JPH0881249A - セメントモルタル用の混和材および打継ぎ材 - Google Patents

セメントモルタル用の混和材および打継ぎ材

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JPH0881249A
JPH0881249A JP4686695A JP4686695A JPH0881249A JP H0881249 A JPH0881249 A JP H0881249A JP 4686695 A JP4686695 A JP 4686695A JP 4686695 A JP4686695 A JP 4686695A JP H0881249 A JPH0881249 A JP H0881249A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (1)分散剤が炭素数4以下のα−オレフィ
ン単位を1〜10モル%含有する変性ポリビニルアルコ
ールであり、分散質がエチレン性不飽和単量体から選ば
れる一種あるいは二種以上の単量体の(共)重合体であ
る水性エマルジョンを主成分とするセメントモルタル用
混和材。 (2) 分散剤が炭素数4以下のα−オレフィン単位を
1〜10モル%含有する変性ポリビニルアルコールであ
り、分散質がエチレン性不飽和単量体から選ばれる一種
あるいは二種以上の単量体の(共)重合体である水性エ
マルジョンを主成分とするセメントモルタル用打継ぎ
材。 【効果】 本発明のセメントモルタル用混和材およびセ
メントモルタル用打継ぎ材は作業性、接着性、耐久性お
よび機械的強度に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセメントモルタル用混和
材、セメントモルタル用打継ぎ材およびポリマーセメン
トモルタル組成物に関し、さらに詳しくは、セメントモ
ルタル組成物の接着性、耐久性、機械的強度などを大幅
に改善しうるセメントモルタル用混和材、接着性に優れ
るセメントモルタル用打継ぎ材および該混和材を含有す
るポリマーセメントモルタル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、セメントモルタル組成物に対
して、その接着性、耐久性、機械的強度などの諸性質を
改善するために、合成樹脂エマルジョンや合成ゴムラテ
ックスを混入する方法が知られている。一般に低分子乳
化剤の存在下での乳化重合により製造されている水性エ
マルジョンは、単独でセメントモルタルに混入しても未
硬化モルタルの保水性が充分ではなく、例えば古いコン
クリートなどの多孔質性の下地面への接着性が不十分で
あることから、その適用範囲が著しく限定される上、混
入量が多い場合には、セメントの水和反応を著しく阻害
させるという欠点がある。これを改善するために、メチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセル
ロース誘導体、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分
子化合物を、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エス
テル系あるいはスチレン系合成樹脂エマルジョンととも
に、セメントモルタルに混入して保水性を向上させる方
法が一般に行われている。しかしながら、この場合、系
の粘度が上昇し、良好な作業性を得るためには、水/セ
メント比を上げざるをえず、その結果、硬化セメントモ
ルタルの物性が低下するのを免れない。
【0003】一方、乳化重合時にポリビニルアルコール
を保護コロイドとして製造可能な酢酸ビニル系エマルジ
ョンなどは、単独でセメントモルタルに混入した場合、
未硬化モルタルの保水性が高く、充分にセメントの水和
反応が起こり、機械的強度に優れたモルタルを与えるこ
とができることから賞用されているが、耐水性、耐アル
カリ性、耐久性などに問題がある。中でも、ポリマーセ
メントモルタルの耐水性、耐久性等は、保護コロイドと
して用いたポリビニルアルコールの種類によるところが
大である。すなわち、ポリビニルアルコールは、一般的
には鹸化度98モル%程度のいわゆる“完全鹸化PV
A”と鹸化度88モル%程度の“部分鹸化PVA”があ
り、前者を使用した場合、比較的耐水性、耐久性は良い
ものの、低温時のエマルジョン粘度の上昇が著しく、ゲ
ル化し易いという欠点があり、また、エマルジョンの安
定性が比較的低いためにセメントモルタルに混入する場
合に不安定化し、増粘、ゲル化を起こす場合がある。他
方、後者のPVAを使用した場合、エマルジョンの低温
時の粘度上昇やゲル化性向、セメントモルタルへの混和
安定性は改善されることからセメントモルタル混和用と
しては主流であるが、耐水性が低いという欠点を有して
いる。したがって、セメントモルタル混和材としての水
性エマルジョンの性能としては、従来のPVA保護コロ
イドエマルジョンが持つ保水性と低温時の粘度安定性、
無機物に対する混和性、機械的安定性を共有することが
望ましいが、従来の水性エマルジョンではこれらをバラ
ンス良く満足させることができない。
【0004】また、従来より、コンクリートや軽量コン
クリートなどの構造体の表面にモルタル層を打ち継ぐ際
に、構造体とモルタル層との密着性を改善する目的で各
種の重合体乳化液、例えば、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体などの乳化液を構造体
に塗布する方法が提案されている(特公昭44ー187
57号公報)。構造体表面に直接モルタルを打ち継いだ
場合、モルタル層の水分が構造体中へ移行する速度を充
分に抑制することができず、ドライアウトと称される現
象が生じ、モルタル層の構造体表面に対する接着力が低
下して、モルタル層が構造体表面との界面で剥離するこ
とが多いという問題があり、安全性の面で好ましくなか
った。セメントモルタル打ち継ぎ材として、一般に界面
活性剤存在下の乳化重合で得られる水性エマルジョン
は、その粒子径が小さく、構造体表面への歩留まり性が
低下し、モルタル層の水分が構造体へ移行するのを抑制
するために必要と考えられる重合体皮膜が、構造体表面
に充分形成されないという問題がある。したがって、ド
ライアウトになりやすく、モルタル層の構造体表面に対
する接着力が充分に発現しない。さらに、界面活性剤の
存在下での乳化重合によって得られる水性エマルジョン
の皮膜は、保水性が低く、そのため、モルタル層の構造
体表面に対する接着力が充分に発現しないことの一つの
原因と考えられる。
【0005】一方、ポリビニルアルコール(以下PVA
と略記する)を保護コロイドとして製造された水性エマ
ルジョンは、一般に粒子径が大きく、構造体表面への歩
留まり性に優れ、しかも、その皮膜の保水性が高いこと
からセメントモルタル打ち継ぎ材として賞用されてい
る。また、保護コロイドとして用いるポリビニルアルコ
ールが完全鹸化タイプの場合、形成される皮膜の耐水性
が高くモルタル層の水分が構造体へ移行するのを抑制す
る効果は高いものの、低温での粘度安定性が悪いため
に、塗工時の作業性の問題、塗工後の皮膜形成性などの
問題がある。一方、部分鹸化タイプのポリビニルアルコ
ールを保護コロイドに用いた水性エマルジョンは、作業
性などに問題はないものの形成される皮膜の耐水性が低
いという問題がある。したがって、セメントモルタル打
ち継ぎ材としては、形成される皮膜の耐水性と作業性が
バランス良く発現することが望ましいが、従来の水性エ
マルジョンでは両方の特性を兼ね備えたものはなかった
のが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、セメントモルタル組成物の接着性、耐久
性、機械的強度などの諸性質を改善すると共に、未硬化
モルタルの保水性を向上できる上、低温における粘度安
定性が良好で、無機物に対する混和性、充分な機械的安
定性を有する水性エマルジョンからなるセメントモルタ
ル用混和材、該水性エマルジョン組成物からなる接着性
に優れるセメントモルタル用打継ぎ材、及び上記混和材
を含有するポリマーセメントモルタル組成物を提供する
ことを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有するセメントモルタル用混和材、セメン
トモルタル用打継ぎ材及びポリマーセメントモルタル組
成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、分散剤が炭素
数4以下のα−オレフィン単位を1〜10モル%含有す
る変性ポリビニルアルコールであり、分散質がエチレン
性不飽和単量体から選ばれる一種あるいは二種以上の単
量体の(共)重合体である水性エマルジョンを主成分と
するセメントモルタル用混和材、分散剤が炭素数4以下
のα−オレフィン単位を1〜10モル%含有する変性ポ
リビニルアルコールであり、分散質がエチレン性不飽和
単量体から選ばれる一種あるいは二種以上の単量体の
(共)重合体である水性エマルジョンを主成分とするセ
メントモルタル用打継ぎ材、ならびに水硬性物質と上記
セメントモルタル用混和材とを主成分とするセメントモ
ルタル組成物を見出し、本発明を完成したものである。
【0008】本発明のセメントモルタル用混和材および
セメントモルタル用打継ぎ材を構成する水性エマルジョ
ンの分散剤として用いられる炭素数4以下のα−オレフ
ィン単位を1〜10モル%含有する変性PVAは、ビニ
ルエステルとα−オレフィンとの共重合体を鹸化するこ
とにより得ることができる。ビニルエステルとしては、
蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニル等が挙げられるが、酢酸ビニルが経済的に好
ましい。本発明のα−オレフィンは、炭素数4以下のも
ので、例えばエチレン、プロピレン、n−ブテン、イソ
ブテン等が挙げられるが、得られる水性エマルジョン皮
膜の耐水性の点でエチレンが好ましい。α−オレフィン
の含有量としては、1〜10モル%、好ましくは2〜8
モル%であることが必要である。α−オレフィンの含有
量が1モル%未満の場合には、上述の顕著な効果が得ら
れず、10モル%を越える場合には、水溶性が低下し、
安定な水性エマルジョンが得られない上、上述の効果が
得られなくなる。
【0009】また、該分散剤は本発明の効果を損なわな
い範囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合
したものでも良い。このようなエチレン性不飽和単量体
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、(無
水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン
酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
アミド、メタクリルアミド、トリメチル−(3−アクリ
ルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロ
リド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
およびそのナトリウム塩、エチルビニルエーテル、ブチ
ルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、塩化ビニ
ル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ
化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ビニルスルホ
ン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウムなどが挙
げられる。また、チオール酢酸、メルカプトプロピオン
酸などのチオール化合物の存在下で、酢酸ビニルなどの
ビニルエステル系単量体を、炭素数4以下のα−オレフ
ィンと共重合し、それを鹸化することによって得られる
末端変性物も用いることができる。
【0010】本発明のセメントモルタル用混和材および
セメントモルタル用打継ぎ材を構成する水性エマルジョ
ンの分散剤として用いる炭素数4以下のα−オレフィン
を1〜10モル%含有する変性PVAの鹸化度は、α−
オレフィン含有量にもよるが50モル%以上が好まし
く、90モル%以上がより好ましく、95モル%以上が
さらに好ましい。また、該PVAの重合度は、100〜
8000の範囲が好ましく、300〜2000がより好
ましい。
【0011】本発明のセメントモルタル用混和材および
セメントモルタル用打継ぎ剤を構成する水性エマルジョ
ンにおける分散質であるエチレン性不飽和単量体の
(共)重合体は、各種のものがあるが、この(共)重合
体の原料であるエチレン性不飽和単量体の好ましい例と
しては、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオ
レフィン、塩化ビニル、フッ化ビニル、ビニリデンクロ
リド、ビニリデンフルオリドなどのハロゲン化オレフィ
ン、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バ
ーサチック酸ビニルなどのビニルエステル、アクリル
酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタク
リル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エステ
ル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジ
メチルアミノエチルおよびこれらの四級化物、さらに
は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および
そのナトリウム塩などのアクリルアミド系単量体、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−スチレンスルホン酸お
よびナトリウム、カリウム塩などのスチレン系単量体、
その他N−ビニルピロリドンなど、また、ブタジエン、
イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体が挙げ
られ、これらは単独あるいは二種以上混合して用いられ
る。上記エチレン性不飽和単量体の中でも、ビニルエス
テル、(メタ)アクリル酸エステル、スチレンおよびジ
エン系単量体が好ましく、特にビニルエステル、エチレ
ンとビニルエステルとの併用およびビニルエステルと
(メタ)アクリル酸エステルの併用が好適である。
【0012】本発明のセメントモルタル用混和材および
セメントモルタル用打継ぎ剤における水性エマルジョン
は、前述した炭素数4以下のα−オレフィン単位を有す
る変性PVAの水溶液を分散剤に用いて、重合開始剤の
存在下に、上記エチレン性不飽和単量体を一時又は連続
的に添加して、該エチレン性不飽和単量体を乳化重合す
ることにより得られる。また、エチレン性不飽和単量体
を、予め炭素数4以下のα−オレフィン単位を有する変
性PVA水溶液を用いて乳化したものを、連続的に重合
反応系に添加する乳化重合法も採用できる。該α−オレ
フィン変性PVAの使用量については特に制限はない
が、エチレン性不飽和単量体の重合体100重量部に対
して好ましくは1〜30重量部、より好ましくは2〜2
0重量部の範囲である。該使用量が1重量部未満および
30重量部を越える場合には、重合安定性が低下した
り、耐水性が低下することがある。
【0013】重合開始剤としては、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、
t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオ
キサイド、過酸化ベンゾイル、ペルオキソホウ酸アンモ
ニウム、アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩などの公知の重合
開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用い
ても良く、また、重亜硫酸ナトリウム、酒石酸、クエン
酸、グルコース、L−アスコルビン酸、ホルムアルデヒ
ドナトリウムスルホキシレート、鉄イオンなどの還元剤
と併用することにより、レッドクス系で用いても良い。
重合開始剤の使用量および使用方法としては、従来公知
の使用量および使用方法で良い。
【0014】本発明の水性エマルジョンには、乳化重合
開始前、乳化重合中または乳化重合後に、以下に示す従
来公知の界面活性剤を添加しても良い。界面活性剤とし
ては、オレイン酸カリウム、ヒマシ油カリウム、半硬化
牛脂脂肪酸ナトリウム、半硬化牛脂脂肪酸カリウム、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールア
ミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナ
トリウム、アルキルリン酸カリウム、β−ナフタレンス
ルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、芳香族スル
ホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ビス
トリデシルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスル
ホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナト
リウム、ジシクロヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、
ジアミルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソブチルスル
ホコハク酸ナトリウム、イソデシルスルホコハク酸ナト
リウム、スルホコハク酸ジナトリウムエトキシ化アルコ
ール半エステル、スルホコハク酸ジナトリウムエトキシ
化ノニルフェニル半エステル、N−(1,2−ジカルボ
キシエチル)−N−オクタデシルスルホコハク酸アミド
テトラナトリウム、N−オクタデシルスルホコハク酸ア
ミドジナトリウム、ジイソプロピルナフタレンスルホン
酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタ
リン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセ
チルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン−オキシプ
ロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂
肪酸モノグリセライド、ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオ
キシエチレンステアリルアミンなどのノニオン性界面活
性剤;ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアン
モニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウ
ムクロライド、アルキルアミングアニジンポリオキシエ
タノール、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロ
ライドなどのカチオン性界面活性剤;ラウリルベタイ
ン、ステアリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキ
サイド、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイ
ミダゾリニウムベタインなどの両性界面活性剤;さらに
上記の界面活性剤中に二重結合を導入したラテムルS−
180、S−120(以上、花王株式会社製)、アデカ
リアソープNE−10、アデカリアソープNE−20、
アデカリアソープNE−30、アデカリアソープSE−
10N(以上、旭電化株式会社製)、エレミノールJS
−2(三洋化成株式会社製)、アクアロンRN−20、
アクアロンHS−10(以上、第一工業製薬株式会社
製)などの反応性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤
を添加する場合の添加量としては、単量体(分散質の重
合体)100重量部に対して0〜10重量部(好ましく
は0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量
部、さらにより好ましくは1〜5重量部)が挙げられ
る。
【0015】本発明の水性エマルジョンには、乳化重合
中または乳化重合後に、以下に示す従来公知の可塑剤あ
るいは造膜助剤を添加しても良い。可塑剤あるいは造膜
助剤としては、ジメチルフタレート、ジエチルフタレー
ト、ジアミルフタレート、ジブチルフタレート(DB
P)、アセチルクエン酸トリブチル、アジピン酸ジイソ
ブチル、セバチン酸ジブチル、ジメチルグリコールアジ
ペート、ジエチルグリコールアジペート、ジブチルグリ
コールアジペート、ジメチルグリコールセバテート、ジ
エチルグリコールセバテート、ジメチルグリコールフタ
レート、ジエチルグリコールフタレート、ジブチルグリ
コールフタレート、トリクレシルホスフェート、、ジオ
クチルフタレート、テキサノール、ポリエチレングリコ
ールモノフェニルエーテル、ポリプロピレングリコール
モノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、ブチルカ
ービトールアセテート、ブチルカービトール、3−メチ
ル−3−メトキシブタノール、エチレングリコール、ア
セチレングリコールブチルセロソルブ、エチレンセロソ
ルブ、塩化ビフェニールが挙げられる。可塑剤あるいは
造膜助剤を添加する場合の添加量としては、単量体(分
散質の重合体)100重量部に対して0〜200重量部
(好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜2
0重量部)が挙げられる。
【0016】本発明の水性エマルジョンには、乳化重合
後に、以下に示す従来公知の充填剤、フィラーあるいは
顔料を添加しても良い。充填剤、フィラーあるいは顔料
としては、炭酸カルシウム、カオリンクレー、ロウ石ク
レー、タルク、酸化チタン、酸化鉄、パルプ、各種樹脂
粉末、マイカ、セリサイト、ベントナイト、アスベス
ト、けい酸カルシウム、けい酸アルミニウム、けいそう
土、けい石、無水ケイ酸、含水ケイ酸、炭酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、カーボンブラックが挙げられる。充填剤、フィラー
あるいは顔料添加する場合の添加量としては、分散質の
重合体100重量部に対して1〜200重量部(好まし
くは20〜150重量部、より好ましくは50〜150
重量部)が挙げられる。
【0017】本発明の水性エマルジョンには、乳化重合
後に、以下に示す従来公知の増量剤を添加しても良い。
増量剤としては、カゼイン、グルー、ゼラチン、グルテ
ン、大豆蛋白、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カ
リウム、アルギン酸ナトリウム、アラビヤゴム、トラガ
カントガム、カラヤガム、グアールガム、ローカストビ
ーンガム、アイリッシュモス、大豆レシチン、ペクチン
酸、澱粉、寒天、ベントナイトクレー、ポリアクリル酸
アンモニウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム、ポリビニルアル
コール、変性ポリ(ビニルメチルエーテル/無水マレイ
ン酸)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、
ポリエチレンオキシド、カルボキシル化メチルセルロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサントゲン酸
セルロース、カルボキシル化澱粉、オレイン酸アンモニ
ウム、けい酸ナトリウムが挙げられる。増量剤添加する
場合の添加量としては、分散質の重合体100重量部に
対して0.1〜100重量部(好ましくは0.5〜50
重量部、より好ましくは1〜20重量部)が挙げられ
る。
【0018】本発明に用いられる水性エマルジョンは、
上記の方法で得られる水性エマルジョンをそのまま用い
ても良いが、必要があれば、従来公知の各種エマルジョ
ンを本発明の効果を損なわない範囲で添加することがで
きる。
【0019】本発明のセメントモルタル用混和材には、
必要に応じて従来公知の消泡剤、防腐剤、防錆剤、pH
調製剤などの添加物を配合することができる。また、本
発明のポリマーセメントモルタル組成物は、水硬性物質
と上記セメントモルタル用混和材とを主成分とするもの
であり、該水硬性物質としては、例えばポルトランドセ
メント、アルミナセメント、スラグセメント、フライア
ッシュセメントなどの水硬セメント、あるいは石膏など
のセメント以外の水硬性材料が挙げられる。
【0020】本発明のポリマーセメントモルタル組成物
においては、該セメントモルタル用混和材の添加量はそ
の目的により異なるが、通常水硬性物質に対して樹脂固
形分として5〜200重量%、好ましくは10〜200
重量%である。5重量%に満たない場合には添加効果が
小さい。なお、添加量が40重量%を越えると一般にセ
メントモルタル用混和材の方が連続相となり、この添加
量を境にセメント硬化物の性質は大きく変わるが、本発
明のセメントモルタル用混和材は添加量の多い系でも使
用でき、広範囲の添加量領域において有効である。本発
明のセメントモルタル用混和材を水硬性物質に混入する
場合、保水剤、流動性改質剤、空気連行剤(AE剤)、
減水剤、発砲剤、防錆剤、顔料などの着色剤、凍結防止
剤、可塑剤、補強助剤などの公知の種々の添加剤を、目
的に応じて併用することは何等差し支えない。該セメン
トモルタル用混和材を混入した本発明のポリマーセメン
トモルタル組成物は、低温安定性、流動性、接着性、圧
縮強度、耐衝撃性などに優れているので、例えば普通コ
ンクリート、軽量コンクリート、モルタル、石膏ボー
ド、PC板、ALC板、スレート板、各種ラス板、鋼鉄
板などの各種下地に対する仕上げ、補修、タイルなどの
陶磁器の接着、防水モルタル、防水コンクリート、道路
用コンクリートなどに有利に用いられる他、実質的に骨
材を含まないセメントペーストとしての下地調整用、コ
ンクリート欠陥部への注入剤などに好適に使用される。
【0021】一方、本発明のセメントモルタル用打継ぎ
材には、必要があれば各種の水性エマルジョンを添加す
ることができる。本発明のセメントモルタル用打継ぎ材
は、前述した水性エマルジョンを主成分とするものであ
るが、さらに必要に応じて各種の水溶性高分子、防腐
剤、凍結防止剤等の公知の添加剤を適宜加えることもで
きる。なお、本発明のセメントモルタル用打継ぎ材は、
使用にあたっては、適度な粘度の塗工液が得られるよう
通常は水で希釈する、ここで、塗工液の濃度は、各種の
状況に応じて適宜定めれば良いが、通常は10〜60重
量%(固形分濃度)、好ましくは15〜50重量%(固
形分濃度)である。また、本発明のセメントモルタル用
打継ぎ材を、対象とする構造体表面に塗布する量は、特
に制限はないが、固形分として10〜100g/m2
範囲が好ましい。
【0022】
【実施例】次に、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明する。なお、以下の実施例および比較例
において「部」および「%」は、特に断らない限り重量
基準を意味する。また、セメントモルタル用混和材とし
ての性能およびセメントモルタル用打継ぎ材としての性
能評価は下記の要領で行った。
【0023】〔セメントモルタル用混和材としての性
能〕 (1)セメントモルタルの物性試験 混和材(水性エマルジョン)の低温安定性:水性エマ
ルジョンを固形分濃度50重量%にしたものを、5℃で
1ヶ月間放置した場合の状態を観察 モルタル組成:水性エマルジョンの固形分/セメント
重量比=0.10 砂/セメント重量比=3.0 水/セメント重量比=0.6 スランプ値 :JIS A−1173に準じて測定 曲げ強さ :JIS A−6203に準じて測定 圧縮強さ :JIS A−6203に準じて測定 接着強さ :JIS A−6203に準じて測定 吸水率 :JIS A−6203に準じて測定 耐衝撃性 :モルタルを6cm×6cm×0.35
cmに成型し、25日間20℃、65%RH(相対湿
度)下で養生後、67gの剛球による供試体破壊時の落
下高さを測定。
【0024】(2)セメントモルタルの接着試験(タイ
ル接着) 試験に用いるタイル用接着剤組成物 水性エマルジョン(固形分50%)の樹脂固形分が粉体
(ポルトランドセメント/5号硅砂/6号硅砂=100
/65/65)に対して5%になるように添加し、混練
し、接着剤組成物を調製した。 セメント混和安定性試験 においてモルタルの混練直後と60分間経過後のフロ
−値(JIS R5021)を測定した。 接着性能 (イ)常態接着強度(接着作業性) で調製した接着剤組成物を温度23℃、湿度65%の
室内で予め用意したコンクリート板に厚さ6mmになる
ように塗り付け、一定時間(オープンタイム)ごとにタ
イル(小口平、外装用)を張り付けて4週間後に接着力
を測定した。接着力の測定は、タイル表面に鉄製アタッ
チメントをエポキシ接着剤で接着して建研式引張試験機
を用いて行った。 (ロ)湿潤接着強度 (イ)の方法でオープンタイムをとらないで、タイルを
張り付けたものについて4週間後に23℃の水中に48
時間浸漬した後、上記(イ)と同様に接着力を測定し
た。 (ハ)熱冷繰り返し強度 (イ)の方法でオープンタイムをおらないで、タイルを
張り付けたものについて4週間後に試験体の表面温度が
70℃になるように、105分間赤外線ランプを照射
し、その後15分間散水することを1サイクルとして3
00サイクル継続した。但し、水温は15±5℃とし、
試験体1体当たりの散水量は毎分6リットルとした。3
00サイクル終了後、試験体を標準状態に24時間放置
し、上記(イ)と同様に接着力を測定した。 (ニ)凍結融解強度 (イ)の方法がオープンタイムをとらないで、タイルを
張り付けたものについて4週間後に、23℃の水中に1
8時間浸漬し、−20℃の恒温槽中に3時間浸漬後、5
0℃の恒温槽中に3時間浸漬することを1サイクルとし
て20サイクル継続した。20サイクル終了後、試験体
を標準状態に24時間放置し、上記(イ)と同様に接着
力を測定した。
【0025】〔セメントモルタル用打継ぎ材としての性
能〕 (1)吸水試験 JIS A6916の5.9に規定される吸水試験を行
い。30分後の吸水量を求めた。セメントモルタル用打
継ぎ材を試験用基板の表面に刷毛で均一に塗布し、24
時間試験室に放置した後、吸水試験を行った。なお、打
継ぎ材の塗布量は固形分として50g/m2 とした。 (2)接着強度試験 試験に用いる材料 セメントはJIS R5210(ポルトランドセメン
ト)に規定される普通ポルトランドセメントとし、骨材
はJIS R5210の9.2に規定される豊浦標準砂
を用いた。 試験用基板 試験に用いるコンクリート基板は、水−セメント比60
%の建築における標準的な調合とし、コンクリートを練
り混ぜた後、合板型枠で300mm×300mm×厚さ
50mmの大きさに打設して、試験室(温度20℃、相
対湿度(RH)65%)中で28日間養生したものを用
いた。
【0026】塗り付けモルタル 試験に用いる塗り付けモルタルの調合は、重量比でセメ
ント1、標準砂2とし、フロー値が170±5となるよ
うに水ーセメント比を調整して、JIS R5201の
9.4の規定に準拠して練り混ぜた。 試験体の作製方法 打継ぎ材を、上記の試験用基板の表面に刷毛で均一に
塗り付け、24時間、湿度20℃、65%RHの雰囲気
下に放置した。なお、打継ぎ材の塗布量は、固形分とし
て50g/m2 とした。次に、上記に規定したモルタ
ルを厚さ6mmに金ゴテで塗り付けて、48時間、20
℃、80%RH以上の雰囲気下で養生後、さらに試験室
中で26日間養生して試験体とした。
【0027】標準状態の接着強度試験 上記で作成した試験体のモルタル面を、寸法40mm
×90mmに基板に達するまで切り込んだ後、JIS
A6916の5.6に規定する試験方法に準じて接着強
度試験を行い、5箇所の測定値の平均値を求めた。 熱冷繰り返し抵抗性試験 上記で作成した試験体の表面温度が70℃になるよう
に、105分間赤外線ランプを照射し、その後15分間
散水することを1サイクルとして300サイクル継続し
た。但し、水温は15±5℃とし、試験体1体当たりの
散水量は毎分6リットルとした。300サイクル終了
後、試験体を標準状態に24時間放置し、上記と同様
に試験を行った。
【0028】凍結融解抵抗性試験 上記で作成した試験体を、20±3℃の水中に15時
間浸漬し、ー20±3℃の恒温槽中に3時間浸漬後、7
0±3℃の恒温槽中に6時間浸漬することを1サイクル
として50サイクル継続した。50サイクル終了後、試
験体を標準状態に24時間放置し、上記と同様に試験
を行った。
【0029】実施例1 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素吹込口を備えた
1リットルガラス製重合容器に、イオン交換水400
g、エチレン変性PVA(重合度1400、鹸化度9
8.5mol%、エチレン4.5mol%変性)40g
を仕込み95℃で完全に溶解した。次に、このPVA水
溶液を冷却、窒素置換後、140rpmで撹拌しながら
酢酸ビニル40gを仕込み、60℃に昇温した後、過酸
化水素/酒石酸のレドックス開始剤系の存在下で重合を
開始した。重合開始15分後から酢酸ビニル360gを
3時間にわたって連続的に添加し、重合を完結させた。
固形分濃度50.4%、粘度4500mPa.sの安定
なポリ酢酸ビニルエマルジョンが得られた。このエマル
ジョンの固形分100重量部に対してジブチルフタレー
ト10部を添加混合した。これについて、セメントモル
タル用混和材及びセメントモルタル用打継ぎ材としての
性能を評価した。結果を表1〜4に示す。
【0030】比較例1 実施例1において使用したエチレン変性PVAに代え
て、未変性PVA(重合度1400、鹸化度98.5m
ol%)40gを用いる以外は実施例1と同様にして、
固形分濃度50.3%、粘度4000mPa.sの安定
なポリ酢酸ビニルエマルジョンを得た。このエマルジョ
ンの固形分100重量部に対してジブチルフタレート1
0部を添加混合した。これを用いて実施例1と同様に評
価した。
【0031】比較例2 実施例1において使用したエチレン変性PVAに代え
て、未変性PVA(重合度1400、鹸化度88.2m
ol%)40gを用いる以外は実施例1と同様にして、
固形分濃度50.2%、粘度13000mPa.sの安
定なポリ酢酸ビニルエマルジョンを得た。このエマルジ
ョンの固形分100重量部に対してジブチルフタレート
10部を添加混合した。これを用いて実施例1と同様に
評価した。
【0032】比較例3 実施例1において使用したエチレン変性PVAに代え
て、エチレン変性PVA(重合度1400、鹸化度9
8.5mol%、エチレン11mol%変性)40gを
用いる以外は実施例1と同様にして酢酸ビニルの乳化重
合を実施した。このエチレン変性PVAは水に完溶せ
ず、また、乳化重合の途中でゲル化・凝固した。
【0033】比較例4 実施例1において使用したエチレン変性PVAに代え
て、エチレン変性PVA(重合度1400、鹸化度9
8.5mol%、エチレン0.5mol%変性)40g
を用いる以外は実施例1と同様にして、固形分濃度5
0.3%、粘度4200mPa.sの安定なポリ酢酸ビ
ニルエマルジョンを得た。このエマルジョンの固形分1
00重量部に対してジブチルフタレート10部を添加混
合した。これを用いて実施例1と同様に評価した。
【0034】実施例2 エチレン変性PVA(重合度1750、鹸化度98.7
mol%、エチレン3.0mol%変性)21gをイオ
ン交換水290gに加熱溶解し、それを窒素吹込口およ
び温度計を備えた耐圧オートクレーブ中に仕込んだ。希
硫酸でpH=4に調製後、酢酸ビニル300gを仕込
み、次いでエチレンを45kg/cm2 Gまで昇圧した
(エチレン共重合量は60gに相当)。温度を60℃ま
で昇温後、過酸化水素/ロンガリット系レドックス開始
剤で重合を開始した。2時間後、残存酢酸ビニル濃度が
0.6%となったところで重合を終了した。固形分濃度
52.6%、粘度6300mPa.sの安定なポリ(エ
チレンー酢酸ビニル)共重合体エマルジョンが得られ
た。このエマルジョンを用いて実施例1と同様に評価し
た。
【0035】比較例5 実施例2において使用したエチレン変性PVAに代え
て、未変性PVA(重合度1700、鹸化度98.6m
ol%)21gを用いる以外は実施例2と同様にして、
固形分濃度52.4%、粘度6000mPa.sの安定
なポリ酢酸ビニルエマルジョンを得た。これを用いて実
施例1と同様に評価した。
【0036】実施例3 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素吹込口を備えた
1リットルガラス性重合容器に、イオン交換水400
g、エチレン変性PVA(重合度1000、鹸化度9
5.0mol%、エチレン6.0mol%変性)36g
を仕込み、95℃で完全溶解した。次に、このPVA水
溶液を冷却、窒素置換後、140rpmで撹拌しなが
ら、酢酸ビニル32gおよびアクリル酸n−ブチル8g
を仕込み、70℃に昇温した後、過硫酸カリウムを開始
剤として重合を開始した。重合開始によって発熱が確認
されてから、酢酸ビニル288gおよびアクリル酸nー
ブチル72gを3時間かけて連続的に添加し、重合を完
結させた。固形分濃度50.0%、粘度2000mP
a.sの安定なポリ(酢酸ビニル−アクリル酸n−ブチ
ル)共重合エマルジョンが得られた。このエマルジョン
を用いて実施例1と同様に評価した。
【0037】比較例6 実施例3において使用したエチレン変性PVAに代え
て、未変性PVA(重合度1000、鹸化度95.0m
0l%)36gを用いる以外は実施例3と同様にして、
固形分濃度50.2%、粘度2200mPa.sの安定
なポリ酢酸ビニルエマルジョンを得た。これを用いて実
施例1と同様に評価した。
【0038】
【表1】
【0039】 *1: 重合度1400、鹸化度98.5mol%、エチレ
ン4.5mol%変性 *2: 重合度1400、鹸化度98.5mol% *3: 重合度1400、鹸化度88.2mol% *4: 重合度1400、鹸化度98.5mol%、エチレ
ン11.0mol%変性 *5: 重合度1400、鹸化度98.5mol%、エチレ
ン0.5mol%変性 *6: 重合度1750、鹸化度98.7mol%、エチレ
ン3.0mol%変性 *7: 重合度1700、鹸化度98.6mol% *8: 重合度1000、鹸化度95.0mol%、エチレ
ン6.0mol%変性 *9: 重合度1000、鹸化度95.0mol%
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【発明の効果】本発明のセメントモルタル用混和材、セ
メントモルタル用打継ぎ材およびポリマーセメントモル
タル組成物は、作業性、接着性、耐久性および機械的強
度に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/08 LJG // C08F 16/06 MKV (72)発明者 藤原 直樹 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散剤が炭素数4以下のα−オレフィン
    単位を1〜10モル%含有する変性ポリビニルアルコー
    ルであり、分散質がエチレン性不飽和単量体から選ばれ
    る一種あるいは二種以上の単量体の(共)重合体である
    水性エマルジョンを主成分とするセメントモルタル用混
    和材。
  2. 【請求項2】 分散剤が炭素数4以下のα−オレフィン
    単位を1〜10モル%含有する変性ポリビニルアルコー
    ルであり、分散質がエチレン性不飽和単量体から選ばれ
    る一種あるいは二種以上の単量体の(共)重合体である
    水性エマルジョンを主成分とするセメントモルタル用打
    継ぎ材。
  3. 【請求項3】 水硬性物質と請求項1記載のセメントモ
    ルタル用混和材とを主成分とするセメントモルタル組成
    物。
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