JPH088564Y2 - 帯状苗製造装置における固定糸繰出機構 - Google Patents

帯状苗製造装置における固定糸繰出機構

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JPH088564Y2
JPH088564Y2 JP7950790U JP7950790U JPH088564Y2 JP H088564 Y2 JPH088564 Y2 JP H088564Y2 JP 7950790 U JP7950790 U JP 7950790U JP 7950790 U JP7950790 U JP 7950790U JP H088564 Y2 JPH088564 Y2 JP H088564Y2
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精吾 藤本
清 高城
善久 百合野
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案はいぐさ等のように針状又は棒状の苗からな
る移植用の苗を帯状にして分割移植する場合の帯状苗の
製造装置における固定糸繰出機構に関する。
〈従来の技術〉 従来、いぐさ等を帯状苗にする装置としては、特開平
−148113号公報に示すように植付株毎にカップ植えする
装置や、特開平1−196206号公報に示すように植付株毎
に苗を分割してこれを一定間隔毎にテープで連接せしめ
て連接苗とし、上記テープを切断しながら移植する装置
が知られている。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、上記の装置においては、植付苗毎に株分け
し、あるいはカップ植えやテープ接着等に多大な労力を
要し、非能率であるとともに苗製造のコストの面でも不
経済であった。
これに対し本考案者等は、第2図に示すように一定径
に成長した苗株を定寸切断してこれを偏平に圧偏したも
のを、帯状に連接固定して帯状苗とし、該帯状苗を移植
機の自動送りにかけて順次定量に切断分割しながら移植
する方法を発明した。
この考案は上記帯状苗を一体的な帯状に連接固定する
ために、連接苗の根元側をテープ等の連接手段と糸によ
る固定手段で固定するに際し、上記固定用の糸を苗茎と
からまず確実且つ強固に巻回固定せしめる固定糸の繰出
機構を提供せんとするものである。
〈課題を解決するための手段〉 上記課題を解決するための本考案の装置は、株元部を
揃えて偏平な帯状に並べられた苗を両側から挾持して帯
方向に移動させる移動ライン43と、該移動ライン43を内
部に通過させ上記移動ライン43のまわりを回転する回転
リング32とを設け、該回転リング32の内側にはリング回
転時に上記帯状の連接苗1cの先端側に分け入って通過す
るデバイダ34を内向きに突設し、上記デバイダ34には、
前記移動ライン43上の帯状の連接苗1cを順次一体の帯状
苗1dに固定する固定糸31を、デバイダ34に沿わせてデバ
イダ34先端側より繰り出すように案内する糸出しガイド
35を設けたことを特徴としている。
〈作用〉 移動ライン43上において帯状に並べて連接された連接
苗1cは、表裏両側から挾持されて前進移動し、回転リン
グ32は上記移動ライン43及び連接苗1cをその内径内で通
過させるとともに、デバイダ34は通過する連接苗1cの苗
茎部分に分け入って通過するとともに、この時苗茎に糸
が接触したりからんだりしないように糸を案内する。そ
して糸はデバイダ34に設けられた糸出しガイド35を介し
てデバイダ34の先端より、回転リング32の回転に伴って
順次繰り出され、連接苗1cの根元側のテープ等の連接手
段と苗自体を順次巻き付け固定する。
〈実施例〉 以下図示する実施例につき詳述すると、第2図はいぐ
さ苗の圧偏方法を示し、100mm前後の株径に成長したも
のの毛根下端と茎部を例えば全長200mm前後に切揃えて
苗株1aを、所定間隙の流通路2を形成するように、それ
ぞれ対をなして順次回転自在に軸支された案内ベルト3,
多数の縦方向のスポークを有する篭状のほぐし用ロータ
4,圧偏用ローラー5とで構成される圧偏装置を通過させ
ることで厚み20mm前後のシート状をなす圧偏苗株1bを形
成するものである。
苗株1aは上記のように篭状のロータ4で予めほぐされ
ることにより地下茎から発芽した新芽を傷つけることな
く全体が柔らかくほぐされ且つ偏平に圧延された状態に
なり、さらに圧偏用ローラー5によって押圧されて最終
厚みに揃えられる。
第1図は上記苗株1bを他の苗株1bと連接させながら帯
状苗にする方法とそのための帯状苗製造装置の概要を示
し、帯状苗製造装置11は表面に凹凸(図示しない)を有
する長尺のエンドレスな樹脂製の受けベルト12をローラ
ー13,14で巻き掛け、該受けベルト12と平行にその前端
上において前後端をローラー16,17に巻き掛けた短寸の
押えベルト18が支持されている。
受けベルト12と押えベルト18との間は、受けベルト12
の後方上面の苗のせ部(苗並べ区間)18a上において、
後端を他の苗株1bの前端と一部重ね合わせ、又は接触さ
せて順次連接した帯状連接苗1cを押圧しながら前方に送
り出すための間隙を形成している。
上記ローラー13,16はそれぞれ駆動ローラーとなって
おり、それらの各ローラー軸19,21の端部にはベルト12,
18と略同周速で回転する周面に弾力性を有するゴムラバ
ーを巻装した押接ローラー22,23が各軸支され、さらに
ローラー13,22及び同16,23の前方には、押接ローラー2
2,23から送り出された苗株を次工程に挾持しながら送り
出す送りローラー24,26が上下一定の間隙を介して軸支
されている。上記送りローラー24,26は周面に平歯車状
の凹凸を形成しており、いずれも苗株を前方に送り出す
方向に駆動されている。
前記押接ローラー22,23の上方又は下方にはそれぞれ
ガイドローラー27とテープローラー28a,28bとが略上下
対称に配設軸支され、各テープローラー28a,28bには水
に対して一定の強度をもち且つ水に長時間浸漬すること
によって繊維等の結合が崩壊する紙製又は布製その他の
材料によるテープ29a,29bが巻付けてストックされてい
る。
そしてベルト12,18によって送られて来る連接苗1cが
押接ローラー22,23間に挾持されて通過する際に、上記
上下のテープ29a,29bは押接ローラー22,23に押接されて
その接着面側を、連接苗1cの地下茎部分の表裏の各面に
順次接着されるように繰り出される。上記テープ29の下
部からはいぐさ苗の根が突出し、上部からはいぐさ茎部
とその基端部付近に発芽している新芽が突出した状態と
なり、テープ29を基端部に接着した連接苗は次の送りロ
ーラー24,26でさらに押圧されて接着を強めながら順次
送り出される。
上記のようにテープ29a,29bの押接が行われて次の送
りローラー24,26に至る間の位置では、連接苗1cがロー
ラとベルトにより確実に保持されており、表裏両側のテ
ープ29a,29bとその間の苗株とを糸31によって一体的に
固定する作業が行われる。
即ち上記連接苗1cの移動ライン43中のローラー26,26
と同22,23との前後間隙間のまわりには、テープ29a,29b
及び該テープ間の苗部に中心を有するパイプ製の回転リ
ング32が、上記移動ライン43と直角に且つ回転自在に設
けられている。
上記回転リング32の外周には、下部の左右両側と上部
中央で外接する3個の転輪33が軸支して設けられ、下部
転輪33の少なくとも一個33aが駆動転輪として回転し、
回転リング32を背面視で反時計方向に回転駆動する。
上記回転リング32の内周には、図示する如く回転方向
に向かって側端が楔状のエッジ34aをなすように折り曲
げ形成されたデバイダ34が、リング中心方向に向かって
突設されている。
上記デバイダ34内には糸リール36が回転自在に軸支さ
れるとともに、該糸リール36に巻き付けられた糸31はデ
バイダ34の内端に取り付けられたパイプ状の糸出しガイ
ド35を通って、回転リング32の回転に伴ってローラー2
3,26間のテープ29a,29bに向かって繰り出される。
上記糸31の繰り出し端は回転リング32の始動に先立っ
て予めローラー23,23間のテープ29a,29b及び苗株部分に
固着しておき、連接苗1cを順次前方に送りながら回転リ
ング32を回転させると、糸はリング中心に向かって繰り
出され、連接苗1cの表裏のテープ29a,29bにらせん状に
順次巻き付けられ、テープ29a,29bとその間にあるいぐ
さ苗を一体的に且つ連結して結束し、帯状苗1dを形成し
ながら前方に送り出す。
このとき、図示する例では、デバイダ34は連接苗1cの
茎の下方から上方に向かって回転し、いぐさの茎部を下
側から押し分けて通過し、糸31はいぐさ苗の茎部に妨げ
られることなく苗の根元部のテープ29a,29b部分にだけ
巻き付けられ、その強さは糸リール36からの糸31の繰り
出し抵抗によって調節され、該繰り出し抵抗は、例えば
リール36に弾力的な摩擦抵抗を与える方法等により自由
に設定及び調節できる。
上記の機構では、苗の前方への送り移動と回転リング
32の回転を利用して糸を繰り出すので、糸リール36の駆
動は不要であり、ブレーキ等により糸31の繰り出し抵抗
を与えるだけで十分な巻付けが可能である。また、いず
れの動きも定速駆動なので、糸31の巻付けは均一にな
る。37aは押えベルト18の側方に軸支されて苗送り方向
に高速回転するカッターで、圧偏時に不揃となったまま
で連接の先端の不揃いを修正するように切断して定寸に
揃え、これが帯状苗1dの最終の高さ寸法となる。また、
該カッター37aの下方には、上記カッター37aの周縁エッ
ジを収容してカッティングされる苗を、受け止めながら
ベルト周速に合わせて緩速苗送りをする2枚刃の鋸歯状
の受けカッター37bが設けられている。
カッター37aの外周と受けカッター37bは互いに外周が
重なり合っているので切断が確実であり、また受けカッ
ター37bが鋸歯状をなして苗茎を均一に分割しながら受
け止めて、ベルト送りに同調して回転しているので切断
むらもなく茎部の乱れも生じない。
上記のように連続形成された帯状苗1dは第1図想像線
で示すようにロール状苗1eとして順次巻取られ、そのま
ま植付機に取付けて連続供給することも可能であるが、
同図実線で示すように前後の長さLが50cm位に揃えた短
冊状の帯状苗1fに切断して使用することができる。この
場合切断時に糸31を切るので、切断部分の糸のほつれを
防止するために、予め切断部分の糸31をテープ29a,29b
に固着すべく糸止めテープ又は接着剤等による糸止め41
を施しておくことが望ましい。
そして短冊状に切揃えられた帯状苗を1fは、植付機
(図示しない)に載置され自動送りされながら短寸の幅
l(例えば15mm位)に切断され且つビークで掻き取られ
ながら順次植付けられる。
第3図以下は本考案の装置の詳細な構造を示し、機体
フレーム41の上部には水平な上部フレーム42が設けら
れ、該上部フレーム42の上部の略中央には受けベルト12
と押えベルト18等からなる移動ライン43が前後方向に形
成され、該移動ライン43の両側にはローラ軸19,21、送
りローラ24,26等を軸支する板状のブラケット44,46が相
対向して平行に立設されている。
移動ライン43の左側ブラケット44の後半部、即ち苗並
べ区間18a部分は、受けベルト12上で載せられる連接苗1
cの根元側を当接させて揃えるための根揃板47を形成し
ている。テープローラー28a,上部ガイドローラー27は上
記左側ブラケット44に軸支され、下方のテープローラー
28bは上部フレーム42の下方に突設したブラケット48に
軸支されている。また回転リング32を上部から押さえて
いる転輪33は、右側ブラケット46の上端に揺動自在に軸
支されたアーム49の先端に軸支され、該アーム49はブラ
ケット46との間に張設されたスプリング51により、常に
転輪33が回転リング32を押圧する方向に付勢している。
カッター37a,37bはともの右側ブラケット46に軸支され
ている。
次に上記帯状苗製造装置11の駆動系について説明する
と、機体フレーム41内に設けられたモーター52の出力プ
ーリ53,54は高速駆動系と低速駆動系とに分かれてお
り、低速駆動系はベルト56を介してギヤケース57の入力
プーリ58に接続され、ギヤケース57の出力スプロケット
59とブラケット46に軸支されたダブルスプロケット61の
一方及びテンションスプロケット62はチエン63を巻掛け
て連動する。上記ダブルスプロケット61の他方と、下部
送りローラ24駆動用のスプロケット64,ローラ軸19駆動
用のダブルスプロケット66とは、チエン67に巻き掛けら
れて反時計方向に同速同方向回転する。
これに対し上部送りローラ26駆動用のスプロケット68
とローラ軸21駆動用のスプロケット69とは、上記チエン
67に対して外接状態で連系しており、それぞれ時計方向
に周速回転させられる。さらにダブルスプロケット66は
受けカッター37b駆動用のスプロケット71とチエン72で
同速同方向回転されられ、受けカッター37bはベルト12,
18と略同一同速で同方向に緩速回転させられる。カッタ
ー37bの周速は例えば88mm/sec程度である。
モーター52の高速側出力プーリ53は、ギヤケース73の
入力軸74側の入力プーリ76をベルト77で回転させ、駆動
転輪33aは上記入力軸74に取り付けられて高速回転し、
回転リング32を回転させる。またギヤケース73の出力プ
ーリ78はカッター37a駆動用のプーリ79をベルト81によ
って回転駆動させ、カッター37aは受けカッター37bに対
して高速(例えば約4400mm/sec)で回転駆動させられ
る。
上記実施例では、回転リング32を背面視で反時計方向
に回転させ、ローラ24,26とベルト12,18間の間隙におい
て連接苗1cに対してデバイダ34により下側より分け入ら
せて糸巻きせしめ、苗の自重に対して持上げ方向にデバ
イダ34を通過させることによって苗茎の乱れを防止する
構造としている。
これに対し、回転リング32を背面視時計方向回転に回
転させ、デバイダ34を連接苗1cに対して上側から通過さ
せる構造にすることも可能である。この場合、デバイダ
34の向きを逆向きに付設するほか、押接ローラ22と送り
ローラ24間には、この部分で通過する苗を下側から略水
平に支える支持ガイド(図示しない)を設け、デバイダ
34が上方より分け入る際は該デバイダ34により弾力的に
押し広げられ、デバイダ通過後は上記支持ガイドが元位
置に復帰する機構にすることが望ましい。このような構
成にして、デバイダ通過時の苗茎の乱れは全く生じない
ものとすることができる。
〈考案の効果〉 本考案は前記のように構成され、固定糸は回転リング
内において常にデバイダ内部を通ってデバイダ先端より
繰り出されるので、デバイダのガードにより糸は常に苗
の茎やその他のものに接触したり、からむことなくスム
ースに繰り出され、苗の固定も正確且つ均一に行われ
る。
特にデバイダ先端より糸出しが行われる構造なので、
最大限糸出し位置を糸による苗の連接固定作業部まで近
接させることが可能で、上記作用効果に資するところが
大きいという利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は帯状苗製造装
置の概要を示す全体斜視図、第2図はいぐさ苗の圧偏装
置の概要斜視図、第3図は帯状苗製造装置の全体側面
図、第4図は同じく装置要部の平面図、第5図は同装置
の背面図、第6図,第7図は糸繰出機構の要部背面図及
び部分側面図、第8図は同じく装置の伝動系を示す側面
概略図である。 1c:連接苗、1d:帯状苗 12:受けベルト、18:押えベルト 18a:苗並べ区間、31:糸 32:回転リング、34:デバイダ 35:糸出しガイド、37a:カッター 37b:受けカッター、43:移動ライン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】株元部を揃えて偏平な帯状に並べられた苗
    を両側から挾持して帯方向に移動させる移動ライン(4
    3)と、該移動ライン(43)を内部に通過させ上記移動
    ライン(43)のまわりを回転する回転リング(32)とを
    設け、該回転リング(32)の内側にはリング回転時に上
    記帯状の連接苗(1c)の先端側に分け入って通過するデ
    バイダ(34)を内向きに突設し、上記デバイダ(34)に
    は、前記移動ライン(43)上の帯状の連接苗(1c)を順
    次一体の帯状苗(1d)に固定する固定糸(31)を、デバ
    イダ(34)に沿わせてデバイダ(34)先端側より繰り出
    すように案内する糸出しガイド(35)を設けてなる帯状
    製造装置における固定糸繰出機構
JP7950790U 1990-07-26 1990-07-26 帯状苗製造装置における固定糸繰出機構 Expired - Lifetime JPH088564Y2 (ja)

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JPH0438208U JPH0438208U (ja) 1992-03-31
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