JPH088498A - 配線構造、その製造方法および該配線構造を用いた画像形成装置 - Google Patents

配線構造、その製造方法および該配線構造を用いた画像形成装置

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JPH088498A
JPH088498A JP13879794A JP13879794A JPH088498A JP H088498 A JPH088498 A JP H088498A JP 13879794 A JP13879794 A JP 13879794A JP 13879794 A JP13879794 A JP 13879794A JP H088498 A JPH088498 A JP H088498A
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conductive
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wiring
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Kazuya Shigeoka
和也 重岡
Osamu Takamatsu
修 高松
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    • H01J2201/316Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
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  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】SCE(表面伝導型電子放出素子)型のフラッ
トパネルディスプレイなどに使用され、その構成後に空
気中などでの熱処理工程を経ることになる配線構造であ
って、この熱処理工程によっても表面の酸化や抵抗値の
増加が起こらない配線構造を提供する。 【構成】銅で構成された導電母体3と、導電母体3とガ
ラス基板1との間に介在しクロムなどからなる密着層2
と、導電母体3の露出部の全体を被覆するクロムなどか
らなる保護層3とを設ける。この配線構造は、例えば、
密着層および導電母体とをリフトオフ法で形成し、そ
の後、密着層および導電母体の配線パターンよりも幅の
広いパターンによって保護層を形成することにより、あ
るいは密着層および導電母体とを形成した後、保護層
をめっき法によって形成することにより、製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁基板上に設けられ
銅を導電母体とする配線構造と、その製造方法と、この
配線構造を用いた画像形成装置とに関し、特に、その構
成後に、400℃以上の温度での封着工程などの熱処理
工程に曝されることになる配線構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイ(画像形成装置)の
大面積化、高精細化の要求が高まっており、これに伴
い、CRTディスプレイに代わるものとして、フラット
パネルディスプレイの研究開発が各所で行なわれてい
る。フラットパネルディスプレイには、プラズマディス
プレイや液晶パネルディスプレイ、表面伝導型電子放出
素子ディスプレイ(以下、SCE型ディスプレイ)等が
ある。
【0003】これらの中でSCE型ディスプレイは、電
子源として表面伝導型電子放出現象を利用したものであ
って、視野角が広く、輝度が高いなどの特長を有してい
る。ここで表面伝導型電子放出現象とは、M. I. Elinso
nら(Radio・Eng. Electron Phys., 10, 1290-1296(196
5))によって報告された冷陰極電子放出現象であって、
基板上に形成された小面積のPdOなどの薄膜に対し膜
面に平行に電流を通ずるとこの膜面から電子が放出され
るというものである。このような電子放出素子と蛍光体
とを組み合わせ、電子放出素子が画像信号に応じて適宜
駆動されるようにすることにより、画像表示装置(画像
形成装置)が製作できる。
【0004】以下、SCE型ディスプレイの構成方法の
一例を説明する。まず、ガラス基板などの絶縁基板上
に、複数本の行方向配線とこれら行方向配線上に絶縁層
を介して配置される複数本の列方向配線とを設け、行方
向配線と列方向配線との各交差部の近傍にマトリクス状
に複数の表面伝導型電子放出素子を配置して、リアパネ
ルを形成する。電子放出は真空中で行う必要があるた
め、配線や電子放出部が形成されたリアパネルと、蛍光
体を備えたフェイスパネルとを対向させ、フリットガラ
スを用いてこれらを400℃程度以上の温度で封着する
ことによって真空容器部を形成する。この封着工程の
後、真空容器部外部にある配線端部と電気駆動装置とを
電気的に接続し(実装工程)、その後、各電子放出部の
薄膜に電界を印加し薄膜を局所的に破壊、変形もしくは
変質せしめ、電気的に高抵抗な状態にする工程(フォー
ミング工程)を実施して、電子放出部を最終的に形成す
る。
【0005】このSCE型ディスプレイでは、使用時
に、行方向配線および列方向配線に比較的大きな電流が
流されるが、大面積化や高集積化(画素数を多くするこ
と)を果たした場合にはこれらの配線長が長くなったり
配線幅が小さくなって配線抵抗が増大しがちである。一
方、ディスプレイの高速応答性の観点からは、これらの
配線にはそれほど大きな信号遅延は許されない。このよ
うに配線抵抗の増大に伴う信号遅延が問題とされる配線
においては、導電母体として比抵抗の低い銅(Cu)を用
いることが好ましい。しかし、銅は、基板材料であるガ
ラスとの密着性が不良であり、また前述の封着工程など
熱処理過程中に酸化されやすいことから、導電母体であ
る銅の下層(絶縁基板側)に密着層、上層に保護層を形
成して三層構成にし、上述の行方向配線や列方向配線に
用いている。
【0006】図5は、このような従来の配線構造の構成
を示す一部破断斜視図である。ガラス基板91上に密着
層92を介して銅からなる導電母体93が設けられ、導
電母体93の上面には保護層94が設けられている。導
電母体93の断面形状は台形となっており、台形の側面
(法面)にあたる部分では導電母体93が露出してい
る。
【0007】密着層あるいは保護層は、銅と化合物を形
成せず、かつガラスで代表される絶縁基板との密着性が
良好で、熱処理に対して安定な材料で構成することが好
ましく、例えばニオブ(Nb)[伊藤仁他:第39回応用
物理学関係連合講演会, 30p-ZH-8,(1992)]やタンタル
(Ta)[池田光志他:フラットパネルディスプレイ9
0’, 58頁(1990)]、クロム(Cr)[Y. Arita:IEEE V
LSI Interconnection Conf., 254(1990)]などが報告さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の配線構造の場合、銅から構成された導電母体の側
面には保護層が設けられておらず、空気中(少なくとも
酸素の存在下)での熱処理工程、特に前述のSCE型デ
ィスプレイ製造における封着工程によって、この導電母
体が側面から酸化され、抵抗値の増大や酸化銅形成によ
る表面荒れなどの問題を生じていた。また、これらの問
題により、SCE型ディスプレイにおいては、使用時に
配線部で大きな電圧降下が生じるため輝度のばらつきな
どが生じ、さらに上述の実装時での接触抵抗の増大や接
触不良を引き起こしていた。
【0009】本発明の目的は、その構成後に空気中など
での熱処理工程を経ることになる配線構造であってこの
熱処理工程によっても表面の酸化や抵抗値の増加が起こ
らない配線構造と、この配線構造の製造方法と、この配
線構造を用いた画像形成装置とを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の配線構造は、絶
縁基板上に設けられ、電気伝導材料を用いて構成され、
構成後に熱処理工程にさらされる配線構造であって、銅
で構成された導電母体と、前記導電母体と前記絶縁基板
との間に介在し金属で構成された密着層と、前記導電母
体の露出部の全体を被覆し金属からなる保護層とを有す
る。
【0011】配線構造の本発明による第1の製造方法
は、絶縁基板上に設けられ、電気伝導材料を用いて構成
され、構成後に熱処理工程にさらされる配線構造であ
り、銅で構成された導電母体と、前記導電母体と前記絶
縁基板との間に介在し金属で構成された密着層と、前記
導電母体の露出部の全体を被覆し金属からなる保護層と
を有する配線構造の製造方法において、前記密着層およ
び前記導電母体とをリフトオフ法で形成し、その後、前
記密着層および前記導電母体の配線パターンよりも幅の
広いパターンによって前記保護層を形成する。
【0012】配線構造の本発明による第2の配線方法の
製造方法は、絶縁基板上に設けられ、電気伝導材料を用
いて構成され、構成後に熱処理工程にさらされる配線構
造であり、銅で構成された導電母体と、前記導電母体と
前記絶縁基板との間に介在し金属で構成された密着層
と、前記導電母体の露出部の全体を被覆し金属からなる
保護層とを有する配線構造の製造方法において、前記密
着層および前記導電母体とを形成した後、前記保護層を
めっき法によって形成する。
【0013】本発明の画像形成装置は、絶縁基板と、前
記絶縁基板上に設けられた行方向配線および列方向配線
と、前記行方向配線および前記列方向配線の交差点近傍
に設けられた電子放出素子と、前記絶縁基板に対向して
設けられ発光面を有するフェースプレート部材とを有
し、前記電子放出素子が前記絶縁基板上にマトリクス上
に複数配置され、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ
である画像形成装置において、前記行方向配線および前
記列方向配線が、銅で構成された導電母体と、前記導電
母体と前記絶縁基板との間に介在し金属で構成された密
着層と、前記導電母体の露出部の全体を被覆し金属から
なる保護層とを有する配線構造で形成されている。
【0014】
【作用】本発明の配線構造では、銅で構成される導電母
体の側面にも保護層を形成して導電母体の露出部の全体
を保護層で被覆するようにしてあるので、導電母体が雰
囲気とは直接接触することがない。したがってこの配線
構造の形成後に空気中などで熱処理を行なった場合であ
っても、導電母体の酸化が防止される。これにより、配
線の抵抗値の増大や配線表面の荒れなどの発生を防ぐこ
とができる。
【0015】本発明において、絶縁基板としては各種の
ものが使用されるが、典型的にはガラス基板が使用され
る。密着層および保護層を構成する材料としては、絶縁
基板に対する密着性がよく、導電母体の銅と化合物を構
成せず、かつ熱処理工程での雰囲気に耐えるものが使用
されるが、絶縁基板としてガラス基板を使用する場合に
は、これらの観点から、クロム、ニオブ、タンタル、チ
タンの中から選ばれた少なくとも1種以上の金属を用い
ることが好ましい。
【0016】本発明でいう熱処理工程とは、露出してい
る銅の表面が酸化するような条件で行なわれる加熱処理
の工程のことを意味するが、一般的には、大気中あるい
は酸素の存在下で400℃以上に加熱する工程である。
そしてこのような熱処理工程の典型例としては、ディス
プレイ装置の真空容器部を形成するために400℃以上
の温度で実施される封着工程が挙げられる。
【0017】本発明において、配線構造は配線パターン
に加工されたものとして形成されるが、後述するよう
に、導電母体の表面に保護層をあまねく設けるために
は、絶縁基板の表面に概ね直交する平面による導電母体
の横断面を台形形状とし、この台形の底辺のうち長い方
の底辺が絶縁基板側に配置されるようにすることが好ま
しい。
【0018】このような配線構造の製造方法としては、
各種のものが考えられるが、密着層および導電母体と
をリフトオフ法で形成し、その後、これら密着層および
導電母体の配線パターンよりも幅の広いパターンによっ
て保護層を形成する、密着層および導電母体とを形成
した後、保護層をめっき法によって形成する、などの方
法がある。
【0019】上記の方法を具体的に説明する。まず、
配線構造の第1層目となる密着層および第2層目となり
銅から構成される導電母体とを配線パターンとしてリフ
トオフ法によって形成する。リフトオフ法によって形成
された配線パターンは、絶縁基板側の底辺の方が上面側
の底辺よりも長い台形形状となる。したがって、この配
線パターンを絶縁基板の上方側から見た場合には、導電
母体の斜面部分も見えることになる。この状態で、密着
層および導電母体の配線パターンよりも幅の広いパター
ンで第3層目である保護層を形成することにより、特別
な形成方法を採用しなくても、導電母体の斜面部分(側
面)にも保護層が形成されることとなる。したがって、
導電母体の露出部の全体が保護層で覆われることにな
る。保護層の形成方法としては、典型的には、リフトオ
フ法あるいはフォトリソグラフィエッチング法などがあ
る。
【0020】一方、上記の方法は、密着層および導電
母体を配線パターンとして例えばリフトオフ法あるいは
フォトリソグラフィエッチング法で形成し、その後、め
っき法を用い、配線導体の上面および側面に保護層を設
けようとするものである。この方法ではめっき法を用い
ているので、導電母体の斜面が絶縁基板表面に対して極
端なオーバーハング状態となっていない限り、導電母体
の斜面および上面に良好に保護層を設けることができ、
導電母体の露出部の全体が保護層に覆われることにな
る。
【0021】これら2通りの製造方法により、導電母体
の側面(斜面)に、導電母体の上面に設けられる保護層
とほぼ同じ膜厚の保護層が設けられることとなり、銅か
らなる導電母体の全面が保護層ないし密着層で被覆され
た配線構造が製造されることとなる。これにより、その
後の熱処理工程での配線母体の酸化が防止される。
【0022】なお、導電母体、密着層および保護層の膜
厚は、それぞれ、配線の材料や形状、要求される抵抗値
などによって適宜に設定される。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の一実施例の配線構造の構成
を示す一部破断斜視図である。
【0024】この配線構造は、絶縁基板であるガラス基
板1上に設けられたものであって、クロムからなる密着
層2と、密着層2上に設けられ銅からなる導電母体3
と、導電母体3のうち密着層2に接していない部分の表
面の全面を覆うように設けられた保護層4とを有し、配
線パターンに加工されている。このガラス基板1に垂直
であって配線構造の延長方向に垂直な平面でこの配線構
造を切断したときの断面は、図1に示されるように台形
形状であり、したがって導電母体の断面形状も台形であ
って、この台形の2底辺のうち長い方の底辺が絶縁基板
側に配置され、短い方の底辺が導電母体の上面を構成し
ている。
【0025】次に、この配線構造を具体的に製造した例
を説明する。
【0026】《実施例1》まず、図2(a)に示されるよ
うに、清浄化した青板ガラス(ソーダガラス)からなる
ガラス基板1上に、ネガ型のフォトレジストを用いてレ
ジストパターン5を形成した。ネガ型であるので、配線
パターンとなるべき部位にはレジストは設けられておら
ず、このレジストの欠落部20の断面形状は、ガラス基
板1側に広い台形となっている。
【0027】次に、レジストパターン5が設けられたガ
ラス基板1に対し、図2(b)に示されるように、真空蒸
着法によって、まず、密着層となるべきクロム層22を
厚さ10〜30nmで成膜し、次いで、導電母体となる
べき銅層23を厚さ500nm〜1μmで成膜した。こ
れらクロム層22および銅層23は、レジストパターン
5上に設けられるとともに、レジストパターン5の欠落
部20においてはガラス基板1上に断面形状が台形にな
るように設けられている。続いて、有機溶媒によりレジ
ストパターン5を剥離することにより不要部をリフトオ
フし、密着層2および導電母体3の所望の配線パターン
を形成した。
【0028】次に、図2(c)に示すように、真空蒸着法
により、すでに形成された配線パターンを含めてガラス
基板1の全面に、保護層となるべきクロム層24を厚さ
50nm〜100nmで成膜し、図2(d)に示されるよ
うに、密着層2および導電母体3の配線パターンより数
μm広い幅でポジ型のレジストパターン6をフォトリソ
グラフィにより配線パターンに重ねるように形成した。
その後、酸エッチャントを用いたウエットエッチングに
より不要部分のクロム層24を除去し、クロムからなる
保護層4を形成した。
【0029】この製造方法により、導電母体の側面に保
護層が導電母体の上面とほぼ同様の膜厚で形成され、銅
からなる導電母体がクロム層(密着層および保護層)で
完全に被覆された配線構造が形成された。この配線構造
を含むガラス基板に対し、空気中で400℃まで加熱し
て熱処理を行なったところ、側面も含めて導電母体の酸
化を防止でき、これにより配線構造の抵抗の増加や表面
の荒れの発生を押えることができた。
【0030】本実施例では保護層としてクロムを用いた
が、保護層を構成する材料はこれに限られるものではな
く、銅と反応せずガラスとの密着性の良好な、例えばニ
オブ、タンタル、チタンなどの材料を用いることがで
き、これらの材料を用いた場合も同様の良好な結果を得
ることができる。
【0031】《実施例2》実施例1では保護層をフォト
リソグラフィで形成したが、ここでは保護層をめっき法
で形成した。
【0032】まず実施例1と同様に、清浄化した青板ガ
ラスからなるガラス基板に、フォトリソグラフィにより
ネガ型レジストのリフトオフパターン(レジストパター
ン)を形成した。その後、真空蒸着法により、密着層と
なるクロム層を厚さ10nm〜30nmで、導電母体と
なる銅層を厚さ500nm〜1μm成膜し、その後、リ
フトオフ(レジストパターンの除去)を行ない、密着層
および導電母体からなる配線パターンを形成した。その
後、この基板をクロムめっき用のサージェント浴に浸
し、形成されている配線パターンを陰極として電解めっ
きを行い、クロムからなる保護層を厚さ50nm〜10
0nmで形成した。これにより、導電母体の上面と側面
に同じ膜厚で保護層を設けることができた。
【0033】この実施例では、配線パターン自体を電極
としてめっきを行なうため、保護層を形成するためのフ
ォトレジストマスクを用意する必要はない。
【0034】この配線構造を含むガラス基板に対し、空
気中で400℃まで加熱して熱処理を行なったところ、
側面も含めて導電母体の酸化を防止でき、これにより配
線構造の抵抗の増加や表面の荒れの発生を抑えることが
できた。
【0035】《実施例3》実施例1による配線構造を適
用してSCE型ディスプレイを作成した。図3はこのS
CE型ディスプレイのリアパネルの構成を示す平面図、
図4はこのSCE型ディスプレイの一部破断斜視図であ
る。
【0036】このディスプレイでは、青板ガラスをガラ
ス基板とし、このガラス基板上に多数の行方向配線7お
よび列方向配線9を形成し、これら行方向配線7と列方
向配線9の交差部の近傍に、行方向配線7と列方向配線
9とによって電圧がそれぞれ印加される複数の電子放出
素子部10をマトリクス状に配置したものをリアパネル
11として使用している。なお、行方向配線7と列方向
配線9の交差部において両方の配線は、層間絶縁膜8で
絶縁されている。また、これら行方向配線7と列方向配
線9とは、実施例1の配線構造で構成されている。この
ようなリアパネル11と、蛍光体を有するフェースパネ
ル13とを支持枠12を介してフリットガラスによって
封着し、内部を排気することにより、ディスプレイが完
成する。行方向配線7および列方向配線9の端部であっ
て支持枠12の外側にあたる部位には、これら配線に駆
動電圧を供給するために、それぞれ、フレキシブルリー
ド14が接続されている。
【0037】まず、清浄化した青板ガラス基板上に、実
施例1の構成および製造方法によって、行方向配線7を
形成し、1μmのSiO2膜をRFスパッタ法により堆
積しフォトリソグラフィエッチング法により所望のパタ
ーンに加工して層間絶縁膜8を形成した。続いて実施例
1の構成及び製造方法で、列方向配線9を形成し、行方
向配線7と列方向配線9の交差部近傍に、電子放出素子
部10を形成した。本実施例では電子放出素子部10に
パラジウム(Pd)を用いた。電子放出素子部10は、行
方向配線7、層間絶縁膜8および列方向配線9の形成さ
れた基板上に、有機パラジウムをスピンナにより回転塗
布しそののち焼成して、パラジウム微粒子からなる電子
放出材を形成し、続いて、ポジ型レジストで所望のパタ
ーンを形成し、アルゴンガスによるドライエッチングを
行なうことにより、形成されている。
【0038】次に、このようにして配線や電子放出素子
部10が形成されたリアパネル11と、蛍光体を備えた
フェイスパネル13とを、支持枠12を介しフリットガ
ラスを用いて、空気中で410℃、10分の条件で封着
することにより、真空容器部を形成した。その後、この
真空容器部内を排気して圧力10-6Torr程度の真空にし
た。そして、配線端部と電気駆動装置とをフレキシブル
リード14を用いて接続し、前述のフォーミング工程を
実施して、最終的にディスプレイを完成させた。
【0039】このSCE型ディスプレイでは、封着時に
配線の側面からの酸化が生じないため配線の抵抗増加が
なく、このため、配線部における電圧降下が非常に小さ
くなって、画像表示における輝度のばらつきを低減でき
た。また、導電母体である銅の酸化による表面荒れがな
くなり、実装時の接触抵抗を低減できた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の配線構造
は、銅で構成される導電母体の側面にも保護層を形成し
て導電母体の全体が密着層あるいは保護層で被覆される
ようにすることにより、この配線構造の形成後に空気中
などで熱処理を行なった場合であっても導電母体の酸化
が防止され、配線の抵抗値の増大や配線表面の荒れなど
の発生が防止できるという効果がある。
【0041】本発明の配線構造の製造方法では、密着
層および導電母体とをリフトオフ法で形成し、その後、
これら密着層および導電母体の配線パターンよりも幅の
広いパターンによって保護層を形成することにより、あ
るいは密着層および導電母体とを形成した後、保護層
をめっき法によって形成することにより、導電母体の露
出部の全体が保護層で被覆された配線構造を簡単な工程
で形成できるようになるという効果がある。
【0042】また本発明の画像形成装置では、各画素に
対応して設けられる配線に本発明の配線構造を使用する
ことにより、画像形成装置の製造過程での熱処理工程に
よって配線構造の導電母体が酸化されることが防止さ
れ、これにより配線部における電圧降下が非常に小さい
ものとなって、画像形成時(表示時)における輝度のば
らつきを低減でき、また実装時の接触抵抗も低減できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の配線構造の構成を示す一部
破断斜視図である。
【図2】(a)〜(d)はそれぞれ図1の配線構造の製造工程
の一例を示す図である。
【図3】本発明の配線構造を用いたSCE型ディスプレ
イのリアパネルを示す平面図である。
【図4】本発明の配線構造を用いたSCE型ディスプレ
イの一部破断斜視図である。
【図5】従来の配線構造を示す一部破断斜視図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 密着層 3 導電母体 4 保護層 5,6 レジストパターン 7 行方向配線 8 列方向配線 9 層間絶縁膜 10 電子放出素子部 11 リアパネル 12 支持枠 13 フェイスパネル 14 フレキシブルリード

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に設けられ、電気伝導材料を
    用いて構成され、構成後に熱処理工程にさらされる配線
    構造であって、 銅で構成された導電母体と、前記導電母体と前記絶縁基
    板との間に介在し金属で構成された密着層と、前記導電
    母体の露出部の全体を被覆し金属からなる保護層とを有
    する配線構造。
  2. 【請求項2】 前記絶縁基板の表面に概ね直交する平面
    による前記導電母体の横断面が台形形状であって、前記
    台形形状を構成する底辺のうち長い方の底辺が前記絶縁
    基板側に位置する、請求項1に記載の配線構造。
  3. 【請求項3】 前記絶縁基板がガラス基板であり、前記
    密着層および前記保護層が、クロム、ニオブ、タンタ
    ル、チタンの中から選ばれた少なくとも1種以上の金属
    によって構成される請求項1または2に記載の配線構
    造。
  4. 【請求項4】 前記熱処理工程が酸素の存在下で400
    ℃以上に加熱する工程である請求項1ないし3いずれか
    1項に記載の配線構造。
  5. 【請求項5】 前記熱処理工程がディスプレイ装置の真
    空容器部を形成するために400℃以上の温度で実施さ
    れる封着工程である請求項1ないし3いずれか1項に記
    載の配線構造。
  6. 【請求項6】 絶縁基板上に設けられ、電気伝導材料を
    用いて構成され、構成後に熱処理工程にさらされる配線
    構造であり、銅で構成された導電母体と、前記導電母体
    と前記絶縁基板との間に介在し金属で構成された密着層
    と、前記導電母体の露出部の全体を被覆し金属からなる
    保護層とを有する配線構造の製造方法において、 前記密着層および前記導電母体とをリフトオフ法で形成
    し、その後、前記密着層および前記導電母体の配線パタ
    ーンよりも幅の広いパターンによって前記保護層を形成
    することを特徴とする配線構造の製造方法。
  7. 【請求項7】 絶縁基板上に設けられ、電気伝導材料を
    用いて構成され、構成後に熱処理工程にさらされる配線
    構造であり、銅で構成された導電母体と、前記導電母体
    と前記絶縁基板との間に介在し金属で構成された密着層
    と、前記導電母体の露出部の全体を被覆し金属からなる
    保護層とを有する配線構造の製造方法において、 前記密着層および前記導電母体とを形成した後、前記保
    護層をめっき法によって形成することを特徴とする配線
    構造の製造方法。
  8. 【請求項8】 絶縁基板と、前記絶縁基板上に設けられ
    た行方向配線および列方向配線と、前記行方向配線およ
    び前記列方向配線の交差点近傍に設けられた電子放出素
    子と、前記絶縁基板に対向して設けられ発光面を有する
    フェースプレート部材とを有し、前記電子放出素子が前
    記絶縁基板上にマトリクス上に複数配置され、表面伝導
    型電子放出素子ディスプレイである画像形成装置におい
    て、 前記行方向配線および前記列方向配線が、銅で構成され
    た導電母体と、前記導電母体と前記絶縁基板との間に介
    在し金属で構成された密着層と、前記導電母体の露出部
    の全体を被覆し金属からなる保護層とを有する配線構造
    で形成されていることを特徴とする画像形成装置。
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