JPH0893201A

JPH0893201A - 床暖房用パネル

Info

Publication number: JPH0893201A
Application number: JP6338029A
Authority: JP
Inventors: Tsutomu Shimazaki; 勉島崎
Original assignee: TOYOTSUKUSU KK; Toyox Co Ltd
Current assignee: TOYOTSUKUSU KK; Toyox Co Ltd
Priority date: 1994-07-25
Filing date: 1994-12-26
Publication date: 1996-04-09

Abstract

(57)【要約】【目的】パイプの行き方向と戻り方向とを交互に配置
しながら、パイプの敷設方向、また、フローリング時の
適切な釘打ち位置が、簡単にわかるなど、現場施工を簡
単にすることを目的にする。【構成】パイプをＵターンさせるアーチ溝を、半径を
大きくした大径アーチ溝１３と、この大径アーチ溝の内
側にあって、それよりも半径を小さくした小径アーチ溝
１２との２種類に分けるとともに、これらアーチ溝内あ
るいはその近傍にパイプの敷設方向を示す矢印１６、１
７を表示したことを特徴とする。また、根太上に釘打ち
ライン２１を表示した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、温水を通すパイプを
敷設するための床暖房用パネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】図９は、従来の床暖房用パネルを示した
もので、そのメインパネル本体ａにリターンパネル本体
ｂを連設している。これらメインパネル本体ａ及びリタ
ーンパネル本体ｂのそれぞれは、断熱板の上に金属の放
熱板を設けている。そして、メインパネル本体ａの放熱
板に、パイプを敷設するためのガイド溝１を形成してい
る。また、リターンパネル本体ｂはそれをメインパネル
本体ａの端に連設したとき、上記ガイド溝１と連続する
Ｕ字状溝２を形成している。このようにした床暖房用パ
ネルを使うときには、家屋の床暖房工事面にメインパネ
ル本体ａをはるとともに、このメインパネル本体ａの端
にリターンパネル本体ｂを連設する。そして、このよう
にパイプ３を敷設したこれらメインパネル本体ａ及びリ
ターンパネル本体ｂのそれぞれの上に、フローリングや
畳などの仕上げ材を敷きつめる。このようにした従来の
床暖房パネルでは、そのガイド溝１とＵ字状溝２とが、
ジグザグ状に連続するので、パイプ３も、常にジグザグ
状に連続することになる。そして、パイプ３の温水供給
口４から温水を供給すると、その排出口５に流れるにし
たがって、その温水の温度が低くなっていくが、上記の
ようにパイプ３がジグザク状に連続していると、その上
流側と下流側とで、温度差が激しくなるという問題が発
生する。

【０００３】そこで、上記の点を解決するものとして、
本出願人は、図１０及び図１１に示す床暖房用パネルを
開発し、特願平５−１６９５７９号として、すでに出願
済みである。この図１０及び図１１に示した床暖房用パ
ネルは、パネル本体ａに連設するリターンパネル本体ｂ
に、前列突部６と後列突部７とを複数形成し、前列突部
６は、メインパネル本体ａとの接触面側に一列に配列す
る一方、後列突部７は、前列突部６に対抗する形で一列
に配置している。そして、リターンパネル本体ｂの幅方
向において互いに隣接する各前列突部６間及び各後列突
部７間は、メインパネル本体ａのガイド溝１と対応させ
ている。さらに後列突部７と前列突部６との間隔は、パ
イプ５がはまるように設定されている。このようにした
床暖房パネルでは、パイプ５を突部６あるいは７のいず
れに巻いてリターンさせてもよいので、パイプ５の配置
の自由度が高くなる。したがって、行き側と戻り側とを
一列おきに交互に配置でき、床面全体で温度を平均化す
ることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のようにした従来
の床暖房用パネルでは、パイプの配置を行き側と戻り側
とを交互に配置して、床面の温度を平均化できるが、パ
イプの敷設方向がややこしくなり、施工時に間違いやす
いという問題があった。また、パイプを敷設したパネル
の上にフローリングを施すために、床板の上からパネル
本体の根太に、釘打ちを行うが、このときに、釘打ち位
置が不ぞろいになったり、根太以外の部分に釘を打つこ
とによって、フローリング材とパネルとの接合が悪いと
いうことがあった。さらに、誤ってパイプに釘を打っ
て、孔を開けてしまい、全く使い物にならないといった
こともあった。この発明の目的は、行き側と戻り側とを
交互に配置しながら、パイプの敷設方向、また、フロー
リング時の適切な釘打ち位置が、簡単にわかる床暖房パ
ネルを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１の発明は、パイプを
敷設する複数のガイド溝を形成したパネル本体の両端部
に、ガイド溝を通ったパイプをＵターンさせるための溝
を形成した床暖房用パネルを前提にするものである。上
記パネルを前提にしつつ、この発明は、パイプをＵター
ンさせるアーチ溝を、半径を大きくした大径アーチ溝
と、この大径アーチ溝の内側にあって、それよりも半径
を小さくした小径アーチ溝との２種類に分けるととも
に、これらアーチ溝内あるいはその近傍にパイプの敷設
方向を示す矢印を表示した点に特徴を有する。なお、上
記小径アーチ溝と大径アーチ溝とを形成する部分を、パ
ネル本体と一体化してもよいし、従来のようにパネル本
体とリターンパネル本体とに分けてそれらを別物にして
もよい。第２の発明は、第１の発明を前提にしつつ、小
径アーチ溝が、互いに隣接するガイド溝間に掛け渡され
る構成にし、大径アーチ溝は、中間に２つのガイド溝を
挟んだ両側のガイド溝間に掛け渡されるとともに、これ
ら大径アーチ溝を互いに交差させて、すべてのガイド溝
がいずれかの大径アーチ溝に連通する構成にし、これら
両パネル本体の他端側をつき合わせた点に特徴を有す
る。

【０００６】第３の発明は、パイプを敷設する複数のガ
イド溝を形成したパネル本体の両端部に、ガイド溝を通
ったパイプをＵターンさせるための溝を形成した床暖房
用パネルを前提とし、パイプを敷設するガイド溝間に形
成した根太上に、釘打ちラインを設けたことを特徴とす
る床暖房用パネルである。第４の発明は、第１〜第３の
発明を前提とし、パネル本体の端部に、パイプ導入部用
カットラインを設けた点に特徴を有する。第５の発明
は、上記の発明を前提とし、ガイド溝を通ったパイプの
上に貼り付ける、釘打ち禁止を表示したテープを備えた
点に特徴を有する。

【０００７】

【作用】第１の発明は、パネル本体に、パイプの敷設方
向を示す矢印を表示したので、この矢印に沿ってパイプ
を敷設していけば、所期の目的を達成できる。また、第
２の発明は、例えば、行く側のパイプは、一方の端部に
おいて大径アーチ溝を通し、他方の端部において小径ア
ーチ溝を通す一方、戻り側のパイプは、一方の端部にお
いて小径アーチ溝を通し、他方の端部において大径アー
チ溝を通せば、ガイド溝２本おきに、行き側のパイプと
戻り側のパイプとが配置されることになる。フローリン
グ時、第３の発明のパネルに設けられた釘打ちラインに
沿って釘打ちを行うことによって、釘打ち位置が、根太
上に揃い、仕上げ材とパネル本体との結合がよくなる。
第４の発明のパイプ導入部用カットラインに沿って、パ
ネルをカットすると、パネル外部との連結バルブなどを
設置するパイプ導入部を簡単に設定できる。第５の発明
は、パイプを敷設した上から、釘打ち禁止であることを
表示したテープを貼り付ける。フローリング時、パイプ
に釘を打ってはならないことを強調し、パイプの破損を
防ぐ。

【０００８】

【実施例】図１及び図２に示した第１実施例は、パネル
本体ａに多数のガイド溝１１を平行に形成するととも
に、このパネル本体ａの一端部分に小径アーチ溝１２と
大径アーチ溝１３とを形成している。上記小径アーチ溝
１２は、互いに隣接するガイド溝１１間の全てに掛け渡
される構成にしている。そして、大径アーチ溝は、小径
アーチ溝１２の外側にあり、しかも、２つ間隔で位置す
るガイド溝１１間に掛け渡されるとともに、それら大径
アーチ溝１３が互いに交差して、すべてのガイド溝がい
ずれかの大径アーチ溝１３に連通する構成にしている。
また、上記大径アーチ溝１３には、一対の突部１４、１
５を形成し、その突部１４、１５の分だけ溝幅を狭くす
るようにしている。したがって、この突部１４、１５で
溝幅が狭くなったところにパイプを押し込めば、パイプ
がしっかりと押さえられる。

【０００９】上記のようにした小径アーチ溝１２に沿っ
た位置に、図２に示すように第１矢印１６を表示し、大
径アーチ溝１３に沿った位置に第２矢印１７を表示する
とともに、これら第１、２矢印１６、１７の方向を互い
に反対向きにしている。そして、例えば、図２の左から
右方向に配管する場合には、第１矢印１６に沿ってパイ
プをＵターンさせ、右から左方向に配管する場合には、
第２矢印１７に沿ってパイプをＵターンさせるようにす
るものである。このようにしたパネル本体ａは、一畳分
に相当する大きさにするとともに、アーチ溝１３、１４
を形成した端部とは反対端はガイド溝をそのまま開口さ
せる構成にしている。そして、この第１実施例では、図
２に示すように、アーチ溝を形成した側とは反対端を互
いにつき合わせた一対のパネル本体ａを一組として、そ
れを幅方向に連接するようにしている。

【００１０】次に、上記パネル本体ａを多数組み合わせ
て、それにパイプを敷設する場合について説明する。ま
ず、上記したように、一対のパネル本体ａをつき合わ
せ、それらのガイド溝１１を連続させる。このようにし
た一組のパネル本体ａを幅方向に連続させて、全体とし
て６畳分の広さにしている。このようにしたパネル本体
の一番左端に、図１に示すようにボイラーからなる熱源
１８を設ける。そして、この熱源１８に一番近い右端の
ガイド溝１１から左方向に向かってパイプを敷設すると
ともに、いったん左端に到達したら、再び右方向に向か
ってパイプを敷設し、再び熱源１８に戻すようにする。
この際、パイプ導入部２５は、パネル本体ａの一部を切
り取って形成すると、パイプ３に立ち上がりを持たせる
ことができる。なお、この実施例では、右方向に敷設す
るのを「行き方向」といい、図１において、それを白抜
き矢印１９で示し、また、右方向に敷設するのを「戻り
方向」といい、同じく図１においてそれを黒塗り矢印２
０で示す。

【００１１】いま、熱源１８からスタートして、パイプ
を図面上方に導くと、その先端には大径アーチ溝１３が
位置するので、この大径アーチ溝１３の第２矢印１７に
沿ってパイプをＵターンさせ、そこからまた、図面下方
にパイプを導く。このようにして下方に向えば、その先
端に小径アーチ溝１２が位置するので、今度は、その小
径アーチ溝１２の第１矢印１６に沿ってパイプをＵター
ンさせ、再び図面上方にパイプを導く。この行き方向の
パイプの敷設順序を示したのが、図１における白抜き矢
印１９である。上記のようにしてガイド溝１１に行き方
向のパイプ敷設が修了したら、今度は、戻り方向のパイ
プ敷設をするが、この場合にも、第１、２矢印１６、１
７に沿わせること、行き方向の場合と同様である。

【００１２】このようにしてパイプを敷設して行くと、
例えば、図１において、上側のパネル本体群では、行き
方向のパイプのみが大径アーチ溝１３を通過し、下側の
パネル本体群では、行き方向のパイプのみが小径アーチ
溝１２を通過する。これに対して、上記上側のパネル本
体群の小径アーチ溝１２には、戻り方向のパイプのみが
通過し、下側のパネル本体群では、その戻り方向のパイ
プのみが大径アーチ溝１３を通過することになるそし
て、行き方向のパイプと戻り方向のパイプとが、図１に
示すように、２列ごとに交互に配置される。したがっ
て、パネル全体の温度が平均化される。なお、上記実施
例では、パネル本体に小径アーチ溝１２と大径アーチ溝
１３とを形成したが、このアーチ溝を形成する部分をパ
ネル本体から切り離して、別物にしてもよい。また、各
アーチ溝に沿って表示した第１、２矢印１６、１７は、
各アーチ溝内に直接表示してもよいものである。また、
パイプ３が熱源１８を出入りするパイプ導入部２５は、
パネル本体ａを一部切り取って図３に示すようにする
と、バルブなどを設置しやすい。

【００１３】図３〜図６に示す第２実施例は第２実施例
は、パネル本体ａの隅にカットライン２２を、ガイド溝
１１の間の根太８上に釘打ちライン２１を備えた以外
は、第１実施例と同様である。第１実施例と同様にし
て、パイプ３を敷設するが、このとき、パイプ導入部２
５の位置にあるカットライン２２に沿って、パネル本体
ａの一部をを切り取れば、図３に示すようなパイプ導入
部２５が容易に形成される。パイプ導入部２５は、パネ
ル本体郡の四隅のうちのどこか一ヶ所に形成されること
になるので、カットライン２２を表示したパネル本体ａ
と、表示しないパネル本体ａとを用意し、カットライン
２２を表示したパネル本体ａをパイプ導入部２５の位置
にあわせて設置するようにしても良いし、全てのパネル
本体の四隅にカットライン２２を表示して、必要に応じ
て、利用するようにしても良い。また、床暖房装置の上
にフローリングを施す場合は、仕上げ材２３をパイプ３
と直交する方向に並べ、パネル本体ａを根太８に釘２４
で留める。図６に示すように、パネル本体ａは主に、発
泡スチロール製のパネル台部２８で形成されているが、
釘が保持できるように、他の部分より高密度の根太８を
組み合わせてある。仕上げ材２３を釘２４で接合する
時、根太８上に釘打ちライン２１が表示されていて、仕
上げ材２３を載せていない部分から見えるので、このラ
イン２１を見ながら、釘打ちライン２１上に釘２４を打
つようにする。

【００１４】図７、図８に示す第３実施例は、パネル本
体ａが発泡スチロール製のパネル台部２８の上にアルミ
層２７を備えたものであり、パイプ３を敷設した上から
釘打ち禁止テープ２６を貼ったものである。パイプ３の
敷設方法などは、他の実施例と同様である。釘打ち禁止
テープ２６は、釘打ち禁止であることを表示し、例えば
黒と黄色の縞柄のような目立つ配色とする。このテープ
をパイプ３の上に貼り、フローリング時にその上から釘
を打たないように、注意を促す。釘打ちライン２１と、
釘打ち禁止テープ２６の両方を用いることによって、パ
イプ３に釘で孔を開けることを防止できるとともに、根
太８上に釘を打つことができるので、仕上げ材２３との
結合がよくなる。また、熱伝導率の高いアルミ層２７を
備えたことにより、パイプ３の熱が、パイプ３間にも熱
伝導し、パネル本体ａ全体が、より均一に暖まる。な
お、第２実施例のカットライン２２及び釘打ちライン２
１は、アルミ層２７上に印刷しておくこともできる。ア
ルミ層２７上に、遠赤外線セラミック層をコーティング
すれば、さらに熱効果が高くなる。

【００１５】

【発明の効果】この発明の床暖房用パネルによれば、小
径アーチ溝と大径アーチ溝に沿って表示した第１、２矢
印に沿ってパイプを敷設することによって、行き方向の
パイプと戻り方向のパイプとが交互に配置されることに
なる。つまり、施工現場では、その敷設方向を特に意識
しなくても、誰もが簡単にパイプを敷設できることにな
る。第３の発明のパネルに設けられた釘打ちラインを設
けることによって、フローリング時、釘打ち位置が、根
太上に揃い、仕上げ材とパネル本体との結合がよくな
る。第４の発明のパイプ導入部用カットラインに沿っ
て、パネルをカットすると、パネル外部との連結バルブ
などを設置するパイプ導入部を簡単に設定できる。第５
の発明により、フローリング時、パイプに釘を打っては
ならないことを強調し、パイプの破損を防ぐことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のパネル本体を連接した第１実施例の
平面図である。

【図２】第１実施例の部分拡大平面図である。

【図３】第１、第２実施例のパネル端部の拡大斜視図で
ある。

【図４】第２実施例の平面図である。

【図５】第２実施例のフローリング時の平面図である。

【図６】図４のVI-VI断面図である。

【図７】第３実施例の平面図である。

【図８】図７のVIII-VIII断面図である。

【図９】従来の床暖房用パネルの平面図である。

【図１０】上記とは別の従来の床暖房パネルの平面図で
ある。

【図１１】図１０のパネル端部の斜視図である。

【符号の説明】

ａパネル本体８根太１１ガイド溝１３大径アーチ溝１６第１矢印１７第２矢印２１釘打ちライン２２カットライン２５パイプ導入部２６釘打ち禁止テープ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】パイプを敷設する複数のガイド溝を形成
したパネル本体の端部に、ガイド溝を通ったパイプをＵ
ターンさせるための溝を形成した床暖房用パネルにおい
て、パイプをＵターンさせるアーチ溝を、半径を大きく
した大径アーチ溝と、この大径アーチ溝の内側にあっ
て、それよりも半径を小さくした小径アーチ溝との２種
類に分けるとともに、これらアーチ溝内あるいはその近
傍にパイプ敷設方向を示す矢印を表示したことを特徴と
する床暖房用パネル。
【請求項２】一対のパネル本体の一端部に、小径アー
チ溝と大径アーチ溝とを形成するとともに、小径アーチ
溝が、互いに隣接するガイド溝間に掛け渡される構成に
し、大径アーチ溝は、中間に２つのガイド溝を挟んだ両
側のガイド溝間に掛け渡されるとともに、これら大径ア
ーチ溝を互いに交差させて、すべてのガイド溝がいずれ
かの大径アーチ溝に連通する構成にし、これら両パネル
本体の他端側をつき合わせてなる請求項１に記載の床暖
房用パネル。
【請求項３】パイプを敷設する複数のガイド溝を形成
したパネル本体の端部に、ガイド溝を通ったパイプをＵ
ターンさせるための溝を形成した床暖房用パネルにおい
て、ガイド溝間に形成した根太上に、釘打ちラインを設
けた床暖房用パネル。
【請求項４】パネル本体の端部に、パイプ導入部用カ
ットラインを設けた請求項１〜３のいずれかに記載の床
暖房用パネル。
【請求項５】ガイド溝を通ったパイプの上に貼り付け
る、釘打ち禁止を表示したテープを備えた請求項１〜４
のいずれかに記載の床暖房用パネル。