JP2932687B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はレーザー光を用いて情報の記録、再生、消去
を行う光磁気記録媒体に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
光磁気ディスクはレーザー光を用いて情報の記録、再
生及び消去を行うため記憶容量が大きくしかも記録膜に
磁性体を用いているため書換えが可能である。又非接触
で記録再生が出来、塵埃の影響を受けないことから信頼
性にも優れている。この光磁気記録層(以下記録層と記
す)に用いられる材料としては、TbFeCo、NdDyFeCo、Tb
DyFeCo等の希土類遷移金属非晶質合金(RE−TM)が知ら
れており、粒界ノイズが無く、スパッタリング等を用い
ることにより容易に垂直磁化膜が得られることから盛ん
に開発が行なわれてきており、数年前に商品化されて以
来、急速に市場が広まりつつある。このRE−TM膜はディ
スクの再生C/Nに大きく影響するカー回転角θが大き
く、しかも記録感度を左右するキュリー点Tcが180℃以
下と小さくなければならない。特にハードディスク等の
代替として要求される情報の転送レートを大きくするた
めの高速回転にはこの特性がキーポイントとなってく
る。さらに、高密度記録を行うためには1μm以下の小
さなビット(磁区)を保持するための大きな保磁力Hcを
有する材料でなければならない。ところが、これらの特
性を全て同時に満足するようなRE−TM膜は今までのとこ
ろ存在しない。よって記録層であるRE−TM膜を二層構造
とし、記録及び消去用と再生用とを分離させた機能分離
型二層構造の光磁気記録媒体が提案されている。つまり
この媒体では、再生用としてキュリー点Tcが高く保磁力
Hcが小さくかつ磁気光学効果の大きな第1の層と、又記
録及び消去用としてキュリー点Tcが低く保磁力Hcの大き
な第2の層が用いられている。このような構造の媒体に
用いられる記録層の材料としては従来より以下のものが
提案されている。すなわち、第1の層としてはGdFe、Gd
FeCo、Bi置換YIG等が用いられる。GdFe、GdFeCo等はカ
ー効果(θ)を利用する場合、Bi置換YIG等はファラ
デー効果(θ)を利用する場合である。又第2の層と
してはTbFe、TbFeCo等が提案されている。
ところが第2の層にTbFeあるいはTbFeCoを使用した場
合、キュリー点Tcはせいぜい180℃程度までしか低くな
らず、高密度、高速アクセス化に対応した高速回転時の
高感度化に対してはまだまだ不十分である。
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされた
もので、高密度、高速アクセス化に充分対応しうる光磁
気記録媒体を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、機能分離
型二層構造の光磁気記録媒体において第1の層と第2の
層に同じTbDyFeCo膜であるが組成がそれぞれ特定のもの
を用いることにより上記課題が解決できることを見い出
した。TbDyFeCo膜は組成を最適化することによってキュ
リー点Tcが130℃〜160℃にまで低くなりかつ保磁力Hcも
充分大きいため第2の層として用いると高感度化を図る
ことができ、また特定の組成のものを第1の層として用
いることにより高C/Nを図ることができ、さらに該膜に
含まれるDyは他の希土類(Tb,Gd,Nd等)に比べて耐食性
に優れているため経時劣化が少なく高信頼性の媒体を提
供できることを確認した。
すなわち、本発明によれば、透明な基板上に干渉層を
介して記録層を設けさらに必要に応じて保護層を設けて
構成され、かつ前記記録層が、キュリー点が高く保磁力
が小さくかつ磁気光学効果が大きい第1の層と、キュリ
ー点が低くかつ保磁力が大きい第2の層よりなる光磁気
記録媒体において、前記第1の層及び第2の層が共に膜
面に垂直な方向に磁化容易軸を有しかつ下記に示す一般
式で表わされる非晶質磁性合金膜からなることを特徴と
する光磁気記録媒体が提供される。
(TbXDy1-X(FeYCo1-Y1-Z (第1の層:0.5≦X<1、0.6≦Y<0.85、 0.1<Z≦0.3; 第2の層:0<X<0.5、1>Y≧0.85、 0.15<Z≦0.25) 以下第1図に沿って本発明の構成を詳細に説明する。
第1図は本発明による光磁気記録媒体の一構成例を示
す断面図で、透明な基板1上に、干渉層2、第1の層3a
と第2の層3bからなる記録層3及び保護層4が順次積層
された構成となっている。以下各構成毎に説明を行う。
(基板) 本発明に用いる透明基板1としては、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アモル
ファスポリオレフィン(APO)等の樹脂からなるプラス
チック基板、又はアルミノケイ酸、バリウム硼珪酸等の
ガラス上に溝付き樹脂を形成した基板等が挙げられる。
これらの基板はディスク形状をしており、厚みは1.2mm
程度である。
(干渉層) 本発明においては、上記基板1上にまず干渉層2を設
けている。この干渉層2には屈折率の高い(1.8以上)
誘電体膜を用い、光の干渉効果によるカー回転角θ
エンハンスメントによってキャリア(C)レベルを上
げ、反射率を小さくすることによってノイズ(N)レベ
ルを低下させ、トータルでC/Nを向上させることを目的
としている。又、TbDyFeCo膜のようなRE−TMにより記録
層3が形成される場合、酸化等の腐食を起こしやすいた
め、この干渉層2は記録層3の腐食を防止する保護膜の
役割りも兼ね備えていなければならない。それには基板
1からの水や酸素の侵入を防ぎ、それ自身の耐食性が高
く、記録層3との反応性が小さいことが必要である。具
体的な材料としては、SiO、SiO2、Al2O3、Ta2O5等の金
属酸化物、Si、Al、Zr、Ge等との金属窒化物、B4C、SiC
等の無機炭化物、ZnS等の金属硫化物が挙げられ、これ
らは複合していたり(例SiAlON、SiZrN)、多層膜(例S
iN/SiO)であったりしても良い。屈折率によって膜厚の
最適値は異なるが、通常500〜2000Åで好ましくは800〜
1200Åである。
(記録層) 本発明の特徴は、記録層3にある。この記録層3は前
述したように再生用の第1の層3aと記録、消去用の第2
の層3bから成っており、各々の層の組成は下記の一般式
に表わされる通りである。
(TbXDy1-X(FeYCo1-Y1-Z 第1の層:0.5≦X<1、0.6≦Y<0.85、 0.1<Z≦0.3 第2の層:0<X<0.5、1>Y≧0.85、 0.15<Z≦0.25 第1の層3aにおいてX,Y,Zの範囲を上記のように規定し
たのは、第1の層3aはキュリー点Tcが高く保磁力Hcが小
さくかつ磁気光学効果が大きいことが要求されることに
よる。一方、第2の層3bにおいてX,Y,Zの範囲を上記の
ように規定したのは、第2の層3bはキュリー点Tcが低く
かつ保磁力Hcが大きいことが要求されることによる。
両層3a,3bの膜厚は保磁力Hcや飽和磁化Msの値によっ
て最適値が決まるがいずれも50〜1000Å、好ましくは15
0〜600Å程度である。
TbDyFeCo膜は各元素(Tb、Dy、Fe、Co)の含有量を調
整することでTc、θ、Hcを自由に変えることが出来る
利点を有している(第2図〜第4図参照)。特にDyの含
有量の調整によって他の特性を変えないでキュリー点Tc
を130℃まで低く出来るが、これは他のRE−TM膜(TbFeC
o膜等)にはみられない特徴であると言える(第2
図)。よってキュリー点Tcが高く保磁力Hcが小さくかつ
カー回転角θが大きい第1の層3a(再生用)は、なる
べくCo量を多くする(第3図)とともにTbDy量を適当な
値にコントロールする(第4図)ことにより形成され、
又キュリー点Tcが低く保磁力Hcが大きい第2の層3b(記
録及び消去用)は、Dy量を多くし(第2図)、Co量を少
なくし(第3図)、かつTbDy量を補償組成近傍にする
(第4図)ことによって容易に形成される。
二層間の交換結合をより効果的に行ったり、記録され
たビットをより安定に存在させたりする目的として、第
1の層と第2の層との間に非磁性薄膜(SiO2膜等)や軟
磁性水平磁化膜(NiFe膜等)を設けても本発明の効果は
そこなわれない。
(保護層) 本発明では、通常記録層3上に保護膜4を設ける。こ
の保護層4は、空気中(片面ディスクの場合)又は接着
層(両面ディスクの場合)からの水や酸素又はハロゲン
元素のような記録層に有害な物質の侵入を防止し、記録
層3を保護する目的で設けられるため、干渉層2同様、
それ自身の耐食性が高く、記録層3との反応性も小さい
ことが必要である。又、材料は干渉層2で挙げた材料以
外にCr、Fe、Ni、Mo、Pt等の金属又はそれらから成る合
金でも良い。
基板1上に、干渉層2、記録層3及び保護層4を形成
する手段としては、スパッタリング、イオンプレーティ
ング等の物理蒸着法、プラズマCVDのような化学蒸着法
等が用いられる。
又、層構成は第1図に示した以外に、保護層4上にさ
らに5〜10μmの有機保護膜(カバー層)を設けたり、
又それらの膜面どうしを接着剤によって貼り合わせた構
成でも本発明の効果はそこなわれない。
〔実施例〕
次に本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1〜6 直径130mm、厚さ1.2mmのプリグループ付ポリカーボネ
ート基板をスパッタ装着の真空槽内にセットし5×10-7
Torr以下になるまで真空排気した。まずArとN2との混合
ガスを真空槽内に導入し、圧力を5×10-3Torrに調整
し、Siをターゲットとして放電電力2KW(4W/cm2)で高
周波スパッタリングを行い干渉層としてSiN膜を1000Å
堆積した。続いて記録層をTbDyFeCo合金をターゲットと
して直流スパッタリングによって組成の違うTbDyFeCo膜
を第1の層(400Å)と第2の層(400Å)として二層形
成した(各組成は第1表参照)。更に保護層として干渉
層と同様な方法によってSiN膜を800Å堆積し、記録媒体
を得た。
比較例 前記実施例と同様な手段を用いて干渉層、記録層及び
保護層を形成したが、記録層は従来の材料(第1の層…
GdFeCo膜(400Å)、第2の層…TbFeCo膜(400Å))を
用いて形成し(詳細な組成は第1表参照)、記録媒体を
得た。
これらの記録媒体の膜面どうしを貼り合せて両面ディ
スクの状態で記録パワーとC/Nとの関係を調べた。記録
感度は基本波に対して2次高調波が最小になるときの記
録パワーとした。尚、記録再生条件は下記の通りとし
た。
・記録周波数 3.7MHz ・レーザー波長 780nm ・ディスクの回転数 1800rpm(CAV) ・再生レーザーパワー 1mW ・記録磁界 250Oe ・消去磁界 200Oe ・記録半径 30mm 第1表より、本発明によれば、最適化された組成の異
なるTbDyFeCo膜の二層膜を記録層に用いることによっ
て、高C/Nでかつ高感度な光磁気記録媒体が実現出来、
従来よりさらに高密度、高速アクセス化が可能となるこ
とがわかる。又、実施例1〜6及び比較例の媒体を80℃
・85%RHの環境条件下で寿命の加速試験を行った結果、
比較例の媒体は1000時間経過後ビットエラーレート(BE
R)が約1桁増加したのに対して、実施例1〜6の媒体
はいずれも2000時間経過してもBERに大きな変化は認め
られなかった。つまり本発明のように二層膜の両方共に
TbDyFeCo膜を用いた場合、経時安定性も改良されること
がわかった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、機能分離型二層構造の光磁気記録媒
体を前記の如く構成したので、高C/Nでかつ高感度な光
磁気記録媒体が実現以来、高密度、高速アクセス化が可
能となる上、経時安定性も改善される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による光磁気記録媒体の層構成を示す断
面図、第2図ないし第4図はTbDyFeCo膜においてはそれ
ぞれDy、Co、TbDy含有量を変えたときの磁気特性の変化
を示す図である。 1……透明な基板 2……干渉層 3……記録層 3a……第1の層 3b……第2の層 4……保護層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−312756(JP,A) 特開 平2−103755(JP,A) 特開 平4−67337(JP,A) 特開 昭60−68607(JP,A) 特開 昭63−184942(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 11/10 506 G11B 11/10 501

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な基板上に干渉層を介して記録層を設
    けさらに必要に応じて保護層を設けて構成され、かつ前
    記記録層が、キュリー点が高く保磁力が小さくかつ磁気
    光学効果が大きい第1の層と、キュリー点が低くかつ保
    磁力が大きい第2の層よりなる光磁気記録媒体におい
    て、前記第1の層及び第2の層が共に膜面に垂直な方向
    に磁化容易軸を有しかつ下記に示す一般式で表わされる
    非晶質磁性合金膜からなることを特徴とする光磁気記録
    媒体。 (TbXDy1-X(FeYCo1-Y1-Z (第1の層:0.5≦X<1、0.6≦Y<0.85、 0.1<Z≦0.3; 第2の層:0<X<0.5、1>Y≧0.85、 0.15<Z≦0.25)
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