JPH089396B2 - 脱酸素剤包装体 - Google Patents

脱酸素剤包装体

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JPH089396B2
JPH089396B2 JP22113186A JP22113186A JPH089396B2 JP H089396 B2 JPH089396 B2 JP H089396B2 JP 22113186 A JP22113186 A JP 22113186A JP 22113186 A JP22113186 A JP 22113186A JP H089396 B2 JPH089396 B2 JP H089396B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、脱酸素剤を袋内に収納してなる脱酸素剤包
装体に関する。
[従来の技術] 脱酸素剤包装体は、酸素を吸収する素材を小袋に収納
し、これを食品などとともに包装密封してその食品など
の保存、品質維持を図るものであり、近年、食品保存技
術の一つとして確立され、多種、多様な食品へ使用され
ている。また、脱酸素剤包装体は医薬品分野、金属製品
の防錆分野などの他、空気中の酸素が悪影響を及ぼす分
野で使用され、使用分野が拡大している。
ここで、従来の脱酸素剤包装体には、例えば紙と有孔
ポリエチレンフィルムを積層接着した包装材料や穿孔プ
ラスチックフィルムと紙と有孔ポリエチレンフィルムを
積層接着した包装材料等が用いられている。
[発明が解決しようとする問題点] 一方、食品等の殺菌および加熱方法としてマイクロ波
殺菌や電子レンジによる加熱が一般的に行なわれてい
る。これに伴って最近、食品、医薬品等とともに脱酸素
剤包装体を封入し、脱酸素剤包装体を入れたままマイク
ロ波殺菌をしたり電子レンジで加熱調理する必要性が多
くなってきた。特に調理済み冷凍食品等を包装したまま
家庭での電子レンジによる加熱に供するものについて
は、その包装食品内にも脱酸素剤包装体を封入しておく
のがよく、上記必要性は極めて大きい。
しかし、上記従来の脱酸素剤包装体に使用される包装
材料は、マイクロ波が当たるとその大部分を透過させ、
包装体内の脱酸素剤が加熱され、これにより脱酸素剤を
収納する袋が破損し、脱酸素剤がその袋から吐出して食
品、医薬品等に混入してしまう欠点があった。すなわ
ち、従来の脱酸素剤包装体は、食品、医薬品等と一緒に
マイクロ波殺菌や加熱をする場合には使用できなかっ
た。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたも
ので、その目的とするところは、マイクロ波加熱しても
破損したり、内容物である脱酸素剤が外へ出たりせず、
安全衛生上優れた脱酸素剤包装体を提供するにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は、上記の問題点に鑑み、脱酸素剤包装体
の改良について鋭意研究を行なった結果、導電性材料が
その性質によってマイクロ波を透過、反射および吸収す
るという点に着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は上記目的を達成するため、脱酸素
剤を収納する包装材料が導電性の層を有するとともに通
気性を備えるようにしたものである。
導電性の層の存在により、マイクロ波が照射されて
も、マイクロ波はこの導電性の層により大部分が反射さ
れ、そのエネルギーは減衰されて導電層以下の内容物を
励起するに至らない。よって内容物である脱酸素剤は加
熱されず、従って包装体自体は破損することはない。
本発明において、導電性の層としては、金、銀、銅、
アルミニウム、鉄等の金属からなる金属箔、金属製の
網、プラスチックフィルムに化学的還元法で銀、銅等の
金属被膜を形成させたもの、真空蒸着法等で金属被膜を
形成させたもの、電導性塗装、メッキ等を施したもの、
金属の粉末、粒、繊維等を種々の方法でプラスチックフ
ィルムに添加、分散ないしは含有させたもの等、種々の
方法で導電性を持たせた層が用いられる。これらの導電
性の層の中で、金属箔を用いる場合、あるいは各種の金
属被膜等を形成させる場合における金属としては、食
品、医薬品等へ使用する際の安全衛生上からアルミニウ
ムまたはアルミニウムを主体とするものが好ましい。さ
らに具体的な好ましい例示としてアルミ箔が挙げられ
る。アルミ箔を用いる場合におけるアルミ箔の厚さは、
厚すぎると自動充填包装適性上支障が有り、薄すぎると
包装材料の製造上支障が有るため、包装材料のコストも
考慮すると3〜50μが好ましく、5〜25μが最も好まし
い。さらにアルミ箔としては、包装機械適性上軟質アル
ミ箔が好ましい。
この導電性の層は、脱酸素剤包装体の包装材料の最内
層のシール層を除けばどの位置に配置してもよく、最外
層、中間層等いずれの位置にも配置可能である。
さらに、導電性の層を有する通気性包装材料で従来の
脱酸素剤包装体をさらに二重に包装してもよい。あるい
は導電性の層を有する脱酸素剤包装体を、さらに通気性
包装材料を用いて二重に包装してもよい。
また、導電性の層を有する包装材料を脱酸素剤包装体
の袋の片面のみに使用し、他方の面に従来用いられてい
た微多孔膜などの耐水性包装材料を使用することも可能
である。ただし、この場合はマイクロ波が導電性の層を
有する包装材料を用いた面から当たるように使用する必
要がある。
このような導電性の層を含む包装材料としては、種々
のものが考えられるが、例として以下のものがあげられ
る。ここで、導電性の層はアルミ箔として表示してい
る。
(1)裏面に商標などの印刷を施したポリエステル、ア
ルミ箔、ポリエチレンをこの順に積層接着したもの。
(2)裏面に商標などの印刷を施したポリエステル、ア
ルミ箔、ポリエチレン、洋紙、ポリエチレンをこの順に
積層接着したもの。
(3)裏面に商標などの印刷を施したポリエステル、ポ
リエチレン、和紙、ポリエチレン、アルミ箔、EVA(エ
チレン酢酸ビニル共重合体、以下同じ)をこの順に積層
接着したもの。
(4)裏面に商標などの印刷を施したポリエステル、ポ
リエチレン、和紙、ポリエチレン、アルミ箔、EVAをこ
の順に積層接着したもの。
(5)表面に商標などの印刷を施したアルミ箔とポリエ
チレンを積層接着したもの。
(6)表面に印刷を施した耐油紙、ポリエチレン、アル
ミ箔、EVAをこの順に積層接着したもの。
また、これらの包装材料を積層接着する方法として
は、ドライラミネート、押出しラミネート、熱圧着ラミ
ネート、ホットメルトラミネート等種々の方法を採用す
ることが出来る。
さらに、ポリエチレン、EVA等はフィルムとしてドラ
イラミネート、熱圧着ラミネートしてもよく、押出しラ
ミネート時にフィルムとして接着してもよい。
好ましくは、包装材料の最外層は、商標などの印刷を
裏印刷しても表面から目視できるとともに、印刷インキ
と食品等との直接接触を防止して安全衛生上を確保する
という観点から、透明なプラスチックフィルムを使用す
るのがよい。
なお上記の例示以外にも種々の構成の包装材料が採用
し得ることはいうまでもない。
次に、本発明において包装材料に通気性を付与する態
様を図面を参照しながら説明する。
まず第1図に示す態様において、符号10で示す包装材
料は、ポリエステルなどの外側フィルム層12、アルミ箔
などの導電性層14、ポリエチレンなどの接着用フィルム
層16、紙などの通気性層18、ポリエチレンなどの熱シー
ル用フィルム層20を積層することにより構成されてお
り、この包装材料10を2枚前加熱シール用フィルム層20
が重なるように重ね合わせ、その周縁部のみを熱シール
することにより脱酸素剤22を収納する包装体が構成され
る。前記熱シール用フィルム層20には予め通気孔24が互
いに適宜間隔をおいて複数設けられる。この最も内側の
熱シール用フィルム層20を除く外側の積層には、冷針、
熱針、打ち抜きなどで複数の小孔26を穿設し、これをフ
ィルム層20に接着する。なお、フィルム層20に通気孔24
を穿設する場合には、フィルム層20以外の外側の積層を
フィルム層20に接着した後に冷針、熱針等で通気孔24を
穿設することも可能である。また通気性層18はそれ自体
が通気性を有しているため、小孔26を必ずしも穿設する
必要はない。
これら通気孔24および小孔26により脱酸素剤22に対す
る通気性が備えられる。
第2図に示す第2の態様は、第1の態様と異なり、外
側フィルム層12、導電性層14、熱シール用フィルム層16
からなる第1の包装材料28と、通気性層18、熱シール用
フィルム層20からなる第2の包装材料30とを分離して設
け、この第1の包装材料28と第2の包装材料30との間は
接着せずに空隙32を残した状態でその周縁部のみを熱シ
ールしている。また通気性層18には小孔26が形成されて
いない。
第3図に示す第3の態様は、脱酸素剤22を従来の包装
材料、例えば紙と有孔ポリエチレンフィルムを積層接着
した包装材料34によって包装し、この包装材料34をさら
に前記外側フィルム層12、導電性層14、熱シール用フィ
ルム層16からなる第1の包装材料28によって包装したも
のである。
これら3つの態様はあくまでも例示であり、その他の
態様が考えられることはいうまでもない。また、包装材
料の厚さは自動充填包装機の適性上20〜300μが好まし
く、20〜200μがさらに好ましい。なお包装材料の通気
性は、穿設する小孔の径、数、紙の材質などにより自由
に調節することができる。導電性層14はマイクロ波の遮
蔽効果を奏するため、そこに穿設される孔の大きさはそ
の長径が0.02〜3mmの範囲で、また開孔率(孔の合計面
積/袋の全面積)は30%以下の範囲で選択されるのがよ
い。
本発明における包装材料に通気性を付与する方法とし
ては、一般に実践されている打抜き、冷針、熱針による
開孔等の他、種々の方法が採用できる。これらの方法の
中でアルミ箔のような導電性層に通気性を付与する場合
には、外側フィルム層および熱シール用フィルム層とラ
ミネート後、鋭角の先端を有する冷針、熱針等で小孔を
穿孔することが好ましい。これは、アルミ箔等は従来、
脱酸素剤用包装材料に用いられていたプラスチックフィ
ルムに比べ耐熱性が大きく、熱凸ロール等での熱溶融開
孔は困難であるからである。さらに、アルミ箔に予め冷
針、熱針等で小孔を穿設した場合、凹凸ができ易く、他
フィルムとの積層が困難となり、かつラミネート時に小
孔が塞がれ易い。従って、他フィルム素材とアルミ箔を
積層接着した後、小孔を穿設することが好ましい。
次に本発明において、脱酸素剤すなわち酸素吸収剤と
しては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜二チオン酸塩、第
一鉄塩、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ピロ
ガロール、没食子酸、ロンガリット、アスコルビン酸お
よび/またはその塩、イソアスコルビン酸および/また
はその塩、ソルボース、グルコース、リグニン、ジブチ
ルヒドロキシトルエンまたはブチルヒドロキシアニソー
ル等を含有する脱酸素剤、あるいは鉄粉などの金属粉を
含有する脱酸素剤、さらには、酸素ガス発生型脱酸素剤
または炭酸ガス吸収型脱酸素剤等が用いられる。これら
の脱酸素剤のうち好ましくは、アスコルビン酸および/
またはその塩、もしくは鉄粉などの金属粉を含有する脱
酸素剤が用いられる。
本発明に係る脱酸素剤包装体は具体的には、次の用途
に有効に使用される。
1)脱酸素剤を使用した水分8%以上の食品または医薬
品をマイクロ波殺菌する場合。
2)脱酸素剤を併用した水分8%以上の食品を在庫調整
および生産調整の目的で冷凍保存後、マイクロ波加熱
し、解凍する場合。
3)脱酸素剤を併用した水分8%以上の冷蔵または冷凍
流通される食品を、消費者が家庭内で電子レンジにより
包装のまま加熱調理する場合。
また適用される具体的な食品としては、米、麦、豆、
玄そば等で例示される雑穀類、やきとり、ハンバーグ、
ナゲット、一口カツ等の炒めもの、各種フライものやハ
ム、ソーセージ等で例示される食肉加工品類、魚の焼き
もの、フライもの、蒸しもの、包み焼き等やかまぼこ、
ちくわ等で例示される水産加工品類ないしは水産ねり製
品類、万頭、どら焼、甘納豆等で例示される和菓子類、
ケーキ、シュークリーム、カステラ、バームクーヘン、
パンケーキ等で例示される洋菓子類、赤飯、チャーハ
ン、まぜご飯等で例示される米麦加工品類、ゆでうど
ん、ゆでそば、生そば、生うどん、焼そば、スパゲッテ
ィ、焼うどん等で例示される各種麺類、珍味類、昆布、
わかめ等の海草類、総菜類、豆腐、納豆、魚肉類、味
噌、切餅、チキンナゲット、アメリカンドッグ、さらに
は上記例示した食品を示したレトルト食品等の他、マイ
クロ波による殺菌、解凍、加熱調理と脱酸素剤の併用が
有効な食品が挙げられる。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 裏に文字印刷と白ベタ印刷各一色を施した厚さ12μの
ポリエチレンテレフタレートフィルムと厚さ9μのアル
ミ箔をドライラミネートし、積層シート1を得た。
次に、積層シート1のアルミ箔側と耐油加工を施した
坪量40g/m2の純白ロール紙の間に15μのポルエチレンを
押出しラミネートして積層したシート(A)を得た。
このシート(A)に孔径が0.2mmである孔を縦横5mm間
隔に分布させて穿設した。(開孔率0.12%) これに厚さ30μのポリエチレンをラミネートした後、
このポリエチレン層に針で縦2.5mm間隔、縦1.5mmの間隔
で孔径0.2mmの小孔を穿設して通気性(開孔率0.83%)
を有する熱シール用フィルムを具備し、巾が100mmの導
電性の層を有する積層包装材料を用意した。
この包装材料を三方シール自動充填包装機へ導き、熱
シール用フィルムの内側に鉄系脱酸素剤を3.0gずつ充填
しつつ、外側フィルム側よりバーヒーターにてシール
し、切断して寸法が50×50mmの通気性脱酸素剤包装体を
得た。
比較例1として、上記積層シート1の代わりにアルミ
箔を用いず、ポリエチレンテレフタレートフィルムと耐
油加工を施した坪量40g/m2の純白ロール紙の間に15μの
ポリエチレンを押出しラミネートして積層したシート
(A′)を得た。
以下、上記実施例と同方法で導電性の層を有しない積
層包装材料を用意して、鉄系脱酸素剤3.0gを充填して50
×50mmの脱酸素剤包装体を得た。
これらの脱酸素剤包装体を空気500ccと共にKOP/PE
(ポリ塩化ビニリデンコートされたポリプロピレン/ポ
リエチレン)袋に密封し、25℃下に保存し、2日後の酸
素濃度を分析した。
次に、これらの脱酸素剤包装体が封入されたKOP/PE袋
を三菱電機製電子レンジ(周波数2450±50MHz、930W)
で5分間マイクロ波加熱を行ない、脱酸素剤包装体の外
観形状の変化を観察した。結果を表−1に示す。
実施例2 裏に文字印刷と白ベタ印刷各一色を施した厚さ12μの
ポリエチレンテレフタレートフィルムと厚さ9μのアル
ミ箔をドライラミネートし、積層シート1を得た。
次に積層シート1のアルミ箔側へ、30μのポリエチレ
ンを押出しラミネートして積層したシート(A)を得
た。
このシートに孔径が0.2mmの小孔を縦、横5mm間隔に分
布させて穿設し(開孔率0.12%)、通気性を付与した
後、幅140mmにスリットした導電性の層を有する積層包
装材料(1)を用意した。
一方、純白紙(坪量50g/m2)と縦2.5mm間隔、横1.5mm
間隔で孔径0.2mmの小孔を穿設した有孔ポリエチレンフ
ィルムをラミネートした包装材料(2)を用意した。
この包装材料(2)を三方シール自動充填包装機へ導
き、鉄系脱酸素剤を3.0gずつ充填包装し、切断して50×
50mmの脱酸素剤包装体を得た。
さらに積層包装材料(1)を別の三方シール充填包装
機へ導き、この包装材料(2)からなる脱酸素剤用包装
体を積層包装材料(1)で二重包装して、70×70mmの導
電性の層を有する包装材料からなる脱酸素剤包装体を得
た。
比較例2として、上記積層シート1の代わりに、アル
ミ箔を用いず、ポリエチレンテレフタレートフィルムと
30μのポリエチレンを押出しラミネートして積層したシ
ート(A′)を得た。このシート(A′)に、上記実施
例2と同方法で導電性の層を有しない積層包装材料
(3)を用意し、包装材料(2)を用いた脱酸素剤包装
体を二重包装して70×70mmの導電性の層を有しない包装
材料からなる脱酸素剤包装体を得た。
これらの脱酸素剤包装体を、食パン2枚と共に、KOP/
PE袋に密封し、25℃で保存し、2日後の酸素濃度を分析
した。
次に、これらの検体を三菱電機(株)製電子レンジ
(周波数2450±50MHz、930W)で5分間マイクロ波加熱
し、脱酸素剤包装体の外観形状の変化を観察した。結果
を表−2に示す。
実施例3(生うどんのマイクロ波殺菌) 実施例1で得られた積層包装材料を使用し、鉄系の脱
酸素剤2gを内部に充填した酸素吸収能力50mlの脱酸素剤
包装体を製造した。一方、小麦粉100部、水29部、食塩
2部の混合物にさらに水を添加し、水分を31%に調整し
て製造した生うどん100gを準備し、上記導電性を有する
脱酸素剤包装体と共にKON(ポリ塩化ビニリデンコート
ナイロン、以下同じ)(厚さ15μ)/PE(厚さ70μ)製
の袋(寸法150×150mm)に収納し密閉した。その際、袋
内の空気量は200mlであった。次いで三菱電機(株)製
電子レンジRP−40(出力500W)を用いて、上記袋にマイ
クロ波を40秒間照射した後、25℃にて所定日数保存し、
生うどんの保存状況を官能試験により調べた。結果を表
−3に示す。
(比較例3−1) 実施例3において、脱酸素剤包装体としてその積層包
装材料が実施例1で得られたものを用いる代りに、実施
例1に対する前記比較例1で得られたものを用いる以外
は実施例3と同様の処理、試験を実施した。結果を比較
例3−1として表−3に実施例3と併せて示す。
(比較例3−2) 比較例3−1において、マイクロ波を照射しない以外
は比較例3−1と同様の処理、試験を実施した。結果を
比較例3−2として表−3に実施例3と併せて示す。
(比較例3−3) 実施例3において、脱酸素剤包装体を用いない以外は
実施例3と同様の処理、試験を実施した。結果を比較例
3−3として表−3に実施例3と併せて示す。
(比較例3−4) 比較例3−3において、マイクロ波を照射しない以外
は比較例3−3と同様の処理、試験を実施した。結果を
比較例3−4として表−3に実施例3と併せて示す。
表−3で明らかなように、マイクロ波照射なしでは脱
酸素剤を使用しても5日目で発酵臭を発するところ、マ
イクロ波を40秒照射すると14日間も良好な品質を維持
し、マイクロ波照射の効果があることがわかった。しか
し、従来の脱酸素剤包装体(比較例3−1)ではマイク
ロ波照射時に脱酸素剤が急激に膨張し、シール部の剥離
が見られ破袋した。これに対し本発明の脱酸素剤包装体
のものは、急激な膨張もなく、異常が見られず、安全に
マイクロ照射ができた。
実施例4(万頭のマイクロ波による解凍) 実施例1で得られた積層包装材料を使用し、鉄系の脱
酸素剤を内部に充填した酸素吸収能力100mlの脱酸素剤
包装体を製造した。市販の温泉万頭6個(約170g)を上
記脱酸素剤とともにKON(厚さ15μ)/PE(厚さ70μ)製
の袋(寸法200×220mm)に収納し、ヒートシールにより
密封した。その際、袋内の空気量は260mlであった。こ
の袋を室温で1日放置後−20℃の冷凍庫に保管した。5
日後冷凍庫から出し、マイクロ波照射により解凍した。
マイクロ波照射は業務用のトンネル型のもので2分間行
なった。マイクロ波照射による脱酸素剤包装体の外観お
よび温泉万頭の解凍状態を観察した。結果を表−4に示
す。
(比較例4−1) 実施例4において、脱酸素剤包装体として、その積層
包装材料が実施例1で得られたものを用いる代りに実施
例1に対する比較例1で得られたものを用いる以外は実
施例4と同様の処理、試験を実施した。結果を比較例4
−1として表−4に実施例4と併せて示す。
表−4で明らかなように、マイクロ波を2分照射する
ことで万頭の解凍は出来たが、比較例4−1ではマイク
ロ波により脱酸素剤の包材面が黒く焦げた。また脱酸素
剤が接触している万頭の箱(ボール紙)の面も焦げた。
これに対し、本発明のもの(実施例4)は異常なく、良
好に解凍できた。
実施例5(アメリカンドックのマイクロ波による加温調
理) 実施例1で得られた積層包装材料を使用し、鉄系の脱
酸素剤を内部に充填した酸素吸収能力30mlの脱酸素剤包
装体を製造した。市販のアメリカンドッグ(約80g/本)
1本を上記脱酸素剤とともにKON(厚さ15μ)/PE(厚さ
70μ)製の袋(寸法105×250mm)に収納し、ヒートシー
ルにより密封した。その際、袋内の空気量は200mlであ
った。この袋を10℃の冷蔵庫に7日間保存した後、三菱
電機(株)製電子レンジRR−50(出力500W)を用いて調
理した。マイクロ波照射による脱酸素剤包装体の外観お
よびアメリカンドックの調理状態を観察した。結果を表
−5に示す。
(比較例5−1) 実施例5において、脱酸素剤包装体としてその積層包
装材料が実施例1で得られたものを用いる代りに実施例
1に対する比較例1で得られたものを用いる以外は実施
例5と同様の処理、試験を実施した。結果を比較例5−
1として、表−5に実施例5と併せて示す。
表−5で明らかなように、アメリカンドッグを電子レ
ンジで45秒マイクロ波照射すれば調理でき、おいしく食
べられることがわかった。
電子レンジでマイクロ波を照射していくと、40秒で水
蒸気がでて、45秒でKON/PE袋が膨れ、50秒でKON袋が破
袋した。脱酸素剤包装体の外観は、比較例5−1のもの
は45秒で膨れ、シール部の剥離が起き、90秒では黒焦げ
が出はじめ、180秒ではそれが進んだのに対し、本発明
の包材もの(実施例5)は180秒でも異常は認められな
かった。
[効果] 以上説明したように、本発明によれば、包装材料は脱
酸素材の酸素吸収機能を損なうことなくマイクロ波の大
部分を反射するので、食品その他の被加熱物または被殺
菌物と一緒に包装された状態でマイクロ波が照射されて
も、脱酸素剤がマイクロ波によって加熱されることを防
止でき、よって脱酸素剤包装体が破裂してその中の脱酸
素剤が吐出するようなことを防止でき、従ってマイクロ
波加熱に耐えうる脱酸素剤包装体を提供できるという優
れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一態様を示す断面図、第2図は本発明
の第2態様を示す断面図、第3図は本発明の第3態様を
示す断面図である。 10……包装材料、14……導電性層 22……脱酸素剤、24……通気孔 26……小孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱酸素剤を層状の包装材料からなる袋内に
    収納した脱酸素剤包装体において、包装材料が導電性の
    層を有するとともに通気性を備えていることを特徴とす
    る脱酸素剤包装体。
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