JPH087444B2 - 感放射線ポジ型レジスト - Google Patents

感放射線ポジ型レジスト

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JPH087444B2
JPH087444B2 JP1018072A JP1807289A JPH087444B2 JP H087444 B2 JPH087444 B2 JP H087444B2 JP 1018072 A JP1018072 A JP 1018072A JP 1807289 A JP1807289 A JP 1807289A JP H087444 B2 JPH087444 B2 JP H087444B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、LSIや超LSI等の製造に用いられる感放射線
レジストに関するものであり、さらに詳しくは高感度、
高解像度の感放射線ポジ型レジストに関するものであ
る。
[従来技術] 従来、感放射線ポジ型レジストとしてはPMMA(ポリメ
チルメタクリレート)、“EBR−9"(ポリ2,2,2−トリフ
ルオロエチル−クロロアクリラート、東レ(株)製)お
よびPBS(ポリ1−ブテンスルホン)等が知られてい
る。
また2,2,2−トリフルオロエチルα−クロロアクリラ
ートと他のフルオロアルキルα−クロロアクリラートと
のコポリマとしては、2,2,2−トリフルオロエチルα−
クロロアクリラートとヘプタフルオロブチルα−クロロ
アクリラート(60:40)とのコポリマ(特公昭57−969号
公報)、2,2,2−トリフルオロエチルα−クロロアクリ
ラートと1,1−ジメチルヘプタフルオロブチルα−クロ
ロアクリラート(60:40)とのコポリマ(米国特許第4,2
59,407号明細書)、および2,2,2−トリフルオロエチル
α−クロロアクリラートと2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロピルα−クロロアクリラートとのコポリマ(特開昭62
−223750号公報)が提案されている。
これらのポリマはいずれも、ラジカル開始剤を用いる
ラジカル重合により製造されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、PMMAは解像度は非常によいが、感度が
低く、電子線露光装置による微細加工における生産性に
問題があった。
またPBSは電子線露光装置によるフォトマスクの製造
には広く用いられてきたが、感度が現像時の諸条件、す
なわち温度や湿度によって大きく異なり、再現性や収率
に問題があった。
さらに、“EBR−9"等のフルオロアルキルα−クロロ
アクリラートのホモホリマまたはコポリマを主成分とす
るポジ型電子線レジストは、高感度でかつ良好なプロセ
ス安定性を示すため、広く用いられているが、最近の半
導体に用いられるパターンの縮小傾向に伴ないより解像
度の高いレジストが要望されている。
一般に感放射線レジストにおいて感度と解像度とは本
質的に相反する特性であるので、両特性とも優れたレジ
ストの作製は不可能であった。すなわち、ポジ型のレジ
ストにおいて、「感度」とは露光された部分が現像によ
って完全に除去されるのに必要な最小の露光量であり、
感度を上げるためには、現像時間を長くする、現像液を
強くする、レジストを現像液に溶けやすくするなどの方
法が考えられる。しかしながら、このような方法では、
同時に露光されていない部分の溶解も促進され、結果と
して良いレジスト像を得ることができず、解像度の低下
として現れる。したがって、一般に感度と解像度とは両
立しない。
本発明は、かかる従来技術の諸欠点に鑑み創案された
もので、その目的は、プロセス安定性および再現性が良
好であるとともに高感度、高解像度を同時に兼ね備えた
感放射線ポジ型レジストを提供することにある。
[課題を解決するための手段] かかる本発明の目的は、少なくともフルオロエチルα
−クロロアクリラートおよびフルオロプロピルα−クロ
ロアクリラートをモノマとし、かつ分子量分布が2.5以
下であるコポリマを主成分とすることを特徴とする感放
射線ポジ型レジストにより達成される。
より好ましくは分子量分布が2.0以下のコポリマより
なる感放射線ポジ型レジストにより達成される。
ここで分子量分布とは、Mw/Mn(ただしMwは重量平均
分子量、Mnは数平均分子量である)で表わされるもので
ある。
従来のフルオロアルキルα−クロロアクリラートのホ
モポリマまたはコポリマは通常のラジカル重合により製
造されることが知られている(特公昭57−969号公報、
特開昭61−170735号公報)が、既知の方法では分子量分
布が2.5以下のポリマを得ることはできなかった。
本発明の分子量分布が2.5以下のポリマは後述する特
殊な重合方法または、既知のポリマに特殊な処理を加え
ることによって初めて製造することができるものであ
る。
分子量分布を本発明を満足するように厳密に制御する
ことにより、感度に大きな影響を及ぼさず、未露光部分
の膜減りを少なくし、コントラストを上げることができ
る。また未露光部分の膜減りが少なくなることによりエ
ッチング時に発生するピンホールの数も減少させること
ができる。
本発明におけるコポリマは、少なくともフルオロエチ
ルα−クロロアクリラートおよびフルオロプロピルα−
クロロアクリラートをモノマとするものである。
フルオロアルキルα−クロロアクリラートをモノマと
するポリマの中でも特にフルオロエチルα−クロロアク
リラートおよびフルオロプロピルα−クロロアクリラー
トをモノマとしたものは、フルオロアルキルα−クロロ
アクリラート(フルオロエチルα−クロロアクリラート
等)単独で用いた場合に比べ、高い感度を得ることがで
きる。
フルオロエチル基としては、2,2,2−トリフルオロエ
チル等が挙げられるが、これらに限定されない。
フルオロプロピル基としては、ヘキサフルオロイソプ
ロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピル、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピル等が挙げられるが、これらに限定されない。
これらのうち、2,2,2−トリフルオロエチルα−クロ
ロアクリラートと2,2,3,3−テトラフルオロプロピルα
−クロロアクリラートコポリマが好ましく、重量比が9
0:10〜50:50の範囲のコポリマが好ましい。
本発明のレジストは前述のような分子量分布が2.5以
下のコポリマと溶剤からなるレジスト溶液として使用さ
れるが、その粘度としては、該コポリマの5%メチルセ
ロソルブアセタート(MCA)溶液において10〜70cpの範
囲のもの、より好ましくは13〜50cpの範囲のものを使用
するのがよい。溶液粘度が高いものは分子量が高く、膜
減りは少なくなるが、濾過性、塗膜性が悪くなり良好な
レジスト膜を形成することが困難となる。また分子量が
低すぎると、感度が低くなり、未露光部分の膜べりも増
大する。
本発明のポリマを溶解する溶媒としては特に限定され
ないが、MCA単独あるいはMCAを主体とする混合溶媒が好
ましく用いられる。混合溶媒としては、特にMCAを70%
以上含むものが好ましく用いられる。
MCAに混合して用いられる溶媒としては、公知のエス
テル系、ケトン系等の溶媒を用いることができる。
MCA中に低級アルコール、好ましくはメタノールを30
重量%以下の範囲で混入すると、同一のポリマ濃度にお
いて、溶液粘度がより低くなり、塗りムラのない良好な
塗膜を形成させることができる。メタノールの量はさら
好ましくは全溶媒量の5〜20重量%とするのがよい。5
重量%未満では効果が少なく、30重量%を越える場合は
逆に溶液粘度が高くなる。
[製造方法] 本発明において使用されるポリマの製造は例えば以下
に述べる方法により行なうことができるが、これらの方
法に限定されない。
なお本発明において使用されるポリマの原料であるフ
ルオロエチルα−クロロアクリラートおよびフルオロプ
ロピルα−クロロアクリラートは例えば特開昭61−1707
34号公報に記載された方法により製造することができ
る。
(1)既知のポリマを分別する方法 第1の方法は、少なくともフルオロエチルα−クロロ
アクリラートおよびフルオロプロピルα−クロロアクリ
ラートをモノマとし、これを通常のラジカル重合によっ
て、分子量分布の大きいポリマ、例えば分子量分布が2.
6〜7.0程度のポリマを製造した後、分別して所望の分子
量分布を有するポリマを得る方法である。ここで通常の
ラジカル重合としては、例えば溶媒を用いないバルク重
合、モノマ、生成ポリマの両者を溶解する溶媒を用いる
溶液重合、モノマは溶解するが、生成ポリマは溶解しな
い溶媒を用いる沈殿重合、モノマ、生成ポリマ共に溶解
しない溶媒を用いるサスペンジョン重合等が挙げられる
が、これらの内では特開昭61−170735号公報記載の沈殿
重合を用いるのが最も好ましい。
原料として用いるポリマの分子量分布は2.6〜7.0、好
ましくは2.6〜4.0であり、5%MCA溶液の溶液粘度は好
ましくは5〜70cpの範囲のもの、より好ましくは10〜50
cpのものが好ましい。
ポリマの分別方法としては例えばポリマを有機溶媒に
溶解し、非溶媒をかくはん下に徐々に加えることにより
行なうことができる。ポリマを溶解する溶媒としては、
ポリマが可溶であれば特に制限はないが、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソ
プロピル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル
等のエステル類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性
溶媒等が好ましく用いられる。後から加えられる非溶媒
としてはポリマを溶解しないものであれば特に制限はな
いが、石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン
等の飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、トリクレン、テトラクロロエタン、ジクロ
ロエタン等のハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
t−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール類、
さらに水等が好ましく用いられる。ただし互いに溶解し
合わない溶媒と非溶媒の組合わせ(例えばエステル類と
水)は好ましくない。
ポリマを最初に溶解する溶媒の量は特に制限はない
が、ポリマ重量に対し5〜100倍量、好ましくは10〜30
倍量が用いられる。後から加えられる非溶媒の量は沈殿
させるポリマの量により適宜決定されるが、通常はポリ
マ重量に対し1〜100倍量が用いられる。
分別を行なう温度は通常0〜40℃、好ましくは15〜30
℃が用いられる。
一定量の非溶媒を加えた後、1〜24時間一定温度で静
置し、分離したポリマを沈澱させる。この後、上澄液を
デカント等の方法で別の容器に移し、残った沈澱物に少
量の溶媒を加えて溶解した後、非溶媒中に加えてポリマ
を再沈させる。
上澄液に再び非溶媒を少しずつ加え、同様の操作を行
なう。
本発明のポリマを収率よく得るには、原料ポリマの高
分子量部分を0〜30%、低分子量部分を10〜50%除き、
中分子量部分を取ることが好ましい。
以上に述べた分別方法は原料として固体のポリマを用
いているが、原料ポリマを溶媒中で重合した後、ポリマ
を分離することなく、そのまま溶媒を加えて希釈し、非
溶媒を加えて分別操作を行なうこともできる。
(2)特殊な重合による方法 第2の方法は静置沈澱重合による方法を用い、かつ重
合率を制御することにより所望の分子量分布を有するポ
リマを得る方法である。
すなわち、静置重合方式を用い、かつ反応時間を通常
の場合より短くし、重合率が低い段階で重合を止めるこ
とにより分子量分布が2.5以下のポリマを得ることがで
きる。
好ましい重合率としては80%以下、より好ましくは30
〜55%の範囲に設定するのがよい。80%を越える場合は
本発明の効果はなく、30%未満では生産効率の点で好ま
しくない。
反応時間は他の反応条件、すなわち重合温度、開始剤
の種類および量、用いるモノマの種類および量等により
異なるが、通常1〜20時間、好ましくは2〜10時間であ
る。
重合に用いる溶媒としては、モノマを溶解し、生成ポ
リマを溶解しないものであればいかなるものでもよい。
通常はメタノール、エタノール、イソプロパノール、n
−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t
−ブタノール等の低級アルコール、石油エーテル、石油
ベンジン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、シクロヘキサン等の炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、ジ
クロロメタン、クロロホルム、トリクロロエタン、トリ
クロロエチレン等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
重合に用いる溶媒の量は通常モノマに対し1〜30倍
量、好ましくは2〜15倍量が用いられる。溶媒の量は少
ないと重合時間が短くなるが、重合熱の発生が著しくな
り制御が困難になる。逆に溶媒が多いと、重合時間は長
くなるが、重合の制御がし易くなる。
使用する反応装置としては、重合熱の発生が著しくな
るため、重合熱を効率よく除去可能なものを使用するこ
とが好ましい。例えば重合物当りの伝熱面積としては0.
1cm2/cm3以上、望ましくは0.2cm2/cm3以上のものを使
用するのがよい。
反応器の材質としてはステンレス、チタン、グラスライ
ニング、テフロンコーティング、ガラス等が用いられる
が、グラスライニング、テフロンコーティングが特に好
ましい。
水で測定した場合の総括伝熱係数としては30以上、好ま
しくは50以上のものがよい。
静置重合であるため反応容器内でのある程度の温度の
不均一は避けられないが、温度のバラツキは15℃以下、
好ましくは10℃以下におさえることが好ましい。
重合温度は用いる開始剤、溶媒の種類等により当然異
なるが、通常25〜90℃,好ましくは30〜70℃が用いられ
る。
重合に用いられるラジカル開始剤としては、通常のラ
ジカル重合に用いられるものであれば特に制限はない
が、過酸化ジアセチル、過酸化ジプロピオニル、過酸化
ジブチリル、過酸化ジベンゾイル等の過酸化ジアシル
類、2,2′−アゾビス(プロピオニトリル)、2,2′−ア
ゾビス(ブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(バレロ
ニトリル)、2,2′−アゾビス(3−メチルブチロニト
リル)、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(メチル−2−メチループロピ
オナート)、1,1′−アゾビス(1−フエニルエタ
ン)、アゾビスジフエニルメタン等のアゾビス類が好ま
しい。
重合温度が低くポリマの分子量が高すぎる場合には連
鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としてはt
−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等
のメルカプタン類、四塩化炭素等のハロゲン化物、イソ
プロピルベンゼン等の炭化水素、ジスルフィド類等が好
ましく用いられる。
(3)超音波により分子鎖を切断する方法 第3の方法は従来の方法、例えば特開昭61−170735号
公報記載の方法により高分子量のポリマを得た後、これ
を超音波処理する方法である。
原料として用いるポリマの粘度としては、分子量分布
低減効果および処理効率の点から、5%MCA溶液の粘度
で30〜120cp、好ましくは40〜100cpの範囲であることが
好ましい。
処理に用いる溶媒としてはポリマを溶解するものであ
れば特に制限はないが、レジスト溶液に用いられる溶媒
をそのまま用いることが、操作上有利である。
処理に用いるポリマ溶液の濃度は2〜30%が好ましい
が、レジスト製品として用いられる濃度、すなわち4〜
10%が特に好ましい。
処理温度は用いる溶媒の沸点以下であれば特に制限は
ないが、通常15〜80℃の間に設定される。
超音波の出力は通常100〜1000W、好ましくは200〜700
Wに設定される。
処理時間は用いる温度、超音波の出力等により変って
くるが、通常0.5〜24時間に設定される。
以上の他に、(2)の方法により分子量分布の狭いポ
リマを得た後、さらに(1)、(3)の処理を行ない、
より性能の高いポリマを得ることも勿論可能である。
なお、本発明のレジストは前述のごとく、レジスト溶
液として使用されるが、本発明のポリマを用いたレジス
ト溶液を長期間(例えば室温で1年以上または50℃で2
カ月以上)、経時変化なしに保存するためには、レジス
ト溶液中にラジカル禁止剤を添加することが好ましい。
本発明で用いるラジカル禁止剤としては分子量600以
下のものであって、レジストのプリベーク時に蒸発し、
レジスト膜中に残存しないものが好ましく、例えば、ト
リ−p−ニトロフェニルメチル、ジフェニルピクリルヒ
ドラジル、ガルビノキシル等の安定ラジカル、ベンゾキ
ノン、クロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノ
ン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,5−ジメチルベンゾ
キノン、メトキシベンゾキノン、メチルベンゾキノン、
テトラブロモベンゾキノン、テトラクロロベンゾキノ
ン、テトラメチルベンゾキノン、トリクロロベンゾキノ
ン、トリメチルベンゾキノン等のキノン類、α−ナフト
ール、2−ニトロ−1−ナフトール、β−ナフトール、
1−ニトロ−2−ナフトール等のナフトール類、ヒドロ
キノン、カテコール、レゾルシン、o−t−ブチルフェ
ノール、p−メトキシフェノール、p−エトキシフェノ
ール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ
−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノ
ール、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、3,5−ジ−t−
ブチルカテコール、3,5−ジ−t−ブチルー4−ヒドロ
キシ安息香酸、2,2′−メチレンビス(6−t−ブチル
−p−クレゾール)等のフェノール類、2,4−ジニトロ
フェノール、0−ニトロフェノール、m−ニトロフェノ
ール、p−ニトロフェノール等のニトロフェノール類等
であるが、安定性および安全性の点より上記フェノール
類が特に好ましい。
勿論、酸素にも禁止効果はあるが、有機溶媒を酸素加
圧することは極めて危険である、溶媒中に溶存できる量
が限られている等の理由で好ましい方法ではない。
本発明で用いられるラジカル禁止剤の量はポリマ重量
に対し0.01〜5%、好ましくは0.1〜2%である。
[特性の測定方法並びに効果の評価方法] 次に本発明における感放射線ポジ型レジストの感度お
よびコントラストの測定方法について述べる。
まずポリマをメチルセロソルブアセテート等の適当な
溶媒に溶解した後、0.2〜0.4μのメンブランフィルター
にて濾過しレジスト溶液を調整する。このレジスト溶液
を基板上にスピンナーを用いてスピンコートし、0.4〜
1.0μの均一なレジスト膜を形成する。次に溶媒を除き
かつ基板との密着性を向上させるため160〜210℃で15分
〜1時間程度のプリベーク処理を行なう。
電子線露光装置を用い基板上の一定面積を一定の電流
量で、露光時間を等比級数的に変えながら10〜20カ所露
光する。各露光部分について、面積、電流量、露光時間
より、単位面積当りの電気量(μC/cm2)を計算する。
次に基板を適当な現像液中に、一定温度で一定時間浸
漬し、こののち非溶媒中に浸漬してリンスする。乾燥
後、基板をポストベークする。ポストベーク温度は一般
にポリマのガラス転移温度より低い温度で行なうことが
好ましい。
基板上の露光部分および未露光部分の膜厚を表面粗さ
計等で測定する。横軸に露光量(対数目盛)、縦軸に現
像前の膜厚を1.0として規格化した露光部分の膜厚(残
膜率)をプロットし感度曲線を作図する。この感度曲線
が横軸と交わる点を感度とする。またコントラスト
(γ)は次式で表わされる。
D0:残膜率0の時の露光量 D0.8:残膜率0.8の時の露光量 露光前の膜厚も測定しておき、現像後の未露光部分の
膜厚と比較して減少分を膜減りとする。
一般に感放射線ポジ型レジストにおいては、露光部分
のポリマは主鎖切断を起こし分子量が低下している。こ
れを現像すると露光部分のポリマは未露光部分のポリマ
より速い速度で溶解し、従ってレジストパターンが形成
される。このように現像時には未露光部分の膜厚は必
ず、現像前に比べて減少する。
感放射線ポジ型レジストの感度は、現像液の種類、温
度、現像時間、レジスト膜厚によって変化しこれらを記
載しないと感度のみのデータは意味がない。すなわち、
長い現像時間、高い現像温度を用いると感度は見かけ上
高くなるが、膜減りも大きくなる。
[実施例] 実施例1 比較例1と同様の方法で、2,2,2−トリフルオロエチ
ルα−クロロアクリラートと2,2,3,3−テトラフルオロ
プロピルα−クロロアクリラートの共重合を行なった。
得られたコポリ(2,2,2−トリフルオロエチルα−ク
ロロアクリラート−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル
α−クロロアクリラート(70:30重量比)の5%MCA溶液
の粘度は31.1cp、分子量分布は4.5であった。
次に上記コポリマ50gにアセトン1を加え溶解し
た。攪拌下にn−ヘキサンを1120ml滴下し、1時間攪拌
した後、3時間静置した。上澄液を別のフラスコに移
し、再び攪拌下にn−ヘキサン70mlを滴下した。1時間
攪拌した後、3時間静置し、上澄液をデカントして除い
た。残渣にアセトン100mlを加え溶解した後メタノー
ル:水(2:1容量比)中に注ぎ、ポリマを析出させた。
ポリマを濾取し、50℃で24時間減圧乾燥した。15.9g
の無色ポリマが得られ、5%MCA溶液の粘度は32.2cpで
あった。
次にポリマ粉末6.2gおよびBHT60mgをMCA:メタノール
(95:5重量比)の混合溶媒94gに溶解し0.2μのメンブラ
ンフィルターを用い、窒素加圧下に濾過しレジスト溶液
とした。レジスト溶液をクロムブランクスに、スピンナ
ーを用いて塗膜し、200℃で30分間オーブン中でプリベ
ークした。
電子線露光装置を用い、加速電圧20kV、電流量1nAで
0.45×0.60mmの面積を順次露光時間を変えて走査露光し
た。
基板をメチルイソブチルケトンの現像液中、25℃で攪
拌下3分間浸漬し、続いてイソプロパノールに30秒間浸
漬した。スピン乾燥後、オーブン中で120℃、30分間ポ
ストベークした。
未露光部分および露光部分のレジスト膜厚を順次測定
し、感度曲線を作成した。感度、膜減り、コントラスト
および分子量分布を表1に示す。
実施例2 特開昭61−170734号公報の実施例1および実施例2の
方法にて、2,2,2−トリフロオロエチルα−クロロアク
リラートを、また同様の方法で2,2,3,3−テトラフルオ
ロプロピルα−クロロアクリラートを製造した。
得られた2,2,2−トリフルオロエチルα−クロロアク
リラート14.0g、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルα−
クロロアクリラート6.0g、アゾビスイソブチロニトリル
0.36g、ラウリルメルカプタン220mg、t−ブタノール12
0mlを500mlの三ツ口フラスコに入れ、振りまぜて溶解さ
せた後、窒素雰囲気下40℃の湯浴中で3時間静置した。
BHT0.2g、アセトン200mlを加え溶解した後、水1中
に注いでポリマを再沈した。ポリマを濾取し、メタノー
ル:水(2:1容量比)で洗浄した後、40℃で24時間減圧
乾燥した。
10.3gの無色ポリマが得られ、5%MCA溶液の粘度は2
9.4cpであった。
実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例3 実施例2で得たコポリ(2,2,2−トリフルオロエチル
α−クロロアクリラート−2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロピルα−クロロアクリラート)(70:30重量比、5%M
CA溶液の粘度は80.8cp、分子量分布は5.1)12gを188gの
MCAに溶解し、30℃で3.5時間600Wの超音波装置で処理し
た。
次に上記溶液の一部を取り水中に注いで再沈し、ポリ
マを濾取した後、水洗し50℃で5時間減圧乾燥した。こ
のポリマの5%MCA溶液の粘度は30cpであった。反応に
用いたMCA溶液を用い実施例1と同様に評価した。結果
を表1に示す。
比較例1 2,2,2−トリフルオロエチルα−クロロアクリラート1
4.0g、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルα−クロロア
クリラート6.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.36g、
ラウリルメルカプタン130mg、t−ブタノール120mlを50
0ml三ツ口フラスコに入れ、振りまぜて溶解させた後、
窒素雰囲気下40℃の湯浴中で16時間静置した。
BHT0.2g、アセトン200mlを加え溶解した後、水1中
に注いでポリマを再沈した。ポリマを濾取し、メタノー
ル:水(1:1容量比)洗浄した後、30℃で24時間減圧乾
燥した。
19.1gの無色ポリマが得られ、5%MCA溶液の粘度は3
1.4cpであった。
メチルイソブチルケトンの現像液に浸漬する時間を1.
5分とした以外は実施例1と同様に評価した。結果を表
1に示す。
比較例2 2,2,2−トリフルオロエチルα−クロロアクリラート2
0.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.55g、ラウリルメ
ルカプタン200mgおよびt−ブタノール120gを500mlの三
口フラスコにいれ、振り混ぜて溶解させた後、窒素雰囲
気下40℃の湯浴中で3時間静置方式にて重合した。
次に、BHT0.2g、アセトン200mlを加え溶解した後、水
1中にそそいでポリマを再沈した。次いで、ポリマを
濾取し、メタノール:水(2:1容量比)で洗浄した後、4
0℃で24時間減圧乾燥した。8.74gの無色ポリマが得ら
れ、5%MCA溶液の粘度は22.8cpであった。
メチルイソブチルケトンの現像液に浸漬する時間を4
分とした以外は実施例1と同様に評価した。結果を表1
に示す。
本実施例においては、感度の正確な比較のため、膜減
り(Å)の値をそろえてある。感度が小さいほど優れた
レジストであり、また、コントラストが大きいほど解像
度が優れたレジストである。
実施例1〜3においては、2,2,2−トリフルオロエチ
ルα−クロロアクリラートと2,2,3,3−テトラフルオロ
プロピルα−クロロアクリラートのコポリマを用い、か
つ分子量分布を2.5以下としているので、感度、コント
ラスト(解像度)とも優れたポジ型レジストが得られ
た。
比較例1においては、上記コポリマを用いているが、
分子量分布が4.5と大きいので、感度、解像度とも劣っ
たレジストとなっている。一方、比較例2においては、
2,2,2−トリフルオロエチルα−クロロアクリラートの
ホモポリマを用いているので、分子量分布を2.5以下と
小さいが、感度が劣ったものとなっている。
[発明の効果] 本発明の感放射線ポジ型レジストは上述のごとく構成
したので、プロセス安定性および再現性が良好であると
ともに高感度、高解像度を同時に兼ね備えたものとなす
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともフルオロエチルα−クロロアク
    リラートおよびフルオロプロピルα−クロロアクリラー
    トをモノマとし、かつ分子量分布が2.5以下であるコポ
    リマを主成分とすることを特徴とする感放射線ポジ型レ
    ジスト。
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