JPH0874973A - 自動変速機のオイルレベル調整装置 - Google Patents
自動変速機のオイルレベル調整装置Info
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- JPH0874973A JPH0874973A JP6239579A JP23957994A JPH0874973A JP H0874973 A JPH0874973 A JP H0874973A JP 6239579 A JP6239579 A JP 6239579A JP 23957994 A JP23957994 A JP 23957994A JP H0874973 A JPH0874973 A JP H0874973A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/0447—Control of lubricant levels, e.g. lubricant level control dependent on temperature
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/02—Gearboxes; Mounting gearing therein
- F16H57/027—Gearboxes; Mounting gearing therein characterised by means for venting gearboxes, e.g. air breathers
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 オイルの温度上昇に伴うオイルレベルの上昇
が抑制され、オイルレベル制御のシステムが単純化され
て自動変速機の小型化、軽量化を妨げない自動変速機の
オイルレベル調整装置を提供する。 【構成】 小口径シリンダー15Aと大口径シリンダー
15Bを一体化させたシリンダー15内に、小口径ピス
トン16Aと大口径ピストン16Bを一体化させたプラ
ンジャ16とバイアススプリング18を収納している。
オイル温度が低い間はオイルクーラー12の圧損が高
く、オイル室17Aのオイル圧力がバイアスバネ18を
押し縮めてオイル室17Bを縮小し、オイル室17Bの
オイルを自動変速機11側に強制注入する。オイル温度
が高まると、オイルクーラー12の圧損が低くなり、バ
イアスバネ18がオイル室17Bを拡張して自動変速機
11側から不要なオイルを回収する。
が抑制され、オイルレベル制御のシステムが単純化され
て自動変速機の小型化、軽量化を妨げない自動変速機の
オイルレベル調整装置を提供する。 【構成】 小口径シリンダー15Aと大口径シリンダー
15Bを一体化させたシリンダー15内に、小口径ピス
トン16Aと大口径ピストン16Bを一体化させたプラ
ンジャ16とバイアススプリング18を収納している。
オイル温度が低い間はオイルクーラー12の圧損が高
く、オイル室17Aのオイル圧力がバイアスバネ18を
押し縮めてオイル室17Bを縮小し、オイル室17Bの
オイルを自動変速機11側に強制注入する。オイル温度
が高まると、オイルクーラー12の圧損が低くなり、バ
イアスバネ18がオイル室17Bを拡張して自動変速機
11側から不要なオイルを回収する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機のオイル循
環経路に取り付けられて、自動変速機内部のオイル溜ま
りのオイルレベルを調整する自動変速機のオイルレベル
調整装置に関する。
環経路に取り付けられて、自動変速機内部のオイル溜ま
りのオイルレベルを調整する自動変速機のオイルレベル
調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の形式の変速装置にトルクコンバー
ターを組み合わせた自動変速機が実用化されている。自
動変速機にはオイル循環経路が組み込まれており、オイ
ル循環経路を通じて変速装置の機構各部の潤滑、冷却が
なされ、また、制御用の油圧回路やトルクコンバーター
を作動させる高圧オイルが供給される。オイル循環経路
を流れるオイルの温度は、機構の潤滑、冷却やトルクコ
ンバーターの作動に伴って上昇する。そこで、オイル循
環経路にオイルクーラーを設けてオイル温度の上昇を抑
制しているが、エンジンの起動直後に気温レベルのオイ
ル温度は、走行に伴って急速に200℃近くにまで上昇
する。この温度上昇に伴って自動変速機内のオイルレベ
ルが上昇するため、自動変速機内に大容量のオイル溜ま
りを設けている。
ターを組み合わせた自動変速機が実用化されている。自
動変速機にはオイル循環経路が組み込まれており、オイ
ル循環経路を通じて変速装置の機構各部の潤滑、冷却が
なされ、また、制御用の油圧回路やトルクコンバーター
を作動させる高圧オイルが供給される。オイル循環経路
を流れるオイルの温度は、機構の潤滑、冷却やトルクコ
ンバーターの作動に伴って上昇する。そこで、オイル循
環経路にオイルクーラーを設けてオイル温度の上昇を抑
制しているが、エンジンの起動直後に気温レベルのオイ
ル温度は、走行に伴って急速に200℃近くにまで上昇
する。この温度上昇に伴って自動変速機内のオイルレベ
ルが上昇するため、自動変速機内に大容量のオイル溜ま
りを設けている。
【0003】遊星歯車式変速装置を用いた自動変速機の
例では、複数の遊星歯車装置に複数のクラッチやブレー
キを組み合わせて変速装置を構成しており、これらのク
ラッチやブレーキでは、駆動側と従動側の摩擦板を重ね
て油圧ピストンで圧縮して締結と解放が制御される。オ
イルは、自動変速機の下部に設けたオイル溜まりから自
動変速機のオイルポンプで汲み上げられ、オイルポンプ
に駆動されて複雑な油圧回路(オイル循環経路)を循環
し、トルクコンバーターを作動させ、遊星歯車装置の歯
面の潤滑、摩擦板表面の潤滑、それぞれの油圧シリンダ
ーの駆動と制御等を行う。この場合、トルクコンバータ
ーから排出されたオイルは、自動変速機の筐体から配管
を通じて外部に取り出され、自動車のラジエーターに設
けたオイルクーラーに導かれて除熱、冷却される。その
後、オイルは、別の配管を通じて自動変速機に戻されて
機構の潤滑を行った後に、上述のオイル溜まりに戻って
オイルレベルを形成する。
例では、複数の遊星歯車装置に複数のクラッチやブレー
キを組み合わせて変速装置を構成しており、これらのク
ラッチやブレーキでは、駆動側と従動側の摩擦板を重ね
て油圧ピストンで圧縮して締結と解放が制御される。オ
イルは、自動変速機の下部に設けたオイル溜まりから自
動変速機のオイルポンプで汲み上げられ、オイルポンプ
に駆動されて複雑な油圧回路(オイル循環経路)を循環
し、トルクコンバーターを作動させ、遊星歯車装置の歯
面の潤滑、摩擦板表面の潤滑、それぞれの油圧シリンダ
ーの駆動と制御等を行う。この場合、トルクコンバータ
ーから排出されたオイルは、自動変速機の筐体から配管
を通じて外部に取り出され、自動車のラジエーターに設
けたオイルクーラーに導かれて除熱、冷却される。その
後、オイルは、別の配管を通じて自動変速機に戻されて
機構の潤滑を行った後に、上述のオイル溜まりに戻って
オイルレベルを形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自動車の走行に伴って
オイル温度が上昇すると、オイルの体積が膨脹するとと
もに、オイルの粘性が低下して機構を潤滑したオイルが
速やかにオイル溜まりに回収されるようになる。従っ
て、オイル溜まりにおけるオイルレベルが著しく高ま
る。特に、オイル循環経路を流れるオイルの総量に比較
してオイル溜まりの容積が小さいとオイルレベルの上昇
は著しい。
オイル温度が上昇すると、オイルの体積が膨脹するとと
もに、オイルの粘性が低下して機構を潤滑したオイルが
速やかにオイル溜まりに回収されるようになる。従っ
て、オイル溜まりにおけるオイルレベルが著しく高ま
る。特に、オイル循環経路を流れるオイルの総量に比較
してオイル溜まりの容積が小さいとオイルレベルの上昇
は著しい。
【0005】オイルレベルの上昇が限度を越えて、オイ
ルがオイル溜まりをオーバーフローして変速装置の機構
の回転部分がオイルに浸漬され始めると、回転部分に攪
拌されてオイル温度はさらに上昇する。また、回転部分
に跳ね上げられたオイルミストで自動変速機の内部空間
が満たされると、エアーブリーザーが油吹きする可能性
がある。エアーブリーザーは自動変速機の筐体に設けた
内外の空気圧を調整するための開口である。
ルがオイル溜まりをオーバーフローして変速装置の機構
の回転部分がオイルに浸漬され始めると、回転部分に攪
拌されてオイル温度はさらに上昇する。また、回転部分
に跳ね上げられたオイルミストで自動変速機の内部空間
が満たされると、エアーブリーザーが油吹きする可能性
がある。エアーブリーザーは自動変速機の筐体に設けた
内外の空気圧を調整するための開口である。
【0006】一方、起動直後のオイル温度が低い段階で
オイル溜まりのオイルレベルが下がり過ぎて、オイルポ
ンプの吸い込み口の高さに接近すると、オイルポンプが
空気を吸い込む可能性がある。オイルポンプが空気を吸
い込むと、出力される高圧オイルに気泡が含まれたり、
油圧が変動して油圧制御機構が誤動作する可能性があ
る。例えば、クラッチの締結タイミングがずれて変速時
に車体ショックを生じたり、トルクコンバーター内の油
圧バランスが崩れて減速時にエンストを起こす等であ
る。また、オイルポンプ内部にキャビテーションによる
腐食を発生する可能性もある。
オイル溜まりのオイルレベルが下がり過ぎて、オイルポ
ンプの吸い込み口の高さに接近すると、オイルポンプが
空気を吸い込む可能性がある。オイルポンプが空気を吸
い込むと、出力される高圧オイルに気泡が含まれたり、
油圧が変動して油圧制御機構が誤動作する可能性があ
る。例えば、クラッチの締結タイミングがずれて変速時
に車体ショックを生じたり、トルクコンバーター内の油
圧バランスが崩れて減速時にエンストを起こす等であ
る。また、オイルポンプ内部にキャビテーションによる
腐食を発生する可能性もある。
【0007】そこで、オイル循環経路のオイル総量に見
合った大型のオイル溜まりを設けているが、オイル溜ま
りに溜めるオイルが不必要に自動変速機のオイル充填の
規定量を増大させて不経済である。また、オイル溜まり
の配置が自動変速機の筐体設計の自由度を狭くし、筐体
が大型化して重量も増すから、自動変速機の小型化や軽
量化が困難である。
合った大型のオイル溜まりを設けているが、オイル溜ま
りに溜めるオイルが不必要に自動変速機のオイル充填の
規定量を増大させて不経済である。また、オイル溜まり
の配置が自動変速機の筐体設計の自由度を狭くし、筐体
が大型化して重量も増すから、自動変速機の小型化や軽
量化が困難である。
【0008】このような観点から、自動変速機の外部に
予備タンクを設ける提案が実開平5−71529号公報
になされている。ここでは、オイル溜まりのオイルレベ
ルが高まると外部の予備タンクにオイルを回収し、オイ
ル溜まりのオイルレベルが下がると外部の予備タンクか
ら自動変速機にオイルを注入している。しかし、予備タ
ンクと自動変速機の間のオイルの出し入れに専用のオイ
ルポンプを必要としており、オイル温度やオイルレベル
を検知してポンプを制御する専用の制御装置も必要であ
る。従って、オイルレベル制御のシステムが複雑化し、
自動変速機の小型化、軽量化に反してコスト高を招く。
予備タンクを設ける提案が実開平5−71529号公報
になされている。ここでは、オイル溜まりのオイルレベ
ルが高まると外部の予備タンクにオイルを回収し、オイ
ル溜まりのオイルレベルが下がると外部の予備タンクか
ら自動変速機にオイルを注入している。しかし、予備タ
ンクと自動変速機の間のオイルの出し入れに専用のオイ
ルポンプを必要としており、オイル温度やオイルレベル
を検知してポンプを制御する専用の制御装置も必要であ
る。従って、オイルレベル制御のシステムが複雑化し、
自動変速機の小型化、軽量化に反してコスト高を招く。
【0009】本発明は、オイル溜まりの容量が小さくて
もオイルの温度変化に伴うオイルレベルの変化が少な
く、しかも、オイルレベル制御のシステムが単純化され
て自動変速機の小型化、軽量化を妨げない自動変速機の
オイルレベル調整装置を提供することを目的としてい
る。
もオイルの温度変化に伴うオイルレベルの変化が少な
く、しかも、オイルレベル制御のシステムが単純化され
て自動変速機の小型化、軽量化を妨げない自動変速機の
オイルレベル調整装置を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の自動変速機の
オイルレベル調整装置は、外部のオイル冷却装置に自動
変速機のオイルを循環させるオイル循環経路の途中に配
置されて、前記オイル冷却装置と並列に接続される自動
変速機のオイルレベル調整装置であって、被圧面積を異
ならせて連動させた一対のピストンと、前記一対のピス
トンをそれぞれ格納して容量可変の一対のオイル室を形
成する相互に連結された一対のシリンダーと、被圧面積
の大きいピストンのオイル室を拡大する方向に前記一対
のピストンの少なくとも一方を付勢するばね部材と、を
有し、被圧面積の大きいピストンのオイル室が前記オイ
ル冷却装置の出口側、被圧面積の小さいピストンのオイ
ル室が前記オイル冷却装置の入口側にそれぞれ接続され
ており、前記一対のピストンは、前記オイル冷却装置の
入口側と出口側の圧力差に駆動されて前記一対のシリン
ダー内における釣り合い位置を移動可能としたものであ
る。
オイルレベル調整装置は、外部のオイル冷却装置に自動
変速機のオイルを循環させるオイル循環経路の途中に配
置されて、前記オイル冷却装置と並列に接続される自動
変速機のオイルレベル調整装置であって、被圧面積を異
ならせて連動させた一対のピストンと、前記一対のピス
トンをそれぞれ格納して容量可変の一対のオイル室を形
成する相互に連結された一対のシリンダーと、被圧面積
の大きいピストンのオイル室を拡大する方向に前記一対
のピストンの少なくとも一方を付勢するばね部材と、を
有し、被圧面積の大きいピストンのオイル室が前記オイ
ル冷却装置の出口側、被圧面積の小さいピストンのオイ
ル室が前記オイル冷却装置の入口側にそれぞれ接続され
ており、前記一対のピストンは、前記オイル冷却装置の
入口側と出口側の圧力差に駆動されて前記一対のシリン
ダー内における釣り合い位置を移動可能としたものであ
る。
【0011】請求項2の自動変速機のオイルレベル調整
装置は、外部のオイル冷却装置に自動変速機のオイルを
循環させるオイル循環経路の途中に配置されて、前記オ
イル冷却装置の出口側に接続される自動変速機のオイル
レベル調整装置であって、前記オイル循環経路に一方の
側を連通させたシリンダーと、前記シリンダーと協働し
て前記オイル循環経路に連通する容量可変のオイル室を
形成するピストンと、前記オイル室に収納したオイルの
圧力に対抗して前記ピストンを前記シリンダー内の一定
位置に支持可能な付勢手段と、を有し、前記付勢手段
は、所定のオイル温度を境にして前記ピストンの位置を
前記一定位置から移動させ、高いオイル温度で前記オイ
ル室を拡大し、低いオイル温度で前記オイル室を縮小す
る機能を持つものである。
装置は、外部のオイル冷却装置に自動変速機のオイルを
循環させるオイル循環経路の途中に配置されて、前記オ
イル冷却装置の出口側に接続される自動変速機のオイル
レベル調整装置であって、前記オイル循環経路に一方の
側を連通させたシリンダーと、前記シリンダーと協働し
て前記オイル循環経路に連通する容量可変のオイル室を
形成するピストンと、前記オイル室に収納したオイルの
圧力に対抗して前記ピストンを前記シリンダー内の一定
位置に支持可能な付勢手段と、を有し、前記付勢手段
は、所定のオイル温度を境にして前記ピストンの位置を
前記一定位置から移動させ、高いオイル温度で前記オイ
ル室を拡大し、低いオイル温度で前記オイル室を縮小す
る機能を持つものである。
【0012】請求項3の自動変速機のオイルレベル調整
装置は、請求項2の構成において、前記付勢手段を、前
記所定のオイル温度を変態点に定めた形状記憶合金材料
から形成されたコイルバネとしたものである。
装置は、請求項2の構成において、前記付勢手段を、前
記所定のオイル温度を変態点に定めた形状記憶合金材料
から形成されたコイルバネとしたものである。
【0013】
【作用】請求項1の自動変速機のオイルレベル調整装置
では、オイルの温度変化に伴うオイル冷却装置の圧損
(オイルクーラーの流路抵抗)の変化によって一対のピ
ストンの釣り合い位置を移動させる。オイル温度が低い
間は、オイルの粘性が高いため、オイル冷却装置の圧損
が大きく、被圧面積の小さなピストンが押し込まれて被
圧面積の大きなピストンが引き出される。これによって
一対のオイル室の合計の容積が少なくなった分だけのオ
イルがオイル循環経路に追加され、自動変速機のオイル
溜まりのオイルレベルを高める。一方、オイル温度が高
まると、オイルの粘性が低下してオイル冷却装置の圧損
が小さくなり、被圧面積の大きなピストンが押し込まれ
て被圧面積の小さなピストンが引き出される。これによ
り、一対のオイル室の合計の容積が増大して、その増大
量分のオイルがオイル循環経路から回収されて、オイル
温度の上昇によるオイル溜まりのオイルレベル上昇量を
相殺する。なお、発明のオイルレベル調整装置は、外部
のオイル冷却装置に自動変速機のオイルを循環させるオ
イル循環経路以外の「オイル温度の上昇に伴う圧損の低
下が観察されるオイル循環経路上の部分」に並列に配置
して接続しても同様な機能を発揮できる。
では、オイルの温度変化に伴うオイル冷却装置の圧損
(オイルクーラーの流路抵抗)の変化によって一対のピ
ストンの釣り合い位置を移動させる。オイル温度が低い
間は、オイルの粘性が高いため、オイル冷却装置の圧損
が大きく、被圧面積の小さなピストンが押し込まれて被
圧面積の大きなピストンが引き出される。これによって
一対のオイル室の合計の容積が少なくなった分だけのオ
イルがオイル循環経路に追加され、自動変速機のオイル
溜まりのオイルレベルを高める。一方、オイル温度が高
まると、オイルの粘性が低下してオイル冷却装置の圧損
が小さくなり、被圧面積の大きなピストンが押し込まれ
て被圧面積の小さなピストンが引き出される。これによ
り、一対のオイル室の合計の容積が増大して、その増大
量分のオイルがオイル循環経路から回収されて、オイル
温度の上昇によるオイル溜まりのオイルレベル上昇量を
相殺する。なお、発明のオイルレベル調整装置は、外部
のオイル冷却装置に自動変速機のオイルを循環させるオ
イル循環経路以外の「オイル温度の上昇に伴う圧損の低
下が観察されるオイル循環経路上の部分」に並列に配置
して接続しても同様な機能を発揮できる。
【0014】請求項2の自動変速機のオイルレベル調整
装置では、付勢手段自身が、所定の温度や温度範囲を検
知して、その両端の機械的な付勢状態や長さを飛躍的に
変化させる機能を持つ。付勢手段は、所定の温度以下で
は、ピストンを押し出してオイル室を縮小させ、オイル
をオイル循環経路に強制注入してオイル溜まりのオイル
レベルを高める。一方、所定の温度以上では、ピストン
を引き込んでオイル室を拡張し、オイル循環経路からオ
イルを回収して、温度上昇に伴うオイル溜まりのオイル
レベルの上昇を相殺する。
装置では、付勢手段自身が、所定の温度や温度範囲を検
知して、その両端の機械的な付勢状態や長さを飛躍的に
変化させる機能を持つ。付勢手段は、所定の温度以下で
は、ピストンを押し出してオイル室を縮小させ、オイル
をオイル循環経路に強制注入してオイル溜まりのオイル
レベルを高める。一方、所定の温度以上では、ピストン
を引き込んでオイル室を拡張し、オイル循環経路からオ
イルを回収して、温度上昇に伴うオイル溜まりのオイル
レベルの上昇を相殺する。
【0015】請求項3の自動変速機のオイルレベル調整
装置では、形状記憶合金材料から形成されたコイルバネ
が、所定の温度範囲を境にしてミクロな組織構造を変化
させて記憶された別の外形(圧縮寸法)となる。これに
より、所定の温度や温度範囲を検知して、その両端の機
械的な付勢状態を飛躍的に変化させる。
装置では、形状記憶合金材料から形成されたコイルバネ
が、所定の温度範囲を境にしてミクロな組織構造を変化
させて記憶された別の外形(圧縮寸法)となる。これに
より、所定の温度や温度範囲を検知して、その両端の機
械的な付勢状態を飛躍的に変化させる。
【0016】
【実施例】図1、図2を参照して第1実施例のオイルレ
ベル調整装置を説明する。図1はオイルレベル調整装置
の構造と取り付けの説明図、図2はオイルレベル調整装
置の機能の説明図である。図1中、(a)はオイルレベ
ル調整装置の配置、(b)はオイルレベル調整装置の内
部構造を示す。ここでは、オイルの温度上昇に伴うオイ
ルクーラー12の圧損の変化がオイルレベル調整装置1
3を駆動する。
ベル調整装置を説明する。図1はオイルレベル調整装置
の構造と取り付けの説明図、図2はオイルレベル調整装
置の機能の説明図である。図1中、(a)はオイルレベ
ル調整装置の配置、(b)はオイルレベル調整装置の内
部構造を示す。ここでは、オイルの温度上昇に伴うオイ
ルクーラー12の圧損の変化がオイルレベル調整装置1
3を駆動する。
【0017】図1の(a)において、自動変速機11
は、左側のコンバーターハウジング11Cを図示しない
エンジンに連結し、右側の出力部11Dから図示しない
アウトプットシャフトを介して変速された駆動力を出力
する。オイルクーラー12は自動車の前部に配置された
図示しないラジエーターに組み込まれており、自動変速
機11のコンバーターハウジング11C側から取り出し
たオイル出力管11Aがオイルクーラー12の入口12
Aに、また、自動変速機11の中央部に接続されたオイ
ル戻り管11Bがオイルクーラー12の出口12Bに接
続される。コンバーターハウジング11Cに格納された
図示しないトルクコンバーターから排出された高温のオ
イルは、オイル出力管11Aを通じてオイルクーラー1
2に導かれて冷却される。冷却されたオイルは、オイル
クーラー12からオイル戻り管11Bを通じて自動変速
機11に戻り、自動変速機11の内部に格納された遊星
歯車装置、クラッチ、ブレーキ、各種軸受け等の機構を
冷却しつつ潤滑した後に、自動変速機11の下部に設け
たオイル溜まり11Eに蓄積されてオイルレベルを形成
する。
は、左側のコンバーターハウジング11Cを図示しない
エンジンに連結し、右側の出力部11Dから図示しない
アウトプットシャフトを介して変速された駆動力を出力
する。オイルクーラー12は自動車の前部に配置された
図示しないラジエーターに組み込まれており、自動変速
機11のコンバーターハウジング11C側から取り出し
たオイル出力管11Aがオイルクーラー12の入口12
Aに、また、自動変速機11の中央部に接続されたオイ
ル戻り管11Bがオイルクーラー12の出口12Bに接
続される。コンバーターハウジング11Cに格納された
図示しないトルクコンバーターから排出された高温のオ
イルは、オイル出力管11Aを通じてオイルクーラー1
2に導かれて冷却される。冷却されたオイルは、オイル
クーラー12からオイル戻り管11Bを通じて自動変速
機11に戻り、自動変速機11の内部に格納された遊星
歯車装置、クラッチ、ブレーキ、各種軸受け等の機構を
冷却しつつ潤滑した後に、自動変速機11の下部に設け
たオイル溜まり11Eに蓄積されてオイルレベルを形成
する。
【0018】オイルレベル調整装置13は、オイルクー
ラー12を通じてオイルを冷却する管路にオイルクーラ
ー12と並列に配置される。オイルクーラー12の両端
からは、自動変速機11の動作状態にほとんど影響され
ない、オイル温度だけに追従した圧損を取り出すことが
できるからである。オイルクーラー12の入口12A側
の配管にオイルレベル調整装置13の高圧側13Aが、
出口12B側にオイルレベル調整装置13の低圧側13
Bがそれぞれ接続される。オイルレベル調整装置13
は、オイルクーラー12を流れるオイルの圧損(流路抵
抗×オイル流量)に駆動されて作動し、オイル温度が低
い間は自動変速機11のオイル循環経路にオイルを追加
してオイルレベルを上昇させる。一方、オイル温度が高
まるとオイル循環経路からオイルレベル調整装置13内
にオイルを回収してオイルレベルの上昇を抑制する。
ラー12を通じてオイルを冷却する管路にオイルクーラ
ー12と並列に配置される。オイルクーラー12の両端
からは、自動変速機11の動作状態にほとんど影響され
ない、オイル温度だけに追従した圧損を取り出すことが
できるからである。オイルクーラー12の入口12A側
の配管にオイルレベル調整装置13の高圧側13Aが、
出口12B側にオイルレベル調整装置13の低圧側13
Bがそれぞれ接続される。オイルレベル調整装置13
は、オイルクーラー12を流れるオイルの圧損(流路抵
抗×オイル流量)に駆動されて作動し、オイル温度が低
い間は自動変速機11のオイル循環経路にオイルを追加
してオイルレベルを上昇させる。一方、オイル温度が高
まるとオイル循環経路からオイルレベル調整装置13内
にオイルを回収してオイルレベルの上昇を抑制する。
【0019】図1の(b)において、オイルレベル調整
装置13は、左右の両端を封じたシリンダー15の内部
に、プランジャ16およびバイアスばね18を格納して
構成される。シリンダー15の左側に位置する小口径シ
リンダー15Aは、プランジャ16の小口径ピストン1
6Aと協働して高圧側13Aのオイル室17Aを構成す
る。一方、シリンダー15の右側に位置する大口径シリ
ンダー15Bは、プランジャ16の大口径ピストン16
Bと協働して低圧側13Bのオイル室17Bを構成す
る。小口径ピストン16Aにはシール16C、大口径ピ
ストン16Bにはシール16Dをそれぞれ設けて、オイ
ル室17A、17Bの密封をそれぞれ確保している。大
口径シリンダー15Bの底と大口径ピストン16Bの間
に圧縮状態にバイアスされたバイアススプリング18が
配置される。
装置13は、左右の両端を封じたシリンダー15の内部
に、プランジャ16およびバイアスばね18を格納して
構成される。シリンダー15の左側に位置する小口径シ
リンダー15Aは、プランジャ16の小口径ピストン1
6Aと協働して高圧側13Aのオイル室17Aを構成す
る。一方、シリンダー15の右側に位置する大口径シリ
ンダー15Bは、プランジャ16の大口径ピストン16
Bと協働して低圧側13Bのオイル室17Bを構成す
る。小口径ピストン16Aにはシール16C、大口径ピ
ストン16Bにはシール16Dをそれぞれ設けて、オイ
ル室17A、17Bの密封をそれぞれ確保している。大
口径シリンダー15Bの底と大口径ピストン16Bの間
に圧縮状態にバイアスされたバイアススプリング18が
配置される。
【0020】オイル温度が低くてオイルクーラー12の
圧損が大きく、従って、左右のオイル室17A、17B
の圧力差が大きい間は、バイアススプリング18を押し
縮めてプランジャ16が右側に移動しており、小口径ピ
ストン16Aがオイル室17Aを拡張する一方で、大口
径ピストン16Aがオイル室17Bを縮小させる。これ
により、大口径シリンダー15Bと小口径シリンダー1
5Aの面積差ΔAにプランジャ16の移動量Δx1を乗
じた(ΔA×Δx1)の体積のオイルが差し引きでオイ
ルレベル調整装置13から流出する。
圧損が大きく、従って、左右のオイル室17A、17B
の圧力差が大きい間は、バイアススプリング18を押し
縮めてプランジャ16が右側に移動しており、小口径ピ
ストン16Aがオイル室17Aを拡張する一方で、大口
径ピストン16Aがオイル室17Bを縮小させる。これ
により、大口径シリンダー15Bと小口径シリンダー1
5Aの面積差ΔAにプランジャ16の移動量Δx1を乗
じた(ΔA×Δx1)の体積のオイルが差し引きでオイ
ルレベル調整装置13から流出する。
【0021】一方、オイル温度が高まってオイルクーラ
ー12の圧損が低下すると、左右のオイル室17A、1
7Bの圧力差が小さくなり、バイアススプリング18が
伸びてプランジャ16が左側に移動する。プランジャ1
6のこの移動は、オイル室17Bを拡張する一方でオイ
ル室17Aを縮小する。これにより、大口径シリンダー
15Bと小口径シリンダー15Aの面積差ΔAにプラン
ジャ16の移動量Δx2を乗じたΔA×Δx2の体積の
オイルが差し引きで自動変速機11からオイルレベル調
整装置13に取り込まれる。
ー12の圧損が低下すると、左右のオイル室17A、1
7Bの圧力差が小さくなり、バイアススプリング18が
伸びてプランジャ16が左側に移動する。プランジャ1
6のこの移動は、オイル室17Bを拡張する一方でオイ
ル室17Aを縮小する。これにより、大口径シリンダー
15Bと小口径シリンダー15Aの面積差ΔAにプラン
ジャ16の移動量Δx2を乗じたΔA×Δx2の体積の
オイルが差し引きで自動変速機11からオイルレベル調
整装置13に取り込まれる。
【0022】図2において、オイルクーラー12の入口
12Aと出口12Bのオイル圧力をそれぞれP1 、P2
とすると、オイルクーラー12の圧損ΔPは(P1 −P
2 )となる。オイルクーラー12の圧損ΔPは、オイル
の温度上昇に伴って最初は急速に減少し、その後はゆる
やかに減少する。ここで、温度B以下の領域で自動変速
機11のオイル循環経路を流れるオイル量を増大させた
い場合、圧力差ΔPがA付近で上述のプランジャ16の
移動が起こるように、小口径シリンダー16Aの直径
a、大口径シリンダー16Bの直径b、および、バイア
ススプリング18のばね定数、長さ、バイアス状態の関
係を定める。温度Bは、実験に用いた数種類の自動変速
機については13℃であった。
12Aと出口12Bのオイル圧力をそれぞれP1 、P2
とすると、オイルクーラー12の圧損ΔPは(P1 −P
2 )となる。オイルクーラー12の圧損ΔPは、オイル
の温度上昇に伴って最初は急速に減少し、その後はゆる
やかに減少する。ここで、温度B以下の領域で自動変速
機11のオイル循環経路を流れるオイル量を増大させた
い場合、圧力差ΔPがA付近で上述のプランジャ16の
移動が起こるように、小口径シリンダー16Aの直径
a、大口径シリンダー16Bの直径b、および、バイア
ススプリング18のばね定数、長さ、バイアス状態の関
係を定める。温度Bは、実験に用いた数種類の自動変速
機については13℃であった。
【0023】以上に説明した第1実施例のオイルレベル
調整装置によれば、オイル温度が上昇するとオイルレベ
ル調整装置13にオイルが回収され、自動変速機11を
実際に流れるオイル量が削減されて自動変速機11のオ
イル溜まり11Eのオイルレベルの上昇が抑制される。
オイル温度が低い間は、オイルレベル調整装置13から
オイルを押し出して、自動変速機11を実際に流れるオ
イル量を増大させ、自動変速機11のオイル溜まり11
Eのオイルレベルの下降を抑制する。従って、オイルレ
ベルの高すぎによるオイルブリーザーの油吹きやオイル
レベルの低すぎによるオイルポンプの空気吸い込みが発
生しない。また、オイルクーラー12の圧損だけでプラ
ンジャ16を駆動するから、特別なモーターやポンプを
設ける必要がない。そして、バイアススプリング18の
ばね定数、長さ、バイアス状態を調整することで、図2
のオイル温度(横軸)上の任意の点または領域でプラン
ジャ16の移動を設定できる。さらに、万一シール16
C、16Dが損傷した場合でも外にオイル漏れする心配
が無い。
調整装置によれば、オイル温度が上昇するとオイルレベ
ル調整装置13にオイルが回収され、自動変速機11を
実際に流れるオイル量が削減されて自動変速機11のオ
イル溜まり11Eのオイルレベルの上昇が抑制される。
オイル温度が低い間は、オイルレベル調整装置13から
オイルを押し出して、自動変速機11を実際に流れるオ
イル量を増大させ、自動変速機11のオイル溜まり11
Eのオイルレベルの下降を抑制する。従って、オイルレ
ベルの高すぎによるオイルブリーザーの油吹きやオイル
レベルの低すぎによるオイルポンプの空気吸い込みが発
生しない。また、オイルクーラー12の圧損だけでプラ
ンジャ16を駆動するから、特別なモーターやポンプを
設ける必要がない。そして、バイアススプリング18の
ばね定数、長さ、バイアス状態を調整することで、図2
のオイル温度(横軸)上の任意の点または領域でプラン
ジャ16の移動を設定できる。さらに、万一シール16
C、16Dが損傷した場合でも外にオイル漏れする心配
が無い。
【0024】なお、バイアススプリング18は、引張り
のバイアス状態として高圧側13Aのオイル室17Aに
格納してもよい。また、小口径シリンダー15Aと大口
径シリンダー15Bの段差部分を利用して、大口径ピス
トン16Bの背面側に配置してもよい。小口径シリンダ
ー15Aと大口径シリンダー15Bを同軸上に配置する
必要は無く、両者をU字状に隣接して配置したり、両者
を別々の位置に配置して両者の背面を油圧回路で相互に
連結する構成としてもよい。さらに、オイルレベル調整
装置13は、オイルクーラー12と並列に配置するばか
りでなく、オイルの温度上昇(粘性低下)に伴って安定
した圧損の低下が観察される他のオイル循環経路上の任
意の点に配置できる。
のバイアス状態として高圧側13Aのオイル室17Aに
格納してもよい。また、小口径シリンダー15Aと大口
径シリンダー15Bの段差部分を利用して、大口径ピス
トン16Bの背面側に配置してもよい。小口径シリンダ
ー15Aと大口径シリンダー15Bを同軸上に配置する
必要は無く、両者をU字状に隣接して配置したり、両者
を別々の位置に配置して両者の背面を油圧回路で相互に
連結する構成としてもよい。さらに、オイルレベル調整
装置13は、オイルクーラー12と並列に配置するばか
りでなく、オイルの温度上昇(粘性低下)に伴って安定
した圧損の低下が観察される他のオイル循環経路上の任
意の点に配置できる。
【0025】図3は第2実施例のオイルレベル調整装置
の説明図である。図中、(a)はオイルレベル調整装置
の構成と配置の説明図、(b)はコイルスプリングの機
能の説明図である。ここでは、所定温度で飛躍的に性質
が変化する素材でコイルスプリングを形成しており、コ
イルスプリングが自らオイル温度を検知してピストンを
駆動させる。
の説明図である。図中、(a)はオイルレベル調整装置
の構成と配置の説明図、(b)はコイルスプリングの機
能の説明図である。ここでは、所定温度で飛躍的に性質
が変化する素材でコイルスプリングを形成しており、コ
イルスプリングが自らオイル温度を検知してピストンを
駆動させる。
【0026】図3の(a)において、第2実施例のオイ
ルレベル調整装置23は、図1の(a)にも示されるオ
イルクーラー12の出口12Bから自動変速機(11)
に戻るオイル循環経路に、配管23Aによって接続され
る。オイルクーラー12の出口12Bの圧力は、自動変
速機(11)の動作状態にほとんど影響されず、オイル
温度の変化に対しても圧力変化が少なく安定しているか
らである。なお、圧力変化が大きいと、後述するバイア
ススプリング29の荷重を変動させてピストン26に不
必要な移動を起こすことになる。オイルレベル調整装置
23は、上端が密封されたシリンダー25にピストン2
6、コイルスプリング28、バイアススプリング29を
格納して構成され、オイル温度が低い間は自動変速機
(11)のオイル循環経路にオイルを追加し、オイル温
度が高くなると、オイル循環経路からオイルを回収して
内部に蓄積する。
ルレベル調整装置23は、図1の(a)にも示されるオ
イルクーラー12の出口12Bから自動変速機(11)
に戻るオイル循環経路に、配管23Aによって接続され
る。オイルクーラー12の出口12Bの圧力は、自動変
速機(11)の動作状態にほとんど影響されず、オイル
温度の変化に対しても圧力変化が少なく安定しているか
らである。なお、圧力変化が大きいと、後述するバイア
ススプリング29の荷重を変動させてピストン26に不
必要な移動を起こすことになる。オイルレベル調整装置
23は、上端が密封されたシリンダー25にピストン2
6、コイルスプリング28、バイアススプリング29を
格納して構成され、オイル温度が低い間は自動変速機
(11)のオイル循環経路にオイルを追加し、オイル温
度が高くなると、オイル循環経路からオイルを回収して
内部に蓄積する。
【0027】ピストン26は、外周にシール26Cを設
け、シリンダー25の内側を密封を確保して上下に移動
可能である。ピストン26は、シリンダー25と協働し
て容量可変のオイル室27を形成し、オイル室27は、
配管23Aを通じてオイルクーラー12の出口12B側
に連通する。ピストン26は、コイルスプリング28と
バイアススプリング29によって上下から支持され、シ
リンダー25の中間高さに保持される。シリンダー25
の下部には、オイル抜き用のドレン23Dが設けてあ
る。
け、シリンダー25の内側を密封を確保して上下に移動
可能である。ピストン26は、シリンダー25と協働し
て容量可変のオイル室27を形成し、オイル室27は、
配管23Aを通じてオイルクーラー12の出口12B側
に連通する。ピストン26は、コイルスプリング28と
バイアススプリング29によって上下から支持され、シ
リンダー25の中間高さに保持される。シリンダー25
の下部には、オイル抜き用のドレン23Dが設けてあ
る。
【0028】バイアススプリング29は、通常のばね鋼
材から形成され、周囲の温度と無関係なばね定数を持
つ。一方、コイルスプリング28は、自動変速機(1
1)のオイル温度が図2の温度Bとなる際の「オイルク
ーラー12の出口12Bのオイル温度を含む範囲」で変
態する形状記憶合金から形成され、この温度範囲を境に
して低い側ではコイル長さが短いが、高い側ではコイル
長さが長くなる。
材から形成され、周囲の温度と無関係なばね定数を持
つ。一方、コイルスプリング28は、自動変速機(1
1)のオイル温度が図2の温度Bとなる際の「オイルク
ーラー12の出口12Bのオイル温度を含む範囲」で変
態する形状記憶合金から形成され、この温度範囲を境に
して低い側ではコイル長さが短いが、高い側ではコイル
長さが長くなる。
【0029】図3の(b)は、コイルスプリング28と
バイアススプリング29において、そのコイル長さを一
定の長さに保った場合の周囲の温度変化に対するコイル
両端の荷重変化を示している。バイアススプリング29
が温度によらず荷重一定であるのに対して、コイルスプ
リング28は、温度範囲DAで荷重が変化し、温度範囲
DA以上では、温度範囲DA以下におけるよりも強い力
でコイル両端を押し拡げようとする。
バイアススプリング29において、そのコイル長さを一
定の長さに保った場合の周囲の温度変化に対するコイル
両端の荷重変化を示している。バイアススプリング29
が温度によらず荷重一定であるのに対して、コイルスプ
リング28は、温度範囲DAで荷重が変化し、温度範囲
DA以上では、温度範囲DA以下におけるよりも強い力
でコイル両端を押し拡げようとする。
【0030】これにより、温度範囲DA以下では、コイ
ルスプリング28の弱い荷重とオイル室27のオイル圧
力とピストン26の重量がバイアススプリング29の荷
重に釣り合うシリンダー25内のかなり高い位置にピス
トン26が保持されてオイル室27の容積が少ない。し
かし、温度範囲DAを越えると、コイルスプリング28
の強い荷重とオイル室27のオイル圧力とピストン26
の重量がバイアススプリング29の荷重に釣り合うシリ
ンダー25内のかなり低い位置にピストン26が保持さ
れてオイル室27の容積が拡張される。従って、オイル
レベル調整装置23は、運転開始後にオイルクーラー1
2の出口12Bのオイル温度が温度範囲DAを越える
と、オイル室27の容積を拡張して自動変速機(11)
のオイル循環経路からオイルを回収して、オイル温度の
上昇に伴う自動変速機(11)のオイル溜まり(11
E)のオイルレベルの上昇を抑制する。一方、運転停止
後にオイルクーラー12の出口12Bのオイル温度が温
度範囲DAを割り込むと、オイル室27の容積を縮小し
て自動変速機(11)のオイル循環経路にオイルを強制
注入する。
ルスプリング28の弱い荷重とオイル室27のオイル圧
力とピストン26の重量がバイアススプリング29の荷
重に釣り合うシリンダー25内のかなり高い位置にピス
トン26が保持されてオイル室27の容積が少ない。し
かし、温度範囲DAを越えると、コイルスプリング28
の強い荷重とオイル室27のオイル圧力とピストン26
の重量がバイアススプリング29の荷重に釣り合うシリ
ンダー25内のかなり低い位置にピストン26が保持さ
れてオイル室27の容積が拡張される。従って、オイル
レベル調整装置23は、運転開始後にオイルクーラー1
2の出口12Bのオイル温度が温度範囲DAを越える
と、オイル室27の容積を拡張して自動変速機(11)
のオイル循環経路からオイルを回収して、オイル温度の
上昇に伴う自動変速機(11)のオイル溜まり(11
E)のオイルレベルの上昇を抑制する。一方、運転停止
後にオイルクーラー12の出口12Bのオイル温度が温
度範囲DAを割り込むと、オイル室27の容積を縮小し
て自動変速機(11)のオイル循環経路にオイルを強制
注入する。
【0031】以上に説明した第2実施例のオイルレベル
調整装置によれば、コイルスプリング28自体に所定の
温度を検知してオイル室27を拡張/縮小させる機能を
持たせたから、他に駆動用のモーターや制御回路を設け
る必要がない。また、オイルクーラー12の圧損と無関
係に動作するから、自動変速機(11)のオイル循環経
路にオイルが流れていない場合でも、オイルの追加/回
収の機能を発揮できる。従って、エンジン停止後も自動
変速機の内部機構に対する潤滑用のオイル供給が継続
し、以下に説明するように、オートマチック車の被牽引
可能な保証距離が伸びるという利点がある。
調整装置によれば、コイルスプリング28自体に所定の
温度を検知してオイル室27を拡張/縮小させる機能を
持たせたから、他に駆動用のモーターや制御回路を設け
る必要がない。また、オイルクーラー12の圧損と無関
係に動作するから、自動変速機(11)のオイル循環経
路にオイルが流れていない場合でも、オイルの追加/回
収の機能を発揮できる。従って、エンジン停止後も自動
変速機の内部機構に対する潤滑用のオイル供給が継続
し、以下に説明するように、オートマチック車の被牽引
可能な保証距離が伸びるという利点がある。
【0032】従来、自動変速機を搭載したオートマチッ
ク車を別の車両で牽引する場合、オートマチック車は、
エンジンをかけておく必要がある。エンジンをかけない
と自動変速機のオイルポンプが動作せず、オイル循環経
路をオイルが流れず、内部機構(ギヤトレーンやブシ
ュ)の潤滑が停止するからである。しかしながら、エン
ジントラブルの場合にはエンジンをかけられず、オイル
による潤滑無しの被牽引を行わざるを得ない。この場
合、通常は、エンジン停止状態で牽引を許容できる速度
と距離を制限して、クラッチの摩擦板の表面材料のはが
れ等、内部機構の破損に至らないように配慮している。
第2実施例のオイルレベル調整装置では、エンジントラ
ブルが発生してエンジンが停止した以降、オイル温度の
低下に伴ってオイルレベル調整装置からオイルが自然に
流出して自動変速機の内部機構に供給されるから、エン
ジン停止とともにオイルによる潤滑が全く失われる従来
のオートマチック車に比較して、エンジン停止状態で牽
引を許容できる速度と距離の制限を緩和することができ
る。
ク車を別の車両で牽引する場合、オートマチック車は、
エンジンをかけておく必要がある。エンジンをかけない
と自動変速機のオイルポンプが動作せず、オイル循環経
路をオイルが流れず、内部機構(ギヤトレーンやブシ
ュ)の潤滑が停止するからである。しかしながら、エン
ジントラブルの場合にはエンジンをかけられず、オイル
による潤滑無しの被牽引を行わざるを得ない。この場
合、通常は、エンジン停止状態で牽引を許容できる速度
と距離を制限して、クラッチの摩擦板の表面材料のはが
れ等、内部機構の破損に至らないように配慮している。
第2実施例のオイルレベル調整装置では、エンジントラ
ブルが発生してエンジンが停止した以降、オイル温度の
低下に伴ってオイルレベル調整装置からオイルが自然に
流出して自動変速機の内部機構に供給されるから、エン
ジン停止とともにオイルによる潤滑が全く失われる従来
のオートマチック車に比較して、エンジン停止状態で牽
引を許容できる速度と距離の制限を緩和することができ
る。
【0033】なお、オイルレベル調整装置23の設置位
置は、オイルクーラー12の出口12B側に限定され
ず、自動変速機からオイルクーラー12に出たところ
(クーラーINポート)から自動変速機に入るところ
(クーラーOUTポート)の間ならどこでもよい。ただ
し、クーラーOUTポート側に回路構成するほうが、オ
イルクーラー12の流路抵抗の関係でクーラーOUTポ
ートから内部機構の潤滑に回るオイル量が多くなって望
ましい。また、このような観点からは、図4に示すよう
に、オイルクーラー12の出口12Bに逆止弁30を設
けてもよい。オイル温度低下に伴ってオイルレベル調整
装置23から流出するオイルは、逆止弁30に遮られて
全量が自動変速機のクーラーOUTポートに流れ込み、
内部機構の潤滑に関与する。ここで、図4中、逆止弁3
0以外の構成は、図3の(a)の構成と同一であるか
ら、図3の(a)と共通の符号を付して説明を省略す
る。
置は、オイルクーラー12の出口12B側に限定され
ず、自動変速機からオイルクーラー12に出たところ
(クーラーINポート)から自動変速機に入るところ
(クーラーOUTポート)の間ならどこでもよい。ただ
し、クーラーOUTポート側に回路構成するほうが、オ
イルクーラー12の流路抵抗の関係でクーラーOUTポ
ートから内部機構の潤滑に回るオイル量が多くなって望
ましい。また、このような観点からは、図4に示すよう
に、オイルクーラー12の出口12Bに逆止弁30を設
けてもよい。オイル温度低下に伴ってオイルレベル調整
装置23から流出するオイルは、逆止弁30に遮られて
全量が自動変速機のクーラーOUTポートに流れ込み、
内部機構の潤滑に関与する。ここで、図4中、逆止弁3
0以外の構成は、図3の(a)の構成と同一であるか
ら、図3の(a)と共通の符号を付して説明を省略す
る。
【0034】さらに、オイルレベル調整装置23の設置
位置は、オイルクーラー12の接続ライン上に限定され
ず、自動変速機のオイル循環経路上、運転に伴うオイル
温度の変化がさらに著しく、かつ、オイルの圧力変動が
許容範囲であるような場所に配置してもよい。例えば、
実開平5−71529号の油圧供給装置を置き換えて配
置し、自動変速機の温度変化をコイルスプリング28に
伝導させる構成としてもよい。また、自動変速機の内部
にオイルレベル調整装置23に相当するオイル溜まりを
設けてもよい。
位置は、オイルクーラー12の接続ライン上に限定され
ず、自動変速機のオイル循環経路上、運転に伴うオイル
温度の変化がさらに著しく、かつ、オイルの圧力変動が
許容範囲であるような場所に配置してもよい。例えば、
実開平5−71529号の油圧供給装置を置き換えて配
置し、自動変速機の温度変化をコイルスプリング28に
伝導させる構成としてもよい。また、自動変速機の内部
にオイルレベル調整装置23に相当するオイル溜まりを
設けてもよい。
【0035】第2実施例ではコイルスプリング28をオ
イル室27内のオイルに沈めて使用したが、バイアスス
プリング29をコイルスプリング28に置き換えて、コ
イルスプリング28を自動変速機の筐体等で加熱する
(すなわちオイル温度が間接的に検知される)構成とし
てもよい。また、コイルスプリング28は、通常のばね
部材(29)とピストン(26)を挟んで押し合う図3
の配置に限定されず、図1のようにピストンの片側にだ
け配置してオイル室の油圧に対抗させる構成としてもよ
い。コイルスプリングは、所定の温度範囲を境にして長
さが伸びるものに限定されず、逆に短くなるものでも利
用でき、押す/引張るのいずれのバイアス状態でも利用
できる。ただし、これらの条件に応じてピストンとコイ
ルスプリングの配置や取り付け方法が変更される。
イル室27内のオイルに沈めて使用したが、バイアスス
プリング29をコイルスプリング28に置き換えて、コ
イルスプリング28を自動変速機の筐体等で加熱する
(すなわちオイル温度が間接的に検知される)構成とし
てもよい。また、コイルスプリング28は、通常のばね
部材(29)とピストン(26)を挟んで押し合う図3
の配置に限定されず、図1のようにピストンの片側にだ
け配置してオイル室の油圧に対抗させる構成としてもよ
い。コイルスプリングは、所定の温度範囲を境にして長
さが伸びるものに限定されず、逆に短くなるものでも利
用でき、押す/引張るのいずれのバイアス状態でも利用
できる。ただし、これらの条件に応じてピストンとコイ
ルスプリングの配置や取り付け方法が変更される。
【0036】また、形状記憶合金のコイルスプリング2
8は、自ら温度変化を検知して伸縮する他の材料や素子
で置き換えてもよい。例えば、特定の温度で気化する冷
媒液を少量充填した空気ばねを採用できる。この場合、
冷媒液の沸点以上では、気化膨脹した冷媒ガスが空気ば
ねの両端を押し伸ばし、沸点温度を境にして通常のばね
部材(29)と押し合うピストン26の釣り合い位置が
変化する。しかし、形状記憶合金のコイルスプリング2
8は、消耗やシール破損等と無縁な耐久性に優れた素子
であるから、上述の冷媒を充填した空気ばねを使用する
場合に比較してオイルレベル調整装置の信頼性が高ま
り、製作コストも低くて済む。
8は、自ら温度変化を検知して伸縮する他の材料や素子
で置き換えてもよい。例えば、特定の温度で気化する冷
媒液を少量充填した空気ばねを採用できる。この場合、
冷媒液の沸点以上では、気化膨脹した冷媒ガスが空気ば
ねの両端を押し伸ばし、沸点温度を境にして通常のばね
部材(29)と押し合うピストン26の釣り合い位置が
変化する。しかし、形状記憶合金のコイルスプリング2
8は、消耗やシール破損等と無縁な耐久性に優れた素子
であるから、上述の冷媒を充填した空気ばねを使用する
場合に比較してオイルレベル調整装置の信頼性が高ま
り、製作コストも低くて済む。
【0037】
【発明の効果】本発明のオイルレベル調整装置によれ
ば、運転開始後にオイル温度が高まっても自動変速機の
オイル溜まりにおけるオイルレベルの上昇が抑制される
から、オイルレベルの上昇を見込んだ大容量のオイル溜
まりを設ける必要が無くなる。従って、自動変速機の筐
体構造の小型化、軽量化が容易となり、自動変速機内の
オイル量も少なくなる。また、小型のオイル溜まりとし
た場合でも、オイル温度の上昇に伴うオイルブリーザー
からのオイル吹きや、低いオイル温度でのオイルポンプ
のエアー吸い込みが発生する心配が無く、自動変速機の
安定した動作と安全性が確保される。
ば、運転開始後にオイル温度が高まっても自動変速機の
オイル溜まりにおけるオイルレベルの上昇が抑制される
から、オイルレベルの上昇を見込んだ大容量のオイル溜
まりを設ける必要が無くなる。従って、自動変速機の筐
体構造の小型化、軽量化が容易となり、自動変速機内の
オイル量も少なくなる。また、小型のオイル溜まりとし
た場合でも、オイル温度の上昇に伴うオイルブリーザー
からのオイル吹きや、低いオイル温度でのオイルポンプ
のエアー吸い込みが発生する心配が無く、自動変速機の
安定した動作と安全性が確保される。
【0038】また、オイル補給/回収専用のオイルポン
プや、オイルレベルを検知してオイルポンプを制御する
制御回路を設ける必要が無いから、オイル循環経路を含
む自動変速機システム全体の部品点数が少なく済み、シ
ステムの小型化、軽量化が容易となり、部品コストも削
減される。そして、既設のオイル冷却装置のオイル循環
経路に配置できるから、装置の取り付けに伴う自動変速
機の筐体や車両側の設計変更が最小限で済む。そして、
特別な配管経路を設けた場合のように、特別な配管経路
からオイル漏れすることも無い。
プや、オイルレベルを検知してオイルポンプを制御する
制御回路を設ける必要が無いから、オイル循環経路を含
む自動変速機システム全体の部品点数が少なく済み、シ
ステムの小型化、軽量化が容易となり、部品コストも削
減される。そして、既設のオイル冷却装置のオイル循環
経路に配置できるから、装置の取り付けに伴う自動変速
機の筐体や車両側の設計変更が最小限で済む。そして、
特別な配管経路を設けた場合のように、特別な配管経路
からオイル漏れすることも無い。
【0039】形状記憶合金製のコイルバネを採用した場
合、コイルバネ自体がオイル温度を検知してオイルの送
出/引き込みを駆動するから、必要な部品点数が極めて
少なくて済む。また、コイルバネ自体は、消耗やシール
破損等と無縁な耐久性に優れた素子であるから、オイル
レベル調整装置の信頼性が高まり、製作コストも低くて
済む。
合、コイルバネ自体がオイル温度を検知してオイルの送
出/引き込みを駆動するから、必要な部品点数が極めて
少なくて済む。また、コイルバネ自体は、消耗やシール
破損等と無縁な耐久性に優れた素子であるから、オイル
レベル調整装置の信頼性が高まり、製作コストも低くて
済む。
【図1】オイルレベル調整装置の構造と取り付けの説明
図である。
図である。
【図2】オイルレベル調整装置の機能の説明図である。
【図3】第2実施例のオイルレベル調整装置の説明図で
ある。
ある。
【図4】図3のオイルレベル調整装置の変形例の説明図
である。
である。
11 自動変速機 12 オイルクーラー 13、23 オイルレベル調整装置 15、25 シリンダー 16、26 ピストン 18、29 バイアススプリング 28 コイルスプリング 30 逆止弁 11A オイル出力管 11B オイル戻り管 11C コンバーターハウジング 11D 出力側 11E オイル溜まり 12A 入口 12B 出口 13A 高圧側 13B 低圧側 15A 小口径シリンダー 15B 大口径シリンダー 16A 小口径ピストン 16B 大口径ピストン 16C、16D、26C シール 17A、17B オイル室 23A 配管 23D ドレン DA 温度範囲
Claims (3)
- 【請求項1】 外部のオイル冷却装置に自動変速機のオ
イルを循環させるオイル循環経路の途中に配置されて、
前記オイル冷却装置と並列に接続される自動変速機のオ
イルレベル調整装置であって、 被圧面積を異ならせて連動させた一対のピストンと、 前記一対のピストンをそれぞれ格納して容量可変の一対
のオイル室を形成する相互に連結された一対のシリンダ
ーと、 被圧面積の大きいピストンのオイル室を拡大する方向に
前記一対のピストンの少なくとも一方を付勢するばね部
材と、を有し、 被圧面積の大きいピストンのオイル室が前記オイル冷却
装置の出口側、被圧面積の小さいピストンのオイル室が
前記オイル冷却装置の入口側にそれぞれ接続されてお
り、 前記一対のピストンは、前記オイル冷却装置の入口側と
出口側の圧力差に駆動されて前記一対のシリンダー内に
おける釣り合い位置を移動可能であることを特徴とする
自動変速機のオイルレベル調整装置。 - 【請求項2】 外部のオイル冷却装置に自動変速機のオ
イルを循環させるオイル循環経路の途中に配置されて、
前記オイル冷却装置の出口側に接続される自動変速機の
オイルレベル調整装置であって、 前記オイル循環経路に一方の側を連通させたシリンダー
と、 前記シリンダーと協働して前記オイル循環経路に連通す
る容量可変のオイル室を形成するピストンと、 前記オイル室に収納したオイルの圧力に対抗して前記ピ
ストンを前記シリンダー内の一定位置に支持可能な付勢
手段と、を有し、 前記付勢手段は、所定のオイル温度を境にして前記ピス
トンの位置を前記一定位置から移動させ、高いオイル温
度で前記オイル室を拡大し、低いオイル温度で前記オイ
ル室を縮小する機能を持つことを特徴とする自動変速機
のオイルレベル調整装置。 - 【請求項3】 前記付勢手段は、前記所定のオイル温度
を変態点に定めた形状記憶合金材料から形成されたコイ
ルバネであることを特徴とする請求項2記載の自動変速
機のオイルレベル調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6239579A JPH0874973A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 自動変速機のオイルレベル調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6239579A JPH0874973A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 自動変速機のオイルレベル調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0874973A true JPH0874973A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=17046895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6239579A Withdrawn JPH0874973A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 自動変速機のオイルレベル調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0874973A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1994
- 1994-09-07 JP JP6239579A patent/JPH0874973A/ja not_active Withdrawn
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