JPH0873739A - ポリイミド組成物及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミド組成物及びその製造方法

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JPH0873739A
JPH0873739A JP21463394A JP21463394A JPH0873739A JP H0873739 A JPH0873739 A JP H0873739A JP 21463394 A JP21463394 A JP 21463394A JP 21463394 A JP21463394 A JP 21463394A JP H0873739 A JPH0873739 A JP H0873739A
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alkoxysilane
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polyimide composition
acid
polyamic acid
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Hiroshi Kudome
弘 久留
Kazutoshi Haraguchi
和敏 原口
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルコキシシラン及び/又はその部分加水分
解重縮合物と、ポリアミド酸とを、水の存在下に反応さ
せ、続いてポリイミド化を行うポリイミド組成物の製造
方法において、酸触媒及び/又はアミノ基含有アルコキ
シシラン類の存在下に反応させることを特徴とする、シ
リカ粒子を微細に分散したポリイミド組成物の製造方
法、及び該製造方法で製造されるシリカ粒子を微細に分
散したポリイミド組成物。 【効果】 本発明は、電子材料、フィルム、シートなど
の成形材料、塗料材料等に有用な、透明で弾性率に優れ
た、シリカ粒子を微細に分散したポリイミド組成物、及
びその簡便な製造方法を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子材料、フィルム、
シートなどの成形材料、塗料材料等に有用な、有機及び
無機複合体(即ち、有機及び無機ハイブリッド)、さら
に詳しくは、ポリイミドとその中に極めて微細に分散し
たシリカ粒子とで形成された均質で透明なポリイミド組
成物(もしくは複合体)及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機ポリマーと無機物質とを均一に混合
した複合体は、従来から種々提案されているが、従来の
複合体は、ミクロに見ると不均質であり、その結果とし
て不透明なものが殆どであった。
【0003】ポリイミド系の均質で透明な有機及び無機
複合体を得る方法として、例えば、特開平5−5917
0号公報や特開平5−78573号公報には、加水分解
性シリル基を主鎖に有する特殊なポリアミド酸、もしく
は特殊なポリアミド酸を製造する為に、まず原料単量体
を合成し、次い該特殊なポリアミド酸を合成し、しかる
後にそれらとアルコキシシラン及び/またはその部分加
水分解縮合物とを、必要に応じ少量の水と混合した後に
脱水、閉環して複合体を製造する方法が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来技術の如き特殊な原料を用いずに、簡
便に製造される、シリカ粒子を微細に分散したポリイミ
ド組成物、及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、いわゆる
ゾル−ゲル法を利用して、例えば、テトラアルコキシシ
ランのような加水分解重合性無機化合物を加水分解重合
させてゲル化させることにより、シリカゲルのような無
機酸化物ゲルを生成し、その無機酸化物ゲルからなる三
次元微細粒子体をポリイミドポリマー中に微細に分散さ
せて複合体を製造する際にポリアミド酸を使用し、かつ
酸触媒を用いることが重要であること、
【0006】更にこの反応系に、アルコキシシラン及び
/又はその部分加水分解重縮合物とともにアミノ基含有
アルコキシシランを共存させると、得られるポリイミド
組成物の性能、特にその透明性と弾性率が著しく向上す
ることを発見し、本発明を完成するに到った。
【0007】即ち、本発明は、アルコキシシラン及び/
又はその部分加水分解重縮合物と、ポリアミド酸とを、
水の存在下に反応させ、続いてポリイミド化を行うポリ
イミド組成物の製造方法において、酸触媒及び/又はア
ミノ基含有アルコキシシラン類の存在下に反応させるこ
とを特徴とする、シリカ粒子を微細に分散したポリイミ
ド組成物、及びその製造方法である。
【0008】更に詳しくは、本発明は、酸触媒として、
特に塩酸を触媒とすることを特徴とするシリカ粒子を微
細に分散したポリイミド組成物の製造方法であり、また
該アミノ基含有アルコキシシラン類が、3−アミノプロ
ピルトリアルコキシシラン、3−(2−アミノエチル)
アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−ウレイドア
ミノプロピルトリアルコキシシランから成る群から選ば
れる1種以上のアルコキシシランであるシリカ粒子を微
細に分散したポリイミド組成物、及びその製造方法を含
み、
【0009】更に該アミノ基含有アルコキシシラン類の
アルコキシル基が、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シル基から成る群から選ばれる基であることを特徴とす
るシリカ粒子を微細に分散したポリイミド組成物、及び
その製造方法、及びアルコキシシラン及び/又はその部
分加水分解重縮合物が、テトラメトキシシランの低重合
物であることを特徴とするシリカ粒子を微細に分散した
ポリイミド組成物、及びその製造方法を含むものであ
る。
【0010】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明のポリイミド組成物の製造に使用されるポリアミド酸
は、例えば、高分子事典(朝倉書店発行)の614頁に
説明されているものである。一般に(一般式1)で示さ
れる構造を有し、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳
香族ジアミンとを実質的に無水の条件で、有機極性溶媒
中での重縮合法により合成されるものである。
【0011】該有機極性溶媒としては、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチル−2−ピロリドンなどが好ましく、これらの有機
極性溶媒を含むポリアミド酸溶液として、本発明のポリ
イミド組成物の製造に使用される。
【0012】(一般式1)
【化1】 (式中、R1及びR2は芳香族テトラカルボン酸又はジア
ミン残基である。)
【0013】ポリアミド酸(一般式1)からポリイミド
(一般式2)への合成は、一般に加熱により行われ、脱
水、閉環反応により行われる。
【0014】(一般式2)
【化2】 (式中、R1及びR2は芳香族テトラカルボン酸又はジア
ミン残基である。)
【0015】本発明で使用されるアルコキシシラン及び
/またはその部分加水分解物は、一般式3または一般式
4で示されるものである。
【0016】(一般式3)
【化3】(R3O)n・Si・R3 4-n (式中、R3は炭素数1〜5のアルキル基、アリール
基、アリル基で、同一でも異なってもよい。nは1〜4
で、3または4が望ましい。)
【0017】
【化4】(一般式4) (R3O)3・Si−〔OSi(OR32n−OSi・
(OR33 (式中、R3は炭素数1〜5のアルキル基、アリール
基、アリル基または水素原子を表す。nは0または1〜
10の整数を表す。)
【0018】これらの具体例としては、テトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラ
ン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシ
ラン、トリブトキシメチルシラン等や、これらの部分加
水分解重縮合物オリゴマーなどがあげられる。これらは
単独で使用することもできるし、また2種以上を混合し
て使用することもできる。
【0019】本発明で使用されるアミノ基含有アルコキ
シシラン類は、一般に一般式5で示されるものである。
【0020】(一般式5)
【化5】(R4O)n・Si・R4 3-n−X−NH2 (式中、R4は炭素数1〜5のアルキル基、アリール
基、アリル基で、同一でも異なってもよい。Xは、−C
36−、−C36NHC24−、−C36CO−を表
す。nは2または3である。)
【0021】これらの具体的な例としては、3−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシ
ラン、3(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエト
キシシラン、3(2−アミノエチル)アミノプロピルト
リメトキシシラン、3(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン等である。これらは単独で
使用することもできるし、また2種以上を混合して使用
することもできる。
【0022】本発明で使用されるアミノ基含有アルコキ
シシラン類の好ましい使用量は、ポリアミド酸100重
量部に対して、0.05〜20部、より好ましくは0.5
〜10部である。0.05重量部より少ないと、透明性
や強度特性などに与える良好な効果が低く、また、20
部を越えても使用しても、透明性や強度特性等に良好な
効果をそれ以上与えない。
【0023】本発明を具体的に実施するには、有機極性
溶媒を含むポリアミド酸溶液に前記アルコキシシラン及
び/又はその部分加水分解重縮合物、有機溶媒、必要に
応じて少量の水を添加し、さらに、酸類触媒を加える。
高性能なポリイミド組成物を製造する場合には、これに
更にアミノ基含有アルコキシシランを添加する。
【0024】十分に攪拌混合し、続いて必要に応じて加
熱して溶媒類を除去する。さらに加熱乾燥と同時にイミ
ド化反応を行う。有機溶媒は必ずしも必要ではなく、ポ
リアミド酸の溶媒で代用できる。少量の水はアルコキシ
シラン及び/またはその部分加水分解重縮合物から、シ
リカを生成させる反応を促進するために添加する。
【0025】本発明のポリイミド組成物を製造する際に
は、重合触媒として特に酸類を使用することが重要であ
る。酸類の具体的な例としては、塩酸、硫酸、硝酸、酢
酸、蓚酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸又は無機酸であ
る。
【0026】従来、ポリマーが存在しない場合の、即
ち、アルコキシシラン単独の典型的なゾルーゲル反応に
おける触媒作用については、「ゾルーゲル法の科学」1
54頁(アグネ承風社 作花済夫)に記載されており、
塩酸、酢酸、蓚酸、などの酸類やアンモニア、有機アミ
ンなどの塩基類がアルコキシシランの加水分解・重合反
応の重合調節剤として作用することが説明されている。
【0027】即ち、酸類を触媒とする場合には、架橋結
合の少ない長い粒子のシリカポリマーが生成しやすく、
塩基類を触媒とする場合に、架橋結合が多い丸みを持つ
シリカ粒子が生成し易いことが説明されており、さら
に、存在する水の量によってこれらの生成反応が影響さ
れ、生成粒子が変化すると解説されている。
【0028】以上の様にゾル−ゲル反応における触媒の
作用は、反応系の水の量、触媒種、或は反応系のPHな
どによっても複雑な作用を示すものと推定され、本発明
のような有機極性溶媒が存在し、さらにはポリアミド酸
が存在する反応系では、その効果は明確でなく、また理
論的な解析、考察は困難を伴うものである。
【0029】ポリアミド酸を用いて、ポリイミド系有機
・無機複合体をこのようなゾル−ゲル反応を使用して得
る場合には、酸触媒が重要な作用効果を有しており、そ
の中でも塩酸の触媒効果が優れている。
【0030】さらに、この反応系に、アルコキシシラン
及び/又はその部分加水分解重縮合物とともにアミノ基
含有アルコキシシランを共存させると、得られるポリイ
ミド組成物の性能、特にその透明性と弾性率が著しく向
上する。触媒使用量は、アルコキシシラン及び/又はそ
の部分加水分解重縮合物、アミノ基含有アルコキシシラ
ンの総アルコキシシラン基に対し、0.1モル等量以下
の量である。
【0031】アルコキシシラン及び/又はその部分加水
分解重縮合物の好ましい使用量は、シリカ成分(SiO
2)に換算して、ポリアミド酸100重量部に対して1
〜150部、より好ましくは、1〜100部である。1
重量部より少ないと引張弾性率などの強度特性の向上が
少なく、また150部を越えると強度特性が著しく低く
なり、商品価値の著しく劣ったポリイミド組成物とな
る。
【0032】必要に応じて添加される水の量は、少量で
あり、アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解重
縮合物、アミノ基含有アルコキシシランの総アルコキシ
シラン基に対し、10モル等量以下、通常等モル量程度
である。
【0033】本発明のポリイミド組成物を、例えば電子
材料、フィルム、シートなどの成形材料、塗料材料など
として利用する際には、従来使用されている公知慣用の
配合剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定
剤、着色剤等を、いずれも特に制限なく配合して使用す
ることができる。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、
本発明はもとより、これら実施例に限定されるものでは
ない。
【0035】(参考例1)ポリアミド酸の合成 よく乾燥した500ml四つ口フラスコに、ビス(4−
アミノフェニル)エーテル10.01g(0.05mo
l)と、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1
80gを仕込む。これを室温で激しく攪拌しながら、無
水ピロメリット酸10.91g(0.05mol)を1〜
2分で添加する。続いて約40℃で6時間保持し、ポリ
アミド酸(ポリアミド酸の10%DMAc溶液)を合成
した。
【0036】(実施例1〜2)50ml反応容器に、ポ
リアミド酸のDMAc溶液をポリアミド酸として1g仕
込み、必要に応じて希釈DMAc溶媒を加えた。続い
て、攪拌しながらアルコキシシラン、アルコキシシラン
基と等モル量の水、酸触媒(アルコキシシラン基に対し
て表1の量)を加え反応させた。
【0037】次に、この反応溶液をYBA型ベーカーア
プリケーターを使用してガラス板上にキャストした。続
いて80℃のオーブンで2時間乾燥した後、150℃で
1時間、270℃で3時間熱処理し、ポリイミド組成物
を作成した。
【0038】得られた厚さ約5〜7μmのポリイミド組
成物を用いて、「JIS K7105透明度試験法」を
応用した透明性(曇価、ヘーズH)を求め、ヘーズ値2
以下を透明(透明性「良」)と判定した。
【0039】また、上記同じ反応液を、YBA型ベーカ
ーアプリケーターを使用してブリキ板上にキャストし、
続いて上記と同様に処理し、ポリイミド組成物を作成し
た。得られた厚さ約20μmのポリイミド組成物を使用
して、「JIS K7113プラスチックの引張試験
法」を応用した引張試験を行い、引張弾性率を求めた。
実施例1及び2のフィルム特性値を表1に示した。表中
のTMOSは、テトラメトキシシランを表わす。
【0040】(比較例1〜3)50ml反応容器に、ポ
リアミド酸のDMAc溶液をポリアミド酸として1g仕
込み、希釈DMAc溶媒を加え、DMAc総使用量を1
9gとした。この溶液をYBA型ベーカーアプリケータ
ーを使用してガラス板上にキャストした。
【0041】続いて80℃のオーブンで2時間乾燥した
後、150℃で1時間、270℃で3時間熱処理し、ポ
リイミド組成物を作成した。得られた厚さ約5〜7μm
のポリイミド組成物使用して、実施例同様に透明性を評
価した。また、上記同じ溶液を、YBA型ベーカーアプ
リケーターを使用してブリキ板上にキャストし、続いて
上記と同様に処理し、ポリイミド組成物を作成した。得
られた厚さ約20μmのポリイミド組成物を使用して、
実施例同様に引張弾性率を求めた。得られた結果を表1
に示した。
【0042】(実施例3及び4)50ml反応容器に、
ポリアミド酸のDMAc溶液をポリアミド酸として1g
仕込み、必要に応じて希釈DMAc溶媒を加えた。続い
て、攪拌しながらアミノ基含有アルコキシシラン、アル
コキシシラン、アルコキシシラン基と等モル量の水を加
え、反応させた。
【0043】この反応溶液をYBA型ベーカーアプリケ
ーターを使用してガラス板上にキャストし、続いて80
℃のオーブンで2時間乾燥した後、150℃で1時間、
270℃で3時間熱処理し、ポリイミド組成物を作成し
た。得られた厚さ約5〜7μmのポリイミド組成物を使
用して、透明性(曇価、ヘーズH)を求めた。
【0044】また、同じ反応液を、YBA型ベーカーア
プリケーターを使用してブリキ板上にキャストし、続い
て実施例1〜5と同様に処理し、ポリイミド組成物を作
成した。得られた厚さ約20μmのポリイミド組成物を
使用して、引張試験を行い、引張弾性率を求めた。得ら
れたフィルムの特性値を表2に示した。表中のMS−5
1は、三菱化成株式会社製のテトラメトキシシランの部
分加水分解低重合物を表わす。
【0045】(実施例5〜15)50ml反応容器に、
ポリアミド酸のDMAc溶液をポリアミド酸として1g
仕込み、必要に応じて希釈DMAc溶媒を加えた。続い
て、攪拌しながらアミノ基含有アルコキシシラン、アル
コキシシラン、アルコキシシラン基と等モル量の水、ア
ルコキシシラン基の0.05モル等量の塩酸触媒を加え
反応させた。
【0046】この反応溶液をYBA型ベーカーアプリケ
ーターを使用してガラス板上にキャストし、続いて80
℃のオーブンで2時間乾燥した後、150℃で1時間、
270℃で3時間熱処理し、ポリイミド組成物を作成し
た。得られた厚さ約5〜7μmのポリイミド組成物使用
して、透明性(曇価、ヘーズH)を求めた。
【0047】また、同じ反応液を、YBA型ベーカーア
プリケーターを使用してブリキ板上にキャストし、続い
て実施例1〜5と同様に処理し、ポリイミド組成物を作
成した。得られた厚さ約20μmのポリイミド組成物を
使用して、引張試験を行い、引張弾性率を求めた。得ら
れたフィルムの特性値を表2及び表3に示した。
【0048】(比較例4)アミノ基含有アルコキシシラ
ン及び酸触媒を使用しない例を示した。即ち、50ml
反応容器に、ポリアミド酸のDMAc溶液をポリアミド
酸として1g仕込み、希釈DMAc溶媒を加えDMAc
総使用量を19gとした。攪拌しながら、アルコキシシ
ランTMOSを0.26g、アルコキシシラン基と等モ
ル量の水を加え反応させた。
【0049】この反応溶液をYBA型ベーカーアプリケ
ーターを使用してガラス板上にキャストした。続いて8
0℃のオーブンで2時間乾燥した後、150℃で1時
間、270℃で3時間熱処理し、ポリイミド組成物を作
成した。得られた厚さ約5〜7μmのポリイミド組成物
使用して、透明性(曇価、ヘーズH)を求めた。
【0050】また、同じ反応液を、YBA型ベーカーア
プリケーターを使用してブリキ板上にキャストし、ポリ
イミド組成物を作成した。得られた厚さ約20μmのポ
リイミド組成物を使用して、引張試験を行い、引張弾性
率を求めた。フィルムの特性値を表3に示した。
【0051】(比較例5)50ml反応容器に、ポリア
ミド酸のDMAc溶液をポリアミド酸として1g仕込
み、希釈DMAc溶媒を加え、DMAc総使用量を19
gとした。続いて、攪拌しながら3アミノプロピルトリ
メトキシシラン0.1g、テトラメトキシシラン3.85
g、アルコキシシラン基と等モル量の水(1.85
g)、アルコキシシラン基の0.05モル等量の塩酸触
媒(0.047gを前記した水で希釈して添加する)を
加えて反応させた。
【0052】この反応溶液をYBA型ベーカーアプリケ
ーターを使用してガラス板上にキャストし、続いて80
℃のオーブンで2時間乾燥した後、150℃で1時間、
270℃で3時間熱処理し、ポリイミド組成物を作成し
た。得られた組成物は、フィルム形成能力を有せず、不
透明な破砕された形状を示した。
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【発明の効果】本発明は、電子材料、フィルム、シート
などの成形材料、塗料材料等に有用な、透明で弾性率に
優れた、シリカ粒子を微細に分散したポリイミド組成
物、及びその簡便な製造方法を提供できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシラン及び/又はその部分加
    水分解重縮合物と、ポリアミド酸とを、水の存在下に反
    応させ、続いてポリイミド化を行うポリイミド組成物の
    製造方法において、酸触媒及び/又はアミノ基含有アル
    コキシシラン類の存在下に反応させることを特徴とす
    る、シリカ粒子を微細に分散したポリイミド組成物の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 酸触媒として塩酸を触媒とすることを特
    徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アミノ基含有アルコキシシラン類が、3
    −アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−(2−ア
    ミノエチル)アミノプロピルトリアルコキシシラン、3
    −ウレイドアミノプロピルトリアルコキシシランから成
    る群から選ばれる1種以上のアルコキシシランである請
    求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 アミノ基含有アルコキシシラン類のアル
    コキシル基が、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシル
    基から成る群から選ばれる基である請求項1〜3のいず
    れか一つに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 アルコキシシラン及び/又はその部分加
    水分解重縮合物が、テトラメトキシシランの低重合物で
    ある請求項1〜4のいずれか一つに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか一つに記載の
    製造方法により製造される、シリカ粒子を微細に分散し
    たポリイミド組成物。
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