JPH0896057A - 取引処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、装置内部の各ユニット間を無線で
接続することにより、各ユニット間の配線を省略してユ
ニット交換等の変更を容易にした取引処理装置の提供を
目的とする。 【構成】この発明は、装置内部に配設した取引機能別に
処理する複数の取引処理ユニットのそれぞれに通信接続
して取引機能別の制御データを管理する取引処理装置で
あって、上記取引処理ユニットの取引機能別の制御デー
タを無線により交信許容する通信手段を備えたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば現金自動預金
支払機（ＡＴＭ）のような取引処理装置に関し、さらに
詳しくは装置内部の各取引処理ユニットの取扱い操作性
を高めた取引処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、ＡＴＭや自動券売機等の取引処
理装置は、装置内部に紙幣処理ユニット、硬貨処理ユニ
ット、帳票処理ユニット、カード処理ユニット、接客パ
ネルユニット、制御ユニット等の各種ユニットを内部構
成し、また各ユニットを制御可能に配線接続している。

【０００３】しかし、この取引処理装置に故障が発生し
た場合は、電力／情報等の伝送路の電気仕様レベルの制
限を受けてユニットの交換やユニットの除去作業ができ
ず、またコネクタの長さや個数に制限を受けて、接続さ
れるユニットの数やユニットの位置に限界が生じてい
た。さらに、これらのユニットを備えた各取引処理装置
は、店舗内ＬＡＮを介して店舗内監視装置に通信接続さ
れ、また店舗内監視装置は公衆回線等の広域エリアネッ
トワークを介してホストコンピュータ等に通信接続され
ているため、店舗内に設置される取引処理装置を移動し
たり、設置数を変更する場合に、既設の配線状況により
制限されることがあった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、装
置内部の各ユニット間を無線で接続することにより、各
ユニット間の配線を省略してユニット交換等の変更を容
易にした取引処理装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
装置内部に配設された複数の取引機能別に処理する取引
処理ユニットのそれぞれに通信接続して取引機能別の制
御データを管理する取引処理装置であって、上記取引処
理ユニットの取引機能別の制御データを無線により交信
許容する通信手段を備えたことを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の発明は、取引処理ユニット
は、取引機能別の制御データを無線により送受信する無
線通信手段を備えたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】この発明によれば、通信手段が取引処理ユニッ
トの取引機能別の制御データを無線により交信許容して
同取引機能別の制御データを管理する。

【０００８】また、各取引処理ユニットは、無線通信手
段により取引機能別の制御データを無線により送受信し
て、同取引機能別の制御データを管理する。

【０００９】

【発明の効果】このように、装置内部の各取引処理ユニ
ットに無線で通信接続できるため、取引処理ユニット間
の配線接続を省略することができる。この結果、各ユニ
ットは着脱制限の原因となる配線から開放された取扱い
が可能となる。例えば、取引処理ユニットに故障が発生
した場合は、稼動中であっても、電力／情報伝送路の電
気仕様レベルに制限を受けず、ユニット交換やユニット
除去作業が容易にでき、またコネクタ長さや個数に制限
を受けないため、装置内部のユニット数やユニット位置
を自由にレイアウトでき、利用者側で独自の使用し易い
組合わせを実現できる。さらに、これらの取引処理ユニ
ットを備えたＡＴＭ等の取引処理装置の移動や設置数の
変更が、既設の配線状態に拘らず容易に実行できる。

【００１０】

【実施例】この発明の実施例を以下図面に基づいて詳述
する。図１は金融機関の店舗に設置されるＡＴＭ１１を
示し、このＡＴＭ１１は前面接客側に、カード挿入口１
２と、通帳挿入口１３と、伝票放出口１４と、紙幣出入
口１５と、硬貨出入口１６と、タッチパネル兼用のＣＲ
Ｔ１７とを備えて、入金、出金、振込、記帳、照会等の
取引操作を許容している。

【００１１】また、図２に示すように、ＡＴＭ１１の背
面側に、片開き式の背面扉１８を有し、この背面扉１８
を開けた内方に取引機能別のユニットを配設している。
これは伝票を発行処理する伝票処理ユニット１９と、取
引カードのデータ処理を行うカード処理ユニット２０
と、通帳に印字処理する通帳処理ユニット２１と、紙幣
を入出金処理する紙幣処理ユニット２２と、硬貨を入出
金処理する硬貨処理ユニット２３と、既述したユニット
１９〜２３の内方に配設される図示しないＣＲＴ処理ユ
ニットおよび制御ユニットとを備え、これら各ユニット
をＡＴＭ１１の背面側より引出し自在に設けて保守点
検、障害復旧等の係員操作を許容している。また、背面
扉１８の内面位置には各ユニットの取扱い案内や障害復
旧等の表示案内を行う係員パネル２４を備えて、係員の
取扱い操作を円滑にしている。

【００１２】さらに、各ユニットにはアンテナ２５…を
取付け、このアンテナ２５を介して取引機能別の各ユニ
ットの制御データを無線により交信許容して同取引機能
別の制御データを管理している。

【００１３】このため、ユニット間の配線接続を省略す
ることができ、この配線接続の省略を図ることにより、
稼動中に故障が発生してユニット交換やユニット除去作
業をする際に、電力／情報伝送路の電気仕様レベルの制
限を受けることなく実行でき、またコネクタ長さや個数
に制限を受けないため、装置内部のユニット数やユニッ
ト位置を自由にレイアウトでき、利用者側で独自の取扱
い易い組合わせ配置を実現できる。さらに、これらの各
ユニットを備えたＡＴＭの移動や設置数の変更時にも既
設の配線の制限を受けなくなり、自由に変更できる。

【００１４】図３はＡＴＭの制御回路ブロック図を示
し、ＣＰＵ３１はＲＯＭ３２に格納されたプログラムに
沿って各回路装置を制御し、その制御データをＲＡＭ３
３で読出し可能に記憶し、この制御回路にアンテナを備
えた通信インタフェース３４とで制御ユニット３５を構
成し、この制御ユニット３５と、伝票処理ユニット１９
と、カード処理ユニット２０と、通帳処理ユニット２１
と、紙幣処理ユニット２２と、硬貨処理ユニット２３
と、ＣＲＴ処理ユニット２６およびホストコンピュータ
３６との間をアンテナ２５…を介して無線により通信接
続している。

【００１５】このＣＰＵ３１は通信インタフェース３４
を介して、無線により各ユニット１９〜２３，２６と交
信許容し、カード処理ユニット２０および通帳処理ユニ
ット２１を介して顧客が挿入したカードおよび通帳を照
合確認して取引許容し、この場合、無線交信するＣＰＵ
３１と各ユニット１９〜２３，２６間は、ＣＰＵ３１か
ら特定のユニット１９〜２３，２６に問合わせ信号を送
信し、そのとき一定時間以内に応答信号が得られると、
送信先のユニットの存在を認識してデータ処理し、一
方、一定時間経過しても応答信号がなければ、送信先の
ユニットは未装備と判定してデータ処理する。

【００１６】このように構成されたＡＴＭ１１の処理動
作を図４のフローチャートを参照して説明する。通常、
ＡＴＭ１１はＣＲＴ処理ユニット２６の制御信号に基づ
いてＣＲＴ１７に、各種の取引項目を表示案内して入力
待機しており、この入力待機状態で、今、顧客が一つの
取引項目を選択してＣＲＴ１７にタッチ入力したとき、
例えば「出金」の取引項目を選択したとき、その選択入
力した出金取引項目に基づいてＣＲＴ処理ユニット２６
は、以下、その取引操作手順を表示案内する（ステップ
ｎ1 ）。

【００１７】この出金取引時に、顧客が通帳を用いて取
引した場合は、通帳を通帳処理ユニット２１に取込んで
通帳データと顧客が入力操作した暗証番号との情報を照
合確認し（ステップｎ2 〜ｎ3 ）、続いて出金取引金額
を入力させたとき紙幣の出金要請であれば、紙幣処理ユ
ニット２２から紙幣を出金し、硬貨の出金要請であれ
ば、硬貨処理ユニット２３から硬貨を出金して取引処理
する（ステップｎ4 〜ｎ5 ）。

【００１８】一方、顧客がカードを用いて取引した場合
は、カードをカード処理ユニット２０に取込んでカード
に記録されたデータと入力操作された暗証番号との情報
を照合確認し（ステップｎ6 ）、続いて出金取引金額を
入力させたとき紙幣の出金要請であれば、紙幣処理ユニ
ット２２から紙幣を出金し、硬貨の出金要請であれば、
硬貨処理ユニット２３から硬貨を出金して取引処理す
る。また、このカード取引時には、これに合わせて伝票
処理ユニット１９から出金取引内容を印字した伝票を発
行する（ステップｎ7 〜ｎ9 ）。

【００１９】図５はカード専用機５１に無線通信を適用
した場合を示し、このカード専用機５１はＡＴＭと比較
して紙幣処理機能と硬貨処理機能を省略した簡易構造を
有しており、前面接客側にカード挿入口５２と、通帳挿
入口５３と、伝票放出口５４と、タッチパネル兼用のＣ
ＲＴ５５とを備えている。

【００２０】また、図６に示すように、カード専用機５
１の内方にはカード挿入口５２と対応してカードのデー
タ処理を行うカード処理ユニット５６と、通帳挿入口５
３と対応して通帳に印字処理を行う通帳処理ユニット５
７と、伝票放出口５４と対応して伝票を発行処理する伝
票処理ユニット５８と、ＣＲＴ５５と対応して入力操作
手順を表示案内するＣＲＴ処理ユニット５９と、図示し
ない制御ユニットとを備え、これら各ユニットをカード
専用機５１の背面側より引出し自在に設けて保守点検、
障害復旧等の係員操作を許容し、また各ユニットにはア
ンテナ６０…を取付けて、このアンテナ６０を介して各
ユニット間の制御データを無線により交信処理する。こ
れにより、相互のユニット間の配線接続を省略して各ユ
ニットの取扱いを容易にしている。

【００２１】また、図７は自動券売機７１に無線通信を
適用した場合を示し、この自動券売機７１の背面側より
引出し自在に着脱される各ユニット７２…に同様にアン
テナ７３…を装備して無線通信接続し、このようにアン
テナ７３を有効利用して装置内部間を無線接続すること
により着脱制限を受ける原因となっていた配線を省略し
て構成できる。

【００２２】さらに、装置内部のユニット７２…間の無
線通信だけでなく、複数台のＡＴＭ１１…、カード専用
機５１…、自動券売機７１…間の通信接続等にも適用す
ることができる。

【００２３】上述のように、ユニット間を無線で通信接
続してユニット間の配線接続を省略することができるた
め、装置内部の各ユニットは着脱制限から開放される。
このため、ユニットに故障が発生した場合は、稼動中で
あってもユニット交換やユニット除去作業ができ、また
コネクタ長さや個数に制限を受けないため、装置内部の
ユニット数やユニット位置を自由にレイアウトでき、利
用者側で独自の使用し易い組合わせを実現できる。さら
に、これらのユニットを備えたＡＴＭ、カード専用機、
自動券売機の移動や設置数の変更が、既設の配線状態に
拘らず実行できる。

【００２４】この発明と、上述の実施例の構成との対応
において、この発明の取引処理装置は、実施例のＡＴＭ
１１と、カード専用機５１と、自動券売機７１とに対応
し、以下同様に、取引処理ユニットは、伝票処理ユニッ
ト１９，５８と、カード処理ユニット２０，５６と、通
帳処理ユニット２１，５７と、紙幣処理ユニット２２
と、硬貨処理ユニット２３と、ＣＲＴ処理ユニット２
６，５９と、制御ユニット３５と、ユニット７２とに対
応し、通信手段および無線通信手段は、各アンテナ２
５，６０，７３および通信インタフェース／アンテナ３
４に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみ
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のＡＴＭの接客側を示す外観斜視図。

【図２】この発明のＡＴＭの背面扉を開放した状態を示
す斜視図。

【図３】この発明の無線通信機能を備えたＡＴＭの制御
回路ブロック図。

【図４】この発明のＡＴＭの出金処理動作を示すフロー
チャート。

【図５】この発明のカード処理機に適用した場合を示す
外観斜視図。

【図６】この発明のカード処理機のユニットの配置状態
を示す内部構成図。

【図７】この発明の自動券売機に適用した場合を示す背
面側の外観斜視図。

【符号の説明】

１１…ＡＴＭ １９〜２３，２６，３５，５６〜５９，７２…ユニット ２５，６０，７３…アンテナ ３１…ＣＰＵ ３４…通信インタフェース／アンテナ ３６…ホストコンピュータ ５１…カード専用機 ７１…自動券売機

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装置内部に配設され、取引機能別に処理す
   る複数の取引処理ユニットのそれぞれに通信接続して取
   引機能別の制御データを管理する取引処理装置であっ
   て、上記取引処理ユニットの取引機能別の制御データを
   無線により交信許容する通信手段を備えた取引処理装
   置。
2. 【請求項２】取引処理ユニットは、取引機能別の制御デ
   ータを無線により送受信する無線通信手段を備えた請求
   項１記載の取引処理装置。