JPH0894458A - 鋼帯の反り検出装置 - Google Patents
鋼帯の反り検出装置Info
- Publication number
- JPH0894458A JPH0894458A JP6233678A JP23367894A JPH0894458A JP H0894458 A JPH0894458 A JP H0894458A JP 6233678 A JP6233678 A JP 6233678A JP 23367894 A JP23367894 A JP 23367894A JP H0894458 A JPH0894458 A JP H0894458A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stress
- band steel
- residual stress
- tension
- warp
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
- Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼帯の反り検出装置を提供する。
【構成】 鋼帯1の表面の応力を測定するX線方式の第
1の応力測定装置3と、この第1の応力測定装置3の対
向位置に取付けられて鋼帯1の裏面の応力を測定するX
線方式の第2の応力測定装置4とを配置することによ
り、張力付与状態下の鋼帯1の反り量をオンラインで精
度よく測定することを可能にする。
1の応力測定装置3と、この第1の応力測定装置3の対
向位置に取付けられて鋼帯1の裏面の応力を測定するX
線方式の第2の応力測定装置4とを配置することによ
り、張力付与状態下の鋼帯1の反り量をオンラインで精
度よく測定することを可能にする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼帯の反り検出装置に
関するものである。
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷延鋼板の製造方法としては、冷
間圧延後に焼鈍を行って鋼板を再結晶させた後に、スト
レッチャストレイン防止のため1%程度の極く軽い伸率
を与える調質圧延を行うのが一般的である。また、テン
ションレベラ等により形状矯正を行う場合もある。
間圧延後に焼鈍を行って鋼板を再結晶させた後に、スト
レッチャストレイン防止のため1%程度の極く軽い伸率
を与える調質圧延を行うのが一般的である。また、テン
ションレベラ等により形状矯正を行う場合もある。
【0003】ところで、このようなプロセスで製造され
た鋼板に反りが発生すると、需要家において加工する際
に通板トラブル等の原因となるため、反りの程度を所定
の大きさ以内に収める必要がある。しかし、ライン内の
張力が付与された状態では反りの値は変化し、特に長手
方向の反りは消滅することになるから、処理後において
鋼板からサンプルを切り出して測定する必要があり、生
産能力を低下させる要因となっていた。
た鋼板に反りが発生すると、需要家において加工する際
に通板トラブル等の原因となるため、反りの程度を所定
の大きさ以内に収める必要がある。しかし、ライン内の
張力が付与された状態では反りの値は変化し、特に長手
方向の反りは消滅することになるから、処理後において
鋼板からサンプルを切り出して測定する必要があり、生
産能力を低下させる要因となっていた。
【0004】これに対し、たとえば特開昭59−188507号
公報や特開昭63−277916号公報のように、張力付与状態
下において光学的に幅方向の反りを検出する方法が開示
されている。
公報や特開昭63−277916号公報のように、張力付与状態
下において光学的に幅方向の反りを検出する方法が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した特開
昭59−188507号や特開昭63−277916号の方法はいずれも
幅方向の数点と基準高さとの偏差を光学的に測定するも
のであり、張力付与状態下の幅方向の反りが非常に小さ
くなる状態では分解能が低いという問題があった。ま
た、鋼板のばたつき、鋼板の表面粗さのばらつき等によ
っても大きく変化するため測定精度が低く、実用化には
至っていなかった。
昭59−188507号や特開昭63−277916号の方法はいずれも
幅方向の数点と基準高さとの偏差を光学的に測定するも
のであり、張力付与状態下の幅方向の反りが非常に小さ
くなる状態では分解能が低いという問題があった。ま
た、鋼板のばたつき、鋼板の表面粗さのばらつき等によ
っても大きく変化するため測定精度が低く、実用化には
至っていなかった。
【0006】本発明は、上記のような従来技術の有する
課題を解消した鋼帯の反り検出装置の技術を提供するこ
とを目的とする。
課題を解消した鋼帯の反り検出装置の技術を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、張力が付与さ
れて搬送される鋼帯の反りを検出する装置であって、鋼
帯の一方の面の応力を測定する第1の応力測定装置と、
この第1の応力測定装置の対向位置に取付けられて鋼帯
の他方の面の応力を測定する第2の応力測定装置とから
なることを特徴とする鋼帯の反り検出装置である。
れて搬送される鋼帯の反りを検出する装置であって、鋼
帯の一方の面の応力を測定する第1の応力測定装置と、
この第1の応力測定装置の対向位置に取付けられて鋼帯
の他方の面の応力を測定する第2の応力測定装置とから
なることを特徴とする鋼帯の反り検出装置である。
【0008】なお、第1および第2の応力測定装置とし
てはX線方式を用いるのが望ましい。
てはX線方式を用いるのが望ましい。
【0009】
【作 用】一般に、鋼板の反りは、調質圧延あるいはテ
ンションレベラ等により発生した残留応力の板厚方向分
布に起因する。つまり、図2(a) に曲線A1 で示すよう
な板厚方向の残留応力分布をもった鋼板の場合、外力が
付与されていない状態では図2(b) に曲線A2 で示すよ
うに、鋼板中心における応力のモーメントが0となるよ
うに鋼板に反りが生じる。
ンションレベラ等により発生した残留応力の板厚方向分
布に起因する。つまり、図2(a) に曲線A1 で示すよう
な板厚方向の残留応力分布をもった鋼板の場合、外力が
付与されていない状態では図2(b) に曲線A2 で示すよ
うに、鋼板中心における応力のモーメントが0となるよ
うに鋼板に反りが生じる。
【0010】逆に、反りを有する鋼板を強制的に反りを
排除した場合、表面の残留応力と裏面の残留応力には反
りに相当するだけの差が生じる。このときの鋼板の曲率
半径と表裏面の残留応力との関係は、下記(1) 式で表さ
れる。 σU −σL =2E・t/r ………… (1) ただし、σU :表面の残留応力(kgf/mm2)、σL :裏面
の残留応力(kgf/mm2)、t:鋼板の板厚( mm ) 、r:
曲率半径( mm ) 、E:ヤング率(kgf/mm2)である。
排除した場合、表面の残留応力と裏面の残留応力には反
りに相当するだけの差が生じる。このときの鋼板の曲率
半径と表裏面の残留応力との関係は、下記(1) 式で表さ
れる。 σU −σL =2E・t/r ………… (1) ただし、σU :表面の残留応力(kgf/mm2)、σL :裏面
の残留応力(kgf/mm2)、t:鋼板の板厚( mm ) 、r:
曲率半径( mm ) 、E:ヤング率(kgf/mm2)である。
【0011】この(1) 式は表裏面の残留応力の差で表現
しているため、鋼板に一定の張力がかかっていても表面
と裏面に均等にその力は加わることから、図3に示すよ
うに相殺されることになる。また、図4のように、板厚
tなる鋼板1が描く円弧とその弦Sの距離を反り量B
(mm)と定義すると、反り量Bと曲率半径rの関係は
(2) 式で表される。
しているため、鋼板に一定の張力がかかっていても表面
と裏面に均等にその力は加わることから、図3に示すよ
うに相殺されることになる。また、図4のように、板厚
tなる鋼板1が描く円弧とその弦Sの距離を反り量B
(mm)と定義すると、反り量Bと曲率半径rの関係は
(2) 式で表される。
【0012】
【数1】
【0013】ここで、Lは切り出し時のサンプル長さ
(mm) 、θは曲率半径rにおける中心角である。これに
よって、たとえばX線応力測定装置を用いて鋼板の表面
の残留応力σUと裏面の残留応力σL を測定することに
より、張力除荷後の鋼板の反り量Bを正確に測定するこ
とが可能である。
(mm) 、θは曲率半径rにおける中心角である。これに
よって、たとえばX線応力測定装置を用いて鋼板の表面
の残留応力σUと裏面の残留応力σL を測定することに
より、張力除荷後の鋼板の反り量Bを正確に測定するこ
とが可能である。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例について具体的に説
明する。図1は本発明の反り量測定装置の一実施例を示
す概要図である。図に示すように、鋼帯1はデフレクタ
ロール2,2間で張力が付与されて、強制的に真直に弾
性変形させられた状態とされ、その上部に表面の残留応
力を測定する第1の応力測定装置3が、また下部の対向
位置に裏面の残留応力を測定する第2の応力測定装置4
がそれぞれ配置される。これら第1および第2の応力測
定装3,4としてはX線方式が望ましいが、非接触式で
あれば他の原理ものでたとえば渦電流方式などを用いて
もよい。
明する。図1は本発明の反り量測定装置の一実施例を示
す概要図である。図に示すように、鋼帯1はデフレクタ
ロール2,2間で張力が付与されて、強制的に真直に弾
性変形させられた状態とされ、その上部に表面の残留応
力を測定する第1の応力測定装置3が、また下部の対向
位置に裏面の残留応力を測定する第2の応力測定装置4
がそれぞれ配置される。これら第1および第2の応力測
定装3,4としてはX線方式が望ましいが、非接触式で
あれば他の原理ものでたとえば渦電流方式などを用いて
もよい。
【0015】また、演算器5にはこれら第1および第2
のX線応力測定装置3,4で測定された測定信号が入力
され、そのほか鋼帯1の板厚t、張力Tがそれぞれ伝送
回線を介して入力され、それらの演算結果は表示器6に
表示される。このように構成した反り量測定装置を用い
て、板厚tが0.2 mm, 0.3 mm, 0.5mmの鋼帯1を 3.0kgf
/mmの張力Tを付与して搬送したときの残留応力差(σ
U −σL )と反り量Bの関係を図5に示した。この図か
らわかるように、残留応力差が大きくなると反り量が大
きくなっていることがわかる。また、板厚tについては
厚い方が残留応力差に対して反りに影響しにくくなって
いることがわかる。
のX線応力測定装置3,4で測定された測定信号が入力
され、そのほか鋼帯1の板厚t、張力Tがそれぞれ伝送
回線を介して入力され、それらの演算結果は表示器6に
表示される。このように構成した反り量測定装置を用い
て、板厚tが0.2 mm, 0.3 mm, 0.5mmの鋼帯1を 3.0kgf
/mmの張力Tを付与して搬送したときの残留応力差(σ
U −σL )と反り量Bの関係を図5に示した。この図か
らわかるように、残留応力差が大きくなると反り量が大
きくなっていることがわかる。また、板厚tについては
厚い方が残留応力差に対して反りに影響しにくくなって
いることがわかる。
【0016】図6は、本発明の反り量測定装置をテンシ
ョンレベラに組み合わせた適用例を示すものである。す
なわち、ブライドルロール7,7間に配設されるテンシ
ョンレベラ8の操業条件に、その下流側に設置された第
1および第2の応力測定装置3,4で測定された反り信
号を演算器5で演算した結果をフィードバック制御する
ことにより、鋼帯1の反りを矯正することが可能であ
る。
ョンレベラに組み合わせた適用例を示すものである。す
なわち、ブライドルロール7,7間に配設されるテンシ
ョンレベラ8の操業条件に、その下流側に設置された第
1および第2の応力測定装置3,4で測定された反り信
号を演算器5で演算した結果をフィードバック制御する
ことにより、鋼帯1の反りを矯正することが可能であ
る。
【0017】なお、この適用例において、テンションレ
ベラ8の代わりに調質圧延機の場合であっても同様の作
用効果が得られる。また、上記の実施例はいずれも鋼帯
1が水平方向で搬送される場合について説明したが、本
発明はこれに限るものではなく、垂直方向に搬送される
鋼帯に対しても適用することができることはいうまでも
ない。
ベラ8の代わりに調質圧延機の場合であっても同様の作
用効果が得られる。また、上記の実施例はいずれも鋼帯
1が水平方向で搬送される場合について説明したが、本
発明はこれに限るものではなく、垂直方向に搬送される
鋼帯に対しても適用することができることはいうまでも
ない。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反りの主要因である残留応力分布に着目し、張力付与状
態下での鋼帯の表裏の残留応力差を測定するようにした
から、従来法に比べて精度よく反り量を測定することが
可能である。
反りの主要因である残留応力分布に着目し、張力付与状
態下での鋼帯の表裏の残留応力差を測定するようにした
から、従来法に比べて精度よく反り量を測定することが
可能である。
【図1】本発明の反り量測定装置の一実施例を示す概要
図である。
図である。
【図2】(a) ,(b) は反りがある場合の残留応力分布を
示す特性図である。
示す特性図である。
【図3】外力が与えられた場合の残留応力分布の特性図
である。
である。
【図4】反り量と曲率半径の関係を示す特性図である。
【図5】残留応力差と反り量の関係を示す特性図であ
る。
る。
【図6】本発明の反り量測定装置の適用例を示す概要図
である。
である。
1 鋼帯 2 デフレクタロール 3 第1の応力測定装置 4 第2の応力測定装置 5 演算器 6 表示器 7 ブライドルロール 8 テンションレベラ
Claims (2)
- 【請求項1】 張力が付与されて搬送される鋼帯の反り
を検出する装置であって、鋼帯の一方の面の応力を測定
する第1の応力測定装置と、この第1の応力測定装置の
対向位置に取付けられて鋼帯の他方の面の応力を測定す
る第2の応力測定装置とからなることを特徴とする鋼帯
の反り検出装置。 - 【請求項2】 上記第1および第2の応力測定装置にX
線方式を用いることを特徴とする請求項1記載の鋼帯の
反り検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6233678A JPH0894458A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 鋼帯の反り検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6233678A JPH0894458A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 鋼帯の反り検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0894458A true JPH0894458A (ja) | 1996-04-12 |
Family
ID=16958828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6233678A Pending JPH0894458A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 鋼帯の反り検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0894458A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100403000C (zh) * | 2004-11-26 | 2008-07-16 | 上海工程技术大学 | 钢带应力测控装置 |
-
1994
- 1994-09-28 JP JP6233678A patent/JPH0894458A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100403000C (zh) * | 2004-11-26 | 2008-07-16 | 上海工程技术大学 | 钢带应力测控装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3475935A (en) | Control apparatus and system for strip rolling | |
JP7226402B2 (ja) | 金属帯の圧延制御方法、圧延制御装置、及び製造方法 | |
JP3217843B2 (ja) | 連続製造される製品の特性をオンラインで非破壊測定する方法と装置 | |
JPH0894458A (ja) | 鋼帯の反り検出装置 | |
JP3458731B2 (ja) | 冷間タンデム圧延機における形状制御方法および形状制御装置 | |
JP2009288081A (ja) | 金属帯の形状測定装置 | |
JPH07164034A (ja) | 圧延板の形状制御方法 | |
JP4288888B2 (ja) | タンデム圧延機におけるストリップの蛇行制御装置及び蛇行制御方法 | |
JPH07117364B2 (ja) | 冷延鋼板の形状測定方法 | |
JP3599013B2 (ja) | 圧延金属帯のキャンバ形状測定方法、キャンバ形状測定装置及び圧延装置 | |
JP2000094023A (ja) | 熱間仕上圧延機のレベリング制御方法及び装置 | |
JPH06194241A (ja) | 張力測定方法及び装置 | |
JPH06102036A (ja) | 板幅方向反り及び板長手方向反り検出方法 | |
JP2759986B2 (ja) | 金属帯の蛇行防止装置 | |
JP3196990B2 (ja) | 圧延機におけるミル剛性の調整方法 | |
JP3300202B2 (ja) | 鋼帯の調質圧延における圧下力制御方法 | |
JP3664067B2 (ja) | 熱間圧延鋼板の製造方法 | |
JPH0727535A (ja) | 圧延ストリップの形状測定方法およびその装置 | |
JP2737574B2 (ja) | 金属板の矯正方法および金属板矯正用のロール矯正機 | |
JP3189721B2 (ja) | テーパ鋼板の板厚推定方法 | |
JPH0642950A (ja) | 熱間圧延板の形状測定装置 | |
JPH08318304A (ja) | タンデム圧延機の蛇行制御方法および装置 | |
JPH1034214A (ja) | 調質圧延における形状制御方法 | |
JPS61296912A (ja) | 厚板圧延における圧延材のキヤンバ−制御方法 | |
JPH10305315A (ja) | 残留応力の低減された金属帯板の製造方法 |