JPH0899318A - 廃棄プラスチック製品の処理装置 - Google Patents

廃棄プラスチック製品の処理装置

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JPH0899318A
JPH0899318A JP23670794A JP23670794A JPH0899318A JP H0899318 A JPH0899318 A JP H0899318A JP 23670794 A JP23670794 A JP 23670794A JP 23670794 A JP23670794 A JP 23670794A JP H0899318 A JPH0899318 A JP H0899318A
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JP
Japan
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waste plastic
plastic product
heating
storage tank
product
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Application number
JP23670794A
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English (en)
Inventor
Daisuke Hase
大輔 長谷
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】装置の小型化促進と、サイクルタイムの短縮
化、破砕時の騒音低下と粉塵の発生抑制化、破砕手段の
長寿命化、および浮沈選別のランニングコストの低減を
図った廃棄プラスチック製品の処理装置を提供する。 【構成】投入される廃棄プラスチック製品Pを一旦収容
し、かつ要求に応じて順次下端部に設けられるホッパ口
1aから投下するホッパ1と、このホッパから投下され
た廃棄プラスチック製品を受け、破砕して多数の小破砕
物Sに変え、その下方部位へ排出する破砕機2と、この
破砕機の下方部位に配置され小破砕物を受けて、ここに
貯溜する水との比重の差に応じて浮沈選別する貯水槽4
と、この貯水槽内に配置され、浮沈選別された小破砕物
をそれぞれ個別に取出す取出し装置5とを具備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばプラスチック
材を油化する油化装置の前処理として用いられ、廃棄さ
れたOA製品や家電製品等から、純粋なプラスチック材
のみを選別して取り出す廃棄プラスチック製品の処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、地球規模の環境改善と、省資源の
見地から、その一例として、廃棄されたOA製品や家電
製品等の廃棄プラスチック製品を再使用する、いわゆる
リサイクル運動が促進されている。
【0003】そのためには、プラスチック材を油化する
油化装置の開発が重要視され、これまでに種々の油化処
理手段が採用されており、なかでも実用段階に至った技
術も見られるようになった。
【0004】その一方で、OA製品や家電製品等には、
プラスチック材ばかりでなく、ガラス材や金属板あるい
は金属小ねじ類等の雑多な種類の材料が使用されてお
り、プラスチック油化装置の前処理として、廃棄プラス
チック製品から純粋なプラスチック材を選別する技術も
また、同時に促進化の必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これまでに
開発された上述の前処理装置の構成は、廃棄プラスチッ
ク製品を破砕して細かな小粉砕物に変える破砕装置と、
この小粉砕物を収容し、かつ種類別に選択する分離装置
とからなっている。
【0006】このように、上記破砕装置および分離装置
が別個に配備されるところから、これらの保守管理の手
間がかかり、破砕装置で得られる小破砕物を分離装置へ
運搬する手間も必要であり、さらにサイクルタイムが長
いなどの不具合がある。
【0007】また、上記破砕装置は、たとえば一対の回
転刃を噛合させ、これらの噛合間に廃棄プラスチック製
品を投入して破砕するが、いわゆる乾式の装置であっ
て、破砕作用にともなう粉塵の発生があり、騒音も大で
ある。そして、回転刃の寿命も比較的短いものであっ
た。
【0008】また、分離装置として、液体の比重との比
較で浮沈選別をなす装置がある。これは、液体を貯溜す
る貯液槽を用意し、ここに破砕装置で小片化された小破
砕物を投入する。プラスチック材の比重は液体より軽い
ので液面上に浮かび、金属材やガラス材など液体より比
重の重い小破砕物は貯液槽底部に沈下する。
【0009】このような浮沈選別による分離装置は、そ
の構成が簡単ですむので、これからも多用される見込み
であるが、問題は、液面上に浮遊する小破砕物を取出す
手段にある。
【0010】確実な取出し手段として、たとえば網状体
を貯液槽の上方部位に吊持し、浮沈選別をなした後、網
状体を貯液槽の水面部分に降下し、かつ適宜引き上げる
ことにより可能であるが、この場合は装置構成が大掛か
りになって、コストに悪影響を与える。
【0011】これに対して、特開昭53−79975号
公報には、液面上に浮遊する小破砕物を貯液槽のオーバ
ーフローエッジを利用して液体とともにオーバーフロー
させ、この取出しをなす技術が開示されている。
【0012】したがって、小破砕物の取出しは行える
が、1バッチ毎に液体の補充が必要であり、ランニング
コストがかかるという不具合がある。一方、全体的な処
理装置として、たとえば特開昭58−89320号公報
の合成樹脂材原料の自動連続投入溶解再生装置には、破
砕、分離、粉砕、減容、および混練のように、多工程に
別れた長大な装置構成で処理を行うものが開示されてい
る。
【0013】この場合は、非常に設置スペースが大きく
なり、多工程となるとともに各工程間の搬送が必要で、
サイクルタイムの抑制ができない。また、対象となるプ
ラスチック以外の素材、たとえば金属板や金属製小ねじ
類を備えた製品に対しても同一の処理をなすことにな
り、その分処理コストの増大が見込まれる。
【0014】またプラスチック製品の筐体は、複数のプ
ラスチック板からなることは勿論であるが、剛性保持の
ため、これらプラスチック板相互を結合する手段とし
て、金属製ねじ類が多用される。
【0015】廃棄プラスチック製品の解体処理にあたっ
て、プラスチック板の溶融は比較的容易であるが、上記
金属製ねじ類の取外し作業は困難視されている。そこ
で、特開平5−111918号公報には、廃棄プラスチ
ック製品の側に超音波溶接機を運び、金属ねじにホーン
を押し当てて超音波振動させ、プラスチック板との接触
界面を摩擦発熱させ、溶融する技術が開示されている。
【0016】この溶融があってから、金属部品と台座と
の間を広げる方向に力を加えると、ねじを緩めなくとも
プラスチック板から離脱して、解体が可能となる。しか
しながら、作業者が金属ねじの1本毎に超音波ホーンを
当てがい、溶融を確認してから次のねじに移る作業とな
り、多数の金属ねじを使用した廃棄プラスチック製品は
時間がかかって作業性が悪い。
【0017】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その第1の目的とするところは、装置の小型化を
促進するとともにサイクルタイムの短縮をなし、破砕時
の騒音を低下させて粉塵の発生を抑制し、破砕手段の長
寿命化を得、かつ浮沈選別のランニングコストの低減を
図った廃棄プラスチック製品の処理装置を提供しようと
するものである。
【0018】第2の目的とするところは、装置の小型化
を促進するとともにサイクルタイムの短縮をなし、かつ
ランニングコストの低減を図った廃棄プラスチック製品
の処理装置を提供しようとするものである。
【0019】第3の目的とするところは、廃棄プラスチ
ック製品から自動的に金属製ねじ類を検出して取外し、
解体処理の迅速化をなすとともに信頼性の向上を得られ
る廃棄プラスチック製品の処理装置を提供しようとする
ものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を満足す
るため、第1の発明の廃棄プラスチック製品の処理装置
は、請求項1において、投入される廃棄プラスチック製
品を一旦収容し、かつ要求に応じて順次下端部に設けら
れるホッパ口から投下するホッパと、このホッパから投
下された廃棄プラスチック製品を受け、散液しながら破
砕して多数の小破砕物に変え、その下方部位へ排出する
湿式破砕手段と、この湿式破砕手段の下方部位に配置さ
れ、破砕手段から排出される小破砕物を受けて、ここに
貯溜する液体との比重の差に応じて浮沈選別する貯液槽
と、この貯液槽内に配置され、浮沈選別された小破砕物
をそれぞれ個別に取出す取出し手段とを具備したことを
特徴とする。
【0021】請求項2として請求項1記載の上記湿式破
砕手段は、上記湿式破砕手段は、互いに噛合する一対の
回転刃と、この回転刃に上記貯液槽の水を吸い上げて降
りかける散液手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】請求項3として請求項1記載の上記取出し
手段は、上記貯液槽の水面に波を造り液面に浮遊する液
体より比重の軽い小破砕物を、波に載せて所定部位へ運
び、かつこれら小破砕物を貯水槽から取出す第1の取出
し手段と、上記貯液槽の底部に沈下する水より比重の重
い小破砕物を受け、かつこれら小破砕物を貯水槽から取
出す第2の取出し手段を備えたことを特徴とする。
【0023】請求項4として請求項1記載の上記貯液槽
には、この貯液槽に格納されている液体の液面に波を形
成させる造波手段が設けられていることを特徴とする。
上記第2の目的を満足するため、第2の発明の廃棄プラ
スチック製品の処理装置は、請求項5として、装置本体
と、この装置本体に配備され、廃棄プラスチック製品を
構成するプラスチック材を軟化溶融する加熱装置と、こ
の加熱装置において軟化溶融したプラスチック材中に挿
入され、かつこのプラスチック材を順次巻き取って廃棄
プラスチック製品から排除する巻き取り手段と、上記加
熱装置の加熱量の制御と、上記巻き取り手段の作用を制
御する制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0024】請求項6として、請求項5記載の上記巻き
取り手段は、先端に無線式圧電センサを備えたスクリュ
ーからなり、このスクリュー先端の無線式圧電センサが
軟化溶融したプラスチック材の剛性を検出し、この検出
信号を制御手段に送り、上記制御手段は、上記無線式圧
電センサの検出信号にもとづいて加熱装置の加熱量を制
御するとともに上記スクリューの作用を制御することを
特徴とする。
【0025】請求項7として、請求項6記載の上記巻き
取り手段は、先端に無線式圧電センサを備えた複数のス
クリューを保持し、それ自体が回転駆動されるアダプタ
と、このアダプタに備えられ、スクリューを回転駆動す
る駆動機構、スクリューを予備加熱する予備加熱源、ス
クリューが巻き取った溶融プラスチック材を掻き取り排
除するカッタとを具備したことを特徴とする。
【0026】請求項8として、請求項5記載の上記装置
本体は、上記加熱装置における廃棄プラスチック製品の
加熱作用と同時に高温ガスを供給して、装置本体内の温
度分布を均一にし、その圧力で軟化溶融したプラスチッ
ク材を取出し、かつ廃棄プラスチック製品の加熱溶融後
は装置本体内に冷却ガスを供給して装置本体内を低温化
する手段を備えたことを特徴とする。
【0027】上記第3の目的を満足するため、第3の発
明の廃棄プラスチック製品の処理装置は、請求項9とし
て、廃棄プラスチック製品を対象として、この製品に用
いられる金属製ねじ類の位置を検出する検出手段と、こ
の検出手段によって検出された金属製ねじ類を加熱し、
この熱影響によって周辺部のプラスチック材を加熱溶融
させる加熱手段と、この加熱手段によって加熱される金
属製ねじ類を溶融したプラスチック材から取出す取出し
手段と、この取出し手段によって金属製ねじ類が取出さ
れた廃棄プラスチック製品を吸引し、かつ排出する手段
と、上記検出手段の検出信号を受けて廃棄プラスチック
製品に対する3次元的な位置決めをなし、加熱手段と、
取出し手段および吸引手段を制御する制御手段とを具備
したことを特徴とする。
【0028】請求項10として、請求項9記載の上記検
出手段は、カメラであることを特徴とする。請求項11
として、請求項9記載の上記加熱手段は、上記加熱手段
は、所定の波長の電磁波を金属製ねじ類に対して発射す
る電磁波発射装置であることを特徴とする。請求項12
として、請求項9記載の上記取出し手段は、電磁チャッ
クであることを特徴とする。
【0029】
【作用】第1の発明において、ホッパから投下された廃
棄プラスチック製品を破砕して多数の小片に変えて、こ
の下方部位の貯液槽に投下し、これら小破砕物を浮沈選
別してそれぞれ個別に取出す。
【0030】第2の発明において、加熱装置で廃棄プラ
スチック製品のプラスチック材を軟化溶融させ、このプ
ラスチック材中に巻き取り手段を挿入してプラスチック
材を順次巻き取り、かつ排除する。
【0031】第3の発明として、金属製ねじ類の位置を
検出し、金属製ねじ類を集中的に加熱して周辺部のプラ
スチック材を溶融させ、よって金属製ねじ類をプラスチ
ック溶融部分から取出し、残されたプラスチック製品を
吸引して排出する。
【0032】
【実施例】以下、第1の発明の一実施例を、図1を参照
して説明する。図中1はホッパである。このホッパは、
上面部が開口していて、廃棄プラスチック製品の投入が
可能である。ホッパ1の下端部に、内部に収容する廃棄
プラスチック製品Pを順次1台ずつ外部に排出するホッ
パ口1aが設けられる。
【0033】ホッパ1のホッパ口1aと対向する位置、
すなわちこの下方部位には、破砕機2が配置される。こ
の破砕機2は、互いに噛合する一対の回転刃3,3と、
これら回転刃を互いに反対方向に回転駆動する、ここで
は図示しない駆動機構を備えている。
【0034】すなわち、一対の回転刃3,3間に供出さ
れる廃棄プラスチック製品Pは、回転刃の相対回転によ
り破砕され、小片化する。これら小破砕物Sは回転刃
3,3噛合部の下方部位に排出されるようになってい
る。
【0035】上記破砕機2の下方部位には、貯水槽4が
配置される。この貯水槽4には水が貯溜されていること
は勿論、後述する取出し装置5が備えられる。貯水槽4
には貯溜する水を吸上げて上記回転刃3,3噛合部に散
水する散水機構6が備えられる。すなわち回転刃3,3
は、上記散水機構6の水を受けながら廃棄プラスチック
製品Pの破砕作用を行うようになっている。
【0036】上記取出し装置5は、後述するようにして
選別する小破砕物Saを貯水槽4から取出す第1の取出
し機構7と、小破砕物Sb,Scを貯水槽4から取出す
第2の取出し機構8とから構成される。
【0037】上記第1の取出し機構7は、貯水槽4の水
面に所定方向に沿って波を造り出す、ここでは離間して
配置される一対の回転翼9,9と、これら回転翼の造波
方向に設けられ、一端部が水面下に位置し、他端部が水
面上部に延出される第1のコンベア10およびこのコン
ベアの排出側に備えられるシュート11とからなる。
【0038】この第1のコンベア10は、水面および水
面近傍の水面下部位に波に乗って運ばれてくる後述する
小破砕物Saを引き上げて、水面上方部位に運ぶ手段を
備えていて、上記シュート11へ排出するようになって
いる。
【0039】上記第2の取出し機構8は、特に上記破砕
機2の直下部に対向するとともに貯水槽4底部に沿って
配置される第2のコンベア12と、このコンベアの排出
側に一端部が対向し、他端部は水面上部に延出される第
3のコンベア13およびこのコンベアの排出側に備えら
れるシュート14とからなる。
【0040】上記第2のコンベア12は、単純に、ここ
に載る小破砕物Sb,Scを所定方向に運び、第3のコ
ンベア13は第2のコンベア12から小破砕物Sb,S
cを受け取って水面上方部位に運ぶ手段を備え、上記シ
ュート14に排出するようになっている。
【0041】このようにして構成される処理装置であっ
て、ホッパ1の上面部から廃棄プラスチック製品Pが投
入され、一旦収容される。ホッパ1は要求に応じて、内
部に収容する廃棄プラスチック製品Pを順次1台ずつホ
ッパ口1aから排出する。
【0042】排出された廃棄プラスチック製品Pは、こ
のホッパ1の下端部に設けられる破砕機2に投下され
る。破砕機2を構成する一対の回転刃3,3は相対的に
回転しかつ噛合して、ここに供出される廃棄プラスチッ
ク製品Pを破砕する。このとき、散水機構6は回転刃
3,3の噛合部に散水し、よって湿式破砕による騒音の
ない、粉塵の飛散しない破砕をなす。
【0043】破砕の結果、廃棄プラスチック製品Pを順
次小片化した小破砕物Sに換えて、散水した水とともに
下方部位である貯水槽4へ自然落下させる。なお、上記
破砕機2において廃棄プラスチック製品Pは剪断力や衝
撃力を受け、プラスチック破砕物Saと、金属破砕物S
bおよびガラスあるいは陶器類等の第3の破砕物Scの
3種類の破砕物に変わる。
【0044】これら3種類の破砕物Sa,Sb,Scが
同時に、あるいは順次貯水槽4に落下するのだが、プラ
スチック破砕物Saは水よりも比重が軽いので、この水
面上に浮遊する。金属破砕物Sbおよび第3の破砕物S
cは水よりも比重が重いので、水中を沈下する。
【0045】この貯水槽4では、一対の回転翼9,9が
回転して水面に波を造っていて、比重の軽いプラスチッ
ク破砕物Saは波間に浮び漂う。波は第1のコンベア1
0方向に向かって打ち寄せており、波に運ばれるプラス
チック破砕物Saは第1のコンベア10に載る。
【0046】そして、このコンベア10の走行によって
運ばれ、シュート11へ排出される。このシュート11
の排出端には図示しない集積部が配置されていて、全て
のプラスチック破砕物Saが集積される。
【0047】一方、貯水槽4の水中を沈下する金属破砕
物Sbおよび第3の破砕物Scは、底部に配置される第
2のコンベア12に載る。このコンベア12の走行によ
って運ばれ、第3のコンベア13に受け渡される。この
コンベア13は、受け取った金属破砕物Sbおよび第3
の破砕物Scを貯水槽4の水中から水面上に引上げ、さ
らにシュート14へ排出する。このシュート14の排出
端には図示しない集積部が配置されていて、全ての金属
破砕物Sbおよび第3の破砕物Scが集積される。
【0048】この発明の処理装置では、破砕装置と分離
装置とを一体化することとなり、コンパクト化を得る。
しかも、ホッパ1の下方部位に破砕機2を備え、この破
砕機2の下方部位に貯水槽4を配置するので、実質的に
貯水槽4面積の据付スペースを確保すればよく、スペー
スをとらずにすむ。
【0049】また、破砕装置と分離装置間の搬送が不要
となり、サイクルタイムの短縮化を図れる。破砕機2
は、回転刃3,3噛合部に散水する散水機構6を備えた
ので、湿式状態での破砕となり、破砕時に生じる騒音を
低減し、粉塵の発生がなく、快適な作業空間に変えられ
る。併せて、回転刃3,3の長寿命化を得る。さらに、
液体に防錆効果を持たせることにより、回転刃の腐食を
防止できる。
【0050】上記回転翼9,9による造波手段と、第1
ないし第3のコンベア10,12,13の採用により、
液体(水)の補充せずに連続的な浮沈選別が可能とな
り、液体コストの低減と、液体補充にともなう作業時間
の停止を不要とし、サイクルタイムの短縮を図れる。
【0051】なお、貯水槽4に格納される液体として
は、水に限定されるものではなく、たとえばノボラック
界面活性剤などの溶質を含有する水溶液や石鹸水などの
多種の液体でもよい。
【0052】つぎに、第2の発明の廃棄プラスチック製
品の処理装置を図2および図3にもとづいて説明する。
図2中、20は装置本体であって、この装置本体20上
部に加熱装置21が配備される。この加熱装置21は、
上面断熱板22と、側面断熱材23および底面断熱板2
4と、側面断熱材24の内面に取着される加熱ヒータ2
5とから構成される。
【0053】上面断熱板22と、加熱ヒータ25および
底面断熱板24で囲撓される密閉空間室は、加熱室26
である。上面断熱板22には、その中央部に後述する巻
き取り装置27を構成するアダプタ28が挿通され、加
熱室26に延出される。
【0054】さらに、上記上面断熱板22の隅部にはガ
ス供給管29が接続されていて、この開口端が加熱室2
6に臨ませられる。加熱室26の下部にはドレン管30
が接続され、この開口端が加熱室26に臨ませられる。
【0055】一方、上記下部断熱板24はシリンダ31
の作動部31a上面に載設される。上記シリンダ31
は、たとえばエアーシリンダであって、作動部31aを
上下駆動するようになっている。そして、最も上昇した
図示の位置で、下部断熱板24が側面断熱材23に密に
接して、加熱室26を密閉構造とする。
【0056】作動部31aが最も降下すると、装置本体
下面部との間に廃棄プラスチック製品Pを挿入支持する
ための充分なスペースが確保される。このようなシリン
ダ31の側部に、廃棄プラスチック製品Pを図示しない
供出部から運搬するコンベア32が配備される。さら
に、処理後の金属などの残材を取出す図示しないコンベ
アも配備される。
【0057】これらの近傍には制御装置33が配備され
ていて、上記アダプタ28、加熱ヒータ25、シリンダ
31およびコンベア32などと電気的に接続され、これ
らの制御を行うようになっている。
【0058】上記アダプタ28の詳細を、図3(A),
(B)に示す。これは、支軸34の下端部に円板部34
aが一体に設けられてなる。上記支軸34は、図示しな
い駆動モータに連結され所定方向に回転駆動されるとと
もに、図示しないシリンダに連結され上下駆動されるよ
うになっている。
【0059】上記円板部34aには、所定ピッチで、放
射状に複数のスクリュー35…が回転自在に設けられ、
それぞれ駆動モータ36…に連結される。これらスクリ
ュー35の下端部は尖鋭状に形成され、かつこの尖鋭先
端部に無線式圧電センサ37が一体に設けられる。
【0060】これら無線式圧電センサ37は、接触物の
剛性を検出して、その検出信号を全て上記制御装置33
に無線で知らせるようになっている。そして、この圧電
センサ37に直接、接触加重が加わらないように、図示
しないアダプタを尖鋭先端部に取付けてもよい。さらに
必要があれば、断熱材を用いて圧電センサを熱から保護
することもできる。
【0061】またスクリュー35の周面には、溝が螺旋
状に形成されていて、対象が柔軟物であれば容易に螺挿
侵入し、かつその周面に巻き取りをなす構造である。こ
のようなスクリュー35は、予備ヒータ38に囲撓され
る。
【0062】それぞれのスクリュー37の下端周部に
は、カッタ39が接触する。このカッタ39は、スクリ
ュー37に付着した付着物を掻き取る作用をなす。この
ようにして構成される処理装置であって、はじめ廃棄プ
ラスチック製品Pは供出部からコンベア32に載って運
ばれる。
【0063】このコンベア32から直接、作動部31a
が降下した状態のシリンダ31上に移し変え、作動部3
1aを上昇させる。廃棄プラスチック製品Pが載る下部
断熱板24が側面断熱材23に密着し、密閉した加熱室
26が形成されたところで、作動部31aの上昇が停止
する。
【0064】この状態で、制御装置33は制御プログラ
ムにしたがって加熱ヒータ25を発熱させ、加熱室26
を所定温度まで加熱する。なお所定温度とは、対象とす
るプラスチック材の熱変形温度以上で、かつプラスチッ
ク材から分解ガスが発生する温度以下である。このよう
に、分解ガスの発生を防ぐことにより、たとえば塩素系
ガスによる加熱室壁面の腐食を防止できる。
【0065】一方、ガス供給管29から高温ガスを加熱
室26に供給して、加熱室温度を早急に上昇させ、この
均一化を図る。加熱室26に収容される廃棄プラスチッ
ク製品Pを構成するプラスチック材は軟化溶融する。
【0066】タイミングをとって制御装置33はアダプ
タ28の下降を指示し、かつスクリュー35を円板部3
4aから突出させて、その尖鋭端部に設けられる無線式
圧電センサ38を廃棄プラスチック製品Pに接触する。
【0067】スクリュー35の尖鋭端部に設けられる無
線式圧電センサ38は、接触部位の剛性を検出して、そ
の検出信号を制御装置33にフィードバックする。検出
信号は、以下の3種類に分けて設定されている。
【0068】A信号:所定値より小さい場合。 B信号:所定値よりも僅かに大きい場合。 C信号:所定値よりも大きい場合(たとえば、所定値の
2倍以上)。
【0069】無線式圧電センサ38からA信号が制御装
置33に送られると、このセンサの接触部位の剛性は所
定値よりも小さい状態、すなわち軟化溶融したプラスチ
ック材で形成された部分と判断し、アダプタ28を徐々
に降下するとともに回転駆動する制御をなす。
【0070】同時に、スクリュー35の駆動モータ36
に駆動信号を送り、これを回転駆動して、アダプタ28
からさらに突出させる。スクリュー35周りの予備ヒー
タ37は予め発熱状態にあり、スクリュー35を予備加
熱する。
【0071】スクリュー35の先端は、軟化溶融したプ
ラスチック材料中に螺挿没入し、その周面にプラスチッ
ク材を巻き取る。アダプタ28の回転によるスクリュー
35の移動軌跡に沿って溶融したプラスチック材が全て
巻き取られる。
【0072】スクリュー35が最大限突出したところで
巻き取りが一旦中止され、今度は、アダプタ28を上昇
して停止し、かつスクリュー35を逆方向に回転する。
このときスクリュー35の周面に巻き取られたプラスチ
ック材は、カッタ39によって掻き取られ、加熱室26
の底部に脱落する。
【0073】脱落したプラスチック材は、高温ガスの圧
力を制御することにより、ドレン管30から装置外部に
排出される。さらに底面断熱材24の上に、図示しない
加熱ヒータ3を設置して、加熱室底部に脱落したプラス
チック材を至近距離から加熱することにより完全溶融状
態に近づけて、ドレン管30から装置外部に排出される
のを促進することもできる。
【0074】スクリュー35が元の位置まで逆回転した
ら、再びアダプタ28を回転するとともに降下させ、ス
クリュー先端部の無線式圧電センサ38を廃棄プラスチ
ック製品Pの新たな部分に接触して接触部位の剛性を検
出することとなる。
【0075】このとき、無線式圧電センサ38がA信号
を制御装置33に送った場合は、先に述べた作用を繰り
返す。無線式圧電センサ38がB信号を制御装置33に
送った場合は、用いられたプラスチック材が剛性の高い
材料であると判断して、加熱ヒータ25および予備ヒー
タ37の発熱量を増加するよう制御する。
【0076】この状態を継続し、無線式圧電センサ38
から送られる信号がB信号からA信号に変わったとき、
この接触部位周辺が軟化溶融状態のプラスチック材にな
ったと判断して、先に述べた作用をなす。
【0077】無線式圧電センサ38がC信号を制御装置
33に送った場合は、この接触部位の周辺はプラスチッ
ク材以外の剛性の高い材料、たとえば金属材であると判
断して処理を停止する。
【0078】このようにして、廃棄プラスチック製品P
からプラスチック材のみを分離して処理することができ
る装置であり、いわゆる破砕、分離、粉砕等の工程を省
略して、装置の小形化と、サイクルタイムの短縮を図れ
る。
【0079】そして、油化装置の前処理として対象とな
るプラスチック材のみを選択的に処理し、その他の材
質、たとえば金属材などは処理対象から外すところか
ら、無駄がなく、処理コストが安価ですむ。
【0080】なお、上記制御装置33の判断基準を調整
することにより、多種類のプラスチック材から構成され
る廃棄プラスチック製品Pから、材質別にプラスチック
材を処理回収することも可能である。
【0081】上記ガス供給管29は、高温ガスを加熱室
26に供給することにより、この温度分布を均一化して
無線式圧電センサ38の検出精度の向上をなす。そし
て、処理後は冷却ガスを加熱室26に供給することによ
り、短時間で加熱室26が温度低下して残存する廃棄プ
ラスチック製品Pを取出し排除できる。
【0082】なお、上記無線式圧電センサ38の代用と
して、廃棄プラスチック製品Pにプラスチック材の存在
する場所の情報を入力し整理したバーコードを添付し、
これを読み取って制御装置33が加熱ヒータ25と、ア
ダプタ28およびスクリュー35などの制御をなすよう
にしてもよい。
【0083】また、廃棄プラスチック製品Pにおけるプ
ラスチック材と、それ以外の材質との境界部分をセンサ
で検出して、この部分を除去する。これにより、スクリ
ュー35の巻き取りの容易化を図ることができる。
【0084】上記センサは、上記無線式圧電センサか、
高圧力ガスを製品の周面に吹き付けて変形させ、この変
形量を非接触センサ、たとえばレーザ変位計で検出して
もよい。
【0085】部分的な除去をなした後は、境界部分のみ
に適当な電磁波を照射して溶融したり、あるいはレーザ
光を照射しての溶断、ウオータジェットによる切断など
の手段を選択してもよい。
【0086】つぎに、第3の発明の廃棄プラスチック製
品の処理装置を、図4および図5(A)ないし(D)に
もとづいて説明する。図中、40は装置本体であって、
図4に示す装置本体40の左側端部に供出用コンベア4
1が、かつ右側端部に排出用コンベア42がそれぞれ設
けられる。
【0087】装置本体40内には、長手方向に沿って4
基の位置決めテーブル43ないし46が所定間隔を存し
て配置される。それぞれの位置決めテーブル43ないし
46は廃棄プラスチック製品Pを載置支持するのに充分
な面積を備え、かつX−Y方向に位置調整自在となって
いる。
【0088】上記供出用コンベア41に隣設される最も
左側端部の位置決めテーブルを第1の位置決めテーブル
43と呼び、以下、右側端部方向に順次、第2,第3,
第4の位置決めテーブル44ないし46と呼ぶ。いずれ
のテーブルの位置決め調整も制御装置47の指示信号に
よって行われる。
【0089】図4と図5(A)にも示すように、上記第
1の位置決めテーブル43の上方部と、このテーブル上
に支持される廃棄プラスチック製品Pの両側面に対向す
る位置に3基の検出装置48…が設けられる。
【0090】これら検出装置48…はCCDカメラであ
って、廃棄プラスチック製品Pを撮像化して、その信号
を制御装置に入力する。第1の位置決めテーブル43の
90°回動により、廃棄プラスチック製品Pの底面を除
く上面と4側面の5方向からの撮像が可能である。
【0091】図4と、図5(B)にも示すように、上記
第2の位置決めテーブル44の上方部と、このテーブル
上に支持される廃棄プラスチック製品Pの両側面に対向
する位置に3基の電磁波発射装置49…が設けられる。
【0092】これら電磁波発射装置49は、廃棄プラス
チック製品Pに対して所定の波長を持つ電磁波を照射す
る。この電磁波はプラスチック材は透過し、金属材には
吸収される特性があり、照射範囲にある金属材は加熱さ
れ、この熱影響を受けた金属材周辺のプラスチック材は
溶融するようになっている。
【0093】第2の位置決めテーブル44の回動によ
り、廃棄プラスチック製品Pの底面を除く上面と4側面
の5方向からの照射が可能であり、それぞれの電磁波発
射装置49…は、制御装置47からの指示信号によって
Z方向の位置決め調整が行われる。
【0094】図4と、図5(C)にも示すように、上記
第3の位置決めテーブル45の上方部と、このテーブル
上に支持される廃棄プラスチック製品Pの両側面に対向
する位置に3基の取出し装置50…が設けられる。
【0095】これら取出し装置50は、たとえば電磁チ
ャックであって、廃棄プラスチック製品Pに対して進退
自在である。そして、その先端部に金属材のみを電磁吸
着させて取出しを行える。
【0096】第3の位置決めテーブル46の回動によ
り、廃棄プラスチック製品Pの底面を除く上面と4側面
の5方向からの取出し作用が可能であり、それぞれの電
磁チャックは、制御装置47からの指示信号によってZ
方向の位置決め調整が可能である。
【0097】図4と、図5(D)にも示すように、上記
第4の位置決めテーブル46の上方部と、このテーブル
上に支持される廃棄プラスチック製品Pの両側面に対向
する位置に吸引装置51が設けられる。
【0098】これら吸引装置51は、たとえば高負圧の
真空バキューム装置であって、廃棄プラスチック製品P
に対して進退自在である。そして、その先端部に金属製
ねじ類を取り外した溶融したプラスチック材を真空吸着
し、実質的に廃棄プラスチック製品Pを解体できる。
【0099】上記第4の位置決めテーブル46の回動に
より、廃棄プラスチック製品Pの底面を除く上面と4側
面の5方向からの吸引作用が可能であり、それぞれの吸
引装置51は、制御装置47からの指示信号によってZ
方向の位置決め調整が可能である。
【0100】なお、特に図示しないが、第1ないし第4
の位置決めテーブル43ないし46相互間には、補助コ
ンベア、押し出しシリンダおよび搬送ロボットなどが配
置されていて、隣接するテーブルに廃棄プラスチック製
品Pを順次受け渡す作用をなす。
【0101】このようにして構成される処理装置であ
り、供出コンベア41で運搬される廃棄プラスチック製
品Pは、第1の位置決めテーブル43上に受け渡され
る。このテーブル43では、廃棄プラスチック製品Pを
X−Yの2方向に位置調整をなし、所定の位置に位置決
めする。
【0102】ついで、各検出装置48…が作動してテー
ブル43上の廃棄プラスチック製品Pに用いられた金属
製ねじ類の位置を検出し、その位置データを制御装置4
7に送る。制御装置47では、金属製ねじ類の位置デー
タを全て記憶する。
【0103】なお、はじめ検出装置48…は廃棄プラス
チック製品Pの上部と両側部の3方向から金属製ねじ類
の位置を検出し、その後、位置決めテーブル43を90
°回転して両側部の検出をなす。したがって、底面部を
除く5方向からの検出を行える。
【0104】この検出工程が終了した廃棄プラスチック
製品Pは第2の位置決めテーブル44上に移載され、こ
こで各電磁波発射装置49…の作用を受ける。すなわ
ち、制御装置47は記憶した各金属製ねじ類の位置デー
タにもとづいて位置決めテーブル44をX−Y方向に位
置決め制御し、かつそれぞれの電磁波発射装置49…を
Z方向に位置決めして、3次元的な位置決めをなした上
で、その都度、電磁波発射装置49…による電磁波の発
射を制御する。
【0105】電磁波は廃棄プラスチック製品Pの特定部
に位置する金属製ねじ類を目標に、集中して発射され
る。プラスチック材は透過するが、金属製ねじ類には吸
収され、これを加熱する。
【0106】したがって、金属製ねじ類は短時間で温度
上昇し、この熱影響を受けて周辺部のプラスチック材は
局部的に加熱され、かつ早急に加熱溶融する。なお、電
磁波発射装置49…は、はじめ廃棄プラスチック製品P
の上部と両側部の3方向から電磁波を発射し、その後、
位置決めテーブル44を90°回転して両側部の電磁波
発射をなす。したがって、底面部を除く5方向からの発
射を行う。
【0107】この電磁波発射工程が全て終了した廃棄プ
ラスチック製品Pは、第3の位置決めテーブル45上に
移載され、ここで各取出し装置50…の作用を受ける。
すなわち、取出し装置50である電磁チャックは金属製
ねじ類に接触し、この熱影響を受けて周辺部が溶融した
プラスチック材から上記金属製ねじ類を強制的に取出
す。
【0108】電磁波は、全ての金属製ねじ類に対して発
射されるので、全てのねじ類が廃棄プラスチック製品P
から取出されることになる。なお、取出し装置50…
は、はじめ廃棄プラスチック製品Pの上部と両側部の3
方向から取出しをなし、その後、位置決めテーブル45
を90°回転して両側部の取出しをなす。したがって、
底面部を除く5方向からの取出しを行う。
【0109】この取出し工程が終了した廃棄プラスチッ
ク製品Pは第4の位置決めテーブル46上に移載され、
ここで各吸引装置51…の作用を受ける。吸引装置51
は、全ての金属製ねじ類が取出され、プラスチック材の
みで残存する廃棄プラスチック製品P部分に対して強力
な吸引力を作用し、これを解体する。
【0110】これら吸引装置51…も、はじめは廃棄プ
ラスチック製品Pの上部と両側部の3方向から吸引し、
その後、位置決めテーブル46を90°回転した後、両
側部の吸引をなす。したがって、底面部を除く5方向か
らの吸引を行う。
【0111】吸引装置51…が吸引した部材は、排出コ
ンベア42に受け渡される。これで廃棄プラスチック製
品Pは自動的に解体され、次の処理工程に移載される。
このようにして、廃棄プラスチック製品Pの自動処理を
なす上で、一番のネックであった解体を完全自動化で
き、無人化による経費削減に寄与する。たとえ重量のあ
る廃棄プラスチック製品であっても、自動の解体が可能
であり、作業性の改善を図れる。
【0112】また、金属製ねじ類として、深い座ぐりを
有するねじ部やカバー付きのねじ、あるいはヘリサート
ねじ等、人手作業でも取外しが困難な場合も、障害物と
なるプラスチック材等は透過して金属製ねじ類のみを選
択的に加熱溶融でき、解体作業の効率向上をなす。
【0113】上記取出し装置50の使用が困難な状況下
では、電磁波発射装置49の作用の後、取出し装置50
と吸引装置51とを同時に作用させることにより、解体
が可能となる。
【0114】このような処理装置は、廃棄プラスチック
製品が金属製ねじ類を用いず、他の結合手段を採用した
場合であっても、プラスチック材と異種材料の組み合わ
せである限り、使用可能である。上記異種材料として、
形状記憶合金剤材を使用していれば、さらなる解体時間
の短縮につながる。
【0115】上記検出装置48、電磁波発射装置49、
取出し装置50および吸引装置51を多元的に配置した
り、あるいは各装置を交換できるテーブルを配置するこ
とにより、廃棄プラスチック製品Pは1か所の位置決め
テーブル上に固定したまま解体することができる。これ
により、処理装置がさらにコンパクト化し、位置決めテ
ーブル相互間の移載が不要となり、サイクルタイムの短
縮を得る。上記廃棄プラスチック製品Pの筐体を解体し
た後、再度、本発明の処理装置を利用することにより、
内部部品の解体が可能である。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、ホッパから投下された廃棄プラスチック製品を湿式
破砕手段が受けて破砕し、多数の小破砕物に変えて貯液
槽へ排出する。ここでは貯溜する液体との比重の差に応
じて小破砕物を浮沈選別し、それぞれ個別に取出すよう
にしたから、装置の据付スペースとして実質的に貯液槽
の面積を確保すればよく、この小型化を促進するととも
に、次工程へ投下すればよいのでサイクルタイムの短縮
化を得る。しかも、湿式破砕を採用したので、破砕時の
騒音を低下させて粉塵の発生を抑制し、破砕手段の長寿
命化を得るとともに、取り出し手段の簡素化と、液体を
循環利用することによる浮沈選別のランニングコストの
低減を図れるなどの効果を奏する。
【0117】第2の発明によれば、加熱装置でプラスチ
ック材を軟化溶融し、このプラスチック材中に巻き取り
手段を挿入して順次巻き取り、かつ排除し、加熱装置の
加熱量の制御および巻き取り手段の作用を最適状態に制
御するようにしたから、加熱装置内で全ての処理が行わ
れることとなり、処理装置としての小型化を促進でき、
しかも同様の条件からサイクルタイムの短縮をなすとと
もに、ランニングコストの低減に寄与するなどの効果を
奏する。
【0118】第3の発明によれば、廃棄プラスチック製
品に用いられる金属製ねじ類の位置を検出し、上記金属
製ねじ類を加熱して熱影響により周辺部のプラスチック
材を加熱溶融させ、上記金属製ねじ類を溶融したプラス
チック材から取出し、残ったプラスチック構成部材を吸
引し、かつ排出するようにしたから、ほとんどのプラス
チック製品に用いられる金属製ねじ類の位置を自動的に
検出し、かつ自動的に取外して、解体処理の完全自動化
による迅速化と経費の削減をなし、信頼性の向上を得ら
れるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施例の、廃棄プラスチック製
品処理装置の概略構成図。
【図2】第2の発明の一実施例の、廃棄プラスチック製
品処理装置の概略構成図。
【図3】(A)は同実施例の、アダプタの縦断面図。
(B)は、アダプタの一部平面図。
【図4】第3の発明の一実施例の、廃棄プラスチック製
品処理装置の概略構成図。
【図5】(A)は、同実施例の、検出装置の側面図。
(B)は、同実施例の、電磁波発射装置の側面図。
(C)は、同実施例の、取出し装置の側面図。(D)
は、同実施例の、吸引装置の側面図。
【符号の説明】
P…廃棄プラスチック製品、1a…ホッパ口、1…ホッ
パ、S…小破砕物、2…破砕機、4…貯水槽、5…取出
し装置、3…回転刃、6…散水機構、7…第1の取出し
機構、8…第2の取出し機構、20…装置本体、21…
加熱装置、28…アダプタ、33…制御装置、38…無
線式圧電センサ、35…スクリュー、36…駆動モー
タ、37…予備ヒータ、39…カッタ、29…ガス供給
管、48…検出装置、49…電磁波発射装置、50…取
出し装置、51…吸引装置、47…制御装置。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投入される廃棄プラスチック製品を一旦収
    容し、かつ要求に応じて順次下端部に設けられるホッパ
    口から投下するホッパと、 このホッパから投下された廃棄プラスチック製品を受
    け、散液しながら破砕して多数の小破砕物に変え、その
    下方部位へ排出する湿式破砕手段と、 この湿式破砕手段の下方部位に配置され、破砕手段から
    排出される小破砕物を受けて、ここに貯溜する液体との
    比重の差に応じて浮沈選別する貯液槽と、 この貯液槽内に配置され、浮沈選別された小破砕物をそ
    れぞれ個別に取出す取出し手段とを具備したことを特徴
    とする廃棄プラスチック製品の処理装置。
  2. 【請求項2】上記湿式破砕手段は、互いに噛合する一対
    の回転刃と、この回転刃に上記貯液槽の水を吸い上げて
    降りかける散液手段とを備えたことを特徴とする請求項
    1記載の廃棄プラスチック製品の処理装置。
  3. 【請求項3】上記取出し手段は、 上記貯液槽の水面に波を造り液面に浮遊する液体より比
    重の軽い小破砕物を、波に載せて所定部位へ運び、かつ
    これら小破砕物を貯水槽から取出す第1の取出し手段
    と、 上記貯液槽の底部に沈下する水より比重の重い小破砕物
    を受け、かつこれら小破砕物を貯水槽から取出す第2の
    取出し手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の廃
    棄プラスチック製品の処理装置。
  4. 【請求項4】上記貯液槽には、この貯液槽に格納されて
    いる液体の液面に波を形成させる造波手段が設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載の廃棄プラスチック
    製品の処理装置。
  5. 【請求項5】装置本体と、 この装置本体に配備され、廃棄プラスチック製品を構成
    するプラスチック材を軟化溶融する加熱装置と、 この加熱装置において軟化溶融したプラスチック材中に
    挿入され、かつこのプラスチック材を順次巻き取って廃
    棄プラスチック製品から排除する巻き取り手段と、 上記加熱装置の加熱量の制御と、上記巻き取り手段の作
    用を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする廃
    棄プラスチック製品の処理装置。
  6. 【請求項6】上記巻き取り手段は、 先端に無線式圧電センサを備えたスクリューからなり、
    このスクリュー先端の無線式圧電センサが軟化溶融した
    プラスチック材の剛性を検出し、この検出信号を上記制
    御手段に送り、 上記制御手段は、上記無線式圧電センサの検出信号にも
    とづいて上記加熱装置の加熱量を制御するとともに上記
    スクリューの作用を制御することを特徴とする請求項5
    記載の廃棄プラスチック製品の処理装置。
  7. 【請求項7】上記巻き取り手段は、 先端に無線式圧電センサを備えた複数のスクリューを保
    持し、それ自体が回転駆動されるアダプタと、 このアダプタに備えられ、スクリューを回転駆動する駆
    動機構、スクリューを予備加熱する予備加熱源、スクリ
    ューが巻き取った溶融プラスチック材を掻き取り排除す
    るカッタとを具備したことを特徴とする請求項6記載の
    廃棄プラスチック製品の処理装置。
  8. 【請求項8】上記装置本体は、 上記加熱装置における廃棄プラスチック製品の加熱作用
    と同時に高温ガスを供給して、装置本体内の温度分布を
    均一にし、かつその圧力で軟化溶融したプラスチック材
    を取出し、廃棄プラスチック製品の加熱溶融後は装置本
    体内に冷却ガスを供給して装置本体内を低温化する手段
    を備えたことを特徴とする請求項5記載の廃棄プラスチ
    ック製品の処理装置。
  9. 【請求項9】廃棄プラスチック製品を対象として、この
    製品に用いられる金属製ねじ類の位置を検出する検出手
    段と、 この検出手段によって検出された金属製ねじ類を加熱
    し、この熱影響によって周辺部のプラスチック材を加熱
    溶融させる加熱手段と、 この加熱手段によって加熱される金属製ねじ類を溶融し
    たプラスチック材から取出す取出し手段と、 この取出し手段によって金属製ねじ類が取出された廃棄
    プラスチック製品を吸引し、かつ排出する手段と、 上記検出手段の検出信号を受けて廃棄プラスチック製品
    に対する3次元的な位置決めをなし、加熱手段と、取出
    し手段および吸引手段を制御する制御手段とを具備した
    ことを特徴とする廃棄プラスチック製品の処理装置。
  10. 【請求項10】上記検出手段は、カメラであることを特
    徴とする請求項9記載の廃棄プラスチック製品の処理装
    置。
  11. 【請求項11】上記加熱手段は、所定の波長の電磁波を
    金属製ねじ類に対して発射する電磁波発射装置であるこ
    とを特徴とする請求項9記載の廃棄プラスチック製品の
    処理装置。
  12. 【請求項12】上記取出し手段は、電磁チャックである
    ことを特徴とする請求項9記載の廃棄プラスチック製品
    の処理装置。
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