JPH0877624A - 光磁気ディスク - Google Patents

光磁気ディスク

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JPH0877624A
JPH0877624A JP20696394A JP20696394A JPH0877624A JP H0877624 A JPH0877624 A JP H0877624A JP 20696394 A JP20696394 A JP 20696394A JP 20696394 A JP20696394 A JP 20696394A JP H0877624 A JPH0877624 A JP H0877624A
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JP
Japan
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film
magneto
magnetic layer
optical disk
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JP20696394A
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English (en)
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Masaji Suwabe
正次 諏訪部
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐蝕性を確保しつつ、高記録密度化を
図る。 【構成】 透明基板1上に誘電体層4,6や記録磁性層
5、反射膜7等から構成される記録部2を有する光磁気
ディスクにおいて、TeFeCoCr非晶質薄膜からな
る上記記録磁性層5中のCoの含有量y(原子%)とC
rの含有量z(原子%)の間に、z=b+ay(但し、
−1.25≦b≦−0.15、0.85≦a≦0.9
8)なる関係式を満足させる。 【効果】 記録パワーに対する感度が変わらないので、
新しいフォーマットのディスクに対しても対応が敏速と
なり、開発コストを削減することができる。また、それ
ぞれのフォーマットの感度規格に対して製造マージンを
もっているので、不良率が削減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、TbFeCoCr非晶
質薄膜を記録磁性層とする光磁気ディスクに関し、特に
耐錆性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光磁気ディスクは、例えばコンピ
ュータ等の外部記憶装置、或いは音声信号や映像信号の
記録再生を行う機器の記録媒体として一般に普及してい
る。この光磁気ディスクとしては、ポリカーボネート等
からなる透明基板の一主面に、膜面と垂直方向に磁化容
易軸を有し且つ磁気光学効果の大きな記録磁性層(例え
ば希土類─遷移金属合金非晶質薄膜)や反射膜、誘電体
層を積層することにより記録部を形成し、上記透明基板
側からレーザ光を照射して信号の読み取りを行うように
したものが知られている。
【0003】これまで、この光磁気ディスクを用いた商
品は種類が少なく、いずれの光磁気ディスクについても
記録密度が比較的小さいことから、取り出すべき信号量
はそれほど大きくなくても良い。しかしながら、今後は
より高密度記録が必要となり、それに伴って上記信号量
も大きくされることが望まれる。
【0004】このような要請に対して、上記光磁気ディ
スクでは、記録フォーマットは変化しても、半導体レー
ザの出射パワー自体は大きくは変わらないので、記録パ
ワーに対するディスクの感度は変えないことが好まし
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記光磁気
ディスクにおいては、一般に主としてTb,Fe,C
o,Crからなる非晶質薄膜を記録膜としている。この
ような光磁気ディスクの信号量を増加させようとすると
き、上記非晶質薄膜中のFeとCo、Crの比率を変化
させる方法が考えられるが、この場合上述のように記録
パワーに対する感度も考慮する必要がある。
【0006】また、これら構成元素のうち、特にCrは
記録膜の耐蝕性を付与するものであり、長期に亘る使用
時の信頼性を確保する目的から、できる限り多く添加さ
れることが望まれる。従って、上記光磁気ディスクにお
いては、記録パワーに対する感度を変えることなく高記
録密度化を図ると同時に、十分な信頼性を得るために、
記録膜の構成材料であるFe、Co、Crの組成を適当
に制御することが要求される。
【0007】そこで、本発明はこのような実情に鑑みて
提案されたものであって、高記録密度化を図りつつ、優
れた耐蝕性を確保することを可能とする光磁気ディスク
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと鋭意研究の結果、Te─Fe─Co
─Cr非晶質薄膜からなる記録膜中のCoの量とCrの
量の間に一定の関係を満足させることにより、記録感度
を変えずにCN比を向上させることができることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明の光磁気ディスクは、透明基
板上に記録磁性層が形成されてなる光磁気ディスクにお
いて、上記記録磁性層がTbFeCoCr非晶質薄膜か
ら構成されてなり、且つ該TbFeCoCr非晶質薄膜
中のCoの含有量y(原子%)とCrの含有量z(原子
%)が次式で表される関係を満たすことを特徴とするも
のである。
【0010】 z=b+ay ・・・(1) −1.25≦b≦−0.15 ・・・(2) 0.85≦a≦0.98 ・・・(3)
【0011】
【作用】記録層を構成してなるTbFeCoCr非晶質
薄膜中のCoの含有量yとCrの含有量zが所定の関係
式を満たすようにすることにより、良好な耐蝕性が得ら
れるとともに、記録パワーに対する感度を変えることな
く、CN比の向上が図られる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない
ことはいうまでもない。本実施例は、TbFeCoCr
非晶質薄膜を記録膜とする光磁気ディスク〔ISOスタ
ンダード(ISO−10089準拠),直径130m
m、1セクタ当たり512バイトのフォーマット〕にお
いて、上記記録膜中のFeとCo、Crの組成を変化さ
せた例である。
【0013】先ず、本実施例にかかる光磁気ディスクの
構成について説明する。この光磁気ディスクは、図1に
示すように、基板1の一主面1a上に記録部2が形成さ
れ、この記録部2上に耐蝕性保護膜3が形成された構成
とされてなる。上記基板1は、厚さ数mm程度(ここで
は1.2mmとした。)の円盤状の透明基板であって、
その材質として、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等のプラス
チック材料の他、ガラス等が挙げられるが、本実施例で
はポリカーボネート樹脂を使用した。
【0014】なお、この基板1表面のうち、上記記録部
2を設ける側には、通常再生時に使用するレーザ光波長
のおよそ4分の1の深さを有する案内溝や番地符号ピッ
ト等(いずれも図示は省略する。)が設けられる。上記
記録部2は、記録磁性層6、誘電体層4,6及び反射膜
7が積層された多層構造を有してなり、通常は基板1上
に第1の誘電体層4が形成され、この第1の誘電体層4
上に順次記録磁性層5、第2の誘電体層6及び反射膜7
が積層形成される。
【0015】上記第1及び第2の誘電体層4,6として
は、酸化物や窒化物等が使用可能であるが、これら第1
及び第2の誘電体層4,6の酸素が上記記録磁性層5に
悪影響を及ぼす虞れがあることから、窒化物がより好ま
しく、酸素及び水分を透過させず、且つ使用レーザ光を
十分に透過し得る物質として、窒化珪素や窒化アルミニ
ウム等が好適である。ここでは、窒化珪素を使用した。
【0016】このうち、上記第1の誘電体層4の膜厚
は、反射率をミラー部で19%になるように適宜設定し
た。また、上記第2の誘電体層6の膜厚は、記録パワー
マージンが最大となるように340Åに固定した。即
ち、図5は、上記第2の誘電体層6の膜厚を200〜5
00Åの範囲で変化させた時の記録パワーマージンを示
したもの(測定に際し、上記記録磁性層5の膜厚は20
0Åとし、反射膜7の膜厚は500Åとした。)である
が、図5から明らかなように、上記第2の誘電体層6の
膜厚が340Åである時に、記録パワーマージンが最大
となった。
【0017】なお、上記記録パワーマージンは、次のよ
うに定義した。先ず、図6に示すように、記録パワー
(mW)を変化させた時の光磁気ディスクのCN比(d
B)を測定した〔図6は、上記記録磁性層5としてTb
20.1Fe 70.3Co5.5 Cr4.1 (数値は原子%を表
す。)なる組成を有する非晶質薄膜を使用し、記録部が
膜厚200Åの上記非晶質薄膜、膜厚1210Å,34
0Åの上記第1及び第2の誘電体層4,6、及び膜厚5
00Åの上記反射膜7から構成される光磁気ディスクの
測定結果を示す〕。
【0018】そして、この結果からCN比の最大値を求
め、更にこの時記録に必要なレーザ光のディスク盤面上
でのパワーの値Popt 、及びCN比が許容範囲の下限で
ある52dBとなる時の記録パワーの値Pdown(低出力
側),Pup(高出力側)をそれぞれ求めた(図7参
照。)。更に、これらの値を次式(4),(5)に代入
することにより、上記記録パワーマージンを求めた。
【0019】
【数1】
【0020】上記記録磁性層5は、膜面に垂直な方向に
磁化容易方向を有する非晶質の磁性薄膜であって、磁気
光学特性に優れることは勿論、室温にて大きな保磁力を
持ち、且つ温度200℃付近にキュリー点を持つことが
望ましい。このような条件に叶った記録材料として、こ
こではTbFeCoCr非晶質薄膜に限定される。この
記録磁性層5の膜厚は、後述のようにキャリアの大きさ
を最適化するために、最適値に設定した。
【0021】本実施例においては、上記記録磁性層5を
構成するTbFeCoCr非晶質薄膜中のCoの量とC
rの量の間に後述のような相関関係が成り立つようにし
た。これにより、十分な耐蝕性を確保しつつ、CN比を
向上させることができ、高記録密度化を図ることが可能
となる。このように、上記TbFeCoCr非晶質薄膜
中のCoの量とCrの量が所定の関係を満足するように
制御する方法としては、特に限定されないが、例えば使
用するターゲットにおける各構成材料の面積比を変化す
る方法や、各ターゲットへの投入パワーを変化させる方
法等が考えられる。
【0022】上記反射膜7は、上記第2の誘電体層6と
の境界でレーザ光を70%以上反射する高反射率の膜に
より構成することが好ましく、非磁性金属の蒸着膜が好
適である。また、この反射膜7は、熱的に良導体である
ことが望ましく、入手の容易さや成膜の容易さ等を考慮
すると、アルミニウム膜が適している。本実施例では、
アルミニウム合金膜を使用し、その膜厚は500Åとし
た。
【0023】これは、図8及び図9に示すように、アル
ミニウム合金膜の膜厚を変化させた時、膜厚が500
より薄い範囲では、CN比が著しく劣化し(図8参
照。)、一方膜厚が減少するほどCN比が最大となる時
の記録パワーPopt が低下し感度が劣化することから、
アルミニウム合金膜の膜厚の下限は500Åであると考
えられるためである。つまり、アルミニウム合金膜の膜
厚を変えることによってこれ以上高感度にすることは困
難であり、一層の高感度化を図るためには、上記記録磁
性層5の組成を制御するしかない。
【0024】更に、上記耐蝕性保護膜3は、上記記録部
2の表面を平坦化するとともに、湿気等から上記記録部
2を保護することを目的として設けられるものである。
この耐蝕性保護膜3の構成材料としては、通常この種の
光磁気ディスクにおいて使用されているアクリル系紫外
線硬化樹脂(例えば、商品名:SD−17)を使用した
が、これに限定されるものではない。
【0025】なお、この光磁気ディスクの保磁力は、約
720kA/mとした。以上のような構成を有する光磁
気ディスクは、次のような製造装置を用いて作製するこ
とができる。即ち、この製造装置は、図2に示すよう
に、ポリカーボネート樹脂からなる円盤状の基板11が
固定されてなるキャリア12が順次搬入されるロードロ
ック室13と、SiN膜からなる第1及び第2の誘電体
層並びにアルミニウム反射膜をそれぞれ成膜するための
第1の成膜チャンバ14と、TbFeCoCr非晶質薄
膜からなる記録磁性層を成膜するための第2の成膜チャ
ンバ15から構成されてなる。
【0026】これらロードロック室13、第1及び第2
の成膜チャンバ14,15は、図2中横方向に並列して
互いに接続されるとともに、各空間毎に所定の真空度に
保たれるように仕切られている。このうち、上記ロード
ロック室13の側面には、キャリア搬入口(図示せ
ず。)が設けられており、該キャリア搬入口を介して複
数のキャリア12が図2中上方から下方に向かって順次
送り込まれる。
【0027】このロードロック室13内には、複数のキ
ャリア12が互いに所定の間隔をあけて図2中縦方向に
積層して配設される。これらロードロック室13内に配
設されたキャリア12は、上記第1の成膜チャンバ14
に順次送り出され、上記第1の成膜チャンバ14内で該
キャリア12上に配設された基板11に対してアルミニ
ウム反射膜の成膜が行われた後、再びロードロック室1
3内に送り戻され、成膜が行われるべき基板11を搭載
した別のキャリア12と交換されるようになされてい
る。従って、上述のようにロードロック室13内に複数
のキャリア12を待機させることにより、上記第1の成
膜チャンバ14での成膜、更には上記第2の成膜チャン
バ15での成膜が連続的に行われるようになされてい
る。
【0028】上記キャリア12は、図3及び図4に示す
ように、円盤状のプレートであり、その一主面上に複数
(本実施例では4枚)の基板11が等間隔に配設されて
いる。一方、上記第1の成膜チャンバ14の一側壁14
aには、図示しないArガス導入口及びN2 ガス導入口
がそれぞれ設けられており、これらArガス導入口又は
2 ガス導入口を介して内部にArガス若しくはN2
スが適宜導入され、所望の雰囲気に制御されるようにな
されている。
【0029】また、この第1の成膜チャンバ14の上記
Arガス導入口等が設けられた壁面14aと対向する壁
面には、内部にAlターゲット16とSiターゲット1
7が配設されている。そして、これらAlターゲット1
6又はSiターゲット17と、上記第1の成膜チャンバ
14内に送り込まれたキャリア12上に固定された基板
11との間でスパッタリングが行われて上記基板上に第
1の誘電体層、第2の誘電体層或いはアルミニウム反射
膜が形成される。
【0030】この第1の成膜チャンバ14で上記基板1
1に対する第1の誘電体層の成膜がなされた後、該基板
11を保持したキャリア12は、上記第2の成膜チャン
バ15に送り出され、該第2の成膜チャンバ15内で記
録磁性層の成膜がなされるようになされている。この第
2の成膜チャンバ15の一側壁15aには、図示しない
Arガス導入口が設けられており、このArガス導入口
を介して内部にArガスが導入され、所望の雰囲気に制
御されるようになされている。
【0031】また、この第2の成膜チャンバ15の上記
Arガス導入口が設けられた壁面15aと対向する壁面
には、内部にTbターゲット18とFeCoCr合金タ
ーゲット19が配設されている。そして、これらTbタ
ーゲット18及びFeCoCr合金ターゲット19と、
上記第2の成膜チャンバ15内に送り込まれたキャリア
12上に固定された基板11との間でスパッタリングが
行われて上記基板上に形成された第1の誘電体層上に記
録磁性層が成膜される。
【0032】この第2の成膜チャンバ15で上記基板1
1に対する記録磁性層の成膜がなされた後、該基板11
を保持したキャリア12は、再び上記第1の成膜チャン
バ14に送り戻され、該第1の成膜チャンバ14内で第
2の誘電体層及びアルミニウム反射膜の成膜がなされる
ようになされている。そこで、この製造装置を用い、上
記記録磁性層中のCoとCrの量を変化させて種々の光
磁気ディスクを作製し、得られた光磁気ディスクのCN
比を調べた。
【0033】なお、上記光磁気ディスクの製造に際し、
第1及び第2の誘電体層、記録磁性層及びアルミニウム
反射膜の成膜時におけるスパッタリング条件は下記表1
に示す通りである。
【0034】
【表1】
【0035】また、CN比の測定は、ナカミチ社製のC
N比測定機(商品名:OMS−2000、開口数NA=
0.5、半導体レーザ光の波長=780nm)を用い、
各光磁気ディスクのテストエリア(r=30mm)を消
去した後、記録を行い(回転数 2400rpm)、記
録された信号をスペクトルアナライザにより観測するこ
とにより行った。
【0036】この測定に際し、消去・記録時の条件は次
の通りとした。 <イレーズ条件> イレーズDCパワー 10mW イレーズ印加バイアス磁界 −24kA/m(−30
0Oe) <ライト条件> ライトパワー 適宜設定(8mWが基
本) 記録キャリア周波数 4.93MHz パルス幅 51ns 図10は、上記記録磁性層中のCrの量z(原子%)と
得られた光磁気ディスクのCN比の最大値の関係を示す
ものである。なお、図10中に、上記記録磁性層中のC
oの量y(原子%)とCN比が最大となる時の時記パワ
ーの値Popt の関係を併せて示した。この時、上記記録
磁性層中のTbの量は20原子%とし、Feの量は(8
0−y−z)原子%とした。また、ここではCoの量y
を2,5,8原子%と変化させたのに対してCrの量z
が変化された構成になっている。
【0037】また、図11中、点線は図10における等
感度の点を直線で結んだものである。図11中、3本の
点線が示されているが、感度的にはこれら3本の点線の
うち上下2本の点線a,bで囲まれた領域が本実施例に
かかる光磁気ディスクのほぼセンターの感度となるとこ
ろである。
【0038】従って、これら2本の点線に囲まれた領域
内でメディアを作製すれば、非常に製造し易くなる(上
述のように、膜厚が500Å以下になるとCN比の劣化
を招くことから、アルミニウム合金薄膜で記録パワーに
対する感度を高めることはできない。従って、上記点線
aよりも上の領域は使用不可能又は使用困難であり、逆
に上記点線bよりも下の領域では十分なCN比を確保す
ることができないので、この領域でも使用困難であ
る。) しかも、これら点線a,bで囲まれた領域内であれば、
上記記録磁性層中のCoとCrの量をともに減らしてい
けば、記録パワーに対する感度を変えずにCN比を増加
することができる。
【0039】従って、これにより、一層の高密度記録化
を図る場合においても、できる限りCrの量を増やしな
がら、必要なCN比を確保することを可能とする記録磁
性層の組成を選定することができ、優れた特性を有する
光磁気ディスクを製造することができる。以上の結果か
ら、上記点線a上にあるCoの量y(原子%)とCrの
量z(原子%)は、ほぼz=−1.25+0.85yな
る関係式で表され、上記点線b上にあるCoの量yとC
rの量zは、z=−0.15+0.98yなる関係式で
表されることが判った。
【0040】従って、これらCoとCrの量y,zは、
次式(6)〜(8)で表される関係を満足するようにす
ることが好ましいと言える。 z=b+ay ・・・(6) −1.25≦b≦−0.15 ・・・(7) 0.85≦a≦0.98 ・・・(8)
【0041】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、記録膜の構成材料であるTb、Fe、C
o、Cr中、CoとCrの量を適切に制御しているの
で、十分な耐蝕性を確保しつつ、記録パワーに対する感
度を変えることなく、CN比を大きくすることが可能で
あり、高記録密度化を図ることができる。
【0042】また、本発明では、上述のように記録パワ
ーに対する感度が変わらないので、新しいフォーマット
のディスクに対しても対応が敏速となり、開発コストを
削減することができる。更に、本発明では、それぞれの
フォーマットの感度規格に対して製造マージンをもって
いるので、不良率が削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光磁気ディスクの一構成例を示
す断面図である。
【図2】本発明にかかる光磁気ディスクを製造する際に
使用する製造装置の一構成例を示す平面図である。
【図3】基板が配設されたキャリアの一構成例を示す要
部拡大平面図である。
【図4】基板が配設されたキャリアの一構成例を示す要
部拡大側面図である。
【図5】第2の誘電体層の膜厚と記録パワーマージンの
関係を示す特性図である。
【図6】Tb20.1Fe70.3Co5.5 Cr4.1 なる組成を
有する非晶質膜を記録磁性層とした光磁気ディスクに記
録する時に必要なレーザ光のパワーとCN比の関係を示
す特性図である。
【図7】記録パワーマージンを求める際に必要な記録パ
ワーの値Pdown,Pup(CN比の許容最低ライン上の
点)を定義するための特性図である。
【図8】アルミニウム合金膜の膜厚とCN比の関係を示
す特性図である。
【図9】アルミニウム合金膜の膜厚と、最大CN比をと
る時の記録パワーの値Popt の関係を示す特性図であ
る。
【図10】記録磁性層中のCrの量zと最大CN比、及
びCoの量yと記録パワーの値P opt の関係を示す特性
図である。
【図11】記録磁性層中のCrの量zと最大CN比、及
びCoの量yと記録パワーの値P opt の関係を示す特性
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録部 3 耐蝕性保護膜 4 第1の誘電体層 5 記録磁性層 6 第2の誘電体層 7 反射膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に記録磁性層が形成されてな
    る光磁気ディスクにおいて、 上記記録磁性層がTbFeCoCr非晶質薄膜から構成
    されてなり、且つ該TbFeCoCr非晶質薄膜中のC
    oの含有量y(原子%)とCrの含有量z(原子%)が
    次式で表される関係を満たすことを特徴とする光磁気デ
    ィスク。 z=b+ay −1.25≦b≦−0.15 0.85≦a≦0.98
JP20696394A 1994-08-31 1994-08-31 光磁気ディスク Pending JPH0877624A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7045188B2 (en) 1998-06-22 2006-05-16 Nee Han H Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium

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US7045188B2 (en) 1998-06-22 2006-05-16 Nee Han H Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium

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