JPH0894537A - 回路パターン検査装置 - Google Patents

回路パターン検査装置

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JPH0894537A
JPH0894537A JP6254269A JP25426994A JPH0894537A JP H0894537 A JPH0894537 A JP H0894537A JP 6254269 A JP6254269 A JP 6254269A JP 25426994 A JP25426994 A JP 25426994A JP H0894537 A JPH0894537 A JP H0894537A
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龍治 北門
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路パターンのエッジ周辺の欠陥に関し、そ
れらの重要度をより詳しく評価し、真に回路としての機
能に影響を与える欠陥のみを検出する。 【構成】 位置ずれ検出部10と位置補正部12によ
り、被検査画像と参照画像との位置ずれを補正する。こ
の位置ずれ補正後の被検査画像信号と参照画像信号とを
用いて、差分画像生成部14により、欠陥として無視で
きる微小な差分パターンが除去された差分信号SD、差
分パターンが残銅系か否かを示す差分判定信号SJを生
成し、エッジ抽出部16により、回路パターンのエッジ
を示すエッジ信号SEを生成する。これらの信号SD、S
J、SEを用いて測長部18により、エッジから差分パタ
ーンまでの距離DIS、差分パターンの大きさSIZ、回路パ
ターンの幅Wを求める。そして欠陥判定部20により、
差分パターンがエッジに接している場合には比SIZ/W
に基づき、エッジから離れている場合には積DIS・Wと
に基づき、欠陥の有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板や、マ
スク・レチクル、FPD(Flat Panel Display)基板等
における回路パターンを検査する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回路パターンの検査において検出される
欠陥は、同じような欠陥であっても、その位置によって
品質管理上の重要度が異なり、一般的には、回路パター
ンのエッジ周辺に位置する欠陥の重要度が高い。すなわ
ち、回路パターンのエッジから十分離れた位置にある微
小な欠陥は、回路としての機能には影響を与えないが、
回路パターンのエッジ周辺に存在する欠陥は、微小なも
のであっても致命的なものとなる可能性が高い。
【0003】そこで、特開平4−69777号公報に記
載されたプリント基板のパターン検査装置では、導電性
パターン(回路パターン)のエッジ近傍領域においては
厳しい判定基準を採用し、それ以外の領域においては比
較的緩やかな判定基準を採用することにより、エッジ近
傍における欠陥の有無が厳しく検査される。これは、別
の観点から見ると、回路パターンのエッジから十分離れ
た微小な欠陥すなわち回路としての機能に影響を与えな
いような欠陥を無視することになり、これにより、回路
パターンが形成されたプリント基板等の製造のスループ
ットが向上する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の公報に記載され
たプリント基板のパターン検査装置による検査等、従来
の回路パターンの検査では、回路パターンのエッジ周辺
に位置する欠陥は重要度が高いものと一義的に決められ
ている。しかし、回路パターンの幅が十分大きい場合に
は、そのエッジ周辺に欠陥が存在しても、回路としての
機能には影響しないことが多い。また、回路パターンの
エッジ周辺に存在する欠陥であっても、その回路パター
ンが通常の配線パターンかランド又はパッドかにより、
その欠陥の重要度は異なる。例えば、表面実装素子(Su
rface Mount Device)(以下「SMD」という)のパッ
ドの周辺に欠陥が存在すると、部分実装工程においてパ
ッド間のショートを招き易い。このため、SMDのパッ
ドの周辺に存在する欠陥は、通常の配線の周辺に存在す
る欠陥よりも重要度が高い。
【0005】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、回路パ
ターンのエッジ周辺の欠陥の重要度をより詳しく評価
し、その評価結果に基づき、真に回路としての機能に影
響を与える欠陥のみを検出することができる回路パター
ン検査装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る第1の回路パターン検査装置
は、回路パターンが形成された検査対象物のパターンを
読み取って得られる画像データに基づき、前記回路パタ
ーンにおける欠陥を検出する回路パターン検査装置にお
いて、 a)前記画像データによって表わされる被検査画像を、
欠陥のない前記検査対象物のパターンを示す参照画像と
比較し、両画像の差異部分を示す差分画像を生成する差
分画像生成手段と、 b)前記参照画像における回路パターンのエッジを示す
参照エッジ画像を生成するエッジ抽出手段と、 c)前記参照画像における回路パターンの幅、及び、前
記参照エッジ画像によって示される回路パターンのエッ
ジから前記差分画像によって示される差異部分までの距
離を計測する測長手段と、 d)測長手段によって計測された前記幅と前記距離との
積に基づいて欠陥の有無を判定する判定手段と、を備え
ることを特徴としている。
【0007】本発明に係る第2の回路パターン検査装置
は、上記第1の回路パターン検査装置において、前記差
分画像によって示される差異部分が前記参照エッジ画像
によって示される回路パターンのエッジと接しているか
否かを判定する接触判定手段を更に備え、前記測長手段
は、接触判定手段によって前記差異部分が前記エッジに
接していると判定された場合には、前記差異部分の大き
さを計測し、前記判定手段は、接触判定手段によって前
記差異部分が前記エッジに接していると判定された場合
には、前記距離と前記幅との積ではなく、前記測長手段
によって計測された前記大きさと前記幅との比に基づい
て欠陥の有無を判定する、ことを特徴としている。
【0008】本発明に係る第3の回路パターン検査装置
は、回路パターンが形成された検査対象物のパターンを
読み取って得られる画像データに基づき、前記回路パタ
ーンにおける欠陥を検出する回路パターン検査装置にお
いて、 a)前記画像データによって表わされる被検査画像を、
欠陥のない前記検査対象物のパターンを示す参照画像と
比較し、両画像の差異部分を示す差分画像を生成する差
分画像生成手段と、 b)前記参照画像における回路パターンの特徴を認識
し、回路パターンの各特徴領域を示すマクロ情報を生成
するマクロ情報生成手段と、 c)前記参照画像における回路パターンのエッジと前記
差分画像によって示される差異部分との距離を計測する
測長手段と、 d)測長手段によって計測された前記距離と回路パター
ンに付与されたマクロ情報に対応する基準値との比較に
基づき、欠陥の有無を判定する判定手段と、を備えるこ
とを特徴としている。
【0009】本発明に係る第4の回路パターン検査装置
は、上記第1乃至第3のいずれかの回路パターン検査装
置において、前記差分画像生成手段は、前記両画像の差
異部分を示す画像から所定パターンによって被覆可能な
差異部分を消去した後の画像を前記差分画像として生成
する、ことを特徴としている。
【0010】本発明に係る第5の回路パターン検査装置
は、上記第1乃至第3のいずれかの回路パターン検査装
置において、前記差分画像生成手段は、前記両画像の差
異部分を示す画像から所定パターンによって被覆可能で
あって所定面積よりも小さい面積の差異部分を消去した
後の画像を前記差分画像として生成する、ことを特徴と
している。
【0011】
【作用】第1の回路パターン検査装置によると、まず差
分画像生成手段により、被検査画像が参照画像と比較さ
れ、両画像の差異部分を示す差分画像が生成される。一
方、エッジ抽出手段により、参照画像における回路パタ
ーンのエッジを示す参照エッジ画像が生成される。次
に、測長手段により、参照画像における回路パターンの
幅、及び、参照エッジ画像によって示される回路パター
ンのエッジから差分画像によって示される差異部分まで
の距離が計測される。ここで、差分画像によって示され
る差異部分は欠陥ではあるが、検査対象物の回路として
の機能に影響を与えないものもある。その差異部分が回
路としての機能に影響を与え致命的なものとなるか否か
という観点から考えると、その差異部分が回路パターン
のエッジに近い程、また、その差異部分周辺の回路パタ
ーンの幅が小さい程、その差異部分の欠陥としての重要
度は高い。そこで本回路パターン検査装置では、判定手
段により、測長手段によって計測された前記幅と前記距
離との積に基づいて欠陥の有無が判定される。すなわ
ち、この積が所定の値よりも小さい差異部分のみが欠陥
として検出される。
【0012】第2の回路パターン検査装置によると、第
1の回路パターン検査装置と同様にして差分画像が生成
され、接触判定手段により、その差分画像によって示さ
れる差異部分が参照画像における回路パターンのエッジ
と接しているか否かが判定される。ここで、差異部分が
エッジに接している場合には、第1の回路パターン検査
装置とは異なり、測長手段により、その差異部分の大き
さが計測され、判定手段により、測長手段によって計測
された前記差異部分の大きさと前記幅との比に基づいて
欠陥の有無が判定される。すなわち、この比(大きさ/
幅)が所定の値よりも大きい差異部分のみが欠陥として
検出される。
【0013】第3の回路パターン検査装置においても、
まず、第1の回路パターン検査装置と同様にして差分画
像が生成され、そして、測長手段によって回路パターン
のエッジから差分画像までの距離が計測される。前述の
ように、この差分画像によって示される差異部分は、通
常、回路パターンのエッジに近い程、欠陥としての重要
度が高い。しかし、この差異部分の周辺の回路パターン
の特徴、例えば回路パターンの種類、密度の高低等によ
って欠陥としての重要度が異なる場合がある。これに対
して、マクロ情報生成手段は、回路パターンの特徴を認
識し、回路パターンの各特徴領域を示すマクロ情報を生
成する。判定手段は、回路パターンのエッジから差分画
像までの距離と回路パターンに付与されたマクロ情報に
対応する基準値とを比較し、その結果に基づいて欠陥の
有無を判定する。すなわち、本装置においては、回路パ
ターンの各特徴毎に基準値を設定することで、それらに
応じた重要度で欠陥の有無が判定される。
【0014】第4の回路パターン検査装置によると、ま
ず差分画像生成手段により、被検査画像が参照画像と比
較され、両画像の差異部分を示す画像が生成される。こ
の画像に示された差異部分には、欠陥として無視できる
ものも含まれている。そこで、その画像から、所定パタ
ーンによって被覆可能な差異部分は無視できる欠陥とし
て消去され、この消去後の画像が差分画像として出力さ
れる。以降、この差分画像を用い、第1乃至第3のいず
れかの回路パターン検査回路と同様にして、欠陥の有無
が検出される。
【0015】第5の回路パターン検査装置によると、ま
ず差分画像生成手段により、被検査画像が参照画像と比
較され、両画像の差異部分を示す画像が生成される。こ
の画像から、所定パターンによって被覆可能であって、
かつ、所定面積よりも小さい差異部分が消去される。し
たがって、欠陥として無視できる差異部分が第4の回路
パターン検査装置よりも厳しく選別されて消去され、こ
の消去後の画像が差分画像として出力される。以降、こ
の差分画像を用い、第1乃至第3の回路パターン検査回
路と同様にして、欠陥の有無が検出される。
【0016】
【実施例】
[実施例1]図1は、本発明の一実施例(以下「実施例
1」という)である回路パターン検査装置の要部の構成
を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例
の回路パターン検査装置は、位置ずれ検出部10、位置
補正部12、差分画像生成部14、エッジ抽出部16、
測長部18、及び欠陥判定部20を備えている。また、
この回路パターン検査装置は、画像入力部(図示せず)
を備え、これにより、回路パターンが形成されたプリン
ト基板等の検査対象物のパターンを読み取って2値画像
信号を生成する。この2値画像信号は、被検査画像信号
Sobjとして位置ずれ検出部10に入力される。一方、
プリント基板等の設計データから欠陥のない検査対象物
のパターンを示す2値画像信号である参照画像信号Sre
fが生成され、この参照画像信号Srefも位置ずれ検出部
10に入力される。なお、参照画像信号Srefについて
は、設計データから生成する代わりに、欠陥のないプリ
ント基板等の検査対象物のパターンを読み取って得られ
る画像データから生成してもよい。
【0017】位置ずれ検出部10は、参照画像信号Sre
fと被検査画像信号Sobjとを用いて、参照画像と被検査
画像との位置ずれを検出する。位置補正部12は、検出
された位置ずれに基づいて両画像の位置を補正し、補正
後の両画像の信号を出力する。これにより、位置補正部
12から出力される参照画像信号Srefと被検査画像信
号Sobjとは、それぞれの画像信号によって表わされる
画像における同じ位置のパターンが互いに対応するとい
う関係となっている。
【0018】差分画像生成部14は、位置補正部12に
よって位置ずれが補正された参照画像と被検査画像との
差異部分を示す差分画像を生成し、これを差分信号SD
として出力すると共に、差分画像によって示される各差
異部分のパターン(以下「差分パターン」という)が残
銅系か欠損系かを識別するための差分判定信号SJを出
力する。ここで、残銅系差分パターンとは、本来銅箔
(一般的には導体。以下同様。)が存在しないはずの部
分に銅箔が存在するために生じた差分パターンをいい、
欠損系差分パターンとは、本来あるべき銅箔が存在しな
いために生じた差分パターンをいう。一方、エッジ抽出
部16は、位置ずれが補正された参照画像における回路
パターンのエッジを抽出し、このエッジを示す画像をエ
ッジ信号SEとして出力する。
【0019】測長部18は、差分画像生成部14から出
力される差分判定信号SJ及び差分信号SDとエッジ抽出
部16から出力されるエッジ信号SEとを用いて、参照
画像における回路パターンのエッジから差分パターンま
での距離DISを計測すると共に、その回路パターンの幅
W及びその差分パターンの大きさSIZを計測し、これら
の計測結果を信号Sdis、Sw、Ssizとして出力する。
また、測長部18は、後述のモード信号Smodも出力す
る。
【0020】欠陥判定部20は、測長部18から出力さ
れる上記の信号Sdis、Sw、Ssiz、及びSmodを用いて
欠陥の有無を判定する。これにより、各差分パターンの
欠陥としての重要度に基づいて欠陥の有無が判定される
ことになる。
【0021】以下、図2〜図8を参照しつつ、本実施例
における欠陥検出のための構成及び動作の詳細について
説明する。図2は、差分画像生成部14の内部構成を示
すブロック図である。この図に示すように、差分画像生
成部14は、差分画像発生部22、二次元展開部24、
エリア切出判定部26、面積加算判定部28、及び微小
差分消去部30から構成され、位置補正部12から出力
された被検査画像信号Sobj及び参照画像信号Srefが差
分画像発生部22に入力される。差分画像発生部22
は、両画像信号Sobj、Srefの排他的論理和をとること
により、被検査画像と参照画像の差異部分を示す差分画
像を生成し、これを原差分信号SD1として出力する。ま
た差分画像発生部22は、上記の原差分信号SD1と参照
画像信号Srefの反転信号との論理積をとることによ
り、残銅系差分パターンにおいて'1'となり、それ以外
の部分において'0'となる信号を生成する。この信号
は、各差分パターンが残銅系か欠損系かを識別するため
の信号であり、差分判定信号SJとして差分画像生成部
14から出力される。
【0022】上記のようにして差分画像発生部22によ
り生成される差分画像には、欠陥としては無視できるよ
うな微小な差分パターンも含まれている。そこで微小差
分消去部30は、原差分信号SD1によって表わされる差
分パターンのうち、予め決められたパターンによって被
覆可能であり、かつ予め決められた面積よりも小さい面
積の差分パターンを消去する。これにより、欠陥として
は無視できるような微小な差分パターンが消去された差
分画像が得られ、この差分画像は差分信号SDとして差
分画像生成部14から出力される。本実施例では、この
ような消去すべき微小な差分パターンを選別するため
に、本件出願人が特願平4−328855号において紹
介したプリント基板のスルーホール選別装置と同様の構
成を採用している。以下、この選別のための構成及び動
作について説明する。
【0023】差分画像発生部22から出力された原差分
信号SD1は、まず、二次元展開部24に入力される。二
次元展開部24は、原差分信号SD1を二次元展開し、展
開された原差分信号SD1の各1ライン分OPu〜OPc〜
OPdは、エリア切出判定部26に入力される。
【0024】エリア切出判定部26は、差分パターンを
表わすこの画像信号OPu〜OPc〜OPdを基に、二次
元展開された原差分信号SD1に所定の広がりを有するオ
ペレータを作用させる。そして、原差分信号SD1によっ
て表わされる差分パターンの画像がこのオペレータに包
含されるか否かに応じて、その差分パターンが消去すべ
き微小な差分パターンか否かを判定し、その判定結果を
第1微小差分判定信号SIGN1として出力する。またエリ
ア切出判定部26は、画像信号OPu〜OPc〜OPdか
ら選択された選択画像信号SOPu〜SOPdも出力する。この
選択は、選択画像信号SOPu〜SOPdによって表現され、走
査線に直交する線分状の画像領域の長さが、消去すべき
微小な差分パターンをそれ以外の差分パターンから選別
するための差分パターンの基準サイズ(差分パターンが
円形であればその直径の基準値)となるように設定され
る。さらにエリア切出判定部26は、カウント信号COUN
THを出力する。このカウント信号COUNTHは、走査線に直
交する直線のうち差分パターンを通過する部分が、選択
画像信号SOPu〜SOPdに対応する走査線に直交する線分に
包含されるようになったとき、'0'から'1'に変化し、
その包含関係が維持されている限り、所定期間だけ'1'
を保持する信号である。
【0025】面積加算判定部28は、まずカウント信号
COUNTHが値'1'の区間において、選択画像信号SOPu〜SO
Pdに基づいて、差分パターン画像の面積を算出する。次
に、第1微小差分判定信号SIGN1が'1'であるときに限
り、即ちその差分パターンが前記オペレータに包含され
るときに限り、その算出値を所定の基準値と比較する。
そして、基準値以下であれば真に消去すべき微小な差分
パターンと判定して、選別をより確実なものとする。こ
の判定結果は第2微小差分判定信号SIGN2として出力さ
れる。微小差分消去部30は、この第2微小差分判定信
号SIGN2によって示される微小な差分パターンを、原差
分信号SD1によって表わされる差分パターンから消去
し、消去後の差分パターンの画像を差分信号SDとして
出力する。
【0026】図3は、エッジ抽出部16の動作を説明す
るための図である。エッジ抽出部16は、回路パターン
のエッジを抽出するために3×3のエッジ検出オペレー
タOPEを参照画像に作用させる。このオペレータOPE
は、参照画像において回路パターン(導体パターン)を
構成する各画素を対象画素とし、その対象画素の8近傍
(又は4近傍)の画素の中にその対象画素と値の異なる
ものが存在するか否かを調べ、値の異なるものが存在す
れば、その対象画素すなわち3×3の中心の画素はエッ
ジを構成すると判断する。これにより、参照画像におけ
る回路パターンのエッジが抽出される。例えば、図3に
示す回路パターンCPに対してエッジ検出オペレータO
PEを作用させると、エッジEが得られる。エッジ抽出
部16は、このようにして得られた回路パターンのエッ
ジを示す画像信号を、エッジ信号SEとして出力する。
なお、上記のエッジ検出オペレータOPEは、例えば、
2個のラインメモリと3×3個のDフリップフロップ等
を用い、後述の二次元展開部32と同様の構成により
(図5参照)、実現することができる。
【0027】図4は、測長部18の内部構成を示すブロ
ック図である。この図に示すように、測長部18は、二
次元展開部32、処理モード判定部34、及び計測部3
6から構成される。二次元展開部32は、エッジ信号S
E、差分信号SD、及び差分判定信号SJの各画像信号
を、画素毎に対応させながら二次元展開するものであ
り、例えば、n−1個のラインメモリとn×n個のDフ
リップフロップ(ただし、nは奇数)を図5に示すよう
に接続した回路を各画像信号に対して設けることによ
り、実現される。図5に示した回路は、前記各画像信
号、その画像信号を1ライン分遅延させた信号、2ライ
ン分遅延させた信号、…、n−1ライン分遅延させた信
号が、それぞれ、Dフリップフロップによって構成され
る別個のn段シフトレジスタに入力される構成となって
おり、これにより、前記各画像信号がn×nに二次元展
開される。
【0028】処理モード判定部34は、二次元展開され
たエッジ信号SEと差分信号SDとを用いて、二次元展開
の中心の画素(以下「注目画素」という)が参照画像に
おける回路パターンのエッジ上にあるときに、その注目
画素の8近傍のいずれかに差分パターンが存在するか否
かを調べ、差分パターンが存在する場合には'1'、存在
しない場合には'0'となるモード信号Smodを出力す
る。
【0029】計測部36は、注目画素がエッジ上にある
ときに、処理モード判定部34から出力されるモード信
号Smodによって示される処理モードに応じ、次のよう
な計測を行ない、欠陥判定部20はその計測結果に基づ
いて欠陥の有無を判定する。
【0030】(1)モード信号Smod='1'の場合 この場合、エッジに差分パターンが接している(以下、
判定対象の差分パターンを「注目差分パターン」とい
う)。計測部36は、まず、二次元展開されたエッジ信
号SEと差分信号SDとを用いて、エッジ上の注目画素か
ら上、下、左、右、左上、左下、右上、右下の8方向に
延びる各画素列によって構成される測長オペレータによ
り、注目差分パターンの大きさSIZを計測する。ここで
は、測長オペレータを構成する画素列上で注目差分パタ
ーンの画素が直線状に連続する数(以下「差分パターン
の長さ」という)の最大値を、注目差分パターンの大き
さSIZとしている。例えば図6(a)に示す例では、注
目画素oから8方向a〜hに延びる各画素列における注
目差分パターンの長さは、方向b、c、dについてそれ
ぞれ1、4、1であり、それ以外の方向については0で
あるため、注目差分パターンの大きさSIZは4となる。
【0031】次に計測部36は、二次元展開された差分
判定信号SJを用いて注目差分パターンが残銅系か欠損
系かを判断し、残銅系か欠損系かに応じて以下のような
計測を行なう。そして欠陥判定部20は、計測部36の
計測結果に基づき以下のように欠陥の有無を判定する。
【0032】i)残銅系差分パターンの場合 二次元展開されたエッジ信号SEを用いて、上記の測長
オペレータにより、注目画素が存在するエッジを有する
回路パターンの幅Wを計測する。ここでは、注目差分パ
ターンの大きさが計測された方向と反対方向に延びる画
素列上で別のエッジに達するまでの画素数を、計測すべ
き回路パターンの幅Wとしている。例えば図6(a)に
示した例では、方向cに延びる画素列上で注目差分パタ
ーンの大きさSIZが計測されるため、方向cの反対方向
である方向gに延びる画素列上で注目画素oのエッジE
1から別のエッジE2に達するまでの画素数W1が、計
測すべき回路パターンの幅Wとなる。欠陥判定部20
は、まず、計測部36によって計測された注目差分パタ
ーンの大きさSIZと回路パターンの幅Wとの比SIZ/Wを
算出する。そして、この比SIZ/Wが予め設定された第
1判定基準値R1よりも大きいか否か調べ、SIZ/W>R
1であれば欠陥有り、SIZ/W≦R1であれば欠陥無しと
判定し、その判定結果を欠陥信号Sdとして出力する。
【0033】ii)欠損系差分パターンの場合 この場合も、計測部36は、二次元展開されたエッジ信
号SEを用いて、上記の測長オペレータにより、注目画
素が存在するエッジを有する回路パターンの幅Wを計測
する。ただし、上記の残銅系差分パターンの場合とは異
なり、注目差分パターンの大きさが計測された方向と同
じ方向に延びる画素列上で別のエッジに達するまでの画
素数が、計測すべき回路パターンの幅Wとなる。例えば
図6(b)に示した例では、方向cに延びる画素列上で
注目差分パターンの大きさSIZが計測されるため、同じ
方向cに延びる画素列上で注目画素oのエッジE3から
別のエッジE4に達するまでの画素数W2が、計測すべ
き回路パターンの幅Wである。欠陥判定部20は、上記
の残銅系差分パターンの場合と同様、まず、注目差分パ
ターンの大きさSIZと回路パターンの幅Wとの比SIZ/W
を算出する。そして、この比SIZ/Wが予め設定された
第1判定基準値R1よりも大きいか否か調べ、SIZ/W>
R1であれば欠陥有り、SIZ/W≦R1であれば欠陥無し
と判定し、その判定結果を欠陥信号Sdとして出力す
る。
【0034】なお、残銅系の場合と欠損系の場合とで
は、第1判定基準値R1を別々の値にしてもよい。
【0035】(2)モード信号Smod='0'の場合 この場合、注目画素の位置においてエッジに接する差分
パターンは存在しない。計測部36は、まず、二次元展
開された差分信号SDとエッジ信号SEとを用いて、上記
と同様の測長オペレータにより、エッジ上の注目画素か
ら差分パターンまでの距離を計測する。ここでは、注目
画素から8方向に延びる各画素列が差分パターンに到達
するまでの画素数のうちの最小値を、差分パターンまで
の距離DISとしている(以下、注目画素からの画素数が
最小となる差分パターンを「注目差分パターン」とい
う)。例えば図7(a)に示す例では、注目画素oから
8方向a〜hに延びる各画素列のうち、方向cに延びる
画素列が差分パターンDに到達するまでの画素数は2で
あり、それ以外の方向に延びる画素列は差分パターンに
到達しないため、差分パターンまでの距離はDIS=2と
なる。
【0036】次に計測部36は、二次元展開された差分
判定信号SJを用いて、注目差分パターンを構成する画
素に対応する差分判定信号SJの値を調べることによ
り、注目差分パターンが残銅系か欠損系かを判断し、残
銅系か欠損系かに応じて以下のような計測を行なう。そ
して欠陥判定部20は、計測部36の計測結果に基づき
以下のように欠陥の有無を判定する。
【0037】i)残銅系差分パターンの場合 上記の測長オペレータにより、モード信号Smod='1'
の場合と同様に(図6(a)参照)、二次元展開された
エッジ信号SEを用いて、注目画素が存在するエッジを
有する回路パターンの幅Wを計測する。例えば図7
(a)に示した例では、方向cに延びる画素列上で距離
DISが計測されるため、方向cの反対方向である方向g
に延びる画素列上で注目画素oのエッジE5から別のエ
ッジE6に達するまでの画素数W3が、計測すべき回路
パターンの幅Wとなる。欠陥判定部20は、まず、計測
部36によって計測された注目差分パターンまでの距離
DISと回路パターンの幅Wとの積DIS・Wを算出する。そ
して、この積DIS・Wが予め設定された第2判定基準値
R2よりも小さいか否か調べ、DIS・W<R2であれば欠
陥有り、DIS・W≧R2であれば欠陥無しと判定し、その
判定結果を欠陥信号Sdとして出力する。
【0038】ii)欠損系差分パターンの場合 この場合も、上記の残銅系差分パターンの場合と同様に
して、計測部36は、注目画素が存在するエッジを有す
る回路パターンの幅Wを計測する。ただし、残銅系差分
パターンの場合とは異なり、注目差分パターンまでの距
離が計測された方向と同じ方向に延びる画素列上で別の
エッジに達するまでの画素数が、計測すべき回路パター
ンの幅Wとなる。例えば図7(b)に示した例では、方
向cに延びる画素列上で距離DISが計測されるため、同
じ方向cに延びる画素列上で注目画素oのエッジE7か
ら別のエッジE8に達するまでの画素数W4が、計測す
べき回路パターンの幅Wである。欠陥判定部20は、上
記の残銅系差分パターンの場合と同様、まず、注目差分
パターンまでの距離DISと回路パターンの幅Wとの積DIS
・Wを算出する。そして、この積DIS・Wが予め設定さ
れた第2判定基準値R2よりも小さいか否か調べ、DIS・
W<R2であれば欠陥有り、DIS・W≧R2であれば欠陥
無しと判定し、その判定結果を欠陥信号Sdとして出力
する。
【0039】なお、残銅系の場合と欠損系の場合とで
は、第2判定基準値R2を別々の値にしてもよい。
【0040】上記実施例の計測部36において、回路パ
ターンの幅W、差分パターンの大きさSIZ、及び差分パ
ターンまでの距離DISを求めるには、ROMテーブルを
用いることができる。すなわち、二次元展開部32によ
ってエッジ信号SE、差分信号SD、及び差分判定信号S
Jの各画像信号が例えば図8(a)に示すように11×
11に展開された場合には(n=11)、11×11の
画素の中心画素(注目画素)oから8方向に延びる画素
列の画素a1〜a5、b1〜b5、c1〜c5、d1〜d5、e
1〜e5、f1〜f5、g1〜g5、h1〜h5のうち、所定の
画素の値をアドレス信号として入力したとき、所望の測
長値を出力するように内部にデータが設定されたROM
を用いればよい。例えば、注目画素から注目差分パター
ンまでの距離DISを計測する場合において、方向cに延
びる画素列が差分パターンに到達するまでの画素数を求
めるときには(図7(a)参照)、図8(b)に示すよ
うに、二次元展開されたエッジ信号SEにおける中心画
素o、及び二次元展開された差分信号SDにおいて方向
cに延びる画素列の画素c1〜c5をアドレス信号として
入力したとき、方向cに延びる画素列が差分パターンに
到達するまでの画素数Lcを出力するように内部にデー
タが設定されたROM102を用いればよい。図8
(b)に示した例は、図7(a)において、中心画素o
がエッジE5の左側、エッジE5の上、エッジE5の右
側にそれぞれ位置する場合の入出力関係を表わしてい
る。ここでは、中心画素oがエッジE5上に位置する場
合にのみ、差分パターンに到達するまでの画素数Lc
(2)が出力される。
【0041】以上のように本実施例によれば、差分パタ
ーンが回路パターンのエッジに接している場合には差分
パターンの大きさSIZと回路パターンの幅Wとの比SIZ/
Wに基づき、差分パターンが回路パターンのエッジから
離れている場合には差分パターンまでの距離DISと回路
パターンの幅Wとの積DIS・Wとに基づき、欠陥の有無
が判定されるため、差分パターンの欠陥としての重要度
のより詳しい評価に基づいて欠陥が検出されることにな
る。
【0042】[実施例2]図9は、本発明の他の実施例
(以下「実施例2」という)である回路パターン検査装
置の要部の構成を示すブロック図である。図9に示すよ
うに、本実施例の回路パターン検査装置は、位置ずれ検
出部50、位置補正部52、差分画像生成部54、測長
部58、及び欠陥判定部60を備えており、実施例1
(図1参照)と同様、位置ずれ検出部50には被検査画
像信号Sobj及び参照画像信号Srefが入力される。しか
し、本実施例の回路パターン検査装置は、実施例1と異
なり、エッジ抽出部16の代わりにマクロ情報作成部5
6を有し、これにより、パッド又はランド(本実施例で
は、パッドとランドとを区別せずに両者を併せて単に
「パッド」という)を示す情報、ラインを示す情報、及
び回路パターンの高密度領域を示す情報等(以下、これ
らの情報を総称して「マクロ情報」という)が作成され
る。測長部58は差分パターンと回路パターンとの距離
を計測し、欠陥判定部60はこの計測結果及びマクロ情
報に基づいて欠陥の有無を判定する。本実施例の他の点
については、実施例1と同様であるため説明を省略す
る。
【0043】以下、図10〜図15を参照しつつ、本実
施例における欠陥検出のための構成及び動作の詳細につ
いて説明する。図10は、上記の測長部58の内部構成
をマクロ情報作成部56及び欠陥判定部60と共に示す
ブロック図である。マクロ情報作成部56は、参照画像
信号Srefを用いて、パッドの認識、ラインの認識、回
路パターンの高密度領域の認識を行ない、パッドを示す
情報、ラインを示す情報、及び回路パターンの高密度領
域を示す情報を作成する。
【0044】マクロ情報作成部56におけるパッドの認
識には、図11に示すように、ライン幅よりも大きいサ
イズのn×nのパッド認識オペレータOPpが用いられ
る。このようなパッド認識オペレータOPpによると、
そのオペレータ内の全ての画素がラインを構成すること
は有り得ないが、パッド内の所定領域ではそのオペレー
タ内の全ての画素がパッドを構成する。そこでパッド認
識オペレータOPpは、そのオペレータ内の全ての画素
が回路パターンを構成するとき、その中心画素はパッド
領域を構成すると認識する。図11に示した例では、ラ
インLの幅よりも大きい3×3のパッド認識オペレータ
OPpにより、斜線が付された領域がパッド領域として
認識され、その領域に対してパッド信号Spadが生成さ
れる。このようなパッド認識オペレータOPpは、実施
例1のエッジ検出オペレータOPE等と同様、ラインメ
モリとDフリップフロップ等を用いて実現することがで
きる。なお、より正確にパッド領域を認識するために
は、ライン幅よりも大きい範囲で出来るだけ小さいサイ
ズのオペレータを用いるのが好ましい。
【0045】ラインの認識には、図12に示すように、
放射状に延びる8方向の腕を持つオペレータであって、
各腕の長さがラインLの幅よりも長い所定サイズのオペ
レータOPLが用いられる。このようなライン認識オペ
レータOPLによると、特定画素数以上の部分が回路パ
ターン上にある腕の数は、オペレータの中心がライン上
にあるときには1又は2、パッド上にあるときには3以
上、ベース上(回路パターンの間隙部分)にあるときに
は0となる。そこでライン認識オペレータOPLは、特
定画素数以上の部分が回路パターン上にある腕の数が1
又は2であるとき、そのオペレータの中心の画素はライ
ンを構成すると認識する。図12に示した例では、ライ
ンLの幅よりも長い腕を持つライン認識オペレータOP
Lにより、斜線が付された領域がライン領域として認識
され、その領域に対してライン信号Slinが生成され
る。また、このようなオペレータOPLの代わりに、パ
ッドよりもサイズが小さく、放射状に延びる腕を持つオ
ペレータを、ライン認識オペレータとして用いてもよ
い。ただし、このライン認識オペレータの腕の長さはラ
インの幅よりも長いものとする。この場合、ライン認識
オペレータは、互いに反対方向に延びる二つの腕の全て
の部分が回路パターン上に存在し、その二つの腕と直交
するいずれの腕についても少なくとも一部が回路パター
ン上に存在しないとき、そのオペレータの中心はライン
上に存在すると認識する。上記のいずれのライン認識オ
ペレータも、実施例1のエッジ検出オペレータOPEや
前記のパッド認識オペレータ等と同様、ラインメモリと
Dフリップフロップ等を用いて実現することができる。
また、放射状のオペレータのみで、パッド及びラインを
認識することもできる。
【0046】回路パターンの高密度領域の認識に際して
は、図13に示すように、参照画像が、複数画素からな
る連続領域であるブロックを単位とする複数の領域に分
割され、各ブロック毎に、回路パターンを構成する画素
の数が数えられる(以下、この画素の数を「パターン密
度」という)。図13に示した例では、回路パターンC
Pの存在により、斜線が付された各ブロックからなる領
域のパターン密度が所定の基準値よりも高くなり、その
高密度領域に対して密度信号Sdenが生成される。な
お、一般的に、高密度領域に差分パターンが存在すると
回路としての機能に影響を与える可能性が高い。また、
このようなブロック毎の回路パターンの高密度領域の認
識は、前記の各オペレータと同様、ラインメモリとDフ
リップフロップ等を用いて実現することができる。
【0047】マクロ情報作成部56は、以上のようにし
て作成したパッド認識領域を示す情報、ライン認識領域
を示す情報、及び回路パターンの高密度領域を示す情報
を、それぞれ、パッド信号Spad、ライン信号Slin、及
び密度信号Sdenとして出力する。
【0048】測長部58は、上記の各マクロ情報に対応
した二次元展開部73a〜73cを備え、二次元展開部
73a〜73cは、それぞれ、上記の信号Spad、Sli
n、Sdenを二次元展開する。また測長部58は、二次元
展開部72を備え、これにより、差分信号SDを二次元
展開する。これらの二次元展開部72、73a〜73c
は、実施例1の二次元展開部と同様の構成により実現す
ることができる(図5参照)。
【0049】測長部58は、さらに、上記の各マクロ情
報に対応する計測部74a〜74cを備え、計測部74
a〜74cは、二次元展開部72、73a〜73cによ
って展開された上記各信号SD、Spad、Slin、Sdenを
用いて、以下の測長を行なう。
【0050】計測部74aは、二次元展開された差分信
号SD及びパッド信号Spadを用いて、各差分パターンか
らパッドまでの距離を計測する。すなわち、二次元展開
の中心の画素(注目画素)が差分パターン上にあるとき
に、その注目画素から8方向に延びる各画素列がパッド
に到達するまでの画素数を数え、その画素数のうちの最
小値を差分パターンからパッドまでの距離とする。例え
ば図14に示す例では、対パッド最小値PSが差分パタ
ーンDからSMDパッドPまでの距離となる。このよう
な計測部74aは、実施例1における計測部36と同様
の構成により実現することができる(図8参照)。
【0051】計測部74bは、二次元展開された差分信
号SD及びライン信号Slinを用い、上記計測部74aと
同様にして、各差分パターンからラインまでの距離を計
測する。例えば図14及び図15に示す例では、対ライ
ン最小値LSが差分パターンDからラインLまでの距離
となる。この計測部74bは、実施例1における計測部
36と同様の構成により実現することができる(図8参
照)。
【0052】計測部74cは二次元展開された差分信号
SD及び密度信号Sdenを用い、上記計測部74aと同様
にして、各差分パターンから高密度領域における回路パ
ターン(以下「高密度パターン」という)までの距離を
計測する。例えば図15に示す例では、対高密度領域最
小値PWSが差分パターンDから高密パターン(電源ラ
インLPW)までの距離となる。この計測部74cは、実
施例1における計測部36と同様の構成により実現する
ことができる(図8参照)。
【0053】欠陥判定部60は、計測部74a〜74c
によって得られた上記の各計測値、すなわち、差分パタ
ーンからパッドまでの距離PS、差分パターンからライ
ンまでの距離LS、及び差分パターンから高密度パター
ンまでの距離PWSを用いて、欠陥の有無を判定する。
この判定に際して各差分パターンの欠陥としての重要度
を考慮するために、これらの計測値のそれぞれに対して
マクロ情報に対応する判定基準値が設定されている。こ
れは以下の理由による。
【0054】すなわち、SMDの場合には、パッド周辺
に欠陥が存在すると、部分実装工程においてパッド間の
ショートを招き易いため、SMDのパッド周辺に存在す
る欠陥は、ラインの周辺に存在する欠陥よりも重要度が
高いからである。また、図15に示すように電源ライン
Lpwと信号ラインLsgとが混在する場合には、電源ライ
ンLpw近傍の空隙部分Bにピンが配置されることがあ
り、差分パターンDから回路パターンまでの距離LS及
び回路パターンの幅により一律に重要度を判断すること
はできないからである。この場合、差分パターンDの欠
陥としての重要度の判断に際し、その差分パターンDか
ら高密度パターン、すなわち電源ラインLPWまでの距離
PWSを重視する必要がある。
【0055】そこで欠陥判定部60は、まず、通常のラ
インに対しては、差分パターンDからラインまでの距離
LSとライン判定基準値RLとを比較し、RL>LSであ
れば欠陥有りと判定する。一方、欠陥判定部60は、パ
ッドまでの距離を重要視し、パッドに対しては、差分パ
ターンDからパッドまでの距離PSとパッド判定基準値
RP(>RL)とを比較し、RP>PSであれば欠陥有
りと判定する。さらに、欠陥判定部60は、高密度パタ
ーンまでの距離を重要視し、高密度領域に対しては、差
分パターンDから高密度パターンまでの距離PWSと密
度判定基準値RD(>RL)とを比較し、RD>PSで
あれば欠陥有りと判定する。これにより、検査対象物の
特徴に応じて、より正確にかつより詳しく差分パターン
の欠陥としての重要度が評価され、その評価に基づいて
欠陥の有無が判定される。
【0056】なお、上記実施例ではマクロ情報としてパ
ッドを示す情報、ラインを示す情報、及び回路パターン
の高密度領域を示す情報を作成しているが、これら以外
のマクロ情報、例えばスルーホールを示す情報等を作成
して、スルーホール等との位置関係を計測し、その計測
結果をも考慮して欠陥の有無を判定するようにしてもよ
い。
【0057】
【発明の効果】第1の回路パターン検査装置によれば、
回路パターンのエッジから差異部分までの距離とその回
路パターンの幅との積に基づき欠陥の有無が判定される
ため、回路パターン周辺の差異部分の欠陥としての重要
度のより詳しい評価に基づいて欠陥が検出される。これ
により、真に回路としての機能に影響を与える欠陥のみ
を検出することができるため、検査対象物であるプリン
ト基板等の製造のスループットが向上する。
【0058】第2の回路パターン検査装置によれば、差
異部分が回路パターンのエッジと接している場合には、
差異部分の大きさと回路パターンの幅との比に基づき欠
陥の有無が判定される。したがって、差異部分が回路パ
ターンのエッジと接している場合にも、差異部分の欠陥
としての重要度のより詳しい評価に基づいて欠陥が検出
され、これにより、真に回路としての機能に影響を与え
る欠陥のみを検出することができる。
【0059】第3の回路パターン検査装置によれば、回
路パターンのエッジから差異部分までの距離と基準値と
の比較に基づいて欠陥の有無を判定する際、マクロ情報
に対応する基準値が採用されるので、欠陥としての重要
度のより正確で詳しい評価に基づいて欠陥が検出され
る。これにより、真に回路としての機能に影響を与える
欠陥のみを検出することができる。
【0060】第4の回路パターン検査装置では所定パタ
ーンによって被覆可能な差異部分を消去した後の画像
を、第5の回路パターン検査装置では所定パターンによ
って被覆可能であって所定面積よりも小さい面積の差異
部分を消去した後の画像を、それぞれ差分画像としてい
るため、これらの回路パターン検査装置によって生成さ
れる差分画像には、欠陥として無視できる微小な差異部
分は含まれない。このため、真に回路としての機能に影
響を与える欠陥のみを検出することができ、検査対象物
であるプリント基板等の製造のスループットが更に向上
する。なお、第5の回路パターン検査装置では、欠陥と
して無視できる微小な差異部分が第4の回路パターン検
査装置よりも厳しく選別されるため、欠陥の見落としが
少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例(実施例1)である回路パ
ターン検査装置の要部の構成を示すブロック図。
【図2】 実施例1における差分画像生成部の内部構成
を示すブロック図。
【図3】 実施例1におけるエッジ抽出部の動作を説明
するための図。
【図4】 実施例1における測長部の内部構成を示すブ
ロック図。
【図5】 測長部における二次元展開部の構成例を示す
回路図。
【図6】 差分パターンが回路パターンのエッジに接し
ている場合の、実施例1における計測部の動作を説明す
るための図。
【図7】 差分パターンが回路パターンのエッジから離
れている場合の、実施例1における計測部の動作を説明
するための図。
【図8】 計測部の実現方法を説明するための図。
【図9】 本発明の他の実施例(実施例2)である回路
パターン検査装置の要部の構成を示すブロック図。
【図10】 実施例2における測長部の内部構成をマク
ロ情報作成部及び欠陥判定部と共に示すブロック図。
【図11】 パッド領域の認識方法を説明するための
図。
【図12】 ライン領域の認識方法を説明するための
図。
【図13】 回路パターンの高密度領域の認識方法を説
明するための図。
【図14】 実施例2における計測部の動作を説明する
ための図。
【図15】 電源ラインと信号ラインとが混在する回路
パターンにおける欠陥の検出を説明するための図。
【符号の説明】
14 …差分画像生成部 16 …エッジ抽出部 18、58…測長部 20、60…欠陥判定部 30 …微小差分消去部 34 …処理モード判定部 36 …計測部 56 …マクロ情報作成部 Sobj …被検査画像信号 Sref …参照画像信号 SD …差分信号 SE …エッジ信号 Spad …パッド信号(パッド認識領域を示す信号) Slin …ライン信号(ライン認識領域を示す信号) Sden …密度信号(回路パターンの高密度領域を示
す信号)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9061−5H G06F 15/70 455 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路パターンが形成された検査対象物の
    パターンを読み取って得られる画像データに基づき、前
    記回路パターンにおける欠陥を検出する回路パターン検
    査装置において、 a)前記画像データによって表わされる被検査画像を、
    欠陥のない前記検査対象物のパターンを示す参照画像と
    比較し、両画像の差異部分を示す差分画像を生成する差
    分画像生成手段と、 b)前記参照画像における回路パターンのエッジを示す
    参照エッジ画像を生成するエッジ抽出手段と、 c)前記参照画像における回路パターンの幅、及び、前
    記参照エッジ画像によって示される回路パターンのエッ
    ジから前記差分画像によって示される差異部分までの距
    離を計測する測長手段と、 d)測長手段によって計測された前記幅と前記距離との
    積に基づいて欠陥の有無を判定する判定手段と、を備え
    ることを特徴とする回路パターン検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回路パターン検査装置
    において、 前記差分画像によって示される差異部分が前記参照エッ
    ジ画像によって示される回路パターンのエッジと接して
    いるか否かを判定する接触判定手段を更に備え、 前記測長手段は、接触判定手段によって前記差異部分が
    前記エッジに接していると判定された場合には、前記差
    異部分の大きさを計測し、 前記判定手段は、接触判定手段によって前記差異部分が
    前記エッジに接していると判定された場合には、前記距
    離と前記幅との積ではなく、前記測長手段によって計測
    された前記大きさと前記幅との比に基づいて欠陥の有無
    を判定する、回路パターン検査装置。
  3. 【請求項3】 回路パターンが形成された検査対象物の
    パターンを読み取って得られる画像データに基づき、前
    記回路パターンにおける欠陥を検出する回路パターン検
    査装置において、 a)前記画像データによって表わされる被検査画像を、
    欠陥のない前記検査対象物のパターンを示す参照画像と
    比較し、両画像の差異部分を示す差分画像を生成する差
    分画像生成手段と、 b)前記参照画像における回路パターンの特徴を認識
    し、回路パターンの各特徴領域を示すマクロ情報を生成
    するマクロ情報生成手段と、 c)前記参照画像における回路パターンのエッジと前記
    差分画像によって示される差異部分との距離を計測する
    測長手段と、 d)測長手段によって計測された前記距離と回路パター
    ンに付与されたマクロ情報に対応する基準値との比較に
    基づき、欠陥の有無を判定する判定手段と、を備えるこ
    とを特徴とする回路パターン検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の回路
    パターン検査装置において、 前記差分画像生成手段は、前記両画像の差異部分を示す
    画像から所定パターンによって被覆可能な差異部分を消
    去した後の画像を前記差分画像として生成する、回路パ
    ターン検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の回路
    パターン検査装置において、 前記差分画像生成手段は、前記両画像の差異部分を示す
    画像から所定パターンによって被覆可能であって所定面
    積よりも小さい面積の差異部分を消去した後の画像を前
    記差分画像として生成する、回路パターン検査装置。
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