JPH0892602A - TiAl金属間化合物粉末およびその焼結体 - Google Patents
TiAl金属間化合物粉末およびその焼結体Info
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- JPH0892602A JPH0892602A JP6233553A JP23355394A JPH0892602A JP H0892602 A JPH0892602 A JP H0892602A JP 6233553 A JP6233553 A JP 6233553A JP 23355394 A JP23355394 A JP 23355394A JP H0892602 A JPH0892602 A JP H0892602A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】常温強度、高温強度、靭性、耐磨耗性、高温耐
酸化性などの機械的特性に優れた焼結体の製造原料とな
るTiAl金属間化合物粉末を提供することを主な目的
とする。 【構成】O 1.0〜5.0at%、Al 40〜60
at%、C、BおよびNの少なくとも1種0.1〜5.
0at%を含有し、Fe 0.4at%以下であり、残
部がTiおよび不可避不純物からなるTiAl金属間化
合物粉末、およびその焼結体。
酸化性などの機械的特性に優れた焼結体の製造原料とな
るTiAl金属間化合物粉末を提供することを主な目的
とする。 【構成】O 1.0〜5.0at%、Al 40〜60
at%、C、BおよびNの少なくとも1種0.1〜5.
0at%を含有し、Fe 0.4at%以下であり、残
部がTiおよび不可避不純物からなるTiAl金属間化
合物粉末、およびその焼結体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、TiAl金属間化合物
粉末およびその焼結体に関する。
粉末およびその焼結体に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】従来TiAl金属間化合物粉
末としては、O含有量が1at%未満で、且つC、Bお
よびNの少なくとも1種の含有量が0.1at%未満の
ものが知られている。
末としては、O含有量が1at%未満で、且つC、Bお
よびNの少なくとも1種の含有量が0.1at%未満の
ものが知られている。
【0003】しかしながら、この様なTiAl金属間化
合物粉末を焼結して得られる焼結体においては、常温強
度、高温強度、靭性、耐磨耗性、高温耐酸化性などの機
械的特性が不十分であるため、その用途が限られてい
た。
合物粉末を焼結して得られる焼結体においては、常温強
度、高温強度、靭性、耐磨耗性、高温耐酸化性などの機
械的特性が不十分であるため、その用途が限られてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、常
温強度、高温強度、靭性、耐磨耗性、高温耐酸化性など
の機械的特性に優れた焼結体の製造原料となるTiAl
金属間化合物粉末を提供することを主な目的とする。
温強度、高温強度、靭性、耐磨耗性、高温耐酸化性など
の機械的特性に優れた焼結体の製造原料となるTiAl
金属間化合物粉末を提供することを主な目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の問題点に留意しつつ鋭意研究を重ねた結
果、C、BおよびNを特定の割合で配合したTi−Al
混合粉末原料を燃焼合成反応に供することにより得られ
たTiAl燃焼合成体を酸化性雰囲気で粉砕し、これを
焼結する場合には、常温強度、高温強度、靭性、耐磨耗
性、高温耐酸化性などの機械的特性に優れた焼結体を得
ることができることを見出した。
な従来技術の問題点に留意しつつ鋭意研究を重ねた結
果、C、BおよびNを特定の割合で配合したTi−Al
混合粉末原料を燃焼合成反応に供することにより得られ
たTiAl燃焼合成体を酸化性雰囲気で粉砕し、これを
焼結する場合には、常温強度、高温強度、靭性、耐磨耗
性、高温耐酸化性などの機械的特性に優れた焼結体を得
ることができることを見出した。
【0006】また、Ti−Al混合粉末原料にさらにC
r、Nb、MoおよびWの少なくとも1種を特定の割合
で配合しておく場合には、上記の機械的特性をさらに一
層改善することができることを見出した。
r、Nb、MoおよびWの少なくとも1種を特定の割合
で配合しておく場合には、上記の機械的特性をさらに一
層改善することができることを見出した。
【0007】すなわち、本発明は、下記のTiAl金属
間化合物粉末およびその焼結体を提供するものである: 1.O 1.0〜5.0at%、Al 40〜60at
%、C、BおよびNの少なくとも1種0.1〜5.0a
t%を含有し、Fe 0.4at%以下であり、残部が
Tiおよび不可避不純物からなるTiAl金属間化合物
粉末。
間化合物粉末およびその焼結体を提供するものである: 1.O 1.0〜5.0at%、Al 40〜60at
%、C、BおよびNの少なくとも1種0.1〜5.0a
t%を含有し、Fe 0.4at%以下であり、残部が
Tiおよび不可避不純物からなるTiAl金属間化合物
粉末。
【0008】2.Cr、Nb、MoおよびWの少なくと
も1種0.5〜4.5at%をさらに含有する上記項1
に記載のTiAl金属間化合物粉末。
も1種0.5〜4.5at%をさらに含有する上記項1
に記載のTiAl金属間化合物粉末。
【0009】3.平均粒子径が2〜10μmの範囲にあ
る上記項1または2に記載のTiAl金属間化合物粉
末。
る上記項1または2に記載のTiAl金属間化合物粉
末。
【0010】4.O 1.0〜5.0at%、Al 4
0〜60at%、C、BおよびNの少なくとも1種0.
1〜5.0at%を含有し、Fe 0.4at%以下で
あり、残部がTiおよび不可避不純物からなるTiAl
金属間化合物の焼結体。
0〜60at%、C、BおよびNの少なくとも1種0.
1〜5.0at%を含有し、Fe 0.4at%以下で
あり、残部がTiおよび不可避不純物からなるTiAl
金属間化合物の焼結体。
【0011】5.Cr、Nb、MoおよびWの少なくと
も1種0.5〜4.5at%をさらに含有する上記項4
に記載のTiAl金属間化合物の焼結体。
も1種0.5〜4.5at%をさらに含有する上記項4
に記載のTiAl金属間化合物の焼結体。
【0012】本発明において、焼結体の機械的特性が改
善される機構は、未だ解明されていない点もあるが、一
応以下の通りであると考えられる。すなわち、C、B、
Nなどのセラミック形成元素を一定の割合で含むTi−
Al混合粉末を燃焼合成することにより形成されたTi
Al燃焼合成体を酸化性雰囲気で粉砕してTiAl金属
間化合物粉末を得る場合には、例えばアトライターなど
で長時間粉砕すると、その組織の一部または全部がアモ
ルファスとなっている。このTiAl金属間化合物粉末
を焼結すると、アモルファスは結晶化していく。この際
セラミックス形成元素は、焼結体の結晶粒子内に分散し
ていくので、均一なセラミックス分散型の焼結体とな
る。その結果、焼結体の機械的特性が改善される。C、
B、Nなどのセラミック形成元素を含まない場合或いは
その含有量が少ない場合には、粉末がたとえアモルファ
ス化していたとしても均一なセラミックス分散型の焼結
体とはならず、機械的特性が十分に改善されない。さら
に、Ti−Al混合粉末がCr、Nb、MoおよびWの
少なくとも1種を特定の割合で含有する場合には、これ
らは、焼結体のマトリックス中に固溶して、機械的特性
を一層改善する。
善される機構は、未だ解明されていない点もあるが、一
応以下の通りであると考えられる。すなわち、C、B、
Nなどのセラミック形成元素を一定の割合で含むTi−
Al混合粉末を燃焼合成することにより形成されたTi
Al燃焼合成体を酸化性雰囲気で粉砕してTiAl金属
間化合物粉末を得る場合には、例えばアトライターなど
で長時間粉砕すると、その組織の一部または全部がアモ
ルファスとなっている。このTiAl金属間化合物粉末
を焼結すると、アモルファスは結晶化していく。この際
セラミックス形成元素は、焼結体の結晶粒子内に分散し
ていくので、均一なセラミックス分散型の焼結体とな
る。その結果、焼結体の機械的特性が改善される。C、
B、Nなどのセラミック形成元素を含まない場合或いは
その含有量が少ない場合には、粉末がたとえアモルファ
ス化していたとしても均一なセラミックス分散型の焼結
体とはならず、機械的特性が十分に改善されない。さら
に、Ti−Al混合粉末がCr、Nb、MoおよびWの
少なくとも1種を特定の割合で含有する場合には、これ
らは、焼結体のマトリックス中に固溶して、機械的特性
を一層改善する。
【0013】本発明によるTiAl金属間化合物粉末に
おいては、Oの含有量は、1.0〜5.0at%の範囲
内にあり、より好ましくは3.0〜5.0at%の範囲
内にある。Oの含有量が1.0at%未満である場合に
は、Al2O3の析出量が少なくなり、焼結体の強度と靭
性が低下する。一方、Oが5.0at%を上回る場合に
は、Al2O3が粗大化して焼結体の強度が低下する。
おいては、Oの含有量は、1.0〜5.0at%の範囲
内にあり、より好ましくは3.0〜5.0at%の範囲
内にある。Oの含有量が1.0at%未満である場合に
は、Al2O3の析出量が少なくなり、焼結体の強度と靭
性が低下する。一方、Oが5.0at%を上回る場合に
は、Al2O3が粗大化して焼結体の強度が低下する。
【0014】本発明において、Alの量は、TiAl金
属間化合物粉末の40〜60at%とする必要がある。
Alの量が60at%を上回る場合には、母相は、Al
リッチのTiAl単相になり、セラミックス分散効果が
みられなくなり、焼結体の強度と靭性とが低下する。一
方、Alの量が40at%を下回る場合には、母相中の
TiAl3量が増加するので、やはりセラミックス分散
効果が得られず、焼結体の強度と靭性とが低下する。
属間化合物粉末の40〜60at%とする必要がある。
Alの量が60at%を上回る場合には、母相は、Al
リッチのTiAl単相になり、セラミックス分散効果が
みられなくなり、焼結体の強度と靭性とが低下する。一
方、Alの量が40at%を下回る場合には、母相中の
TiAl3量が増加するので、やはりセラミックス分散
効果が得られず、焼結体の強度と靭性とが低下する。
【0015】本発明においては、C、BおよびNの少な
くとも1種をTiAl金属間化合物粉末中の0.1〜
5.0at%(2種以上を使用する場合には、合計量と
しての量である;以下同様)の割合で、より好ましくは
2.0〜4.0at%の割合で使用する。これらの配合
量が、本発明の範囲内にある場合には、適量の炭化物、
硼化物、窒化物などが析出して、焼結体の強度、耐摩耗
性などを改善する。これらの成分の量が5.0at%を
上回る場合には、炭化物、硼化物、窒化物などが焼結体
の結晶粒界に沿って大きく生長してつながり、焼結体の
強度を低下させることになる。一方、これらの成分の配
合量が0.1at%未満である場合には、焼結体中への
炭化物、硼化物、窒化物などの析出量が少なくなり、強
度、耐摩耗性などの改善効果が不充分となる。
くとも1種をTiAl金属間化合物粉末中の0.1〜
5.0at%(2種以上を使用する場合には、合計量と
しての量である;以下同様)の割合で、より好ましくは
2.0〜4.0at%の割合で使用する。これらの配合
量が、本発明の範囲内にある場合には、適量の炭化物、
硼化物、窒化物などが析出して、焼結体の強度、耐摩耗
性などを改善する。これらの成分の量が5.0at%を
上回る場合には、炭化物、硼化物、窒化物などが焼結体
の結晶粒界に沿って大きく生長してつながり、焼結体の
強度を低下させることになる。一方、これらの成分の配
合量が0.1at%未満である場合には、焼結体中への
炭化物、硼化物、窒化物などの析出量が少なくなり、強
度、耐摩耗性などの改善効果が不充分となる。
【0016】本発明によるTiAl金属間化合物中のF
e含有量は、できるだけ少ないことが好ましい。Fe量
は、0.4at%以下であることが必要であり、0.2
at%以下であることが特に好ましい。Fe含有量が多
い場合には、TiAl金属間化合物の融点を低下させる
ので、高温での焼結体強度を低下させるのみならず、上
記の炭化物、硼化物、窒化物などを結晶粒界に沿って粗
大に析出させるので、この点からも焼結体強度を大幅に
損なう。
e含有量は、できるだけ少ないことが好ましい。Fe量
は、0.4at%以下であることが必要であり、0.2
at%以下であることが特に好ましい。Fe含有量が多
い場合には、TiAl金属間化合物の融点を低下させる
ので、高温での焼結体強度を低下させるのみならず、上
記の炭化物、硼化物、窒化物などを結晶粒界に沿って粗
大に析出させるので、この点からも焼結体強度を大幅に
損なう。
【0017】また、本発明によるTiAl金属間化合物
粉末がCr、Nb、MoおよびWの少なくとも1種をさ
らに含んでいる場合には、この粉末から得られる焼結体
の機械的特性をより一層改善することができる。Cr、
Nb、MoおよびWの少なくとも1種の配合量は、0.
5〜4.5at%であり、より好ましくは1.5〜3.
0at%である。これら成分の量が4.5at%を上回
る場合には、炭化物、硼化物、窒化物などを結晶粒界に
沿って粗大に析出させるので、焼結体強度を大幅に低下
させる。一方、これら成分の量が0.5at%未満であ
る場合には、焼結体の機械的特性の改善にほとんど寄与
しない。
粉末がCr、Nb、MoおよびWの少なくとも1種をさ
らに含んでいる場合には、この粉末から得られる焼結体
の機械的特性をより一層改善することができる。Cr、
Nb、MoおよびWの少なくとも1種の配合量は、0.
5〜4.5at%であり、より好ましくは1.5〜3.
0at%である。これら成分の量が4.5at%を上回
る場合には、炭化物、硼化物、窒化物などを結晶粒界に
沿って粗大に析出させるので、焼結体強度を大幅に低下
させる。一方、これら成分の量が0.5at%未満であ
る場合には、焼結体の機械的特性の改善にほとんど寄与
しない。
【0018】本発明によるTiAl金属間化合物粉末の
平均粒子径は、2〜10μm程度であることが好まし
く、4〜8μm程度であることがより好ましい。平均粒
子径が10μmを上回る粗大粒子においては、粉砕が不
十分であるため、組織のアモルファス化が十分に進行し
ておらず、粉末を焼成して得られる焼結体の機械的特性
は、十分に改善されない。一方、TiAl金属間化合物
粉末の平均粒子径が2μm未満である場合には、粒子の
比表面積が大きくなるため、酸化によるO量が高くな
り、やはり焼結体の機械的強度を低下させる。
平均粒子径は、2〜10μm程度であることが好まし
く、4〜8μm程度であることがより好ましい。平均粒
子径が10μmを上回る粗大粒子においては、粉砕が不
十分であるため、組織のアモルファス化が十分に進行し
ておらず、粉末を焼成して得られる焼結体の機械的特性
は、十分に改善されない。一方、TiAl金属間化合物
粉末の平均粒子径が2μm未満である場合には、粒子の
比表面積が大きくなるため、酸化によるO量が高くな
り、やはり焼結体の機械的強度を低下させる。
【0019】なお、本発明における「粉末の平均粒子
径」は、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した
数値を意味する。
径」は、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した
数値を意味する。
【0020】なお、本発明においては、原料Alおよび
Ti粉末に由来したり、粉砕或いは焼結課程で混入する
不可避不純物をそれぞれ0.2at%程度まで含んでい
てもよい。この様な不可避不純物としては、Cr、Mn
などが挙げられる。
Ti粉末に由来したり、粉砕或いは焼結課程で混入する
不可避不純物をそれぞれ0.2at%程度まで含んでい
てもよい。この様な不可避不純物としては、Cr、Mn
などが挙げられる。
【0021】本発明によるTiAl金属間化合物粉末
は、所定の割合でC、BおよびNの少なくとも1種を配
合したTi−Al混合粉末を燃焼合成反応に供すること
により得られたTiAl燃焼合成体を酸化性雰囲気中で
粉砕して、製造することができる。この酸化性雰囲気中
での粉砕課程において、TiAl金属間化合物粉末組織
のアモルファス化が進行する。
は、所定の割合でC、BおよびNの少なくとも1種を配
合したTi−Al混合粉末を燃焼合成反応に供すること
により得られたTiAl燃焼合成体を酸化性雰囲気中で
粉砕して、製造することができる。この酸化性雰囲気中
での粉砕課程において、TiAl金属間化合物粉末組織
のアモルファス化が進行する。
【0022】また、本発明による焼結体は、常法に従っ
て、上記のTiAl金属間化合物粉末を所定の形状に冷
間成形し、Ar中、加圧状態などの非酸化性雰囲気中で
1300〜1400℃程度で焼結することにより製造す
ることができる。
て、上記のTiAl金属間化合物粉末を所定の形状に冷
間成形し、Ar中、加圧状態などの非酸化性雰囲気中で
1300〜1400℃程度で焼結することにより製造す
ることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、新規な組成のTiAl
金属間化合物粉末が得られる。この粉末を成形し、焼成
する場合には、常温強度、高温強度、靭性、耐磨耗性、
高温耐酸化性などの機械的特性に優れた焼結体が得られ
る。
金属間化合物粉末が得られる。この粉末を成形し、焼成
する場合には、常温強度、高温強度、靭性、耐磨耗性、
高温耐酸化性などの機械的特性に優れた焼結体が得られ
る。
【0024】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。
ころをより一層明確にする。
【0025】実施例1 TiAl金属間化合物生成時のAlが47at%、Cが
3at%、Moが2at%で、残余がTiと微量の不可
避不純物となる様に原料粉末を配合し、この配合物をA
rガス中700℃で焼成して、焼結合成体を得た。これ
をアトライターを用いて、焼結合成体とスチールボール
との重量比が28:1の割合となる条件で、空気中で所
定時間粉砕して、平均粒子径2〜10μmのTiAl金
属間化合物粉末を得た。
3at%、Moが2at%で、残余がTiと微量の不可
避不純物となる様に原料粉末を配合し、この配合物をA
rガス中700℃で焼成して、焼結合成体を得た。これ
をアトライターを用いて、焼結合成体とスチールボール
との重量比が28:1の割合となる条件で、空気中で所
定時間粉砕して、平均粒子径2〜10μmのTiAl金
属間化合物粉末を得た。
【0026】次いで、得られたTiAl金属間化合物粉
末をバインダーを使用することなく冷間プレスにより成
形圧400MPaで直径20mm、長さ100mmの丸
棒に成形した後、Ar雰囲気中1350℃で4時間焼成
した。
末をバインダーを使用することなく冷間プレスにより成
形圧400MPaで直径20mm、長さ100mmの丸
棒に成形した後、Ar雰囲気中1350℃で4時間焼成
した。
【0027】粉砕時間に関係するTiAl金属間化合物
粉末中の酸素含有量と得られた焼結体の室温引張強度お
よび室温伸びとの関係を表1に示す。
粉末中の酸素含有量と得られた焼結体の室温引張強度お
よび室温伸びとの関係を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】実施例2 実施例1の組成において、Oを3.5at%およびMo
を2at%と一定にしておき、C、NおよびBの少なく
とも1種をそれぞれ0.08〜5.5at%の範囲で変
化させて得た焼結体の室温引張強度および室温伸びを測
定した。結果を表2〜5に示す。
を2at%と一定にしておき、C、NおよびBの少なく
とも1種をそれぞれ0.08〜5.5at%の範囲で変
化させて得た焼結体の室温引張強度および室温伸びを測
定した。結果を表2〜5に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】実施例3 実施例1の組成において、Cを3at%、Oを3.5a
t%およびMoを2at%と一定にしておき、Feを
0.2〜2.0at%の範囲で変化させて得た焼結体の
室温引張強度および室温伸びを測定した。結果を表6に
示す。
t%およびMoを2at%と一定にしておき、Feを
0.2〜2.0at%の範囲で変化させて得た焼結体の
室温引張強度および室温伸びを測定した。結果を表6に
示す。
【0035】
【表6】
【0036】実施例4 実施例1の組成において、Cを3at%およびOを3.
5at%と一定にしておき、Cr、Nb、MoおよびW
の1種または2種以上の量を0.3〜5.0at%の範
囲で変化させて得た焼結体の室温引張強度および室温伸
びを測定した。結果を表7および表8に示す。
5at%と一定にしておき、Cr、Nb、MoおよびW
の1種または2種以上の量を0.3〜5.0at%の範
囲で変化させて得た焼結体の室温引張強度および室温伸
びを測定した。結果を表7および表8に示す。
【0037】
【表7】
【0038】なお、表7において、最下行の結果は、比
較例の結果を示す。
較例の結果を示す。
【0039】
【表8】
【0040】実施例5 実施例1の組成において、Cを3at%、Oを3.5a
t%およびMoを2at%と一定にしておき、粉末の平
均粒子径を1〜20μmの範囲で変化させた場合の焼結
体の室温引張強度および室温伸びを測定した。結果を表
9に示す。
t%およびMoを2at%と一定にしておき、粉末の平
均粒子径を1〜20μmの範囲で変化させた場合の焼結
体の室温引張強度および室温伸びを測定した。結果を表
9に示す。
【0041】
【表9】
【0042】実施例6 実施例1と同様にしてCを3at%、Oを3.5at%
およびMoを2at%含む焼結体の破壊靭性、室温およ
び高温引張強度、0.2%耐力、伸び、比磨耗量および
高温(800℃)での酸化増量を調べた。結果を表10
に示す。
およびMoを2at%含む焼結体の破壊靭性、室温およ
び高温引張強度、0.2%耐力、伸び、比磨耗量および
高温(800℃)での酸化増量を調べた。結果を表10
に示す。
【0043】
【表10】
【0044】実施例7 実施例1と同様にしてNを3at%、Oを3.5at%
およびMoを2at%含む焼結体の破壊靭性、室温およ
び高温引張強度、0.2%耐力、伸びおよび比磨耗量を
調べた。結果を表11に示す。
およびMoを2at%含む焼結体の破壊靭性、室温およ
び高温引張強度、0.2%耐力、伸びおよび比磨耗量を
調べた。結果を表11に示す。
【0045】
【表11】
【0046】実施例8 実施例1と同様にしてBを2at%、Oを3.5at%
およびMoを2at%含む焼結体の破壊靭性、室温およ
び高温引張強度、0.2%耐力、伸びおよび比磨耗量を
調べた。結果を表12に示す。
およびMoを2at%含む焼結体の破壊靭性、室温およ
び高温引張強度、0.2%耐力、伸びおよび比磨耗量を
調べた。結果を表12に示す。
【0047】
【表12】
【0048】比較例1 従来の溶製法により調製したTiAl金属間化合物(A
l48at%、Ti52at%)の粉末の焼結体の破壊
靭性、室温および高温引張強度、0.2%耐力、伸び、
比磨耗量および酸化増量を調べた。結果を表13に示
す。
l48at%、Ti52at%)の粉末の焼結体の破壊
靭性、室温および高温引張強度、0.2%耐力、伸び、
比磨耗量および酸化増量を調べた。結果を表13に示
す。
【0049】
【表13】
【0050】比較例2 TiとAlとを50at%の割合で使用する以外は実施
例1と同様にして燃焼合成を行い、燃焼合成体を非酸化
性雰囲気中で粉砕し、粉体を成形し、焼結して得た焼結
体の破壊靭性、室温および高温引張強度、0.2%耐
力、伸び、比磨耗量および酸化増量を調べた。結果を表
14に示す。
例1と同様にして燃焼合成を行い、燃焼合成体を非酸化
性雰囲気中で粉砕し、粉体を成形し、焼結して得た焼結
体の破壊靭性、室温および高温引張強度、0.2%耐
力、伸び、比磨耗量および酸化増量を調べた。結果を表
14に示す。
【0051】
【表14】
【0052】実施例および比較例の評価 上記の結果から、本発明によるTiAl金属間化合物粉
末を焼結することにより、常温強度、高温強度、靭性、
耐磨耗性、高温耐酸化性などの諸特性に優れた焼結体が
得られることが明らかである。
末を焼結することにより、常温強度、高温強度、靭性、
耐磨耗性、高温耐酸化性などの諸特性に優れた焼結体が
得られることが明らかである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 1/04 E
Claims (5)
- 【請求項1】O 1.0〜5.0at%、Al 40〜
60at%、C、BおよびNの少なくとも1種0.1〜
5.0at%を含有し、Fe 0.4at%以下であ
り、残部がTiおよび不可避不純物からなるTiAl金
属間化合物粉末。 - 【請求項2】Cr、Nb、MoおよびWの少なくとも1
種0.5〜4.5at%をさらに含有する請求項1に記
載のTiAl金属間化合物粉末。 - 【請求項3】平均粒子径が2〜10μmの範囲にある請
求項1または2に記載のTiAl金属間化合物粉末。 - 【請求項4】O 1.0〜5.0at%、Al 40〜
60at%、C、BおよびNの少なくとも1種0.1〜
5.0at%を含有し、Fe 0.4at%以下であ
り、残部がTiおよび不可避不純物からなるTiAl金
属間化合物の焼結体。 - 【請求項5】Cr、Nb、MoおよびWの少なくとも1
種0.5〜4.5at%をさらに含有する請求項4に記
載のTiAl金属間化合物の焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6233553A JPH0892602A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | TiAl金属間化合物粉末およびその焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6233553A JPH0892602A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | TiAl金属間化合物粉末およびその焼結体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0892602A true JPH0892602A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16956873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6233553A Pending JPH0892602A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | TiAl金属間化合物粉末およびその焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0892602A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 1994-09-28 JP JP6233553A patent/JPH0892602A/ja active Pending
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