JPH087363A - 光磁気記録媒体 - Google Patents
光磁気記録媒体Info
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- JPH087363A JPH087363A JP13704094A JP13704094A JPH087363A JP H087363 A JPH087363 A JP H087363A JP 13704094 A JP13704094 A JP 13704094A JP 13704094 A JP13704094 A JP 13704094A JP H087363 A JPH087363 A JP H087363A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 基板の一方の面に少なくとも誘電体層,
磁性体からなる記録層、反射層および有機保護層を形成
し、基板の他方の面にハ−ドコ−ト層を形成した光磁気
記録媒体において、ハ−ドコ−ト層の表面粗さ(Ra)
が1nm〜5nmである。 【効果】 ダストが付着することなく、長期間にわ
たって良好なエラ−レ−ト特性を有する高信頼性光磁気
記録媒体を得ることができる。
磁性体からなる記録層、反射層および有機保護層を形成
し、基板の他方の面にハ−ドコ−ト層を形成した光磁気
記録媒体において、ハ−ドコ−ト層の表面粗さ(Ra)
が1nm〜5nmである。 【効果】 ダストが付着することなく、長期間にわ
たって良好なエラ−レ−ト特性を有する高信頼性光磁気
記録媒体を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザー光を用いて情報
の記録、再生、消去を行う光磁気記録媒体に関するもの
である。
の記録、再生、消去を行う光磁気記録媒体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、情報量の増大にともないコンピュ
ータの外部メモリーとしての書換え可能型記録媒体の大
容量化が進んでいる。そのひとつの手段として情報の記
録および消去をレーザー光による加熱と外部磁場の印加
により磁性体層の磁化方向を変えることで行い、記録さ
れた情報を磁気カー効果による光の偏光面の回転を利用
して読み出す方式を用いた光磁気記録媒体が実用化され
ている。
ータの外部メモリーとしての書換え可能型記録媒体の大
容量化が進んでいる。そのひとつの手段として情報の記
録および消去をレーザー光による加熱と外部磁場の印加
により磁性体層の磁化方向を変えることで行い、記録さ
れた情報を磁気カー効果による光の偏光面の回転を利用
して読み出す方式を用いた光磁気記録媒体が実用化され
ている。
【0003】この光磁気記録媒体には、記録層として用
いられる希土類金属−3d遷移金属合金の磁気光学効果
を光の干渉効果により大きくするため誘電体層および反
射層を組み合わせたディスク構造が一般に用いられてい
る。上記の目的に用いられる誘電体層は、屈折率が大き
く光の透過率が大きいことと共に、記録層を保護する効
果に優れていることが求められ、そのような材質として
SiN、SiNH、SiON、SiAlON、TaO等
が知られている。
いられる希土類金属−3d遷移金属合金の磁気光学効果
を光の干渉効果により大きくするため誘電体層および反
射層を組み合わせたディスク構造が一般に用いられてい
る。上記の目的に用いられる誘電体層は、屈折率が大き
く光の透過率が大きいことと共に、記録層を保護する効
果に優れていることが求められ、そのような材質として
SiN、SiNH、SiON、SiAlON、TaO等
が知られている。
【0004】基板上の記録層側における有機保護層は、
記録層、反射層等を保護するために紫外線硬化型樹脂が
用いられており、そのような樹脂としてはアクリル系、
ウレタン系、エポキシ系等が挙げられ、特にアクリル系
紫外線硬化型樹脂が一般的に使用される。またこれらに
重合性オリゴマ−、モノマ−、光重合性開始剤および増
感剤を含有してもよい。
記録層、反射層等を保護するために紫外線硬化型樹脂が
用いられており、そのような樹脂としてはアクリル系、
ウレタン系、エポキシ系等が挙げられ、特にアクリル系
紫外線硬化型樹脂が一般的に使用される。またこれらに
重合性オリゴマ−、モノマ−、光重合性開始剤および増
感剤を含有してもよい。
【0005】一方、他方の面におけるハ−ドコ−ト層
は、基板表面の柔らかさをカバ−し、傷つきにくくする
ために表面硬度の高いものが求められる。このような有
機膜としては紫外線硬化型樹脂が一般的に用いられ、充
分に硬度を得るために紫外線硬化による架橋度を上げる
ことが必要となる。樹脂成分としては3官能以上のアク
リレ−ト等多官能化合物が使用されている。またこれら
においても、重合性オリゴマ−、モノマ−、光重合性開
始剤および増感剤を含有してもよい。
は、基板表面の柔らかさをカバ−し、傷つきにくくする
ために表面硬度の高いものが求められる。このような有
機膜としては紫外線硬化型樹脂が一般的に用いられ、充
分に硬度を得るために紫外線硬化による架橋度を上げる
ことが必要となる。樹脂成分としては3官能以上のアク
リレ−ト等多官能化合物が使用されている。またこれら
においても、重合性オリゴマ−、モノマ−、光重合性開
始剤および増感剤を含有してもよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現在、光磁気記録媒体
においては、記録した情報が常に安定に読み出せること
が必要である。そのためにはレ−ザ−光によって記録再
生されるハ−ドコ−ト層表面は、トラッキングサ−ボや
フォ−カスサ−ボが正常に行い記録再生できるような表
面状態が常に保たれなければならない。しかしながら、
光磁気記録媒体は、ハ−ドディスクと異なり、通常の環
境下において使用されるために、常にダストにさらされ
ている。そのためハ−ドコ−ト層表面にダスト等が付着
し、長期間使用している間にそれらのダストが蓄積さ
れ、ついには正常な記録再生ができなくなることが問題
であった。
においては、記録した情報が常に安定に読み出せること
が必要である。そのためにはレ−ザ−光によって記録再
生されるハ−ドコ−ト層表面は、トラッキングサ−ボや
フォ−カスサ−ボが正常に行い記録再生できるような表
面状態が常に保たれなければならない。しかしながら、
光磁気記録媒体は、ハ−ドディスクと異なり、通常の環
境下において使用されるために、常にダストにさらされ
ている。そのためハ−ドコ−ト層表面にダスト等が付着
し、長期間使用している間にそれらのダストが蓄積さ
れ、ついには正常な記録再生ができなくなることが問題
であった。
【0007】従来、ハ−ドコ−ト層に帯電防止剤(反応
型等を含む)を添加して、ハ−ドコ−ト層の表面抵抗値
を下げることなどが試みられていたが、表面抵抗値とダ
ストの付着しやすさには、明確な関係はなく、単にハ−
ドコ−ト層の表面抵抗をコントロ−ルするだけでは十分
ではなかった。このため、ハ−ドコ−ト表面にダストが
付着しにくいハ−ドコ−ト層の開発が求められている。
型等を含む)を添加して、ハ−ドコ−ト層の表面抵抗値
を下げることなどが試みられていたが、表面抵抗値とダ
ストの付着しやすさには、明確な関係はなく、単にハ−
ドコ−ト層の表面抵抗をコントロ−ルするだけでは十分
ではなかった。このため、ハ−ドコ−ト表面にダストが
付着しにくいハ−ドコ−ト層の開発が求められている。
【0008】そこで本発明はかかる従来の実状に鑑みて
提案されたものであり、ダスト付着がしにくく、長期間
に渡って記録した情報が常に安定に読み出せる高い信頼
性を有する光磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
提案されたものであり、ダスト付着がしにくく、長期間
に渡って記録した情報が常に安定に読み出せる高い信頼
性を有する光磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を行った結果、ハ−ドコ−
ト層表面の表面粗さ(Ra)を1nm〜5nmとするこ
とによってダスト付着がしにくく、長期間に渡って記録
した情報が常に安定に読み出せる高い信頼性を示す光磁
気記録媒体が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。
題を解決するために鋭意検討を行った結果、ハ−ドコ−
ト層表面の表面粗さ(Ra)を1nm〜5nmとするこ
とによってダスト付着がしにくく、長期間に渡って記録
した情報が常に安定に読み出せる高い信頼性を示す光磁
気記録媒体が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0010】即ち、本発明は、基板の一方の面に少なく
とも誘電体層,磁性体からなる記録層、反射層および有
機保護層を形成し、基板の他方の面にハ−ドコ−ト層を
形成した光磁気記録媒体において、ハ−ドコ−ト層の表
面粗さ(Ra)が1nm〜5nmであることを特徴とす
る光磁気記録媒体に関する。
とも誘電体層,磁性体からなる記録層、反射層および有
機保護層を形成し、基板の他方の面にハ−ドコ−ト層を
形成した光磁気記録媒体において、ハ−ドコ−ト層の表
面粗さ(Ra)が1nm〜5nmであることを特徴とす
る光磁気記録媒体に関する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の光磁気記録媒体の断面を示
す図である。この光磁気記録媒体は記録・再生が基板側
から行われることを前提としており、透明基板1上に第
1誘電体層2、記録層3、第2誘電体層4、反射層5、
有機保護層6および透明基板上に直接コ−トされたハ−
ドコ−ト層7が形成されたものである。
す図である。この光磁気記録媒体は記録・再生が基板側
から行われることを前提としており、透明基板1上に第
1誘電体層2、記録層3、第2誘電体層4、反射層5、
有機保護層6および透明基板上に直接コ−トされたハ−
ドコ−ト層7が形成されたものである。
【0013】本発明において透明基板1は、ポリカ−ボ
ネイト樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメ
チルメタクリレ−ト樹脂等の樹脂が用いられ、例えば、
スタンパを用いたインジェクション法によって製造する
ことができる。
ネイト樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメ
チルメタクリレ−ト樹脂等の樹脂が用いられ、例えば、
スタンパを用いたインジェクション法によって製造する
ことができる。
【0014】次にランドおよびグル−ブが形成されてい
ない面にハ−ドコ−ト層7が形成される。この層は紫外
線硬化型樹脂によって構成され、スピンコ−ト法などに
よって基板表面に塗布した後、紫外線によって硬化させ
て形成すればよい。樹脂成分としては3官能以上のアク
リレ−ト等多官能化合物や、重合性オリゴマ−、モノマ
−、光重合性開始剤および増感剤を混合したものを使用
すればよい。
ない面にハ−ドコ−ト層7が形成される。この層は紫外
線硬化型樹脂によって構成され、スピンコ−ト法などに
よって基板表面に塗布した後、紫外線によって硬化させ
て形成すればよい。樹脂成分としては3官能以上のアク
リレ−ト等多官能化合物や、重合性オリゴマ−、モノマ
−、光重合性開始剤および増感剤を混合したものを使用
すればよい。
【0015】このハ−ドコ−ト層7の表面粗さ(Ra)
を1〜5nmにコントロールする方法としては、例えば
金属酸化物および/またはオリゴマ−などを有機溶媒と
共に前記樹脂成分に混合する方法をあげることができ
る。金属酸化物としては、平均粒径が0.3μm以下、
好ましくは0.15μm以下、の酸化ケイ素、酸化アル
ミニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム
および酸化亜鉛等を例示することができる。オリゴマ−
としては、分子量が10万以下、好ましくは分子量が1
000から50000、の脂肪族オレフィン、芳香族オ
レフィン等を例示することができる。
を1〜5nmにコントロールする方法としては、例えば
金属酸化物および/またはオリゴマ−などを有機溶媒と
共に前記樹脂成分に混合する方法をあげることができ
る。金属酸化物としては、平均粒径が0.3μm以下、
好ましくは0.15μm以下、の酸化ケイ素、酸化アル
ミニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム
および酸化亜鉛等を例示することができる。オリゴマ−
としては、分子量が10万以下、好ましくは分子量が1
000から50000、の脂肪族オレフィン、芳香族オ
レフィン等を例示することができる。
【0016】有機溶媒は、上記金属酸化物および/また
はオリゴマ−と紫外線硬化型樹脂との合計重量部100
に対して40〜400重量部混合すればよい。有機溶媒
としてはイソプロピルアルコ−ル、n−ブタノ−ルなど
のアルコ−ル類、酢酸エチルなどのカルボン酸エステル
類、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素、また
は、脂肪族炭化水素、およびケトン類などを用いること
ができる。なおハ−ドコ−ト層の膜厚は特に限定されな
いが、0.1〜35μm、好ましくは5〜15μmであ
る。
はオリゴマ−と紫外線硬化型樹脂との合計重量部100
に対して40〜400重量部混合すればよい。有機溶媒
としてはイソプロピルアルコ−ル、n−ブタノ−ルなど
のアルコ−ル類、酢酸エチルなどのカルボン酸エステル
類、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素、また
は、脂肪族炭化水素、およびケトン類などを用いること
ができる。なおハ−ドコ−ト層の膜厚は特に限定されな
いが、0.1〜35μm、好ましくは5〜15μmであ
る。
【0017】また、ハ−ドコ−ト表面を逆スパッタする
ことによっても、同様にRaをコントロ−ルすることが
できる。具体的には、通常のスパッタ装置を用いてAr
ガス圧力が0.9Pa以下、投入電力を100W以上の
条件にして逆スパッタを行えばよい。基板にダメ−ジを
与えずに逆スパッタできるという点で、Arガス圧力は
0.6〜0.9Pa,投入電力150W〜600Wが好
ましい。
ことによっても、同様にRaをコントロ−ルすることが
できる。具体的には、通常のスパッタ装置を用いてAr
ガス圧力が0.9Pa以下、投入電力を100W以上の
条件にして逆スパッタを行えばよい。基板にダメ−ジを
与えずに逆スパッタできるという点で、Arガス圧力は
0.6〜0.9Pa,投入電力150W〜600Wが好
ましい。
【0018】さらに、基板を射出成型する際に、スタン
パ裏面の表面粗さをコントロ−ルして、射出成型の際に
ハ−ドコ−ト層側の基板表面上に粗さを転写することで
基板表面上の粗さを調整し、ハ−ドコ−ト剤を塗布、硬
化させたときに硬化収縮の影響でハ−ドコ−ト表面の表
面粗さをコントロ−ルすることもできる。
パ裏面の表面粗さをコントロ−ルして、射出成型の際に
ハ−ドコ−ト層側の基板表面上に粗さを転写することで
基板表面上の粗さを調整し、ハ−ドコ−ト剤を塗布、硬
化させたときに硬化収縮の影響でハ−ドコ−ト表面の表
面粗さをコントロ−ルすることもできる。
【0019】次に、透明基板上に第1誘電体層を成膜す
るが、この層は、通常SiN層で構成される。成膜は、
例えばSiターゲットを用いAr+N2ガスを用いたR
F反応スパッタ法などの通常の方法で行えばよい。ガス
圧の設定はArガス流量を固定し、排気系のバルブ開度
の調整で行い、成膜する誘電体層膜の屈折率はN2ガス
流量を調整して行えばよく、2.0〜2.4とするのが
好ましい。第2誘電体層も同様な方法によって形成する
ことができる。
るが、この層は、通常SiN層で構成される。成膜は、
例えばSiターゲットを用いAr+N2ガスを用いたR
F反応スパッタ法などの通常の方法で行えばよい。ガス
圧の設定はArガス流量を固定し、排気系のバルブ開度
の調整で行い、成膜する誘電体層膜の屈折率はN2ガス
流量を調整して行えばよく、2.0〜2.4とするのが
好ましい。第2誘電体層も同様な方法によって形成する
ことができる。
【0020】本発明で用いる誘電体層の材質は上記した
ものに限定されるものではなく、第1誘電体層としてS
iNH、SiON、SiCN、SiAlON、SiC等
あるいはSi以外の酸化物を用いてもよい。第1誘電体
層の膜厚は10〜150nm、又、第2誘電体層の膜厚
は5〜50nmでよいが、好ましくは第1誘電体層の膜
厚を70〜100nm、又、第2誘電体層の膜厚を15
〜30nmとすることによって、光学特性の良好な光磁
気記録媒体が得られる。
ものに限定されるものではなく、第1誘電体層としてS
iNH、SiON、SiCN、SiAlON、SiC等
あるいはSi以外の酸化物を用いてもよい。第1誘電体
層の膜厚は10〜150nm、又、第2誘電体層の膜厚
は5〜50nmでよいが、好ましくは第1誘電体層の膜
厚を70〜100nm、又、第2誘電体層の膜厚を15
〜30nmとすることによって、光学特性の良好な光磁
気記録媒体が得られる。
【0021】記録層の成膜は、記録層を構成する成分、
例えば、TbとFeCoの各ターゲットをArガスを用
いて同時にDCスパッタを行い、基板が各ターゲット上
を交互に通過するように回転することでTbFeCo合
金膜を形成することができる。
例えば、TbとFeCoの各ターゲットをArガスを用
いて同時にDCスパッタを行い、基板が各ターゲット上
を交互に通過するように回転することでTbFeCo合
金膜を形成することができる。
【0022】記録層としては、上に例示したTbFeC
oの他にGdTbFe、GdDyFe、DyFeCo、
GdTbFeCo、GdDyFeCo、TbDyFeC
o等の組成の希土類金属−3d遷移金属合金を用いるこ
とができ、更に耐蝕性向上のためにCr、Ti、Ta等
に代表される不動態元素を微量添加した系においても同
様に有効である。またそれ以外にもMnBi等の金属間
化合物や、Co/Pt系の人工格子薄膜などの垂直磁化
膜を用いたときにも同様な効果が得られる。記録層の膜
厚は10〜50nmでよいが、好ましくは25nm程度
が光学特性上よい。
oの他にGdTbFe、GdDyFe、DyFeCo、
GdTbFeCo、GdDyFeCo、TbDyFeC
o等の組成の希土類金属−3d遷移金属合金を用いるこ
とができ、更に耐蝕性向上のためにCr、Ti、Ta等
に代表される不動態元素を微量添加した系においても同
様に有効である。またそれ以外にもMnBi等の金属間
化合物や、Co/Pt系の人工格子薄膜などの垂直磁化
膜を用いたときにも同様な効果が得られる。記録層の膜
厚は10〜50nmでよいが、好ましくは25nm程度
が光学特性上よい。
【0023】反射層は、通常AlターゲットをArガス
を用いDCスパッタすることで形成することができる。
反射層としてはAlタ−ゲットの他にAlCr,AlT
i,AlTa,AlNiなどを用いてもよい。膜厚は3
0nm以上であればよいが好ましくは60nm程度が記
録特性上よい。
を用いDCスパッタすることで形成することができる。
反射層としてはAlタ−ゲットの他にAlCr,AlT
i,AlTa,AlNiなどを用いてもよい。膜厚は3
0nm以上であればよいが好ましくは60nm程度が記
録特性上よい。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例において、成膜装置に
はULVAC製、商品名「SMO−05CR」を使用し
た。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例において、成膜装置に
はULVAC製、商品名「SMO−05CR」を使用し
た。
【0025】また、ダスト付着量、帯電量および電気特
性の評価方法については以下の通りである。ダスト付着
試験にはスピンドルを有する密閉容器にディスクをセッ
トし、ダスト源としてJIS11種を10gを容器底部
に均一に分散させ、23℃、24%RHの環境下におい
て、3600rpmにて120時間回転させた前後での
ダスト付着量を比較した。
性の評価方法については以下の通りである。ダスト付着
試験にはスピンドルを有する密閉容器にディスクをセッ
トし、ダスト源としてJIS11種を10gを容器底部
に均一に分散させ、23℃、24%RHの環境下におい
て、3600rpmにて120時間回転させた前後での
ダスト付着量を比較した。
【0026】帯電量については23℃、20%RHの環
境下において、ディスクに対して10kVの電圧を印加
した後、36時間放置後のハ−ドコ−ト面における記録
エリア内での帯電量を測定した。
境下において、ディスクに対して10kVの電圧を印加
した後、36時間放置後のハ−ドコ−ト面における記録
エリア内での帯電量を測定した。
【0027】さらに、電気特性はナカミチ製、商品名
「OMS2000S」を用いて、ダスト付着試験前後に
おける反射率およびエラ−レ−トを評価した。反射率に
ついては、ダスト試験前の反射率と試験後の反射率の差
を、試験前の反射率に対する百分率で示した。
「OMS2000S」を用いて、ダスト付着試験前後に
おける反射率およびエラ−レ−トを評価した。反射率に
ついては、ダスト試験前の反射率と試験後の反射率の差
を、試験前の反射率に対する百分率で示した。
【0028】実施例1 3.5インチ径のポリカーボネート製基板に対して,紫
外線硬化型樹脂(ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト(PE−3A):ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート(NP−A):1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート(1.6HX−A)=4:4:2を主成分とす
る)50g、脂肪族オレフィン系オリゴマ−(分子量5
千)15gをイソプロピルアルコ−ル250gに混合し
たものを、スピンコ−トにより塗布した後、紫外線照射
を積算光量650mJ/cm2、1.5sec行い硬化
させた。
外線硬化型樹脂(ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト(PE−3A):ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート(NP−A):1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート(1.6HX−A)=4:4:2を主成分とす
る)50g、脂肪族オレフィン系オリゴマ−(分子量5
千)15gをイソプロピルアルコ−ル250gに混合し
たものを、スピンコ−トにより塗布した後、紫外線照射
を積算光量650mJ/cm2、1.5sec行い硬化
させた。
【0029】この基板に対して、SiNからなる第1誘
電体層をSiターゲットを用い、Ar+N2ガスを用い
たRF反応スパッタで成膜した。スパッタ室内のガス圧
は0.2〜0.4Paに設定し、膜厚は100nmにな
るまで成膜した。形成するSiN膜の屈折率は、スパッ
タ時のN2ガス流量を調整することで約2.05に合わ
せた。
電体層をSiターゲットを用い、Ar+N2ガスを用い
たRF反応スパッタで成膜した。スパッタ室内のガス圧
は0.2〜0.4Paに設定し、膜厚は100nmにな
るまで成膜した。形成するSiN膜の屈折率は、スパッ
タ時のN2ガス流量を調整することで約2.05に合わ
せた。
【0030】次に記録層を、TbのターゲットとFeC
o合金ターゲットを用い、基板が各ターゲット上を交互
に通過するように回転させながらArガスを用いて同時
にDCスパッタを行い、厚さ約25nmのTb18(Fe
90Co10)82合金膜を形成した。第2誘電体層は第1誘
電体層と同様に成膜した。膜厚は30nm、屈折率は、
約2.05に合わせた。
o合金ターゲットを用い、基板が各ターゲット上を交互
に通過するように回転させながらArガスを用いて同時
にDCスパッタを行い、厚さ約25nmのTb18(Fe
90Co10)82合金膜を形成した。第2誘電体層は第1誘
電体層と同様に成膜した。膜厚は30nm、屈折率は、
約2.05に合わせた。
【0031】反射層は、Alターゲットを用いArガス
を用いてDCスパッタし、膜厚約60nmに形成した。
有機保護層は、紫外線硬化型樹脂(大日本インキ(株)
製、商品名「SD−17」)のみをハ−ドコ−ト層と同
様な方法で膜厚10μm形成し、光磁気記録媒体を製造
した。
を用いてDCスパッタし、膜厚約60nmに形成した。
有機保護層は、紫外線硬化型樹脂(大日本インキ(株)
製、商品名「SD−17」)のみをハ−ドコ−ト層と同
様な方法で膜厚10μm形成し、光磁気記録媒体を製造
した。
【0032】実施例2 ハ−ドコ−ト層を形成する際の脂肪族オレフィン系オリ
ゴマ−の分子量を8千に変更した他は、実施例1と同様
な方法で光磁気記録媒体を製造した。
ゴマ−の分子量を8千に変更した他は、実施例1と同様
な方法で光磁気記録媒体を製造した。
【0033】実施例3 ハ−ドコ−ト層を形成する際の脂肪族オレフィン系オリ
ゴマ−の分子量を1万に変更した他は、実施例1と同様
な方法で光磁気記録媒体を製造した。
ゴマ−の分子量を1万に変更した他は、実施例1と同様
な方法で光磁気記録媒体を製造した。
【0034】実施例4 ハ−ドコ−ト層を形成する際の脂肪族オレフィン系オリ
ゴマ−の分子量を2万に変更した他は、実施例1と同様
な方法で光磁気記録媒体を製造した。
ゴマ−の分子量を2万に変更した他は、実施例1と同様
な方法で光磁気記録媒体を製造した。
【0035】実施例5 ハ−ドコ−ト層を形成する際の脂肪族オレフィン系オリ
ゴマ−の分子量を4万に変更した他は、実施例1と同様
な方法で光磁気記録媒体を製造した。
ゴマ−の分子量を4万に変更した他は、実施例1と同様
な方法で光磁気記録媒体を製造した。
【0036】実施例6 3.5インチ径のポリカーボネート製基板に対して,紫
外線硬化型樹脂(PE−3A:ポリエチレングリコール
#400ジアクリレート(9EG−A):1.6HX−
A=6:3:1を主成分とする)50gをイソプロピル
アルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−トに
より塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/c
m2、1.5sec行い硬化させた。その後、ハ−ドコ
−ト表面を、Arガス圧が0.9Pa、投入電力200
Wにて1分間スパッタエッチング処理を施した。他は、
実施例1と同様な方法で光磁気記録媒体を製造した。
外線硬化型樹脂(PE−3A:ポリエチレングリコール
#400ジアクリレート(9EG−A):1.6HX−
A=6:3:1を主成分とする)50gをイソプロピル
アルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−トに
より塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/c
m2、1.5sec行い硬化させた。その後、ハ−ドコ
−ト表面を、Arガス圧が0.9Pa、投入電力200
Wにて1分間スパッタエッチング処理を施した。他は、
実施例1と同様な方法で光磁気記録媒体を製造した。
【0037】実施例7 3.5インチ径のポリカーボネート製基板に対して,紫
外線硬化型樹脂(PE−3A:9EG−A:1.6HX
−A=6:3:1を主成分とする)50gをイソプロピ
ルアルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−ト
により塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/
cm2、1.5sec行い硬化させた。その後、ハ−ド
コ−ト表面を、Arガス圧が0.9Pa、投入電力20
0Wにて2分間スパッタエッチング処理を施した。他
は、実施例1と同様な方法で光磁気記録媒体を製造し
た。
外線硬化型樹脂(PE−3A:9EG−A:1.6HX
−A=6:3:1を主成分とする)50gをイソプロピ
ルアルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−ト
により塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/
cm2、1.5sec行い硬化させた。その後、ハ−ド
コ−ト表面を、Arガス圧が0.9Pa、投入電力20
0Wにて2分間スパッタエッチング処理を施した。他
は、実施例1と同様な方法で光磁気記録媒体を製造し
た。
【0038】実施例8 3.5インチ径のポリカーボネート製基板に対して,紫
外線硬化型樹脂(PE−3A:9EG−A:1.6HX
−A=6:3:1を主成分とする)50gをイソプロピ
ルアルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−ト
により塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/
cm2、1.5sec行い硬化させた。その後、ハ−ド
コ−ト表面を、Arガス圧が0.9Pa、投入電力20
0Wにて3分間スパッタエッチング処理を施した。他
は、実施例1と同様な方法で光磁気記録媒体を製造し
た。
外線硬化型樹脂(PE−3A:9EG−A:1.6HX
−A=6:3:1を主成分とする)50gをイソプロピ
ルアルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−ト
により塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/
cm2、1.5sec行い硬化させた。その後、ハ−ド
コ−ト表面を、Arガス圧が0.9Pa、投入電力20
0Wにて3分間スパッタエッチング処理を施した。他
は、実施例1と同様な方法で光磁気記録媒体を製造し
た。
【0039】比較例1 3.5インチ径のポリカーボネート製基板に対して,紫
外線硬化型樹脂(PE−3A:NP−A:1.6HX−
A=4:4:2を主成分とする)50gをイソプロピル
アルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−トに
より塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/c
m2、1.5sec行い硬化させた。以後は実施例1と
同様な方法で光磁気記録媒体を製造した。
外線硬化型樹脂(PE−3A:NP−A:1.6HX−
A=4:4:2を主成分とする)50gをイソプロピル
アルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−トに
より塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/c
m2、1.5sec行い硬化させた。以後は実施例1と
同様な方法で光磁気記録媒体を製造した。
【0040】比較例2 3.5インチ径のポリカーボネート製基板に対して,紫
外線硬化型樹脂(PE−3A:9EG−A:1.6HX
−A=6:3:1を主成分とする)50gをイソプロピ
ルアルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−ト
により塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/
cm2、1.5sec行い硬化させた。以後は実施例1
と同様な方法で光磁気記録媒体を製造した。
外線硬化型樹脂(PE−3A:9EG−A:1.6HX
−A=6:3:1を主成分とする)50gをイソプロピ
ルアルコ−ル250gに混合したものを、スピンコ−ト
により塗布した後、紫外線照射を積算光量650mJ/
cm2、1.5sec行い硬化させた。以後は実施例1
と同様な方法で光磁気記録媒体を製造した。
【0041】以上のディスクについて表面粗さ、ダスト
付着試験特性、電気特性を評価した。表面粗さはAFM
測定機(セイコ−電子)を用いて評価を行った。反射率
はリ−ドパワ−1.3mW、回転数1800rpm,半
径24.02mmにて評価した。エラ−レ−トはダスト
試験前に最適記録パワ−にて3T〜8Tランダム信号を
回転数2400rpm記録した後、リ−ドパワ−1.3
mWにて測定した。ダスト試験後は、試験前に記録した
信号を再生し評価した。表1に、実施例および比較例の
測定結果を示す。
付着試験特性、電気特性を評価した。表面粗さはAFM
測定機(セイコ−電子)を用いて評価を行った。反射率
はリ−ドパワ−1.3mW、回転数1800rpm,半
径24.02mmにて評価した。エラ−レ−トはダスト
試験前に最適記録パワ−にて3T〜8Tランダム信号を
回転数2400rpm記録した後、リ−ドパワ−1.3
mWにて測定した。ダスト試験後は、試験前に記録した
信号を再生し評価した。表1に、実施例および比較例の
測定結果を示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1より、ハ−ドコ−ト表面のRaを1.
0〜5.0nmの範囲に調整することによってエラ−レ
−ト特性が劣化しないことがわかる。これらは、以下の
ように考えることができる。すなわち、表面粗さ(R
a)は反射率低下率、ダスト試験後のエラ−レ−ト、帯
電量、ダスト付着量と、密接な関係にあり、エラ−レ−
ト変化の原因はハ−ドコ−ト表面にダストが付着するこ
とによる反射率低下起因のSNR低下によって生じてい
ると考えられる。ダストの付着しやすさは、ディスク自
身の帯電量によるものと考えられる。しかしながら、上
述の推測はなんら本発明に影響を与えるものではない。
0〜5.0nmの範囲に調整することによってエラ−レ
−ト特性が劣化しないことがわかる。これらは、以下の
ように考えることができる。すなわち、表面粗さ(R
a)は反射率低下率、ダスト試験後のエラ−レ−ト、帯
電量、ダスト付着量と、密接な関係にあり、エラ−レ−
ト変化の原因はハ−ドコ−ト表面にダストが付着するこ
とによる反射率低下起因のSNR低下によって生じてい
ると考えられる。ダストの付着しやすさは、ディスク自
身の帯電量によるものと考えられる。しかしながら、上
述の推測はなんら本発明に影響を与えるものではない。
【0044】
【発明の効果】本発明により、長期間にわたって良好な
エラ−レ−ト特性を有する高信頼性光磁気記録媒体を得
ることができる。
エラ−レ−ト特性を有する高信頼性光磁気記録媒体を得
ることができる。
【図1】 本発明の光磁気記録媒体の一実施態様の断面
を示す図である。
を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 基板の一方の面に少なくとも誘電体層,
磁性体からなる記録層、反射層および有機保護層を形成
し、基板の他方の面にハ−ドコ−ト層を形成した光磁気
記録媒体において、ハ−ドコ−ト層の表面粗さ(Ra)
が1nm〜5nmであることを特徴とする光磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13704094A JP3491340B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 光磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13704094A JP3491340B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 光磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH087363A true JPH087363A (ja) | 1996-01-12 |
JP3491340B2 JP3491340B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=15189462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13704094A Expired - Fee Related JP3491340B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 光磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3491340B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10809419B2 (en) | 2015-12-03 | 2020-10-20 | Lg Chem., Ltd. | Antireflection film for a display device |
-
1994
- 1994-06-20 JP JP13704094A patent/JP3491340B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10809419B2 (en) | 2015-12-03 | 2020-10-20 | Lg Chem., Ltd. | Antireflection film for a display device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3491340B2 (ja) | 2004-01-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |