JPH0893784A - トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 - Google Patents

トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器

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JPH0893784A
JPH0893784A JP22431794A JP22431794A JPH0893784A JP H0893784 A JPH0893784 A JP H0893784A JP 22431794 A JP22431794 A JP 22431794A JP 22431794 A JP22431794 A JP 22431794A JP H0893784 A JPH0893784 A JP H0893784A
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torque
end side
inner diameter
torque limiter
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JP22431794A
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Arao Umeda
荒夫 梅田
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コイルスプリングを用いることなく、一定値
以上のトルクが伝達されるのを防止する。 【構成】 動力入力用部材2(摩擦部材5)に動力出力
用部材3(ハウジング部材6)を外嵌することによっ
て、ハウジング部材6の自由端側が押し拡げられてその
内径が固定端側と略同径となる。このとき、ハウジング
部材6が摩擦部材5を締付け、この締付け力が、ハウジ
ング部材6と摩擦部材5との間の摩擦力として、伝達ト
ルクを発生させる。この摩擦による伝達トルクを越える
力でハウジング部材6にブレーキ力が作用した場合に
は、摩擦部材5とハウジング部材6との間で、滑りが生
じ、トルクの伝達が遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定値以上のトルクが
作用したときに、トルクの伝達を遮断するトルクリミッ
タ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、機器、機械、設備等の動力伝
達機構の中で、一定値以上のトルクが作用したとき、摩
擦板等の摩擦部材を用いた連結部において滑りが発生す
ることにより、動力伝達機構に許容限度以上の力が作用
するのを防止し、過剰負荷より動力伝達機構を保護する
働きを有するトルクリミッタは知られている。
【0003】そのようなトルクリミッタを用いたものと
して、例えば複写機、プリンタ等の事務機器に使用され
る紙送り装置が知られており、そのような紙送り装置と
しては、分離ローラを、送りローラと逆転させることに
より、用紙の分離を行うローラ分離方式を採用したもの
がある(例えば特公平4−11452号公報参照)。即
ち、このローラ分離方式を採用する紙送り装置において
は、用紙の重送を防止するために、一定値以上のトルク
が作用したとき、摩擦板等の摩擦部材を用いた連結部に
おいて滑りが発生することにより、動力伝達機構に許容
限度以上の力が作用するのを防止するために、上述した
トルクリミッタが用いられている。
【0004】そのようなトルクリミッタとしては、過剰
負荷より動力伝達機構を保護する働きを有するトルクリ
ミッタスプリングクラッチ(コイルスプリング)を、鉄
等の金属材からなる分離ローラ等に巻き付けて、スプリ
ングクラッチと分離ローラ(金属材)とを摩擦摺動させ
ながら、滑りトルクを発生させる機構や、筒体の中に磁
石粉を充填しておき、その磁石粉の流動抵抗で滑りトル
クを発生させる機構等が用いられている。
【0005】ところが、前者のものは、摩擦界面に潤滑
油(例えばグリース)を介在させることが必要で、使用
中に、潤滑油が切れて滑りトルクが急激に上昇したり、
コイルスプリングが錆びてロックしたりするおそれがあ
るのに加えて、非常に厳しい寸法精度が要求され、製造
時においてトルクが安定しない。一方、後者のものは、
磁石粉を用いているため、コストが高く、また、磁石粉
同士が引っ付くために取扱いが困難である。それに加え
て、いずれのものも金属を多く使用するため、かなり重
いものとなって、装置全体の軽量化が困難であり、構造
も複雑である。
【0006】ところで、一般に、2つの部材を接触させ
て摺動させると、互いに相手材を攻撃し合い、両者又は
どちらか一方に著しい摩耗が発生し、摩耗粉が移着や凝
着して表面状態が変化し、摺動時の摩擦係数が変化す
る。そのため、界面に液状の潤滑剤を介在させて固体同
士の摺動を回避し、液体に発生する剪断歪速度に対する
流動抵抗で力を発生させる方法が採用されている。具体
的には、金属部材同士の場合は二硫化モリブデンやグリ
−スのような潤滑剤を介在させ、樹脂でも含油タイプを
使用して油をにじみださせるようにしている。
【0007】しかし、これらの方法にも限界があり、潤
滑剤を介在させることで摩擦係数が低くなり、押付け力
を非常に大きくしなければならないことから、それに耐
えられる力学的強度を持った材質の選択をする必要があ
り、使用できる材質に制約を受けるし、また、使用中に
潤滑剤が切れてしまうと、大きな押付け力で2つの部材
を接触させているため、滑りトルクが急激に上昇する焼
付き現象が起こり、周辺機器の破壊に至るおそれもあ
る。
【0008】そこで、かかる不具合を解消するために、
出願人は、一定値以上のトルクが作用したときに、トル
クの伝達を遮断するトルクリミッタであって、トルクが
入力される筒状の動力入力用部材と、該動力入力用部材
に外嵌され、半径方向において変形可能である筒状の動
力出力用部材と、上記動力出力用部材の外周部に装設さ
れ、上記動力出力用部材を半径方向に変形させて上記動
力入力用部材と動力出力用部材との間に摩擦力を生ぜし
めるコイルスプリングとを備えたものを開発し、先に出
願している(特願平6−147698号参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、そのような
ものでは、コイルスプリングの形状が装着時に真円とな
るようにすることが困難であり、そのため、全周に亘り
均一な締付け力を得ることができず、安定した滑りトル
クの発生の特性が得られにくい。また、装着時に真円と
なるようにするために二重巻き以上とすると、摩擦材の
製作誤差による、わずかな振れに伴う動力出力用部材の
小さな半径方向の動きに追従できないため、トルクの脈
動が起こる。
【0010】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、コイルスプリングを用いることなく、一定値以上の
トルクが伝達されるのを防止するトルクリミッタ並びに
それを用いた紙送り装置及び事務機器を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1〜請求項4に係
る発明は、一定値以上のトルクが作用したときに、トル
クの伝達を遮断するトルクリミッタを前提とするもので
ある。
【0012】請求項1に係る発明は、第1筒状部を有し
トルクが入力される筒状の動力入力用部材と、自由端側
の内径が固定端側の内径より小さく、軸方向に延び自由
端側が開放されたスリット溝が形成された第2筒状部を
有し、該第2筒状部が、上記動力入力用部材の第1筒状
部に外嵌されて自由端側の内径が固定端側の内径と略同
径となり、動力入力用部材の第1筒状部との間に摩擦力
を生じさせる動力出力用部材とを備える構成とする。
【0013】請求項2に係る発明においては、動力出力
用部材の固定端側の内径d1 、自由端側の内径d2 及び
スリット溝の長さLが、(d1 −d2 )/2L=1〜
0.0875なる関係式を満たす。
【0014】そして、請求項3に係る発明においては、
動力出力用部材は、第2筒状部を構成するハウジング部
材と、該ハウジング部材の固定端が取付固定されるフラ
ンジ部材と有し、ハウジング部材が、ばね鋼、ステンレ
ス鋼等の金属材料で形成されている。
【0015】請求項4に係る発明においては、動力入力
用部材は、トルクが入力される本体部材と、該本体部材
に取付けられ動力出力用部材の内側面に対し外側面が接
触する摩擦部材とを有する。
【0016】請求項5に係る発明は、用紙の送り方向に
回転される送りロールと、該送りロールと反対方向に回
転される分離ロールと、該分離ロールに適用され一定値
以上のトルクが作用したときに分離ロールの逆回転を許
容するトルクリミッタとを備え、用紙が1枚のときは送
りロールの回転力によって分離ロールを逆回転させて紙
送りを行う一方、用紙が2枚以上のときは送りロール側
の用紙のみ送られ、分離ロール側の用紙は分離ロールに
よって戻される紙送り装置を前提とするものであって、
請求項1に係るトルクリミッタを備えるものである。即
ち、請求項8に係る発明においては、上記分離ロールに
適用されるトルクリミッタが、第1筒状部を有し、上記
分離ロールへのトルクが入力される動力入力用部材と、
自由端側の内径が固定端側の内径より小さく、軸方向に
延び自由端側が開放されたスリット溝が形成された第2
筒状部を有し、該第2筒状部が、上記動力入力用部材の
第1筒状部に外嵌されて自由端側の内径が固定端側の内
径と略同径となり、動力入力用部材の第1筒状部との間
に摩擦力を生じさせる動力出力用部材とを備える構成で
ある。
【0017】請求項6に係る発明は、プリンタ、複写機
等の事務機器であって、請求項5記載の紙送り装置を備
える。即ち、事務機器の給紙部分が、請求項5記載の紙
送り装置で構成されるものである。
【0018】
【作用】請求項1に係る発明によれば、動力出力用部材
の第2筒状部を動力入力用部材の第1筒状部に外嵌する
ことで、第2筒状部の自由端側の内径が拡げられて固定
端側の内径と略同径となり、第1筒状部(動力入力用部
材)と第2筒状部(動力出力用部材)との間に摩擦力を
生じさせることとなり、安定した摩擦トルクが得られ
る。その場合、動力入力用部材に一定値以上のトルクが
作用すると、動力入力用部材の第1筒状部と動力出力用
部材の第2筒状部との間の摩擦界面で滑りが生じ、動力
入力用部材から動力出力用部材へのトルクの伝達が遮断
される。
【0019】請求項2に係る発明によれば、ハウジング
部材の固定端側の内径d1 、自由端側の内径d2 及びス
リット溝の長さLが、(d1 −d2 )/2L=1〜0.
0875なる関係式を満たし、その(d1 −d2 )/2
Lの値を上記範囲において変えることによって、弾性限
界を越えることなく、自由に滑りトルクが設定される。
【0020】請求項3に係る発明によれば、動力出力用
部材のうち動力入力用部材と接触するハウジング部材が
金属材料で形成されていることから、滑りトルク発生時
における摩擦熱の放熱が早く行われる。また、第2筒状
部の自由端側の内径が拡げられて固定端側の内径と略同
径となることによって、ハウジング部材によって摩擦部
材が締付けられ、この締付け力が、ハウジング部材と摩
擦部材との間に一定の摩擦力を生じさせ、その結果、動
力入力用部材に入力されたトルクが、動力出力用部材に
伝達される。
【0021】請求項4に係る発明によれば、動力出力用
部材(ハウジング部材)の内側面と、動力入力用部材の
一部を構成し動力出力用部材の内側面に対し外側面が接
触する摩擦部材との摩擦関係で、摩擦界面における摩擦
係数が決定される。動力入力用部材が本体部材と摩擦部
材とで構成されていることから、摩擦界面の摩擦係数を
決定する摩擦部材の選択の範囲が拡がり、耐久性に優
れ、摩擦係数の変動の少ない摩擦部材が選択される。
【0022】請求項5及び請求項6に係る発明によれ
ば、長期間に亘って安定したトルクが維持され、給紙の
重送防止が図られる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って詳細に
説明する。
【0024】概略構成を示す図1及び図2において、1
は一定値以上のトルクが作用したときに、トルクの伝達
を遮断するトルクリミッタで、動力入力用部材2の外側
に動力出力用部材3が相対回転可能に嵌合されてなる。
動力入力用部材2は、小径部4a(第1筒状部)、大径
部4b及びフランジ部4cを有しそれらを中心貫通孔4
dが貫通している円筒状の本体部材4を備え、図示しな
い駆動源よりの駆動力によって回転駆動される駆動軸
(図示せず)が連結されるようになっている。
【0025】上記本体部材4の小径部4aには、短繊維
配合ゴムからなる円筒状の摩擦部材5が接着手段又はキ
ー手段によって固定されて一体化されて動力入力用部材
2となっている。上記摩擦部材5としては、金属材料、
又は、単独若しくはブレンドされた合成樹脂若しくは合
成ゴム、又はこれらの合成樹脂若しくは合成ゴムを有機
若しくは無機短繊維で補強したものが用いられ、摩擦部
材5の外周面と動力出力用部材3(具体的には後述する
ハウジング部材6)の内周面とによって摩擦界面が構成
されている。
【0026】そして、その動力入力用部材2(摩擦部材
5)の外側に、分離ロールが取付固定されたロール軸
(図示せず)が嵌着される動力出力用部材3が外嵌され
るようになっている。動力出力用部材3は、図3及び図
4に示すように、ばね鋼、ステンレス鋼等の金属材料か
らなり動力入力用部材2に外嵌される筒状のハウジング
部材6と、該ハウジング部材6が取付固定される取付部
7aを有し中心孔7bが貫通されているフランジ部材7
とを有する。
【0027】ハウジング部材6は、図5及び図6に示す
ように、中心に取付孔6aを有しフランジ部材7の取付
部7aに取付固定される円形状の基部6bと、該基部6
bに基端が結合され先端が自由端である複数の係合片部
6c,…(第2筒状部)とを備え、自由端側の内径d2
が固定端側の内径d1 より小さく形成されている。従っ
て、係合片部6c,…間には、軸方向に延び自由端側が
開放されているスリット溝6d,…が形成されることに
なり、各係合片部6c,…は板ばね的な機能を発揮し、
上記動力入力用部材2に外嵌されて自由端側の内径が固
定端側と略同径となり、動力入力用部材2(摩擦部材
5)を締付け、その締付け力によって動力入力用部材2
と動力出力用部材3との間に一定の摩擦力を生じさせる
るように構成されている(図1及び図2参照)。
【0028】上記ハウジング部材6としては、ばね鋼、
ステンレス鋼等の金属材料のほか、単独若しくはブレン
ドされた合成樹脂、又はこれらの合成樹脂を有機若しく
は無機短繊維で補強したものが用いられる。
【0029】ところで、ハウジング部材6については、
固定端側の内径d1 、自由端側の内径d2 、及びスリッ
ト溝6dの長さLが、(d1 −d2 )/2L=1〜0.
0875、好ましくは(d1 −d2 )/2L=0.17
63〜0.5774なる関係式を満たす(図6参照)。
このような範囲に(d1 −d2 )/2Lの値の範囲を設
定するのは、その値が大きすぎると、材料の弾性限界を
越えてしまう一方、その値が小さすぎると、所要のトル
クが得られないからである。
【0030】上記のように構成すれば、動力入力用部材
2(摩擦部材5)に動力出力用部材3(ハウジング部材
6)を外嵌することによって、ハウジング部材6の自由
端側が押し拡げられてその内径が固定端側と略同径とな
る。このとき、動力出力用部材3のハウジング部材6に
おいて、自由端側において小径方向に変化しようとする
力が作用しているので、ハウジング部材6が摩擦部材5
を締付け、この締付け力が、ハウジング部材6と摩擦部
材5との間に全周に亘って一定の摩擦力を生じさせ、そ
の結果、動力入力用部材2に入力されたトルクが、動力
出力用部材3に伝達されることとなる。
【0031】また、この摩擦力により伝達され得るトル
クを越える力でハウジング部材6にフレーキ力が作用し
た場合には、摩擦部材5とハウジング部材6との間で、
滑りが生じ、トルクの伝達を遮断するトルクリミッタ1
としての機能が発揮されることとなる。
【0032】さらに、ハウジング部材6を金属材料で構
成しているので、滑りトルクが生じているときに発生す
る摩擦熱がハウジング部材6を通じて速やかに放熱さ
れ、摩擦界面における昇温が抑制され、温度状態が略一
定に維持される。その結果、安定した摩擦状態が維持さ
れ、一定値以上のトルクが作用したときに、トルクの伝
達の遮断が安定して行われることになる。
【0033】続いて、上記トルクリミッタ1を紙送り装
置に適用した具体例について説明する。
【0034】紙送り装置の概略構成を示す図7におい
て、31は用紙Pをストックしておくストッカーで、ス
トックされている用紙Pは、スプリング32にて常時上
方に付勢された可動板33の上に載置され、該ストッカ
ー31の中の用紙Pが給紙ロール34にて取り出される
ように構成されている。また、給紙ロール34の、用紙
Pの送り方向側に、給紙ロール34と同様に送り方向に
回転される送りロール35と、それと反対方向に回転さ
れる分離ロール36とが上下に対向して配設されてい
る。
【0035】そして、分離ロール36には、一定値以上
のトルクが作用したときに分離ロール36の逆回転(送
り方向への回転)を許容するトルクリミッタ(図示せ
ず)が設けられている。これによって、給紙ロール34
によって取り出された用紙Pが1枚のときは送りロール
35の回転力によって分離ロール36を強制的に正回転
させて紙送りを行う一方、用紙Pが2枚以上のときは送
りロール35側の用紙Pのみ送られ、分離ロール36側
の用紙は分離ロール36の逆回転によって戻されるよう
になっている。従って、分離ロール36に設けられたト
ルクリミッタのトルクは、送りロール35の回転駆動力
及び用紙P同士の摩擦力より小さく、また用紙P同士の
摩擦力よりも大きく設定されている。即ち、送りロール
35と用紙Pとの摩擦係数をμF 、用紙P同士の摩擦係
数をμP 、用紙Pと分離ロール36との摩擦係数をμR
とすると、 μF >μR >μP の関係が保たれることが必要である。
【0036】続いて、上記トルクリミッタを備える紙送
り装置を用いた複写機について図8に沿って説明する。
【0037】40a,40bは複写機41の記録紙42
の搬送路で、その上流側に静電写真式画像形成手段43
が配設されている。そして、給紙カセット44,44に
積載された記録紙42は紙送り装置45によって画像形
成手段43に1枚づつ送り込まれる。46は給紙ロー
ル、47は送りロール、48は分離ロールである。
【0038】静電写真式画像形成手段43では、直円筒
状の感光体49は矢符の方向に回転駆動され、該感光体
49の表面はコロナ放電器51によって帯電され、露光
領域52において原稿像が露光されて静電潜像が形成さ
れ、この静電潜像は現像装置53の例えば磁気ブラシを
用いてトナー像に顕像化され、搬送路40aを搬送され
てくる記録紙42には、感光体49のトナー像が転写用
コロナ放電器54によって転写され、分離用コロナ放電
器55によって、感光体49から記録紙42が分離され
る。このようにして転写されたトナー像を有する記録紙
42は搬送路41aに設けられた例えばアラミドフィル
ムベルト等の無端状ベルト56によって搬送される。感
光体42の転写後の残留トナーはクリーニング手段57
によってクリーニングされて除去される。
【0039】露光領域52に原稿像を形成するために機
体58の上部に水平に配置された透明板59には原稿6
0が配置され、カバー62によって覆われる。この原稿
60は透明板59の下方から光源63によって照射さ
れ、この原稿像は反射鏡64、レンズ65及び反射鏡6
6を含む光学系67を経て露光領域52に導かれる。原
稿60と光学系67の一部とを相対的に図8の左右方向
に移動することによって、スリット露光が行われる。転
写後の記録紙42は、無端状ベルト56に乗載され、記
録紙搬送方向の下流側に設けられた定着装置68の圧ロ
ール69と熱ロール70とに挟持されて熱定着され、こ
の定着後の記録紙42は排紙ロール71から排紙トレー
72上に排出される。
【0040】尚、上記実施例は、複写機において紙送り
装置を用いた例であるが、具体的には図示していない
が、プリンタその他の事務機器においても同様に適用す
ることができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1に係る発明は、上記のように、
自由端側の内径が固定端側の内径より小さく、軸方向に
延び自由端側が開放されたスリット溝が形成された第2
筒状部を有し、該第2筒状部が、動力入力用部材の第1
筒状部に外嵌されて自由端側の内径が固定端側の内径と
略同径となり、動力入力用部材の第1筒状部との間に摩
擦力を生じさせるように動力出力用部材を構成している
ので、特別にスプリング部材を設けることなく、動力出
力用部材と動力入力用部材との間に摩擦力を発生させる
ことができ、安価に製造することが可能となる。
【0042】請求項2に係る発明は、ハウジング部材の
固定端側の内径d1 、自由端側の内径d2 、及びスリッ
ト溝の長さLが、(d1 −d2 )/2L=1〜0.08
75なる関係式を満たし、その(d1 −d2 )/2Lの
値を上記範囲において変えることによって、自由に滑り
トルクを設定することができるので、種々のトルク値を
持つトルクリミッタを簡単に製造することができる。
【0043】請求項3に係る発明は、動力出力用部材の
うち動力入力用部材の第1筒状部と接触するハウジング
部材を金属材料で構成しているため、滑りトルク発生時
のおける摩擦熱の放熱を効率よく行うことができ、ま
た、滑りトルクも安定する。
【0044】請求項4に係る発明は、動力出力用部材
(ハウジング部材)の内側面と、動力入力用部材の一部
を構成し動力出力用部材の内側面に対し外側面が接触す
る摩擦部材との摩擦関係で、摩擦面の摩擦係数を調整す
るようにしているので、摩擦部材を変更する等の簡単な
作業をするだけで、摩擦界面における摩擦係数の調整を
行うことができる。よって、摩擦部材の選択の範囲が拡
がり、耐久性に優れ、摩擦係数の変動の少ない摩擦部材
を選択することができる。
【0045】請求項5及び請求項6に係る発明は、上述
した如きトルクリミッタを用いているので、長期間に亘
って安定して、紙送り装置における給紙の重送防止等に
適するトルクを維持することができ、長期間に亘って給
紙の重送防止を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トルクリミッタの縱断面図である。
【図2】同斜視図である。
【図3】動力出力用部材の正面図である。
【図4】ハウジング部材の展開図である。
【図5】ハウジング部材の縱断面図である。
【図6】動力出力用部材の縱断面図である。
【図7】紙送り装置の概略説明図である。
【図8】紙送り装置を用いた複写機の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 トルクリミッタ 2 動力入力用部材 3 動力出力用部材 4 本体部材 5 摩擦部材 6 ハウジング部材 6d スリット溝 35 送りロール 36 分離ロール 41 複写機 P 用紙

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定値以上のトルクが作用したときに、
    トルクの伝達を遮断するトルクリミッタであって、 第1筒状部を有しトルクが入力される筒状の動力入力用
    部材と、 自由端側の内径が固定端側の内径より小さく、軸方向に
    延び自由端側が開放されたスリット溝が形成された第2
    筒状部を有し、該第2筒状部が、上記動力入力用部材の
    第1筒状部に外嵌されて自由端側の内径が固定端側の内
    径と略同径となり、動力入力用部材の第1筒状部との間
    に摩擦力を生じさせる動力出力用部材とを備えることを
    特徴とするトルクリミッタ。
  2. 【請求項2】 動力出力用部材の固定端側の内径d1 、
    自由端側の内径d2及びスリット溝の長さLが、(d1
    −d2 )/2L=1〜0.0875なる関係式を満たす
    ところの請求項1記載のトルクリミッタ。
  3. 【請求項3】 動力出力用部材は、第2筒状部を構成す
    るハウジング部材と、該ハウジング部材の固定端が取付
    固定されるフランジ部材と有し、ハウジング部材が、ば
    ね鋼、ステンレス鋼等の金属材料で形成されているとこ
    ろの請求項1又は請求項2記載のトルクリミッタ。
  4. 【請求項4】 動力入力用部材は、トルクが入力される
    本体部材と、該本体部材に取付けられ動力出力用部材の
    内側面に対し外側面が接触する摩擦部材とを有するとこ
    ろの請求項1、請求項2又は請求項3記載のトルクリミ
    ッタ。
  5. 【請求項5】 用紙の送り方向に回転される送りロール
    と、該送りロールと反対方向に回転される分離ロール
    と、該分離ロールに適用され一定値以上のトルクが作用
    したときに分離ロールの逆回転を許容するトルクリミッ
    タとを備え、用紙が1枚のときは送りロールの回転力に
    よって分離ロールを逆回転させて紙送りを行う一方、用
    紙が2枚以上のときは送りロール側の用紙のみ送られ、
    分離ロール側の用紙は分離ロールによって戻される紙送
    り装置において、上記トルクリミッタが、 第1筒状部を有し、上記分離ロールへのトルクが入力さ
    れる動力入力用部材と、 自由端側の内径が固定端側の内径より小さく、軸方向に
    延び自由端側が開放されたスリット溝が形成された第2
    筒状部を有し、該第2筒状部が、上記動力入力用部材の
    第1筒状部に外嵌されて自由端側の内径が固定端側の内
    径と略同径となり、動力入力用部材の第1筒状部との間
    に摩擦力を生じさせる動力出力用部材とを備えることを
    特徴とするトルクリミッタを用いた紙送り装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の紙送り装置を備えること
    を特徴とするトルクリミッタを用いた事務機器。
JP22431794A 1994-09-20 1994-09-20 トルクリミッタ並びにそれを用いた紙送り装置及び事務機器 Withdrawn JPH0893784A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008138816A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Canon Inc トルクリミッタ及びシート給送装置
JP2008168516A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Funai Electric Co Ltd 画像形成装置

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