JPH0883820A - 半導体集積回路用フィルムキャリヤ - Google Patents

半導体集積回路用フィルムキャリヤ

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JPH0883820A
JPH0883820A JP21624394A JP21624394A JPH0883820A JP H0883820 A JPH0883820 A JP H0883820A JP 21624394 A JP21624394 A JP 21624394A JP 21624394 A JP21624394 A JP 21624394A JP H0883820 A JPH0883820 A JP H0883820A
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JP
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film
inner leads
semiconductor integrated
inner lead
connection
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JP21624394A
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Hirosaku Nagasawa
啓作 長沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LSIとのインナーリードボンディングにお
ける接続不良率を改善し、ファインピッチ化が可能な半
導体実装用フィルムキャリヤを提供する。 【構成】 LSIと接続するためのインナーリードの一
部がインナーリード間にわたって、熱膨張係数が−5×
10-6以上、10×10-6以下であり、250℃での熱
収縮率が0.5%以下である可撓性フィルムにより連結
されていることを特徴とする半導体集積回路用フィルム
キャリヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路(以下、
LSIと称する)用フィルムキャリヤに関するものであ
り、更に詳しくはフィルムキャリヤの信号入力端子(以
下インナーリードと称する)と、LSIとを接続するイ
ンナーリードボンディングに際して、接続不良率を低下
できる半導体集積回路用フィルムキャリヤに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ICの実装方法の一つであるフィルムキ
ャリヤ法は、特公昭47−3206号公報、日刊工業新
聞社発行「電子技術」第16巻 第11号 93〜97
(1974)、日経マグロウヒル発行「日経エレクトロ
ニクス」1974年8月12日号 121〜136頁、
日経マグロウヒル発行「日経エレクトロニクス」197
1年6月6日号 60〜67頁等にその基本技術が示さ
れており、これらは例えばMini−Mod方式(米国
ゼネラルエレクトリック社の商標)、チップキャリヤ方
式、テープオートメーテッドボンディング(TAB)方
式などと呼ばれており、これらの方式により、生産性の
向上、製造費の削減などを図ることができる。
【0003】従来のフィルムキャリヤとしては、基板の
素材としてポリイミドフィルム、ポリエステルフィル
ム、エポキシ樹脂含浸ガラスシートなどを用い、これら
の長尺シートに銅箔を接着し、パターンエッチングした
ものが一般的に用いられている。フィルムキャリヤは、
LCDのドライバーICの実装用、多ピンLSIチップ
であるゲートアレイのTABパッケージ、サーマルヘッ
ド等、多ピン、薄型の用途で広く使われている。
【0004】近年LSIの集積度が益々高密度化し、T
ABにおいてもインナーリードおよびアウターリードの
ピン数を増加し、リード間の距離(ピッチ)を益々短縮
することが要求されている。これらの要求に対し、リー
ド自体の幅を狭くすることが必要であり、また、エッチ
ングによるリード形成上の理由で、用いられる銅箔も薄
いものを用いる必要がある。従って、LSIとの接続の
ために絶縁基板から銅箔が単独で細い回線として突き出
して成形されているインナーリードにおいては、リード
の剛性が低くなり、TAB製造工程や、インナーリード
ボンディング工程において、リードの変形が生じ易く、
接続の不良率が高いことが問題になっている。
【0005】リードの変形を防止する手段として、リー
ド部分を基板フイルムから単独で突き出させるのではな
く、フィルム上に積層された状態とし、且つ基板フィル
ムとして低熱膨張率のものを、また金属箔として基板フ
ィルムと同等の低熱膨張率金属を選ぶ提案が、特開平6
−97235号にてなされているが、低熱膨張率の合金
はいずれも銅よりも電気伝導度が劣り、回路のインピー
ダンス他の問題で全ての用途に用いることはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、TA
B製造工程やLSIとのインナーリードボンディング工
程においてインナーリードの変形が生じにくく、インナ
ーリードボンディングの接続不良率が改良でき、ファイ
ンピッチ化が可能な半導体実装用フィルムキャリヤを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、可撓性
のフィルムを絶縁基板とし、そのフィルムの片面または
両面に銅箔よりなる配線パターンが形成されてなる半導
体集積回路用フィルムキャリヤであって半導体集積回路
と接続するためのインナーリードの一部がインナーリー
ド間にわたって、熱膨張係数が−5×10-6以上、10
×10-6以下であり、250℃での熱収縮率が0.5%
以下である可撓性フィルムにより連結されていることを
特徴とする半導体集積回路用フィルムキャリヤによって
達成される。
【0008】本発明の構成を図に従って説明する。図1
はフィルムキャリヤの一般的な概略の構成を示すもので
ある。絶縁基板フィルム1の上に、銅箔などの金属によ
る配線2が設けられており、配線には、インナーリード
3、アウターリード4、テストパッド5などの部分が設
けられている。絶縁基板フィルムにはスプロケットホー
ル6、デバイスホール7、アウターリードホール8など
が設けられている。
【0009】図2は本発明のフィルムキャリヤの一部を
示すものであり、図3はその断面を示すものである。図
2において、1は絶縁基板のフィルムであり、そのフィ
ルム上に、図3の10aの接着剤層により張り合わされ
た実質的に銅箔よりなる配線2a、2b、2c、2d他
が形成されている。配線の先端は絶縁基板1の端から、
デバイスホールに向かって延長して形成されており、半
導体との接続に用いられるインナーリード3a、3b、
3c、3d他を形成している。各インナーリードの先端
は本発明の特徴とする可撓性フィルム(以下連結フィル
ムと称する)9により、図3の10bの接着剤層で接着
されて連結されている。
【0010】本発明を実施する上で絶縁基板は、特に限
定されるものではなく、従来用いられているポリイミド
やパラ配向性芳香族ポリアミド等の耐熱性フィルム、ポ
リエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート
等のポリエステルフィルム等が用いられてよく、また、
ガラス繊維織物にエポキシ樹脂を含浸したシートも同様
に用いることができる。本発明を工業的に実施する観点
からは、絶縁基板と連結フィルムを同一のものに選び、
フィルムキャリヤ製造時に同時に連結フィルム部分も形
成することは好ましい実施態様である。
【0011】配線を形成する銅箔についても、従来から
用いられる銅または銅を主体とする合金が用いられてよ
い。その厚みについても、配線の密度他の設計上から任
意に選択されてよい。図2において連結フィルムは、イ
ンナーリードの先端においてインナーリード間を連結し
ているが、連結する場所が図4の如く、インナーリード
3の中間部分であってもよい。また、連結フィルム9
は、図3の様にインナーリード3の絶縁基板1と同じ側
であっても、図4の如く絶縁基板1の反対側であっても
よい。
【0012】またこれらの例において、連結フイルムの
一端または両端が、図5の如くデバイスホール縁まで延
長されて絶縁基板フィルムに連結されていることも、イ
ンナーリードの変形が生じにくくなる点で好ましい実施
態様である。本発明を実施する上で、連結フィルムはイ
ンナーリードの全体にわたって設けられることは避けら
れるべきである。インナーリードの全体がフィルムで接
続されている場合は、フィルムと銅箔との熱膨張係数の
差により、インナーリードボンディング他の加熱に際
し、リードに反りが生じる問題がある他、封止樹脂を片
面より供給してLSIを樹脂で封止するに際しても、樹
脂が十分LSIの全周にわたって流れず、完全な封止効
果が得られないためである。この観点から、基板フィル
ムのデバイスホール縁と本発明の連結フィルムとは、少
なくとも0.3mm以上の間隔をもって設けられること
が好ましい。
【0013】インナーリードがLSIの入出力端子と接
続される部分には、接続のためのバンプが転写法などに
より設置されてもよい。インナーリード上でLSIとの
接続点は、本発明の連結フィルムよりも先端部であって
も、絶縁基板フィルム側であってもよく、インナーリー
ドボンディング上支障がなければ連結フィルムが接続さ
れている部分であってもよい。
【0014】本発明の実施態様の一つとして、インナー
リードの先端部を互いに連結するフィルムが、LSI部
分まで延長されていたり、LSIのためのデバイスホー
ル部分を設けず、デバイスホール相当部分のフィルムの
周辺部でインナーリード先端を互いに連結することも可
能である。即ち、本発明のフィルムにおいては、その熱
膨張係数がLSIの熱膨張係数に近いため、ボンディン
グに先立つてLSI部分のフィルムにLSIを固定した
り、インナーリードボンディング後封止樹脂にてフィル
ムとLSIを固定する際に、それらの工程で受ける加
熱、冷却時の寸法のずれが少ない利点があり、特にイン
ナーリードボンディングに先立ってLSIをフィルムに
固定できることは、ボンディング操作を容易にする上で
有益である。
【0015】本発明を実施する上で、連結フィルムは熱
膨張係数が−5×10-6以上、10×10-6以下、更に
好ましくは−2×10-6以上、6×10-6以下であり、
250℃での熱収縮率が0.5%以下、更に好ましくは
0.2%以下であることが必要である。熱膨張係数が上
記範囲にないフィルムを用いた場合には、インナーリー
ドボンディング時の加熱により、連結フィルムの熱膨張
によりリードの変形や確実なLSIとの接続が望めない
おそれがある。
【0016】本発明の連結フィルムの他の機械的特性は
特に制限されるものではないが、フィルムキャリヤ製造
工程や、IC実装などの作業時のフィルムの破損やイン
ナーリードの変形や破損を防止する上で、連結フィルム
の強度や弾性率が高いことが望ましい。用いられる連結
フィルムの強度は好ましくは25kg/mm2以上、更
に好ましくは30kg/mm2以上であり、弾性率は好
ましくは600kg/mm2以上、更に好ましくは80
0kg/mm2以上である。
【0017】連結フィルムの厚みも特に制限されるもの
ではないが、通常絶縁基板フィルムの厚さの2倍以下、
具体的には250μm以下に選ばれる。またあまりに薄
いフィルムではインナーリードを固定する効果が失われ
るおそれがあり、用いられるフィルムの機械的特性によ
っても異なるが、通常12ミクロン以上に選ばれる。こ
れらの特性を満足するフィルムとしては、芳香族ポリア
ミド(アラミド)樹脂やポリイミド樹脂よりなるフィル
ムの一部の物が使用可能である。
【0018】本発明に用いられるアラミド樹脂として
は、次の構成単位からなる群より選択された単位より実
質的に構成される。 −NH−Ar1−NH− (1) −CO−Ar2−CO− (2) −NH−Ar3−CO− (3) ここでAr1、Ar2、Ar3は少なくとも1個の芳香環
を含み、同一でも異なっていてもよく、これらの代表例
としては下記の化1が挙げられる。
【0019】
【化1】
【0020】また、これらの芳香環の環上の水素の一部
が、ハロゲン基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基
などで置換されているものも含む。また、Xは−O−、
−CH2−、−SO2−、−S−、−CO−などである。
特に、全ての芳香環の80モル%以上がパラ位にて結合
されているアラミド樹脂は、本発明に用いられるフィル
ムを製造する上で好ましい。
【0021】本発明に用いられるポリイミド樹脂として
は、ポリマーの繰り返し単位の中に芳香環とイミド基を
それぞれ1個以上含むものであり、化2または化3の一
般式で表されるものである。
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】ここでAr4及びAr6は少なくとも1個の
芳香環を含み、イミド環を形成する2個のカルボニル基
は芳香環上の隣接する炭素原子に結合している。このA
4は、芳香族テトラカルボン酸またはその無水物に由
来する。代表例としては、下記の化4がある。
【0025】
【化4】
【0026】ここでYは、−O−、−CO−、−CH2
−、−S−、−SO2−などである。また、Ar6は無水
トリカルボン酸、あるいはそのハライドに由来する。A
5、Ar7は、少なくとも1個の芳香環を含み、芳香族
ジアミン、芳香族イソシアネートに由来する。Ar5
たはAr7の代表例としては下記の化5がある。
【0027】
【化5】
【0028】ここで、これらの芳香環の環上の水素の一
部が、ハロゲン基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ
基などで置換されているものも含む。Zは、−O−、−
CH 2−、−S−、−SO2−、−CO−などである。特
に、Ar5、Ar7の80%以上がパラ位に結合された芳
香環であるポリイミド樹脂が、本発明に用いられるフィ
ルムを製造する上で好ましい。
【0029】また、本発明のアラミド樹脂またはポリイ
ミド樹脂には、フィルムの物性を損ねたり、本発明の目
的に反しない限り、滑剤、酸化防止剤、その他の添加剤
などや、他のポリマーが含まれていてもよい。本発明の
フィルムの製造法については、特に限定されるものでは
なく、それぞれの樹脂に適した製造法が取られてよい。
【0030】まずアラミド樹脂については、有機溶剤可
溶のものでは、直接溶剤中で重合するか、一旦ポリマー
を単離した後再溶解するなどして溶液とし、ついで乾式
法または湿式法にて製膜される。また、ポリパラフェニ
レンテレフタルアミド(以下、PPTAと称する)等の
有機溶剤に難溶のものについては、濃硫酸などに溶解し
て溶液とし、ついで乾湿式法または湿式法にて製膜され
る。
【0031】本発明を実施する上で、アラミド樹脂はア
ミド結合の水との親和性により吸湿による寸法変化が大
きいきらいがあるため、アラミド樹脂フィルムの湿度膨
張係数の制御には特に留意する必要がある。好ましい湿
度膨張係数の範囲は、35×10-6以下である。その下
限は、低ければ低いほど好ましいが、通常10×10 -6
程度が実現できる下限といえる。アラミド樹脂フィルム
の湿度膨張係数の制御の方法としては、ポリマーの主鎖
中にCl基、NO2基などを導入する方法の他、フィル
ムを十分熱処理して結晶化を進める方法、フィルムを構
成するアラミド分子の末端基のCOOH基への結合金属
イオンの種類、量を選択する方法などの方法が任意に用
いられる。
【0032】一方、ポリイミド樹脂については、有機溶
剤中にてテトラカルボン酸無水物と芳香族ジアミンを反
応させて、ポリアミド酸とし、この溶液をそのまま、ま
たは一旦閉環処理してポリイミドとした後再度溶剤に溶
解して溶液を得、それらを乾式法または湿式法にて製膜
される。乾式法では、溶液はダイから押し出され、金属
ドラムやエンドレスベルトなどの支持体上にキャストさ
れ、キャストされた溶液が自己支持性あるフィルムを形
成するまで乾燥またはイミド化反応が進められる。
【0033】湿式法では、溶液はダイから直接凝固液中
に押し出されるか、乾式法と同様に金属ドラムまたはエ
ンドレスベルト上にキャストされた後、凝固液中に導か
れ、凝固される。ついでこれらのフィルムはフィルム中
の溶剤や無機塩などを洗浄され、延伸、乾燥、熱処理な
どの処理を受ける。
【0034】本発明に用いる基板フィルムには、易滑
剤、染料や顔料などの着色剤、難燃剤、帯電防止剤、酸
化防止剤、その他の改質剤が、それらが本発明の目的に
反しない限り含まれていてもよい。本発明で言うフィル
ムキャリヤとは、耐熱性フィルムを基板とし、そのフィ
ルムの片面または両面に銅などの金属層よりなる配線パ
ターンが積層されたものであり、本発明のフィルムキャ
リヤの製造法としては、特に制限されるものではなく、
従来の方法が用いられてよい。通常、基板フィルムとエ
ポキシ樹脂などの接着剤を塗布した後、スプロケットホ
ール及び必要に応じてデバイスホールをパンチングし、
銅箔をラミネートし、エッチングによってパターニング
を行う方法や、絶縁フィルムに銅をスパッタリング法や
蒸着法で薄く被覆し、その上に感光性樹脂を被覆し、回
路部分を除去した後銅をメッキし、感光性樹脂を除去し
た後、最初の銅薄膜をスパッタリング法などで除去した
後、絶縁フィルムをエッチングやレーザなどのエネルギ
ーで分解除去することでデバイスホールを形成する方法
などの通常のプロセスで製造される。
【0035】本発明のフィルムキャリヤは、絶縁フィル
ムの一方の面にのみ回路が形成されていても、両面に回
路が形成されていてもよい。また、両面タイプの場合、
表側は、通常の方法で、裏側の回路パターンからはスル
ーホールを介して表裏の両面の回路にボンディングする
こともできる。本発明の特徴とするインナーリードを連
結するフィルムの形成法としては、特に制限するもので
はなく、例えば、デバイスホールを打ち抜いた絶縁フィ
ルムに銅箔を張り合わせ、パターニングの前にデバイス
ホール部分に予め接着剤を塗布し半硬化処理を施した連
結フィルムを張り合わせて硬化処理する方法や、従来の
方法でフィルムキャリヤを成形した後、予め接着剤を塗
布し半硬化処理を施し所定の寸法に打ち抜いた連結フィ
ルムを、所定の位置に張り合わせて硬化処理する方法な
どが採用されてよい。
【0036】工業的に実施する上で有用な方法は、絶縁
フィルムと連結フィルムを同一のフィルムとする方法で
あり、銅箔と張り合わせるに先立つて、デバイスホール
の打ち抜き加工と同時にまたは前後して、インナーリー
ドを連結すべきフィルム部分を形成した後、従来の方法
に準じて銅箔を接着しフィルムキャリヤに加工すること
で本発明の構造が容易に製造できる。また、インナーリ
ード部分の全ての絶縁フィルムを残してフィルムキャリ
ヤに加工した後、エキシマレーザなどの高精度のエネル
ギービームにより、連結フィルム部分を残して絶縁フィ
ルムを分解除去する方法によっても本発明の構造が提供
できる。
【0037】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を具体的に説明
するが、これらの実施例は本発明を説明するものであっ
て、本発明を限定するものではない。 (特性の測定法)本発明の特性値の測定法は次の通りで
ある。 (1)フィルムの厚み、強度、伸度、弾性率の測定法 フィルムの厚みは、直径2mmの測定面を持つダイヤル
ゲージで測定する。
【0038】強度、伸度、弾性率は、定速伸長型強伸度
測定機(島津製作所製 DSS−500)を用い、測定
長100mm、引っ張り速度50mm/分で測定したも
のである。 (2)熱収縮率の測定法 フィルムから2cm×5cmの試料片を切り出し、4c
mの間隔に刃物で傷をつけて標識とし、予め23℃、5
5%RHの雰囲気下に72時間放置した後、標識間の距
離を読み取り顕微鏡にて測定し、次いで200℃の熱風
式オーブンに2時間拘束することなく放置した後、再度
23℃、55%RHの雰囲気下に72時間放置した後、
標識間の距離を読み取り顕微鏡にて測定して求めた。 (3)熱膨張係数の測定法 熱力学特性測定機(TMA、真空理工株式会社製TM7
000型)に幅5mmのサンプルを取り付け、荷重0.
3g下で、一旦300℃まで昇温してサンプルの残留歪
を除去した後、窒素気流下に冷却し、300℃から30
℃までのフィルムの寸法変化を測定し、この間の熱膨張
率を平均値として求める。 (4)湿度膨張係数の測定法 フィルムから2cm×5cmの試料片を切り出し、4c
mの間隔に刃物を傷でつけて標識とし、次いで200℃
の熱風式オ−ブンに2時間拘束することなく放置した
後、吸湿を防ぎつつ23℃に冷却して標識間の距離を読
み取り顕微鏡にて測定し、次いで23℃、55%RHの
雰囲気下に72時間放置した後、再度標識間の距離を読
み取り顕微鏡にて測定して、それらの値から湿度熱膨張
率を平均値として求めた。
【0039】以下の例中のフィルムの特性は、(長尺方
向の値)−(幅方向の値)の如く表す。
【0040】
【実施例1】連結フィルムとして、PPTAフィルムを
用い、絶縁基板フィルムにも同じPPTAフイルムを用
いた例を示す。濃度99.5%の濃硫酸にηinh=
6.1のPPTAを60℃で溶解し、ポリマー濃度12
%の原液を調製した。この原液を、60℃に保ったま
ま、真空下に脱気した。タンクからフィルタを通し、ギ
アポンプにより送液し、0.4mm×750mmのスリ
ットを有するTダイから、タンタル製のベルト上にド−
プをキャストし、相対湿度約5%、温度約105℃の空
気を吹き付けて、流延ド−プを光学等方化し、ベルトと
共に5℃の水の中に導いて凝固させた。ついで凝固フィ
ルムをベルトから引き剥し、約30℃の温水で洗浄し、
次に0.5%NaOH水溶液にて中和し、更に室温の水
にて洗浄した後、更に炭酸ガスを吸収させてpH5.0
に調整した水にて処理した後、再度水洗した。洗浄の終
了したフィルムを乾燥させずに1.01倍縦方向に延伸
し、次いで横方向に1.05倍テンターで延伸した後、
200℃で定長乾燥し、400℃で定長熱処理し、次い
で350℃で弛緩熱処理した後巻取り、厚さ50μm、
曲げ弾性率0.42−0.43g・cm2/cm、強度
39−38Kg/mm2、モジュラス1020−990
Kg/mm2、伸度35−36%、熱収縮率0.04−
0.04%、熱膨張係数4×10-6−4×10-6、湿度
膨張係数27×10-6−26×10-6のフィルムを得
た。
【0041】次いでこのPPTAフィルムを35mm幅
にスリットした後、その中央部に幅26.3mmに亘り
エポキシ樹脂を主剤とする接着剤を厚み20μmとなる
ように塗布して半硬化し、次いでスプロケットホール、
アウターリードホール、及び本発明の特徴とする連結フ
ィルムとなる部分を、デバイスホール縁から1.2mm
の距離に0.8mmの幅で残してデバイスホールをパン
チングした後、厚み35μm、幅26.4mmの銅箔を
張り合わせて加熱下に硬化し接着した。次いで光硬化性
樹脂を塗布し、回路を露光し、未硬化樹脂を除去した
後、銅箔をエッチングしてパターニングを行った。
【0042】次いで光硬化性樹脂を除去し、ソルダレジ
スト樹脂を印刷した後無電解メッキ法により金メッキし
てフィルムキャリヤを製造した。得られたフィルムキャ
リヤは、幅100μm、長さ2mmのインナーリード部
の先端部において幅0.8mm、厚さ50μmのPPT
Aフィルムにより連結され、且つ連結フィルムの両端が
基板フィルム部に連結されており、インナーリードの変
形が生じにくい構造であることが理解できる。
【0043】
【発明の効果】本発明の半導体集積回路用フィルムキャ
リヤによれば、インナーリード間が連結フィルムにより
互いに連結されているため、フィルムキャリヤ製造工程
やLSI実装工程でのインナーリードの変形が生じにく
く、更に連結フィルムの熱膨張係数がLSIに近いため
に、インナーリードボンディングに際しての加熱、冷却
でのピッチのずれも少ないため、フィルムキャリヤの不
良率やLSIとの接続不良率が大幅に改善されることが
期待できる。
【0044】従って、今後ますます進むであろうLSI
の高集積化や端子間のピッチの細密化にも対応でき、よ
り高密度の端子接続を可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムキャリヤの一般的な概略の構成を示す
ものである。
【図2】本発明のフィルムキャリヤの一部を示すもので
ある。
【図3】本発明のフィルムキャリヤの一部の断面図であ
る。
【図4】本発明のフィルムキャリヤの一部の断面図であ
る。
【図5】本発明のフィルムキャリヤの一部を示すもので
ある。
【符号の説明】
1 絶縁基板フィルム 2 配線 3 インナーリード 4 アウターリード 5 テストパッド 6 スプロケットホール 7 デバイスホール 8 アウターリードホール 9 連結フィルム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性のフィルムを絶縁基板とし、その
    フィルムの片面または両面に実質的に銅箔よりなる配線
    パターンが形成されてなる半導体集積回路用フィルムキ
    ャリヤであって、半導体集積回路と接続するためのイン
    ナーリードの一部がインナーリード間にわたって、熱膨
    張係数が−5×10-6以上、10×10 -6以下であり、
    250℃での熱収縮率が0.5%以下である可撓性フィ
    ルムにより連結されていることを特徴とする半導体集積
    回路用フィルムキャリヤ。
  2. 【請求項2】 インナーリードの一部をインナーリード
    間にわたって連結する可撓性フィルムが、半導体集積回
    路と重複する範囲にまで至っていることを特徴とする請
    求項1記載の半導体集積回路用フィルムキャリヤ。
  3. 【請求項3】 インナーリードの一部をインナーリード
    間にわたって連結する可撓性フィルムが、少なくともそ
    の一端がデバイスホール縁まで延長され絶縁基板に結合
    していることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体
    集積回路用フィルムキャリヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007048872A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd プリント配線基板、その製造方法および半導体装置
JP2010050247A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Hitachi Cable Ltd Tabテープおよびその製造方法
KR20200107030A (ko) * 2019-03-05 2020-09-16 매그나칩 반도체 유한회사 이너 리드 패턴 그룹을 포함하는 반도체 패키지 및 그 방법

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