JP3035902B2 - 布 団 - Google Patents

布 団

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JP3035902B2
JP3035902B2 JP26542594A JP26542594A JP3035902B2 JP 3035902 B2 JP3035902 B2 JP 3035902B2 JP 26542594 A JP26542594 A JP 26542594A JP 26542594 A JP26542594 A JP 26542594A JP 3035902 B2 JP3035902 B2 JP 3035902B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、羽毛ライクな易滑風合
いが良好で、易滑風合いの耐洗濯耐久性も極めて良好
な、且つ、軽量で保温性に優れ、着用時に静電気を発生
しにくい布団にに関する。
【0002】
【従来の技術】詰綿に羽毛を用いた布団は、優れた嵩高
性、嵩回復性、保温性を有するが、羽毛が動物性蛋白質
であるがゆえに、洗濯がしにくい、虫や細菌、黴がつき
やすい、動物アレルギ−に罹るなどの問題点があり、易
メンテナンス性と動物アレルギ−の問題を解決するため
に易滑性を付与したポリエステル繊維を中綿に用いる提
案が、特開昭50−101688号公報等で提案されて
いるが、初期の易滑風合いが洗濯により著しく低下する
と共にフェルト化して、嵩保持性や保温性も低下するも
のであった。また、これらの中綿を細い繊度にして柔ら
かさを持たせ、開繊時の静電気が発生しても開繊できる
吹き込み方式で作る布団の製法が特公昭61−1647
2号公報で提案されているが、使用時の静電気の発生問
題と、洗濯耐久性が悪く初期風合いが維持できず、フェ
ルト化も進行するため嵩保持性や保温性も低下するもの
であった。嵩高性を向上させるのに太い繊度の易滑性の
悪い綿を混綿する方法が特開昭57−1384号公報等
が提案されているが、易滑風合いが悪くなり、羽毛様の
柔らかさもなくなり、且つ洗濯耐久性も著しく悪くなる
問題があった。他方、静電気の発生を低く押さえる方法
として、特開昭50−1689号公報では1500V以
下の摩擦帯電圧の中綿を使用する方法、特開昭50−8
666号公報等では導電性繊維を混合する方法等が提案
されているが、静電気の発生は抑制されるが、易滑風合
いの耐久性が極めて劣り、嵩高性、保温性も悪くなる布
団しか得られない問題がある。嵩回復性と綿吹きを改良
するために太い繊度の異形断面を中綿に用い、側地の間
隙率や通気度を小さくする方法が特開昭52−8255
4号公報等に提案されているが、綿吹きは改良された
が、易滑風合いの耐久性は劣るものであった。綿吹き防
止の他の方法として、特開昭56−100019号公報
等ではトウ状で積層する中綿の提案があるが、易滑風合
いの耐久性は何ら改良されていない問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決し、
羽毛ライクな易滑風合いが良好で、易滑風合いの耐洗濯
耐久性も極めて良好な、且つ、軽量で保温性に優れ、着
用時に静電気を発生しにくく、動物アレルギ−や埃によ
るアレルギ−が起こらない布団を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段、即ち本発明は、布団綿の目付が530(g/m
2)以下、布団のクロー値と前記布団綿の目付との関係
が、布団のクロー値≧目付×4×10-3の関係を満足す
る布団であり、布団綿を構成するポリエステル繊維が、
繊維表面にカップリング剤と反応性シリコーン系油剤と
が付与されてなり、繊維/繊維間静摩擦係数(μs0)が
0.08〜0.15であり、布団の10回洗濯を行なう
前と10回洗濯を行なった後の繊維/繊維間摩擦係数の
増加率(μs10/μs0)が2以下であることを特徴とす
る布団である。
【0005】本発明の布団は軽量で肌添い性があり、保
温性を保持するために、詰綿の目付が530g/m2
下、布団のクロ−値(clo)と目付の関係が、クロ−
値≧4×10-3×目付を満足する必要がある。目付が5
30g/m2 以上では、布団がぱんぱんになって肌沿い
性が低下し、布団の重量が体表面の圧迫感を増加させる
ので好ましくない。また、クロ−値と目付の関係がクロ
−値≧4×10-3×目付を満足しないものは、睡眠時の
体温保持に必要な保温性を保持できないので好ましくな
い。本発明の好ましい範囲は、目付が500g/m2
下、布団のクロ−値と目付の関係が、クロ−値≧5×1
-3×目付を満足する布団であり、より好ましくは、目
付が450g/m2 以下、布団のクロ−値と目付の関係
が、クロ−値≧7×10-3×目付を満足する布団であ
り、最も好ましくは、目付が430g/m2 以下、布団
のクロ−値と目付の関係が、クロ−値≧8×10-3×目
付を満足する布団である。このような関係を満足するこ
とで軽量で肌添い性があり、保温性を保持が良好な布団
となる。
【0006】本発明の布団を構成する中綿は、易滑風合
いが良好で、易滑風合いの洗濯耐久性が良好なポリエス
テル繊維である。ポリエステル繊維を用いることで、羽
毛のような動物アレルギ−を起こさず、綿のように埃に
よる喘息にもなりにくく、且つ、易滑風合いの洗濯耐久
性が良好なため、洗濯ができるので、常に清潔を保つこ
とができる。本発明におけるポリエステルとは、ポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフタ
レ−ト(PEN)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテ
レフタレ−ト(PCHDT)、ポリシクロヘキシレンジ
メチレンナフタレ−ト(PCHDN)、ポリブチレンテ
レフタレ−ト(PBT)、ポリブチレンナフタレ−ト
(PBN)、ポリアリレ−ト等、及びそれらの共重合ポ
リエステル等が例示できる。
【0007】本発明の布団の中綿は、柔らかな易滑風合
いを付与し、且つ、清潔を保つための洗濯によっても柔
らかな易滑風合いを保持するために、繊維/繊維間摩擦
係数(μS 0 )が0.08以上0.15以下、布団で洗
濯を10回行った後の繊維/繊維間摩擦係数(μS 10
が0.22以下で、且つ、布団で洗濯を10回行った後
の繊維/繊維間摩擦係数の増加率(μS 10/μS 0 )が
2以下となるポリエステル繊維を中綿に用いる必要があ
る。繊維/繊維間摩擦係数(μS 0 )が0.08未満の
場合は、布団にした時、布団の上で滑り易くなり危険な
ため好ましくない。他方、繊維/繊維間摩擦係数(μ
S 0 )が0.15以上では、好ましい易滑風合いが付与
出来ないので好ましくない。また、使用による揉み効果
でフェルト化しやすくなり、布団の柔らかさが失われる
ので好ましくない。布団で洗濯を10回行った後の繊維
/繊維間摩擦係数(μS 10)が0.22以上となる場
合、洗濯後の布団での柔らかい易滑風合いが失われるの
で好ましくない。更に、布団で洗濯を10回行った後の
繊維/繊維間摩擦係数の増加率(μS 10/μS 0 )が2
を越える場合は、易滑風合いの洗濯耐久性が劣ると共
に、フェルト化し易くなり、柔らかな風合いが洗濯後及
び使用時に失われ易くなるので好ましくない。本発明の
好ましい繊維/繊維間摩擦係数は0.1以上0.14、
より好ましくは、0,11から0.13である。又、洗
濯耐久性の好ましい布団で洗濯を10回行った後の繊維
/繊維間摩擦係数の増加率(μS 10/μS 0 )は、1.
8以下となるポリエステル繊維を用いた布団であり、よ
り好ましくは、布団で洗濯を10回行った後の繊維/繊
維間摩擦係数の増加率(μS 10/μS 0 )が1.5以下
となるポリエステル繊維を中綿に用いた布団である。本
発明で用いる易滑風合いの著しく洗濯耐久性の良好なポ
リエステル繊維は、ポリエステル繊維の表面にカップリ
ング剤を初めに付与させて後、反応性シリコ−ン系油剤
を付与して反応させることで得られる。例えば、ポリエ
ステル繊維の表面にメトキシ基やエトキシ基を有する反
応性アミノシランを付与して熱延伸し、次いで、メトキ
シ基やエトキシ基を有するポリアミノシロキサンとオル
ガノシロキサン及びメトキシ基やエトキシ基を有する反
応性アミノシランの水系混合油剤を付与し、165℃か
ら180℃で5分から15分の加熱処理することで洗濯
耐久性の良好な易滑風合いのポリエステル繊維が得られ
る。この理由はよく判らないが、ポリエステル繊維の表
面のカルボン酸とカップリング剤のメトキシ基またはエ
トキシ基の脱水反応で部分的に結合し、他方ポリシロキ
サンとも反応して強固な油膜を形成するのではないかと
推測される。このことは、従来公知のシリコ−ン系油剤
を単に繊維表面に付与して反応させた場合と較べ、著し
く洗濯耐久性が向上している事実からも何らかの結合が
生じている可能性を示唆するものである。このような特
別な易滑風合いの洗濯耐久性を有するポリエステル繊維
を中綿に用いることで、本発明の布団は、適度の易滑性
を長期にわたり保持できるのである。
【0008】本発明の布団の中綿に用いるポリエステル
繊維の繊度は特には限定されないが、適度の嵩高性を保
持して柔らかで肌添い性が良い布団となり、カ−ド開繊
で中綿を形成できるステープルで、繊度が0.7デニ−
ル以上、5デニール以下のポリエステル繊維を中綿に用
いるのが好ましく、繊度が1デニ−ル以上、4デニ−ル
以下のポリエステル繊維を用いるのがより好ましい。
【0009】本発明の布団の中綿に用いるポリエステル
繊維の比抵抗は、使用時に静電気の発生が少ない比抵抗
(logΩ)が10以下のポリエステル繊維を中綿に用
いるのが好ましく、比抵抗(logΩ)が9以下のポリ
エステル繊維を中綿に用いるのがより好ましく、比抵抗
(logΩ)が6以上、8以下のポリエステル繊維を中
綿に用いるのが最も好ましい。比抵抗を低くするための
手段として、シリコ−ン油剤を反応させた後に公知の制
電剤、例えばラウリルアンモニウムフォスフェ−ト塩を
付与することで得られる。シリコ−ン油剤と同時に制電
剤を付与するとシリコ−ンの反応処理時に何らかの副反
応を生じるのか、理由はよく判らないが制電性が低下し
て比抵抗が高くなるので好ましくない。制電剤の付与量
はあまり多くすると粘着性が増大して開繊時に巻きつき
を生じるので0.5重量%以上、5重量%以下を付与す
るのが好ましい。
【0010】本発明の布団の中綿に用いるポリエステル
繊維の巻縮形態は、フェルト化を抑制して、肌添い性が
向上する機械巻縮とするのが好ましい。巻縮度は12%
以上20%以下、巻縮数は10ケ/in以上20ケ/in以
下が絡合性の点から好ましい。また、ポリエステル繊維
の断面形態は、中空断面や異形断面とすることで嵩高性
や保温性が向上するので好ましい。中空率は中空潰れが
生じないで嵩高性や保温性が良い15%以上、40%以
下が好ましい。更には、ポリエステル繊維の繊維長は絡
合性が保持できる30mm以上、120mm以下が好まし
い。
【0011】本発明の布団の側地は、用いるポリエステ
ル繊維の繊度に応じて、綿吹きの少ない、且つ、肌添い
性を損なわない布帛として、好ましくは、打ち込み本数
が180本/in以上、より好ましくは、240本/in以
上のウールプルーフを用いる。布帛の素材としては、
0.5デニール以下の超ファインデニールの繊維を用い
ると肌添い性が良好となり好ましい。また、レーヨンや
ポリノジックなどのセルロース系繊維を用いると、肌添
い性と吸湿性が向上するのでより好ましい。なお、本発
明における洗濯とは、JIS L−1074−1977
の方法に準拠して洗浄し、130℃でタンブラー乾燥す
る方法である。
【0012】
【実施例】以下に実施例で本発明を詳述する。
【0013】なお、実施例中の評価は以下の方法で行っ
た。
【0014】繊維/繊維間静摩擦係数 JIS L−1074−1977、6−12に示される
方法により測定した
【0015】布団の洗濯と評価 ダウンプル−フの布帛を幅150cm×長さ210cmに縫
製した側地に、カ−ド開繊したウエッブを所定の目付け
詰めて、幅30cm×長さ30cmの区画でキルトして布団
を作成した。次いで、JIS L−1074−1977
の方法に準拠して洗浄し、130℃でタンブラー乾燥し
た洗濯工程で10回洗濯した。洗濯10回後の中綿を以
下の基準で評価した。 (1)10回洗濯後の繊維/繊維間静摩擦係数(μ
10):の方法で評価し、洗濯前の繊維/繊維間静摩
擦係数(μs0 )からの増加率(μs10/μs0 )を求
めた。 (2)フェルト化:フェルト化が起こっていない;5級、
少しフェルト化してる;3級、著しくフェルト化して
る;1級とし、それらの中間を4級及び2級として目
視、及び触感判断で評価した。 (3)易滑風合い:洗濯前及び10回洗濯後の布団を側地
の上から中綿を手で触り触感評価で、非常に良好;◎、
良好;○、やや不良;△、不良;×のランクずけで示し
た。
【0016】目付 布団に詰めた詰綿量(g)を布団の面積(m2 )で除し
た値
【0017】保温性(クロー値) A.S.T.Mに準拠し、以下の方法で求めた。(株)
大栄科学精器製作所製の保温静試験機(形式:A.S.
T.M.)を恒温室内にて、20℃±2℃(湿度65%
RH)雰囲気でコンデショニング8時間行った後、熱板
の表面を36℃に設定して加熱し、1時間以上放置した
後にダイヤルを2時間に設定し、デジタル表示板に積算
される消費電力を測定し、ブランクのカウント(W0 )
を得る。次いで、熱板に試料で覆い、1時間以上放置し
た後にダイヤルを2時間に設定し、同様にして消費電力
を測定し、試料のカウント(Wi )を得る。ブランク及
び試料のカウントはn=3の平均値を用いて以下の計算
式でclo値を求める。
【数1】
【0018】
【数2】
【0019】
【数3】
【0020】比抵抗 綿を2g取り、22℃×RH65%室内で4時間以上調
湿度し、試料台に入れて重錐電極を乗せて回路に通電
し、2分後の電気抵抗値を測定し、logに換算した値
で示す。
【0021】繊度 JIS L−1015の7.5.1のB法の方法で求め
た。
【0022】嵩高性 布団を四つ折りにして、四隅の高さ(Hcm)と四つ折り
布団の面積(Scm2 )から容積を求め、布団の重量
(g)で除した値(cm3 /g)で示す。 布団の着用試験
【0023】作成した布団を22℃×RH65%の室内
で掛布団としてパネラ−4人に8時間着用させた時の官
能評価で以下の方法により求めた。 (1)肌添い性;体の凹凸に添って掛布団の添い方を官能
評価で判断させた。添いが非常に良好;◎、添いが良
い;○、添いがやや悪い;△、添いが悪い;× (2)快適性;寝たときの蒸れや寒さを感じる程度を官能
評価で判断させた。非常に快適である;◎、快適であ
る;○、やや寒さを感じる;△、やや蒸れ感を感じる;
△、寒さや蒸れ感を感じ快適でない;×
【0024】実施例1 極限粘度0.63のポリエチレンテレフタレ−トを常法
により紡糸温度285℃にてC型ノズルより単孔0.8
g/分にて吐出させ1300m/分で引き取った中空率
が38%の未延伸糸を合糸して、トリメチルアミノシラ
ンの水エマルジョンを固形分で0.3%付与しつつ1段
目の延伸温度70℃にて、2.1倍に延伸し、次いで、
2段目の延伸を温度180℃にて1.3倍延伸して、次
いで、トリメチルアミノシラン/アミノ基含有ポリオル
ガノシロキサン/ポリオルガノシロキサン:30部/2
0部/50部の水分散エマルジョンを固形分で1重量%
付与後、スタファボックスにて機械巻縮を付与し、連続
して、水分が8重量%となるようにトウに水分を付与し
て、175℃に昇温させて15分熱処理し、次いで、ラ
ウリルアンモニュウムフォスフェ−トを0.1重量%付
与した後64mmに切断して繊度が2.1デニ−ル、巻縮
度が18%、巻縮数が12ケ/inの中綿用易滑性ポリエ
ステル繊維を得た。得られた繊維を常法により2ドファ
−型ロ−ラ−カ−ドにて開繊ウエッブを作成し、目付け
が400g/m2 となるように、240本打ち込みのウ
−ルプル−フの側地からなる布団側に詰め込み、キルト
して作成した布団を評価した結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1は嵩高性、保温性、静電気の発生
も無く快適性、肌添い性が良好で、洗濯耐久性の優れた
布団であった。
【0027】実施例2 シリコ−ン油剤の付与量を0.5重量%とした以外、実
施例1と同様にして得た布団の評価結果を表1に示す。
初期の繊維/繊維間静摩擦係数(μs10)は少し高い
が、嵩高性、保温性、静電気の発生も無く快適性、肌添
い性も良く、洗濯耐久性の優れた布団であった。
【0028】比較例1 延伸前にトリメチルアミノシランを付与せず、シリコ−
ンの反応温度は160℃で5分とした以外、実施例1と
同様にして作成した布団の評価結果を表1に示す。この
布団の洗濯耐久性は極めて悪い従来の羽毛ライク布団の
特性を示す。
【0029】比較例2 単孔吐出量を2.5g/分とし、非対象冷却法により潜
在捲縮性を付与し、延伸は70℃で一段延伸のみで2.
8倍に延伸して切断し、水分を2%でシリコ−ンの反応
温度は160℃で5分としてリラックスさせて立体捲縮
を発現させたポリエステル繊維を目付け570g/m2
となるように布団に詰めた以外、実施例1と同様にして
作成した布団の評価結果を表1に示す。比較例2は布団
の中綿の詰め込み量が多いため、及び洗濯耐久性が悪い
例で、肌添い性や快適性が劣り、易滑風合いの保持性が
悪い従来公知の羽毛ライク布団の例である。
【0030】比較例3 シリコ−ン油剤の付与量を0.3%とした以外、実施例
2と同様にして得た布団の評価結果を表1に示す。比較
例3は初期の繊維/繊維間静摩擦係数(μs10)が本発
明を外れる例で洗濯耐久性はやや悪く、肌添い性や快適
性がやや劣る布団である。
【0031】比較例4 ラウリルアンモニュウムフォスフェ−トを0.05重量
%をシリコ−ン油剤と混合して付与した以外、実施例2
と同様にして作成しようとしたが、静電気の発生が著し
く、カ−ド通過性に劣り、ウェッブ化が困難となったの
で、カ−ドに巻き付いた開繊綿を掻き集めて布団を作成
した。作成した布団の評価を表1に示す。比較例4は、
使用時も静電気が発生し、着用時の快適性も劣る布団で
あった。
【0032】比較例5 シリコ−ン油剤の付与量を5%とした以外、実施例1と
同様にして作成した布団の評価結果を表1に示す。比較
例5は初期の繊維/繊維間静摩擦係数(μs10)が低す
ぎて本発明を外れる例で、布団としては申し分ない特性
だが、中綿の絡合性が不良で、洗濯後の綿切れが著し
く、快適性もやや劣り、布団の上を歩くと滑って転ぶ危
険がある布団である。
【0033】
【発明の効果】本発明は、詰綿の目付けが530g/m
2 以下、且つ、布団のクロ−値と目付の関係が、クロ−
値≧4×10-3×目付を満足する布団に於いて、繊維/
繊維間摩擦係数(μS 0 )が0.08以上0.15以
下、布団で洗濯を10回行った後の繊維/繊維間摩擦係
数(μS 10)が0.22以下で、且つ、布団で洗濯を1
0回行った後の繊維/繊維間摩擦係数の増加率(μS 10
/μS 0 )が2以下となるポリエステル繊維を中綿に用
いた布団羽毛ライクな易滑風合いが良好で、易滑風合い
の耐洗濯耐久性も極めて良好な、且つ、軽量で保温性に
優れ、着用時に静電気を発生しにくく、動物アレルギ−
や埃によるアレルギ−が起こらない布団を提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47G 9/02 D04H 1/02 D06M 15/643 B68G 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】布団綿の目付が530(g/m2)以下、
    布団のクロー値と前記布団綿の目付との関係が、布団の
    クロー値≧目付×4×10-3の関係を満足する布団であ
    り、布団綿を構成するポリエステル繊維が、繊維表面に
    カップリング剤と反応性シリコーン系油剤とが付与され
    てなり、繊維/繊維間静摩擦係数(μs0)が0.08〜
    0.15であり、布団の10回洗濯を行なう前と10回
    洗濯を行なった後の繊維/繊維間摩擦係数の増加率(μ
    s10/μs0)が2以下であることを特徴とする布団。
  2. 【請求項2】 繊維の繊度が0.7〜5デニールである
    請求項1記載の布団。
  3. 【請求項3】 繊維の比抵抗(logΩ)が10以下で
    ある請求項1記載の布団。
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