JPH0889370A - 羽毛シート - Google Patents
羽毛シートInfo
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- JPH0889370A JPH0889370A JP25616394A JP25616394A JPH0889370A JP H0889370 A JPH0889370 A JP H0889370A JP 25616394 A JP25616394 A JP 25616394A JP 25616394 A JP25616394 A JP 25616394A JP H0889370 A JPH0889370 A JP H0889370A
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- Japan
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- Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐ドライクリーニング性に優れた羽毛シート
を提供すること。 【構成】 羽毛と、ポリアミド系樹脂を融着成分とする
熱融着性繊維とを主体とするウエブが、この熱融着性繊
維による融着、及び主としてこのウエブ表面のバインダ
ーにより接着された羽毛シートである。なお、形状維持
繊維を含んでいると、ドライクリーニング後の嵩回復性
に優れ、へたりの少ない羽毛シートである。
を提供すること。 【構成】 羽毛と、ポリアミド系樹脂を融着成分とする
熱融着性繊維とを主体とするウエブが、この熱融着性繊
維による融着、及び主としてこのウエブ表面のバインダ
ーにより接着された羽毛シートである。なお、形状維持
繊維を含んでいると、ドライクリーニング後の嵩回復性
に優れ、へたりの少ない羽毛シートである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は羽毛シートに関する。
【０００２】
【従来の技術】羽毛は多数の羽枝を有するという形態的
特徴から、軽量、柔軟性及び保温性に優れているため、
防寒用の衣服、布団などの詰物として利用されている
が、羽毛同士がほとんど絡まないため、形態安定性がな
い。そのため、羽毛を利用した衣服や布団は、キルティ
ングにより区画され、その区画した部分に羽毛を充填す
るのが一般的であった。しかしながら、区画した部分の
端部にまで均一に充填するのが難しかったり、区画した
部分の一部に片寄ったり、或いはキルティング自体が衣
服や布団の外観を損うという問題があった。
特徴から、軽量、柔軟性及び保温性に優れているため、
防寒用の衣服、布団などの詰物として利用されている
が、羽毛同士がほとんど絡まないため、形態安定性がな
い。そのため、羽毛を利用した衣服や布団は、キルティ
ングにより区画され、その区画した部分に羽毛を充填す
るのが一般的であった。しかしながら、区画した部分の
端部にまで均一に充填するのが難しかったり、区画した
部分の一部に片寄ったり、或いはキルティング自体が衣
服や布団の外観を損うという問題があった。
【０００３】この問題を解決するため、特開昭５８−２
１６０１１号公報には、羽毛に熱融着性繊維を混合し、
熱処理により熱融着性繊維の部分的な熱融着により羽毛
を融着した羽毛マットが開示されている。しかしなが
ら、ここで開示されているポリエチレン、低融点ポリエ
ステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱融着性
繊維を使用しても、十分な融着力が得られないため、こ
の羽毛マットを使用した衣服や布団をドライクリーニン
グすると、羽毛マットから羽毛が遊離したり、羽毛マッ
トの形状が破壊されて、羽毛が片寄り、著しく外観を損
なうという問題があった。
１６０１１号公報には、羽毛に熱融着性繊維を混合し、
熱処理により熱融着性繊維の部分的な熱融着により羽毛
を融着した羽毛マットが開示されている。しかしなが
ら、ここで開示されているポリエチレン、低融点ポリエ
ステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱融着性
繊維を使用しても、十分な融着力が得られないため、こ
の羽毛マットを使用した衣服や布団をドライクリーニン
グすると、羽毛マットから羽毛が遊離したり、羽毛マッ
トの形状が破壊されて、羽毛が片寄り、著しく外観を損
なうという問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、耐ドライクリー
ニング性に優れた羽毛シートを提供することを目的とす
る。
を解決するためになされたものであり、耐ドライクリー
ニング性に優れた羽毛シートを提供することを目的とす
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の羽毛シートは、
アミド結合及び／又はウレタン結合を有する樹脂を融着
成分とする熱融着性繊維とを主体とするウエブが、この
熱融着性繊維による融着、及び主としてこのウエブ表面
のバインダーにより接着されたものである。なお、熱融
着性繊維以外に、形状維持繊維を含んでいると、ドライ
クリーニング後の嵩回復性に優れ、へたりの少ない羽毛
シートを得ることができる。
アミド結合及び／又はウレタン結合を有する樹脂を融着
成分とする熱融着性繊維とを主体とするウエブが、この
熱融着性繊維による融着、及び主としてこのウエブ表面
のバインダーにより接着されたものである。なお、熱融
着性繊維以外に、形状維持繊維を含んでいると、ドライ
クリーニング後の嵩回復性に優れ、へたりの少ない羽毛
シートを得ることができる。
【０００６】
【作用】本発明の羽毛シートは、羽毛を構成するタンパ
ク質のペプチド結合と同様のアミド結合及び／又はウレ
タン結合を有する樹脂を融着成分とする熱融着性繊維を
使用しているため、羽毛との融着力が強く、しかも、主
としてウエブ表面に存在するバインダーにより接着され
ているため、ドライクリーニングしても、羽毛が遊離し
たり、羽毛シートの形状が破壊されることのない、耐ド
ライクリーニング性に優れたものである。
ク質のペプチド結合と同様のアミド結合及び／又はウレ
タン結合を有する樹脂を融着成分とする熱融着性繊維を
使用しているため、羽毛との融着力が強く、しかも、主
としてウエブ表面に存在するバインダーにより接着され
ているため、ドライクリーニングしても、羽毛が遊離し
たり、羽毛シートの形状が破壊されることのない、耐ド
ライクリーニング性に優れたものである。
【０００７】本発明における羽毛は、水鳥のダウンのみ
ではなく、フェザーや人工的に得た羽毛であっても使用
することができる。これらの中でも水鳥のダウンは軽
量、柔軟性及び保温性に優れているため、好適に使用で
きる。
ではなく、フェザーや人工的に得た羽毛であっても使用
することができる。これらの中でも水鳥のダウンは軽
量、柔軟性及び保温性に優れているため、好適に使用で
きる。
【０００８】本発明の熱融着性繊維は羽毛と強固に融着
して形態安定性を付与するために、アミド結合及び／又
はウレタン結合を有する樹脂を融着成分とする熱融着性
繊維を使用する。この融着成分として、例えば、アミド
系樹脂やウレタン系樹脂を使用できる。これらの中で
も、アミド系樹脂はより低温で融着できるため、より好
適に使用できる。本発明の熱融着性繊維はこの融着成分
のみからなっていても良いし、この融着成分を繊維表面
に有する複合繊維、より具体的には繊維断面において、
芯鞘状、偏芯状、海島状、バイメタル状、或いは菊花状
の複合繊維でも良い。これらの中でも、複合繊維は融着
成分以外の樹脂成分で繊維形状を維持でき、より形態安
定性に優れた羽毛シートを得ることができるので、好適
に使用できる。
して形態安定性を付与するために、アミド結合及び／又
はウレタン結合を有する樹脂を融着成分とする熱融着性
繊維を使用する。この融着成分として、例えば、アミド
系樹脂やウレタン系樹脂を使用できる。これらの中で
も、アミド系樹脂はより低温で融着できるため、より好
適に使用できる。本発明の熱融着性繊維はこの融着成分
のみからなっていても良いし、この融着成分を繊維表面
に有する複合繊維、より具体的には繊維断面において、
芯鞘状、偏芯状、海島状、バイメタル状、或いは菊花状
の複合繊維でも良い。これらの中でも、複合繊維は融着
成分以外の樹脂成分で繊維形状を維持でき、より形態安
定性に優れた羽毛シートを得ることができるので、好適
に使用できる。
【０００９】なお、熱融着性繊維により融着するため
に、１６０℃以上の熱を長時間加えると、羽毛が変色し
たり、悪臭を放ったりするため、融着成分の融点は１６
０℃以下であるのが好ましい。より好ましくは１５０℃
以下である。
に、１６０℃以上の熱を長時間加えると、羽毛が変色し
たり、悪臭を放ったりするため、融着成分の融点は１６
０℃以下であるのが好ましい。より好ましくは１５０℃
以下である。
【００１０】本発明の熱融着性繊維は、羽毛のペプチド
結合と同様のアミド結合及び／又はウレタン結合を有す
る樹脂を融着成分としているため、羽毛との融着力が強
い。そのため、羽毛シート中における熱融着性繊維の量
を減らすことにより、羽毛の風合を損うことなく、熱融
着性繊維に替えて、種々の繊維を混合することにより、
様々な特性を付与できるという特長がある。
結合と同様のアミド結合及び／又はウレタン結合を有す
る樹脂を融着成分としているため、羽毛との融着力が強
い。そのため、羽毛シート中における熱融着性繊維の量
を減らすことにより、羽毛の風合を損うことなく、熱融
着性繊維に替えて、種々の繊維を混合することにより、
様々な特性を付与できるという特長がある。
【００１１】例えば、熱融着性繊維に替えて、捲縮弾性
率が６０〜１００％で、繊維形状を維持しやすい繊維
（以下、「形状維持繊維」ということがある）を使用す
れば、従来の羽毛シートのように、ドライクリーニング
後に羽毛シートがへたり、厚さが薄くなるということを
防止できるので、好適である。
率が６０〜１００％で、繊維形状を維持しやすい繊維
（以下、「形状維持繊維」ということがある）を使用す
れば、従来の羽毛シートのように、ドライクリーニング
後に羽毛シートがへたり、厚さが薄くなるということを
防止できるので、好適である。
【００１２】なお、捲縮弾性率は、次のようにして得ら
れる値をいう。繊維に１デニール当り２mgfの初荷重を
かけた時の長さ（ａ）と、これに１デニール当り５００
mgfの荷重をかけた時の長さ（ｂ）を測定する。次に全
荷重を除き、１分間放置後、初荷重をかけた時の長さ
（ｃ）を測定し、次の式により得られる値を捲縮弾性率
という。
れる値をいう。繊維に１デニール当り２mgfの初荷重を
かけた時の長さ（ａ）と、これに１デニール当り５００
mgfの荷重をかけた時の長さ（ｂ）を測定する。次に全
荷重を除き、１分間放置後、初荷重をかけた時の長さ
（ｃ）を測定し、次の式により得られる値を捲縮弾性率
という。
【００１３】このような捲縮弾性率を有する形状維持繊
維としては、例えば、中空繊維、繊度６デニール以上の
太い繊維、捲縮半径の大きい繊維、加熱や加湿により収
縮して三次元スパイラル構造を有する繊維などを使用で
きる。これらの中でも、加熱や加湿により収縮して三次
元スパイラル構造を有する繊維は、捲縮弾性率が高いた
め、好適に使用できる。この三次元スパイラル構造を有
する繊維としては、例えば、低融点ポリエステルと高融
点ポリエステルや、低融点ポリアミドと高融点ポリエス
テルなどからなる、サイドバイサイド型や偏芯型の複合
繊維や、緊張下や加熱下において、繊維に刃を擦過させ
て、繊維と刃の接した部分の分子配列を乱し、熱履歴を
与えた繊維などがある。これらの中でも、複合繊維はよ
り捲縮弾性率が高いため、好適に使用できる。このよう
な形状維持繊維は、ウエブ中、５重量％以上含まれてい
ると、ドライクリーニング後の優れた回復性を示す。
維としては、例えば、中空繊維、繊度６デニール以上の
太い繊維、捲縮半径の大きい繊維、加熱や加湿により収
縮して三次元スパイラル構造を有する繊維などを使用で
きる。これらの中でも、加熱や加湿により収縮して三次
元スパイラル構造を有する繊維は、捲縮弾性率が高いた
め、好適に使用できる。この三次元スパイラル構造を有
する繊維としては、例えば、低融点ポリエステルと高融
点ポリエステルや、低融点ポリアミドと高融点ポリエス
テルなどからなる、サイドバイサイド型や偏芯型の複合
繊維や、緊張下や加熱下において、繊維に刃を擦過させ
て、繊維と刃の接した部分の分子配列を乱し、熱履歴を
与えた繊維などがある。これらの中でも、複合繊維はよ
り捲縮弾性率が高いため、好適に使用できる。このよう
な形状維持繊維は、ウエブ中、５重量％以上含まれてい
ると、ドライクリーニング後の優れた回復性を示す。
【００１４】なお、以上は形状維持繊維を使用した場合
について説明したが、熱融着性繊維の融着力が強いた
め、抗菌性繊維、脱臭繊維などを使用し、様々な特性を
付与することが可能となった。
について説明したが、熱融着性繊維の融着力が強いた
め、抗菌性繊維、脱臭繊維などを使用し、様々な特性を
付与することが可能となった。
【００１５】以上のような繊維の繊度は特に限定するも
のではないが、繊度０.５〜１５デニールのものが使用
できる。また、繊維長は羽毛と羽毛とを融着しやすいよ
うに、２０mm以上であるのが好ましく、羽毛と均一に混
綿できるように、１１０mm以下であるのが好ましい。
のではないが、繊度０.５〜１５デニールのものが使用
できる。また、繊維長は羽毛と羽毛とを融着しやすいよ
うに、２０mm以上であるのが好ましく、羽毛と均一に混
綿できるように、１１０mm以下であるのが好ましい。
【００１６】本発明の羽毛シートを構成する羽毛と熱融
着性繊維との比率は、５０：５０〜９０：１０であるの
が好ましい。５０：５０よりも羽毛の比率が少ないと、
羽毛の特性である軽量、柔軟性及び保温性が損われ、他
方９０：１０よりも羽毛の比率が多いと、熱融着性繊維
の融着による羽毛シートの形態安定性が悪くなるためで
ある。より好ましくは６０：４０〜８０：２０である。
着性繊維との比率は、５０：５０〜９０：１０であるの
が好ましい。５０：５０よりも羽毛の比率が少ないと、
羽毛の特性である軽量、柔軟性及び保温性が損われ、他
方９０：１０よりも羽毛の比率が多いと、熱融着性繊維
の融着による羽毛シートの形態安定性が悪くなるためで
ある。より好ましくは６０：４０〜８０：２０である。
【００１７】以上のような羽毛と繊維とからウエブを形
成するが、ウエブの形成方法としては、例えば、エアレ
イ法、乾式パルプ法などの方法がある。
成するが、ウエブの形成方法としては、例えば、エアレ
イ法、乾式パルプ法などの方法がある。
【００１８】この形成したウエブに対して、例えば、パ
ウダー状、サスペンジョン状、或いはエマルジョン状等
のバインダーを散布、スプレーなどの方法で付与する。
このように付与されるバインダーは、ウエブ中の羽毛の
隠蔽作用により、ウエブ内部にまで侵入できず、主とし
てウエブの表面に留まっているため、このバインダーを
接着すると、主として、ウエブ表面が部分的に接着さ
れ、ドライクリーニング後における羽毛の遊離を抑える
ことができる。
ウダー状、サスペンジョン状、或いはエマルジョン状等
のバインダーを散布、スプレーなどの方法で付与する。
このように付与されるバインダーは、ウエブ中の羽毛の
隠蔽作用により、ウエブ内部にまで侵入できず、主とし
てウエブの表面に留まっているため、このバインダーを
接着すると、主として、ウエブ表面が部分的に接着さ
れ、ドライクリーニング後における羽毛の遊離を抑える
ことができる。
【００１９】このバインダーとしては、例えば、アクリ
ル酸エステル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポ
リ酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニル系、合成ゴム系、ポリ
ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、或いは自
己架橋型や架橋剤を添加したものを使用することができ
る。これらの中でも、アクリル酸エステル系のバインダ
ーは耐水性に優れ、樹脂皮膜の剛性を自由に設計できる
ので、好適に使用できる。
ル酸エステル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポ
リ酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニル系、合成ゴム系、ポリ
ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、或いは自
己架橋型や架橋剤を添加したものを使用することができ
る。これらの中でも、アクリル酸エステル系のバインダ
ーは耐水性に優れ、樹脂皮膜の剛性を自由に設計できる
ので、好適に使用できる。
【００２０】なお、前述のように、１６０℃以上の熱を
長時間加えると、羽毛が変色したり、悪臭を放ったりす
るため、１６０℃以下の温度で接着するバインダーを使
用するのが好ましい。
長時間加えると、羽毛が変色したり、悪臭を放ったりす
るため、１６０℃以下の温度で接着するバインダーを使
用するのが好ましい。
【００２１】このバインダーの付与量（固形分）は、羽
毛シートのドライクリーニング後における羽毛の遊離を
抑えるように、片面につき、１g/m2以上であるのが好ま
しく、羽毛シートの風合を損ねないように、５g/m2以下
であるのが好ましい。また、バインダーは片面にのみ付
与しても良いが、両面に付与すると、より耐ドライクリ
ーニング性に優れているので、より好適である。
毛シートのドライクリーニング後における羽毛の遊離を
抑えるように、片面につき、１g/m2以上であるのが好ま
しく、羽毛シートの風合を損ねないように、５g/m2以下
であるのが好ましい。また、バインダーは片面にのみ付
与しても良いが、両面に付与すると、より耐ドライクリ
ーニング性に優れているので、より好適である。
【００２２】このように、バインダーを付与した後に、
熱処理をすると、熱融着性繊維の融着とバインダーによ
る接着を一工程で行うことができるので、製造上、好適
であるが、別工程で行っても良い。
熱処理をすると、熱融着性繊維の融着とバインダーによ
る接着を一工程で行うことができるので、製造上、好適
であるが、別工程で行っても良い。
【００２３】この熱処理は特に限定するものではなく、
例えば、加熱オーブンやサクションドライヤなどによっ
て行うことができる。
例えば、加熱オーブンやサクションドライヤなどによっ
て行うことができる。
【００２４】このようにして得られる羽毛シートは、表
面がバインダーによって部分的に接着され、内部は熱融
着性繊維によって融着されて、全体的に固定されている
ため、ドライクリーニングを行っても、形態安定性に優
れ、羽毛が遊離したり、羽毛シートの形状が破壊され
て、羽毛が片寄り、著しく外観を損なうなどの問題を生
じないものである。
面がバインダーによって部分的に接着され、内部は熱融
着性繊維によって融着されて、全体的に固定されている
ため、ドライクリーニングを行っても、形態安定性に優
れ、羽毛が遊離したり、羽毛シートの形状が破壊され
て、羽毛が片寄り、著しく外観を損なうなどの問題を生
じないものである。
【００２５】以下に、本発明の実施例を記載するが、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、
厚さは０.５g/cm2荷重時の値をいう。
発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、
厚さは０.５g/cm2荷重時の値をいう。
【００２６】
（実施例１）水鳥のダウンの羽毛６０重量％と、熱融着
性繊維として、ポリエステル（芯、融点２６０℃）−低
融点ポリアミド共重合体（鞘、融点１３０℃）の複合繊
維（繊度２デニール、繊維長５１mm）４０重量％とを混
綿し、エアレイ装置により均一に開繊してウエブを得
た。次いで、このウエブにバインダーとして、アクリル
酸エステルエマルジョン（日本ゼオン（株）製、Nipol
LX-874）を、固形分で片面２g/m2ずつスプレーした後、
１５０℃の加熱オーブン中で１０分間処理し、熱融着性
繊維の融着とバインダーの接着を行い、目付８４g/m2、
厚さ１０mmの羽毛シートを得た。
性繊維として、ポリエステル（芯、融点２６０℃）−低
融点ポリアミド共重合体（鞘、融点１３０℃）の複合繊
維（繊度２デニール、繊維長５１mm）４０重量％とを混
綿し、エアレイ装置により均一に開繊してウエブを得
た。次いで、このウエブにバインダーとして、アクリル
酸エステルエマルジョン（日本ゼオン（株）製、Nipol
LX-874）を、固形分で片面２g/m2ずつスプレーした後、
１５０℃の加熱オーブン中で１０分間処理し、熱融着性
繊維の融着とバインダーの接着を行い、目付８４g/m2、
厚さ１０mmの羽毛シートを得た。
【００２７】（実施例２）水鳥のダウンの羽毛６０重量
％と、熱融着性繊維として、ポリエステル（芯、融点２
６０℃）−低融点ポリアミド共重合体（鞘、融点１３０
℃）の複合繊維（繊度２デニール、繊維長５１mm）３０
重量％、及び形状維持繊維として、低融点ポリエステル
と高融点ポリエステルからなるサイドバイサイド型複合
繊維（捲縮弾性率８８.８、繊度２デニール、繊維長５
１mm）１０重量％を混綿した以外は、実施例１と全く同
様にして、目付８４g/m2、厚さ１０mmの羽毛シートを得
た。
％と、熱融着性繊維として、ポリエステル（芯、融点２
６０℃）−低融点ポリアミド共重合体（鞘、融点１３０
℃）の複合繊維（繊度２デニール、繊維長５１mm）３０
重量％、及び形状維持繊維として、低融点ポリエステル
と高融点ポリエステルからなるサイドバイサイド型複合
繊維（捲縮弾性率８８.８、繊度２デニール、繊維長５
１mm）１０重量％を混綿した以外は、実施例１と全く同
様にして、目付８４g/m2、厚さ１０mmの羽毛シートを得
た。
【００２８】（比較例１）バインダーによる接着を行わ
なかった以外は、実施例１と同様にして、目付８０g/
m2、厚さ１０mmの羽毛シートを得た。
なかった以外は、実施例１と同様にして、目付８０g/
m2、厚さ１０mmの羽毛シートを得た。
【００２９】（比較例２）熱融着性繊維として、高融点
ポリエステル（芯、融点２６０℃）−低融点ポリエステ
ル共重合体（鞘、融点１３０℃）の複合繊維（繊度２デ
ニール、繊維長５１mm）４０重量％を使用した以外は、
実施例１と同様にして、目付８４g/m2、厚さ１０mmの羽
毛シートを得た。
ポリエステル（芯、融点２６０℃）−低融点ポリエステ
ル共重合体（鞘、融点１３０℃）の複合繊維（繊度２デ
ニール、繊維長５１mm）４０重量％を使用した以外は、
実施例１と同様にして、目付８４g/m2、厚さ１０mmの羽
毛シートを得た。
【００３０】（比較例３）熱融着性繊維として、高融点
ポリプロピレン（芯、融点１６５℃）−ポリエチレン
（鞘、融点１３０℃）の複合繊維（繊度２デニール、繊
維長５１mm）４０重量％を使用した以外は、実施例１と
同様にして、目付８４g/m2、厚さ１０mmの羽毛シートを
得た。
ポリプロピレン（芯、融点１６５℃）−ポリエチレン
（鞘、融点１３０℃）の複合繊維（繊度２デニール、繊
維長５１mm）４０重量％を使用した以外は、実施例１と
同様にして、目付８４g/m2、厚さ１０mmの羽毛シートを
得た。
【００３１】（比較例４）熱融着性繊維として、高融点
ポリプロピレン（芯、融点１６５℃）−低融点ポリプロ
ピレン（鞘、融点１３０℃）の複合繊維（繊度２デニー
ル、繊維長５１mm）４０重量％を使用した以外は、実施
例１と同様にして、目付８４g/m2、厚さ１０mmの羽毛シ
ートを得た。
ポリプロピレン（芯、融点１６５℃）−低融点ポリプロ
ピレン（鞘、融点１３０℃）の複合繊維（繊度２デニー
ル、繊維長５１mm）４０重量％を使用した以外は、実施
例１と同様にして、目付８４g/m2、厚さ１０mmの羽毛シ
ートを得た。
【００３２】（比較例５）水鳥のダウンの羽毛６０重量
％と、ポリエステル繊維（融点２６０℃、繊度２デニー
ル、繊維長５１mm）４０重量％とを混綿し、エアレイ装
置により均一に開繊してウエブを得た。次いで、このウ
エブにバインダーとして、アクリル酸エステルエマルジ
ョン（日本ゼオン（株）製、Nipol LX-874）を、固形分
で片面５g/m2ずつスプレーした後、１５０℃の加熱オー
ブン中で５分間処理し、熱融着性繊維の融着とバインダ
ーの接着を行い、目付９０g/m2、厚さ１０mmの羽毛シー
トを得た。
％と、ポリエステル繊維（融点２６０℃、繊度２デニー
ル、繊維長５１mm）４０重量％とを混綿し、エアレイ装
置により均一に開繊してウエブを得た。次いで、このウ
エブにバインダーとして、アクリル酸エステルエマルジ
ョン（日本ゼオン（株）製、Nipol LX-874）を、固形分
で片面５g/m2ずつスプレーした後、１５０℃の加熱オー
ブン中で５分間処理し、熱融着性繊維の融着とバインダ
ーの接着を行い、目付９０g/m2、厚さ１０mmの羽毛シー
トを得た。
【００３３】（耐ドライクリーニング性試験）３０cm角
に裁断した実施例１〜２及び比較例１〜５の羽毛シート
を、夫々、ナイロンタフタで包み、内側２５cm角をミシ
ン縫いし、更に耳端部をオーバーロックで縫い合わせ、
試料を作成した。この試料に対し、商業用パークレンド
ライクリーナーを用い、洗濯物重量が１kgとなるように
負荷布を加えて、洗濯温度２５℃で６分間洗濯し、排液
２分間、脱液２分間、乾燥１１分間（６０℃）、脱臭２
分間という工程を３回繰り返した。その後、ナイロンタ
フタを切り開いて、試料の表面状態を観察し、耐ドライ
クリーニング性を評価した。この結果は表１に示すよう
に、本発明の羽毛シートは耐ドライクリーニング性に優
れていることがわかる。
に裁断した実施例１〜２及び比較例１〜５の羽毛シート
を、夫々、ナイロンタフタで包み、内側２５cm角をミシ
ン縫いし、更に耳端部をオーバーロックで縫い合わせ、
試料を作成した。この試料に対し、商業用パークレンド
ライクリーナーを用い、洗濯物重量が１kgとなるように
負荷布を加えて、洗濯温度２５℃で６分間洗濯し、排液
２分間、脱液２分間、乾燥１１分間（６０℃）、脱臭２
分間という工程を３回繰り返した。その後、ナイロンタ
フタを切り開いて、試料の表面状態を観察し、耐ドライ
クリーニング性を評価した。この結果は表１に示すよう
に、本発明の羽毛シートは耐ドライクリーニング性に優
れていることがわかる。
【００３４】
【表１】
【００３５】（嵩回復性試験）上記、耐ドライクリーニ
ング性試験の前後のおいて、羽毛シートの厚さ（mm）を
測定し、次の式により、嵩回復率を計算した。この値も
表１に示すが、形状維持繊維を含んでいると、嵩回復性
に優れていることがわかる。
ング性試験の前後のおいて、羽毛シートの厚さ（mm）を
測定し、次の式により、嵩回復率を計算した。この値も
表１に示すが、形状維持繊維を含んでいると、嵩回復性
に優れていることがわかる。
【００３６】
【発明の効果】本発明の羽毛シートは、羽毛と、アミド
結合及び／又はウレタン結合を有する樹脂を融着成分と
する熱融着性繊維とを主体とするウエブが、この熱融着
性繊維の融着、及び主としてウエブ表面に存在するバイ
ンダーにより接着されているため、耐ドライクリーニン
グ性に優れている。
結合及び／又はウレタン結合を有する樹脂を融着成分と
する熱融着性繊維とを主体とするウエブが、この熱融着
性繊維の融着、及び主としてウエブ表面に存在するバイ
ンダーにより接着されているため、耐ドライクリーニン
グ性に優れている。
【００３７】なお、熱融着性繊維以外に、形状維持繊維
を含んでいると、ドライクリーニング後の嵩回復性に優
れ、へたりの少ない羽毛シートである。
を含んでいると、ドライクリーニング後の嵩回復性に優
れ、へたりの少ない羽毛シートである。
Claims (2)
- 【請求項１】 羽毛と、アミド結合及び／又はウレタン
結合を有する樹脂を融着成分とする熱融着性繊維とを主
体とするウエブが、該熱融着性繊維による融着、及び主
として該ウエブ表面のバインダーにより接着されている
ことを特徴とする羽毛シート。 - 【請求項２】 ウエブに、形状維持繊維を含むことを特
徴とする、請求項１記載の羽毛シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25616394A JPH0889370A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 羽毛シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25616394A JPH0889370A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 羽毛シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0889370A true JPH0889370A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=17288786
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25616394A Pending JPH0889370A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 羽毛シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0889370A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007204899A (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Teijin Fibers Ltd | エアレイド不織布用熱接着性複合繊維およびその製造方法 |
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| KR101033843B1 (ko) * | 2008-12-17 | 2011-05-16 | 김경임 | 패딩 및 그 제조방법 |
| KR101141021B1 (ko) * | 2011-10-22 | 2012-05-03 | 김상웅 | 셔틀콕의 날개 제조방법 및 배드민턴 셔틀콕 |
| WO2013058588A1 (ko) * | 2011-10-22 | 2013-04-25 | Kim Sang-Woong | 셔틀콕용 날개 제조방법 및 셔틀콕 |
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| US20210154698A1 (en) * | 2018-03-19 | 2021-05-27 | Ronie Reuben | Thermally insulating sheet formed from a down core structure and method of fabrication |
-
1994
- 1994-09-26 JP JP25616394A patent/JPH0889370A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040123 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040420 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040914 |