JPH0893048A - プレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材の接合方法 - Google Patents

プレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材の接合方法

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JPH0893048A
JPH0893048A JP26922494A JP26922494A JPH0893048A JP H0893048 A JPH0893048 A JP H0893048A JP 26922494 A JP26922494 A JP 26922494A JP 26922494 A JP26922494 A JP 26922494A JP H0893048 A JPH0893048 A JP H0893048A
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joint
vertical
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JP26922494A
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Masaaki Ase
正明 阿瀬
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Splice Sleeve Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モルタル充填式鉄筋継手を下端部に埋設した
PC柱部材を下方の柱部材に接合する工法であるモルタ
ル枠設置方式同時注入工法の改良 【構成】 下方柱部材1の上端面に結合されている床部
材16の上端面17の上方PC柱部材3建入れ予定位置
内に目地空間形成のためのレベル出し用ライナー15お
よびモルタル枠11を置く。ついで上方PC柱部材3を
建入れて下方柱部材主鉄筋2の露出上端部を埋設モルタ
ル充填式鉄筋継手5内に収容する。その後、目地空間の
囲繞枠の外側の周縁部に硬練りモルタルを押し込んでモ
ルタル型枠13を現場作製する。囲繞枠に設けられてい
る注入管12からグラウト14を注入して、囲繞枠内の
目地空間および埋設継手内に一工程でグラウトを充填す
る。囲繞枠はモルタル型枠の補強の役目をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はいわゆる同時注入工法に
よりプレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材を下方鉛直
部材に接合する方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】プレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材
(以下上方PC鉛直部材と記す)をその下端部に埋設さ
れているモルタル充填式鉄筋継手を利用して下方鉛直部
材に接合する技術は広く実施されているが、この改良技
術として同時注入工法と称される技術が提案されている
(特公平4−52815号公報参照)。さらに、この工
法の改良技術が特開平3−144041号公報、特開平
6−88377号公報等に開示されている。なお、鉛直
部材とは柱、壁部材等主鉄筋が鉛直方向に配置されてい
る鉄筋コンクリート部材をいい、水平部材とは床、梁部
材等主鉄筋が水平方向に配置されている鉄筋コンクリー
ト部材をいう。
【0003】ここにモルタル充填式鉄筋継手とは、図4
に示すような両端開口金属筒体5であって、この中に対
向方向に一対の鉄筋を挿入しモルタルを充填してその硬
化により一対の鉄筋の突合せ状接合をなす鉄筋継手であ
る(特公平5−61422号公報等参照)。該継手内壁
面には鉄筋と硬化モルタルとの係合性を高めるための環
状突起8が、またその側壁には注入口9および排出口1
0が設けられている。
【0004】いわゆる同時注入工法の代表例を図6によ
り説明する。図において1は下方鉛直部材(柱部材)で
あり2はその部材主鉄筋である。主鉄筋2は複数本一組
の群として配筋されていて、その上端部は該部材上端面
から上方に突き出て所定長露出している。上方PC鉛直
部材3(柱部材)の下端部にはモルタル充填式鉄筋継手
5(図示簡略化のため環状突起等の細部の図示省略)が
埋設されていて、該継手の下方開口は部材下端面に開口
している。上方PC鉛直部材主鉄筋4は下方鉛直部材主
鉄筋2と同様に複数本一組の群として配置されていてそ
れぞれ上下対応位置にある。上方PC鉛直部材主鉄筋4
の下端部はそれぞれ埋設継手5の上半部内に挿入されて
いる。継手5の注入口9および排出口10は導管を介し
て上方PC鉛直部材側壁に開口している。なお、同図
は、柱部材どうしを階高の中間位置で接合するいわゆる
柱の中継ぎの場合を示す。
【0005】下方鉛直部材上端面上に目地モルタルの厚
さに相当する高さのレベル出し用ライナー15(図の左
下がり斜線部)を置く。ついで、該上端面上の上方PC
鉛直部材建入れ予定位置の周縁部に硬練りモルタルによ
り上記周縁部を一周するモルタル型枠13(図の右下が
りの斜線部)を現場作製する。ついで、上方PC鉛直部
材3を上方から垂下させて下方鉛直部材1の主鉄筋2の
上記露出端部が上方PC鉛直部材3のそれぞれ対応する
位置に埋設されている継手5内に収容されるように上方
PC鉛直部材3を建て入れる。該部材の下端面はライナ
ー15に接触し、さらにモルタル型枠13にも本質的に
接触する。
【0006】ついで、注入口9から流動性の大きいモル
タルであるグラウト14を注入する。この注入口は多数
の埋設継手の中の一つだけでよく、これ以外の継手の注
入口は塞いでおくかまたははじめからこれを設けておか
ない。注入されたグラウトはまずライナーにより形成さ
れている目地空間を充たし、つぎに埋設継手5内を上昇
し各埋設継手にそれぞれ設けられている排出口10から
部材側壁に溢れ出す。これにより、一か所からの注入に
より多数の埋設継手内および目地空間内が同時にグラウ
トで充填される。これが同時注入工法と称される所以で
ある。
【0007】同時注入工法ははじめ、特公平4−528
15号公報記載のように上方PC鉛直部材側壁に外接し
て目地空間を囲繞する型枠を取付けてグラウトを注入す
る方式がとられていた。しかしながら、型枠の取付、取
り外しが煩雑なためもあって次第に上述のモルタル型枠
を現場調製により設置する方式がとられるようになって
きた。しかしながら、このモルタル型枠設置方式(特開
平3−144041号公報参照)にはなお以下の問題点
がある。 (1)グラウト注入圧は埋設モルタル充填式鉄筋継手の
せい高が高いほど、すなわち該継手の長さが長いほど大
きいが、近時鉛直部材に使用される鉄筋が太径化する傾
向にあり、これに伴い継手の長さも長くなって注入圧が
高くなる傾向にある。また、柱部材の大型化に伴い柱断
面が大きくなる傾向にあり、この場合も注入圧が増大す
る。このため、グラウト注入時にモルタル型枠の破壊、
もしくはひび割れが起こってグラウトの漏洩を招く事例
が多くなってきている。 (2)モルタル型枠は上方PC鉛直部材下端面との密接
を確保するため目地厚さより高く盛り上げまだ軟らかい
うちに該部材を建て入れるのであるが、この際、モルタ
ル型枠のまだ軟らかいモルタルが上方PC鉛直部材下端
面に押されて水平方向に広がり埋設継手の該部材下端面
に開口している口を閉塞または狭小化する不都合が起こ
ることがある。この傾向は上記注入圧の増大化傾向に伴
いこれに耐えるためモルタル型枠の幅を広くする傾向に
伴って多くなってきた。
【0008】
【発明の開示】本発明はモルタル型枠設置方式による同
時注入工法の上述の問題点の解決を目的としたものであ
って、モルタル型枠の設置に先立ち囲繞枠を置くことを
特徴とする。この囲繞枠は目地空間内に埋め殺されてモ
ルタル型枠の補強に役立つとともにモルタル型枠設置位
置の位置決めを容易にする効果もある。本発明は、上方
PC鉛直部材下端部に埋設されている鉄筋継手が従来の
ようにモルタル充填式鉄筋継手である場合(以下第1発
明と記す)のほかこれがハーフスリーブ鉄筋継手である
場合(以下第2発明と記す)も含む。
【0009】第2発明に用いられるハーフスリーブ鉄筋
継手とは、図5に例示したように筒体であるスリーブ部
6とこれと同軸一体化している定着部7とより構成され
ている鉄筋継手である。スリーブ部6はこの中に挿入さ
れた鉄筋をこの中に充填されたモルタルによりスリーブ
部内に定着する。そしてその内壁にはモルタル充填式鉄
筋継手と同旨の環状突起8、注入口9、排出口10が設
けられている。定着部7は上記のモルタルによる定着以
外の定着手段により鉄筋を定着する機構であって、該手
段としては、螺着、溶着、カプラー圧着、ビス留め、等
がある。図5の場合は螺着である。
【0010】本発明の第1発明は、プレキャスト鉄筋コ
ンクリート鉛直部材をその下端部に埋設されているモル
タル充填式鉄筋継手を利用して下方鉛直部材に接合する
方法において、(イ)プレキャスト鉄筋コンクリート鉛
直部材(上方PC鉛直部材という)の複数個の主鉄筋の
下端部がモルタル充填式鉄筋継手の上半部に挿入されて
おり、該継手の下半部は空虚のまま該部材下端面に開口
しており、(ロ)下方鉛直部材の複数個の主鉄筋の上端
部は該部材上端面または該上端面に結合されている水平
部材上端面(両上端面を総称して下方部材上端面とい
う)から上方に所定長突き出て露出しており、(ハ)下
方部材上端面の上方PC鉛直部材建入れ予定位置内に目
地モルタル厚さに相当する高さのレベル出し用ライナー
を置き、(ニ)上記ライナーの高さより高くない高さの
囲繞枠を、下方部材上端面から突き出ている下方鉛直部
材主鉄筋群を囲繞しかつこれらに接触しないように下方
部材上端面上に置き、(ホ)ついで、上方PC鉛直部材
を上方から垂下して、下方鉛直部材主鉄筋群がそれぞれ
対応位置にある上方PC鉛直部材下端部に埋設されてい
るモルタル充填式鉄筋継手下半部内に収容されかつ上方
PC鉛直部材下端面がライナーに接触するように上方P
C鉛直部材を建て入れ、(ヘ)上方PC鉛直部材の周壁
面の下方部材上端面までの延長面とそれより内側にある
囲繞枠壁面との間の空間に硬練りモルタルを押し込んで
該モルタルの外周が部材周壁面と面一になるようならし
てモルタル型枠を形成し、(ト)下方部材上端面と上方
PC鉛直部材下端面との間の、上記ライナーにより間隔
をあけられ上記囲繞枠により囲まれている空間、および
埋設されている上記モルタル充填式鉄筋継手内に流動性
の硬化性充填材を注入充填し、その硬化により下方鉛直
部材および上方PC鉛直部材の対応位置にある主鉄筋ど
うしを接合することによって上方PC鉛直部材を下方鉛
直部材に直接または水平部材を介して接合する、ことを
特徴とするプレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材の接
合方法、である。
【0011】また、本発明の第2発明は、プレキャスト
鉄筋コンクリート鉛直部材をその下端部に埋設されてい
るハーフスリーブ鉄筋継手を利用して下方鉛直部材に接
合する方法において、(イ)プレキャスト鉄筋コンクリ
ート鉛直部材(上方PC鉛直部材という)の複数個の主
鉄筋の下端部がハーフスリーブ鉄筋継手の上半部の定着
部に結合されており、該継手の下半部のスリーブ部は空
虚のまま該部材下端面に開口しており、(ロ)下方鉛直
部材の複数個の主鉄筋の上端部は該部材上端面または該
上端面に結合されている水平部材上端面(両上端面を総
称して下方部材上端面という)から上方に所定長突き出
て露出しており、(ハ)下方部材上端面の上方PC鉛直
部材建入れ予定位置内に目地モルタル厚さに相当する高
さのレベル出し用ライナーを置き、(ニ)上記ライナー
の高さより高くない高さの囲繞枠を、下方部材上端面か
ら突き出ている下方鉛直部材主鉄筋群を囲繞しかつこれ
らに接触しないように下方部材上端面上に置き、(ホ)
ついで、上方PC鉛直部材を上方から垂下して、下方鉛
直部材主鉄筋群がそれぞれ対応位置にある上方PC鉛直
部材下端部に埋設されているハーフスリーブ鉄筋継手下
半部のスリーブ部内に収容されかつ上方PC柱鉛直材下
端面がライナーに接触するように上方PC鉛直部材を建
て入れ、(ヘ)上方PC鉛直部材の周壁面の下方部材上
端面までの延長面とそれより内側にある囲繞枠壁面との
間の空間に硬練りモルタルを押し込んで該モルタルの外
周が部材周壁面と面一になるようならしてモルタル枠を
形成し、(ト)下方部材上端面と上方PC鉛直部材下端
面との間の、上記ライナーにより間隔をあけられ上記囲
繞枠により囲まれている空間、および埋設されている上
記ハーフスリーブ鉄筋継手のスリーブ部内に流動性の硬
化性充填材を注入充填し、その硬化により下方鉛直部材
および上方PC鉛直部材の対応位置にある主鉄筋どうし
を接合することによって上方PC鉛直部材を下方鉛直部
材に直接または水平部材を介して接合する、ことを特徴
とするプレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材の接合方
法、である。以下、実施例により本発明を説明する。
【0012】
【実施例1】図1および2に第1発明の実施例を示す。
この例においては鉛直部材は柱部材であり、下階柱部材
の上端面に水平部材として床部材が結合されている。図
1は上下階柱部材が床部材を介して接合された状態の縦
断面図であり、図2は床部材上端面の状態を示す平面図
である。図に示すように下階柱部材(PC部材である)
1の上端面に床部材16を結合する。下階柱部材主鉄筋
2の上端部は床部材を貫通しその上端面17から上方に
所定長突き出て露出している。床部材上端面17上にレ
ベル出し用ライナー15(図の左下がり斜線部)を置
き、ついで下階柱部材主鉄筋2の群(柱の四辺に沿い各
辺3本ずつ計8本)を囲繞する囲繞枠11(図の黒く塗
り潰した部)を置く。その後、上階PC柱部材3をその
下端面がライナーに接触するよう建て入れる。上階PC
柱部材の下端部にはモルタル充填式鉄筋継手5(図示簡
略化のため環状突起等の細部の図示省略)が埋設されて
いてその上半部には部材主鉄筋(下階柱部材主鉄筋2と
対応する位置に計8本1群をなす)4の下端部が挿入さ
れており、該継手の下方開口は該部材下端面に開口して
いる。この建て入れにより下階柱部材主鉄筋の上記露出
端部は埋設継手5の下半部内に挿入され両部材主鉄筋2
および4は埋設継手5のほぼ中央において突合せ状に対
向する。その後、硬練りモルタルを目地空間周縁、すな
わち上階柱部材周壁面の床部材に至る延長面と囲繞枠外
周壁面との間の空間に押し込んで囲繞枠11の外周壁面
に接触させて目地空間周縁に硬練りモルタルよりなり目
地空間周縁を密封するモルタル型枠13(図の右下がり
斜線部)を形成する。モルタル型枠の外周縁は上階PC
柱部材周壁面と本質的に面一となるようならす。囲繞枠
の一つの側壁に水平方向に突き出た注入管12が設けら
れていてこの管はモルタル枠を貫通してその外に顔を出
している。この注入管12から硬化性充填材としてグラ
ウト14を注入する。このグラウトはまず囲繞枠11に
より囲まれた目地空間内を充填し、ついで埋設されてい
る複数本のモルタル充填式鉄筋継手5内を上昇して各埋
設継手に設けられている排出口10から溢れ出る。注入
管から注入するときは埋設継手には注入口を設けない。
(注入口のある継手を使用するときは該継手埋設に先立
ちこれを塞いでおく)グラウトの硬化により上階PC柱
部材が下階柱部材に接合される。なお、囲繞枠は目地空
間内に埋め殺される。
【0013】
【実施例2】図3に第2発明の実施例を示す。この例も
実施例1と同様に床部材を介して上下階柱部材を接合す
る。実施例1の場合と本質的に同一構造の下階柱部材1
の上端面に実施例1と同様にして床部材16が結合して
おり、下階柱部材主鉄筋2の上端部は該床部材を貫通し
て所定長突き出て露出している。上階PC柱部材3はそ
の下端部に埋設されているハーフスリーブ鉄筋継手の部
分を除けば実施例1における上階PC柱部材と基本的に
は同一構造である。この埋設ハーフスリーブ鉄筋継手
(図示簡略化のため環状突起等の細部の図示省略)はス
リーブ部6が下方に向き定着部7が上方に向くよう埋設
されている。定着部(実施例では螺着方式の定着部)7
には上階PC柱部材主鉄筋(ネジフシ鉄筋)4の下端部
が螺着されており、スリーブ部は部材下端面に空虚のま
ま開口している。実施例1と同様にしてレベル出し用ラ
イナー15および囲繞枠11を床部材上端面17上に置
く。そして実施例1と同様にして囲繞枠11に接しかつ
これを取り囲むようにしてモルタル型枠13を設ける。
実施例2においては囲繞枠に注入管は設けられておらず
複数個(この場合は8個)の埋設継手の一つにその注入
口9と連通し部材側壁に開口する導管が設けられてい
る。ここからグラウト14が当該一つの継手のスリーブ
部内に注入される。このグラウトはまず目地空間を充填
しついで埋設継手の各スリーブ部内を上昇し、各スリー
ブ部に設けられている排出口10を通って部材外に溢れ
出る。グラウトの硬化により上階PC柱部材が床部材を
介して下階柱部材に接合される。なお、囲繞枠は目地空
間内に埋め殺される。
【0014】本発明に使用される囲繞枠は目地空間内に
埋め殺されるものであるが、金属、木材、プラスチック
板等の材料で構成され、その高さはライナーの高さと同
じかまたはやや低い。そのサイズおよび下方部材上端面
上に設置する位置は、これを設置したとき埋設継手の上
方PC鉛直部材下端面開口位置より内側に位置しない位
置とする。これは、もしこれより内側に位置したとする
とモルタル型枠のまだ軟らかいモルタルが上方PC鉛直
部材建て入れの際に該部材下端面に押されて埋設継手内
に侵入するからである。
【0015】埋設継手および目地空間内に充填される硬
化性充填材としては一般にモルタル、グラウト等のセメ
ント系のものが使用されるが、エポキシ樹脂等の有機系
のもの、石膏等の無機系のもの、溶融金属系のもの等も
使用できる。
【0016】硬化性充填材の注入は、実施例1に示すよ
うに囲繞枠に設けた注入管から行ってもよく、実施例2
に示すように埋設継手群の中の一つに設けられている注
入口から行ってもよい。この場合、他の埋設継手に設け
られている注入口は塞いでおく。
【0017】上方PC鉛直部材は下方鉛直部材にいわゆ
る柱の中継ぎのように直接接合されてもよく、下方鉛直
部材に水平部材を結合したのちこの水平部材を介して下
方鉛直部材に接合されてもよい。下方鉛直部材はPC鉛
直部材であってもよく、現場打ち鉄筋コンクリート鉛直
部材であってもよい。なお、下方鉛直部材には、基礎部
材をも含むものとする。また、下方鉛直部材に結合され
る水平部材はPC部材であってもよく、現場打ち鉄筋コ
ンクリート部材であってもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明の同時注入工法は従来の同時注入
工法にくらべ以下の利点を有する。 (1)モルタル型枠が目地空間内に埋め殺された囲繞枠
により補強されるため硬化性充填材注入の際の高い注入
圧によりモルタル型枠が変形、破壊、ひび割れをおこす
ことが防止できる。 (2)下方鉛直部材に水平部材を結合したのち上方PC
鉛直部材を建て入れるとき、モルタル型枠設置予定位置
の見極めが容易ではない。このため、従来の同時注入工
法の場合、この予定位置にあらかじめ設けたモルタル型
枠が実際に建て入れたときに食い違いを生ずるトラブル
がおこることがあった。囲繞枠は水平部材上端面から突
き出ている鉄筋群を目安としてその外側に置くので位置
をとりやすいし、上方PC鉛直部材を建て入れたのちに
モルタル型枠を施工するのであるから位置の狂いは生じ
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一つの実施例を示す縦断面図
【図2】上記実施例における下方部材上端面の状況を示
す平面図
【図3】本発明のもう一つの実施例を示す縦断面図
【図4】モルタル充填式鉄筋継手を例示する縦断面図
【図5】ハーフスリーブ鉄筋継手を例示する縦断面図
【図6】従来の同時注入工法を例示する縦断面図
【符号の説明】
1 下方鉛直部材(柱部材) 2 同上部材主鉄筋 3 上方PC鉛直部材(柱部材) 4 同上部材主鉄筋 5 モルタル充填式鉄筋継手 6 ハーフスリーブ鉄筋継手のスリーブ部 7 ハーフスリーブ鉄筋継手の定着部 8 環状突起 9 注入口 10 排出口 11 囲繞枠 12 注入管 13 モルタル型枠 14 グラウト 15 レベル出し用ライナー 16 床部材(水平部材) 17 床部材(水平部材)上端面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材
    をその下端部に埋設されているモルタル充填式鉄筋継手
    を利用して下方鉛直部材に接合する方法において、
    (イ)プレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材(上方P
    C鉛直部材という)の複数個の主鉄筋の下端部がモルタ
    ル充填式鉄筋継手の上半部に挿入されており、該継手の
    下半部は空虚のまま該部材下端面に開口しており、
    (ロ)下方鉛直部材の複数個の主鉄筋の上端部は該部材
    上端面または該上端面に結合されている水平部材上端面
    (両上端面を総称して下方部材上端面という)から上方
    に所定長突き出て露出しており、(ハ)下方部材上端面
    の上方PC鉛直部材建入れ予定位置内に目地モルタル厚
    さに相当する高さのレベル出し用ライナーを置き、
    (ニ)上記ライナーの高さより高くない高さの囲繞枠
    を、下方部材上端面から突き出ている下方鉛直部材主鉄
    筋群を囲繞しかつこれらに接触しないように下方部材上
    端面上に置き、(ホ)ついで、上方PC鉛直部材を上方
    から垂下して、下方鉛直部材主鉄筋群がそれぞれ対応位
    置にある上方PC鉛直部材下端部に埋設されているモル
    タル充填式鉄筋継手下半部内に収容されかつ上方PC鉛
    直部材下端面がライナーに接触するように上方PC鉛直
    部材を建て入れ、(ヘ)上方PC鉛直部材の周壁面の下
    方部材上端面までの延長面とそれより内側にある囲繞枠
    壁面との間の空間に硬練りモルタルを押し込んで該モル
    タルの外周が部材周壁面と実質的に面一になるようなら
    してモルタル型枠を形成し、(ト)下方部材上端面と上
    方PC鉛直部材下端面との間の、上記ライナーにより間
    隔をあけられ上記囲繞枠により囲まれている空間、およ
    び埋設されている上記モルタル充填式鉄筋継手内に流動
    性の硬化性充填材を注入充填し、その硬化により下方鉛
    直部材および上方PC鉛直部材の対応位置にある主鉄筋
    どうしを接合することによって上方PC鉛直部材を下方
    鉛直部材に直接または水平部材を介して接合する、こと
    を特徴とするプレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材の
    接合方法
  2. 【請求項2】 プレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材
    をその下端部に埋設されているハーフスリーブ鉄筋継手
    を利用して下方鉛直部材に接合する方法において、
    (イ)プレキャスト鉄筋コンクリート鉛直部材(上方P
    C鉛直部材という)の複数個の主鉄筋の下端部がハーフ
    スリーブ鉄筋継手の上半部の定着部に結合されており、
    該継手の下半部のスリーブ部は空虚のまま該部材下端面
    に開口しており、(ロ)下方鉛直部材の複数個の主鉄筋
    の上端部は該部材上端面または該上端面に結合されてい
    る水平部材上端面(両上端面を総称して下方部材上端面
    という)から上方に所定長突き出て露出しており、
    (ハ)下方部材上端面の上方PC鉛直部材建入れ予定位
    置内に目地モルタル厚さに相当する高さのレベル出し用
    ライナーを置き、(ニ)上記ライナーの高さより高くな
    い高さの囲繞枠を、下方部材上端面から突き出ている下
    方鉛直部材主鉄筋群を囲繞しかつこれらに接触しないよ
    うに下方部材上端面上に置き、(ホ)ついで、上方PC
    鉛直部材を上方から垂下して、下方鉛直部材主鉄筋群が
    それぞれ対応位置にある上方PC鉛直部材下端部に埋設
    されているハーフスリーブ鉄筋継手下半部のスリーブ部
    内に収容されかつ上方PC鉛直部材下端面がライナーに
    接触するように上方PC鉛直部材を建て入れ、(ヘ)上
    方PC鉛直部材の周壁面の下方部材上端面までの延長面
    とそれより内側にある囲繞枠壁面との間の空間に硬練り
    モルタルを押し込んで該モルタルの外周が部材周壁面と
    面一になるようならしてモルタル型枠を形成し、(ト)
    下方部材上端面と上方PC鉛直部材下端面との間の、上
    記ライナーにより間隔をあけられ上記囲繞枠により囲ま
    れている空間、および埋設されている上記ハーフスリー
    ブ鉄筋継手のスリーブ部内に流動性の硬化性充填材を注
    入充填し、その硬化により下方鉛直部材および上方PC
    鉛直部材の対応位置にある主鉄筋どうしを接合すること
    によって上方PC鉛直部材を下方鉛直部材に直接または
    水平部材を介して接合する、ことを特徴とするプレキャ
    スト鉄筋コンクリート鉛直部材の接合方法
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107268774A (zh) * 2017-06-20 2017-10-20 南京长江都市建筑设计股份有限公司 一种预制混凝土阳台周边封板上下层一次连接结构及施工方法
CN109281397A (zh) * 2017-07-19 2019-01-29 沈阳建筑大学 集束全灌浆约束浆锚连接方法
CN109356330A (zh) * 2018-12-23 2019-02-19 武宇生 倒插式后灌浆钢筋套筒连接方法及半灌浆套筒

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