JPH0886320A - トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 - Google Patents
トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器Info
- Publication number
- JPH0886320A JPH0886320A JP21967394A JP21967394A JPH0886320A JP H0886320 A JPH0886320 A JP H0886320A JP 21967394 A JP21967394 A JP 21967394A JP 21967394 A JP21967394 A JP 21967394A JP H0886320 A JPH0886320 A JP H0886320A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power output
- torque
- torque limiter
- friction
- output member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 軽量かつ簡単な構造で、一定値以上のトルク
の伝達を防止する。 【構成】 本体部材4に摩擦部材5を介して動力出力用
部材3を嵌合する。摩擦部材5は、それの外径が、圧縮
反発力を発生させるよう動力出力用部材3の内径よりも
若干大きく形成されている弾性材とする。これによっ
て、一定の許容限度以上のトルクが作用したときに、摩
擦部材5と動力出力用部材3との間で滑りトルクが発生
する。摩擦部材5は短繊維配合ゴムでもって構成する。
摩擦部材5の外側面において短繊維が露出し、該短繊維
が露出している面に対向する動力出力用部材3の面が樹
脂面である。短繊維配合ゴム面と樹脂面とによる摩擦界
面であるから、潤滑剤を介在させる必要がない。
の伝達を防止する。 【構成】 本体部材4に摩擦部材5を介して動力出力用
部材3を嵌合する。摩擦部材5は、それの外径が、圧縮
反発力を発生させるよう動力出力用部材3の内径よりも
若干大きく形成されている弾性材とする。これによっ
て、一定の許容限度以上のトルクが作用したときに、摩
擦部材5と動力出力用部材3との間で滑りトルクが発生
する。摩擦部材5は短繊維配合ゴムでもって構成する。
摩擦部材5の外側面において短繊維が露出し、該短繊維
が露出している面に対向する動力出力用部材3の面が樹
脂面である。短繊維配合ゴム面と樹脂面とによる摩擦界
面であるから、潤滑剤を介在させる必要がない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定値以上のトルクが
作用したときに、トルクの伝達を遮断するトルクリミッ
タ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器に関す
る。
作用したときに、トルクの伝達を遮断するトルクリミッ
タ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、機器、機械、設備等の動力伝
達機構の中で、一定値以上のトルクが作用したとき、摩
擦板等の摩擦部材を用いた連結部において滑りが発生す
ることにより、動力伝達機構に許容限度以上の力が作用
するのを防止し、過剰負荷より動力伝達機構を保護する
働きを有するトルクリミッタは知られている。
達機構の中で、一定値以上のトルクが作用したとき、摩
擦板等の摩擦部材を用いた連結部において滑りが発生す
ることにより、動力伝達機構に許容限度以上の力が作用
するのを防止し、過剰負荷より動力伝達機構を保護する
働きを有するトルクリミッタは知られている。
【0003】そのようなトルクリミッタを用いたものと
して、例えば複写機、プリンタ等の事務機器に使用され
る紙送り装置が知られており、そのような紙送り装置と
しては、分離ローラを、送りローラと逆転させることに
より、用紙の分離を行うローラ分離方式を採用したもの
がある(例えば特公平4−11452号公報参照)。即
ち、このローラ分離方式を採用する紙送り装置において
は、用紙の重送を防止するために、一定値以上のトルク
が作用したとき、摩擦板等の摩擦部材を用いた連結部に
おいて滑りが発生することにより、動力伝達機構に許容
限度以上の力が作用するのを防止するために、上述した
トルクリミッタが用いられている。
して、例えば複写機、プリンタ等の事務機器に使用され
る紙送り装置が知られており、そのような紙送り装置と
しては、分離ローラを、送りローラと逆転させることに
より、用紙の分離を行うローラ分離方式を採用したもの
がある(例えば特公平4−11452号公報参照)。即
ち、このローラ分離方式を採用する紙送り装置において
は、用紙の重送を防止するために、一定値以上のトルク
が作用したとき、摩擦板等の摩擦部材を用いた連結部に
おいて滑りが発生することにより、動力伝達機構に許容
限度以上の力が作用するのを防止するために、上述した
トルクリミッタが用いられている。
【0004】そのようなトルクリミッタとしては、過剰
負荷より動力伝達機構を保護する働きを有するトルクリ
ミッタスプリングクラッチ(コイルスプリング)を、鉄
等の金属材からなる分離ローラ等に巻き付けて、スプリ
ングクラッチと分離ローラ(金属材)とを摩擦摺動させ
ながら、滑りトルクを発生させる機構や、筒体の中に磁
石粉を充填しておき、その磁石粉の流動抵抗で滑りトル
クを発生させる機構等が用いられている。
負荷より動力伝達機構を保護する働きを有するトルクリ
ミッタスプリングクラッチ(コイルスプリング)を、鉄
等の金属材からなる分離ローラ等に巻き付けて、スプリ
ングクラッチと分離ローラ(金属材)とを摩擦摺動させ
ながら、滑りトルクを発生させる機構や、筒体の中に磁
石粉を充填しておき、その磁石粉の流動抵抗で滑りトル
クを発生させる機構等が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者のもの
は、摩擦界面に潤滑油(例えばグリース)を介在させる
ことが必要で、使用中に、潤滑油が切れて滑りトルクが
急激に上昇したり、コイルスプリングが錆びてロックし
たりするおそれがあるのに加えて、非常に厳しい寸法精
度が要求され、製造時においてトルクが安定しない。一
方、後者のものは、磁石粉を用いているため、コストが
高く、また、磁石粉同士が引っ付くために取扱いが困難
である。それに加えて、いずれのものも金属を多く使用
するため、かなり重いものとなって、装置全体の軽量化
が困難であり、構造も複雑である。
は、摩擦界面に潤滑油(例えばグリース)を介在させる
ことが必要で、使用中に、潤滑油が切れて滑りトルクが
急激に上昇したり、コイルスプリングが錆びてロックし
たりするおそれがあるのに加えて、非常に厳しい寸法精
度が要求され、製造時においてトルクが安定しない。一
方、後者のものは、磁石粉を用いているため、コストが
高く、また、磁石粉同士が引っ付くために取扱いが困難
である。それに加えて、いずれのものも金属を多く使用
するため、かなり重いものとなって、装置全体の軽量化
が困難であり、構造も複雑である。
【0006】ところで、一般に、2つの部材を接触させ
て摺動させると、互いに相手材を攻撃し合い、両者又は
どちらか一方に著しい摩耗が発生し、摩耗粉が移着や凝
着して表面状態が変化し、摺動時の摩擦係数が変化す
る。そのため、界面に液状の潤滑剤を介在させて固体同
士の摺動を回避し、液体に発生する剪断歪速度に対する
流動抵抗で力を発生させる方法が採用されている。具体
的には、金属部材同士の場合は二硫化モリブデンやグリ
−スのような潤滑剤を介在させ、樹脂でも含油タイプを
使用して油をにじみださせるようにしている。
て摺動させると、互いに相手材を攻撃し合い、両者又は
どちらか一方に著しい摩耗が発生し、摩耗粉が移着や凝
着して表面状態が変化し、摺動時の摩擦係数が変化す
る。そのため、界面に液状の潤滑剤を介在させて固体同
士の摺動を回避し、液体に発生する剪断歪速度に対する
流動抵抗で力を発生させる方法が採用されている。具体
的には、金属部材同士の場合は二硫化モリブデンやグリ
−スのような潤滑剤を介在させ、樹脂でも含油タイプを
使用して油をにじみださせるようにしている。
【0007】しかし、これらの方法にも限界があり、潤
滑剤を介在させることで摩擦係数が低くなり、押付け力
を非常に大きくしなければならないことから、それに耐
えられる力学的強度を持った材質の選択をする必要があ
り、使用できる材質に制約を受けるし、また、使用中に
潤滑剤が切れてしまうと、大きな押付け力で2つの部材
を接触させているため、滑りトルクが急激に上昇する焼
付き現象が起こり、周辺機器の破壊に至るおそれもあ
る。
滑剤を介在させることで摩擦係数が低くなり、押付け力
を非常に大きくしなければならないことから、それに耐
えられる力学的強度を持った材質の選択をする必要があ
り、使用できる材質に制約を受けるし、また、使用中に
潤滑剤が切れてしまうと、大きな押付け力で2つの部材
を接触させているため、滑りトルクが急激に上昇する焼
付き現象が起こり、周辺機器の破壊に至るおそれもあ
る。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、スプリングを用いることなく、軽量かつ簡単な構造
で、一定値以上のトルクの伝達を防止するトルクリミッ
タ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器を提供す
ることを目的とする。
で、スプリングを用いることなく、軽量かつ簡単な構造
で、一定値以上のトルクの伝達を防止するトルクリミッ
タ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1〜請求項7に係
る発明は、一定値以上のトルクが作用したときに、トル
クの伝達を遮断するトルクリミッタを前提とするもので
ある。
る発明は、一定値以上のトルクが作用したときに、トル
クの伝達を遮断するトルクリミッタを前提とするもので
ある。
【0010】請求項1に係る発明は、第1筒状部を有
し、トルクが入力される動力入力用部材と、該動力入力
用部材の第1筒状部に外嵌される第2筒状部を有し、該
第2筒状部と第1筒状部との間に摩擦力を生ぜしめる動
力出力用部材とを備える構成とする。
し、トルクが入力される動力入力用部材と、該動力入力
用部材の第1筒状部に外嵌される第2筒状部を有し、該
第2筒状部と第1筒状部との間に摩擦力を生ぜしめる動
力出力用部材とを備える構成とする。
【0011】請求項2に係る発明においては、動力入力
用部材の第1筒状部は、それの外径が、圧縮反発力を発
生させるよう動力出力用部材の第2筒状部の内径よりも
若干大きく形成されている。
用部材の第1筒状部は、それの外径が、圧縮反発力を発
生させるよう動力出力用部材の第2筒状部の内径よりも
若干大きく形成されている。
【0012】請求項3に係る発明においては、動力出力
用部材は、合成樹脂で形成されている。
用部材は、合成樹脂で形成されている。
【0013】動力出力用部材を構成する合成樹脂として
は、POM,PBT,PET,PA,PC,ABS,P
P,PPE,PPS,PAI,PEI,PEEK、LI
HPE、PES、LCP等のあらゆる樹脂(特に熱可塑
性樹脂)を、使用環境、使用目的等によって使い分ける
ことができ、特に制約を受けるものではない。
は、POM,PBT,PET,PA,PC,ABS,P
P,PPE,PPS,PAI,PEI,PEEK、LI
HPE、PES、LCP等のあらゆる樹脂(特に熱可塑
性樹脂)を、使用環境、使用目的等によって使い分ける
ことができ、特に制約を受けるものではない。
【0014】請求項4に係る発明においては、動力入力
用部材は、トルクが入力される本体部材と、該本体部材
の外周部に配設され、動力出力用部材との間で一定の摩
擦力を発生させる摩擦部材とを有する。
用部材は、トルクが入力される本体部材と、該本体部材
の外周部に配設され、動力出力用部材との間で一定の摩
擦力を発生させる摩擦部材とを有する。
【0015】請求項5に係る発明においては、摩擦部材
は、外側面において短繊維が露出している短繊維配合ゴ
ム又は短繊維配合樹脂で構成されている。
は、外側面において短繊維が露出している短繊維配合ゴ
ム又は短繊維配合樹脂で構成されている。
【0016】ここで、摩擦部材に使用される短繊維とし
ては、ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリエ
スエル繊維、芳香族ポリエステル繊維、ポリビニルアル
コール繊維、弗素繊維(ビスコース等の繊維の周りを弗
素樹脂でコーティングしたタイプも含む)、フェノール
繊維等のあらゆる有機短繊維を0.5mm〜6mmにカ
ットしたものを用いることができ、特に制約を受けるも
のではない。
ては、ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリエ
スエル繊維、芳香族ポリエステル繊維、ポリビニルアル
コール繊維、弗素繊維(ビスコース等の繊維の周りを弗
素樹脂でコーティングしたタイプも含む)、フェノール
繊維等のあらゆる有機短繊維を0.5mm〜6mmにカ
ットしたものを用いることができ、特に制約を受けるも
のではない。
【0017】摩擦部材に使用されるマトリックスゴムと
しては、NR,SBR,CR,NBR,EPDM,CS
M,H−NBR,ACM,ANM、シリコンゴム等の汎
用ゴムを用いることができ、配合剤も補強剤、加硫剤、
加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤等の通常の配合
剤をそのまま用いることができる。また、摩擦部材を合
成樹脂のみで構成する場合には、耐摩耗性、耐熱性に優
れたものを用いるのがよく、具体的には、例えばPA,
PAI、PEI、PEEK、PES等を用いることがで
きる。
しては、NR,SBR,CR,NBR,EPDM,CS
M,H−NBR,ACM,ANM、シリコンゴム等の汎
用ゴムを用いることができ、配合剤も補強剤、加硫剤、
加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤等の通常の配合
剤をそのまま用いることができる。また、摩擦部材を合
成樹脂のみで構成する場合には、耐摩耗性、耐熱性に優
れたものを用いるのがよく、具体的には、例えばPA,
PAI、PEI、PEEK、PES等を用いることがで
きる。
【0018】上述したトルクリミッタでは、できるだけ
適度な摩擦力を得る必要があることから、請求項6に係
る発明においては、摩擦部材を、それの外径が、圧縮反
発力を発生させるよう動力出力用部材の内径よりも若干
大きく形成されている弾性材とし、請求項7に係る発明
においては、本体部材を、摩擦部材とテーパ嵌合するよ
うにし、請求項8に係る発明においては、摩擦部材は、
応力緩和の小さい低硬度の弾性部材が外周面に装着され
ているようにしている。
適度な摩擦力を得る必要があることから、請求項6に係
る発明においては、摩擦部材を、それの外径が、圧縮反
発力を発生させるよう動力出力用部材の内径よりも若干
大きく形成されている弾性材とし、請求項7に係る発明
においては、本体部材を、摩擦部材とテーパ嵌合するよ
うにし、請求項8に係る発明においては、摩擦部材は、
応力緩和の小さい低硬度の弾性部材が外周面に装着され
ているようにしている。
【0019】ところで、このような摩擦力を利用したト
ルクリミッタを紙送り装置に用いた場合は、使用してい
るうちに摩擦熱により摩擦界面の温度が上昇し、樹脂や
ゴム(動力出力用部材、摩擦部材)の摩擦係数が上昇し
てトルクが上昇し、用紙が1枚送給されてきたときに、
ローラに用紙が引っ掛かって紙詰りを起こすおそれがあ
る。また、発熱後温度の安定した状態のトルクにローラ
の押付け力を合せておくと、電源の入力直後や長時間使
用しなかった後にトルクが低下し過ぎて用紙が2枚送給
されてきたときに、用紙の重送を分離できなくなるおそ
れがある。それに加えて、用紙と用紙の摩擦係数は押付
力に依存し、押付力が大きすぎても小さすぎても摩擦係
数が上昇してしまうことから、高トルクに合わせて押付
力を大きくしても用紙の重送分離ができない。かかる不
具合を解消するには、できるだけ温度上昇を防ぐ必要が
ある。
ルクリミッタを紙送り装置に用いた場合は、使用してい
るうちに摩擦熱により摩擦界面の温度が上昇し、樹脂や
ゴム(動力出力用部材、摩擦部材)の摩擦係数が上昇し
てトルクが上昇し、用紙が1枚送給されてきたときに、
ローラに用紙が引っ掛かって紙詰りを起こすおそれがあ
る。また、発熱後温度の安定した状態のトルクにローラ
の押付け力を合せておくと、電源の入力直後や長時間使
用しなかった後にトルクが低下し過ぎて用紙が2枚送給
されてきたときに、用紙の重送を分離できなくなるおそ
れがある。それに加えて、用紙と用紙の摩擦係数は押付
力に依存し、押付力が大きすぎても小さすぎても摩擦係
数が上昇してしまうことから、高トルクに合わせて押付
力を大きくしても用紙の重送分離ができない。かかる不
具合を解消するには、できるだけ温度上昇を防ぐ必要が
ある。
【0020】そのため、請求項9に係る発明において
は、動力出力用部材の外周部において長手方向に延びる
3〜10個の放熱フィン部が形成され、該放熱フィン部
の高さは動力出力用部材の外径の1〜20%で、かつ幅
が周長の0.5〜17%となるようにし、請求項10に
係る発明においては、動力出力用部材の外周部に螺旋状
の放熱フィン部が形成され、該放熱フィン部の幅が1〜
5mm、高さが動力出力用部材の外径の1〜20%、ピッ
チが5〜15mmとなるようにし、請求項11に係る発明
においては、動力出力用部材の外周部に熱伝導率が高い
金属材料によってメッキ処理が施され、動力入力用部材
は、摩擦部材と接触する部分が金属材料からなる筒状と
している。
は、動力出力用部材の外周部において長手方向に延びる
3〜10個の放熱フィン部が形成され、該放熱フィン部
の高さは動力出力用部材の外径の1〜20%で、かつ幅
が周長の0.5〜17%となるようにし、請求項10に
係る発明においては、動力出力用部材の外周部に螺旋状
の放熱フィン部が形成され、該放熱フィン部の幅が1〜
5mm、高さが動力出力用部材の外径の1〜20%、ピッ
チが5〜15mmとなるようにし、請求項11に係る発明
においては、動力出力用部材の外周部に熱伝導率が高い
金属材料によってメッキ処理が施され、動力入力用部材
は、摩擦部材と接触する部分が金属材料からなる筒状と
している。
【0021】請求項12に係る発明は、用紙の送り方向
に回転される送りロールと、該送りロールと反対方向に
回転される分離ロールと、該分離ロールに適用され一定
値以上のトルクが作用したときに分離ロールの逆回転を
許容するトルクリミッタとを備え、用紙が1枚のときは
送りロールの回転力によって分離ロールを逆回転させて
紙送りを行う一方、用紙が2枚以上のときは送りロール
側の用紙のみ送られ、分離ロール側の用紙は分離ロール
によって戻される紙送り装置を前提とするものであっ
て、請求項1に係るトルクリミッタを備えるものであ
る。即ち、請求項8に係る発明においては、上記分離ロ
ールに適用されるトルクリミッタが、第1筒状部を有
し、上記分離ロールへのトルクが入力される筒状の動力
入力用部材と、該動力入力用部材の第1筒状部に外嵌さ
れる第2筒状部を有し、該第2筒状部と第1筒状部との
間に摩擦力を生ぜしめる動力出力用部材とを備えるとを
備えるとを備える構成である。
に回転される送りロールと、該送りロールと反対方向に
回転される分離ロールと、該分離ロールに適用され一定
値以上のトルクが作用したときに分離ロールの逆回転を
許容するトルクリミッタとを備え、用紙が1枚のときは
送りロールの回転力によって分離ロールを逆回転させて
紙送りを行う一方、用紙が2枚以上のときは送りロール
側の用紙のみ送られ、分離ロール側の用紙は分離ロール
によって戻される紙送り装置を前提とするものであっ
て、請求項1に係るトルクリミッタを備えるものであ
る。即ち、請求項8に係る発明においては、上記分離ロ
ールに適用されるトルクリミッタが、第1筒状部を有
し、上記分離ロールへのトルクが入力される筒状の動力
入力用部材と、該動力入力用部材の第1筒状部に外嵌さ
れる第2筒状部を有し、該第2筒状部と第1筒状部との
間に摩擦力を生ぜしめる動力出力用部材とを備えるとを
備えるとを備える構成である。
【0022】請求項13に係る発明は、プリンタ、複写
機等の事務機器であって、請求項12記載の紙送り装置
を備える。即ち、事務機器の給紙部分が、請求項8記載
の紙送り装置で構成されるものである。
機等の事務機器であって、請求項12記載の紙送り装置
を備える。即ち、事務機器の給紙部分が、請求項8記載
の紙送り装置で構成されるものである。
【0023】
【作用】請求項1に係る発明によれば、動力入力用部材
の第筒状部と動力出力用部材の第2筒状部との間に摩擦
力が発生し、動力入力用部材に入力されるトルクは動力
出力用部材に伝達されるが、その場合、動力入力用部材
に一定値以上のトルクが作用すると、動力入力用部材の
第1筒状部と動力出力用部材の第2筒状部との間の摩擦
界面で滑りが生じ、動力入力用部材から動力出力用部材
へのトルクの伝達が遮断される。
の第筒状部と動力出力用部材の第2筒状部との間に摩擦
力が発生し、動力入力用部材に入力されるトルクは動力
出力用部材に伝達されるが、その場合、動力入力用部材
に一定値以上のトルクが作用すると、動力入力用部材の
第1筒状部と動力出力用部材の第2筒状部との間の摩擦
界面で滑りが生じ、動力入力用部材から動力出力用部材
へのトルクの伝達が遮断される。
【0024】請求項2に係る発明によれば、動力入力用
部材の第1筒状部の外径が動力出力用部材の第2筒状部
の内径よりも若干大きく形成されているので、両筒状部
を嵌合させることで、それらの間に一定の摩擦力が発生
することになる。
部材の第1筒状部の外径が動力出力用部材の第2筒状部
の内径よりも若干大きく形成されているので、両筒状部
を嵌合させることで、それらの間に一定の摩擦力が発生
することになる。
【0025】請求項3に係る発明によれば、動力出力用
部材が合成樹脂で構成され、軽量化が図られる。
部材が合成樹脂で構成され、軽量化が図られる。
【0026】請求項4に係る発明によれば、動力出力用
部材の内側面と、動力入力用部材の一部を構成し動力出
力用部材の内側面に対し外側面が接触する摩擦部材との
摩擦関係で、摩擦界面における摩擦係数が決定される。
動力入力用部材を本体部材と摩擦部材とで構成している
ため、摩擦界面の摩擦係数を決定する摩擦部材の選択の
範囲が拡がり、耐久性に優れ、摩擦係数の変動の少ない
摩擦部材を選択することができる。
部材の内側面と、動力入力用部材の一部を構成し動力出
力用部材の内側面に対し外側面が接触する摩擦部材との
摩擦関係で、摩擦界面における摩擦係数が決定される。
動力入力用部材を本体部材と摩擦部材とで構成している
ため、摩擦界面の摩擦係数を決定する摩擦部材の選択の
範囲が拡がり、耐久性に優れ、摩擦係数の変動の少ない
摩擦部材を選択することができる。
【0027】請求項5に係る発明によれば、摩擦部材が
短繊維配合ゴム又は短繊維配合樹脂で構成され、摩擦部
材の外側面においてゴム材又は樹脂より短繊維が露出せ
しめられ、該短繊維が露出している面に対向する動力出
力用部材の面が樹脂面とされ、それによって摩擦界面が
樹脂面と短繊維が露出したゴム面又は樹脂面とによって
構成されることになり、摩擦界面に潤滑剤を介在させる
必要がなくなる。
短繊維配合ゴム又は短繊維配合樹脂で構成され、摩擦部
材の外側面においてゴム材又は樹脂より短繊維が露出せ
しめられ、該短繊維が露出している面に対向する動力出
力用部材の面が樹脂面とされ、それによって摩擦界面が
樹脂面と短繊維が露出したゴム面又は樹脂面とによって
構成されることになり、摩擦界面に潤滑剤を介在させる
必要がなくなる。
【0028】請求項6に係る発明によれば、摩擦部材は
それ外径が動力出力用部材の内径よりも若干大きく形成
されている弾性材であるので、圧縮反発力を発生させ、
動力出力用部材との間に適度な摩擦力を得る。
それ外径が動力出力用部材の内径よりも若干大きく形成
されている弾性材であるので、圧縮反発力を発生させ、
動力出力用部材との間に適度な摩擦力を得る。
【0029】請求項7に係る発明によれば、本体部材
は、摩擦部材とテーパ嵌合しているので、テーパ嵌合の
具合で圧縮反発力の調整がなされる。
は、摩擦部材とテーパ嵌合しているので、テーパ嵌合の
具合で圧縮反発力の調整がなされる。
【0030】請求項8に係る発明によれば、摩擦部材の
外周面には応力緩和の小さい低硬度の弾性部材が装着さ
れ、動力出力用部材との間に適度な摩擦力を得る。
外周面には応力緩和の小さい低硬度の弾性部材が装着さ
れ、動力出力用部材との間に適度な摩擦力を得る。
【0031】請求項9に係る発明によれば、動力出力用
部材の外周部において長手方向に延びる3〜10個の放
熱フィン部が形成され、該放熱フィン部の高さは動力出
力用部材の外径の1〜20%で、かつ幅が周長の0.5
〜17%としているので、摩擦熱が放熱フィン部によっ
て放熱され、摩擦界面の温度上昇が抑制される。
部材の外周部において長手方向に延びる3〜10個の放
熱フィン部が形成され、該放熱フィン部の高さは動力出
力用部材の外径の1〜20%で、かつ幅が周長の0.5
〜17%としているので、摩擦熱が放熱フィン部によっ
て放熱され、摩擦界面の温度上昇が抑制される。
【0032】請求項10によれば、動力出力用部材の外
周部に螺旋状の放熱フィン部が形成され、該放熱フィン
部の幅が1〜5mm、高さが動力出力用部材の外径の1〜
20%、ピッチが5〜15mmとなるようにしているの
で、摩擦熱が放熱フィン部によって放熱され、摩擦界面
の温度上昇が抑制される。
周部に螺旋状の放熱フィン部が形成され、該放熱フィン
部の幅が1〜5mm、高さが動力出力用部材の外径の1〜
20%、ピッチが5〜15mmとなるようにしているの
で、摩擦熱が放熱フィン部によって放熱され、摩擦界面
の温度上昇が抑制される。
【0033】請求項11に係る発明によれば、動力出力
用部材は、外周部に熱伝導率が高い金属材料によってメ
ッキ処理が施され、動力入力用部材は、摩擦部材と接触
する部分が金属材料からなる筒状とされ、摩擦界面の温
度上昇が抑制される。
用部材は、外周部に熱伝導率が高い金属材料によってメ
ッキ処理が施され、動力入力用部材は、摩擦部材と接触
する部分が金属材料からなる筒状とされ、摩擦界面の温
度上昇が抑制される。
【0034】請求項12及び請求項13に係る発明によ
れば、長期間に亘って安定したトルクが維持され、給紙
の重送防止が図られる。
れば、長期間に亘って安定したトルクが維持され、給紙
の重送防止が図られる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って詳細に
説明する。
説明する。
【0036】概略構成を示す図1において、1はトルク
リミッタで、動力入力用部材2の外側に動力出力用部材
3が外嵌されてなる。動力入力用部材2は、円筒状の本
体部材で、小径部4a(第1筒状部)、大径部4b及び
フランジ部4cを有しそれらを中心貫通孔4dが貫通す
る円筒状の本体部材4を備え、図示しない駆動源よりの
駆動力によって回転駆動される駆動軸(図示せず)が連
結されるようになっている。
リミッタで、動力入力用部材2の外側に動力出力用部材
3が外嵌されてなる。動力入力用部材2は、円筒状の本
体部材で、小径部4a(第1筒状部)、大径部4b及び
フランジ部4cを有しそれらを中心貫通孔4dが貫通す
る円筒状の本体部材4を備え、図示しない駆動源よりの
駆動力によって回転駆動される駆動軸(図示せず)が連
結されるようになっている。
【0037】上記本体部材4の小径部4aには、弾性材
である短繊維配合ゴムからなる円筒状の摩擦部材5が接
着手段又はキー手段(図示せず)を介して外嵌固定され
て一体化されて動力入力用部材2が構成されている。そ
して、その動力入力用部材2(摩擦部材5)の外側に、
合成樹脂からなり例えば後述の分離ロールが取付固定さ
れたロール軸(図示せず)が嵌着される動力出力用部材
3の筒状部3a(第2筒状部)が外嵌されるようになっ
ている。また、摩擦部材5は、それの外径が動力出力用
部材3の筒状部3aの内径よりも若干大きく形成されて
いるので、嵌合により圧縮反発力を発生し、動力出力用
部材3の筒状部3aの内周面との間に適度な摩擦力を発
生するようになっている。換言すれば、動力入力用部材
2の摩擦部材5は、それの外径が、嵌合により圧縮反発
力を発生させるよう動力出力用部材3の筒状部3aの内
径よりも若干大きく形成されている。
である短繊維配合ゴムからなる円筒状の摩擦部材5が接
着手段又はキー手段(図示せず)を介して外嵌固定され
て一体化されて動力入力用部材2が構成されている。そ
して、その動力入力用部材2(摩擦部材5)の外側に、
合成樹脂からなり例えば後述の分離ロールが取付固定さ
れたロール軸(図示せず)が嵌着される動力出力用部材
3の筒状部3a(第2筒状部)が外嵌されるようになっ
ている。また、摩擦部材5は、それの外径が動力出力用
部材3の筒状部3aの内径よりも若干大きく形成されて
いるので、嵌合により圧縮反発力を発生し、動力出力用
部材3の筒状部3aの内周面との間に適度な摩擦力を発
生するようになっている。換言すれば、動力入力用部材
2の摩擦部材5は、それの外径が、嵌合により圧縮反発
力を発生させるよう動力出力用部材3の筒状部3aの内
径よりも若干大きく形成されている。
【0038】よって、動力出力用部材3の筒状部3aの
内周面と、摩擦部材5の外周面との摩擦関係で、摩擦界
面における摩擦係数が決定される。また、動力入力用部
材2を本体部材4と摩擦部材5とで構成し、摩擦界面の
摩擦係数を決定する摩擦部材5を別体とすることになる
ため、摩擦部材5の選択の範囲が拡がり、耐久性に優
れ、摩擦係数の変動の少ない摩擦部材5を選択すること
が可能となる。
内周面と、摩擦部材5の外周面との摩擦関係で、摩擦界
面における摩擦係数が決定される。また、動力入力用部
材2を本体部材4と摩擦部材5とで構成し、摩擦界面の
摩擦係数を決定する摩擦部材5を別体とすることになる
ため、摩擦部材5の選択の範囲が拡がり、耐久性に優
れ、摩擦係数の変動の少ない摩擦部材5を選択すること
が可能となる。
【0039】このように、動力出力用部材3と摩擦部材
5との界面に弾性力即ち押付力が発生しているので、一
定の許容限度以上のトルクが作用したときに、摩擦部材
5と動力出力用部材3との間で、締付力×摩擦係数×
(軸の中心から動力出力用軸部材3と摩擦部材5の界面
までの距離)の滑りトルクが発生し、動力入力用部材2
から動力出力用部材3へのトルクの伝達が遮断されるよ
うになっている。
5との界面に弾性力即ち押付力が発生しているので、一
定の許容限度以上のトルクが作用したときに、摩擦部材
5と動力出力用部材3との間で、締付力×摩擦係数×
(軸の中心から動力出力用軸部材3と摩擦部材5の界面
までの距離)の滑りトルクが発生し、動力入力用部材2
から動力出力用部材3へのトルクの伝達が遮断されるよ
うになっている。
【0040】上記摩擦部材5は、図2に示すように、外
周面において、バフ加工等の表面研磨によりゴム5aの
表面より短繊維5bの先端が突出し、表面全体に亘って
均一に短繊維5bが露出するようになっている。
周面において、バフ加工等の表面研磨によりゴム5aの
表面より短繊維5bの先端が突出し、表面全体に亘って
均一に短繊維5bが露出するようになっている。
【0041】上記のように構成すれば、トルクリミッタ
1の摩擦界面が、合成樹脂からなる動力出力用部材3の
内周面と短繊維が表面から露出した摩擦部材5の外周面
とによって構成されるので、動力出力用部材3の内周面
と摩擦部材5の外周面との摩擦関係で摩擦界面における
摩擦係数が決定されることとなり、長期間に亘って安定
したトルクを維持することができる。即ち、摩擦部材5
のゴム5aの表面より露出する短繊維5bの間には隙間
が多く形成されるので(図2参照)、短繊維5bの隙間
に摩耗した粉が溜って摩耗粉の凝着や移着が起こるおそ
れがないし、そのような摩耗粉は、摩擦摺動時の短繊維
5bの動きによって移動せしめられて外部に押出される
こととなる。そのため、摩擦部材5の短繊維5bの隙間
に摩耗粉が飽和するまでの時間が非常に長くかかること
となり、その結果、長期間安定したトルクが維持され
る。
1の摩擦界面が、合成樹脂からなる動力出力用部材3の
内周面と短繊維が表面から露出した摩擦部材5の外周面
とによって構成されるので、動力出力用部材3の内周面
と摩擦部材5の外周面との摩擦関係で摩擦界面における
摩擦係数が決定されることとなり、長期間に亘って安定
したトルクを維持することができる。即ち、摩擦部材5
のゴム5aの表面より露出する短繊維5bの間には隙間
が多く形成されるので(図2参照)、短繊維5bの隙間
に摩耗した粉が溜って摩耗粉の凝着や移着が起こるおそ
れがないし、そのような摩耗粉は、摩擦摺動時の短繊維
5bの動きによって移動せしめられて外部に押出される
こととなる。そのため、摩擦部材5の短繊維5bの隙間
に摩耗粉が飽和するまでの時間が非常に長くかかること
となり、その結果、長期間安定したトルクが維持され
る。
【0042】また、トルクリミッタ1が2つの部品即ち
動力入力用部材2(本体部材4、摩擦部材5)及び動力
出力用部材3によって構成されているので、それらを結
合又は組付けることが容易であり、トルクリミッタ1を
簡単にかつ作業性よく製造することが可能であり、組立
性がよい。また、スプリングを用いず、合成樹脂、短繊
維配合ゴムの組合せで構成されることとなるので、重量
がかなり軽くなり、軽量化を図る点で有利となる。
動力入力用部材2(本体部材4、摩擦部材5)及び動力
出力用部材3によって構成されているので、それらを結
合又は組付けることが容易であり、トルクリミッタ1を
簡単にかつ作業性よく製造することが可能であり、組立
性がよい。また、スプリングを用いず、合成樹脂、短繊
維配合ゴムの組合せで構成されることとなるので、重量
がかなり軽くなり、軽量化を図る点で有利となる。
【0043】摩擦部材5と動力出力用部材3、又は摩擦
部材5の外周面より露出する短繊維5bと動力出力用部
材3との接触の確率は、短繊維5bが露出している表面
を研磨してから、数分間のならし運転を行うことによ
り、略一定にすることができるので、使用開始以後摩擦
係数があまり変化しないように自己制御することが可能
である。つまり、ゴムと合成樹脂との摩擦接触で生ずる
ゴムの摩耗量は、短繊維と合成樹脂との接触で起こる繊
維摩耗量に比べて非常に大きく、短繊維が摩耗してゴム
と樹脂との接触が増加し、滑りトルク(摩擦係数)が大
きくなると、ゴムが急激に摩耗してゴム中に埋設されて
いる短繊維が表面に新たに現われて、短繊維と樹脂との
接触が増加し、その結果、滑りトルクが定常状態に維持
されることとなる。このような制御が摩擦界面のあらゆ
る部分で行われるため、滑りトルクが、常に一定の値を
とるようにすることができる。
部材5の外周面より露出する短繊維5bと動力出力用部
材3との接触の確率は、短繊維5bが露出している表面
を研磨してから、数分間のならし運転を行うことによ
り、略一定にすることができるので、使用開始以後摩擦
係数があまり変化しないように自己制御することが可能
である。つまり、ゴムと合成樹脂との摩擦接触で生ずる
ゴムの摩耗量は、短繊維と合成樹脂との接触で起こる繊
維摩耗量に比べて非常に大きく、短繊維が摩耗してゴム
と樹脂との接触が増加し、滑りトルク(摩擦係数)が大
きくなると、ゴムが急激に摩耗してゴム中に埋設されて
いる短繊維が表面に新たに現われて、短繊維と樹脂との
接触が増加し、その結果、滑りトルクが定常状態に維持
されることとなる。このような制御が摩擦界面のあらゆ
る部分で行われるため、滑りトルクが、常に一定の値を
とるようにすることができる。
【0044】また、金属部材を用いて摩擦界面を構成す
る従来の場合とは異なり、摩擦界面に潤滑剤を介在させ
る必要はなく、短繊維配合ゴムからなり表面を研磨した
摩擦部材5を動力出力用部材3の内周面(樹脂面)に押
付けて摩擦摺動させ、滑りトルクを発生させるようにし
ているので、潤滑剤を付与せずに安定した滑りトルクが
発生することとなり、そのため、小さな押付け力で必要
な滑りトルクが得られる。また、小さな押付け力でよい
から、樹脂の材質の力学的強度が小さくてもよく、安価
に製造することができる。さらに、金属部材を用いる従
来の場合に比して、設計の自由度も増え、省スペース化
の点でも有利となる。
る従来の場合とは異なり、摩擦界面に潤滑剤を介在させ
る必要はなく、短繊維配合ゴムからなり表面を研磨した
摩擦部材5を動力出力用部材3の内周面(樹脂面)に押
付けて摩擦摺動させ、滑りトルクを発生させるようにし
ているので、潤滑剤を付与せずに安定した滑りトルクが
発生することとなり、そのため、小さな押付け力で必要
な滑りトルクが得られる。また、小さな押付け力でよい
から、樹脂の材質の力学的強度が小さくてもよく、安価
に製造することができる。さらに、金属部材を用いる従
来の場合に比して、設計の自由度も増え、省スペース化
の点でも有利となる。
【0045】さらに、摩擦界面に潤滑剤を付与しなくて
もよいことから、小さな押付力で必要な滑りトルクが得
られることとなり、それによって樹脂の材質の力学的強
度が小さくてよくなり、安価に製造することができるの
に加えて、設計の自由度も高まり、省ペース化を図る点
でも有利である。また、潤滑剤を必要としないので、メ
ンテナンスが不要であり、事務機器の一部を構成する紙
送り装置の給紙ロール部にトルクリミッタを取付ける場
合であっても、送給される用紙に潤滑剤が付着したり、
周辺機器を汚染したりすることがない。
もよいことから、小さな押付力で必要な滑りトルクが得
られることとなり、それによって樹脂の材質の力学的強
度が小さくてよくなり、安価に製造することができるの
に加えて、設計の自由度も高まり、省ペース化を図る点
でも有利である。また、潤滑剤を必要としないので、メ
ンテナンスが不要であり、事務機器の一部を構成する紙
送り装置の給紙ロール部にトルクリミッタを取付ける場
合であっても、送給される用紙に潤滑剤が付着したり、
周辺機器を汚染したりすることがない。
【0046】また、特に、摩擦部材5における短繊維5
bの材質となる樹脂の熱変形温度(18.5 kg/mm2 負
荷時)が相手材としての部材3,4(樹脂)の熱変形温
度よりも低くなるようにすれば、摩擦摺動したときに
は、摩擦界面の温度が70〜100℃に上昇し、熱変形
温度よりも高温となって短繊維5bの強度が低下するこ
とになるが、部材3,4(樹脂)については熱変形温度
に達していないので、両部材3,4の強度は維持され、
短繊維5b側が摩耗し易くなる。従って、耐摩耗性は、
部材3,4の樹脂>短繊維5b>摩擦部材5のゴム5a
の順に低下することになる。
bの材質となる樹脂の熱変形温度(18.5 kg/mm2 負
荷時)が相手材としての部材3,4(樹脂)の熱変形温
度よりも低くなるようにすれば、摩擦摺動したときに
は、摩擦界面の温度が70〜100℃に上昇し、熱変形
温度よりも高温となって短繊維5bの強度が低下するこ
とになるが、部材3,4(樹脂)については熱変形温度
に達していないので、両部材3,4の強度は維持され、
短繊維5b側が摩耗し易くなる。従って、耐摩耗性は、
部材3,4の樹脂>短繊維5b>摩擦部材5のゴム5a
の順に低下することになる。
【0047】また、図3に示すトルクリミッタ1Aのよ
うに、本体部材4Aの小径部4e(筒状部)は、摩擦部
材5Aの内周面5aとテーパ嵌合するようにして動力入
力用部材2Aを構成するようにすれば、摩擦部材5Aに
対する本体部材4Aの押し込み具合を調整して、摩擦部
材5Aによる動力出力用部材3の筒状部3aの内周面に
対する押付け力を調整できるようにすることが可能とな
るし、さらに、図4に示すトルクリミッタ1Bのよう
に、摩擦部材5Bの外周面に、応力緩和の小さい低硬度
の弾性部材6を装着して動力入力用部材2Bを構成すれ
ば、動力出力用部材3の筒状部3aの内周面に対して十
分な接触圧力(押付圧力)を発揮できるようにすること
が可能となる。
うに、本体部材4Aの小径部4e(筒状部)は、摩擦部
材5Aの内周面5aとテーパ嵌合するようにして動力入
力用部材2Aを構成するようにすれば、摩擦部材5Aに
対する本体部材4Aの押し込み具合を調整して、摩擦部
材5Aによる動力出力用部材3の筒状部3aの内周面に
対する押付け力を調整できるようにすることが可能とな
るし、さらに、図4に示すトルクリミッタ1Bのよう
に、摩擦部材5Bの外周面に、応力緩和の小さい低硬度
の弾性部材6を装着して動力入力用部材2Bを構成すれ
ば、動力出力用部材3の筒状部3aの内周面に対して十
分な接触圧力(押付圧力)を発揮できるようにすること
が可能となる。
【0048】尚、上記実施例においては、いずれも、摩
擦部材の外周面と動力出力用部材の筒状部の内周面とに
よって摩擦界面を構成するようにしているが、摩擦部材
の内周面より短繊維を突出させ、摩擦部材の内周面と動
力入力用部材の外周面(樹脂)とによって摩擦界面を構
成するようにすることもできる。また、上記実施例で
は、摩擦部材を短繊維配合ゴムで形成しているが、それ
に代えて短繊維配合樹脂で構成することもできるし、合
成樹脂のみで構成することもできる。
擦部材の外周面と動力出力用部材の筒状部の内周面とに
よって摩擦界面を構成するようにしているが、摩擦部材
の内周面より短繊維を突出させ、摩擦部材の内周面と動
力入力用部材の外周面(樹脂)とによって摩擦界面を構
成するようにすることもできる。また、上記実施例で
は、摩擦部材を短繊維配合ゴムで形成しているが、それ
に代えて短繊維配合樹脂で構成することもできるし、合
成樹脂のみで構成することもできる。
【0049】ところで、摩擦界面に発生した摩擦熱は、
動力出力用部材や摩擦部材に蓄積され、放熱されにくい
ため、トルクリミッタの内部温度が著しく上昇する。よ
って、界面に生じた熱を円滑に放出させることができれ
ば、温度上昇は少なくなり、その結果、トルク変化を、
用紙を分離させる上で支障がない程度にすることができ
る。
動力出力用部材や摩擦部材に蓄積され、放熱されにくい
ため、トルクリミッタの内部温度が著しく上昇する。よ
って、界面に生じた熱を円滑に放出させることができれ
ば、温度上昇は少なくなり、その結果、トルク変化を、
用紙を分離させる上で支障がない程度にすることができ
る。
【0050】具体的には、例えば図5及び図6に示すト
ルクリミッタ1Cのようにすればよい。即ち、本体部材
11に周回凹部11aを有する筒状部11bを形成し、
該周回凹部11aに円筒状の摩擦部材12を嵌着して動
力入力用部材13を構成し、該動力入力用部材13の筒
状部11b(摩擦部材12)外側に動力出力用部材14
の筒状部14aを外嵌する。そして、動力出力用部材1
4の筒状部14aの外周部において軸線方向に延びる放
熱フィン部14b,…を形成し、該放熱フィン部14b
の高さH1 が動力出力用部材14の外径D1 の1〜20
%で、かつ幅W1 が周長の0.5〜17%となるように
すればよい。その場合、放熱フィン部14b,…の数は
3〜10個の範囲とすることが望ましい。放熱フィン部
14bの高さH1 が外径D1 の1%より小さかったり、
幅W1 が周長の0.5%より小さかったり、個数が3個
より少ないと、表面積の増加が少なく、放熱効果が効果
的に得られない。一方、放熱フィン部14aの高さH1
が外径D1 の20%より大きかったり、幅W1 が周長の
17%より大きかったり、個数が10個より多いと、周
囲の空気の撹拌が生ぜず、十分な放熱効果を得られな
い。
ルクリミッタ1Cのようにすればよい。即ち、本体部材
11に周回凹部11aを有する筒状部11bを形成し、
該周回凹部11aに円筒状の摩擦部材12を嵌着して動
力入力用部材13を構成し、該動力入力用部材13の筒
状部11b(摩擦部材12)外側に動力出力用部材14
の筒状部14aを外嵌する。そして、動力出力用部材1
4の筒状部14aの外周部において軸線方向に延びる放
熱フィン部14b,…を形成し、該放熱フィン部14b
の高さH1 が動力出力用部材14の外径D1 の1〜20
%で、かつ幅W1 が周長の0.5〜17%となるように
すればよい。その場合、放熱フィン部14b,…の数は
3〜10個の範囲とすることが望ましい。放熱フィン部
14bの高さH1 が外径D1 の1%より小さかったり、
幅W1 が周長の0.5%より小さかったり、個数が3個
より少ないと、表面積の増加が少なく、放熱効果が効果
的に得られない。一方、放熱フィン部14aの高さH1
が外径D1 の20%より大きかったり、幅W1 が周長の
17%より大きかったり、個数が10個より多いと、周
囲の空気の撹拌が生ぜず、十分な放熱効果を得られな
い。
【0051】このようにすれば、使用中に、動力出力用
部材14付近の空気が撹拌され、また、放熱のための表
面積が増加するので、摩擦界面で生じた熱が円滑に外部
に放出され、温度の上昇が抑制される。
部材14付近の空気が撹拌され、また、放熱のための表
面積が増加するので、摩擦界面で生じた熱が円滑に外部
に放出され、温度の上昇が抑制される。
【0052】続いて、上記トルクリミッタについて、放
熱フィン部14b,…による放熱効果を確かめるため
に、本発明例1〜11及び比較例1〜10について行っ
た試験について説明する。
熱フィン部14b,…による放熱効果を確かめるため
に、本発明例1〜11及び比較例1〜10について行っ
た試験について説明する。
【0053】試験装置を示す図7において、21はトル
クリミッタであって、動力入力用部材22はアダプタ2
3、ギヤ24,25を介してモータ26に連係されてい
る。一方、動力出力用部材27は、アダプタ28、カッ
プリング29を介してトルクセンサ30に連係されてい
る。トルクセンサ30の出力信号はアンプ31にて増幅
され、レコーダ32によって記録される。尚、試験条件
は、回転数250rpm、温度23℃、湿度50%RHで
ある。
クリミッタであって、動力入力用部材22はアダプタ2
3、ギヤ24,25を介してモータ26に連係されてい
る。一方、動力出力用部材27は、アダプタ28、カッ
プリング29を介してトルクセンサ30に連係されてい
る。トルクセンサ30の出力信号はアンプ31にて増幅
され、レコーダ32によって記録される。尚、試験条件
は、回転数250rpm、温度23℃、湿度50%RHで
ある。
【0054】試験結果は、表1、表2に示す通りであ
る。
る。
【0055】
【表1】
【表2】 また、上述した軸線方向の放熱フィン部14b,…のほ
か、図8及び図9に示すトルクリミッタ1Dのように、
螺旋状の放熱フィン部44a,44bとしても、同様な
効果が得られる。具体的には、本体部材41及び該本体
部材41の筒状部41a外周に取付固定された摩擦部材
42からなる動力入力用部材43と、該動力入力用部材
43に外嵌される筒状部44cを有する動力出力用部材
44とにより構成される。そして、動力出力用部材44
の筒状部44c外周に2つの螺旋状の放熱フィン部44
a,44bが形成され、該放熱フィン部44a,44b
の幅W3 ,W4 が1〜5mm、高さH3 ,H4 が動力出力
用部材44の外径D2 の1〜20%、ピッチS1 ,S2
が5〜15mmとなっている。
か、図8及び図9に示すトルクリミッタ1Dのように、
螺旋状の放熱フィン部44a,44bとしても、同様な
効果が得られる。具体的には、本体部材41及び該本体
部材41の筒状部41a外周に取付固定された摩擦部材
42からなる動力入力用部材43と、該動力入力用部材
43に外嵌される筒状部44cを有する動力出力用部材
44とにより構成される。そして、動力出力用部材44
の筒状部44c外周に2つの螺旋状の放熱フィン部44
a,44bが形成され、該放熱フィン部44a,44b
の幅W3 ,W4 が1〜5mm、高さH3 ,H4 が動力出力
用部材44の外径D2 の1〜20%、ピッチS1 ,S2
が5〜15mmとなっている。
【0056】ここで、幅W3 ,W4 を1〜5mmとしてい
るのは、5mmより広いと、放熱フィン部44a,44b
間を通過する空気の量が少なくなり、十分な冷却効果が
得られないからであり、1mmよりも狭いと、運送時等に
おいて衝撃を受けると破損するおそれがあるからであ
る。また、高さH3 ,H4 が1%未満では、空気が流れ
ず、冷却効果が得られないからであり、20%を越える
と、摩擦界面から入力軸までの距離が短くなり、摩擦界
面で大きな摩擦力を生じないと、所定のトルクが得られ
ず、結果として摩擦熱が大きい分だけ温度が上昇してし
まうからである。さらに、ピッチS1 ,S2 を5〜15
mmとしているのは、ピッチS1 ,S2 が小さくても大き
くても空気を巻き込むことができず、必要な冷却効果が
得られないからである。特に、ピッチS1 ,S2 を大き
くして、2重、3重の螺旋放熱フィン構造とすると、空
気を巻き込みながら、大きな表面積を確保でき、優れた
冷却能力で温度の上昇を抑制するため、結果として走行
中のトルク上昇を非常に小さくすることができる。
るのは、5mmより広いと、放熱フィン部44a,44b
間を通過する空気の量が少なくなり、十分な冷却効果が
得られないからであり、1mmよりも狭いと、運送時等に
おいて衝撃を受けると破損するおそれがあるからであ
る。また、高さH3 ,H4 が1%未満では、空気が流れ
ず、冷却効果が得られないからであり、20%を越える
と、摩擦界面から入力軸までの距離が短くなり、摩擦界
面で大きな摩擦力を生じないと、所定のトルクが得られ
ず、結果として摩擦熱が大きい分だけ温度が上昇してし
まうからである。さらに、ピッチS1 ,S2 を5〜15
mmとしているのは、ピッチS1 ,S2 が小さくても大き
くても空気を巻き込むことができず、必要な冷却効果が
得られないからである。特に、ピッチS1 ,S2 を大き
くして、2重、3重の螺旋放熱フィン構造とすると、空
気を巻き込みながら、大きな表面積を確保でき、優れた
冷却能力で温度の上昇を抑制するため、結果として走行
中のトルク上昇を非常に小さくすることができる。
【0057】続いて、上述した場合と同様に、放熱フィ
ン部44a,44bによる放熱効果を確かめるために、
本発明例12〜24及び比較例11〜21について行っ
た試験について説明する。
ン部44a,44bによる放熱効果を確かめるために、
本発明例12〜24及び比較例11〜21について行っ
た試験について説明する。
【0058】試験結果は、表3、表4に示す通りであ
る。
る。
【0059】
【表3】
【表4】 さらに、上述したように放熱フィン部を設けるほか、金
属の放熱性を利用することもできる。
属の放熱性を利用することもできる。
【0060】即ち、図10及び図11に示すトルクリミ
ッタ1Eのように、本体部材51及び該本体部材51の
筒状部51aに取付固定された摩擦部材52からなる動
力入力用部材53と、該動力入力用部材53に外嵌され
る動力出力用部材54とにより構成されるが、該動力出
力用部材54の筒状部54a外周に、熱伝導率が高い金
属材料によってメッキ処理を施表面金属層55を形成す
る一方、動力入力用部材53の本体部材51を金属材で
構成し、加熱しやすい摩擦部材52が放熱効果の高い金
属材と直接に接触するようにすることもできる。尚、動
力入力用部材53は、摩擦部材52が取付けられる筒状
部51aが少なくとも金属材であれば、十分な放熱効果
が得られる。
ッタ1Eのように、本体部材51及び該本体部材51の
筒状部51aに取付固定された摩擦部材52からなる動
力入力用部材53と、該動力入力用部材53に外嵌され
る動力出力用部材54とにより構成されるが、該動力出
力用部材54の筒状部54a外周に、熱伝導率が高い金
属材料によってメッキ処理を施表面金属層55を形成す
る一方、動力入力用部材53の本体部材51を金属材で
構成し、加熱しやすい摩擦部材52が放熱効果の高い金
属材と直接に接触するようにすることもできる。尚、動
力入力用部材53は、摩擦部材52が取付けられる筒状
部51aが少なくとも金属材であれば、十分な放熱効果
が得られる。
【0061】次いで、前述した例と同様に、放熱効果を
確認するために本発明例25〜32及び比較例23〜3
0について行った試験の結果を表5及び表6に示す。
確認するために本発明例25〜32及び比較例23〜3
0について行った試験の結果を表5及び表6に示す。
【0062】
【表5】
【表6】 続いて、上記トルクリミッタを適用した紙送り装置につ
いて、,図12に沿って説明する。
いて、,図12に沿って説明する。
【0063】概略構成を示す図12において、61は用
紙62をストックしておくストッカーで、ストックされ
ている用紙62は、スプリング63にて常時上方に付勢
された可動板64の上に載置され、該ストッカー61の
中の用紙62が給紙ロール65にて取り出されるように
構成されている。また、給紙ロール65の、用紙62の
送り方向側に、給紙ロール65と同様に送り方向に回転
される送りロール66と、それと反対方向に回転される
分離ロール67とが上下に対向して配設されている。
紙62をストックしておくストッカーで、ストックされ
ている用紙62は、スプリング63にて常時上方に付勢
された可動板64の上に載置され、該ストッカー61の
中の用紙62が給紙ロール65にて取り出されるように
構成されている。また、給紙ロール65の、用紙62の
送り方向側に、給紙ロール65と同様に送り方向に回転
される送りロール66と、それと反対方向に回転される
分離ロール67とが上下に対向して配設されている。
【0064】そして、分離ロール67には、一定値以上
のトルクが作用したときに分離ロール67の逆回転(送
り方向への回転)を許容するトルクリミッタ(図示せ
ず)が設けられている。これによって、給紙ロール65
によって取り出された用紙62が1枚のときは送りロー
ル66の回転力によって分離ロール67を強制的に正回
転させて紙送りを行う一方、用紙62が2枚以上のとき
は送りロール66側の用紙62のみ送られ、分離ロール
67側の用紙は分離ロール67の逆回転によって戻され
るようになっている。従って、分離ロール67に設けら
れたトルクリミッタのトルクは、送りロール66の回転
駆動力及び用紙62同士の摩擦力より小さく、また用紙
62同士の摩擦力よりも大きく設定されている。即ち、
送りロール66と用紙62との摩擦係数をμF 、用紙6
2同士の摩擦係数をμP 、用紙62と分離ロール67と
の摩擦係数をμR とすると、 μF >μR >μP の関係が保たれることが必要である。
のトルクが作用したときに分離ロール67の逆回転(送
り方向への回転)を許容するトルクリミッタ(図示せ
ず)が設けられている。これによって、給紙ロール65
によって取り出された用紙62が1枚のときは送りロー
ル66の回転力によって分離ロール67を強制的に正回
転させて紙送りを行う一方、用紙62が2枚以上のとき
は送りロール66側の用紙62のみ送られ、分離ロール
67側の用紙は分離ロール67の逆回転によって戻され
るようになっている。従って、分離ロール67に設けら
れたトルクリミッタのトルクは、送りロール66の回転
駆動力及び用紙62同士の摩擦力より小さく、また用紙
62同士の摩擦力よりも大きく設定されている。即ち、
送りロール66と用紙62との摩擦係数をμF 、用紙6
2同士の摩擦係数をμP 、用紙62と分離ロール67と
の摩擦係数をμR とすると、 μF >μR >μP の関係が保たれることが必要である。
【0065】次いで、上記トルクリミッタを備える紙送
り装置を用いた複写機について図13に沿って説明す
る。
り装置を用いた複写機について図13に沿って説明す
る。
【0066】71a,71bは複写機72の記録紙73
の搬送路で、その上流側に静電写真式画像形成手段74
が配設されている。そして、給紙カセット75,75に
積載された記録紙73は紙送り装置76によって画像形
成手段74に1枚づつ送り込まれる。77は給紙ロー
ル、78は送りロール、79は分離ロールである。
の搬送路で、その上流側に静電写真式画像形成手段74
が配設されている。そして、給紙カセット75,75に
積載された記録紙73は紙送り装置76によって画像形
成手段74に1枚づつ送り込まれる。77は給紙ロー
ル、78は送りロール、79は分離ロールである。
【0067】静電写真式画像形成手段74では、直円筒
状の感光体80は矢符の方向に回転駆動され、該感光体
80の表面はコロナ放電器82によって帯電され、露光
領域83において原稿像が露光されて静電潜像が形成さ
れ、この静電潜像は現像装置84の例えば磁気ブラシを
用いてトナー像に顕像化され、搬送路71aを搬送され
てくる記録紙42には、感光体80のトナー像が転写用
コロナ放電器85によって転写され、分離用コロナ放電
器86によって、感光体80から記録紙83が分離され
る。このようにして転写されたトナー像を有する記録紙
83は搬送路82aに設けられた例えばアラミドフィル
ムベルト等の無端状ベルト87によって搬送される。感
光体80の転写後の残留トナーはクリーニング手段98
によってクリーニングされて除去される。
状の感光体80は矢符の方向に回転駆動され、該感光体
80の表面はコロナ放電器82によって帯電され、露光
領域83において原稿像が露光されて静電潜像が形成さ
れ、この静電潜像は現像装置84の例えば磁気ブラシを
用いてトナー像に顕像化され、搬送路71aを搬送され
てくる記録紙42には、感光体80のトナー像が転写用
コロナ放電器85によって転写され、分離用コロナ放電
器86によって、感光体80から記録紙83が分離され
る。このようにして転写されたトナー像を有する記録紙
83は搬送路82aに設けられた例えばアラミドフィル
ムベルト等の無端状ベルト87によって搬送される。感
光体80の転写後の残留トナーはクリーニング手段98
によってクリーニングされて除去される。
【0068】露光領域83に原稿像を形成するために機
体89の上部に水平に配置された透明板90には原稿9
1が配置され、カバー92によって覆われる。この原稿
91は透明板90の下方から光源93によって照射さ
れ、この原稿像は反射鏡94、レンズ95及び反射鏡9
6を含む光学系97を経て露光領域83に導かれる。原
稿91と光学系97の一部とを相対的に図13の左右方
向に移動することによって、スリット露光が行われる。
転写後の記録紙73は、無端状ベルト87に乗載され、
記録紙搬送方向の下流側に設けられた定着装置98の圧
ロール99と熱ロール100とに挟持されて熱定着さ
れ、この定着後の記録紙83は排紙ロール101から排
紙トレー102上に排出される。
体89の上部に水平に配置された透明板90には原稿9
1が配置され、カバー92によって覆われる。この原稿
91は透明板90の下方から光源93によって照射さ
れ、この原稿像は反射鏡94、レンズ95及び反射鏡9
6を含む光学系97を経て露光領域83に導かれる。原
稿91と光学系97の一部とを相対的に図13の左右方
向に移動することによって、スリット露光が行われる。
転写後の記録紙73は、無端状ベルト87に乗載され、
記録紙搬送方向の下流側に設けられた定着装置98の圧
ロール99と熱ロール100とに挟持されて熱定着さ
れ、この定着後の記録紙83は排紙ロール101から排
紙トレー102上に排出される。
【0069】尚、上記実施例は、複写機において紙送り
装置を用いた例であるが、具体的には図示していない
が、プリンタにおいても同様に適用することができる。
装置を用いた例であるが、具体的には図示していない
が、プリンタにおいても同様に適用することができる。
【0070】
【発明の効果】請求項1に係る発明は、上記のように、
動力入力用部材と動力出力用部材との間に摩擦力を発生
させ、一定値以上のトルクが作用すると、その摩擦面で
滑りが生じるようにしているので、簡単な構造で、一定
値以上のトルクの伝達を確実に遮断することができる。
動力入力用部材と動力出力用部材との間に摩擦力を発生
させ、一定値以上のトルクが作用すると、その摩擦面で
滑りが生じるようにしているので、簡単な構造で、一定
値以上のトルクの伝達を確実に遮断することができる。
【0071】請求項2に係る発明は、動力入力用部材の
外径を動力出力用部材の内径よりも若干大きく形成して
いるので、動力入力用部材に圧縮反発力を発生させて、
必要な摩擦力を簡単に確保することができる。
外径を動力出力用部材の内径よりも若干大きく形成して
いるので、動力入力用部材に圧縮反発力を発生させて、
必要な摩擦力を簡単に確保することができる。
【0072】請求項3に係る発明は、動力出力用部材を
合成樹脂で構成しているので、全体重量の軽量化を図る
点で有利である。
合成樹脂で構成しているので、全体重量の軽量化を図る
点で有利である。
【0073】請求項4に係る発明は、動力出力用部材の
内側面と、動力入力用部材の一部を構成し動力出力用部
材の内側面に対し外側面が接触する摩擦部材との摩擦関
係で、摩擦面の摩擦係数を調整するようにしているの
で、摩擦部材を変更する等の簡単な作業をするだけで、
摩擦界面における摩擦係数の調整を行うことができる。
よって、摩擦部材の選択の範囲が拡がり、耐久性に優
れ、摩擦係数の変動の少ない摩擦部材を選択することが
できる。
内側面と、動力入力用部材の一部を構成し動力出力用部
材の内側面に対し外側面が接触する摩擦部材との摩擦関
係で、摩擦面の摩擦係数を調整するようにしているの
で、摩擦部材を変更する等の簡単な作業をするだけで、
摩擦界面における摩擦係数の調整を行うことができる。
よって、摩擦部材の選択の範囲が拡がり、耐久性に優
れ、摩擦係数の変動の少ない摩擦部材を選択することが
できる。
【0074】請求項5に係る発明は、摩擦部材を短繊維
配合ゴム又は短繊維配合樹脂でもって構成し、摩擦部材
の外側面においてゴム材又は樹脂より短繊維を露出せし
め、該短繊維が露出している面に対向する動力出力用部
材の面を樹脂面としているので、摩擦界面が樹脂面と短
繊維が露出したゴム面又は樹脂面とによって構成される
ことになり、グリース等の潤滑剤を摩擦界面に介在させ
る必要をなくすことができる。また、ゴム材又は樹脂材
より露出する短繊維によって樹脂面とゴム面又は樹脂面
との間にかなり多くの隙間(空間)を形成することにな
るので、短繊維の間に形成される隙間に摩耗した粉が溜
って摩耗粉の凝着や移着が起こるおそれがなく、また、
そのような摩耗粉は、摩擦摺動時の短繊維の動きによっ
て積極的に移動せしめて外部に押出し出し、短繊維の隙
間に摩耗粉が飽和するまでの時間が非常に長くかかるよ
うにしているので、長期間に亘って安定したトルクを維
持することができる。
配合ゴム又は短繊維配合樹脂でもって構成し、摩擦部材
の外側面においてゴム材又は樹脂より短繊維を露出せし
め、該短繊維が露出している面に対向する動力出力用部
材の面を樹脂面としているので、摩擦界面が樹脂面と短
繊維が露出したゴム面又は樹脂面とによって構成される
ことになり、グリース等の潤滑剤を摩擦界面に介在させ
る必要をなくすことができる。また、ゴム材又は樹脂材
より露出する短繊維によって樹脂面とゴム面又は樹脂面
との間にかなり多くの隙間(空間)を形成することにな
るので、短繊維の間に形成される隙間に摩耗した粉が溜
って摩耗粉の凝着や移着が起こるおそれがなく、また、
そのような摩耗粉は、摩擦摺動時の短繊維の動きによっ
て積極的に移動せしめて外部に押出し出し、短繊維の隙
間に摩耗粉が飽和するまでの時間が非常に長くかかるよ
うにしているので、長期間に亘って安定したトルクを維
持することができる。
【0075】請求項6に係る発明は、摩擦部材をそれ外
径が動力出力用部材の内径よりも若干大きい弾性材とし
ているので、圧縮反発力を発生させ、動力出力用部材と
の間に適度な摩擦力を簡単に確保することができる。
径が動力出力用部材の内径よりも若干大きい弾性材とし
ているので、圧縮反発力を発生させ、動力出力用部材と
の間に適度な摩擦力を簡単に確保することができる。
【0076】請求項7に係る発明は、本体部材が、摩擦
部材とテーパ嵌合するようにしているので、本体部材の
摩擦部材に対するテーパ嵌合の具合で、圧縮反発力の調
整を簡単にすることでき、動力出力用部材との間に適度
な摩擦力を簡単に確保することができる。
部材とテーパ嵌合するようにしているので、本体部材の
摩擦部材に対するテーパ嵌合の具合で、圧縮反発力の調
整を簡単にすることでき、動力出力用部材との間に適度
な摩擦力を簡単に確保することができる。
【0077】請求項8に係る発明は、摩擦部材の外周面
には応力緩和の小さい低硬度の弾性部材を装着している
ので、動力出力用部材との間に適度な摩擦力を簡単に確
保することができる。
には応力緩和の小さい低硬度の弾性部材を装着している
ので、動力出力用部材との間に適度な摩擦力を簡単に確
保することができる。
【0078】請求項9に係る発明は、動力出力用部材の
外周部において長手方向に延びる3〜10個の放熱フィ
ン部を形成し、該放熱フィン部の高さが動力出力用部材
の外径の1〜20%で、かつ幅が周長の0.5〜17%
となるように構成しているので、摩擦熱を放熱フィン部
によって放熱することができ、摩擦界面の温度上昇を抑
制できる。
外周部において長手方向に延びる3〜10個の放熱フィ
ン部を形成し、該放熱フィン部の高さが動力出力用部材
の外径の1〜20%で、かつ幅が周長の0.5〜17%
となるように構成しているので、摩擦熱を放熱フィン部
によって放熱することができ、摩擦界面の温度上昇を抑
制できる。
【0079】請求項10に係る発明は、動力出力用部材
の外周部に螺旋状の放熱フィン部を形成し、該放熱フィ
ン部の幅が1〜5mm、高さが動力出力用部材の外径の1
〜20%、ピッチが5〜15mmとなるように構成してい
るので、摩擦熱を放熱フィン部によって放熱することが
でき、摩擦界面の温度上昇を抑制することが可能とな
る。
の外周部に螺旋状の放熱フィン部を形成し、該放熱フィ
ン部の幅が1〜5mm、高さが動力出力用部材の外径の1
〜20%、ピッチが5〜15mmとなるように構成してい
るので、摩擦熱を放熱フィン部によって放熱することが
でき、摩擦界面の温度上昇を抑制することが可能とな
る。
【0080】請求項11に係る発明は、動力出力用部材
の外周部に熱伝導率が高い金属材料によってメッキ処理
を施し、摩擦部材と接触する、動力入力用部材の部分を
金属材料からなる筒状としているので、放熱効果が高め
られ、摩擦界面の温度上昇を抑制することが可能とな
る。
の外周部に熱伝導率が高い金属材料によってメッキ処理
を施し、摩擦部材と接触する、動力入力用部材の部分を
金属材料からなる筒状としているので、放熱効果が高め
られ、摩擦界面の温度上昇を抑制することが可能とな
る。
【0081】請求項12及び請求項13に係る発明は、
上述した如きトルクリミッタを用いているので、長期間
に亘って安定して、紙送り装置における給紙の重送防止
等に適するトルクを維持することができ、長期間に亘っ
て給紙の重送防止を図ることが可能となる。特に、トル
クリミッタの摩擦界面を樹脂面と短繊維が露出したゴム
面又は樹脂面とによって構成するようにすれば、グリー
ス等の潤滑剤を摩擦界面に介在させる必要がなくなり、
潤滑剤による給紙の汚損のおそれをなくすことができ
る。
上述した如きトルクリミッタを用いているので、長期間
に亘って安定して、紙送り装置における給紙の重送防止
等に適するトルクを維持することができ、長期間に亘っ
て給紙の重送防止を図ることが可能となる。特に、トル
クリミッタの摩擦界面を樹脂面と短繊維が露出したゴム
面又は樹脂面とによって構成するようにすれば、グリー
ス等の潤滑剤を摩擦界面に介在させる必要がなくなり、
潤滑剤による給紙の汚損のおそれをなくすことができ
る。
【図1】トルクリミッタの縱断面図である。
【図2】摩擦部材の表面の詳細図である。
【図3】他の実施例についての縱断面図である。
【図4】さらに他の実施例についての縱断面図である。
【図5】別の実施例についての図1と同様の図である。
【図6】同横断面図である。
【図7】試験装置の説明図である。
【図8】さらに別の実施例についての図1と同様の図で
ある。
ある。
【図9】同横断面図である。
【図10】さらに、また、別の実施例についての図1と
同様の図である。
同様の図である。
【図11】同横断面図である。
【図12】紙送り装置の概略説明図である。
【図13】紙送り装置を用いた複写機の概略構成図であ
る。
る。
1 トルクリミッタ 2 動力入力用部材 3 動力出力用部材 3a 筒状部(第2筒状部) 4 本体部材 4a 小径部(第1筒状部) 5 摩擦部材 5a ゴム 5b 短繊維 11 本体部材 12 摩擦部材 13 動力入力用部材 14 動力出力用部材 14a 筒状部 14b 放熱フィン部 81 本体部材 82 摩擦部材 83 動力入力用部材 84 動力出力用部材 84a 放熱フィン部 91 本体部材 92 摩擦部材 93 動力入力用部材 94 動力出力用部材 95 表面金属層 35 送りロール 36 分離ロール 41 複写機 P 用紙
フロントページの続き (72)発明者 藤中 正俊 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンド―化学株式会社内 (72)発明者 釈迦郡 義雄 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンド―化学株式会社内
Claims (13)
- 【請求項1】 一定値以上のトルクが作用したときに、
トルクの伝達を遮断するトルクリミッタであって、 第1筒状部を有し、トルクが入力される動力入力用部材
と、 該動力入力用部材の第1筒状部に外嵌される第2筒状部
を有し、該第2筒状部と第1筒状部との間に摩擦力を生
ぜしめる動力出力用部材とを備えることを特徴とするト
ルクリミッタ。 - 【請求項2】 動力入力用部材の第1筒状部は、それの
外径が、圧縮反発力を発生させるよう動力出力用部材の
第2筒状部の内径よりも若干大きく形成されているとこ
ろの請求項1記載のトルクリミッタ。 - 【請求項3】 動力出力用部材のは、合成樹脂で形成さ
れているところの請求項1又は請求項2記載のトルクリ
ミッタ。 - 【請求項4】 動力入力用部材は、トルクが入力される
本体部材と、該本体部材の外周部に配設され、動力出力
用部材との間で一定の摩擦力を発生させる摩擦部材とを
有するところの請求項1又は請求項3記載のトルクリミ
ッタ。 - 【請求項5】 摩擦部材は、外側面において短繊維が露
出している短繊維配合ゴム又は短繊維配合樹脂で構成さ
れているところの請求項4記載のトルクリミッタ。 - 【請求項6】 摩擦部材は、それの外径が、圧縮反発力
を発生させるよう動力出力用部材の内径よりも若干大き
く形成されている弾性材であるところの請求項3又は請
求項5記載のトルクリミッタ。 - 【請求項7】 本体部材は、摩擦部材とテーパ嵌合して
いるところの請求項2、請求項3又は請求項5記載のト
ルクリミッタ。 - 【請求項8】 摩擦部材は、応力緩和の小さい低硬度の
弾性部材が外周面に装着されているところの請求項4記
載のトルクリミッタ。 - 【請求項9】 動力出力用部材は、外周部において長手
方向に延びる3〜10個の放熱フィン部が形成され、該
放熱フィン部の高さは動力出力用部材の外径の1〜20
%で、かつ幅が周長の0.5〜17%であるところの請
求項1又は請求項4記載のトルクリミッタ。 - 【請求項10】 動力出力用部材は、外周部に螺旋状の
放熱フィン部が形成され、該放熱フィン部の幅が1〜5
mm、高さが動力出力用部材の外径の1〜20%、ピッチ
が5〜15mmであるところの請求項1又は請求項4記載
のトルクリミッタ。 - 【請求項11】 動力出力用部材は、外周部に熱伝導率
が高い金属材料によってメッキ処理が施され、動力入力
用部材は、摩擦部材と接触する部分が金属材料からなる
筒状であるところの請求項4記載のトルクリミッタ。 - 【請求項12】 用紙の送り方向に回転される送りロー
ルと、該送りロールと反対方向に回転される分離ロール
と、該分離ロールに適用され一定値以上のトルクが作用
したときに分離ロールの逆回転を許容するトルクリミッ
タとを備え、用紙が1枚のときは送りロールの回転力に
よって分離ロールを逆回転させて紙送りを行う一方、用
紙が2枚以上のときは送りロール側の用紙のみ送られ、
分離ロール側の用紙は分離ロールによって戻される紙送
り装置において、上記トルクリミッタが、 第1筒状部を有し、上記分離ロールへのトルクが入力さ
れる動力入力用部材と、 該動力入力用部材の第1筒状部に外嵌される第2筒状部
を有し、該第2筒状部と第1筒状部との間に摩擦力を生
ぜしめる動力出力用部材とを備えるとを備えることを特
徴とするトルクリミッタを用いた紙送り装置。 - 【請求項13】 請求項12記載の紙送り装置を備える
ことを特徴とするトルクリミッタを用いた事務機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21967394A JPH0886320A (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21967394A JPH0886320A (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0886320A true JPH0886320A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=16739188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21967394A Withdrawn JPH0886320A (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0886320A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001239772A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-09-04 | Toshiba Corp | 回転体の滑り検出装置、冊子の頁捲り装置および媒体取出装置 |
JP2003089442A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-03-25 | Ricoh Co Ltd | 給紙装置 |
JP2007010118A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-01-18 | Origin Electric Co Ltd | トルク利用物品 |
KR100738413B1 (ko) * | 2001-09-28 | 2007-07-11 | 주식회사 만도 | 전동 파워스티어링 시스템의 토크 리미터 |
JP2007217130A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Hitachi Omron Terminal Solutions Corp | 通帳搬送ローラ装置 |
JP2007247738A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Origin Electric Co Ltd | 入出力伝達部品及びその製造方法 |
JP2008014476A (ja) * | 2006-07-10 | 2008-01-24 | Denso Corp | 回転力伝達装置 |
JP2010127295A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Nsk Ltd | 伸縮軸の製造方法、及び、この製造方法によって製造した伸縮軸 |
JP2014134210A (ja) * | 2013-01-08 | 2014-07-24 | Nitta Ind Corp | シャフト用構造体、雄型部材、及び、雌型部材 |
JP6349004B1 (ja) * | 2017-03-28 | 2018-06-27 | オリジン電気株式会社 | トルクリミッタ |
-
1994
- 1994-09-14 JP JP21967394A patent/JPH0886320A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4567836B2 (ja) * | 2000-02-29 | 2010-10-20 | 株式会社東芝 | 回転体の滑り検出装置、冊子の頁捲り装置および媒体取出装置 |
JP2001239772A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-09-04 | Toshiba Corp | 回転体の滑り検出装置、冊子の頁捲り装置および媒体取出装置 |
JP2003089442A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-03-25 | Ricoh Co Ltd | 給紙装置 |
JP4587194B2 (ja) * | 2001-09-20 | 2010-11-24 | 株式会社リコー | 給紙装置 |
KR100738413B1 (ko) * | 2001-09-28 | 2007-07-11 | 주식회사 만도 | 전동 파워스티어링 시스템의 토크 리미터 |
JP2007010118A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-01-18 | Origin Electric Co Ltd | トルク利用物品 |
JP4668706B2 (ja) * | 2005-07-04 | 2011-04-13 | オリジン電気株式会社 | トルク利用物品 |
JP2007217130A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Hitachi Omron Terminal Solutions Corp | 通帳搬送ローラ装置 |
JP2007247738A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Origin Electric Co Ltd | 入出力伝達部品及びその製造方法 |
JP2008014476A (ja) * | 2006-07-10 | 2008-01-24 | Denso Corp | 回転力伝達装置 |
JP2010127295A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Nsk Ltd | 伸縮軸の製造方法、及び、この製造方法によって製造した伸縮軸 |
JP2014134210A (ja) * | 2013-01-08 | 2014-07-24 | Nitta Ind Corp | シャフト用構造体、雄型部材、及び、雌型部材 |
JP6349004B1 (ja) * | 2017-03-28 | 2018-06-27 | オリジン電気株式会社 | トルクリミッタ |
JP2018165525A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | オリジン電気株式会社 | トルクリミッタ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5617199B2 (ja) | 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP5699668B2 (ja) | 像担持体ユニット、プロセスカートリッジ、画像形成装置および像担持体ユニットの通電方法 | |
JPH0886320A (ja) | トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 | |
EP1632820B1 (en) | Developing device with toner seal member in an image forming apparatus | |
US8447221B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus incorporating same | |
US20160062300A1 (en) | Drive transmitter and image forming apparatus incorporating the drive transmitter | |
US9162836B2 (en) | Driving force transmission device, medium transport device, image reading apparatus and image forming apparatus | |
JP4750469B2 (ja) | ベアリング | |
US20080166160A1 (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
US20170219962A1 (en) | Seal member, unit, and image forming apparatus | |
JPH07269589A (ja) | トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 | |
US10656565B2 (en) | Drive transmission device and image forming apparatus incorporating the drive transmission device | |
JP2011169962A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009288643A (ja) | クリーニング部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
US8131177B2 (en) | Image forming apparatus | |
US7558503B2 (en) | Image forming apparatus with a proximity charger roller | |
JP4933212B2 (ja) | 像担持体保護剤塗布方法、保護層形成装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JPH0874879A (ja) | トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 | |
JPH0893784A (ja) | トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 | |
JP5376285B2 (ja) | クリーニングローラ、帯電装置、プロセスユニット及び画像形成装置 | |
JP4989352B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2000035069A (ja) | 摩擦材およびそれを用いた制動装置、ならびに画像形成装置 | |
JP2009265249A (ja) | 搬送ベルト機構および画像形成装置 | |
JP3349596B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3668644B2 (ja) | 定着ローラ用軸受装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011120 |