JPH09227981A - 超硬合金 - Google Patents
超硬合金Info
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- JPH09227981A JPH09227981A JP3207696A JP3207696A JPH09227981A JP H09227981 A JPH09227981 A JP H09227981A JP 3207696 A JP3207696 A JP 3207696A JP 3207696 A JP3207696 A JP 3207696A JP H09227981 A JPH09227981 A JP H09227981A
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Abstract
合金を提供すること。 【解決手段】 炭化クロムを含有するWC基超硬合金
は,実質的に2種類の粒径の異なる炭化タングステン相
からなる。この超硬合金において,炭化クロムを0.5
〜2.0重量%,Coを5〜15重量%含有する。ま
た,これらの超硬合金において,2種類の炭化タングス
テン相の平均粒径の比が3≦平均粒径(大)/平均粒径
(小)≦7であり,かつその体積比が1.5≦平均粒径
(大)の体積/平均粒径(小)の体積≦3である。さら
に,前記炭化タングステン相の最大粒径が3.0μm以
下である。
Description
性,耐欠損性,耐熱クラック性に優れた炭化タングステ
ン基超硬合金に関するものである。
炭化タングステン粉末を微細にするほど,硬さおよび靭
性,耐摩耗性が向上し,エンドミルやプリント基盤穴開
け用ドリルに使用されている。また,このような用途に
使用するためには,均一な粒径の微粒炭化タングステン
を用いることが一般的に行われてきた。
とによってクラック抵抗は低くなり,亀裂が進展しやす
くなる傾向にある。
ために次の発明がなされている。
技術1と呼ぶ)には,Co及びNiのうちの1種または
2種を4〜40重量%含有し,さらにV,Cr,Ta,
NbおよびTiのうち1種または2種以上を0.1から
5.0重量%を含有する組成を有し,平均粒度が0.6
μm以下でかつ最大粒径が3.0μm以下のWC粒子が
分散しているWC基超硬合金の素地中に,さらに最大粒
径が3.0μm以下であるV,Cr,Ta,Nbおよび
Tiのうち1種または2種以上の炭化物もしくは,炭窒
化物の固溶体粒子が分散している組織を有するWC基超
硬合金を製造する方法が開示されている。
下,従来技術2と呼ぶ)には,原料粉末としていずれも
1μm以下の平均粒径を有するWC粉末,CoおよびN
iの酸化物粉末V,Cr,TaおよびTiの金属粉末
と,これら金属の炭化物粉末及び酸化物粉末,炭素粉末
を用い,これらの原料粉末を配合,混合し,圧粉体に成
形し,ついで前記圧粉体を真空焼結するに際して,その
昇温過程で炭素粉末または炭素粉末と炭化物粉末によっ
て,結合相に占める割合で50〜500ppmの酸素が
残留する割合に配合した酸化物粉末の還元を行い,3〜
20重量%を占める結合相に上記含有量したWC基超硬
合金を製造する方法が開示されている。
下,従来技術3と呼ぶ)には,0.5μm以下のWCと
3〜40重量%の立方晶系化合物と,1〜25重量%の
Co及び/またはNiからなる混合粉末でなる出発物質
を用いて,1450℃以上で焼結した板状WC結晶を有
する超硬合金を作製する方法が開示されている。
(以下,従来技術4と呼ぶ)には,重量比でWCを主成
分とする硬質相75〜90重量%,Fe族およびCr族
のうち1種または2種を10〜25重量%,Hfまたは
Hf炭化物を0.1〜3.2重量%,硬質相の一部をT
aCおよびNbCの1種または2種を0.1〜5重量%
で置換した超硬合金について開示されている。
おいて,V,Cr,Ta,NbおよびTiのうち1種ま
たは2種以上からなる第3相は,当然WCよりヤング率
が低い相として存在するため,当然のごとく,高強度,
高硬度を得るためには,欠陥として働き,その期待され
る効果は低い。
元を昇温過程中に行うため,炭素量および酸素量の制御
が安定せず,期待通りに高強度,高硬度の超硬合金を安
定して得ることは難しい。
時間混合粉砕することにより,非常に微細で応力の有す
る粉末となり不純物が多く,かつ製造工程が長く狙いと
した板状WCの生成が少なく粒径の制御も困難である。
ステン以外の炭化物による粗大な樹脂状析出物の晶出が
生じ,強度,靭性を満足できない。
性,クラック伝播抵抗を高めた超硬合金を提供すること
にある。
課題を解決するためのもので,具体的には2種類の粒度
の異なる炭化タングステンを用いて,それらの炭化タン
グステン粒子を結合相中に分散させ,かつ結合相に炭化
クロムを固溶強化させることによって,強度,靭性,ク
ラック伝播抵抗を高めた超硬合金を提供するものであ
る。
含有するWC基超硬合金において,結合相中に分散した
2種類の粒径の異なる炭化タングステン相を備えている
ことを特徴としている。
金において,前記結合相として,炭化クロムを0.5〜
2.0重量%,Coを5〜15重量%含有することを特
徴としている。
かの超硬合金において,前記炭化タングステンの相は2
種類であることを特徴としている。
かの超硬合金において,2種類の炭化タングステン相の
平均粒径の比が3≦平均粒径(大)/平均粒径(小)≦
7であり,かつその体積比が1.5≦平均粒径(大)の
体積/平均粒径(小)の体積≦3であることを特徴とし
ている。
れかの超硬合金において,前記炭化タングステン相の最
大粒径が3.0μm以下であることを特徴としている。
の如く限定した理由について説明する。
する。Coは結合相形成成分として添加され,靭性かつ
耐欠損性を向上させる作用をするが,その含有量が5重
量%未満では,WC基超硬合金の緻密化が十分なされ
ず,前記作用の所望の効果が得られない。
と硬度が低下した耐摩耗性,耐塑性変形性が低下する事
から,その含有量を5〜15重量%と定めた。
クロムは,焼結時のWC粒成長を抑制する作用および結
合相に固溶することによる結合相の固溶強化が挙げられ
る。WC基超硬合金において,その含有量が0.5%未
満では,焼結時のWC粒成長抑制効果,および結合相の
固溶強化が期待出来ない。一方,2.0重量%を越えて
含有すると,焼結条件により靭性の低下をもたらす第3
相が析出し,好ましくない。したがって,炭化クロムの
含有量を0.5〜2.0重量%に定めた。
関係について説明する。本発明において,2種類の炭化
タングステン粉末の平均粒径の比が3≦平均粒径(大)
/平均粒径(小)≦7であり,かつその体積比が1.5
≦平均粒径(大)の体積/平均粒径(小)の体積≦3,
および炭化タングステン粉末の最大粒径が3.0μm以
下である事としたのは,平均粒径の比が3以下の場合,
大きい粒子と小さい粒子の差がすくなく,クラックの伝
播経路を阻止する効果が期待出来ない事にある。
な粒子が,素地中において欠陥として働き,強度が低下
し,靭性の向上に働かなくなるためである。
径(大)なる粒子の全体に占める割合が少なく,クラッ
クの伝播経路を阻止する効果が期待出来ない。一方,体
積比が3.0を越える場合,超硬合金の強度や硬度の向
上に働かなくなる理由からである。
タングステン粉末の最大粒径を3.0μm以下としたの
は,3.0μmを越える粒子が超硬合金の素地中にある
と,炭化タングステンが破壊の起点として作用し,合金
の強度,耐欠損性に有利に働かないために定めた。
て説明する。
C基超硬合金について説明する。
平均粒径のWC粉末,平均粒径1.2μmのCo粉末,
平均粒径2.3μmの炭化クロム粉末をそれぞれ用意
し,これらの粉末を下記表2に示したように所定の割合
に配合し,6時間アトライターで湿式混合し,乾燥後,
1ton/cm2 10-2Torrの真空炉中で1400℃1
時間焼成した。その後,アルゴンガス雰囲気中,100
0気圧 1350℃で1時間熱間静水圧プレス(HI
P)処理を行った。
記表1に示したWC粉末を単独で用いて,本発明の第1
の実施の形態による合金と同様の方法で調整した。
よる合金及び比較超硬合金を#200のダイヤモンド砥
石で湿式研削加工し4.0×8.0×25.0の形状に
作製し,抗折力(JIS法)を測定した。次に,これら
の超硬合金の一面を1μmのダイヤモンドペーストでラ
ップ加工し,破壊靭性値K1C(IM法)を測定した。
の実施の形態によるWC基超硬合金は比較WC基超硬合
金に比較してすぐれた抗折力,破壊靭性値を示すことが
わかる。
説明する。
基超硬合金2と,比較WC基超硬合金2から,直径6m
mの2枚刃エンドミルを試作した。被削材はSKD(H
RC25)であり,切削速度は20m/min,切り込
み深さは8mmの条件で鋼の湿式切削試験を実施し,逃
げ面摩耗幅0.3mmを寿命基準として,寿命に至るま
での切削長を求め,本発明エンドミルに対する比較エン
ドミルの切削長さの比率を求め切削性能を評価した。そ
の結果を下記表4に示した。
基超硬合金で作製したエンドミルは比較WC基超硬合金
で作製したエンドミルに比較して優れた切削性能を示す
ことがわかる。
ば,強度,靭性,クラック伝播抵抗を高めた超硬合金を
提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 炭化クロムを含有するWC基超硬合金に
おいて,結合相中に分散した複数の平均粒径の異なる炭
化タングステン相を備えていることを特徴とする超硬合
金。 - 【請求項2】 請求項1記載の超硬合金において,前記
結合相として,炭化クロムを0.5〜2.0重量%,C
oを5〜15重量%含有することを特徴とする超硬合
金。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の超硬合金におい
て,前記炭化タングステンの相は2種類であることを特
徴とする超硬合金。 - 【請求項4】 請求項3記載の超硬合金において,前記
2種類の炭化タングステン相の平均粒径の比が3≦平均
粒径(大)/平均粒径(小)≦7であり,かつその体積
比が1.5≦平均粒径(大)の体積/平均粒径(小)の
体積≦3であることを特徴とする超硬合金。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の内のいずれかに記載の
超硬合金において,前記炭化タングステン相の最大粒径
が3.0μm以下であることを特徴とする超硬合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03207696A JP3605740B2 (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | エンドミル用超硬合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03207696A JP3605740B2 (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | エンドミル用超硬合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09227981A true JPH09227981A (ja) | 1997-09-02 |
JP3605740B2 JP3605740B2 (ja) | 2004-12-22 |
Family
ID=12348797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03207696A Expired - Fee Related JP3605740B2 (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | エンドミル用超硬合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3605740B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101845579A (zh) * | 2010-06-28 | 2010-09-29 | 株洲钻石切削刀具股份有限公司 | 非均匀硬质合金及其制备方法 |
JP2013032559A (ja) * | 2011-08-01 | 2013-02-14 | Mts:Kk | 高強度超硬合金及び被覆超硬合金 |
JPWO2020196590A1 (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | ||
JP6912033B1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-07-28 | 住友電工ハードメタル株式会社 | 超硬合金及びそれを備える切削工具 |
JP2021152201A (ja) * | 2020-03-25 | 2021-09-30 | 三菱マテリアル株式会社 | すぐれた耐欠損性、耐塑性変形性を発揮する切削工具 |
-
1996
- 1996-02-20 JP JP03207696A patent/JP3605740B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2020196590A1 (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 三菱マテリアル株式会社 | 耐塑性変形性、耐チッピング性にすぐれたwc基超硬合金製切削工具および表面被覆wc基超硬合金製切削工具 |
JP2021152201A (ja) * | 2020-03-25 | 2021-09-30 | 三菱マテリアル株式会社 | すぐれた耐欠損性、耐塑性変形性を発揮する切削工具 |
JP6912033B1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-07-28 | 住友電工ハードメタル株式会社 | 超硬合金及びそれを備える切削工具 |
WO2021199260A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | 住友電工ハードメタル株式会社 | 超硬合金及びそれを備える切削工具 |
TWI748676B (zh) * | 2020-03-31 | 2021-12-01 | 日商住友電工硬質合金股份有限公司 | 超硬合金及具備其之切削工具 |
CN113748222A (zh) * | 2020-03-31 | 2021-12-03 | 住友电工硬质合金株式会社 | 硬质合金以及具备该硬质合金的切削工具 |
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JP3605740B2 (ja) | 2004-12-22 |
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