JPH0897031A - コイルおよびコイルの製造方法 - Google Patents

コイルおよびコイルの製造方法

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JPH0897031A
JPH0897031A JP6229232A JP22923294A JPH0897031A JP H0897031 A JPH0897031 A JP H0897031A JP 6229232 A JP6229232 A JP 6229232A JP 22923294 A JP22923294 A JP 22923294A JP H0897031 A JPH0897031 A JP H0897031A
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coil
fixing plate
winding
coil winding
hole
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JP6229232A
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English (en)
Inventor
Yahei Miyazawa
彌平 宮澤
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Tenryu Marusawa KK
Original Assignee
Tenryu Marusawa KK
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  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外形寸法をコンパクトにできると共に、製作
の自動化が容易なコイルを提供すること。 【構成】 コイル10には筒状のコイルボビン100の
外面に線材108を巻回してコイル巻線110が形成さ
れる。コイル巻線110の外面には、透孔14が2個透
設された合成樹脂材料製の固定板12が添装されて固定
される。固定板12には、予備半田され、先端部分に露
出する芯線114が透孔14に挿通されると共に、透孔
14周辺の固定板12の部位が熱加圧により圧潰されて
透孔14が潰されることでリード線116が固定され
る。固定板12から突出した芯線114には、コイル巻
線110の端部が巻き付けられて半田付けされることで
固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイルボビンにコイル
巻線が形成され、当該コイル巻線にリード線が接続され
たコイルとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコイルについて、図17を用いて
説明する。まず、コイルボビン100について説明す
る。102は筒状に形成されたボビン本体である。本例
では円筒状であるが、多角筒状であっても良い。104
はボビン本体102の両端部に設けられたフランジ部で
ある。106はフランジ部104に圧入された金属製の
取付端子である。本例ではコイル巻線数が1個であるた
め2本突設されているが、ボビン本体102へ巻回する
コイル巻線数が増えた場合には4本、6本等適宜本数を
増加すれば良い。
【0003】次に、上記コイルボビン100を用いて製
造されたコイル107について説明する。110はコイ
ル巻線であり、線材108をボビン本体102へ所定回
数巻回して形成されている。コイル巻線110の外周面
は、絶縁テープ112を巻き付けるなどして、適宜絶縁
処理されている。また、コイル巻線110の各端部は被
覆が剥離され、同じく先端部分の被覆が剥離され、芯線
114が露出したリード線116の当該芯線114と共
に取付端子106に巻き付けられて半田付けされてい
る。なお、リード線116は外部からコイル巻線110
へ電流を供給するためのものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たコイルには次の様な課題がある。まず、コイル巻線の
端部やリード線の芯線を半田付けして固定する取付端子
がコイルボビンに突設されており、自動巻線機を利用し
たコイルボビンへの線材の自動巻き付け作業の際にコイ
ル巻線の端部とリード線の芯線を取付端子に自動的に巻
き付ける作業も可能であり、コイルの製作の自動化が容
易に行えるが、この取付端子の長さ分だけコイルの外形
寸法が大きくなってしまうという課題がある。また、上
記課題を解決するためにリード線の露出した芯線に直接
コイル巻線の端部を巻き付けて半田付けし、コイル巻線
に添装して絶縁テープ等で固定する方法もあるが、リー
ド線の芯線が固定されていないためリード線の芯線にコ
イル巻線の端部を巻き付ける作業の自動化が困難である
という課題が生ずる。従って、本発明は上記課題を解決
すべくなされ、その目的とするところは、外形寸法をコ
ンパクトにできると共に、製作の自動化が容易なコイル
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、本発明に係る第
1のコイルは、筒状のコイルボビンの外面に線材を巻回
してコイル巻線が形成され、該コイル巻線の両端に外部
からコイル巻線へ電流を供給するためのリード線が半田
付けされると共に、該リード線が前記コイルボビンに固
定されたコイルにおいて、前記コイル巻線の外面には、
透孔が複数透設された合成樹脂材料製の固定板が添装さ
れて固定され、前記固定板には、予備半田され、先端部
分に露出する芯線が前記透孔に挿通されると共に、透孔
周辺の固定板の部位が熱加圧により圧潰されて透孔が潰
されることで前記リード線が固定され、前記固定板から
突出した前記芯線には、前記コイル巻線の端部が巻き付
けられて半田付けされることで固定されていることを特
徴とする。この構成を採用することにより、予備半田さ
れたリード線の芯線は固定板に挿通された後に熱加圧に
より固定されるので、固定板を支持しておけばコイル巻
線の両端を固定板から突出する芯線に容易に巻き付ける
ことが可能となる。
【0006】また、本発明に係る第2のコイルは、筒状
のコイルボビンの外面に線材を巻回してコイル巻線が形
成され、該コイル巻線の両端に外部からコイル巻線へ電
流を供給するためのリード線が半田付けされると共に、
該リード線が前記コイルボビンに固定されたコイルにお
いて、前記コイル巻線の外面には、透孔が複数透設され
ると共に、該各透孔には隣接して補助透孔が透孔と平行
に透設された合成樹脂材料製の固定板が添装されて固定
され、前記固定板には、露出した先端部分の芯線が前記
透孔に挿通されたリード線および前記補助透孔に挿通さ
れた金属棒が、透孔および補助透孔周辺の固定板の部位
を熱加圧により圧潰して透孔および補助透孔が潰される
ことで固定され、前記固定板から突出した前記各金属棒
および該金属棒と隣接する前記芯線には、前記コイル巻
線の端部が巻き付けられて半田付けされることで固定さ
れていることを特徴とする。この構成を採用することに
より、リード線の芯線および金属棒は固定板に熱加圧に
より固定され、かつリード線の芯線は隣接する金属棒に
添わせることができるので、固定板を支持しておけばリ
ード線の芯線へのコイル巻線の端部の巻き付けは容易に
行える。
【0007】また、前記各補助透孔に挿通される前記金
属棒は、一つのダイオードから延出するアノード端子リ
ード線とカソード端子リード線とすれば、リード線の芯
線へのコイル巻線の端部の巻き付けと同時にコイル巻線
の両端間へのダイオードの取り付けも行える。
【0008】また、前記固定板の板厚は、前記透孔およ
び/または前記補助透孔が透設された部分のみが肉厚に
形成すると、熱加圧して圧潰した際に固定板の透孔およ
び/または補助透孔の部位のみが薄くなるのを防止でき
る。
【0009】また、前記固定板は、前記コイルボビンの
両端に形成されたフランジ部の少なくとも一方に一体的
に、かつ該フランジ部との接合部分でコイルボビンの内
側に折り曲げ可能に設けるようにすると、樹脂成形時に
固定板とコイルボビンとを同時に製造することができ、
金型代やコイルを形成する部品点数の削減が行え、製造
コストの低減が可能となる。
【0010】また、本発明に係るコイルの製造方法は、
筒状のコイルボビンの外面に線材を巻回してコイル巻線
を形成し、該コイル巻線の両端に外部からコイル巻線へ
電流を供給するためのリード線を半田付けすると共に、
該リード線を前記コイルボビンに固定するコイルの製造
方法において、前記コイル巻線の外面に添装可能に形成
されると共に、透孔が複数透設され、該透孔の開口部周
縁にはリブが周設された合成樹脂材料製の固定板を設
け、前記リード線の先端部分の露出した芯線を予備半田
する工程と、前記芯線の外径より大径の棒材を前記透孔
に挿通する工程と、前記コイル巻線の端部を前記リブお
よび前記棒材に巻回してコイル状に形成する工程と、前
記棒材を前記透孔から抜脱する工程と、前記芯線を前記
透孔および前記コイル状に形成された前記コイル巻線の
端部に挿通する工程と、前記コイル巻線の端部と前記芯
線とを半田付けする工程とを具備することを特徴とす
る。この方法を使用することにより、コイル巻線の端部
は透孔の開口部周縁に設けられたリブの突出方向に沿っ
てコイル状に形成されると共に固定板に固定される。こ
のため、固定板を支持しておけば、リード線の芯線を固
定板の透孔に挿通して先端部分を固定板から突出させる
だけで、芯線の先端はコイル状のコイル巻線の端部に挿
通させることができ、容易に半田付けが行え、自動化も
行い易い。
【0011】また、前記固定板は、前記コイルボビンの
両端に形成されたフランジ部の少なくとも一方に一体的
に、かつ該フランジ部との接合部分でコイルボビンの内
側に折り曲げ可能に設け、前記コイル巻線の端部と前記
芯線とを半田付けする工程に続き、前記固定板を折り曲
げてコイル巻線の外面に添装する工程を追加すると、樹
脂成形時に固定板とコイルボビンとを同時に製造するこ
とができ、金型代やコイルを形成する部品点数の削減が
行え、製造コストの低減が可能となる。また、コイルボ
ビンを支持すれば、固定板の支持が不要となる。
【0012】
【作用】本発明に係る第1のコイルは、複数の透孔が透
設され、コイル巻線の外面に添装されて固定される合成
樹脂材料製の固定板を有するので、固定板を支持してお
けば、リード線の先端部分に露出する芯線を予備半田し
て剛性を持たせることで、芯線を透孔に挿通し、固定板
を熱加圧して透孔を潰すことでリード線を固定板に固定
する作業の自動化が可能となり、さらに固定板から突出
する芯線にコイル巻線の端部を巻き付ける作業の自動化
も容易に行える。
【0013】また、本発明に係る第2のコイルは、透孔
が複数透設されると共に、各透孔には隣接して補助透孔
が透孔と平行に透設された合成樹脂材料製の固定板を有
するので、固定板を支持しておけば、透孔にリード線の
先端部分に露出する芯線を挿通し、補助透孔に金属棒を
挿通する作業、固定板を熱加圧して透孔および補助透孔
を潰し、固定板にリード線の芯線と金属棒を固定する作
業の自動化が可能となる。さらに、金属棒がリード線の
芯線に隣接して取り付けられているため、芯線が曲がり
やすい場合でも金属棒に添わすことによりコイル巻線の
端部を芯線に巻き付ける作業の自動化が可能となる。
【0014】また、本発明に係るコイルの製造方法で
は、リード線の芯線の外径より大径の棒材を透孔に挿通
し、リブから棒材にかけてコイル巻線の端部を巻き付
け、その後に棒材を透孔から抜脱すればコイル巻線の端
部はコイル状に形成されて固定板に固定される。従っ
て、リード線の芯線を透孔に挿通して先端部分を固定板
から突出させれば、芯線の先端はコイル状のコイル巻線
の端部に挿通させることができ、容易に半田付けが行え
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係るコイル、コイルの製造方
法の好適な実施例を添付図面に基づいて説明する。な
お、従来例と同じ構成の部材については同じ符号を付
し、説明は省略する。 (第1実施例)まず、図1〜図6と共にコイルの第1実
施例について説明する。最初に、コイル10に使用され
る固定板12の構造について説明する。固定板12は、
合成樹脂材料を用いてコイル巻線110の外面に添装可
能な形状に形成されると共に、透孔14が2個透設され
ている。なお、透孔14の数はコイルボビン100に形
成されるコイル巻線110の数に合わせて、従来例の取
付端子のように適宜増加しても良い。
【0016】詳細には、本実施例の固定板12の形状は
図1に示すように、ボビン本体102が円筒状であり、
そのボビン本体102に巻回されたコイル巻線110も
円筒状となること(図4参照)から湾曲しており、コイ
ル巻線110の外面に添装可能となっている。なお、ボ
ビン本体102が角筒状に形成され、それに伴いコイル
巻線110も角筒状に形成される場合には、コイル巻線
110の外面形状に合わせて固定板12の形状は平板と
したり、途中で折曲させた板体とすれば良い。また、透
孔14の内径はリード線116の予備半田した芯線11
4の外径より大径に形成され、芯線114の挿通が容易
となっている。また、固定板12の厚さは透孔14が透
設でき、かつコイル巻線110の外面に添装した際にフ
ランジ部104の最外形寸法以内となる厚さとすること
が良い。これにより完成したコイル10は、その外形寸
法がコイルボビン100の寸法を越えないコンパクトな
ものとすることが可能となる。
【0017】次に、コイル10の製造方法について説明
する。コイルの製造方法は下記工程を含む。なお、製造
の下準備として予めコイルボビン100と固定板12は
自動巻線機(不図示)に取り付けておく。第1の工程
は、リード線116の先端部分に露出した芯線114に
予備半田を行い、芯線114に剛性を持たせる。第2の
工程は、図1に示すように芯線114を固定板12の透
孔14内に挿通させる。この状態では芯線114は図2
のように透孔14内で移動自在である。第3の工程は、
図5に示すように透孔14周辺の固定板12の部位を矢
印方向から熱加圧して圧潰し、透孔14を潰すことで芯
線114を挟み込み、固定板12に固定させる。なお、
透孔14を潰した際に、固定板12の透孔14周辺部分
が圧潰されて陥没し、肉薄となって強度が問題となる場
合には、これを防止するために予め透孔14周辺部分の
板厚のみを図6に示すように肉厚に形成しておくと一層
良い。
【0018】第4の工程は、図3に示すように固定板1
4に固定された芯線114の突出部分にコイル巻線11
0の端部を巻き付ける。これはボビン本体102にコイ
ル巻線110を形成する作業の前後にコイル巻線110
の一方の端部ごとに行い、両端部ともに行う。巻き付け
に際しては、芯線114の下部は固定板12に固定され
て支持されているため、巻き付けの際にコイル巻線11
0の端部から加わる引っ張り力に対しても容易に倒れる
ことがない。第5の工程は、巻き付けられたコイル巻線
110の端部と芯線114とを半田付けする。第6の工
程は、図4に示すようにリード線116およびコイル巻
線110の両端部が固定された固定板12を絶縁テープ
112等で絶縁処理されたコイル巻線110の外面に添
装し、絶縁テープ112等で固定する。なお、芯線11
4とコイル巻線110の端部との半田付け部分には、コ
イル巻線110に添装する前にシリコーンゴムやホット
メルト等の絶縁樹脂材料を塗布しておいても良い。以上
の工程を含む製造方法により、コイル巻線110の外面
に、リード線116の芯線114が固定され、その芯線
114にコイル巻線110の端部が半田付けされた固定
板12が添装されたコイル10が製造される。
【0019】(第2実施例)図7、図8と共にコイルの
第2実施例について説明する。なお、第1実施例と同じ
構成の部材については同じ符号を付し、説明は省略す
る。最初に、第1実施例のコイルとは、固定板の構造の
みが異なるために、この固定板16の構造について説明
する。本実施例の固定板16の特徴点は、第1実施例の
固定板12と比べて図7、図8に示すように、各透孔1
4には隣接して補助透孔18が透孔14と平行に透設さ
れている点にある。また、固定板16はコイル巻線11
0の外面に添装可能なように湾曲すると共に、両端には
透孔14や補助透孔18と略平行に同一方向へ延出する
脚部20が設けられ、固定板16を支持し易くしてある
が、第1実施例と同様に脚部20を設けない形状であっ
ても良い。また、透孔14と同様に補助透孔18の内径
は、後述する金属棒やダイオードのリード線の外径より
大径に形成されている。
【0020】次に、コイルの製造方法について説明す
る。コイルの製造方法は下記工程を含む。第1の工程
は、リード線116の先端部分に露出した芯線114に
予備半田を行い、芯線114に剛性を持たせる。第2の
工程は、図7に示すように芯線114を固定板16の透
孔14内に挿通させる。第3の工程は、図10に示すよ
うに剛性を有し、コ字状に形成された金属棒22を補助
透孔18内に挿通させる。この状態では芯線114、金
属棒22共に透孔14、補助透孔18内で移動自在であ
る。第4の工程は、透孔14および補助透孔18周辺の
固定板16の部位を熱加圧して圧潰し、透孔14および
補助透孔18を潰すことで芯線114および金属棒22
を挟み込み、固定板16に固定させる。
【0021】第5の工程は、固定板16から突出した金
属棒22の各先端および当該金属棒22の先端と隣接す
る芯線114にコイル巻線110の端部を巻き付けて固
定する。第6の工程は、コイル巻線110の端部、芯線
114および金属棒22を半田付けする。第7の工程
は、金属棒22を図7に示す位置A、Bで切断する。第
8の工程は、リード線116および金属棒22に、コイ
ル巻線110の両端部が半田付けにより固定された固定
板16を絶縁テープ112等で絶縁処理されたコイル巻
線110の外面に添装し、絶縁テープ112等で固定す
る。以上の工程を含む製造方法により、リード線116
の芯線114と金属棒22が固定されると共に、その芯
線114と金属棒22にコイル巻線110の端部が半田
付けされた固定板16がコイル巻線110の外面に添装
されたコイルが製造される。
【0022】なお、本実施例ではコイル巻線110の端
部は芯線114および剛性を有す金属棒22に巻回され
るため、芯線114を金属棒22に添わせれば芯線11
4自体に剛性を持たせなくともコイル巻線110の端部
を巻き付けることも可能であり、従って第1の工程は省
くようにしても良い。但し、芯線114の透孔14内へ
の挿通のしやすさを考慮すれば、予備半田する方が良い
と思われる。また、特にコイル巻線110を形成する線
材108が太い場合には、芯線114を予備半田して剛
性を持たせても線材108を巻き付ける際に芯線114
が曲がることがあるため、金属棒22に添わすようにす
れば有効である。また、補助透孔18に挿通される金属
棒22はコ字状に代えて別体の2本の棒としても良く、
この場合には金属棒22の切断を行う第7の工程を省略
すれば良い。
【0023】また、例えば電磁ソレノイド等に使用され
るコイルでは、コイル巻線110に流れる駆動電流がス
イッチングされた際にコイル巻線110間にサージ電圧
が発生する。このため、最近ではコイル巻線110間に
外付けでダイオードが付加される場合があるが、図8に
示すように金属棒22をダイオード24に置き換え、ダ
イオード24のアノード端子およびカソード端子のリー
ド線26を補助透孔18に挿通する構成とすれば、芯線
114の補強と共にダイオード24の取り付けも同時に
行えて非常に有効である。
【0024】(第3実施例)図9〜図12と共にコイル
の第3実施例について説明する。なお、第1実施例と同
じ構成の部材については同じ符号を付し、説明は省略す
る。最初に、コイルに使用される固定板28の構造につ
いて説明する。本実施例の固定板28の特徴点は、第1
実施例の固定板12や第2実施例の固定板16と比べて
図9に示すように、各透孔14の開口部周縁に円環状の
リブ30が周設されている点にある。
【0025】次に、コイルの製造方法について説明す
る。コイルの製造方法は下記工程を含む。第1の工程
は、リード線116の先端部分に露出した芯線114に
予備半田を行い、芯線114に剛性を持たせる。第2の
工程は、図9に示すように芯線114の外径より大径の
棒材32を固定板28の透孔14内に挿通させる。棒材
32は金属材料や合成樹脂材料を用いて形成され、剛性
を有する。第3の工程は、図10に示すようにコイル巻
線110の端部をリブ30および棒材32に巻回してコ
イル状に形成する。第4の工程は、図10に示すように
コイル巻線110の端部が巻回された棒材32を透孔1
4から矢印方向へ抜脱する。
【0026】第5の工程は、図11に示すようにリード
線116の芯線114を透孔14およびコイル状に形成
されたコイル巻線110の端部に挿通させる。第6の工
程は、図12に示すようにコイル巻線110の端部と、
当該端部に挿通された芯線114とを半田付けする。第
7の工程は、リード線116およびコイル巻線110の
両端部が固定された固定板28を絶縁テープ等で絶縁処
理されたコイル巻線110の外面に添装し、絶縁テープ
等で固定する。以上の工程を含む製造方法により、コイ
ル巻線110の外面に、リード線116とコイル巻線1
10の端部が固定された固定板28が添装されたコイル
が製造される。なお、本実施例ではコイル巻線110は
リード線116の芯線114に直接巻回されないので、
芯線114に引っ張り力が加わることはなく、従ってリ
ード線116の芯線114に予備半田を行い、芯線11
4に剛性を持たせる第1の工程は省くようにしても良
い。
【0027】(第4実施例)図13、図14と共にコイ
ルの第4実施例について説明する。なお、第1実施例と
同じ構成の部材については同じ符号を付し、説明は省略
する。最初に、コイル10に使用される固定板34の構
造について説明する。本実施例の固定板34の特徴点
は、上述した実施例の固定板と比べて、図13に示すよ
うにコイルボビン100の両端に形成されたフランジ部
104の少なくとも一方に一体的に、かつフランジ部1
04との接合部分でコイルボビン100の内側に折り曲
げ可能に設けられている点である。この構成により、樹
脂成形時に固定板とコイルボビンとを同時に製造するこ
とができ、金型代やコイルを形成する部品点数の削減が
行え、製造コストの低減が可能となる。さらに、自動巻
線機への取り付けに際してはコイルボビンのみをセット
すればよく、固定板を自動巻線機に取り付ける作業が省
ける。
【0028】また、製造方法は、固定板34に透孔14
のみが設けられているか、また補助透孔18が設けられ
ているか、また透孔14にリブ30が設けられているか
により上述した第1実施例〜第3実施例の内のいずれか
と略同様の製造方法となるが、コイル巻線110の端部
と芯線114とを半田付けする工程に続き、固定板34
をコイル巻線110の外面に添装すべく矢印方向へ折り
曲げる工程が含まれる点で異なる。また、固定板34の
形状は、図13に示すように固定板34の両端に脚部2
0が延出するコ字状であっても良いし、またそれに代え
て図14に示すように脚部20は固定板34の中心に一
つ設けられ、透孔14や補助透孔(不図示)はその両側
に透設されたT字状としても良い等、種々の形状に変更
可能である。なお、固定板34のフランジ部104への
取付位置は、図13、図14に示すように脚部20がフ
ランジ部104の内壁面から延出する構造とし、折り曲
げた際に固定板34がフランジ部104から突出しない
ようにしても良いし、また図15と図16に示すように
脚部20がフランジ部104の端面から延出する構造と
し、さらに固定板34を、透孔14がフランジ部104
の外壁面よりさらに外方に位置するように湾曲させた形
状としても良い。この構造にすれば、コイルボビン10
2へコイル巻線110を巻回する際に固定板34が邪魔
にならず、また透孔14への芯線114の挿通作業時に
おける芯線114の移動がフランジ部104の外壁面に
沿った直線的なものとなるため、挿通作業の自動化が一
層容易となる。
【0029】以上、本発明の好適な実施例について種々
述べてきたが、本発明は上述する実施例に限定されるも
のではなく、工程の順番はコイルの製作に支障が生じな
い限り、適宜に変更しても良い。また、脚部が設けられ
た固定板の場合には脚部に透孔や補助透孔を透設する構
成としても良い等、発明の精神を逸脱しない範囲で多く
の改変を施し得るのはもちろんである。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る第1のコイルでは、予備半
田されたリード線の芯線は固定板に挿通された後に熱加
圧により固定されるので、固定板から突出する芯線は曲
がりにくく、芯線へのコイル巻線の端部の巻き付けが容
易に行える。また固定板を介して芯線を自動巻線機に固
定することができ、芯線へのコイル巻線の端部の巻き付
け作業を含む巻線作業の全工程が自動化できる。また、
本発明に係る第2のコイルでは、リード線の芯線および
金属棒は固定板に熱加圧により固定され、かつリード線
の芯線は隣接する金属棒に添わせて補強することができ
るので芯線を予備半田しなくとも、やはり芯線へのコイ
ル巻線の端部の巻き付けが容易に行える。従って、固定
板を自動巻線機に固定しておくことで、コイル巻線の作
業と共にコイル巻線の両端を固定板から突出する芯線に
巻き付けて半田付けにより固定する作業の自動化が容易
となる。また、各補助透孔に挿通される金属棒は、一つ
のダイオードから延出するアノード端子リード線とカソ
ード端子リード線とすれば、リード線の芯線へのコイル
巻線の端部の巻き付けと同時にコイル巻線の両端間への
ダイオードの取り付けも行え、作業効率の向上が図れ
る。また、固定板の板厚は、透孔および/または補助透
孔が透設された部分のみが肉厚に形成すると、熱加圧し
て圧潰した際に固定板の透孔および/または補助透孔の
部位のみが薄くなるのを防止できる。また、固定板は、
コイルボビンの両端に形成されたフランジ部の少なくと
も一方に一体的に、かつ該フランジ部との接合部分でコ
イルボビンの内側に折り曲げ可能に設けるようにする
と、樹脂成形時に固定板とコイルボビンとを同時に製造
することができ、金型代やコイルを形成する部品点数の
削減が行え、製造コストの低減が可能となる。また、本
発明に係るコイルの製造方法を使用すれば、リード線の
芯線を固定板の透孔に挿通して先端部分を固定板から突
出させるだけで、芯線の先端はコイル状のコイル巻線の
端部に挿通させることができるので、芯線の予備半田や
固定板の熱加圧を行うことのなく、コイルを製造するこ
とが可能となると共に、固定板にコイル状のコイル巻線
の端部が固定されるため芯線との半田付け作業の自動化
が可能となるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコイルの第1実施例の固定板の構
造と、透孔への芯線の挿入工程を示す説明図である。
【図2】第1実施例での第2の工程を示す説明図であ
る。
【図3】第1実施例での第4の工程を示す説明図であ
る。
【図4】第1実施例での第6の工程を示す説明図であ
る。
【図5】第1実施例での第3の工程の固定板への熱加圧
を示す説明図である。
【図6】固定板の透孔が透設された部位の他の形状を示
す説明図である。
【図7】本発明に係るコイルの第2実施例の固定板の構
造と、芯線およびダイオードのリード線双方へのコイル
巻線の端部の巻き付け構造を示す説明図である。
【図8】図9においてダイオードに代えて、金属棒を使
用した際の説明図である。
【図9】本発明に係るコイルの第3実施例の固定板の構
造と、第2の工程を示す説明図である。
【図10】第3実施例の第3の工程を示す説明図であ
る。
【図11】第3実施例の第5の工程を示す説明図であ
る。
【図12】第3実施例の第6の工程を示す説明図であ
る。
【図13】本発明に係るコイルの第4実施例の固定板と
コイルボビンとの構造を示す説明図である。
【図14】固定板の他の形状を示す説明図である。
【図15】フランジ部への固定板の取付位置の他の実施
例を示す説明図である。
【図16】図15の平面図である。
【図17】従来のコイルにおけるリード線とコイル巻線
の端部との固定構造を示す説明図である。
【符号の説明】
10 コイル 12 固定板 100 コイルボビン 108 線材 110 コイル巻線 114 芯線 116 リード線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のコイルボビンの外面に線材を巻回
    してコイル巻線が形成され、該コイル巻線の両端に外部
    からコイル巻線へ電流を供給するためのリード線が半田
    付けされると共に、該リード線が前記コイルボビンに固
    定されたコイルにおいて、 前記コイル巻線の外面には、透孔が複数透設された合成
    樹脂材料製の固定板が添装されて固定され、 前記固定板には、予備半田され、先端部分に露出する芯
    線が前記透孔に挿通されると共に、透孔周辺の固定板の
    部位が熱加圧により圧潰されて透孔が潰されることで前
    記リード線が固定され、 前記固定板から突出した前記芯線には、前記コイル巻線
    の端部が巻き付けられて半田付けされることで固定され
    ていることを特徴とするコイル。
  2. 【請求項2】 筒状のコイルボビンの外面に線材を巻回
    してコイル巻線が形成され、該コイル巻線の両端に外部
    からコイル巻線へ電流を供給するためのリード線が半田
    付けされると共に、該リード線が前記コイルボビンに固
    定されたコイルにおいて、 前記コイル巻線の外面には、透孔が複数透設されると共
    に、該各透孔には隣接して補助透孔が透孔と平行に透設
    された合成樹脂材料製の固定板が添装されて固定され、 前記固定板には、露出した先端部分の芯線が前記透孔に
    挿通されたリード線および前記補助透孔に挿通された金
    属棒が、透孔および補助透孔周辺の固定板の部位を熱加
    圧により圧潰して透孔および補助透孔が潰されることで
    固定され、 前記固定板から突出した前記各金属棒および該金属棒と
    隣接する前記芯線には、前記コイル巻線の端部が巻き付
    けられて半田付けされることで固定されていることを特
    徴とするコイル。
  3. 【請求項3】 前記各補助透孔に挿通される前記金属棒
    は、一つのダイオードから延出するアノード端子リード
    線とカソード端子リード線であることを特徴とする請求
    項2記載のコイル。
  4. 【請求項4】 前記固定板の板厚は、前記透孔および/
    または前記補助透孔が透設された部分のみが肉厚に形成
    されていることを特徴とする請求項1、2または3記載
    のコイル。
  5. 【請求項5】 前記固定板は、前記コイルボビンの両端
    に形成されたフランジ部の少なくとも一方に一体的に、
    かつ該フランジ部との接合部分でコイルボビンの内側に
    折り曲げ可能に設けられていることを特徴とする請求項
    1、2、3、または4記載のコイル。
  6. 【請求項6】 筒状のコイルボビンの外面に線材を巻回
    してコイル巻線を形成し、該コイル巻線の両端に外部か
    らコイル巻線へ電流を供給するためのリード線を半田付
    けすると共に、該リード線を前記コイルボビンに固定す
    るコイルの製造方法において、 前記コイル巻線の外面に添装可能に形成されると共に、
    透孔が複数透設され、該透孔の開口部周縁にはリブが周
    設された合成樹脂材料製の固定板を設け、 前記リード線の先端部分の露出した芯線を予備半田する
    工程と、 前記芯線の外径より大径の棒材を前記透孔に挿通する工
    程と、 前記コイル巻線の端部を前記リブおよび前記棒材に巻回
    してコイル状に形成する工程と、 前記棒材を前記透孔から抜脱する工程と、 前記芯線を前記透孔および前記コイル状に形成された前
    記コイル巻線の端部に挿通する工程と、 前記コイル巻線の端部と前記芯線とを半田付けする工程
    とを具備することを特徴とするコイルの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記固定板は、前記コイルボビンの両端
    に形成されたフランジ部の少なくとも一方に一体的に、
    かつ該フランジ部との接合部分でコイルボビンの内側に
    折り曲げ可能に設けられ、 前記コイル巻線の端部と前記芯線とを半田付けする工程
    に続き、前記固定板を折り曲げてコイル巻線の外面に添
    装する工程を具備することを特徴とする請求項6記載の
    コイルの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294647A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Sun Ace:Kk コイルおよびコイルの製造方法
WO2008129644A1 (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 San Ace Co., Ltd. コイルおよびコイルの製造方法
CN106229136A (zh) * 2016-09-23 2016-12-14 无锡晶磊电子有限公司 高效变压器刷漆装置

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