JPH0536132A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH0536132A
JPH0536132A JP21016091A JP21016091A JPH0536132A JP H0536132 A JPH0536132 A JP H0536132A JP 21016091 A JP21016091 A JP 21016091A JP 21016091 A JP21016091 A JP 21016091A JP H0536132 A JPH0536132 A JP H0536132A
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JP
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magneto
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recording layer
film
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JP21016091A
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English (en)
Inventor
Yujiro Kaneko
裕治郎 金子
Hitoshi Nakamura
均 中村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短波長領域でも磁気光学効果が大きく、かつ
記録感度の高い光磁気記録媒体を提供し、高密度・大容
量化の要求に答える。 【構成】 透明基板1上に干渉層2を介して第1及び第
2の記録層3、4及び保護層5を設け、さらにその上に
反射層6を設ける。第1の記録層3はCo及びFeの1
つ以上を含む合金膜により構成する。この合金膜にはP
t,Pd,Rh,Ga,Si,Cr,Al及びGeの内
の少なくとも1つ以上を含有させる。第2の記録層4は
希土類金属と遷移金属とから成る非晶質合金膜で構成す
る。このような層構成とすることで短波長レーザでも高
C/N化が容易に可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザー光を用いて情報
の記録、再生、消去を行う光磁気ディスク等の光磁気記
録媒体に関するものであり、特に記録再生光に短波長レ
ーザーを用いたときの高C/N、高感度化を目的とした
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクはレーザー光を用いて情
報の記録、再生及び消去を行うため記憶容量が大きく、
しかも記録層に磁性膜を用いているため書換え可能であ
る。又、非接触で記録再生が出来、塵埃の影響も受けな
いことから信頼性に優れている。よって現在盛んに研究
開発が行われており、又、数年前に商品化されて以来、
光ファイルシステム等へ急速に展開されている。この光
磁気記録層(以下記録層と記す)の材料としては、Tb
FeCo,NdDyFeCo,TbDyFeCo等の希
土類−遷移金属(RE−TM)非晶質合金が、粒界ノイ
ズが無く、スパッタリングを用いることによって容易に
垂直磁化膜が得られることから現在最も多く用いられて
いる。又、光磁気記録媒体の構成としては、レーザー光
の記録再生効率を向上させるために記録層上に反射層を
設ける方式が提案されている(特公昭62−27458
号公報)。この構成はカー効果とファラデー効果の両方
が利用出来るためC/Nやジッターマージンが大きくと
れるという点で優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光磁気ディスクを用い
た光ファイルシステムは現在よりもさらに大容量化が求
められている。そのためには記録再生光に短波長レーザ
ー(波長:現在830〜780nm→600nm台〜4
00nm台)を用い、記録ビットを小さくすることによ
って面密度を高くすることが必要となる。ところがTb
FeCoのような現在一般に用いられているRE−TM
非晶質合金は、短波長になるにつれてカー回転角(θ
k)が小さくなり、C/Nが低下してしまうといった大
きな問題点を有している。これを解決する手段として交
換結合作用を利用した2層膜の再生層にNdDyFeC
oのような短波長でもカー回転角(θk)の大きなRE
−TM非晶質合金を用いたり、CoとPt又はCoとP
dが交互に積層された人工格子膜を記録層として用いる
方式が提案されている。
【0004】しかしながら、NdDyFeCo膜やCo
/Pt等の人工格子膜を用いる方式では、いずれも作製
が容易でなかったり、ノイズレベルが著しく高かったり
して従来の光磁気記録媒体を越える特性をもつまでには
至っていない。
【0005】従って、本発明の目的は、高密度・大容量
化に必須であるレーザーの短波長化に対応すべく、短波
長域でもカー回転角(θk)のような磁気光学効果が大
きく、しかも記録感度の高い光磁気記録媒体を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、上
述の欠点を克服すべく鋭意検討した結果、膜厚が150
Å以下の特定の組成をもつCo及びFeの1つ以上を含
む合金膜と、膜面に垂直な方向に磁化容易軸を有するR
E−TM非晶質合金膜との2層からなる記録層を用い、
この記録層上に反射層を設けた構成にすると上述した目
的を達成した光磁気記録媒体が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明によれば透明基板上に少
なくとも干渉層、記録層、保護層及び反射層を順次設け
た構成で、記録層が2層から成っており、基板側の第1
の記録層がCo及びFeの1つ以上を含む合金膜から成
り、第2の記録層が膜面に垂直な方向に磁化容易軸を有
するRE−TM非晶質合金膜から成ることを特徴とする
光磁気記録媒体が提供される。
【0008】以下本発明を図に沿って詳細に説明する。
図1は本発明による光磁気記録媒体の一構成例を示す断
面図で、透明基板1上に、干渉層2、第1の記録層3、
第2の記録層4、保護層5及び反射層6が順次積層され
た構成で、第1の記録層3がCo及びFeの1つ以上を
含む合金膜から成り、第2の記録層4が膜面に垂直な方
向に磁化容易軸を有するRE−TM非晶質合金膜から成
っている。
【0009】〔基板〕本発明に用いる透明基板1として
は、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)、アモルファスポリオレフィン(AP
O)等の樹脂からなる溝付き成形基板、又はアルミノケ
イ酸、バリウム硼硅酸等のガラス表面に溝付き紫外線硬
化樹脂(エポキシアクリレート等)層を形成した基板等
が挙げられる。これらの基板はディスク形状をしてお
り、厚みは0.6〜1.2mm程度である。図1の1A
はガラス基板、1Bは紫外線硬化樹脂層を示したもので
ある。
【0010】〔干渉層〕本発明においては、上記基板1
と第1の記録層3との間に干渉層2を設けている。この
干渉層2には屈折率の高い(1.8以上)透明な膜を用
い、この層における再生光の多重反射を利用してみかけ
のカー回転角(θk)を増大させ、それによってC(キ
ャリア)レベルを上げ、又反射率を小さくすることでN
(ノイズ)レベルを下げて、トータルでC/Nを向上さ
せることを目的としている。又、RE−TM非晶質合金
のように酸化等による腐食を起こしやすい材料を記録層
に用いているため、この干渉層2は記録層の腐食を防止
する保護膜としての役割りも兼ね備えていなければなら
ない。それには基板1からの水や酸素の侵入を防ぎ、そ
れ自身の耐食性が高く、かつ記録層との反応性が小さい
ことが必要である。具体的な材料としては、SiO,S
iO2,Al23,Ta25等の金属酸化物、Si,A
l,Zr,Ge等との金属窒化物、ZnS等の金属硫化
物が挙げられるが、特にSi,B,O,Nの内の少なく
ともSiとNを含む化合物(SiN,SiON,SiB
N,SiBON)が適している。尚、これらは多層膜で
あってもよく、膜厚は屈折率によっても異なるが、通常
トータルで500〜2000Åで好ましくは800〜1
200Åである。
【0011】〔記録層〕この記録層はCo及びFeの1
つ以上を含む合金膜(第1の記録層3)と膜面に垂直方
向に磁化容易軸を有するRE−TM非晶質合金膜(第2
の記録層4)との2層から構成されており、記録再生光
が入射する基板側に第1の記録層3を設けている。情報
の記録は第2の記録層4で行われるが、第1の記録層3
が150Å以下と薄いとき第2の記録層4との交換結合
作用によって垂直方向に磁化され、再生の際、Co合金
又はFe合金又はCoFe合金の磁気光学効果(カー回
転、ファラデー回転)と第2の記録層4の磁気光学効果
の両方を利用して信号を読み取ることが出来る。両層の
組成は下記表1に示す通りである。
【0012】
【表1】
【0013】尚、第2の記録層4には耐食性を向上させ
るためにCr,Ti,Pt,Pdが少量(1〜5原子
%)含有されても良い。
【0014】第1の記録層3は再生光の入射側に位置し
ており、できるだけ磁気光学効果の大きな材料であるこ
とが望ましい。CoやFe膜は本来磁気光学効果が大き
く600nm台以下の短波長域でも低下しないが、磁化
容易軸が面内方向であるため単層では垂直磁化膜が必要
条件である光磁気記録媒体の記録層としては不適当であ
る。又、交換結合を利用した2層膜に用いても容易には
垂直方向に磁化されない。よって本発明ではCoやFe
の磁気光学効果を低下させずかつ垂直方向に磁化しやす
くなるようにPt,Pd,Rh,Ga,Si,Cr,A
l,Geの少なくとも1種以上の元素を添加した。図2
にガラス基板上に第1の記録層3として(A)Co80
20膜(添字は原子%を表わす),(B)Co膜を直接
形成し、各々の上に第2の記録層4としてTb12Dy12
Fe68Co8(800Å)を形成し、ガラス基板側から
測定した残留カー回転角(θkr)と第1の記録層3の膜
厚との関係を示した。第1の記録層3にCo膜を用いた
試料(B)に比べるとCoにPtを添加した試料(A)
の方が、θkrが約2倍大きくなっている。この時の第1
の記録層3の膜厚は70〜80(Å)であり、150Å
を越えると逆に急激に低下している。これは膜厚が厚す
ぎると交換結合が働かなくなるためであり、Co合金の
場合、組成によっても異なるが膜厚は50〜150Åが
好ましい。又、同様なことがFe合金あるいはCoFe
合金についても言える。
【0015】又、第2の記録層4は記録を目的として設
ける層で、記録されたビットが安定に存在するために保
磁力(Hc)の大きな垂直磁化膜でなければならない。
よって従来より光磁気記録材料として一般に知られてい
るRE−TM非晶質合金、例えばTbFeCo,TbD
yFeCo,NdDyFeCo等が適している。この第
2の記録層4は当然ながら小さなレーザーパワーで記録
出来る方が良いため、キュリー点(Tc)が140〜2
00℃である下記一般式化2で示されるものが中でも望
ましい。又、膜厚は400〜1200Åが好ましい。
【化2】
【0016】〔保護層〕本発明では、通常、第2の記録
層4上に保護層5を設ける。但し、設けなくても本発明
の効果は損なわれない。この保護層5は空気中(片面仕
様の場合)、又は接着剤(両面仕様の場合)からの水分
や酸素又はハロゲン元素のように記録層に有害な物質の
侵入を防止し、記録層を保護する目的で設けられるため
干渉層2同様それ自身の耐食性が高く、記録層との反応
性が小さいことが必要である。具体的な材料は干渉層2
として挙げたものと同様である。この保護層5の膜厚は
C/Nや記録感度にも大きな影響を及ぼすが、通常膜厚
は0〜600Å程度が好ましい。
【0017】〔反射層〕本発明では、第2の記録層4上
に直接もしくは保護層5を介して反射層6を設ける。媒
体の高C/N、高感度化のためにこの反射層6は再生光
に対して反射率が高く、熱伝導率は小さい方が良い。
又、当然耐食性がなけばならない。具体的な材料とし
て、Si,Ti,Cr,Zr,Mo,Pd,Pt,Ta
の1種以上を含むAl合金が好ましい。膜厚は薄すぎる
とC/Nが低下し、厚すぎると記録感度が悪くなるため
300〜600Åが適当である。
【0018】基板1上に、干渉層2、第1及び第2の記
録層3,4、保護層5及び反射層6を形成する手段とし
ては、スパッタリング、イオンプレーティング等の物理
蒸着法、プラズマCVDのような化学蒸着法等が用いら
れる。又、層構成は図に示した以外に、反射層6上にさ
らに5〜10μmの有機保護膜(カバー層)を設けた
り、又それらの膜面どうしを接着剤によって貼り合わせ
た構成でも本発明の効果はそこなわれない。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。
【0020】実施例1〜16 直径130mm、厚さ1.2mmのガラス上に紫外線
(UV)硬化樹脂からなるプリグループを形成した基板
をスパッタ装置の真空槽内にセットし、5×10-7To
rr以下になるまで真空排気した。まずArとN2の混
合ガスを真空槽内に導入し、圧力を3×10-3Torr
に調整し、Siをターゲットとして放電電力2kW(4
W/cm2)で高周波マグネトロンスパッタリングを行
い、干渉層としてSiNx膜を1000Å堆積した。続
いてCo合金及び/又はFe合金とTbDyFeCo合
金をターゲットとして各々直流マグネトロンスパッタリ
ングによって、第1及び第2の記録層を形成した(組
成、膜厚は表2を参照)。更に保護層として干渉層と同
様な方法によって、SiNx膜を300Å堆積した。最
後にAlTi合金をターゲットとして直流マグネトロン
スパッタリングによってAlTi膜を反射層として50
0Å成膜して、本発明の実施例となる光磁気ディスクを
得た。
【0021】
【表2】
【0022】比較例1 第1の記録層としてCo膜を設けたこと以外は実施例と
同様にして光磁気ディスクを得た。
【0023】比較例2 第1の記録層を設けないこと以外は実施例と同様にして
光磁気ディスクを得た。
【0024】実施例1〜16及び比較例1,2の光磁気
ディスクについて基板側から残留カー回転角(θkr)と
反射率(R)を測定し、各々の性能指数(√R・θkr)
を求めた。その結果を表2に示す。この時、波長が67
0nmのレーザーを用いた。又、実施例1と比較例1、
2の性能指数(√R・θkr)の波長依存性を図3に示
す。
【0025】表2より、2種類の比較例に比べて本発明
の実施例1〜16の方がいずれも670nmの波長にお
いて、性能指数(√R・θkr)が大きくなっていること
がわかる。又、図3より、実施例1は比較例1,2に比
較して、さらに短波長域でも性能指数があまり低下して
おらず、他の実施例2〜16についても同様な波長依存
性が得られている。
【0026】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、Co及びFeの1つ以上を含む合金膜と、RE−
TM非晶質合金膜の2層膜を記録層にし、その上に直接
又は保護層を介して反射層を設けた構成にしたので、6
00nm台以下の短波長域でも性能指数(√R・θkr)
が大きく、従来よりさらに大容量化が図れる。又、RE
−TM非晶質合金膜にキュリー点の低いTbDyFeC
o膜を用いると一層記録感度の高い光磁気記録媒体とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一構成例の光磁気記録媒体の断面
図である。
【図2】磁気カー回転角と第1の記録層膜厚との関係を
示す図である。
【図3】実施例1と比較例1、2におけるθkrの波長依
存性を示す図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 干渉層 3 第1の記録層 4 第2の記録層 5 保護層 6 反射層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に少なくとも干渉層、記録
    層、保護層及び反射層を順次設けてなる光磁気記録媒体
    において、記録層が2層から成っており、基板側の第1
    の記録層が下記一般式化1で表されるCo及びFeの1
    つ以上を含む合金膜から成り、かつ第2の記録層が膜面
    に垂直な方向に磁化容易軸を有する希土類−遷移金属非
    晶質合金膜から成ることを特徴とする光磁気記録媒体。 【化1】
  2. 【請求項2】 第2の記録層が下記一般式化2で表わさ
    れる合金から成ることを特徴とする請求項1に記載の光
    磁気記録媒体。 【化2】
  3. 【請求項3】 第1の記録層の膜厚が50〜150Åで
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の光磁気記
    録媒体。
  4. 【請求項4】 干渉層及び保護層がそれぞれSi,B,
    O及びNの内の少なくともSiとNを含む化合物から成
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に
    記載の光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 反射層がSi,Ti,Cr,Zr,M
    o,Pd,Ta及びPtの内の1種以上を含むAl合金
    から成ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    一項に記載の光磁気記録媒体。
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