JPH0891230A - 衝撃吸収式ステアリングシャフトの製造方法 - Google Patents
衝撃吸収式ステアリングシャフトの製造方法Info
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- JPH0891230A JPH0891230A JP6228177A JP22817794A JPH0891230A JP H0891230 A JPH0891230 A JP H0891230A JP 6228177 A JP6228177 A JP 6228177A JP 22817794 A JP22817794 A JP 22817794A JP H0891230 A JPH0891230 A JP H0891230A
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Abstract
プス荷重を十分に低く安定させられる衝撃吸収式ステア
リングシャフトを、安価に製造可能にする。 【構成】 内周面に雌セレーション15を形成した管状
のアウターシャフト12の先端部と、外周面に雄セレー
ション17を形成したインナーシャフト13の先端部と
を係合させる。次いで、上記両シャフト12、13の先
端部を直径方向に亙り塑性変形させる。その後、上記ア
ウターシャフト12と上記インナーシャフト13とを互
いに近づく方向に軸方向に亙り相対変位させる。そし
て、アウターシャフト12側の小径部14の先端部を上
記インナーシャフト13側の大径部16の基端部に圧入
嵌合する。同時に、上記大径部16の先端部を上記小径
部14の基端部に圧入嵌合させる。又、上記小径部14
の中間部と大径部16の中間部とを互いに緩く係合させ
る。
Description
リングシャフトは、自動車のステアリング装置に組み込
んで、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤ
に伝達する為に利用する。
グホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為、図
9に示す様な機構が使用されている。この図9に於いて
1は、上端部にステアリングホイール2を固定した第一
のステアリングシャフト、3はステアリングコラムであ
る。このステアリングコラム3は、上部、下部両ブラケ
ット4、5により、インスツルメントパネル6の下面に
固定されている。又、上記第一のステアリングシャフト
1は、このステアリングコラム3の内側を回転自在に挿
通されている。
部で上記ステアリングコラム3の下端開口から突出した
部分には、第一の自在継手7を介して、第二のステアリ
ングシャフト8の上端部を連結している。更に、この第
二のステアリングシャフト8の下端部は、第二の自在継
手9を介して、ステアリングギヤ(図示せず)に通じる
第三のステアリングシャフト10に連結されている。
ール2の動きは、ステアリングコラム3を挿通した第一
のステアリングシャフト1、第一の自在継手7、第二の
ステアリングシャフト8、第二の自在継手9、第三のス
テアリングシャフト10を介してステアリングギヤに伝
達され、車輪に舵角を付与する。
グ機構に於いて、衝突時に運転者を保護する為、ステア
リングコラム3、及び各ステアリングシャフト1、8、
10を、衝撃に伴って全長が縮まる衝撃吸収式のものと
する事が、一般的に行なわれている。そして、この様な
衝撃吸収式ステアリングシャフトとして従来から、例え
ば、特開平2−286468号公報には、互いにセレー
ション係合したアウターシャフトとインナーシャフトと
を合成樹脂で結合した構造が記載されている。又、実開
平1−58373号公報には、インナーシャフト外周面
の2個所位置に雄セレーション溝を形成すると共に、ア
ウターシャフトの内周面に雌セレーション溝を形成し、
これら雄セレーション溝と雌セレーション溝とを圧入嵌
合させる構造が記載されている。
公報に記載された構造の場合、アウターシャフトとイン
ナーシャフトとの結合支持を合成樹脂のみで行なってい
る為、耐熱性が不足し、高温になり易いエンジンルーム
内に設置する場合等、使用条件によっては十分な捩り耐
久性能を得られない事が考えられる。又、上記実開平1
−58373号公報に記載された構造の場合には、雄セ
レーション溝と雌セレーション溝とを圧入嵌合させるべ
く、これら両溝同士の位相を一致させる作業が面倒にな
り製作費が嵩む。
実開平6−8150号公報には、図10〜16に示す様
な衝撃吸収式ステアリングシャフトが記載されている。
この衝撃吸収式ステアリングシャフト11は、アウター
シャフト12とインナーシャフト13とを軸方向(図1
0の左右方向)に亙る相対的変位自在に組み合わせる事
により、軸方向に亙る衝撃力が加わった場合に全長が縮
まる様に構成している。
状とされており、一端部(図10、14の左端部)に絞
り加工を施す事で、この一端部に小径部14を形成して
いる。そして、この小径部14の内周面に、雌セレーシ
ョン15を形成している。一方のインナーシャフト13
も、全体を円管状とされており、一端部(図10、11
の右端部)を押し広げる事で、大径部16を形成してい
る。そして、この大径部16の外周面に、上記雌セレー
ション15と係合する雄セレーション17を形成してい
る。
1の右端部)は直径方向に少し押し潰す事により、長さ
Lに亙って、断面が長円形の第一変形部18を形成して
いる。この第一変形部18の長径d1 は、上記大径部1
6の本体部分の直径d0 よりも大きく、同じく短径d2
は、この直径d0 よりも小さい(d1 >d0 ≧d2 )。
尚、雄セレーション17を形成した大径部16部分の径
は、何れもセレーションのピッチ円相当部分の径(pc
d)で表わす。
14の左端部)は、やはり直径方向に少し押し潰す事に
より、長さLに亙って、断面が長円形の第二変形部19
を形成している。この第二変形部19の長径D1 は、上
記小径部14の本体部分の直径D0 よりも大きく、同じ
く短径D2 は、この直径D0 よりも小さい(D1 ≧D0
>D2 )。尚、雌セレーション15を形成した小径部1
4部分の径は、何れもセレーションのピッチ円相当部分
の径(pcd)で表わす。
部16の直径d0 よりも僅かに大きく(D0 >d0 )し
て、上記雌セレーション15と雄セレーション17と
が、上記第一、第二両変形部18、19以外の部分で
は、緩く係合する様にしている。但し、上記第一変形部
18の長径d1 は、上記小径部14の本体部分の直径D
0よりも少し大きく(d1 >D0 )、上記第二変形部1
9の短径D2 は、上記大径部16の本体部分の直径d0
よりも少し小さく(D2 <d0 )している。
12とインナーシャフト13とは、図10に示す様に組
み合わせて、衝撃吸収式ステアリングシャフト11とす
る。即ち、アウターシャフト12の一端部に形成した小
径部14の内側に、インナーシャフト13の一端部に形
成した大径部16を位置させて、上記小径部14内周面
の雌セレーション15と上記大径部16外周面の雄セレ
ーション17とを係合させる。この状態で上記大径部1
6の先端部に形成された第一変形部18は、弾性変形
(或は塑性変形)しつつ、上記小径部14の基端部(図
10、14の右端部)に押し込まれる。又、上記小径部
14の先端部に形成された第二変形部19は、やはり弾
性変形(或は塑性変形)しつつ、上記大径部16の基端
部(図10、11の左端部)に押し込まれる。
ナーシャフト13とを、図10に示す様に組み合わせた
状態では、上記第一変形部18の外周面が小径部14の
基端部内周面と、上記第二変形部19の内周面が大径部
16の基端部外周面と、それぞれ摩擦係合する。この結
果、上記アウターシャフト12とインナーシャフト13
とは、両シャフト12、13間での回転力の伝達を自在
に、且つ強い力が加わらない限り、軸方向に亙る相対的
変位を不能として、互いに結合される。
ーシャフト13との結合を、金属製のアウターシャフト
12とインナーシャフト13とに形成された、第一、第
二両変形部18、19と相手部材との圧入嵌合により行
なう為、結合部の耐熱性が十分となり、使用条件によっ
て結合部の支持力が不足する事がなくなる。又、第一、
第二両変形部18、19は、上記アウターシャフト12
とインナーシャフト13との結合部で、軸方向に離隔し
た2個所位置に設けられている為、これらアウターシャ
フト12とインナーシャフト13との結合部の曲げ剛性
も十分に確保される。
った場合には、上記第一、第二両変形部18、19によ
る圧入嵌合部に働く摩擦力に抗して、アウターシャフト
12とインナーシャフト13とが、軸方向に亙って相対
的に変位し、衝撃吸収式ステアリングシャフト11の全
長を縮める。この様な衝撃吸収式ステアリングシャフト
11の場合、全長を縮める為に要する力は、上記2個所
の圧入嵌合部に働く摩擦力に打ち勝つだけのもので足り
る。従って、衝撃吸収式ステアリングシャフト11の全
長を縮める為に要するコラプス荷重が大きくなる事なく
安定し、衝突事故の際、ステアリングホイールに衝突し
た運転者の身体に大きな衝撃力が加わるのを有効に防止
できる。
両変形部18、19の長さ寸法Lの他、長径d1 、短径
D2 を変える事で、任意に調節可能である。又、上記2
個所の圧入嵌合部は、アウターシャフト12の一端部に
形成した小径部14とインナーシャフト13の一端部に
形成した大径部16との係合部の両端部に設けている
為、衝撃吸収式ステアリングシャフト11の全長を縮め
る為に要する力の大きさは、図17に示す様に、途中か
ら(衝撃吸収式ステアリングシャフト11の収縮量が上
記長さ寸法Lを越えて、第一変形部18が小径部14か
ら外れ、第二変形部19が大径部16から外れてから)
小さくなる。この様に力が小さくなる迄に要するストロ
ーク量(収縮量)は、上記第一、第二両変形部18、1
9の長さ寸法Lを変える事により、任意に設定できる。
フト11を構成するアウターシャフト12の一端部に第
二変形部19を形成するには、図18に示す様に、小径
部14の先端部(図18の左端部)を大径部16の基端
部(図18の左端部)よりも少し突出させた状態に、上
記アウターシャフト12とインナーシャフト13とを組
み合わせ、この状態で、前記小径部14の先端部を直径
方向に押し潰して、上記第二変形部19を形成する。
又、インナーシャフト13の一端部に第一変形部18を
形成するには、図19に示す様な長円形断面を有する型
26を、前記インナーシャフト13の一端部に形成した
大径部16の先端部内に押し込み、この先端部を塑性変
形させる。
用する衝撃吸収式ステアリングシャフト11は、十分な
耐熱性並びに剛性を確保しつつ、コラプス荷重を十分に
低く安定させる事ができ、衝突事故の際に於ける運転者
の安全確保を有効に図れるが、製造作業の簡略化により
製作費の低廉化を図る事が望まれている。即ち、従来
は、この衝撃吸収式ステアリングシャフト11を構成す
るアウターシャフト12に第二変形部19を形成する作
業とインナーシャフト13に第一変形部18を形成する
作業とを別々に行ない、これら両変形部19、18を形
成した後、上記アウターシャフト12とインナーシャフ
ト13とを組み合わせている。この為、次のの様な
問題を生じる。
成する為、各変形部19、18を形成する為に2工程必
要になる。 やはり各変形部19、18を別個に形成する為、こ
れら各変形部19、18によるアウターシャフト12と
インナーシャフト13との嵌合強度の調整が面倒にな
る。
収式ステアリングシャフト11の製作費が嵩んでしま
う。本発明の衝撃吸収式ステアリングシャフトは、この
様な事情に鑑みて、製作費の低廉化を図るべく発明した
ものである。
リングシャフトの製造方法は、一端部に少なくとも内径
を小さくした小径部を有し、この小径部の内周面に雌セ
レーションを形成した管状のアウターシャフトと、一端
部に少なくとも外径を大きくした大径部を有し、この大
径部の外周面に上記雌セレーションと係合する雄セレー
ションを形成したインナーシャフトとを、上記小径部の
先端部と上記大径部の先端部とを係合させた状態で、上
記小径部の外周面を直径方向内側に押圧する事により、
上記小径部の先端部及び上記大径部の先端部を直径方向
内側に塑性変形させた後、上記アウターシャフトと上記
インナーシャフトとを互いに近づく方向に軸方向に亙り
相対変位させて、上記小径部の先端部を上記大径部の基
端部に圧入嵌合すると共に、上記大径部の先端部を上記
小径部の基端部に圧入嵌合させ、上記小径部の中間部と
大径部の中間部とは互いに緩く係合させる。尚、上記塑
性変形を容易にすべく、好ましくは、少なくとも上記大
径部の先端部を管状にする。
アリングシャフトの製造方法の場合、小径部の先端部と
大径部の先端部とを、同時に塑性変形させる為、塑性変
形の為の工程が1工程で済む。又、現実に組み合わされ
たアウターシャフトとインナーシャフトとを、同時に塑
性変形させる為、変形量の調整が容易で、アウターシャ
フトとインナーシャフトとの嵌合強度の調整が容易にな
る。この結果、衝撃吸収式ステアリングシャフトの製作
費の低廉化を図れる。
る。尚、本発明の製造方法により造られる衝撃吸収式ス
テアリングシャフトの構造及び作用は、前述の図10〜
16に記載した従来の衝撃吸収式ステアリングシャフト
と同じである。よって、構造及び機能に関する重複する
説明は省略し、以下、本発明の製造方法に就いて説明す
る。
は、少なくとも内径を小さくした小径部14を設けてい
る。そして、この小径部14の内周面に雌セレーション
15を形成している。又、やはり円管状のインナーシャ
フト13の一端部には、少なくとも外径を大きくした大
径部16を設けている。そして、この大径部16の外周
面に、上記雌セレーション15と係合する雄セレーショ
ン17を形成している。
シャフト13とを組み合わせて、前記図10に示す様な
衝撃吸収式ステアリングシャフト11を構成する場合、
先ず、図1に示す様に、これら両シャフト12、13を
組み合わせる。即ち、上記雌セレーション15と雄セレ
ーション17とを、上記小径部14の先端部と上記大径
部16の先端部とで互いに係合させる。
同士を互いに係合させた状態のまま、上記小径部14の
外周面を直径方向内側に押圧する。即ち、上記小径部1
4の先端部及び上記大径部16の先端部の周囲に1対の
押圧片20、20を配置し、これら1対の押圧片20、
20を互いに近づけ合う事で、上記小径部14の外周面
を強く押圧する。これら各押圧片20、20の内側面で
上記小径部14の外周面と当接する部分には、この外周
面に密接する断面が円弧状の凹部21、21を形成して
いる。
の外周面に軽く当接させた状態で、上記1対の押圧片2
0、20の端面同士の間には、厚さ寸法がδの隙間2
2、22が形成される。又、これら押圧片20、20
は、油圧機構等の図示しない押圧装置により、互いに近
づく方向に強く押圧される。そこで、図3に示す様に、
上記隙間22、22の厚さ寸法が0となるまで、上記1
対の押圧片20、20同士を互いに近付ければ、上記小
径部14の先端部の断面形状が、図3に示す様に楕円形
に塑性変形する。更に、この小径部14の先端部に挿入
された大径部16の先端部も、上記両セレーション1
5、17を介して同方向に押される。そして、この大径
部16の先端部の断面形状が、やはり図3に示す様に楕
円形に塑性変形する。
び上記大径部16の先端部を直径方向内側に押圧し、こ
れら両先端部の断面形状を楕円形に塑性変形させたなら
ば、次いで上記アウターシャフト12と上記インナーシ
ャフト13とを互いに近づく方向に軸方向に亙り相対変
位させる。即ち、上記1対の押圧片20、20の内側か
らこれら両シャフト12、13を取り出した後、アウタ
ーシャフト12を図1の左方に、インナーシャフト13
を同じく右方に、相手シャフトに対して相対変位させ
る。そして、前記図10に示す様に、上記小径部14の
先端部を上記大径部16の基端部に圧入嵌合すると共
に、上記大径部16の先端部を上記小径部14の基端部
に圧入嵌合させる。上記押圧片20、20により塑性変
形させられていない、上記小径部14の中間部と大径部
16の中間部とは互いに緩く係合させる。
ステアリングシャフトの製造方法の場合、小径部14の
先端部と大径部16の先端部とを、同時に塑性変形させ
る為、塑性変形の為の工程が1工程で済む。又、現実に
組み合わされたアウターシャフト12とインナーシャフ
ト13とを、同時に塑性変形させる為、変形量の調整が
容易で、アウターシャフト12とインナーシャフト13
との嵌合強度の調整が容易になる。この結果、衝撃吸収
式ステアリングシャフトの製作費の低廉化を図れる。
尚、本実施例の場合には、上記各押圧片20、20の内
側面に凹部21、21を形成した分、前記雌セレーショ
ン15と雄セレーション17とが互いに強く当接し合う
部分の周長が長くなる。この結果、得られた衝撃吸収式
ステアリングシャフト11(図10)の曲げ剛性及び耐
久性を確保できる。
いる。本実施例の場合には、互いに係合した小径部14
及び大径部16の先端部(図1参照)を塑性変形させる
為の押圧片20a、20aの内側面に凹部21、21
(図2〜3)を形成せず、単なる平坦面としている。従
って、この押圧片20a、20aにより押し潰された、
上記小径部14及び大径部16の先端部で、雌セレーシ
ョン15と雄セレーション17とが互いに強く当接し合
う部分の周長は比較的短くなる。この結果、得られた衝
撃吸収式ステアリングシャフト11(図10)の全長を
縮める為に要するコラプス荷重が、上記両セレーション
15、17の嵌合強度(締め代)により影響を受ける程
度が低くなり、このコラプス荷重が安定する。その他の
構成及び作用は、上述した第一実施例と同様である。
いる。本実施例の場合には、1対の押圧片20b、20
bをVブロック状に形成し、各押圧片20b、20bが
互いに係合した小径部14及び大径部16の先端部(図
1参照)を2個所ずつ、合計4個所押圧する様にしてい
る。本実施例の場合には、雌セレーション15と雄セレ
ーション17とが互いに強く当接し合う部分が円周方向
4個所存在する。この結果、得られた衝撃吸収式ステア
リングシャフト11(図10)の曲げ剛性及び耐久性を
確保できる。その他の構成及び作用は、上述した第一実
施例と同様である。又、図示は省略したが、1対の押圧
片の一方を平坦面とし、他方をVブロック状とすれば雌
セレーション15と雄セレーション17とが互いに強く
当接し合う部分が円周上3個所となり、安定した曲げ剛
性を得られる。
いる。本実施例の場合には、インナーシャフト13aと
して円杆状の充実体を使用し、このインナーシャフト1
3aの先端面に円孔23を形成する事で、この先端部を
円管状に形成し、この先端部の断面形状を塑性変形自在
としている。その他の構成及び作用は、上述した第一実
施例と同様である。
いる。本実施例の場合には、1対の押圧片20c、20
cの軸方向(図7の左右方向)に亙る断面を円弧状の凸
面形状としている。従って、これら押圧片20c、20
cにより互いに係合した小径部14及び大径部16の先
端部を塑性変形した場合、この塑性変形部の軸方向に亙
る断面形状が、軸方向中間部が直径方向内方に膨らんだ
円弧状になる。この結果、各先端部を塑性変形させた
後、アウターシャフト12及びインナーシャフト13を
互いに近付ける際に、塑性変形部の軸方向端縁が雄セレ
ーション17或は雌セレーション15をかじる事がなく
なる。従って、アウターシャフト12及びインナーシャ
フト13を互いに近付ける為に要する荷重が小さくて済
む。更に、衝突事故の際のコラプス荷重も小さく、且つ
安定する。
の先端部内周面を全周に亙り切除する事で係合溝部24
を形成している。この係合溝部24の内側には、上記ア
ウターシャフト12及びインナーシャフト13を互いに
近付けて、図8に示す様な衝撃吸収式ステアリングシャ
フト11とした後、同図に示す様にOリング25を嵌着
する。このOリング25は、雄セレーション17と雌セ
レーション15との係合部に雨水等が進入する事を防止
し、これら両セレーション15、17の係合部が錆つく
のを防止する。この結果、上記衝撃吸収式ステアリング
シャフト11を車外に設けた場合でも、衝突事故の際に
確実に全長を縮められる様にできる。その他の構成及び
作用は、上述した第一実施例と同様である。
トの製造方法は、以上に述べた通り構成され作用する
為、十分な耐熱性並びに剛性を確保しつつ、コラプス荷
重を十分に低く安定させる事ができ、衝突事故の際に於
ける運転者の安全確保を有効に図れる衝撃吸収式ステア
リングシャフトを安価に製造できる。
図。
ャフトの要部断面図。
ャフトを組み込んだ、ステアリング機構の1例を示す側
面図。
断面図。
断面図。
係を示す線図。
図。
図。
Claims (1)
- 【請求項1】 一端部に少なくとも内径を小さくした小
径部を有し、この小径部の内周面に雌セレーションを形
成した管状のアウターシャフトと、一端部に少なくとも
外径を大きくした大径部を有し、この大径部の外周面に
上記雌セレーションと係合する雄セレーションを形成し
たインナーシャフトとを、上記小径部の先端部と上記大
径部の先端部とを係合させた状態で、上記小径部の外周
面を直径方向内側に押圧する事により、上記小径部の先
端部及び上記大径部の先端部を直径方向に亙り塑性変形
させた後、上記アウターシャフトと上記インナーシャフ
トとを互いに近づく方向に軸方向に亙り相対変位させ
て、上記小径部の先端部を上記大径部の基端部に圧入嵌
合すると共に、上記大径部の先端部を上記小径部の基端
部に圧入嵌合させ、上記小径部の中間部と大径部の中間
部とを互いに緩く係合させる衝撃吸収式ステアリングシ
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