JPH088568Y2 - 移植機の紙筒苗選別搬送装置 - Google Patents

移植機の紙筒苗選別搬送装置

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JPH088568Y2
JPH088568Y2 JP6373191U JP6373191U JPH088568Y2 JP H088568 Y2 JPH088568 Y2 JP H088568Y2 JP 6373191 U JP6373191 U JP 6373191U JP 6373191 U JP6373191 U JP 6373191U JP H088568 Y2 JPH088568 Y2 JP H088568Y2
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seedling
paper tube
speed
seedlings
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勲 三川
雅博 遠藤
昌幸 梶
佳剛 岸田
信弘 山本
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株式会社サークル鉄工
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、紙筒で育苗した土付
苗いわゆる紙筒苗を本圃に自動的に移植する移植機、さ
らに詳しくは、紙筒苗を所要の苗供給コンベアによって
苗選別搬送コンベアに供給して、葉部が正常な大きさに
成長している良紙筒苗と発芽あるいは発育の不良等によ
り葉部が無いか正常な大きさに成長していない不良紙筒
苗とに選別し、選別された良紙筒苗だけを転送コンベア
およひ揃列搬送コンベアにより順次搬送して苗植付機構
に供給し、所定の移植をするようにした移植機の紙筒苗
選別搬送装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の移植機においては、苗供給コン
ベア上に連綴状態で乗載された1群の紙筒苗がその連綴
状態を解かれ、さらに苗選別搬送コンベアで選別された
良紙筒苗だけが苗植付機構に等間隔で供給されるように
するために、苗選別搬送コンベアによる上記選別後にお
いて揃列搬送コンベア上にその良紙筒苗を常に密接揃列
させておくことが理想的である。
【0003】一方この場合において、苗供給コンベアと
苗選別搬送コンベアとの速度を同じに設定していると、
紙筒苗は連綴状態を解かれるとはいえ前後のものが、互
いの紙筒を接触させたり葉部を絡ませた状態で苗選別搬
送コンベア上を搬送されることになり、不良紙筒苗の苗
選別搬送コンベア上から系外への円滑な転落排出すなわ
ち選別に支障を来すとか、その転落の際に隣り合う他の
良紙筒苗の姿勢を変えてしまう。
【0004】また、上記選別後の揃列搬送コンベア上の
密接揃列を、苗供給コンベア,苗選別搬送コンベアおよ
ひ転送コンベアの各々と揃列搬送コンベアとの速度比
を、単純に平均的得苗率(全紙筒苗に対する良紙筒苗の
割合)に対応させて設定することによって実現しようと
しても、実際には、苗選別搬送コンベアにおいて選別さ
れ系外に転落排出される不良紙筒苗のその時その時の数
によって揃列搬送コンベア上に揃列する良紙筒苗の数あ
るいは密接具合に変動を生じる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】すなわち、苗供給コン
ベアと苗選別搬送コンベアの速度が同じであるときは、
不良紙筒苗を転落排出しないまま前方へ搬送してしまい
選別精度を低下させるとか良紙筒苗の揃列搬送を損なう
原因になるそれがある。また、揃列搬送コンベア上に所
定数の良紙筒苗が密接揃列しているときに、その搬送送
出能力以上の良紙筒苗が転送コンベアから送給されると
盛り上がって系外に落下するものを生じるとか、押圧さ
れて変形し苗植付機構への供給姿勢を崩すものがあると
かいう移植上好ましくない事態になることがあり、ま
た、不良紙筒苗が局部的に多くなると揃列搬送コンベア
上の良紙筒苗が所定の量より少なくなりその良紙筒苗相
互間に隙間を生じると苗植付機構への供給間隔が不揃い
となり欠株を生じる結果になる。この考案の紙筒苗選別
搬送装置は、このような欠点を比較的簡単な構成によっ
て解消することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案紙筒苗選別搬送装
置の構成は次のとおりである。 (1)良紙筒苗Pの正常に成長している葉部を挟持する
上下一対のベルト33,33′を付設し、良紙筒苗と不
良紙筒苗とを選別する苗選別搬送コンベアB、その苗選
別搬送コンベアBに紙筒苗を供給する苗供給コンベア
A、苗選別搬送コンベアBによって選別された正常な大
きさの葉部を有する良紙筒苗Pを転送コンベアDを介し
て受け取りそれを苗植付機構7に向けて搬送する揃列搬
送コンベアC、および、上記転送コンベアD上の良紙筒
苗の粗密を検出することができるようにして設けた無接
点検出器60を備えている。
【0007】(2)上記苗選別搬送コンベアB,苗供給
コンベアA,転送コンベアDおよび揃列搬送コンベアC
を回転走行させることになる複数本の回転軸杆29,3
8,42,43,47および50が互いに連動するよう
に連繋し、その中の所要の1本のたとえば回転軸杆50
に、移植機の走行にともなって駆動する駆動軸16を連
繋し、同じく所要の1本のたとえば回転軸杆50にラチ
エット装置(ラチエット62付き小鎖車63)を設け、
さらに同じく所要の1本の回転軸杆43に電磁クラッチ
65を設け、この電磁クラッチ65がオンのとき、ラチ
エット装置が空転作動しかつすべての回転軸杆29,3
8,42,43,47および50が一斉に回転され、ま
た、電磁クラッチ65がオフのとき、ラチエット装置が
駆動作動し、そのラチエット装置を介しすべての回転軸
杆29,38,42,43,47および50が一斉に回
転され、さらに、電磁クラッチ65は無接点検出器60
が転送コンベアD上の良紙筒苗Pの粗密を検出するのに
基づきオン・オフし、ラチエット装置が空転作動のとき
高速運転となり、駆動作動のとき低速運転となる伝動機
構を備えている。
【0008】 この伝動機構の高速運転時における、
上記苗供給コンベアAと苗選別搬送コンベアBおよび転
送コンベアDの各々と揃列搬送コンベアCとの速度比
を、平均的得苗率に対応させてかつ所定数の良紙筒苗P
が揃列搬送コンベアD上に常に密接揃列することになる
ように、しかも、苗供給コンベアAの速度を揃列搬送コ
ンベアDの速度より速くなるおよそ1.2:1に設定す
るとともに、苗選別搬送コンベアBおよひ転送コンベア
Dの速度を苗供給コンベアAの速度より速くなるおよそ
2.5:1に設定している。
【0009】 伝動機構が低速運転になったとき、苗
供給コンベアAと苗選別搬送コンベアBおよび転送コン
ベアDの各々の速度を下げるが、苗選別搬送コンベアB
および転送コンベアDの速度はなお揃列コンベアCの速
度よりやや速くなるように設定 している。
【0010】
【作用】これにより、紙筒苗の各々は苗選別搬送コンベ
ア上を所要の間隔を保持しながら搬送されるので、不良
紙筒苗の転落すなわち系外排出が円滑に行われ、他の良
紙筒苗に姿勢を変えさせたりするような悪影響を与える
なこともない。
【0011】転送コンベアで転送される良紙筒苗が所要
設定数を超えたとき、該転送コンベア、苗供給コンベア
およひ苗選別搬送コンベアによる供給量を減じ、かつそ
の供給量が減じるのにともない上記転送コンベア上の良
紙筒苗が所要設定数になったときには、該転送コンベ
ア、苗供給コンベアおよび苗選別搬送コンベアによる供
給量を原状どおりに増やし、結局揃列搬送コンベア上の
良紙筒苗を常に密接揃列状態にする。
【0012】
【実施例】以下図示の実施例について詳しく説明する。
第3図はこの考案の紙筒苗選別搬送装置5を搭載した移
植機の概略を示している。aは側面L字型の機体で、こ
の機体aは、前側起立部にトラクター等の牽引車に連結
する連結用孔2を有するとともに、水平基台部a′の中
央に起立した機枠1に上記紙筒苗選別搬送装置5を装架
し、その後方に苗台3を、また前方に座席4をそれぞれ
設置している。
【0013】6は紙筒苗選別搬送装置5の送出端部に対
向させて縦設した長短一対のベルトよりなる挟持搬送コ
ンベア、7はその挟持搬送コンベア6の下側送出端部に
対向設置した一対の回転円板よりなる苗植付機構、8は
苗植付機構7の後方に設けた鎮圧輪、9は苗植付機構7
の前方に設けたオープナーである。
【0014】苗台3に乗載しておいた連綴状態の紙筒苗
は、人手により紙筒苗選別搬送装置5に供給されると該
装置5によって自動的に分離されかつ選別搬送されると
ともに、挟持搬送コンベア6から苗植付機構7に渡さ
れ、その苗植付機構7は該紙筒苗をオープナー9が作溝
した畝溝に放出し、鎮圧輪8がそれを鎮圧して植え付け
る。鎮圧輪8の回転は、その車軸10に固定の鎖車11
と苗植付機構7の回転軸13に固定の鎖車14との間に
掛けたチエン12を介して苗植付機構7に伝達され、ま
た、回転軸13に固着の傘歯車15に連繋する駆動軸1
6を介して紙筒苗選別搬送装置5および挟持搬送コンベ
ア6に伝達され、その各部を駆動する。
【0015】この考案の紙筒苗選別搬送装置5の詳細は
次のとおりである。Aは機枠1に支承したプーリーにベ
ルト17を巻回してなる苗供給コンベア、18はその送
出端部上方に軸架したスポンジ製の苗押え輪、19は同
送出端部前方に軸架した同じくスポンジ製の苗分離輪
で、苗供給コンベアAの送出端部側のプーリー軸20に
固定した直径の異なる歯車21,22を、苗押え輪18
と苗分離輪19の各軸に固定した歯車23,24にそれ
ぞれ噛合しているにより、苗供給コンベアAの矢印イ方
向への走行に伴い、苗押え輪18と苗分離輪19はそれ
ぞれ矢印ロ方向に回転する。
【0016】これによって、作業員が苗供給コンベアA
に乗載した連綴状態の良紙筒苗Pおよび不良紙筒苗P′
は、苗押え輪18により苗供給コンベアAの送出端部前
方に繰り出されたところで該苗押え輪18より速く回転
する苗分離輪19によって後続のものから分離される。
【0017】29,38,42,43,47および50
は、苗供給コンベアAの送出端部より下方の水平面内に
所要の間隔をおいて揃列するように、各基端側を機枠1
に回転自在に支承した回転軸杆で、回転軸杆50が、前
記駆動軸16の回転により鎖車58,チエン59を介し
回転するのにともない、他の回転軸杆29,38,4
2,43,47が一斉に連動回転し、かつ、後述するよ
うにその回転が電磁クラッチ65により高低速二様に切
り換わる構成にしてある。
【0018】26……は回転軸杆29,38に固定した
プーリー25,25′間に装架した紐状ベルトであっ
て、回転軸杆29,38の回転にともない矢印ハ方向に
走行する。45および45′は回転軸杆42,43に固
定したプーリー27,44間に巻回装架した翼片46付
きベルトと紐状ベルトで、回転軸杆42,43の回転に
より矢印ハ方向に走行する。
【0019】28は回転軸杆29のプーリー25と上記
プーリー27との間に装架した紐状ベルトで、その一側
端側を紐状ベルト26……に並行させるとともに他側端
側を翼片46付きベルト45および紐状ベルト45′に
並行させ、中央部所要長さを回転軸杆38のプーリー2
5′と回転軸杆43のプーリー44との間に形成されて
いる空処Sに張架し、上記回転軸杆29,42の回転に
よって矢印ハ方向に走行するものである。
【0020】33は紐状ベルト32の外面に固着した幅
広ベルトで、この幅広ベルト33は、紐状ベルト32
を、回転軸杆29,43の各先端側に固定したプーリー
30,遊動プーリー31、および回転軸杆42の下方に
おいて機枠1に突設の軸杆3″に支承の遊動プーリー3
0′に三角形状に巻回装架し、かつ上記遊動プーリー3
1をプーリー30に比し大径にすることによって、該幅
広ベルト33の上側面、すなわちプーリー30,31の
上側間を走行する部分を、上記ベルト26,28および
45,45′の走行面より高くなるようにプーリー30
側から31側に向かって徐々に上向きに傾斜させてお
り、回転軸杆29の回転により矢印ニ方向に走行する。
【0021】33′は紐状ベルト37の外面に固着の幅
広ベルトで、この幅広ベルト33′は、紐状ベルト37
を、機枠1に突設した軸杆40に固定のプーリー34,
同じく機枠1に突設した軸杆40′および40″に支承
した遊動プーリー35および36に三角形状に巻回装架
し、該幅広ベルト33′の下側面、すなわちプーリー3
4,35の下側間を走行する部分を、上記幅広ベルト3
3の上側面の高位置側に接合させ、回転軸杆38の回転
により、歯車39,41および軸杆40等を介して矢印
ホ方向に走行する。
【0022】これらの紐状ベルト26……,28,4
5′,翼片46付きベルト45、幅広ベルト33および
33′は合して苗選別搬送コンベアBを構成しているも
のであり、この苗選別搬送コンベアBによる良,不良紙
筒苗P,P′の選別搬送は次のように行われる。
【0023】 紐状ベルト26……,28が、苗供給
コンベアAから送出され各個に分離された良,不良紙筒
苗P,P′を、その紙筒の少なくても上下両端部をその
紐状ベルト26……,28に水平に支承することによっ
て受け取り矢印ハ方向に搬送する。このとき、正常に成
長している葉部を有する良紙筒苗Pは、その葉部を幅広
ベルト33の受入端上面に載せ、少し搬送されたところ
で、該葉部が上下の幅広ベルト33′,33によって挟
持され、また正常な葉部を有しない不良紙筒苗P′は、
葉部を挟持されるということなく、したがって、紙筒だ
けを上記紐状ベルト26……,28で支持される状態と
なる。
【0024】 良紙筒苗Pは、その紙筒を紐状ベルト
26……の送出端前方に位置させることになったとき、
紙筒の下端部を紐状ベルト28に支持させるとともに葉
部を上下の幅広ベルト33′,33に挟持させた状態
で、プーリー25′とプーリー44との間の空処Sを通
過し、翼片46付きベルト45と紐状ベルト45′上に
移送される。
【0025】 一方、不良紙筒苗P′は、幅広ベルト
33′,33で挟持される葉部がなく、紙筒の下端部が
紐状ベルト28に支持されるだけであるためバランスを
失い、紐状ベルト26……から外れたところで上記空処
Sに落下し、搬送系外に排出される。
【0026】 このようにして、良,不良紙筒苗P,
P′の選別が行われ、良紙筒苗Pのみが、上記紐状ベル
ト28,45′,翼片46付きベルト45によってさら
に前方に搬送される。
【0027】 上記において、良紙筒苗Pの葉部の幅
広ベルト33′,33による挟持が、紐状ベルト28,
45′および翼片46付きベルト45による搬送の途中
で解除されるように関係各部を配置構成してあり、これ
によって、良紙筒苗Pの上記ベルト45′,45への移
送を確実なものにしている。
【0028】 さらにまた、良紙筒苗Pの葉部の上記
挟持は上下の幅広ベルト33′,33によって幅広くし
っかりと行われるのにくわえ、その幅広ベルト33の上
側面をベルト26,28および45,45′の走行面よ
り高くしているので、特に空処Sの部分を搬送されると
きに、紙筒の上半部あるいは葉部自体が空処S内に垂れ
下がるようなことがなく、したがって、プーリー等への
巻き込み等のトラブルを惹き起すことがない。
【0029】次に、Cは回転軸杆50に固定のプーリー
51と回転軸杆47に遊嵌した遊動プーリー52との間
に巻回装架した紐状ベルト53……からなる揃列搬送コ
ンベアであり、この揃列搬送コンベアCは該紐状ベルト
53……に少なくても紙筒の上下両端を水平に支持し、
その良紙筒苗Pを密接揃列状態で矢印ハ方向に搬送す
る。
【0030】Dは回転軸杆42の前記プーリー27と回
転軸杆47に遊嵌した遊動プーリー48との間に巻回装
架した紐状ベルト49……からなる転送コンベアであっ
て、苗選別搬送コンベアBが選別した良紙筒苗Pを矢印
ハ方向に搬送し上記揃列搬送コンベアCに転送するため
のものである。
【0031】57は、揃列搬送コンベアCの送出端部の
上方、したがってまた、回転軸杆50の上方に位置させ
て機枠1に支承した回転軸杆54に固着したスポンジ製
の苗押え輪で、それは歯車55,56を介し回転軸杆5
0の回転にともなって矢印へ方向に回転し、揃列搬送コ
ンベアCの送出端部の良紙筒苗Pを前方に繰り出して挟
持搬送コンベア6に供給する。良紙筒苗Pがこの挟持搬
送コンベア6から苗植付機構7に送給され植え付けられ
るものであることは前述のとおりである。
【0032】ところで、例えばビートの紙筒苗では、そ
の全紙筒苗に対する良紙筒苗の平均的割合がおよそ90
%とであることから、本実施例においては、上記揃列搬
送コンベアCと苗供給コンベアAとの速度比をおよそ
1:1.2とするとともに、揃列搬送コンベアCと苗選
別搬送コンベアBおよび転送コンベアDとの速度比をお
よそ1:3として、苗供給コンベアA,苗選別搬送コン
ベアBおよび転送コンベアDの速度を揃列搬送コンベア
Cの速度より速くし、これにより、良紙筒苗と不良紙筒
苗との割合が平均的得苗率どおりであるかぎりは、揃列
搬送コンベアC上に良紙筒苗Pが常に密接揃列するよう
にしてある。
【0033】上記した各コンベアの速度比からして明ら
かなように、結局は苗選別搬送コンベアBおよび転送コ
ンベアDの速度が苗供給コンベアAの速度より速くなる
ように、すなわち、それらの速度比がおよそ2.5:1
に設定してあるから、苗供給コンベアA上に連綴状態で
乗載された紙筒苗は、苗分離輪19によって後続のもの
から分離されてその連綴状態を解かれた後、その各々が
苗選別搬送コンベアB上において所要の間隔を保持しな
がら搬送されることになるものであり、したがって、不
良紙筒苗P′の転落が円滑に行われ、しかもその際に隣
り合う他の良紙筒苗Pの姿勢を変えてしまうようなこと
もない。
【0034】しかし、揃列搬送コンベアC上に揃列する
良紙筒苗Pの数および密接具合は、苗選別搬送コンベア
Bで選別され系外に排出される不良紙筒苗P′のその時
その時の数によって上記平均的得苗率に関係なく変動す
ることがあり、良紙筒苗Pが揃列搬送コンベアC上に盛
り上がって系外に落下するものを生じるとか、押圧され
て変形し苗植付機構7への供給姿勢を崩すものがあると
か、あるいはまた苗選別搬送コンベアBおよび転送コン
ベアDによる良紙筒苗Pの搬送量が少なくなりすぎる
と、揃列搬送コンベアC上の良紙筒苗P相互間に隙間を
生じ、苗植付機構7への供給間隔が不揃いとなり欠株を
生じる。
【0035】このような事態に対処するために、この考
案は、転送コンベアDによる良紙筒苗Pの転送路に、無
接点検出器60を設け、そこを通過する良紙筒苗Pの粗
密を検出するのに基づいて、苗供給コンベアA,苗選別
搬送コンベアBおよび転送コンベアDの速度を下げてこ
れらによる搬送供給量を減じるとともに、それが減じる
のにともない該転送路を通過する良紙筒苗Pが所要設定
数になったときには上記各コンベアの速度を原状に復さ
せてその搬送供給量を増やし原状どおりにするように構
成した。
【0036】無接点検出器60は、例えば光電スイッチ
等通常物品の検出に使用されているところのものであっ
て、機枠1に長孔60′により位置調整自在に取り付け
てあり、かつ所要のタイマーと接続されていて設定時間
内に良紙筒苗Pが通過するときはその検出を無効にする
オンデレイ型のものとしてある。すなわち、例えば、直
径18mmの良紙筒苗Pが転送コンベアD上を毎秒3
0.6mmで搬送され、無接点検出器60の検出領域を
通過する時間が0.588秒であるとき、0.6秒以下
の検出を無効にするように該無接点検出器60を設定し
ておくものである。
【0037】続いて、伝動機構について説明する。前記
のように、各基端側を機枠1に回転自在に支承され、苗
供給コンベアAの送出端部より下方の水平面内に揃列す
る回転軸杆29,38,42,43,47,50の中の
回転軸杆50が、鎖車58,チエン59を介し前記駆動
軸16に連繋し、該駆動軸16に連動して回転軸杆50
も回転する。 61は上記回転軸杆50に取り付けた大鎖
車、65は回転軸杆43に設けた電磁クラッチで、この
電磁クラッチ65がオンするのにともない、回転軸杆5
0の 回転が、大鎖車61,チエン70,回転軸杆43上
の鎖車66を介して該回転軸杆43に伝達され、これを
回転させる。
【0038】さらに、回転軸杆43の回転は、該回転軸
杆43上の鎖車66′,回転軸杆42,47,38およ
び29上の鎖車67,68,69および29′とこれら
に装架したチエン71を介して、その回転軸杆42,4
7,38および29に伝達され、これらを一斉に回転さ
せる。上記各回転軸杆の回転によって、揃列搬送コンベ
アCと苗選別搬送コンベアBおよび転送コンベアDとは
1:3の速度比で通常走行する関係になっている。
【0039】69′は回転軸杆38に設けた鎖車で、前
記苗供給コンベアAの送出端部側のプーリー軸20に設
けた鎖車73との間にチエン70′を装架している。
れにより、回転軸杆38が回転すると、鎖車73および
プーリー軸20を介して、苗供給コンベアAが揃列搬送
コンベアCとの速度比を1.2:1にして通常走行する
ようにしてある。
【0040】63は回転軸杆50に取り付けたラチェッ
ト装置たるラチェット62付き小鎖車で、回転軸杆47
上の鎖車68′との間にチエン72を装架している。し
たがって、回転軸杆43等が上記のように一斉に回転す
るのにともない小鎖車63もまた回転するが、このとき
はラチェット62によって空転動作となる。
【0041】このような各コンベアの通常走行時におい
ては、良,不良紙筒苗P,P′の供給が平均的得苗率ど
おりであるとしても、苗供給コンベアAから良,不良紙
筒苗P,P′が供給されるかぎり、揃列搬送コンベアC
上に所要数の良紙筒苗Pが密接揃列しているところに、
さらに後続の良紙筒苗Pが送給されることになる。すな
わち、転送コンベアD上の良紙筒苗Pが徐々に多くなり
密接する。
【0042】この転送コンベアD上の良紙筒苗Pの密接
状態は上記無接点検出器60によって検知され、電磁ク
ラッチ65をオフにする。これにより、回転軸杆50以
外の各回転軸杆の回転は、上記大鎖車61によるものか
ら小鎖車63によるものに切り換わる。すなわち、電磁
クラッチ65がオフになるのにともない回転軸杆43の
回転か回転軸杆50の回転速度に近づくとラチェット6
2の働きによって、回転軸杆50の回転を小鎖車63等
を介して回転軸杆43等に伝達する。
【0043】そして、苗選別搬送コンベアBおよび転送
コンベアDを揃列搬送コンベアCよりやや速い程度の低
速走行にするとともに、苗供給コンベアAを揃列搬送コ
ンベアCの0.4倍程度の低速走行にする。この低速走
行により転送コンベアD上の良紙筒苗Pの量が少なくな
り、相互の密接状態を解消して所要の間隔を保持し、無
接点検出器60がその検出を無効にしたとき、電磁クラ
ッチ65が再びオンし各コンベアを通常走行させる。
【0044】上記のように低速走行にした場合において
も、苗選別搬送コンベアBおよび転送コンベアDは揃列
搬送コンベアCより速い速度で走行するから、その転送
コンベアDによる揃列搬送コンベアCへの良紙筒苗Pの
供給間隔を大きくあけてしまう不都合はない。
【0045】
【考案の効果】以上述べたところから明らかなように、
本考案によれば次の効果を奏する。苗供給コンベアの速
度を揃列搬送コンベアの速度より速くなるように設定す
るとともに、苗選別搬送コンベアおよび転送コンベアの
速度を苗供給コンベアの速度より速くなるように設定し
たから、紙筒苗の各々は苗選別搬送コンベア上において
所要の間隔を保持しながら搬送されることになる。
【0046】すなわち、苗供給コンベアから送出する時
点において連綴状態を解かれているかぎり各紙筒苗は、
互いの紙筒を接触させたり葉部を絡ませた状態で苗選別
搬送コンベア上を搬送されることがなく、不良紙筒苗の
苗選別搬送コンベア上から系外への円滑な転落排出すな
わち選別に支障を来すようなおそれがないから所定の選
別精度を維持できるとともに、その転落排出の際に隣り
合う他の良紙筒苗に姿勢を変えてしまうような悪影響を
与えることもない。
【0047】また、転送コンベア上の良紙筒苗の粗密を
無接点検出器により検出するのにともない苗供給コンベ
アと苗選別搬送コンベアと転送コンベアの各々の速度を
下げて互いの速度比を変更しあるいはその変更した速度
比を再び原状に復すようにしたので、転送コンベア上の
良紙筒苗が所要設定数を超えたとき、該転送コンベア,
苗供給コンベアおよび苗選別搬送コンベアによる供給量
を減じ、かつその供給量が減じるのにともない転送コン
ベア上の良紙筒苗が所要設定数になったときには、該転
送コンベア、苗供給コンベアおよひ苗選別搬送コンベア
による供給量を原状どおりに増やすことができ、これに
より揃列搬送コンベア上の良紙筒苗を常に密接揃列状態
にしておくことができる。
【0048】これをさらに詳しくいうと、苗選別搬送コ
ンベア,苗供給コンベア,転送コンベアおよび揃列搬送
コンベアを回転走行させる伝動機構が、高速運転と低速
運転に自動的に切換えられ、高速運転時には、苗供給コ
ンベアと苗選別搬送コンベアおよび転送コンベアの各々
と揃列搬送コンベアとの速度比を、平均的得苗率に対応
させてかつ所定数の良紙筒苗が揃列搬送コンベア上に常
に密接揃列することになり、しかも、苗供給コンベアの
速度を揃列搬送コンベアの速度より速くなるおよそ1.
2:1に設定し、苗選別搬送コンベアおよび転送コンベ
アの速度を苗供給コンベアの速度より速くなるおよそ
2.5:1に設定し、また、低速運転時には、苗供給コ
ンベアと苗選別搬送コンベアおよび転送コンベアの各々
の速度を下げるが、苗選別搬送コンベアおよび転送コン
ベアの速度はなお揃列コンベアの速度よりやや速くなる
ように設定しているので、転送コンベアで転送される良
紙筒苗が所要設定数を超えたとき、該転送コンベア、苗
供給コンベアおよび苗選別搬送コンベアによる供給量を
減じ、かつその供給量が減じるのにともない転送コンベ
ア上の良紙筒苗が所要設定数になったときには、その転
送コンベア、苗供給コンベアおよび苗選別搬送コンベア
による供給量を原状どおりに増やし、結局、揃列搬送コ
ンベア上の良紙筒苗を常に密接揃列状態にしておくこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案装置の実施例の平面図である。
【図2】同上の側面図である。
【図3】同上の装置を搭載した移植機の概略側面図であ
る。
【符号の説明】
P 良紙筒苗 P′ 不良紙筒苗 A 苗供給コンベア B 苗選別搬送コンベア C 揃列搬送コンベア D 転送コンベア 60 無接点検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山本 信弘 北海道滝川市滝の川町東2丁目13−2 (56)参考文献 特開 昭57−118708(JP,A) 特開 昭54−20567(JP,A) 実開 昭53−127494(JP,U) 実開 昭59−163310(JP,U) 実公 平2−29843(JP,Y2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】良紙筒苗の正常に成長している葉部を挟持
    する上下一対のベルトを付設し、良紙筒苗と不良紙筒苗
    とを選別する苗選別搬送コンベア、 その苗選別搬送コンベアに紙筒苗を供給する苗供給コン
    ベア、 苗選別搬送コンベアによって選別された正常な大きさの
    葉部を有する良紙筒苗を転送コンベアを介して受け取り
    それを苗植付機構に向けて搬送する揃列搬送コンベア、 上記転送コンベア上の良紙筒苗の粗密を検出することが
    できるようにして設けた無接点検出器、苗選別搬送コンベア,苗供給コンベア,転送コンベアお
    よび揃列搬送コンベアを回転走行させることになる複数
    本の回転軸杆が互いに連動するように連繋し、その中の
    所要の1本の回転軸杆に、移植機の走行にともなって駆
    動する駆動軸を連繋し、同じく所要の1本の回転軸杆に
    ラチエット装置を設け、さらに同じく所要の1本の回転
    軸杆に電磁クラッチを設け、この電磁クラッチがオンの
    とき、ラチエット装置が空転作動しかつすべての回転軸
    杆が一斉に回転され、また、電磁クラッチがオフのと
    き、ラチエット装置が駆動作動し、そのラチエット装置
    を介しすべての回転軸杆が一斉に回転され、さらに、電
    磁クラッチは上記無接点検出器が転送コンベア上の良紙
    筒苗の粗密を検出するのに基づきオン・オフし、ラチエ
    ット装置が空転作動のとき高速運転となり、駆動作動の
    とき低速運転となる伝動機構、 この伝動機構の高速運転時における、上記苗供給コンベ
    アと苗選別搬送コンベアおよび転送コンベアの各々と揃
    列搬送コンベアとの速度比を、平均的得苗率に対応させ
    てかつ所定数の良紙筒苗が揃列搬送コンベア上に常に密
    接揃列することになるように、しかも、苗供給コンベア
    の速度を揃列搬送コンベアの速度より速くなるおよそ
    1.2:1に設定するとともに、苗選別搬送コンベアお
    よび転送コンベアの速度を苗供給コンベアの速度より速
    くなるおよそ2.5:1に設定したこと、 上記伝動機構が低速運転になったとき、苗供給コンベア
    と苗選別搬送コンベアおよび転送コンベアの各々の速度
    を下げるが、苗選別搬送コンベアおよび転送コンベアの
    速度はなお揃列コンベアの速度よりやや速くなるように
    設定したことからなることを特徴とする移植機の紙筒苗
    選別装置。
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