JPH07169792A - 半導体集積回路用フィルムキャリヤ - Google Patents

半導体集積回路用フィルムキャリヤ

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JPH07169792A
JPH07169792A JP31304493A JP31304493A JPH07169792A JP H07169792 A JPH07169792 A JP H07169792A JP 31304493 A JP31304493 A JP 31304493A JP 31304493 A JP31304493 A JP 31304493A JP H07169792 A JPH07169792 A JP H07169792A
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film
film carrier
substrate
whose
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JP31304493A
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Hirosaku Nagasawa
啓作 長沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LCD用ガラス等とのアウターリードボンデ
ィング時の熱膨張による位置ずれを小さくし、ファイン
ピッチ化が可能な半導体実装用フィルムキャリヤを提供
する。 【構成】 強度が25kg/mm2 以上、弾性率が60
0kg/mm2 以上、200℃での熱収縮率が0.1%
以下、湿度膨張係数が30×10-6以下、厚みが50μ
m以下、曲げ弾性率が0.6g・cm2 /cm以下であ
るフィルムを基板とする半導体集積回路用フィルムキャ
リヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路(以下、
ICと称する)用フィルムキャリヤに関するものであ
り、更に詳しくは液晶ディスプレイ(以下、LCDと称
する)における液晶パネルの信号入力端子(以下パネル
端子と称する)と、液晶パネルを駆動させる半導体集積
回路(以下ドライバICと称する)がインナーリードボ
ンディングされたフィルムキャリヤの出力端子(以下基
板端子と称する)とを接続するアウターリードボンディ
ングに際して、リード同志の接続不良率を低下できる半
導体集積回路用フィルムキャリヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ICの実装方法の一つであるフィルムキ
ャリヤ法は、特公昭47−3206号公報、日刊工業新
聞社発行「電子技術」第16巻 第11号 93〜97
(1974)、日経マグロウヒル発行「日経エレクトロ
ニクス」1974年8月12日号 121〜136頁、
日経マグロウヒル発行「日経エレクトロニクス」197
1年6月6日号 60〜67頁等にその基本技術が示さ
れており、これらは例えばMini−Mod方式(米国
ゼネラルエレクトリック社の商標)、チップキャリヤ方
式、テープオートメーテッドボンディング(TAB)方
式などと呼ばれており、これらの方式により、生産性の
向上、製造費の削減などを図ることができる。
【0003】従来のフィルムキャリヤとしては、基板の
素材としてポリイミドフィルム、ポリエステルフィル
ム、エポキシ樹脂含浸ガラスシートなどを用い、これら
の長尺シートに銅箔を接着し、パターンエッチングした
ものが一般的に用いられている。フィルムキャリヤは、
LCDのドライバーICの実装用、多ピンLSIチップ
であるゲートアレイのTABパッケージ、サーマルヘッ
ド等、多ピン、薄型の用途で広く使われている。LCD
用途においては、フィルムキャリヤと液晶パネルとの接
続(いわゆるアウターリードボンディング)は異方導電
シートを介した熱圧着によって行われるが、ポリイミド
他の有機高分子フィルムからなる基板と液晶パネルのガ
ラス板の面方向の熱膨張率が、それぞれ10〜20×1
-6、4〜5×10-6の様に異なるため、加熱により基
板端子とパネル端子の間隔にずれが生じ、ずれた状態の
まま樹脂が固まって接続されてしまうという問題があ
る。かかる問題を解決するために、ずれの分だけ予め端
子間距離を増減する方法が取られているが、接続後冷却
された時にそれが歪として接続部に残されており、接続
不良の原因となる他、必ずしもずれが左右対象に発生す
るとも限らず、今後ますます端子間ピッチが細密化する
ため、このボンディングの際の熱膨張率の差によるパネ
ル端子と基板端子間のずれが問題となる。
【0004】特開平1−278737号公報には線膨張
率の小さいパラ配向型芳香族ポリアミドフィルムを絶縁
基板とする高温での寸法安定性に優れたフィルムキャリ
アが提案されている。しかし、金属層として銅箔を用い
た場合には、絶縁基板と金属層との線膨張率の差のため
に、加熱時に歪が発生しやすいという問題があった。ま
た、特開平5−173161号公報他では、フィルムキ
ャリヤを液晶パネルに接続する際に、熱膨張係数が低い
アラミド繊維やアラミドフィルムをフィルムキャリヤ上
に重ねることでフィルムキャリヤのボンディング時の膨
張を制限することが提案されているが、熱伝達が遅くな
りボンディングに要する時間が長くなる欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、液晶
パネル等とのアウターリードボンディング時の熱膨張に
よる端子間の位置ずれが小さく、ファインピッチ化が可
能な半導体実装用フィルムキャリヤを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究した結果、基板フィルムとし
て特定の柔軟性を持つものにおいてはボンディング時の
液晶パネルとフィルムキャリヤのずれの発生が少ないこ
とを見いだし、この点を更に詳しく検討して本発明に至
ったものである。
【0007】即ち本発明の目的は、強度が25kg/m
2 以上、弾性率が600kg/mm2 以上、200℃
での熱収縮率が0.1%以下、湿度膨張係数が30×1
-6以下のフィルムであって、その厚みが50μm以下
で且つ曲げ弾性率が0.6g・cm2 /cm以下である
フィルムを基板とし、そのフィルムの片面または両面に
金属層よりなる配線パターンが形成されてなる半導体集
積回路用フィルムキャリヤによって達成される。
【0008】本発明で用いられる基板フィルムの強度は
25kg/mm2 以上、好ましくは30kg/mm2
上であるべきであり、フィルムキャリヤ製造工程や、I
C実装、液晶パネル実装などの作業時のフィルムの破損
を防ぐ上で重要である。基板フィルムの弾性率も、用い
られるフィルムの厚みが従来のものに比べて薄いため、
フィルムキャリヤの製造、実装などの工程で加わる力に
よる無用な変形を防ぎ、フィルム上に形成された回路の
破壊を防止する上で重要であり、600kg/mm2
上、好ましくは800kg/mm2 以上の物を用いるべ
きである。
【0009】本発明においては、フィルムキャリヤは製
造工程や、IC実装時、液晶パネル実装時に加熱される
ため、基板フィルムとしては耐熱性が要求され、200
℃での熱収縮率が0.1%以下の耐熱性で表されるフィ
ルムが用いられるべきである。本発明においては、アウ
ターリードボンディング時の加熱時間は大略20秒以下
の短時間であるため、従来の厚手の基板フィルムを用い
たフィルムキャリヤでは乾燥、脱水による寸法変化は無
視できたが、本発明においては、フィルムの厚みが薄い
ため、その影響が無視できなくなるため、基板フィルム
の湿度膨張係数は30×10-6以下である必要がある。
【0010】フィルムの厚みも重要であり、50μm、
好ましくは40μm以下であることが必要である。50
μmを超える厚みの基板フィルムではアウターリードボ
ンディング時のフィルムの屈曲の曲率が大きくなり、フ
ァインピッチのリードには対応できなくなる。本発明の
目的を達成する上で、用いられる基板フィルムの曲げ弾
性率が重要であり、0.6g・cm2 /cm以下、さら
に好ましくは、0.5g・cm2 /cm以下であること
が大切である。曲げ弾性率が0.6g・cm2 /cmを
超える基板フィルムでは、アウターリードボンディング
での出力端子と基板端子とのずれが無視できなくなり、
好ましくない。本発明の効果がもたらされる理由として
は、アウターリードボンディング時の加圧によりリード
位置が固定され、基板フィルムの膨張が、フィルムの屈
曲により吸収されているためであると推定される。
【0011】これらのフィルムの特性は、長尺方向、幅
方向のいずれにおいても満足されるべきである。フィル
ムキャリヤの回路パターンによってはそれらが必ずしも
同じである必要はないが、好ましくはできる限り長尺方
向、幅方向の特性が近い、いわゆるバランスタイプが選
ばれるべきである。これらの特性を満足するフィルムと
しては、芳香族ポリアミド(以下、アラミドという)樹
脂やポリイミド樹脂よりなるフィルムの一部の物が使用
可能である。
【0012】本発明に用いられるアラミド樹脂として
は、次の構成単位からなる群より選択された単位より実
質的に構成される。 −NH−Ar1 −NH− (1) −CO−Ar2 −CO− (2) −NH−Ar3 −CO− (3) ここでAr1 、Ar2 、Ar3 は少なくとも1個の芳香
環を含み、同一でも異なっていてもよく、これらの代表
例としては下記の化1が挙げられる。
【0013】
【化1】
【0014】また、これらの芳香環の環上の水素の一部
が、ハロゲン基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基
などで置換されているものも含む。また、Xは−O−、
−CH2 −、−SO2 −、−S−、−CO−などであ
る。特に、全ての芳香環の80モル%以上がパラ位にて
結合されているアラミド樹脂は、本発明に用いられるフ
ィルムを製造する上で好ましい。
【0015】本発明に用いられるポリイミド樹脂として
は、ポリマーの繰り返し単位の中に芳香環とイミド基を
それぞれ1個以上含むものであり、下記の化2または化
3の一般式で表されるものである。
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】ここでAr4 及びAr6 は少なくとも1個
の芳香環を含み、イミド環を形成する2個のカルボニル
基は芳香環上の隣接する炭素原子に結合している。この
Ar 4 は、芳香族テトラカルボン酸またはその無水物に
由来する。代表例としては、下記の化4がある。ここで
Yは、−O−、−CO−、−CH2 −、−S−、−SO
2 −などである。
【0019】
【化4】
【0020】また、Ar6 は無水トリカルボン酸、ある
いはそのハライドに由来する。Ar5 、Ar7 は、少な
くとも1個の芳香環を含み、芳香族ジアミン、芳香族イ
ソシアネートに由来する。Ar5 またはAr7 の代表例
としては下記の化5がある。
【0021】
【化5】
【0022】ここで、これらの芳香環の環上の水素の一
部が、ハロゲン基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ
基などで置換されているものも含む。Zは、−O−、−
CH2−、−S−、−SO2 −、−CO−などである。
特に、Ar5 、Ar7 の80%以上がパラ位に結合され
た芳香環であるポリイミド樹脂が、本発明に用いられる
フィルムを製造する上で好ましい。
【0023】また、本発明のアラミド樹脂またはポリイ
ミド樹脂には、フィルムの物性を損ねたり、本発明の目
的に反しない限り、滑剤、酸化防止剤、その他の添加剤
などや、他のポリマーが含まれていてもよい。本発明の
フィルムの製造法については、特に限定されるものでは
なく、それぞれの樹脂に適した製造法が取られてよい。
【0024】まずアラミド樹脂については、有機溶剤可
溶のものでは、直接溶剤中で重合するか、一旦ポリマー
を単離した後再溶解するなどして溶液とし、ついで乾式
法または湿式法にて製膜される。また、ポリパラフェニ
レンテレフタルアミド(以下、PPTAと称する)等の
有機溶剤に難溶のものについては、濃硫酸などに溶解し
て溶液とし、ついで乾湿式法または湿式法にて製膜され
る。
【0025】本発明を実施する上で、アラミド樹脂はア
ミド結合の水との親和性により吸湿による寸法変化が大
きいきらいがあるため、アラミド樹脂フィルムの湿度膨
張係数の制御には特に留意する必要がある。アラミド樹
脂フィルムの湿度膨張係数の制御の方法としては、ポリ
マーの主鎖中にCl基、NO2 基などを導入する方法の
他、フィルムを十分熱処理して結晶化を進める方法、フ
ィルムを構成するアラミド分子の末端基のCOOH基へ
の結合金属イオンの種類、量を選択する方法などの方法
が任意に用いられる。
【0026】一方、ポリイミド樹脂については、有機溶
剤中にてテトラカルボン酸無水物と芳香族ジアミンを反
応させて、ポリアミド酸とし、この溶液をそのまま、ま
たは一旦閉環処理してポリイミドとした後再度溶剤に溶
解して溶液を得、それらを乾式法または湿式法にて製膜
される。乾式法では、溶液はダイから押し出され、金属
ドラムやエンドレスベルトなどの支持体上にキャストさ
れ、キャストされた溶液が自己支持性あるフィルムを形
成するまで乾燥またはイミド化反応が進められる。
【0027】湿式法では、溶液はダイから直接凝固液中
に押し出されるか、乾式と同様に金属ドラムまたはエン
ドレスベルト上にキャストされた後、凝固液中に導か
れ、凝固される。ついでこれらのフィルムはフィルム中
の溶剤や無機塩などを洗浄され、延伸、乾燥、熱処理な
どの処理を受ける。
【0028】本発明に用いる基板フィルムには、易滑
剤、染料や顔料などの着色剤、難燃剤、帯電防止剤、酸
化防止剤、その他の改質剤が、それらが本発明の目的に
反しない限り含まれていてもよい。本発明のフィルムキ
ャリヤは上記の耐熱性フィルムを基板とし、そのフィル
ムの片面または両面に銅などの金属層よりなる配線パタ
ーンが積層されたものであり、通常、基板フィルムと接
着剤を塗布した後、スプロケットホール及び必要に応じ
てデバイスホールをパンチングし、金属層をラミネート
し、エッチングによってパターニングを行うという通常
のプロセスで製造される。金属層としては通常銅箔が用
いられるが、特別なものとして、線膨張率が8×10-6
mm/mm/℃以下の金属である鉄−ニッケルを主成分
とする合金やタンタル、モリブデン等の低線膨張率の金
属等を用いることもでき、特に、PPTAフィルムなど
の線膨張率が低い基板フィルムとの組み合せにおいて、
インナーリードとIC実装時の熱膨張が少ない利点があ
る。
【0029】基板フィルムと金属との積層は、通常エポ
キシ系等の接着剤を介してなされるが、蒸着、スパッタ
リング、メッキ等によって、基板フィルム上に直接金属
層が形成されたものを用いることもできる。本発明のフ
ィルムキャリヤは、熱圧着等通常の方法で、ICとイン
ナーリードボンディングされる。また、両面タイプの場
合、表側は、通常の方法で、裏側の回路パターンからは
スルーホールを介して表裏の両面の回路にボンディング
することもできる。
【0030】本発明で用いられるフィルムの特性値の測
定法は次の通りである。 (1)フィルムの厚み、強度、伸度、弾性率の測定法 フィルムの厚みは、直径2mmの測定面を持つダイヤル
ゲージで測定する。強度、伸度、弾性率は、定速伸長型
強伸度測定機を用い、測定長100mm、引っ張り速度
50mm/分で測定したものである。 (2)曲げ弾性率の測定法 フィルムから長さ2cm、幅2.5cmの試料片を切り
出し、純曲げ試験機(株式会社加藤鉄工所製、KES−
F2型)に試料長1cmとなるように設置し、フィルム
の一端を移動させて試料を正確に円弧状に曲げ、その曲
率を等速で変化させつつ、他端に発生する曲げモーメン
トを検出し、曲率対曲げモーメントをチャートに描かせ
て、その傾きから求めた。 (3)熱収縮率の測定法 フィルムから2cm×5cmの試料片を切り出し、4c
mの間隔に刃物で傷をつけて標識とし、予め23℃、5
5%RHの雰囲気下に72時間放置した後、標識間の距
離を読み取り顕微鏡にて測定し、次いで200℃の熱風
式オーブンに2時間拘束することなく放置した後、再度
23℃、55%RHの雰囲気下に72時間放置した後、
標識間の距離を読み取り顕微鏡にて測定して求めた。 (4)湿度膨張係数の測定法 フィルムから2cm×5cmの試料片を切り出し、4c
mの間隔に刃物で傷をつけて標識とし、次いで200℃
の熱風式オーブンに2時間拘束することなく放置した
後、吸湿を防ぎつつ23℃に冷却して標識間の距離を読
み取り顕微鏡にて測定し、次いで23℃、55%RHの
雰囲気下に72時間放置した後、再度標識間の距離を読
み取り顕微鏡にて測定して、それらの値から湿度熱膨張
率を平均値として求めた。
【0031】
【実施例】以下に実施例を示すが、これらの実施例は本
発明を説明するものであって、本発明を限定するもので
はない。また、以下の実施例および比較例中のフィルム
の特性は、(長尺方向の値)−(幅方向の値)のごとく
表す。
【0032】フィルムキャリヤのモデルとして、以下の
例に示すフィルムにエポキシ樹脂により銅箔を張付けた
後、常法によりパターニングおよびエッチングして、フ
ィルムの幅方向に200μmのピッチで100μm幅の
100本の平行した直線状の印刷回路を作成し、これを
基板端子のモデルとした。次いでこのモデル基板端子
を、異方性導電シートとしてソニーケミカル社のCP3
131タイプを用い、液晶パネルに用いられる熱膨脹率
が4.5のガラス板に加熱下に加圧して接続し、冷却後
に加圧を除去した。予めガラス板にモデル端子と同じピ
ッチの印を付け、接続後に、ガラス裏面から顕微鏡によ
り出力端子のピッチとのずれを測定した。ここで、加圧
条件は30kg/cm2 の圧力で20秒間とし、温度は
異方性導電シートの温度が170℃となるようにツール
の温度を調節した。加圧ツールの下面には0.2mmの
シリコンゴムシートを敷いて、加圧の均一化を図った。
【0033】
【実施例1】基板フィルムとして、PPTAフィルムを
用いた例を示す。濃度99.5%の濃硫酸にηinh=
6.1のPPTAを60℃で溶解し、ポリマー濃度12
%の原液を調製した。この原液を、60℃に保ったま
ま、真空下に脱気した。タンクからフィルタを通し、ギ
アポンプにより送液し、0.4mm×750mmのスリ
ットを有するTダイから、タンタル製のベルト上にド−
プをキャストし、相対湿度約5%、温度約105℃の空
気を吹き付けて、流延ド−プを光学等方化し、ベルトと
共に5℃の水の中に導いて凝固させた。ついで凝固フィ
ルムをベルトから引き剥し、約30℃の温水で洗浄し、
次に0.5%NaOH水溶液にて中和し、更に室温の水
にて洗浄した後、更に炭酸ガスを吸収させてpH5.0
に調整した水にて処理した後、再度水洗した。洗浄の終
了したフィルムを乾燥させずに1.01倍縦方向に延伸
し、次いで横方向に1.05倍テンターで延伸した後、
200℃で定長乾燥し、400℃で定長熱処理し、次い
で350℃で弛緩熱処理した後巻取り、厚さ38μm、
曲げ弾性率0.42−0.43g・cm2 /cm、強度
39−38Kg/mm2 、弾性率1020−990Kg
/mm2 、伸度35−36%、熱収縮率0.04−0.
04%、湿度膨張係数27×10-6−26×10-6のフ
ィルムを得た。
【0034】上記のアウターリードボンディング試験の
結果は、両端子のずれは0.10%であった。次に比較
例として示す従来用いられているフィルム他でのずれの
発生に比べて大幅にそれが小さいことが分る。
【0035】
【比較例1】基板フィルムとして標準的に用いられる7
5μm厚みのユーピレックスS(ポリイミドフィルム、
宇部興産社商標)を用いて、上記のアウターリードボン
ディング試験を実施した。用いたフィルムの特性は、曲
げ弾性率2.4−2.5g・cm2 /cm、強度30−
30Kg/mm2 /30Kg/mm2 、弾性率832−
793Kg/mm2 、伸度29−38%、熱収縮率0.
01−0.01%、湿度膨張係数13×10-6−14×
10-6であり、アウターリードボンディング試験の結
果、両端子間のずれは0.35%であった。
【0036】
【比較例2】エンドレスベルト上にキャストする条件を
変更した以外は同様にして実施例1を繰り返し、厚み5
0μのPPTAフィルムを製造した。曲げ弾性率0.9
4−0.94g・cm2 /cm、強度36−38Kg/
mm2 、弾性率960−980Kg/mm2 、伸度39
−38%、熱収縮率0.04−0.04%、湿度膨張係
数29×10-6−28×10-6のフィルムを得た。
【0037】実際に上記のボンディング試験を実施した
ところ、フレキシブル基板が膨脹する方向に0.21%
のずれが発生した。
【0038】
【発明の効果】本発明の半導体集積回路用フィルムキャ
リヤによれば、パネル端子に基板端子を異方性導電フィ
ルムにより接続する際の加熱による基板フィルムの熱膨
脹が、実態的にボンディング時の押え圧力により抑制さ
れて、基板端子とパネル端子とのずれの発生を小さくす
ることができる。
【0039】従って、今後ますます進むであろう端子間
のピッチの細密化にも対応でき、より高密度の端子接続
を可能にできる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強度が25kg/mm2 以上、弾性率が
    600kg/mm2以上、200℃での熱収縮率が0.
    1%以下、湿度膨張係数が30×10-6以下のフィルム
    であって、その厚みが50μm以下で且つ曲げ弾性率が
    0.6g・cm2 /cm以下であるフィルムを絶縁基板
    とし、そのフィルムの片面または両面に金属層よりなる
    配線パターンが形成されてなる半導体集積回路用フィル
    ムキャリヤ。
JP31304493A 1993-12-14 1993-12-14 半導体集積回路用フィルムキャリヤ Withdrawn JPH07169792A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10294335A (ja) * 1997-02-19 1998-11-04 Japan Gore Tex Inc Icチップ実装用インターポーザ及びicチップパッケージ
JP2010106261A (ja) * 2008-09-30 2010-05-13 Sony Chemical & Information Device Corp 異方性導電接着剤及びそれを用いた接続構造体の製造方法

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