JPH089366Y2 - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents

内燃機関の潤滑装置

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JPH089366Y2
JPH089366Y2 JP14309589U JP14309589U JPH089366Y2 JP H089366 Y2 JPH089366 Y2 JP H089366Y2 JP 14309589 U JP14309589 U JP 14309589U JP 14309589 U JP14309589 U JP 14309589U JP H089366 Y2 JPH089366 Y2 JP H089366Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は内燃機関の潤滑装置に関するもので、特にオ
イルパンの潤滑油面とクランクシャフトの接触により生
じる種々の障害を防止するための、この種の潤滑装置の
改良に関する。
〔従来の技術〕
内燃機関のオイルパンはシリンダブロックの下部に取
付けられるために、機関の全高を大きくする要因となる
ので、自動車用エンジンのようにエンジンルームのボン
ネットの高さを低くしたいという要請から機関の全高を
可及的に小さくする必要がある場合には、オイルパンの
厚さも可及的に薄型としなければならない。そのような
場合でも必要なオイル貯溜量は確保しなければならない
から、レーシングカーなどでは、ドライサンプ式という
潤滑システムが採用される。
ドライサンプ式においては、オイルパンは薄型として
潤滑を必要とする個所に送られた後のオイルを集めるた
めだけに使用され、その底部には多量のオイルを貯溜す
ることなく、集められたオイルは直ちに排出ポンプによ
って他の支障のない個所に設けられたオイルタンクへ送
り込まれ、ここで貯溜される間に混入していた気泡など
が分離され、今度は別の給油ポンプによって再び潤滑を
必要とする個所へ送られる。
ドライサンプ式はその利点の反面、構造が複雑化して
部品点数が増加し、コスト高となること、給油ポンプの
他に排出ポンプを駆動する必要があるために、エンジン
の正味出力がその分だけ減少すること等の欠点もあるた
め、一般の自動車には適しない。
ドライサンプ式ではないが、やはりオイルパンを薄型
として別の補助潤滑油槽にオイルを貯溜し、唯一つの潤
滑油ポンプによってオイルを送給する潤滑装置が実開昭
60−47811号公報に記載されている(以下これを従来技
術という)。従来技術のうちで本考案に比較的近いもの
を第12図に示す。同図において101はエンジン本体、102
はその下部の油受けで薄型のオイルパンに相当する。10
3は油受け102に落ちた潤滑油を集める油溜、104は潤滑
油ポンプで、それによって加圧された潤滑油は、吐出管
105を経てエンジン本体101内の潤滑を必要とする個所に
供給される。この際、過剰分の潤滑油は調圧弁106から
戻し油管107を通って補助潤滑油槽108に貯溜される。油
溜103内のオイルレベルはフロート109を有する液位検知
スイッチ110によって監視されており、オイルレベルが
下がってスイッチ110がONになると、補助潤滑油槽108か
らの油補給管111を閉じている電磁弁112が開き、フロー
ト109がオイルレベルと共に上昇して液位検知スイッチ1
10がOFFになるまで、補助潤滑油槽108の潤滑油が油受け
102に補給され、油溜103から潤滑油ポンプ104へ空気が
吸入されることがないように、オイルレベルを一定に保
つ方向の作動をする。
〔考案が解決しようとする課題〕
従来技術においてはオイルレベルを一定に保つために
フロート109を有する液位検知スイッチ110を使用してい
るので、これを自動車などの移動型エンジンとして使用
した場合は、車体の加速、減速、旋回、傾斜、あるいは
振動等によってオイルレベルが傾斜したり、波打ったり
したときは、液位検知スイッチ110が誤動作する可能性
が大きく、フロート109がオイルレベルを正確に捉える
ことができなくなって、油受け102に潤滑油が入りすぎ
たり、或いは逆に不足気味となったりして、潤滑油の撹
拌によるフリクションロスの増大や気泡の混入による油
膜切れや摺動部の焼付き、ブローバイガス中のオイルミ
ストの増加など、種々の障害をひき起こすおそれがあ
る。
本考案は従来技術のようにフロートを有する液位検知
スイッチを使用することなく、また運転条件の変化に関
係なく、常にクランクシャフトが潤滑油面に殆んど触れ
ない程度の最大限のオイル量を、オイルパンに貯溜する
ことができるようにして、小容量のオイルパンでもその
容量を効率よく活用すると共に、潤滑油の過不足による
障害を防止することを考案の解決課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
実験用の内燃機関を外部動力によって回転させて研究
した結果、第7図〜第9図に示したように、内燃機関1
のオイルパン2にある潤滑油3は、運転条件の違いによ
って、それぞれ次のような状態にあるものと考えられ
る。いずれの場合も潤滑油3はオイルパン2に適量だけ
入っていて、クランクシャフト4がピストン5及び6を
伴って静かに回転しているときには油面と接触しない程
度のレベルにある。
第7図は低速回転時であって、内燃機関1全体が傾斜
したり何等かの加速度が加わっていない限り潤滑油3の
油面は比較的に平坦であって、クランクケース7の中で
は、下降するピストン5の下部にある空気が矢印のよう
に上昇するピストン6の下部へ、殆んど何の妨げもなく
円滑に移動している。
回転数が高くなって行くとクランクケース7における
空気の移動速度が大となり、移動の回数も増加するか
ら、それが主たる起振力となって他の原因がなくても第
8図に示したように油面が波立ちはじめ、一定の回転数
を境にして潤滑油3の波とクランクシャフト4が衝突す
るようになる。衝突が起こると潤滑油は撹拌されて泡立
ち、それによって、クランクシャフト4との衝突の機会
が一層増える。この状態になると、下降するピストン5
の下部から上昇するピストン6の下部への空気の移動
が、波立ち或いは波立っている潤滑油によって妨げられ
るために、クランクケース7の内圧の脈動の振幅が急激
に増大することが判った。この状況を実測した結果を第
10図に示す。1〜6の数字は潤滑油量を示すもので、例
えば1はフルレベルの4,500cc、2はフルレベルから200
cc減量した4,300cc、6はフルレベルから1,200cc減量し
た3,300ccの潤滑油量によって実験したものである。潤
滑油量が少ないほど波立ちによるクランクケース内圧力
の脈動の立ち上がりは高回転域にずれるという傾向がみ
られる。
第11図はこの実験中に同時に測定したフリクショント
ルクの変化を示したもので、これはクランクシャフト4
を駆動する外部動力のトルクの増加分を測定したもので
ある。潤滑油量が多いほどクランクシャフト4に接触す
る潤滑油量が増えて、その回転を妨げる流体摩擦が大と
なるが、第10図と第11図を対照することによって、クラ
ンクケース7の内圧の脈動幅が急激に大きくなる回転数
と、フリクショントルクが急に増大する回転数とが一致
していることが判った。したがって、内圧の脈動幅を監
視していれば、その急激な増大によって潤滑油3とクラ
ンクシャフト4との衝突が起こっていることを知ること
ができる筈である。
第9図に示したように、潤滑油量が比較的少なくて
も、油面が加速度の作用等によって傾斜すると潤滑油3
とクランクシャフト4との衝突が起きるので、やはりク
ランクケース7の内圧の脈動幅が急激に大きくなる。従
来技術のようにフロートを使用してオイルレベルを一定
に維持しようとする場合には、油面が傾斜したり波立っ
たりすると、フロートによる液位検知スイッチは誤動作
を起こしやすいし、仮りに一定のオイルレベルを維持で
きたとしても、油面が傾斜したときは潤滑油3とクラン
クシャフト4との衝突が起こってしまう。フロートを使
用する代りに、クランクケース7の内圧の脈動を監視し
ていて、その脈動が急激に増大する状態を検出し、その
直前の状態にオイルパン内の潤滑油量を増減調節してや
れば、どのような運転条件であってもクランクシャフト
4と潤滑油3の接触による障害は実質的に防止すること
ができ、薄型で小容量のオイルパンであっても、限度一
杯まで潤滑油量を増やして効率よくスペースを利用し、
油量不足による障害を防止することができることにな
る。
このような考え方の上に立って、本考案による内燃機
関の潤滑装置では、オイルパンにある潤滑油を加圧して
潤滑を必要とする個所へ供給するオイルポンプと、前記
オイルポンプの吐出側の圧力が所定値を越えたときに過
剰な潤滑油をリリーフポートへ流出させるリリーフバル
ブと、前記リリーフポートに設けられた流路制御弁と、
前記流路制御弁によって切換えられて前記リリーフポー
トに接続され前記オイルパンへ戻るリリーフポートの潤
滑油を一時貯溜し得るサブタンクと、前記流路制御弁に
よって切換えられて前記リリーフポートの潤滑油を直接
前記オイルパンに流出させ得る通路と、前記オイルパン
上のクランクケースの内圧の脈動を監視する脈動感知装
置と、前記脈動感知装置によって検出される前記クラン
クケースの内圧の脈動幅が所定値を越えたときに前記流
路制御弁が切換えられて通常は前記オイルパンに接続さ
れている前記リリーフポートが前記サブタンクに接続さ
れるように前記脈動感知装置の出力を前記流路制御弁に
伝達する手段とを設けたことを特徴とする。
〔作用〕
オイルパンにある潤滑油はオイルポンプによって加圧
されて内燃機関内の潤滑を必要とする個所へ供給される
が、機関と共にオイルポンプの回転数が上昇するとオイ
ルポンプの吐出側の圧力が所定値を越えるので、その圧
力をほぼ一定に保つようにリリーフバルブが開弁し過剰
な潤滑油をリリーフポートへ流出させる。
リリーフポートの潤滑油は流路切換弁によって通常は
オイルパンへ直接放出されるが、オイルパンにおける潤
滑油が波立ち、或いは傾斜などによって回転中のクラン
クシャフトに衝突すると、クランクケース内の圧力の脈
動幅が急激に大きくなるので、それを検知した脈動感知
装置の出力が伝達手段によって流路制御弁に伝えられ、
それによって弁が切換えられてリリーフポートの潤滑油
をサブタンクに導入して一時貯溜する。そのためオイル
パンのオイルレベルが低下してクランクシャフトとの衝
突がなくなると、脈動感知装置により流路制御弁が再び
切換えられ、リリーフポートの潤滑油をオイルパンに直
接放出するようになる。このようにしてオイルパンのオ
イルレベルは常に適正に維持される。
〔実施例〕
第1図に本考案の実施例の全体構造を示し、第2図に
その要部の実施例を示す。これらの図において、11はV
型構成を有する多気筒内燃機関、12及び13は代表的な2
本の気筒、14及び15はそれらのピストン、16は共通のク
ランクシャフト、17は比較的薄型で容量の小さいオイル
パン、18はクランクケース、19はオイルポンプ20に通じ
る吸入管、21はオイルポンプ20の吐出管で、入口22によ
り機関11の中で潤滑の必要な個所に通じている。
23はオイルポンプ20の吐出圧をほぼ一定に調整するた
めに吐出管21に設けられたリリーフバルブで、所定の潤
滑油圧を越えたときに過剰量の潤滑油がリリーフバルブ
23を押し開いてリリーフポート24へ流出し、流路制御弁
25によって通路26又は27のいずれかに切換えられた方に
流れる。28はクランクケース18の側面の空所等に設けら
れたサブタンクで、通路26と連通していると共に、下部
に絞り通路29、上部に溢流口30を有していて、いずれも
オイルパン17上のクランクケース18に連通している。ま
た、通路27は直接クランクケース18に連通している。
クランクケース18の内圧の脈動を検出するための脈動
感知装置31がクランクケース18の側壁に取付けられてお
り、その出力が機械的あるいは電気的等の伝達手段によ
って流路制御弁25に伝達される。
脈動感知装置31の一実施例が第2図に示されており、
同図中において、32は両端の閉じたシリンダ、33はそれ
に嵌合して摺動するピストンで、それらによって室34と
室35が形成され、室34はポート36によってクランクケー
ス18と通じることができるが、その間に一方向弁として
のリード弁37が設けられていて、クランクケース18から
室34への流体の流動だけが許される。室35はポート38に
よって常にクランクケース18と連通している。室34と室
35間を緩やかに均圧化するために、ピストン33の頂面に
は小径の孔39が穿孔されているが、これに代えて、リー
ド弁37に図示しない小孔を穿ったり、同じくリード弁37
の着座面に僅かな隙間を形成してもよい。ピストン35の
位置はロッド40の軸方向位置として外部に取出され、そ
の末端に取付けられるワイヤ41等の伝達手段によって流
路制御弁25に伝達される。42はピストン33を付勢する圧
縮ばねである。
第1図及び第2図の実施例装置はこのような構造を有
するから、機関11を運転するとオイルパン17に貯溜され
ている潤滑油は吸入管19を通ってオイルポンプ20に吸引
され、加圧されて吐出管21へ送り出され、入口22から機
関11の中の潤滑の必要な個所に供給されて潤滑作用を行
ない、オイルパン17上に落下するという循環を行なう。
機関11の回転数の上昇と共に、それによって駆動されて
いるオイルポンプ20の吐出量も増大し、吐出管21の油圧
も所定値以上となるので、過剰な量の潤滑油はリリーフ
バルブ23からリリーフポート24へ放出される。
その時の運転状態によって、オイルパン17の潤滑油面
が波立ち、クランクシャフト16と潤滑油の衝突が起って
いると、クランクケース18の内圧の脈動幅が大きくなっ
ているので、脈動の正圧がポート36及びポート38を通っ
て脈動感知装置31の2つの室34及び35に同時に入ったと
きは、両室の圧力が同時に高くなる。次の瞬間には脈動
の負圧が来るが、ポート36にはリード弁(一方向弁)が
設けてあるから負圧が室34に入ることはできないのに対
し、ポート38には何等の弁も設けられていないから負圧
は室35に入り、室35の圧力が下降する。その結果、室34
の圧力が室35の圧力よりも高くなるので、ピストン33の
前後の圧力差によりピストン33はばね42を圧縮して第2
図において右へ移動する。この移動は圧力差が生じる度
に蓄積されて或る値のリフトを生じる。ロッド40の動き
(リフト)はワイヤ41によって流路制御弁25に伝達さ
れ、流路制御弁25はリリーフバルブ23のリリーフポート
24を通路26へ切り換える。そのため、第5図に示すよう
に、リリーフバルブ23から流れ出る過剰分の潤滑油がサ
ブタンク28に流入して貯溜され、僅かの量が絞り通路29
を通ってオイルパン17へ入るにしても、絞り通路29を通
る量よりオイルポンプ20へ吸引される量の方が遥かに多
いので、オイルパン17のオイルレベルが低下する。
このようにしてオイルレベルが低下することによって
クランクシャフト16と潤滑油の衝突が少なくなると、ク
ランクケース18の内圧の脈動幅が減少するので、第2図
に示す脈動感知装置31の室34と室35の圧力差が小さくな
り、孔39やリード弁37の間隙から洩れる流れもあって、
ピストンは圧縮ばね42の復元力のために左方に移動す
る。そのためワイヤ41によって流路制御弁25が切換えら
れ、リリーフポート24が通路27に接続されるので、第6
図に示すようにリリーフバルブ23からの過剰油はサブタ
ンク28に貯溜されることなくオイルパン17に入り、オイ
ルレベルが上昇する。この際サブタンク28内に残ってい
る貯溜分も絞り通路29を通って少しづつオイルパン17上
に流下する。このようにして、オイルパン17のオイルレ
ベルが上昇して再びクランクシャフト16との接触が生じ
ると、クランクケース18の内圧の脈動幅が増大し、前記
のようにして脈動幅を小さくしようとする自動制御的な
作動が生じる。この作動を図式的に書くと第4図のよう
になる。但し、この場合伝達手段の41としては電気的手
段を用いて、ロッド40の右方位置をON、左方位置をOFF
と定めている。
このようにして、どのような運転状態においても、オ
イルパン17のオイルレベルはクランクシャフト16に潤滑
油が衝突しない程度の最大限のレベルに維持されるが、
このレベルは単なる一定レベルではなくて、傾斜や加速
度、機関の回転速度などの、その時の運転状態に応じて
変化する最適のレベルとなる。
第3図に本考案の要部である脈動感知装置31の他の実
施例を示す。この場合は第2図に示した実施例とは逆
に、クランクケース18内の脈動の負圧成分によって流路
制御弁25が作動されるようにしたものであって、クラン
クケース18に通じる負圧室43(これは必ずしも設けなく
てもよい)への入口にはリード弁(一方向弁)44が設け
られており、さらにダイヤフラム45によって区切られて
負圧室43に通じる室46と、クランクケース18に常時通じ
ている室47とを有する筒状体48が設けられる。ダイヤフ
ラム45は小孔49を有し、また圧縮ばね50によって上方に
付勢されている。
クランクケース18内の脈動圧が大きくなると、室46及
び負圧室43に入った動脈の負圧成分は、リード弁44が閉
じることによって閉じ込められて正圧成分も入って来な
くなるから、他方の室47に正圧成分が入った瞬間に室47
と室46との間に大きな圧力差が生じてダイヤフラム45が
変形し、ワイヤ41は下方に引かれる。この移動は圧力差
が生じる度に蓄積されて或るリフトをとる。このリフト
によって流路制御弁25がリリーフポート24を通路26に切
換えるように設定してあるので、脈動幅が急に大きくな
ったとき、つまりオイルパン17の潤滑油とクランクシャ
フト16との衝突が始まったときに、リリーフ弁23から出
る過剰な潤滑油をサブタンク28に貯溜することによって
オイルパン17のオイルレベルを低下させ、衝突が起らな
い限度一杯にオイルレベルが保たれるような制御が行な
われることになる。
〔考案の効果〕
本考案によれば、内燃機関がどのような運転状態にあ
っても、常にオイルパンのオイルレベルをその状態に適
した値に維持することができるから、比較的薄型で容量
の小さいオイルパンの使用が可能となり、そのような小
容量のオイルパンでも、障害を生じない限度一杯に最大
量の潤滑油を保持して運転をすることが可能となって、
機関の全高を低くすることができる。
また本考案ではオイルパンとサブタンクを合わせた空
間に比較的多量の潤滑油を貯溜することができること、
どんな運転状態でも潤滑油とクランクシャフトの衝突に
よる撹拌が防止されること、サブタンクの内で潤滑油中
の気泡が抜けることなどのために、潤滑油の劣化が抑制
されてその耐用期間が伸びるほか、機関の信頼性も向上
する。
さらに、ドライサンプ式にくらべてオイルポンプが1
つでよく、コストが低いほか、それによってオイルポン
プを駆動する動力が少くなるのと、潤滑油とクランクシ
ャフトの衝突によるフリクションロスが殆んどないの
で、機関の効率及び出力が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例の全体構造を示す一部断面図、
第2図は本考案の要部の実施例を示す縦断面図、第3図
は同じく要部の他の実施例を示す断面図、第4図は本考
案実施例の作動を図式的に示す線図、第5図は同じく一
つの作動状態を示す一部断面図、第6図は同じく他の作
動状態を示す一部断面図、第7図ないし第9図は本考案
を導出するための実験の状況を示す断面図、第10図はク
ランクケース内の圧力の脈動を示す線図、第11図は潤滑
油によるフリクションの増加を示す線図、第12図は従来
技術の全体構造を示す断面図である。 1……内燃機関(実験用)、2……オイルパン、3……
潤滑油、4……クランクシャフト、7……クランクケー
ス、11……内燃機関(本考案)、16……クランクシャフ
ト、17……オイルパン、18……クランクケース、20……
オイルポンプ、21……吐出管、23……リリーフバルブ、
24……リリーフポート、25……流路制御弁、26,27……
通路、28……サブタンク、29……絞り通路、31……脈動
感知装置、32……シリンダ、33……ピストン、34,35…
…室、37……リード弁(一方向弁)、40……ロッド、44
……リード弁(一方向弁)、45……ダイヤフラム、101
……エンジン本体(従来例)、102……油受け、104……
潤滑油ポンプ、105……吐出管、106……調圧弁、107…
…戻し油管、108……補助潤滑油槽、109……フロート、
110……液位検知スイッチ、111……油補給管、112……
電磁弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】オイルパンにある潤滑油を加圧して潤滑を
    必要とする箇所へ供給するオイルポンプと、前記オイル
    ポンプの吐出側の圧力が所定値を越えたときに過剰な潤
    滑油をリリーフポートへ流出させるリリーフバルブと、
    前記リリーフポートに設けられた流路制御弁と、前記流
    路制御弁によって切換えられて前記リリーフポートに接
    続され前記オイルパンへ戻る前記リリーフポートの潤滑
    油を一時貯溜し得るサブタンクと、前記流路制御弁によ
    って切換えられて前記リリーフポートの潤滑油を直接前
    記オイルパンに流出させる通路と、前記オイルパン上の
    クランクケースの内圧の脈動を監視する脈動感知装置
    と、前記脈動感知装置によって検出される前記クランク
    ケースの内圧の脈動幅が所定値を越えたときに前記流路
    制御弁が切換えられて通常は前記オイルパンに接続され
    ている前記リリーフポートが前記サブタンクに接続され
    るように前記脈動感知装置の出力を前記流路制御弁に伝
    達する手段とを有することを特徴とする内燃機関の潤滑
    装置。
JP14309589U 1989-12-13 1989-12-13 内燃機関の潤滑装置 Expired - Lifetime JPH089366Y2 (ja)

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