JPH0894677A - 回路素子測定器における検出交流信号のサンプリング方法 - Google Patents

回路素子測定器における検出交流信号のサンプリング方法

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JPH0894677A
JPH0894677A JP25466894A JP25466894A JPH0894677A JP H0894677 A JPH0894677 A JP H0894677A JP 25466894 A JP25466894 A JP 25466894A JP 25466894 A JP25466894 A JP 25466894A JP H0894677 A JPH0894677 A JP H0894677A
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signal
sampling
clock
frequency
voltage
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JP25466894A
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Tsutomu Yamaguchi
力 山口
Koichi Shimada
宏一 島田
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Hioki EE Corp
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Hioki EE Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一周波数の2つの交流信号をそれより低い
周波数のクロックにてサンプリングし、後段に高速のA
/Dコンバータなどを必要としない交流信号のサンプリ
ング方法。 【構成】 回路素子などに測定用交流電圧を加えて同素
子の両端間電圧と同素子に流れる電流を検出するととも
に、それぞれ下記の式に示す周波数Fsのクロックに同
期して作動する2つのサンプル・ホールド回路へ上記検
出した2つの交流信号の連続波形を順次取り込んで同時
的にサンプリングし、A/Dコンバータに与える。 Fs=Fm・N/M Fs:サンプリングクロックの周波数、Fm:交流信号
の周波数、N:交流信号(Fm)の1周期間における所
要のデータ数、M:サンプル・ホールド回路に取り込む
交流信号(Fm)の波形数。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特にLCRメータな
どの回路素子の定数測定器における電圧成分と電流成分
を表す2つの交流信号のサンプリング方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】コイル類のインダクタンスL、コンデン
サの静電容量C、抵抗器の抵抗Rなど、回路素子の定数
を測定する装置としてLCRメータと称される測定器が
利用されている。
【0003】この種の装置においては、供試素子に測定
用の交流電圧を加え、試料に流れる電流と試料の両端に
かかる電圧を検出してそれぞれサンプル・ホールド回路
(以下、「S/H回路」と言う。)に取り込み、そのホ
ールド電圧をA/D変換回路にてディジタルデータに変
換するようにしている。なお、試料に流れた電流は例え
ば基準抵抗を介して電圧に変換し検出するようにしてい
る。
【0004】その一般的な例を図8に示す。例えば検出
された同一周波数の2つの交流信号を電圧信号V及び電
流信号Iとすると、これらの信号V,IをクロックFs
に同期してそれぞれサンプリングしホールドする2つの
S/H回路1,2と、それらのホールド電圧を上記クロ
ックFsに同期してディジタル変換する2つのA/D変
換回路3,4とを備えており、各A/D変換回路のディ
ジタルデータは図示しない親装置のディジタル処理部5
へ送られ、所定の演算処理が行われるようになってい
る。
【0005】図9に各部の波形を示す。同図(a)は2
つの交流信号V,I、同図(b)はS/H回路1,2及
びA/D変換回路3,4の動作制御用クロックFsであ
る。S/H回路1,2は例えばクロックFsの各立ち上
がり時点で交流信号V,Iをそれぞれ同時的にサンプリ
ングし、その電圧をホールドする。各ホールド電圧を同
図(c)と(d)に示す。
【0006】図10には、例えばS/H回路1,2のホ
ールド電圧をスイッチ回路6により交互に切り換えてA
/D変換回路3へ入力し、ディジタルデータに変換する
他の例が示されている。
【0007】図11に各部の波形を示す。同図(a)な
いし(d)は前記図9(a)ないし(d)と同一の波形
である。この例においては、スイッチ回路6は例えばク
ロックFsがHレベルの期間は接点a側を閉成し、S/
H回路1のホールド電圧をA/D変換回路3へ入力す
る。また、例えばクロックFsがLレベルの期間は接点
b側を閉成し、S/H回路2のホールド電圧をA/D変
換回路3へ入力するようになっている。
【0008】なお、A/D変換回路3には同図11
(e)に示すように例えば上記クロックFsの2倍の速
さのクロックが与えられ、その各立ち下がり時点で入力
電圧のディジタル変換を開始するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来装置にお
いては一般に、サンプリングクロックFsは交流信号の
N倍の周波数に設定され、交流信号の1周期からN箇所
のレベルをサンプリングしてA/D変換回路によりディ
ジタル変換し、そのデータを収集するようになってい
る。
【0010】したがって交流信号の周波数が高くなる
と、図8の例においてはそれに比例してN倍高速のA/
D変換回路などが2個必要となる。図10の例の場合は
A/D変換回路は1つで済むが、変換速度が交流信号の
2N倍という更に高速の回路が必要になってくる。
【0011】しかし高速のA/D変換回路は価格が高
く、コストアップにつながるので好ましくない。また、
変換速度にも限度があるので場合によってはサンプリン
グクロックを遅くし、交流信号から収集するデータ数N
を少なくしたり、あるいは取り扱う交流信号の上限周波
数を低くするなどの必要も生じ、いずれにしても好まし
くない。
【0012】この発明は上記の事情を考慮してなされた
もので、その目的は、交流信号をそれより低い周波数の
クロックを用いてサンプリングし、A/D変換回路から
従来と同じN個のディジタルデータが得られるようにし
た交流信号のサンプリング方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては式(1)に示す周波数のサンプ
リングクロックを用いて交流信号のサンプリングを行な
う。
【0014】 Fs=Fm・N/M (1) ただし M=W・N+Y Fs:サンプリングクロックの周波数 Fm:測定用交流信号の周波数 N:交流信号(Fm)の1周期間における所要のデータ
数 M:S/H回路に取り込む交流信号(Fm)の波形数 W:任意の整数 Y:1≦Y<Nなる整数。ただし、1以外のNの約数と
その整数倍の数は除く。
【0015】
【作用】式(1)において M=WN+Y>N であるから Fs<Fm となる。よって、交流信号Fmの連続波形M波をS/H
回路に取り込み、それを周波数Fsのクロックにて順次
N回サンプリングすると、交流信号の1周期間について
設定したデータ数Nに対応するN個のアナログ電圧を捕
捉することができる。
【0016】[式(1)の関連説明]図2を参照する
と、同図(a)には前記図9(a)の交流信号Vが、ま
た図2(b)には前記図9(b)のクロックFsがそれ
ぞれ再掲されている。ここで交流信号Vの1周期の時間
長をTm、クロックFsの1周期の時間長をTm/N、
各クロックの立ち上がり時点における交流信号V上のサ
ンプリングレベルを1,2,3,・・・Nとする。
【0017】いま、図2(c)に交流信号Vの連続波形
をV1,V2,V3,・・・と図示しすると、同図
(a)のサンプリングレベル1,2,3,・・・は、同
図(c)のV1,V2,V3,・・・上にプロットした
レベル1,2,3,・・・に置き換えることができる。
【0018】この図2(c)上に等置した各レベルの時
間間隔はそれぞれ Tm+Tm/N となるから、同図(d)に示すように1周期Tsが上記
と等しい値のクロック、すなわち Ts=Tm+Tm/N なるクロックにより、連続する交流信号VからN回サン
プリングすれば、同図(a)のサンプリングレベルをす
べて得ることができる。得られたサンプリングレベルを
同図(e)に示す。
【0019】ここで、上記Tsの逆数は 1/Ts=N/Tm(N+1) クロックの周波数をFs、交流信号Vの周波数をFmと
すると、Fs=1/Ts,Fm=1/Tmであるから、
上式は Fs=Fm・N/(N+1) となる。すなわち、クロック周波数は交流信号の周波数
より低くなる。
【0020】なお、上記のように1周期の時間長Tsの
クロックでN回サンプリングすると、その所要時間は N・Ts=N(Tm+Tm/N) =Tm(N+1) となる。Tmは交流信号Vの1波の時間であるから、N
個のサンプリングレベルを収集する場合は、交流信号を
N+1波取り込めばよいことになる。
【0021】図2(g)には前記図9(a)の交流信号
Iが再掲されている。また、図2(h)には同図2
(b)と同じクロックFsが示されている。交流信号I
上のサンプリングレベル1,2,3,・・・Nを、同図
2(d)のクロックにより連続する交流信号IのN+1
波から同様にして収集することができる。その例を図2
(j),(k)に示す。
【0022】次に、上記図2(a)及び(b)を再掲し
た図3(a),(b)において、同図(a)の交流信号
V上におけるサンプリングレベル1,2,3,・・・N
を、同図(c)に示すように例えば連続する交流信号の
V1,V3,V5,・・・へ1,2,3,・・・と置き
換えたとする。
【0023】この図3(c)上に等置した各レベルの時
間間隔はそれぞれ 2Tm+Tm/N となるから、同図(d)に示すように1周期間Tsが Ts=2Tm+Tm/N なるクロックにより、連続する交流信号VからN回サン
プリングすれば、同図(a)上のレベルをすべて得るこ
とができる。
【0024】ここで、上記Tsの逆数は 1/Ts=N/Tm(2N+1) 上式より、クロック周波数Fsと交流信号周波数Fmと
の関係は Fs=Fm・N/(2N+1) となる。よって上記図2の例に比べると、この例におけ
るクロック周波数は交流信号周波数に対してより低くな
る。
【0025】なお、上記のクロック周期でN回サンプリ
ングすると、その所要時間は N・Ts=N(2Tm+Tm/N) =Tm(2N+1) となる。ここで、Tmは上記したように交流信号Vの1
波の時間であるから、N個のサンブリングレベルを収集
する場合は交流信号を2N+1波取り込めばよいことに
なる。
【0026】図3(g)及び(h)には上記図2(g)
及び(h)の交流信号IとクロックFsが再掲されてい
る。交流信号I上のサンプリングレベル1,2,3,・
・・Nを、同図3(d)のクロックにより連続する交流
信号Iの2N+1波から同様にして収集することができ
る。その例を図3(j),(k)に示す。
【0027】一般に、連続する2つの交流信号から周期
Tsが Ts=W・Tm+Tm/N なる同一クロックFsにより、それぞれN個のレベルを
サンプリングした例を図4に示す。ここで、同図(a)
と(b)は連続する交流信号VとI、同図(c)は上記
Tsを1周期とするサンプリングクロック、Wは任意の
整数である。
【0028】図3の説明と同様に上記のクロック周期で
N回サンプリングすると、その所要時間は N・Ts=N(W・Tm+Tm/N) =Tm(W・N+1) である。すなわち、N個のサンプリングレベルを収集す
る場合は、交流信号をWN+1波取り込むことになる。
【0029】また、上記クロック周期Tsの式を周波数
で書き表すと、 Fs=Fm・N/(WN+1) であるから、Wを大きくするとクロック周波数Fsは交
流信号周波数Fmに対してほぼ逆比例的に低くなる。こ
のクロックにて交流信号VとIをサンプリングしたレベ
ルの一例を図4(d),(e)に示す。
【0030】なお、同図(g)には上記2つの信号のサ
ンプリングレベルをディジタル変換するA/D変換用ク
ロックが示されている。このクロックは例えば上記サン
プリングクロックTsの1/2の周期を有し、その立ち
下がりでA/D変換を開始させる。
【0031】次に、図5を参照しながら他の例を説明す
る。同図(a)及び(b)に交流信号Vとサンプリング
クロックFsを示す。このクロックFsは例えば交流信
号Vの8倍の周波数を有し、従来は信号Vの1周期間T
m中にTm/8の時間間隔で同信号のレベルを8箇所サ
ンプリングする。そのサンプリングレベルを1ないし8
とする。
【0032】いま、上記図5(a)における交流信号V
の連続波形を同図(c)にV1,V2,V3で表す。こ
こで、上記図5(a)において、サンプリング開始時点
1からサンプリング周期Tm/8の例えば各3倍、すな
わち各3Tm/8の時点における信号V上のサンプリン
グレベル4,7,・・・は、それぞれ同図(c)の連続
波形V1,V2,V3・・・上に1,4,7,・・・と
置き換えることができる。
【0033】この図5(c)上に等置した各レベルの時
間間隔はそれぞれ Tm+3Tm/8 となるから、同図(d)に示すように1周期Tsが上記
と等しい値のクロック、すなわち Ts=Tm+3Tm/8 なるクロックにより、連続する交流信号Vから8回サン
プリングすれば、同図(a)のサンプリングレベルをす
べて得ることができる。得られたサンプリングレベルを
同図(e)に示す。
【0034】図5(g)には交流信号Iが示されてい
る。同図(h)は上記図5(b)と同じサンプリングク
ロックFsである。交流信号I上の8箇所のレベルを、
同図5(d)のクロックにより連続する交流信号Iから
同様にしてすべて収集することができる。その例を図5
の(j),(k)に示す。
【0035】上記図5(d)のクロック周期 Ts=Tm+3Tm/8 を、図4(c)のクロック周期にならって Ts=W・Tm+Y・Tm/N と一般化することができる。ここで、Wは任意の整数、
Tmは交流信号の1周期の時間長、Nは交流信号の1周
期間のデータに対応する所望のサンプリングレベル数で
ある。またYは、1≦Y<Nなる整数である。ただし、
1以外のNの約数及びその整数倍の数を除くものとす
る。
【0036】ちなみに上記図5の例のようにN=8の場
合、Y=2とすると収集するサンプリングレベルは1,
3,5,7となり、他のレベルが欠落する。Y=4とす
ると収集するレベルは1,5となり、その他のレベルが
欠落する。また、Y=6とすると収集するレベルは1,
7,5,3となり、その他のレベルが同様に欠落する。
したがってこの場合、Yは2,4,6を除いた数、すな
わち1,3,5,7にしなければならない。
【0037】図6に一般化したクロックにてサンプリン
グした例を示す。同図(a),(b)はれぞれ交流信号
VとIである。同図(c)はサンプリング周期Tsを Ts=WTm+YTm/N (2) としたクロックで、例えばその立ち上がり時点で交流信
号VとIのレベルをサンプリングする。同図(d),
(e)に交流信号V,Iからサンプリングしたレベルを
示す。同図(g)はA/D変換用のクロックであり、そ
の1周期は上記サンプリングクロックの1/2になって
いる。
【0038】よって、例えばA/D変換器がこのクロッ
クの立ち下がり時点でディジタル変換を開始するように
なっているものとすると、サンプリングクロックTsの
半周期ごとに上記図6(d),(e)のサンプリングレ
ベルをA/D変換器へ切り替え入力することにより、2
つの交流信号V,Iのディジタル変換データが交互に得
られる。
【0039】ここで、一般化したクロック周期TsでN
回サンプリングしたときの所要時間は、上記図4の説明
にならい N・Ts=N(W・Tm+Y・Tm/N) =Tm(W・N+Y) (3) である。すなわち、N個のサンプリングレベルを収集す
る場合は、交流信号をWN+Y波取り込むことになる。
【0040】また、上記クロックTsの式(2)を周波
数で書き表すと、 Fs=Fm・N/(WN+Y) (4) 右辺の分母をMと置き換えると Fs=Fm・N/M (1) となり、上記式(1)が得られる。
【0041】なお、式(4)を書き換えると、 Fs=Fm/(W+Y/N) となる。ここで、Yの値は上記したように1≦Y<Nで
あるから Y/N<1 である。したがってクロック周波数を低くするにはWを
大きくした方が得策であり、実用上はY=1でもよい。
【0042】
【実施例】この発明をLCRメータに適用した例が図1
に示されている。交流信号発生部12は例えば基準クロ
ック発生部11から測定用交流信号の周波数に対応した
速さのクロックパルスを受け、内部メモリのsin波形
をD/A変換して周波数Fmの交流電圧を発生し試料1
3に加える。
【0043】電圧検出回路14は試料13の両端にかか
る交流電圧Vを検出し、電流検出回路15は試料13に
流れる交流電流Iを交流電圧に変換して検出する。検出
した電圧VとIはそれぞれA/D変換部16の2つのS
/H回路17と18に取り込まれ、同時的にサンプリン
グされる。
【0044】この場合、上記式(1)の説明の項で述べ
た測定用交流信号の周波数Fm、その1周期間における
所望のサンプリングデータ数N、及びW,Yなどの値
は、あらかじめ測定者が図示しないキーを操作して設定
する。なお、Yの値は通常例えば1に設定する。
【0045】例えばCPUを含むディジタル演算処理部
21は、これらの設定値に基づいて交流信号発生部12
のメモリアクセス用クロック周波数、A/D変換回路2
0のディジタル変換用クロック周波数2Fs、S/H回
路17,18に取り込む交流信号の波形数Mを算出し、
基準クロック発生部11のクロック送出動作を制御す
る。なお、上記S/H回路17,18に与えられるサン
プリングクロックの周波数Fsは、例えば基準クロック
発生部11内においてA/D変換用クロック2Fsから
1/2に分周されるようになっている。
【0046】S/H回路17,18はそれぞれ波形数M
の連続する交流電圧V及びIを取り込み、例えばサンプ
リングクロックFsの各立ち上がり時点で両電圧を同時
的にサンプリングし、順次そのレベルをホールドする
(上記図6(a)〜(e)を参照)。
【0047】スイッチ回路19は上記と同じクロックF
sを受けて例えばそのHレベル期間には接点a側を閉成
し、S/H回路17のホールド電圧VをA/D変換回路
20へ入力する。また、例えばクロックFsがLレベル
の期間には接点b側を閉成し、S/H回路18のホール
ド電圧IをA/D変換回路20へ入力するようになって
いる。
【0048】A/D変換回路20は例えばディジタル変
換クロック2Fsの各立ち下がり時点で入力電圧のディ
ジタル変換を開始するようになっている(図6(g)及
び図6(d),(e)の〇印を参照)。したがってこの
実施例においては、各サンプリング期間TsにおいてA
/D変換回路20からまずホールド電圧Vのディジタル
変換データが出力され、次にホールド電圧Iのディジタ
ル変化データが出力される。
【0049】ディジタル演算処理部21は交互に入力す
るこれらのデータを例えば電圧V用のメモリと電流I用
のメモリに分けて収容し、交流信号V,Iの各M個の連
続波形からそれぞれN回のサンプリングによりN個のデ
ータをメモリに収容すると、前段各部の動作を停止させ
る。その後、メモリのVデータとIデータについて所定
の演算処理を行う。
【0050】試料から検出した電圧成分と電流成分を表
す2つの交流信号を、それより低い周波数のクロックで
サンプリングする方法は上記のとおりである。ところで
LCRメータなどにおいては、メモリに収集したVデー
タとIデータから次の式
【0051】
【数1】
【0052】
【数2】
【0053】
【数3】 により3つの基本変数AR ,AX ,Hを求め、これらを
利用して試料の抵抗成分R、リアクタンス成分X、イン
ダクタンス成分L、容量成分C、及びその他の定数を算
出するようになっている。
【0054】上記3つの基本変数と試料の各定数の求め
方については、本出願人が先に提案した特願平4−22
3316号明細書に詳記されており、かつ、この発明の
要旨ではないので省略するが、基本変数を求める際、演
算上の都合によりデータ数Nに制約があるから、以下そ
れについて説明する。
【0055】図7において、同図(a)は交流信号の0
から2πまでの1周期間に設定したそれぞれN個のVデ
ータとIデータを、連続M波の交流信号からクロックT
sで同一時刻に順次サンプリングし、サンプリング順に
メモリへ記録した状態を表すものとする。
【0056】ここで、相対する同一順のVデータとIデ
ータを掛け合わせ、その和の平均値を算出すると上記基
本変数AR が得られる。
【0057】同図(c)はメモリに記録されたIデータ
を便宜上抜き出したもので、個々のIデータを2乗し、
その和の平均値を算出すると上記基本変数Hが得られ
る。
【0058】図7(b)は、例えばVデータに対してI
データをN/4個ずらして配置した仮想のメモリ図であ
る。0から2πまでの1周期間のデータ数はN個である
から、N/4個のデータは1/4周期すなわちπ/2
(90°)に相当する。したがってこの仮想図では、相
対するVデータとIデータ間には90°の位相差がある
ことになる。
【0059】そこで、例えばIデータの3π/2から2
π間のデータを点線枠で示すようにIデータの先頭位置
から左側の空いた位置に移し、相対する各VデータとI
データの掛け算を行ってそれらの和の平均値を算出する
と、上記基本変数AX が得られる。実際に掛け算を行う
場合は、Vのi番データとそれよりN/4番遅れたIの
データ又はそれよりN/4番進んだIのデータをメモリ
から読み出すようにすればよい。
【0060】ここで、掛け算が成立するためにはVデー
タの0からπ/2間とIデータの3π/2から2π間
に、それぞれ少なくとも1つの以上のデータが存在して
いることが必要である。すなわち、各90°の範囲ごと
に1つ以上のデータが必要であるから、全体のデータ数
Nは4の整数倍の値に設定する。これが上記Nに対する
制約条件となる。
【0061】
【効果】以上、説明したようにサンプリング周波数Fs
を表す式(4)のWを2以上の任意の整数に設定する
と、後段のA/D変換回路における動作クロックを交流
信号周波数Fmより遅くすることができ、高速のA/D
変換素子などを必要としないのでコスト上有利である。
【0062】また、それに伴って測定用交流信号の周波
数をより高域側へ拡大することも可能となり、広帯域の
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された回路素子測定器の電気的
構成を示すブロック線図。
【図2】この発明に係るサンプリング方法の第1事例説
明用波形図。
【図3】この発明に係るサンプリング方法の第2事例説
明用波形図。
【図4】この発明に係るサンプリング方法の第3事例説
明用波形図。
【図5】この発明に係るサンプリング方法の第4事例説
明用波形図。
【図6】この発明に係るサンプリング方法の第5事例説
明用波形図。
【図7】この発明に係るサンプリング方法のデータ数N
の値設定に関する説明図。
【図8】従来方法におけるA/D変換部の電気的構成を
示すブロック線図。
【図9】従来方法におけるA/D変換部のサンプリング
動作説明用波形線図。
【図10】従来方法における他のA/D変換部の電気的
構成を示すブロック線図。
【図11】従来方法における他のA/D変換部のサンプ
リング動作説明用波形図。
【符号の説明】
11 基準クロック発生部 12 交流信号発生部 13 試料 14 電圧検出回路 15 電流検出回路 16 A/D変換部 17 S/H(サンプル・ホールド)回路 18 S/H(サンプル・ホールド)回路 20 A/D変換回路 21 ディジタル演算処理部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路素子に測定用交流電圧を加えて同素
    子の両端間電圧と同素子に流れる電流を検出し、該検出
    した同一周波数の2つの交流信号を所定のクロックに同
    期してサンプリングしディジタル変換するとともに、得
    られた所要のディジタルデータから上記素子の諸定数を
    算出する回路素子測定器における検出交流信号のサンプ
    リング方法において、 上記検出した2つの交流信号の連続波形を、それぞれ下
    記式(1)に示す周波数Fsのクロックに同期して作動
    する2つのサンプル・ホールド回路へ順次取り込んで同
    時的にサンプリングするようにしたことを特徴とする回
    路素子測定器における検出交流信号のサンプリング方
    法。 Fs=Fm・N/M ……………………(1) Fs:サンプリングクロックの周波数 Fm:測定用の上記交流信号の周波数 N:交流信号(Fm)の1周期間における所要のデータ
    数 M:サンプル・ホールド回路に取り込む交流信号(F
    m)の波形数
  2. 【請求項2】 上記Nは4の整数倍の値に設定される請
    求項1に記載の回路素子測定器における検出交流信号の
    サンプリング方法。
  3. 【請求項3】 上記Mは、N×任意の整数+1の値に設
    定される請求項1に記載の回路素子測定器における検出
    交流信号のサンプリング方法。
JP25466894A 1994-09-22 1994-09-22 回路素子測定器における検出交流信号のサンプリング方法 Pending JPH0894677A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020035805A (ko) * 2002-04-17 2002-05-15 (주)메저컴 디지탈 샘플링을 이용한 소자 측정장치 및 그 방법
JP2013044751A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Keithley Instruments Inc インピーダンス測定方法
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