さければ、
熱脱離効果が小さく、900℃より大きければシリコン
原子自体が脱離してしまうからである。温度によっても
かわるが、600℃であれば、約30分で清浄表面が得
られる。
【0043】本実施の形態では、ゲート酸化前に基板を
真空中にて加熱する清浄化手法を試みたが、ゲート酸化
膜形成後やコンタクト形成前、容量酸化膜形成前など半
導体プロセスの処理前の清浄化手段として適用可能なこ
とは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明は、高真空下におい
てシリコン基板をエネルギービーム照射による局所的な
加熱やホモエピタキシャル成長層を形成して清浄表面を
露出させることにより原子的に平坦なシリコン表面を得
る方法、さらにはゲート酸化前のウェット洗浄表面に真
空加熱処理することによる清浄化した表面を得る方法を
提供することによって原子的に平坦で清浄な界面を得る
ことができる。
【0045】本発明のヘテロ界面形成方法を用いること
により走行キャリアの界面散乱低下に基づくMOSデバイ
スの高速化や高耐圧化の実現が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるエネルギービームによ
る局所加熱法によるヘテロ界面形成方法の処理手順を説
明する図
【図2】本発明の実施例におけるホモエピタキシャル成
長層形成によるヘテロ界面形成方法の処理手順を説明す
る図
【図3】(a)〜(b)は本発明の実施例における真空加熱に
よるヘテロ界面形成方法の処理手順を説明する図であ
る。(c)は同実施例における効果説明のための特性図
(初期耐圧分布)
【図4】従来例におけるヘテロ界面形成方法の構成図
【符号の説明】
10 シリコン基板 11 LOCOS酸化膜 12 活性領域 13 従来法によるプロセス処理後の表面凹凸 14 電子ビーム 15 清浄表面上の原子ステップ 16 清浄表面上のテラス 17 清浄表面領域 18 熱酸化膜 19 熱酸化膜表面上のステップ 30 シリコン基板 31 LOCOS酸化膜 32 活性領域 33 シリコン表面凹凸 34 清浄表面上の原子ステップ(活性領域中) 35 清浄表面上の表面欠陥 36 清浄表面上のテラス 37 清浄表面上の不純物構造 38 ホモエピタキシャル成長層 39 非晶質シリコン層 40 シリコン基板 41 LOCOS酸化膜 42 LOCOS酸化膜中の汚染物質 43 活性領域 44 活性領域表面近傍のバルク中汚染物質 45 活性領域表面上の汚染物質 46 真空加熱処理有りの場合の耐圧分布 47 真空加熱処理無しの場合の耐圧分布 50 シリコン基板 51 シリコン表面のマイクロラフネス 52 ゲート酸化膜 53 シリコン酸化膜界面 54 多結晶シリコン電極 55 反転層 56 反転層中の電子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中加熱などの方法で、表面原子の再配
    列による原子的平坦面を有するシリコン清浄表面に、吸
    着、堆積などの方法により別の物質構造を形成し、原子
    的に平坦な界面を得るヘテロ界面形成方法において、 素子分離した活性領域に高エネルギビームを照射するこ
    とにより、局所的に原子的に平坦なシリコン清浄表面を
    得ることを特徴とする半導体ヘテロ界面形成方法。
  2. 【請求項2】ホモエピタキシャル法で表面欠陥や表面不
    純物構造を埋めて結晶層を形成し、表面原子の再配列に
    よる原子的平坦面を有するシリコン清浄表面を形成する
    ことにより原子的に平坦な界面を得ることを特徴とする
    半導体ヘテロ界面形成方法。
  3. 【請求項3】真空中加熱などの方法で酸化もしくは堆積
    などのプロセス処理前もしくは後の表面に吸着した不純
    物を熱的に離脱させ、前記プロセス処理前の表面を清浄
    化させてから酸化もしくは堆積などのプロセス処理を行
    うことを特徴とする半導体ヘテロ界面形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載のヘテロ
    界面形成方法により形成された界面構造を具備すること
    を特徴とする金属-酸化膜-半導体電界効果トランジス
    タ。
  5. 【請求項5】請求項1から3のいずれかに記載の前記ヘ
    テロ界面形成方法により形成された界面構造を具備する
    ことを特徴とする量子素子。
  6. 【請求項6】請求項1から3のいずれかに記載の前記ヘ
    テロ界面形成方法により形成された界面構造を具備し、
    誘電体薄膜を形成することを特徴とする極薄キャパシ
    タ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6559518B1 (en) 1998-10-01 2003-05-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. MOS heterostructure, semiconductor device with the structure, and method for fabricating the semiconductor device
WO2008056698A1 (fr) * 2006-11-10 2008-05-15 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Dispositif semi-conducteur de carbure de silicium et procédé de fabrication de celui-ci
WO2008062729A1 (fr) * 2006-11-21 2008-05-29 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Dispositif semiconducteur en carbure de silicium et son procédé de fabrication

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